JP2013059534A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウイング部形成材中を滲んでの液漏れが生じにくい吸収性物品を提供すること。
【解決手段】表面シート2aの長手方向に沿う側部の位置に、本体部5の略全長にわたって延び、かつ表面シート2aの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出したサイドシート2bが配置されている。また、本体用液不透過性フィルム3における長手方向に沿う側部の位置に、該フィルム3の長手方向に沿う側縁33から幅方向に延出したウイング用液不透過性フィルム9が配置されている。ウイング用液不透過性フィルム9は、本体用液不透過性フィルム3とサイドシート2bとの間に挟まれて固定されている。ウイング用液不透過性フィルム9が、サイドシート2bの少なくとも一部と重合してウイング部6が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関し、特にウイング部を有する女性用の吸収性物品に関する。
一般に、ウイング部を有する吸収性物品は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を具備する本体部と、該本体部の両側縁から延出する一対のウイング部とを備えている。そのような構成の吸収性物品の使用時には、一対のウイング部を、裏面シート側に折り曲げ、折り曲げたウイング部を、ショーツのクロッチ部の非肌対向面等に粘着剤等で固定して使用する。
ウイング部に用いられるシート材の使用量を低減する観点から、ウイング部を有する吸収性物品の製造方法として、表面シートや裏面シート等の原反とは異なる原反から、ウイング部に近い形状のウイング片を形成し、そのウイング片を、表面シートや裏面シート等の本体部の構成材料と接合し、本体部の両側部に固定する方法が提案されている。例えば特許文献1には、本体部の側部とウイング部とを一体化した形状と略同形状のサイド不織布によってウイング部を形成した生理用ナプキンが記載されている。また同文献には、そのサイド不織布を、液不透過性裏面シートにヒートシールによって固着することが記載されている。
特開2002―272786号公報
しかし、特許文献1の生理用ナプキンのように、ウイング部を形成させるサイド不織布として、不織布を単独で用いた場合には本体部の側縁から滲み出した液がウイング部にまで伝わり、ショーツ等を汚すおそれがある。この不都合を解決するために、サイド不織布と液不透過性裏面シートとのヒートシールを強固に行うことが考えられるが、その場合には、ウイング部や本体部におけるウイング部近傍の位置に硬い連続した部分が形成され、吸収性物品の着用状態において、着用者に違和感や不快感を与え易い。また、表面シートをサイド不織布と接合した後に、吸収体の側縁近傍において、該サイド不織布を裏面シートにヒートシールにより接合した場合には、該裏面シートに破れが生じることがある。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収コアと、該吸収コアの肌当接面側に配置された表面シートと、該吸収コアの非肌当接面側に配置された本体用液不透過性フィルムとを有する縦長の本体部、及び該本体部の長手方向に沿う両側縁から幅方向に延出する一対のウイング部を有する吸収性物品であって、
表面シートの長手方向に沿う側部の位置に、本体部の略全長にわたって延び、かつ該表面シートの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出したサイドシートが配置されており、
本体用液不透過性フィルムにおける長手方向に沿う側部の位置に、該本体用液不透過性フィルムの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出したウイング用液不透過性フィルムが配置されており、
ウイング用液不透過性フィルムは、本体用液不透過性フィルムとサイドシートとの間に挟まれて固定されており、
ウイング用液不透過性フィルムが、サイドシートの少なくとも一部と重合してウイング部が形成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、ウイング部形成材中を滲んでの液漏れが生じにくい。また、肌に当たる部位に硬いところが生じにくく、不快感や違和感も生じにくい。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンを表面シート側から見た平面図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンにおけるサイドシート、ウイング用液不透過性フィルム及び本体用液不透過性フィルムの配置関係を示す分解斜視図である。 図4は、本発明の吸収性物品の別の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 図5は、本発明の吸収性物品の更に別の実施形態を示す断面図(図2相当図)である。 図6は、本体用液不透過性フィルム及びウイング用液不透過性フィルムに施された絵柄の配置関係を示す分解斜視図である。 図7は、本発明の吸収性物品におけるウイング部を、該物品の長手方向に沿って切断してみたときの縦断面図である。 図8(a)、(b)及び(c)は、ウイング部の周縁域におけるヒートシールの態様を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1ないし図3に示す本発明の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、ナプキン1ともいう)は、縦長の本体部5及び該本体部5の長手方向Xに沿う左右の側縁51,51から幅方向に延出する一対のウイング部6,6を有する。本体部5は、図1中、X方向に長い形状を有し、その裏面には、該本体部5を、ショーツ等の衣類のクロッチ部の肌当接面(着用者の肌側に向けられる面)に固定するための本体粘着部(図示せず)が形成されている。同様に、ウイング部6の裏面には、各ウイング部6を、ショーツ等のクロッチ部の非肌当接面(着用者の肌側とは反対側に向けられる面)に固定するためのウイング部粘着部61が形成されている。なお、ショーツ等のクロッチ部の非肌当接面には、上層及び下層を有する二重構造のクロッチ部の下層側の面も含まれる。
本明細書において、長手方向とは、ナプキン1又はその構成部材(例えば本体部)の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。図1中、符号Xで示す方向は、ナプキン1及び本体部5の長手方向であり、符号Yで示す方向は、ナプキン1及び本体部5の幅方向である。また、肌当接面は、ナプキン1又はその構成部材における、生理用ナプキン1の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、ナプキン1又はその部材における、ナプキン1の着用時に肌側とは反対側(衣類側)に向けられる面である。
ナプキン1は、図1に示すように、長手方向Xにおける略中央域に、幅方向に延出するウイング部6,6を有する排泄部領域Aと、ナプキン1の着用時に排泄部領域Aよりも前側(着用者の腹側)に配される前方領域Bと、ナプキン1の着用時に排泄部領域Aよりも後側(着用者の背中側)に配される後方領域Cとを有している。排泄部領域Aは、一対のウイング部6,6及び該一対のウイング部6,6に挟まれた部位からなるウイング部形成領域であり、ナプキン1の着用時には、本体部5における一対のウイング部6,6に挟まれた部位が、着用者の排泄部(膣口等)に当接する。
本体部5は、図2に示すように吸収コア4を有している。吸収コア4における肌当接面側には表面シート2aが配置されている。一方、吸収コア4における非肌当接面側には本体用液不透過性フィルム3が配置されている。表面シート2a、本体用液不透過性フィルム3及び吸収コア4は、いずれも本体部長手方向Xに長い縦長の形状を有している。表面シート2aは、ナプキン1における肌当接面をなしている。本体用液不透過性フィルム3は、ナプキン1における非肌当接面をなしている。表面シート2aは、吸収コア4の上面の全域を被覆しており、吸収コア4の周縁を越えて外方に延出している。本体用液不透過性フィルム3は、吸収コア4の下面の全域を被覆しており、吸収コア4の周縁を越えて外方に延出している。
図2に示すように、少なくともウイング部6が形成されている位置、すなわち排泄部領域Aでは、本体用液不透過性フィルム3が、表面シート2aよりもナプキン1の外方側に幅広になされている。つまり排泄部領域Aでは、本体用液不透過性フィルム3の長手方向に沿う側縁が、表面シート2aの長手方向に沿う側縁を越えて幅方向に延出している。ナプキン1の前方領域B及び後方領域Cにおいては、本体用液不透過性フィルム3の幅は、表面シート2aの幅とほほ同じであるか、又は本体用液不透過性フィルム3の幅の方が表面シート2aの幅よりも若干大きくなっている。
表面シート2aは、液透過性のシート材、例えばエアスルー不織布及びスパンボンド不織布等の各種の不織布や穿孔フィルムから構成されている。液透過性を良好にする目的で、これらには親水化処理が施されていてもよい。本体用液不透過性フィルム3は、例えば各種の合成樹脂製のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネートから構成されており、液を実質的に透過させないものである。
吸収コア4は、一般に木材パルプ等の吸液性繊維材料を含んでいる。また吸収コア4は高吸収性ポリマーを含んでいてもよい。高吸収性ポリマーは、吸収コア4中に均一混合されているか、又は高吸収性ポリマーが1層又は2層以上の層をなして含まれている。更に、吸収コア4中には抗菌剤や消臭剤が添加されていてもよい。吸収コア4は、吸液性繊維材料や高吸収性ポリマーを含む積繊体の形態であり得る。あるいは吸収コア4は、吸液性繊維材料や高吸収性ポリマーを含むシート状の形態であり得る。吸収コア4は、その全体を液透過性のシート材料で包被して吸収体となすことができる。該シート材料としては薄葉紙や不織布を用いることができる。該シート材料には抗菌剤や消臭剤が含まれていてもよい。
本体部5の肌対向面には表面シート2a及び吸収コア4が本体用液不透過性フィルム3側に向かって一体的に凹陥した溝7が環状に形成されている。環状溝7は、本体部5の長手方向前方寄りの位置及び後方寄りの位置に、それぞれ一対のくびれ部を有する略長円形をしている。更に、環状溝7の左右両側部には、本体部5の長手方向に延びる線状溝8,8が形成されている。線状溝8は、本体部5の幅方向(図1中Y方向)外方に向けてやや膨出した曲線状の形状をなしている。環状溝7及び線状溝8においては、表面シート2a及び吸収コア4が熱融着等により一体化している。環状溝7及び線状溝8の形成は、経血等の排泄液の拡散防止、着用時の身体に対する密着性の向上等に特に有効である。環状溝7及び線状溝8は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工によって常法にしたがい形成することができる。
図1及び図2に示すように、表面シート2aの長手方向に沿う左右両側部の位置にはサイドシート2b,2bが配置されている。サイドシート2bは、本体部5の略全長にわたって延びている。サイドシート2bは、その一部が表面シート2aの肌当接面上に位置しており、表面シート2aの側部と重なり部を有している。この重なり部において、サイドシート2bと表面シート2aとが接合固定されている。この接合固定は、例えば図1に示すように、重なり部に、滑らかな波線状のパターンのヒートシール部21を、本体部5の長手方向に沿って形成することで達成される。
図1ないし図3に示すように、サイドシート2bは、表面シート2aの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出した延出部20を有している。延出部20は、ナプキン1の排泄部領域Aに形成されている。更に延出部20は、本体用液不透過性フィルム3の長手方向に沿う側縁33を越えて幅方向に延出している。延出部20の平面視での形状は、ウイング部6の平面視での形状と略一致している。
更に図2及び図3に示すように、本体用液不透過性フィルム3の非肌当接面側における、該フィルム3の長手方向に沿う側部の位置にはウイング用液不透過性フィルム9が配置されている。ウイング用液不透過性フィルム9は、ナプキン1の排泄部領域Aにのみ位置している。ウイング用液不透過性フィルム9は、本体用液不透過性フィルム3における吸収コア対向面上に位置しており、本体用液不透過性フィルム3と重なり部を有している。この重なり部において、ウイング用液不透過性フィルム9と本体用液不透過性フィルム3とが接合固定されている。接合固定の詳細については後述する。
図2に示すように、ウイング用液不透過性フィルム9は、その長手方向に沿う側縁のうち本体部5側の側縁92が、吸収コア4の長手方向に沿う側縁を越えて、ナプキン1の幅方向内方に位置し、吸収コア4と重なっている。ウイング用液不透過性フィルム9は、ナプキン1の厚さ方向での断面視において、その側縁92を含む側部が、吸収コア4の長手方向に沿う側部と、本体用液不透過性フィルム3の長手方向に沿う側部との間に位置している。
更にウイング用液不透過性フィルム9は、本体用液不透過性フィルム3の側縁33から幅方向に延出した延出部90を有している。延出部90は、本体用液不透過性フィルム3の側縁33だけでなく表面シート2aの長手方向に沿う側縁を越えて幅方向に延出している。延出部20aの平面視での形状は、ウイング部6の平面視での形状と略一致している。また延出部90の平面視での形状は、サイドシート2bの延出部20の平面視での形状とも略一致している。
本実施形態においては、ウイング部6は、図2及び図3に示すように、ウイング用液不透過性フィルム9が、サイドシート2bの少なくとも一部と重合して形成されている。具体的には、ウイング部6は、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90が、サイドシート2bの延出部20の少なくとも一部と重合して形成されている。先に述べたように、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90の平面視での形状は、サイドシート2bの延出部20の平面視での形状と略一致しているので、ウイング部6は、両延出部20,90がほぼ完全に重ね合わされて形成されている。したがって、ウイング部6におけるサイドシート2bの長手方向に沿う側縁のうち幅方向外方の側縁23と、ウイング用液不透過性フィルム9の長手方向に沿う側縁のうち幅方向外方の側縁93とは略同位置にある。また、ウイング部6の上面はサイドシート2bの延出部20から構成されており、下面はウイング用液不透過性フィルム9の延出部90から構成されている。
両延出部20,90が重ね合わされて形成されたウイング部6は、少なくとも、ナプキン1の長手方向における前側及び後側のつけ根の位置62B,62Cにおいて、サイドシート2bの延出部20とウイング用液不透過性フィルム9の延出部90とがヒートシールされている。本実施形態においては、図1に示すように、両延出部20,90は、つけ根の位置62B,62Cを含む周縁域の全域がヒートシールH1によって接合されている。周縁域よりも内方の位置においては、両延出部20,90は、図2に示すように、ホットメルト粘着剤M1によって接合されている。なお、ナプキン1の前方領域B及び後方領域Bにおける左右の側縁域では、表面シート2a、サイドシート2及び本体用液不透過性フィルム3がヒートシールH2,H3によって接合されている。更に、ナプキン1の前方領域B及び後方領域Bにおける端縁域では、表面シート2a及び本体用液不透過性フィルム3がヒートシールH4によって接合されている。
先に述べたとおり、少なくともウイング部6が形成されている位置では、ウイング用液不透過性フィルム9は、その側縁92を含む側部が、吸収コア4の長手方向に沿う側部と、本体用液不透過性フィルム3の長手方向に沿う側部との間に位置している。そしてウイング用液不透過性フィルム9は、本体用液不透過性フィルム3とサイドシート2bとの間に挟まれて固定されている。詳細には、図2に示すように吸収コア4の長手方向に沿う側縁よりも幅方向外側の位置において、ウイング用液不透過性フィルム9は、長手方向に沿う側部のうち本体部5側に位置する側部の上面が、サイドシート2bにおける長手方向に沿う側部のうち本体部5側に位置する側部の下面と、接合部22の位置で接合されている。接合部22は、ナプキン1の長手方向に連続して延びるように、排泄部領域Aに形成されている。接合部22は、ヒートシール部21よりもナプキン1の幅方向外方に位置している。接合部22は、ホットメルト粘着剤による接合やヒートシールによる接合で形成されている。
ウイング用液不透過性フィルム9と本体用液不透過性フィルム3との接合に関しては、ウイング用液不透過性フィルム9に関しては、ウイング用液不透過性フィルム9における長手方向に沿う側部のうち本体部5側に位置する側部の下面が、本体用液不透過性フィルム3の上面の長手方向に沿う側部と接合されている。図2において、ウイング用液不透過性フィルム9と本体用液不透過性フィルム3との接合部は符号32で示されている。接合部32は、ナプキン1の長手方向に連続して延びるように、排泄部領域Aに形成されている。接合部32は、ホットメルト粘着剤による接合やヒートシールによる接合で形成されている。
ナプキン1を平面視したときに、ウイング用液不透過性フィルム9と本体用不透過性フィルム3との接合部32は、ウイング用液不透過性フィルム9とサイドシート2bとの接合部22と重ならない位置関係にある。詳細には、ナプキン1を平面視したときに、ウイング用液不透過性フィルム9とサイドシート2bとの接合部22が、ウイング用液不透過性フィルム9と本体用不透過性フィルム3との接合部32よりも幅方向の外方に位置している。接合部32と、ヒートシール部21との位置関係については、両者が重なった位置に形成されていてもよく、あるいは重ならないように形成されていてもよい。
以上の構成を有する本実施形態のナプキン1では、本体部5の長手方向に沿う側部の肌当接面側において、表面シート2a上にサイドシート2bが重ねられた構造になっているので、本体部5の該側部の肌当接面側からの液の滲み出しが起こりづらくなっている。液の滲み出しを一層効果的に防止する観点から、サイドシート2bは、例えば撥水性のものであることが好ましい。そのようなシート材料としては例えば単層又は多層の不織布や、該不織布と樹脂フィルムとの積層体等を用いることができる。単層の不織布としては、例えばスパンボンド不織布等が挙げられる。多層の不織布としては、例えばスパンボンド−メルトブローン複合不織布(SM)やスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド複合不織布(SMS)等が挙げられる。不織布と樹脂フィルムとの積層体における不織布と樹脂フィルムとの間は、溶融樹脂をフィルムに塗工した後固化させて一体化されていてもよいし、ホットメルト粘着剤等の接着剤を介して接合されていてもよい。
上述のサイドシート2bによる液の滲み出し防止効果に加えて、更に本実施形態のナプキン1においては、ウイング用液不透過性フィルム9が、その上面側の接合部22においてサイドシート2bと接合されており、下面側の接合部32において本体用液不透過性フィルム3と接合されているので、吸収コア4からの液の滲み出しが、接合部22及び接合部32という二重の液流出阻止手段によって効果的に阻止される。特にウイング用液不透過性フィルム9及び本体用液不透過性フィルム3はいずれも液流出の阻止性の高い材料であるフィルムから構成されているので、本体用液不透過性フィルム3側からの液の滲み出しが一層効果的に防止される。本体用液不透過性フィルム3側からの液の滲み出しの防止は、ウイング用液不透過性フィルム9における本体部5側の側縁92が、吸収コア4の長手方向に沿う側縁を越えて、ナプキン1の幅方向内方に位置していることで、つまり吸収コア4と重なることで、一層顕著なものとなる。ウイング用液不透過性フィルム9の材料としては、本体用液不透過性フィルム3の材料と同様のものを用いることができる。
その上、本実施形態のナプキンにおいては、液透過性のシート材料である表面シート2aが、本体用液不透過性フィルム3と直接に接合されていないので、これによっても本体部5の側部の肌当接面側からの液の滲み出しが効果的に防止される。
以上の液の滲み出し防止効果に加えて、本実施形態のナプキン1においては、接合部22と接合部32とが重ならない位置関係にあることによって、ナプキン1の長手方向に沿う側部の風合いが損なわれにくくなり、ナプキン1の装着状態において不快感や違和感が生じにくくなるという利点もある。
その上、ウイング部6においては、これを構成する部材であるサイドシート2bの延出部20と、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90とが、少なくともウイング部6のつけ根部62B,62Cにおいて、強固な接合手段であるヒートシールによって接合されているので、該ウイング部6の強度が向上している。したがって、ナプキン1を取り付けるときや取り外すとき、あるいは装着状態で、ウイング部6に外力が加わってもその破断等が効果的に防止される。
更に本実施形態のナプキン1においては、ウイング部6が表面シート2a及び本体用液不透過性フィルム3とは別部材から構成されているので、これらからウイング部を形成した場合に比較して、材料の使用量を低減することができる。しかもウイング部6が、サイドシート2b及びウイング用液不透過性フィルム9の二枚重ねで構成されているので、ウイング部6の強度を十分に高くすることができる。
次に、本発明の別の実施形態を図4ないし図7を参照しながら説明する。これらの実施形態において特に説明しない点については、図1ないし図3に示す実施形態に関する説明が適宜適用される。また図4ないし図7においては、図1ないし図3と同じ部材には同じ符号を付してある。
図4に示す実施形態のナプキン1は、接合部22及び接合部32の位置関係が、先に述べた実施形態と相違している。詳細には、ナプキン1を平面視したときに、接合部22と接合部32とが重ならない位置関係にあることは、本実施形態と先に述べた実施形態では同じであるが、先に述べた実施形態では、接合部22が接合部32よりも幅方向の外方に位置していたのに対して、本実施形態では、接合部32が接合部22よりも幅方向の外方に位置している。このような構成を採用することによっても、先に述べた実施形態と同様の有利な効果が奏される。これに加えて、本実施形態によれば、ウイング部6の折曲部に剛性差を設けることが、先に述べた実施形態よりも容易なので、ナプキン1をショーツに取り付けるときに、ウイング部6を折り曲げやすいという利点がある。
図5に示す実施形態のナプキン1は、接合部22及び接合部32の位置関係は、図1ないし図3に示す先に述べた実施形態と同様である。本実施形態のナプキン1が、先に述べた実施形態と異なる点は、ウイング用液不透過性フィルム9の側縁93の終端位置である。詳細には次のとおりである。図1ないし図3に示す実施形態では、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90の形状と、サイドシート2bの延出部20の形状とは略同一なので、ウイング用液不透過性フィルム9における幅方向外方の側縁93の位置と、サイドシート2bにおける幅方向外方の側縁23の位置とはほぼ同位置である。これに対して、本実施形態においては、図5に示すように、ウイング部6において、サイドシート2bの幅方向外方の側縁23が、ウイング用液不透過性フィルム9の側縁93を越えて幅方向に延出している。その結果、ウイング部6の自由端及びその近傍の部位は、サイドシート2bの延出部20単独から構成されることになる。つまり単一のシート材から構成されることになる。一方、ウイング部6のつけ根部及びその近傍の部位は、サイドシート2b及びウイング用液不透過性フィルム9の2枚重ねになっている。このような構成を採用することで、ウイング部6の強度を大きく低下させることなく、ウイング部6の風合いを高めることが可能になる。
図5に示す実施形態においては、ウイング部6の強度と風合いのバランスの点から、ナプキン1の幅方向断面でみたときのウイング部6の長さ(すなわち、ウイング部のつけ根から自由端までの長さ)に対して、サイドシート2bの延出部20のみで構成される部分の長さの割合は、5〜70%、特に10〜50%であることが好ましい。
また、図5に示す実施形態においては、ウイング部粘着部61は、サイドシート2bの延出部20と、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90との重なり部に設けられることが、強度の点から好ましい。
これまでに説明してきた各実施形態においては、本体用液不透過性フィルム3とウイング用液不透過性フィルム9との重なり部に、印刷による絵柄を施してもよい。絵柄は、例えば、ウイング用液不透過性フィルム9における長手方向に沿う側部の上面及び/又は下面に施すことができる。これに加えて、又はこれに代えて、本体用液不透過性フィルム3における長手方向に沿う側部のうち本体部5側に位置する側部の上面に又は下面に絵柄を施すことができる。そして、本体用液不透過性フィルム3及び/又はウイング用液不透過性フィルム9に施された絵柄が、ナプキン1の肌当接面側から、サイドシート2bを通じて視認できるようになっていることが好ましい。かかる絵柄は、排泄部領域Aのうち、本体部5の左右の側部の位置に、該本体部の長手方向に沿って形成されていることが好ましい。このように絵柄を形成することで、ナプキン1の意匠性を高めることができる。絵柄は、一般に文字、図形、記号、模様又はそれらの任意の組み合わせからなる。
ウイング用液不透過性フィルム9に絵柄を施す場合には、サイドシート2bを通じて該絵柄を容易に視認できるようにするために、ウイング用液不透過性フィルム9の上面に絵柄を施すことが有利である。同様の理由によって、本体用液不透過性フィルム3に絵柄を施す場合には、その上面に施すことが有利である。
本体用液不透過性フィルム3及びウイング用液不透過性フィルム9の双方に絵柄を施す場合には、各フィルム3,9に施す絵柄のデザインを異ならせ、かつお互いの絵柄を相互に関連性を想起させるものとすることが好ましい。例えば、図6に示すように、ウイング用液不透過性フィルム9の上面に大きな柄の星のデザインD1を複数施すとともに、本体用液不透過性フィルム3の上面に小さな柄の星のデザインD2を複数施すことができる。そして、大小の星のデザインD1,D2がサイドシート2b越しに重なり合って視認されることで、各デザインだけを施した場合とは異なる印象を使用者に与えることができる。なお、図6においては、ウイング用液不透過性フィルム9に施された絵柄D1は、ウイング用液不透過性フィルム9と本体用液不透過性フィルム3との重なり部だけではなく、ウイング用液不透過性フィルム9の上面全域にわたっている。
絵柄の形成には、例えば従来この種の生理用ナプキンに用いられてきたインクを用い、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法を採用すればよい。あるいは、本体用液不透過性フィルム3と、ウイング用液不透過性フィルム9とを接合するために用いられるホットメルト粘着剤に着色を施し、着色された該ホットメルト粘着剤の塗布パターンによって絵柄を形成してもよい。
これまでに説明してきた各実施形態においては、サイドシート2bの延出部20と、ウイング用液不透過性フィルム9の延出部90との大小関係を、図7に示すようにしてもよい。図7は、ナプキン1の長手方向に沿ってウイング部6を切断してみたときの縦断面の状態を示している。同図から明らかなように、ナプキン1の長手方向に沿う延出部20,90の長さは、延出部20の方が、延出部90よりも長くなっている。こうすることで、風合いの良好なシートであるサイドシート2bが、ウイング部6の周縁域を画成することになるので、ウイング部6の風合いが良好になる。ウイング部6の風合いの向上は、図7に示す実施形態を、先に述べた図5に示す実施形態と組み合わせることで一層顕著なものとなる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本実施形態は前記の各実施形態に制限されない。例えば、前記の実施形態においては、ウイング部6を構成するサイドシート2bの延出部20とウイング用液不透過性フィルム9の延出部90とが、それらの周縁域の全域にわたりヒートシールされていたが、これに代えて図8(a)ないし(c)に示す態様でヒートシールを行うこともできる。図8(a)においては、ウイング部6の周縁部のうち、ナプキン1の長手方向と同方向に延びる自由縁部の位置以外の部位がヒートシールされている。図8(b)においては、ウイング部6の周縁部のうち、つけ根部62B,62Cの部位がヒートシールされている。図8(c)においては、ウイング部6の周縁部のうち、つけ根部62B,62Cの部位と、ナプキン1の長手方向と同方向に延びる自由縁部とがヒートシールされている。このような態様でヒートシールを行うことで、ウイング部6の強度と風合いとのバランスを一層良好にすることができる。
また、ウイング部は、粘着部を介してショーツに固定するものに限られず、機械的面ファスナーのオス部材からなる係合部を用いてショーツに固定するものや、粘着部や機械的面ファスナーからなる係合部を介してウイング部どうしを連結して固定するもの等であっても良い。また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンに適用できる他、パンティライナー(おりものシート)及び失禁パッド等に適用してもよい。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2a 表面シート
2b サイドシート
20 サイドシートの延出部
3 本体用液不透過性フィルム
33 本体用液不透過性フィルムの長手方向に沿う側縁
4 吸収コア
5 本体部
6 ウイング部
9 ウイング用液不透過性フィルム
90 ウイング用液不透過性フィルムの延出部
A 中央部
B 前方部
C 後方部

Claims (6)

  1. 吸収コアと、該吸収コアの肌当接面側に配置された表面シートと、該吸収コアの非肌当接面側に配置された本体用液不透過性フィルムとを有する縦長の本体部、及び該本体部の長手方向に沿う両側縁から幅方向に延出する一対のウイング部を有する吸収性物品であって、
    表面シートの長手方向に沿う側部の位置に、本体部の略全長にわたって延び、かつ該表面シートの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出したサイドシートが配置されており、
    本体用液不透過性フィルムにおける長手方向に沿う側部の位置に、該本体用液不透過性フィルムの長手方向に沿う側縁から幅方向に延出したウイング用液不透過性フィルムが配置されており、
    ウイング用液不透過性フィルムは、本体用液不透過性フィルムとサイドシートとの間に挟まれて固定されており、
    ウイング用液不透過性フィルムが、サイドシートの少なくとも一部と重合してウイング部が形成されている吸収性物品。
  2. ウイング部において、サイドシートの長手方向に沿う側縁のうち幅方向外方の側縁と、ウイング用液不透過性フィルムの長手方向に沿う側縁のうち幅方向外方の側縁とが略同位置にあるか、又はサイドシートの該側縁が、ウイング用液不透過性フィルムの該側縁を越えて幅方向に延出している請求項1に記載の吸収性物品。
  3. ウイング部は、吸収性物品の長手方向における前側及び後側のつけ根の位置において、サイドシートとウイング用液不透過性フィルムとがヒートシールされている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 本体用液不透過性フィルムとウイング用液不透過性フィルムとの重なり部に、印刷による絵柄が施されている請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. ウイング用液不透過性フィルムは、長手方向に沿う側縁のうち本体部側の側縁が、吸収コアの長手方向に沿う側縁を越えて、吸収性物品の幅方向内方に位置している請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. ウイング用液不透過性フィルムにおける長手方向に沿う側部のうち本体部側の側部において、該ウイング用液不透過性フィルムと本体用液不透過性フィルムとが接合されており、かつウイング用液不透過性フィルムにおける長手方向に沿う側部のうち本体部側の側部において、該ウイング用液不透過性フィルムとサイドシートとが接合されており、
    吸収性物品を平面視したときに、ウイング用液不透過性フィルムと本体用不透過性フィルムとの接合部が、ウイング用液不透過性フィルムとサイドシートとの接合部よりも幅方向の外方に位置している請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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