JP6092370B2 - 外側カバーアセンブリおよび使い捨て吸収性物品 - Google Patents

Description

本発明は、グラフィックを備えた使い捨ての吸収性物品のための外側カバーアセンブリに関する。加えて、本発明は、グラフィックを備えた外側カバーアセンブリを有する、おむつ、失禁パンツ、または生理用ナプキンなどの使い捨ての吸収性物品に関する。

そのような使い捨ての吸収性物品は、身体に隣接して着用され、尿、血液、糞便、および汗などの身体滲出物の閉じ込めおよび吸収に使用される物品である。一般的な使い捨ての吸収性物品は、使用者の皮膚に面し、一般的にはこれと接触するように適合された内側トップシートと、吸収性の芯によって吸収された液体廃棄物が物品から漏出するのを阻止するための外側カバー層との間に設置された吸収性の芯を備える。吸収性物品の内側トップシートは、一般的には、身体廃棄物が吸収性の芯による吸収のために通過することを可能にするために液体透過率である。

時間がたつにつれて、使い捨ての吸収性物品は、絶えずさらに開発され続けており、今や、さまざまな異なる材料および層を有する、多様な構成要素から成る外側カバーを一般に備える。多様な構成要素から成る外側カバーは、一般に、バックシートまたは外側カバーアセンブリとも呼ばれる。材料と層のある組み合わせを使用することによって、軟度、織物との類似性（textile-likeness）、液体不透過率、および通気性などに関して高度に機能的である外側カバーアセンブリを提供することができる。したがって、この種の使い捨ての吸収性物品は、今日では非常に複雑な製品であり、生産工程において高速で扱われ組み立てられなければならない多数の構成要素から構成される。

これらの多様な構成要素から成る外側カバーに関して、多くの場合、物品の外部から視認可能な、文字、キャラクタ画像、および／または数字などの印刷されたグラフィックを含むことが目的になっている。印刷されたグラフィックを使用することによって、おむつは、使用者にとって見た目により美しく、また、より下着のようになっていく。グラフィックはまた、使用者への、または使用者に物品を装着する介護者への視覚的支援を提供することができる。残念なことに、多様な構成要素から成る外側カバーにさまざまな材料および層が存在することによって、印刷されたグラフィックを、容易に視覚的に識別可能であるように、はっきりと鮮やかに表示することが困難になる。

これを達成しようとするいくつかの試みが実行されてきた。特許文献１では、たとえば、フィルム層と外側層とを有するバックシートが開示されている。フィルム層はバックシートの外側層に由来する異なる色を備え、外側層はさらに、いくつかのエリアでは透明になる。これによって、フィルムの色は、外側層の透明なエリアを通して視認可能になる。外側層の透明なエリアは、不透明な不織布層の対応するエリア内の繊維が融解しフィルム様構造を形成するように、これらのエリアに熱および圧力をかけることによって得られる。

特許文献２では、表示を持つ第１のフィルム層と、好ましくは不織布層である第２の層と、好ましくは同様に不織布層である第３の層とを有する外側カバー積層体が開示されている。第３の層は、ランディングゾーンとして機能し、第２の層よりも小さい。この例では、両方の不織布層は、組み合わせても十分に半透明であることによって、フィルム材料上の表示の視認性を向上させるように適合される。

当技術分野では、印刷されたグラフィックをバックシートの外側不織布層に提供することも知られている。しかし、吸収性物品上で使用される種類の不織布上の印刷の品質はあまり鮮明ではなく、所望の審美的効果を得るために鮮明な線またはフルカラーのエリアが必要とされる数字および図の印刷は許可されない。したがって、印刷のために内側フィルム層を使用する利点は、非常に鮮明な線を持つ絵または図が内側フィルム層の上に印刷可能であるということである。外側不織布層では、印刷された図または絵には、層の構造のために、ぼんやりした線および不鮮明なエリアがある。したがって、テキストラインなどの先鋭な線が必要とされる場合、外側不織布層は使用することはできない。

特許部文献３および特許文献４では、グラフィックの視認性をどのようにして向上させるかに関する代替解決策が開示されている。これらの文献には、２つの層の間に挟まれた追加の印刷されたシートを有する吸収性物品が開示されている。この追加の印刷されたシートは、好ましくは外側層よりも小さく、これによって、印刷されたシートを低コストで形成することが可能になる。

他の既知の配置に関しては、特許文献５では、２つの不織布層とそれらの間に設置された弾性部材とを有する外側アセンブリを有するおむつが開示されている。さらに、外側アセンブリの内側に配置されたバックシートにパターンまたはグラフィックを設けることができ、このグラフィックは、２つの不織布層を通して見られることが意図されている。しかし、そのような配置では、グラフィックの視認性が損なわれる傾向がある。

特許文献６では、装飾要素すなわちグラフィックを有する吸収性物品が開示されている。この文書には、その外面に装飾要素を備える液体バリアシートと、この液体バリアシートを覆う外側シートが開示されている。外側シートは、外側シートを通して装飾要素を見ることを可能にする光学的透過率を備える。一代替実施形態では、２つの外側シートを設けることができ、液体バリアシートは、２つの外側シートの両方の下または２つの外側シートの間のどちらかに設けられる。しかし、各場合において、外側シートは、適切な光学的透過率を有するように形成されなければならず、これは、層の他の必要とされる性質に著しく影響を与える可能性がある。

特許文献７では、２つの外側シートとそれらの間に設けられた弾性部材とを備える、使い捨ておむつ用積層体が開示される。グラフィック設計は、おそらくラベルなどの上に、提供することができ、積層された合成ウェブがこのグラフィック設計を備えるエリアは、そのエリア内のしわを回避するために非弾性にすることが可能である。

最後に、特許文献８では、吸収性物品の外面を形成する外部積層体が開示されている。この外部積層体は、外側シートと、内側シートと、これらの２つのシートの間に配置された複数の弾性部材とを備える。弾性部材の一部分は非弾性にされ、パターンまたはグラフィックを備えるパターンシートが外側シートと内側シートの間に挿入されて、非弾性にされた弾性部材の領域を覆う。外側シートは、外側シートを通して外部からパターンシートを見ることができるようなものであり、または吸収性本体のバックシートが省略され、パターンシートが液体不透過率であり、おむつの長手方向軸全体に沿って延在して、バックシートとして機能する。しかし、この文献では、パターンシートが外部になければならないか、または外側シート全体はグラフィックが視認可能であるほど十分に半透明でなければならない、のどちららかである。いずれの場合にも、グラフィックの視認性およびバックシートの他の必要とされる性質と妥協しなければならない。

上記で引用した開示によって例示される、当分野における取り組みにもかかわらず、高い性能および機能と魅力的な仕上げを併せ持つ外側カバーアセンブリが依然として必要とされている。特に、グラフィックが使用者にとって見た目に美しく、製造費が前記物品の大量生産に鑑みて最小に抑えられるように、製品構造を構成する構成要素の数と外側カバー上でのグラフィックの場所とのバランスが保たれていることが望ましい。

英国特許第２２９３５７３号明細書 欧州特許第１７３８７２９号明細書 欧州特許第１０７８６２０号明細書 米国特許第７２１４８４９号明細書 特開２００２−２７２７８３号公報 米国特許出願公開第２００５／０１３１３６６号明細書 欧州特許出願公開第１１７９３３０号明細書 特開２００２−２５３６０５号公開 国際公開第２００５／１２２９８４号明細書

ＡＳＴＭ Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｄ １００３、Ｐｒｏｃｅｄｕｒｅ Ａ ＡＳＴＭ Ｅ．９６−００ Ｐｒｏｃｅｄｕｒｅ Ｄ

従来技術から、本発明の目的は、グラフィックを備えた使い捨ての吸収性物品用外側カバーアセンブリを改善することである。

したがって、第１の態様では、本発明は、使い捨ての吸収性物品用外側カバーアセンブリに関する。外側カバーアセンブリは、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに延在し、長手方向Ｘおよび横断方向Ｙに垂直な延在する厚さ方向Ｚを有する。外側カバーアセンブリは、この順序で厚さ方向に層化された、第１の不織布層と、第２の中間層と、内側液体不透過性フィルム層とを少なくとも備える。使用時は、内側液体不透過性フィルム層は、厚さ方向Ｚにおいて少なくとも第１の不織布層および第２の中間層よりも使用者の近くに位置する。内側液体不透過性フィルム層は、第２の中間層に面する側にグラフィックを備え、このグラフィックは、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに延長部を有する。そのうえ、第１の不織布層または第２の中間層のどちらかは、グラフィックのエリア内に開口を備え、この開口は、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘにグラフィックの少なくとも一部の上に延在し、すなわち、その結果、グラフィックの少なくとも一部は、その場所では、開口を備える層によって覆われない。第１の不織布層および第２の中間層のうち、開口を持たない他方の層は、グラフィックの少なくとも一部が他方の層を通して視認可能であるように、グラフィックの少なくとも一部を覆うエリア内で少なくとも光学的透過率を有する。

「開口」という用語は、第１の不織布層または第２の中間層のどちらかによって囲まれる開いたエリアを指す。開口の延長部は、本質的に、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘである。したがって、開口エリアの延長部に関して、層の厚さは無視することができる。なぜなら、必然的にすべての材料が厚さを有し、厚さは、最終的には材料自体によって決まるからである。開口の形状は任意の適切な形態であってよい。好ましくは、形状は正方形、方形、円形、または三角形の形態をとる。

本明細書で使用する「層」または「ウェブ」という用語は、１つまたは複数の層を備えてよく、同じ材料または異なる材料の層から作製される積層体の形態をとってよい、略二次元構造である。したがって、不織布ウェブまたは不織布層または不織布積層体層は、多数の層すなわち不織布層を備えてよい。

パターンを外部から透かして見たときのはっきりした視認性（clear see-through visibility）および使用者を引きつける外観を確保するために、外側シート２１が５５％以上、より好ましくは６５％以上、最も好ましくは７５％以上の光学的透過率を有することが好ましい。パターンを透かして見たときの視認性は、光学的透過率の低下と共に減少する。

本明細書では、光学的透過率は、非特許文献１に従って、当業者によく知られている規格であるＣＩＥ Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｉｌｌｕｍｉｎａｎｔ Ａを用いて測定される光の総透過率であると定義する。測定は、試料シートの恣意的に選択した１０箇所に対して行い、平均値を取得する。不織布ファブリックの総透過率は、製作のプロセスに応じてほとんど変化せず、むしろ坪量によって支配される。

高い総透過率を取得するために好ましい坪量は、４０ｇ／ｍ^２未満、より好ましくは３０ｇ／ｍ^２未満である。軟度、手触り（touch）、および費用、ならびに十分な強度を考慮すると、外側シートとして使用される不織布ファブリックの好ましい坪量は５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２である。

「グラフィック」という用語は、限定するものではないが、画像、デザイン、パターン、記号（symbology）、表示などを指すことができる。「グラフィック」は、外側カバーアセンブリの特定のエリアを占める１つまたは複数の単色パターンおよび／または多色パターンも含む。「色（付きの）（coloured）」という用語は、白以外の状態を指すことができる。

上述のように、グラフィックの少なくとも一部を覆われないままにすることは、開口によってグラフィックの一部を露出させることができることを意味する。この技術的特徴の結果は、グラフィックを外側カバーアセンブリの外部から見ることがより容易になることである。したがって、第１の不織布層および第２の中間層のいずれかに、グラフィックの少なくとも一部を覆われないままにしておく開口をグラフィックのエリア内に長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに設けることによって、高度に機能的で見た目に美しい外側カバーアセンブリを提供することが可能になる。これは、グラフィックの少なくとも一部の上の層の量を減少させるために少なくとも第１の不織布層または中間層がグラフィックのエリア内に開口を有するので、達成される。グラフィックのその部分は、したがって、たとえばフィルム材料の他の部分よりも少ない材料層によって覆われ、グラフィックは、より鮮烈かつ鮮やかになる。言い換えれば、開口によって、グラフィックを露出させることが可能になり、したがって、グラフィックは、外側カバーアセンブリの外部からより視認しやすくなる。その結果、外側カバーアセンブリは、より正確に画定されたグラフィックを備えることができ、その品質は、複雑な製品構造に対する依存が低下する。したがって、本発明の原理によって、いくつかの材料層を使用する高度に機能的な外側カバーアセンブリを提供することを同時に可能にしながら、可能な限り少ない層、好ましくは１つの層のみをグラフィックの上で使用することに対する要望を満たすことが可能である。

さらなる利点は、液体不透過性フィルム層上のグラフィックは、吸収性物品の他の部分上のグラフィックにより類似して見える可能性があることである。したがって、物品は、より調和したグラフィックのセットと全体として通信し、これによって、複雑な製品構造に対する依存が低下する。

そのうえ、使い捨ての吸収性物品を作製するとき、製造業者は、使い捨ての吸収性物品の二酸化炭素排出量を減少させるために原料の使用量を最小限に保とうと努めることが多い。たとえば、追加の印刷シートを使用することによって、望ましくない費用が吸収性物品に追加され、環境上の理由でも否定される。したがって、本発明の実施形態は、追加シートを要求するのではなく外側カバーアセンブリの既存の層を利用するので、本発明の実施形態は、追加の印刷シートを使用する従来技術による解決策と比較してより安価で環境により責任を持つ技術的解決策を提供する。

好ましくは、開口を形成しない層のいずれかが、グラフィックの少なくとも一部を覆う。このようにして、グラフィックは保護層を備え、埃、物品を向かい合わせで包装したときの他の物品との意図しない接触、使用中の下着との接触、またはグラフィックの品質を破壊し得る他の物理的な破損などの物理的衝撃にさらされることが少なくなる。したがって、グラフィックの鮮烈かつ鮮やかな外観が、より長期にわたって維持される。

好ましくは、開口を形成しない層のいずれかが、開口の少なくとも一部を覆う。このように、開口を画定する縁は、縁が損傷されず崩れたりもしないことを保証するように追加の層によって覆われる。

本発明の一態様では、第２の中間層は、不織布材料を備えることができる。不織布材料層を使用することによって、外側カバーアセンブリはさらに軟らかくなる。さらに、物品の布のような感触（feel）が増す。

第１の不織布層または第２の中間層は、開口を持たない他方の層であるとき、５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２の秤量を有することができる。理論に束縛されるものではないが、不織布に対する不透明度レベルまたは光学的透過率レベルは材料の坪量に影響されやすく、たとえば、不織布層の不透明率が高い場合、その後ろのグラフィックが高度に不明瞭であることを示すことがよく知られている。当然のことながら、材料 密度、厚さ、ならびに使用される着色の程度および種類（たとえば二酸化チタン、Ｔｉ０２）などの材料の他の性質が不透明度に影響を与え得る可能性も高い。５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２の範囲の坪量を持つ不織布層は、グラフィックの視認性および良好な層の強度を提供することに対して満足のゆく不透明度を有する。しかし、８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２という上記の好ましい範囲内の坪量を有する不織布層を選択する利点は、材料の不透明度と強度の間では、より良いバランスが保たれることである。薄い材料は、外側カバーアセンブリで使用した場合に引き裂かれる傾向を有するので、許容できる強度の度合いは重要である。これは、使用者が物品を身につけるとき、外側カバーアセンブリが引っ張り力を受けることがあることによる。これは、外側カバーアセンブリがプルオン式（pull-on）おむつまたはパンツタイプの使い捨ての吸収性物品で使用される場合、特に関連がある。

本発明の一態様では、開口は、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに、グラフィック全体の上に延在する。これによって、完全なグラフィックを可能な限り鮮烈かつ鮮やかにすることができる。本発明のこの態様は、グラフィックを調和させるべきとき、たとえばアセンブリが、全体として使用者または介護者にメッセージを通信する大きなグラフィックまたはいくつかの小さなグラフィックを備えるときに、重要な場合がある。

フィット性および快適さを改善するという理由で、外側カバーアセンブリは、身体弾性体をさらに備えてよい。この身体弾性体は、外側カバーアセンブリが伸縮性を持つように、第１の不織布層と第２の中間層の間に適用される。そのような実施形態では、身体弾性体は、開口の領域において、グラフィックを備える内側層にしわが寄らないように構成され得る。

あるいは、内側液体不透過性フィルム層は、外側カバーアセンブリが伸縮性を持つように、弾性フィルム材料を備えることができる。

本発明の別の態様では、第１の層および第２の層は連続層である。本明細書において、連続層とは、連続するウェブとして形成される層である。そのうえ、開口は、第１の連続層および第２の連続層のいずれかの開口材料部分の除去によって得られる。連続層を有することによって、外側カバーアセンブリは効率的に製造することができる。さらに、連続層からの材料部分の除去によって、既存の製造プロセスを軽微に適合するだけで本発明の外側カバーアセンブリを作製することが可能である。したがって、製造業者は、１つまたは複数のプロセスシーケンスに対して大量の技術的変更を加えることなく、既存のプロセスを利用することができる。唯一の追加要件は、層の一部分の除去を可能にする製造ステップの実装である。したがって、製造面での費用の高いおよび／または複雑な解決策を回避することが可能であり、外側カバーアセンブリならびに物品自体は、引き続き高速で処理し組み立てることができる。

好ましくは、層のいずれかの開口材料部分は、切除によって除去され得る。層のいずれかから開口材料部分を切り抜くことによって、滑らかで均一な縁を有する開口が達成される。

本発明のさらに別の代替態様では、第１の不織布層または第２の中間層は、開口を備えるとき、第１の材料片と第２の材料片とを少なくとも備えることができる。この態様では、第１の材料片は、第１の材料片と第２の材料片の間に開口の少なくとも一部分を画定するなどのために、第２の材料片に対して配置され得る。このようにして、開口エリアを形成するときに除去される材料が、本発明の第１の態様と比較して少ないまたはないので、入手可能な材料を十分に利用することが可能になる。したがって、製造プロセスは、材料の節約に関して、より環境に優しくなる。本発明のこの態様は、開口が正方形または方形として成形されるときに特に有益である。正方形または方形に成形された開口は、単に、方形に成形された２つの材料片を、それらの間に一定の距離を持って配置することによって形成される。

第２の中間層は、厚さ方向Ｚにおいて、第１の不織布層よりも内側液体不透過性フィルム層の近くに配置される。本発明の一態様では、開口は、第２の中間層内に形成され得る。上記の技術的利点は、開口およびグラフィックが第１の不織布層によって覆われることである。さらに、外側カバーアセンブリを積層するとき、それによって、フィルム層と開口を持つ層が互いに近いので、開口の位置をグラフィックによってより正確に同期させることが可能になる。第１の不織布層は、厚さ方向Ｚにおいて、第２の中間層の外部に配置される。本発明の代替態様では、開口は、第１の外部不織布層内に形成され得る。第１の外部不織布層内に開口を有することによって、外側カバーアセンブリの全体的な外面は、それ自体が外側カバーアセンブリまたは物品の魅力を向上させ得る異なる表面構造を備える。さらに、外部層に開口を有することによって、開口は、グラフィックの周りに窓を画定することができ、これは、使用者に対するグラフィックの通信に対する肯定的な影響を有することができ、たとえば、グラフィックは異なる窓すなわち開口の縁によって囲まれるので、使用者がグラフィックを見つけることがより容易になり得る。

本発明はまた、おむつ、失禁パンツ、または生理用ナプキンなどの使い捨ての吸収性物品に関する。この使い捨ての吸収性物品は、上述の態様のいずれか１つによる外側カバーアセンブリを備える。物品は、使用中に使用者に面する内面と、使用中に使用者から離れるように面する外面とを有することができる。さらに、物品は、内面を形成することができるトップシートを備えることができ、外側カバーアセンブリが外面を形成し、任意選択で、吸収性の芯がトップシートと外側カバーアセンブリの間に設置される。

好ましくは、外側カバーアセンブリの内側液体不透過性フィルム層は、厚さ方向Ｚにおいて、第１の不織布層および第２の中間層少なくともよりも吸収性の芯の近くに配置される。

使い捨ての吸収性物品は、長手方向Ｙに見えるように、前側部分と、後側部分と、２つの脚部開口を備える中間の股部分とをさらに備えることができる。股部分は、前側部分と後側部分の間で物品の長手方向Ｙに延在し、前側部分および後側部に接合される。さらに、前側部分の外側長手方向縁部分は、長手方向のサイドシームによって後側部分の外側の長手方向縁部分に接続され得る。

いくつかの実施形態では、第１の不織布層または第２の中間層のどちらかは、さらなるグラフィックと、このさらなるグラフィックのエリア内で長手方向（Ｙ）および横断方向（Ｘ）にさらなるグラフィックの少なくとも一部の上に延在するさらなる開口とをさらに備え、第１の不織布層および第２の中間層のうち、さらなる開口を持たない他方の層は、この他方の層を通して、さらなるグラフィックの少なくとも一部が視認可能であるように、さらなるグラフィックの少なくとも一部を覆うエリア内で少なくとも光学的透過率を有する。

一実施形態では、さらなるグラフィックおよびさらなる開口は、装着時に物品の前面または後面のうち同じ面上にあるように位置決めされる。

別の実施形態では、さらなるグラフィックおよびさらなる開口は、装着時に物品の前面または後面のうち異なる面上にあるように位置決めされる。

いくつかの実施形態では、さらなる不織布層は、グラフィックの少なくとも一部を覆うように第２の中間層と第１の不織布層の間に位置決めされる。第１の不織布層およびさらなる不織布層のうち少なくとも１つは、物品の中間の股部分を覆うように延在しない。

以下では、外側カバーアセンブリおよび使い捨ての吸収性物品の実施形態について、添付の図面を参照しながら単に例として説明する。

本発明の一実施形態である使い捨ての吸収性物品を示す図である。 本発明の一実施形態である使い捨ての吸収性物品を示す図である。 図１ｂの線ＩＩに沿った吸収性物品の積層構造を示す図である。 本発明の一実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の一実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の一実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の一実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の別の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の別の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の別の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の他の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の他の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の他の実施形態である外側カバーアセンブリを構築する一連の積層された層を示す図である。 本発明の実施形態の生産に適した連続する製造工程を示す図である。

以下では、本開示の外側カバーアセンブリおよび使い捨ての吸収性物品の実施形態について、添付の図を参照しながら説明する。同一または類似の特徴は同じ参照番号によって示され、それを繰り返して説明することは、冗長性を回避するために省略されることがある。

以下の説明は従来のパンツ型おむつに関して行われるが、本発明は、開放型おむつ、すなわち締め手段によって閉鎖されるおむつの形で実施されてもよい。さらに、本発明は、失禁ガードおよび生理用ナプキンに組み込まれてもよい。したがって、本明細書で用いる場合、「吸収性物品」は、体液を吸収することができ、使用者の生殖器および／または肛門の近傍に置かれるのに適した任意の物品を意味する。

図面の図１ａは、乳児または失禁する成人向けのおむつの形態をした使い捨ての吸収性物品の一実施形態を示す。このおむつは、１本のパンツのように着用者のウエスト周りに着用されることを意図している。

吸収性物品１０は、前側部分１５０を有する外側カバーアセンブリ２０を備え、前側部分１５０は、図面に示される実施形態において、使用時は着用者の胃の上に延在することが意図されている。外側カバーアセンブリは後側部分１６０も備え、後側部分１６０は、図示の実施形態では、外側カバーアセンブリの、使用時に着用者の背中に延在することが意図されている一部である。この物品は、長手方向ｙと、横の横断方向ｘとを有する。図１ａに示される吸収性物品は、さらに、長手方向中心軸Ｌについて対称的であってよい。物品は、たとえば図１ｂおよび図１ｃに示されるような層状構造の折り畳みによって形成され得る。

長手方向のサイドシーム１８０および１８０’が、前側部分１５０および後側部分１６０の側方に最も外側の辺縁に沿って形成され、それによって、一体的な開口と１対の脚部開口を有する閉鎖したパンツ型のおむつ、すなわち物品を作製する。サイドシームは、超音波溶接、接着剤、またはこれらの組み合わせなどの、当技術分野で知られているさまざまな方法で形成可能である。一方または両方のサイドシームは、さらに、開くことができ、再び締めることが可能であってよく、サイドシームは、機械的ファスナまたは接着テープによって形成される。他の実施形態では、前側部分と後側部分は、１対の弾性サイドパネルを介して接合され得る。

中間の股部分１７０は、通常は他のカバーアセンブリの一部であり、物品の、使用時は着用者の脚の間の股エリアを通って延在することが意図されている一部である。吸収性の芯は、任意選択で、股部分１７０内に設置され、前側部分１５０および後側部分１６０へと延在する。

物品１０は、内側トップシート（図１ａに示されていない）と、外側カバーアセンブリ２０とをさらに備える。外側カバーアセンブリ２０およびトップシート３０については、以下でさらに説明する。しかし、トップシートとは、おむつの使用時に着用者の皮膚と接触するまたは少なくとも皮膚に面するシートである。

物品はまた、ウエスト収納ポケットと、伸縮性のある脚部開口、すなわち脚部開口２２０と、脚部開口２３０と、脚部弾性体２４０と、脚部弾性体２５０とを備えてもよい。しかし、そのような構造上の特徴は、当技術分野でよく知られているので、さらに詳しく説明しない。

物品はまた、漏出に対する改善された安全性を提供するために、いわゆる隆起したバリアカフ（図示せず）によって提供されてもよい。これらの隆起したバリアカフは、いくつかの例では、脚部弾性体に取って代わってもよい。

図１ｂに示される一代替実施形態では、吸収性物品は、前側部分１５０と後側部分１６０の間にサイドシームを持たない、いわゆる開放型おむつである。機械的ファスナまたは接着テープの形態をした締め手段が、後側部分の側縁に設けられ、前側部分の外部面に沿って締められることが意図されている。

開放型おむつ構造の別の代替実施形態では、サイドパネルは、通常は伸縮性のある材料から成り、前側部分と後側部分を接合して、連続したウエスト部開口を形成し得る。各サイドパネルは、前側部分に隣接する第１のサイドパネル部分と、後側部分に隣接する第２のサイドパネル部分から構成される。各サイドパネルは、前側部分の外側いわゆるランディングゾーン上の相補的な機械的締め手段と協働することを意図した、フック部材またはループ部材の形態をした締め手段、たとえば機械的締め手段を有し得る。前側パネルの外側カバーアセンブリの外部面全体は、ランディングゾーンを形成する前側パネルの外部面に取り付けられ得るループ材料またはループ材料の別個の細片として機能する不織布材料を備えてよい。機械的ファスナのさらなる例は、ボタンと穴、またはボタンループ、スナップファスナなどである。ボタンは、サイドパネルまたは吸収性物品のどちらかに締めることができる。あるいは、接着性締め手段は、テープタブなどとして使用されてよく、前側部分の外側カバーアセンブリの外部面の少なくとも一部は、テープが付着できる材料から成る。

さらに他の実施形態では、吸収性物品は、そのウエスト部分で後側部分に一般に取り付けられた１対の対向する側方に延在するベルト部材を備える、いわゆるベルト付きおむつまたは失禁衣服（garment）である。これらのベルト部分は、衣服の着用者のウエストに巻き付けられ、接着テープまたは機械的締め手段たとえばマジックテープ（登録商標）式ファスナなどの第１の締め手段によって一緒に締められるように適合される。次いで、前側部分は着用者の脚の間に通され、前側部分のウエスト部分に設けられた第２の締め手段によってベルト部材の外部に締められる。

おむつ１０を構成する材料は、そのような製品に一般に使用される材料のいずれかから選択されてよく、再生可能源からの環境に優しい材料および／または生分解性材料を含んでよい。

したがって、トップシートすなわち液体透過層は、不織布材料から適切に作製され得る。想到できる別の材料は、穴のあいたプラスチックである。具体的には、トップシートの材料は、好ましくは、おむつを着用しているときの乾燥度および軟度などの特性を示す材料から選択される。また、トップシートが皮膚を刺激せず、繰り返し濡れる場合ですら乾燥した状態を維持する軟らかい織物に類似した面を有することが望ましい。トップシートは不織布材料から成ってもよく、また、使用者の身体に最も近い面を乾燥した状態で保つために穴のあいた疎水性不織布材料から成ってもよく、前記不織布材料の穴は、織物に類似して快適な感触をトップシートに与えることができる。そのようなトップシートは、従来、当技術分野で知られており、当業者に知られているものは、環境が規定する通り、特段の制約なく使用され得る。

吸収性の芯４０は、通常、液体透過率トップシートと液体不透過率外側カバーアセンブリの間に囲まれる。吸収性の芯４０は、図１ｃに示されるように、前側部分１５０と後側部分１６０の間に使い捨ての吸収性物品１０の長手方向Ｘに延在し、前側部分１５０および後側部分１６０に接合されてよく、図１ｃは図１ｂの線ＩＩに沿った吸収性物品の積層構造を示す。しかし、吸収性の芯４０は、必要に応じて、前側部分１５０および後側部分１６０の一方のみに接合してもよいし、単に股部分１７０に接合してもよい。適切に、少なくとも股部分１７０は、前側部分１５０と後側部分１６０の間に延在する。しかし、股部分１７０が存在しない場合、吸収性の芯は、前側部分１５０と後側部分１６０の間に延在して接合されなければならない。

吸収性の芯４０は、任意の従来の種類であってよい。一般に起こる吸収性材料の例は、要件が規定する通り、セルロースでできたフラッフパルプ、組織層、高吸収性ポリマー（いわゆる超吸収性ポリマーすなわちＳＡＰ）、吸収性フォーム材料、吸収性不織布材料など、ならびに圧縮されたまたは圧縮されていないこれらの混合物および／または積層体である。任意の特定の用途に適した芯を選択することは、当業者の力量の範囲内である。

吸収性の芯の大きさおよび吸収能力は、乳幼児向けまたは失禁する成人向けなどのさまざまな用途に適しするように変化させられてよい。たとえば、吸収性の芯の材料は、吸収性の上部芯と、吸収性の下部芯とを備えてもよい。本明細書で使用する「上部」という用語は、製品の、使用する際に使用者のより近くに位置決めされることを意図した部分に関し、本明細書で使用する「下部」という用語は、製品の、その衣服に向く面により近い部分に関する。そのうえ、吸収性の下部芯内のＳＡＰは、この層の液体貯蔵能力を増加させる主な機能を有するが、吸収性の上部芯内のＳＡＰの主な機能は、物品が使用中に外部の力によって圧縮された場合に、この層内に吸収された液体を再び濡らすことを防止することである。吸収性の上部芯内のＳＡＰは、吸収性の下部芯で使用されるＳＡＰと異なる種類であってもよいし、吸収性の下部芯内よりも低いパーセンテージで存在してもよい。ＳＡＰは、吸収性の芯の局所的なエリア、たとえば摂取領域、液体分配領域、および／または液体保持領域に適用され得る。生産されるべき吸収性物品の吸収性性質および種類に応じて吸収性の芯内のどのくらいの濃度のＳＡＰが調整され得るかは、当業者には理解されよう。たとえば大量のＳＡＰは薄い吸収性物品を達成するために使用され得るが、より少量が、軽い失禁製品向けのいくつかの衛生物品において使用され得る。

吸収性の芯に適した材料の１つの好ましい例は、商標名Ｈｙｓｏｒｂ Ｍ７１２５として入手可能な、ＢＡＳＦ、Ｌｕｄｗｉｇｓｈａｆｅｎ、ＧｅｒｍａｎｙのＳＡＰの約３０％と混合されたパルプである。セルロースフラッフとＳＡＰの混合物は、好ましくは、０．０８ｇ／ｃｍ^３〜０．１３ｇ／ｃｍ^３の密度を有する。吸収性の芯はまた、Ｓｔｏｒａ Ｅｎｓｏから市販されているＴｏｔａｌｌｙ Ｃｈｌｏｒｉｎｅ Ｆｒｅｅフラッフパルプなどの塩素を含まないフラッフパルプから作製されてもよい。

吸収性の芯に加えて、おむつは、体液の迅速な輸送のための流体捕捉層などの他の層も備えてよい。この流体捕捉層は、開放的な多孔性構造を有し、ある量の流体を迅速に受け入れて一時的に格納し、さらに、下にある吸収性の芯にその流体を移動させることが可能であるべきである。これは、高いＳＡＰ含量を有することが多い、今日の圧縮された薄い吸収性物品にとって、特に重要である。今日の吸収性物品は、確かに高い吸収能力を有するが、一方では、数秒の時間間隔内の排尿時に放出され得る大量の液体の受け入れに即座に対処するには低すぎる受け入れ速度を有することがある。流体捕捉層は、一般に、ポリエステル、ポリプロピレン、またはこれらの混合物などの合成繊維のカーディングおよびスルーエアボンディングまたはニードリングによって生産される、いわゆる高いロフト（ｌｏｆｔ）材料である。捕捉層に適した材料は、ＬＩＢＥＬＴＥＸから入手可能な、ＤＲＹ ウェブ Ｔ ２３Ｗの商標名を有するスルーエア不織布の疎水性詰め物である。

外側カバーアセンブリ
図１ｃに示される外側カバーアセンブリ２０は、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに延在し、長手方向Ｘおよび横断方向Ｙに垂直に延在する厚さ方向Ｚを有する。外側カバーアセンブリ２０は、第１の不織布層５０と、第２の中間層６０と、内側液体不透過性フィルム層８０とを少なくとも備える。

言い換えれば、第２の中間層６０は内側液体不透過性フィルム層８０の上に置かれ、第１の不織布層５０は、外側カバーアセンブリおよび／または吸収性物品の外面として第２の中間層６０の上に置かれる。

外側カバーアセンブリ２０は、多様な構成要素から成る外側カバー、シャーシ、またはバックシートと呼ばれることもある。外側カバーアセンブリは、使用中は、その衣服に面する側にある吸収性の芯４０を覆う。トップシート３０および外側カバーアセンブリ２０は、一般に、平面内に類似の延長部を有するが、吸収性の芯４０は、やや小さい延長部を有する。トップシート３０および外側カバーアセンブリ２０は吸収性の芯の周囲の周りで互いに接合され、したがって、吸収性の芯は、トップシート３０および外側カバーアセンブリ２０によって形成される覆いの中に封じ込められる。トップシート３０および外側カバーアセンブリ２０は、当技術分野で一般的な任意の手段、たとえば超音波溶接、熱溶接、または膠付けによって、互いに接合され得る。

外側カバーアセンブリ材料は、液体が吸収性の芯を通過するのを依然として防止しながら、蒸気が吸収性の芯から逃れることを可能にするように、通気性である。通気性材料の例は、微孔性ポリマーフィルム、スパンボンド層およびメルトブロー層から成る不織布積層体、微孔性ポリマーフィルムおよび不織布材料から成る積層体である。吸収性の芯４０の外部の外側カバーアセンブリ２０のエリアは、積層構造を形成するように互いに接合されたトップシートと外側カバーアセンブリから形成され得る。あるいは、吸収性の芯エリアの外部の外側カバーアセンブリの少なくとも一部は、快適さおよび通気性を提供する別のウェブ材料から作製される。

液体不浸透性フィルム層
上述のように、外側カバーアセンブリ２０は、薄いプラスチックフィルム、たとえばポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムなどの液体不浸透性フィルム層８０を備える。液体不浸透性フィルム層は、少なくとも、その衣服に面する側にある吸収性の芯を覆うべきである。

液体不浸透性フィルム層はまた、通気性であってもよい。これによって、湿気／湿度の蓄積が減少または完全に回避されるので、着用者にとって、より高度の快適さが可能になる。液体不浸透性フィルム層の通気性は、炭酸カルシウム（ＣａＣＯ_３）フィラー材料を微孔性ポリエチレンフィルムに組み込むことによって取得され得る。液体不浸透性フィルム層の通気性は、非特許文献２によって定量化され得る。一実施形態によれば、液体不浸透性フィルム層は、上記のＡＳＴＭ手順によって測定される、少なくとも５００ｇ／ｍ^２ ２４時間、好ましくは少なくとも１５００ｇ／ｍ^２ ２４時間、または最も好ましくは少なくとも３０００ｇ／ｍ^２ ２４時間の水蒸気透過速度を有する。

第１の不織布層
外側カバーアセンブリ２０は、第１の不織布層５０をさらに備える。外側カバーアセンブリ２０は股部分１７０においてパンツ型おむつの外部に露出され、おむつを着用するときに着用者の皮膚と接触する可能性があるので、第１の不織布層５０は、好ましくは、プラスチックフィルム面と接触して感じられ得る粘着を回避するために、織物または織物に類似した外面を有する。織物または織物に類似した外面はまた、通常の下着に対するパンツ型おむつまたは他のパンツ型衣服の類似性を向上させるという理由で好ましい。

第１の不織布層５０は、好ましくは、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンレース不織布、水流交絡不織布、湿式不織布、またはカーディングボンド（ｃａｒｄｅｄ ｂｏｎｄｅｄ）不織布である。不織布材料の繊維は、天然（たとえばレーヨン繊維またはセルロース繊維）であってもよいし、人工（たとえばポリオレフィン繊維、たとえばポリエチレン繊維またはポリプロピレン繊維などのポリマー繊維）であってもよい。第１の不織布層５０は、弾性であってもよいし、非弾性であってもよく、好ましくは、少なくとも１つの不織布層を備えるまたはこれから成る。第１の不織布層５０は、ＳＭＳ（スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド）複合材料などの２つ以上の不織布層の積層体さえ備えてもよい。本発明による第１の不織布層５０は、使い捨てパンツ型衣服用のシャーシの一部を形成する。適切には、第１の不織布層５０は、５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２の坪量を有する。第１の不織布層５０は、適切には、通気性であるべきである。

第２の中間層
外側カバーアセンブリ２０は、第２の中間層６０も備える。第２の中間層６０は、不織布材料の層、プラスチックフィルム、または同じ材料もしくは異なる材料から成る２つ以上のシートの積層体などの、当技術分野で一般に使用される任意の可撓性ウェブ材料から成ることができる。

第２の中間層６０は、好ましくは、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンレース不織布、水流交絡不織布、湿式不織布、またはカーディングボンド不織布である。不織布材料の繊維は、天然（たとえばレーヨン繊維またはセルロース繊維）であってもよいし、人工（たとえばポリオレフィン繊維、たとえばポリエチレン繊維またはポリプロピレン繊維などのポリマー繊維）であってもよい。第２の中間層６０は、弾性であってもよいし、非弾性であってもよく、好ましくは、少なくとも１つの不織布層を備えるまたはこれから成る。第２の中間層６０は、ＳＭＳ（スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド）複合材料などの２つ以上の不織布層の積層体さえ備えてもよい。第２の中間層６０は、使い捨てパンツ型衣服用のシャーシの一部を形成する。適切には、第２の中間層６０は、５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２の坪量を有する。第２の中間層６０は、適切には、通気性であるべきである。

あるいは、第２の中間層６０は、プラスチックフィルム、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルムを備えてよい。第２の中間層６０は、１つまたは複数のプラスチックフィルムを有する１つまたは複数の不織布層から成る積層体すら備えてよい。

不織布層５０と中間層６０は、同じ材料から成ってもよいし、異なる材料から成ってもよい。中間層６０の寸法は、本質的には、不織布層５０の寸法と無関係である。図１ｂに示されるように、中間層６０は、不織布層５０と同じ寸法を有し得る。しかし、中間層６０が、不織布層５０の延長部よりも大きいまたはこれよりも小さい延長部を長手方向および横断方向に有することは可能であり得る。中間層６０が不織布層５０と重複する量は、当業者によって適切に選択され得る。好ましくは、中間層６０の寸法および不織布層５０と中間層６０との重複の量は、身体弾性糸１９０が位置する不織布層５０の領域全体において中間層６０が不織布層５０と重複するようなものである。不織布層５０と中間層６０は、任意の適切な手段、たとえば熱溶接、超音波溶接、または接着によって一緒に固定され得る。接着が最も好ましい。不織布層５０と中間層６０は、適切には、実質的に重複のエリア全体にわたって互いに固定される。

不織布層５０と中間層６０は、液体不浸透性フィルム層８０によって積層される。積層は、たとえば熱溶接、超音波溶接、または接着などのいくつかの方法で行われてよい。

グラフィック
内側液体不透過性フィルム層８０は、少なくとも１つのグラフィック９０をさらに備える。グラフィック９０は、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに延長部を有する。グラフィック９０は、後側部分１６０、前側部分１５０、中間の股部分１７０の上、または部分１５０、１６０、および１７０のいずれかの組み合わせの上のどちらかに位置することができる。本発明の一態様では、グラフィックは、これらの部分のうち１つから別の部分まで延在し得る。グラフィック９０は任意の所望の設計を備えてよく、文字、図、記号、またはこれらの組み合わせなどの１つまたは複数の表示を組み合わせることができる。グラフィックは、第２の中間層６０をその上に置くことができる内側液体不透過性フィルム層８０の外部側に設けられ、好ましくは、これに印刷される。現在企図されている実施形態としては、あらかじめ印刷されたポリエチレンフィルム、あらかじめ印刷された不織布ファブリックの使用を含む実施形態がある。あるいは、グラフィックは、現在グラフィックがあらかじめ印刷された、ポリエチレン、不織布ファブリック、または組織材料から作製されることが好ましい、ラベルまたはパッチによって提供され得る。しかし、グラフィックは、当業者に想到され得る任意の画像形成プロセスにより層、ラベル、またはパッチの上に設けられてよく、たとえば浮き彫りされた、または刺繍された、ならびに印刷された、グラフィックを含むように選ぶべきである。

図２ａおよび図３ａでは、液体不透過率材料たとえばポリエチレンのフィルム層８０の一部分が概略的に開示されている。これらの図の例では、この層には、適切な印刷技法によって、１組の印刷されたエリア９０または写真が印刷されている。液体不透過性フィルム層８０上での多色印刷は、たとえば、フレキソ印刷またはグラビア印刷によって実行することができる。必要に応じて、他の任意の印刷技法を利用可能である。フレキソ印刷は、プレートシリンダ上で実行される間、印刷されるべき対象が圧ドラムにくっつき、そのため、延伸をほとんど受けない技法である。したがって、フレキソ印刷は、液体不透過性フィルム層８０のような薄く伸縮性のある材料上での多色印刷に適している。図２ａおよび図３ａでは、グラフィック９０は点のグリッドとして表されているが、上述のように、限定するものではないが、もちろん他の対象または図が点の代わりに使用されてもよい。

フィルム層、不織布層、および中間層の構成
グラフィック９０が使用者にはっきりと識別され得るために、不織布層５０および中間層６０の一方は、グラフィック９０のエリア内に開口を備える。

図２ａ、図２ｂ、図２ｃ、および図２ｄは、本発明に関する第１の例示的な層構成を示す。

図２ａでは、２つのグラフィック９０を有するフィルム層８０が示されており、一方のグラフィック９０は、装着時に衣服の前側を形成する部分にあり、他方のグラフィック９０は、装着時に衣服の背側を形成する部分にある。グラフィック９０の数および配置は例にすぎない。単一のグラフィックのみが、前側、背側、または他の場所に設けられてよい。あるいは、２つ以上のグラフィックが設けられてもよく、たとえば、伝えられるべき情報に応じて、２つのグラフィックが前側に、１つが後側に設けられてもよいし、または２つのグラフィックが後側に、２つが前側に設けられてもよい。

図２ｂでは、フィルム層８０上のグラフィック９０の位置に対応する開口７０を有する中間層６０が示されている。さまざまな実施形態では、グラフィックは開口より大きくてもよいし、小さくてもよい。本明細書では、各開口７０は、層６０と８０を重ね合わせたときにそれぞれのグラフィック９０全体を露出させるような大きさにされる。もちろん、開口は、ちょうどグラフィックを露出させるような大きさにされてもよい。または、グラフィックの縁がはっきりと視認可能であることを意図しているかどうか、および利用可能な積層プロセスの位置精度に応じて、開口はグラフィックよりもやや大きくてもよいし、やや小さくてもよい。

本明細書では、中間層６０はフィルム層８０とほぼ同じ高さであるが、砂時計形状を有する。砂時計形状は、ウエストバンドを形成するのに適した２つの広い領域と、この広い領域の間の、使用者の脚の間に適合する部分を形成するのに適した、フィルム層８０とほぼ同じ幅の狭い領域とを画定する。したがって、狭い部分と２つの広い領域は、おむつまたは類似の物品を形成するように水平軸のまわりに折り畳まれたとき、脚のための穴を画定する。

図２ｃでは、それぞれの開口７０を通してグラフィック９０を露出させるように、層６０および８０が重ねられている。

図２ｄでは、不織布層５０が中間層６０の上に位置決めされ、不織布層５０は、外部から観察したときグラフィックが層を通して識別され得る、すなわちフィルム層８０に向かって中間層６０内の開口を通して不織布層５０を通して見るように、十分に高い光学的透過率を有する。

図２ａ〜図２ｄでは、開口７０はほぼ正方形であるが、これは例にすぎないと考えられる。開口は、グラフィックの形状および生産される物品の構造要件に応じて、任意の形状から作製され得る。

あるいは、１つまたは複数の開口は、図３ａ、図３ｂ、および図３ｃに例示されるように、個別の材料片の配置によって形成され得る。

図３ａでは、図２ａのフィルム層８０に類似したフィルム層８０が示されている。

図３ｂでは、２つの材料片１１０および１２０が、グラフィック９０が露出する開口７０を画定するようにフィルム層８０と重複して位置決めされる。同様に、さらなる２つの材料片が、図３ｂで視認できる他の任意選択のグラフィックに対して位置決めされる。全体として、４つの材料片が中間層６０を構成する。本明細書では、これらの片は正方形であるが、設計要件に応じて、方形の形状または他の不規則な形状も企図され得る。

図３ｃでは、材料片１００が材料片１１０および１２０に重ねられ、類似の片が、材料片１１０および１２０と共に中間層６０を構成する他の２つの材料片に重ねられる。そのように重ねられる際、材料片は開口７０およびグラフィック９０を覆う。重ねられた材料片のうち１つが材料片１００であるが、これらの重ねられた材料片は不織布層５０を構成する。

図３ａ〜図３ｃの実施形態では、材料片１１０および１２０はほぼ正方形であり、フィルム層８０の全長にわたっては延在しないが、材料片１００は方形であり、材料片１１０および１２０の高さに匹敵する高さであり、材料片１１０と１２０の両方を覆うのに十分な幅である。この構成によって、水平軸に沿って折り畳まれたとき、脚部の穴は、図２ｄに示される垂直縁湾曲部を切断することなく容易に画定することが可能である。これは、材料の使用法およびより大きな大きさの物品の生産の点で有利である。しかし、他の形状が企図され、実際に、脚部の穴に対する湾曲した縁が、アセンブリ１００、１１０、および１２０の前またはその間に片を適切に成形することによって設けられてよい。

あるいは、不織布層５０はまた、１つまたは複数のグラフィックおよび中間層６０を構成する材料片と部分的に重複する、またはこれらを完全に覆う、単一の材料片とすることができる。

図２ａ〜図２ｄおよび図３ａ〜図３ｃでは、連続層内に形成することによるか、または材料片１１０、１２０の配置によるかにかかわらず、中間層６０内に開口７０が画定される。しかし、開口が不織布層５０内に等しく形成される配置も企図される。中間層６０は、その場合、グラフィックの領域内の連続層であり、外部から観測したとき、この層を通してグラフィックが識別され得るように十分に高い光学的透過率を有する。しかし、現在は、中間層６０内に１つまたは複数の開口を形成することが好ましい。なぜなら、その場合、１つまたは複数の開口の縁は、不織布層５０による損傷に対処することから保護されるからである。

図４ａ〜図４ｃに示される他の実施形態も、現在企図されている。

図４ａは、図３ａに示されるフィルム層８０に類似しているが、フィルム層８０に設けられた、本明細書ではたとえば物品の前側部分上に設けられた、（この例では）１つのグラフィック９０を有するフィルム層８０を示す。

図４ｂは、フィルム層８０により積層された中間層６０を示し、中間層９０はフィルム層８０と類似の幅寸法および長さ寸法を有し、層８０と６０が重ね合わされたとき位置および寸法においてグラフィック９０と対応する開口７０を有する。

図４ｃは、２つの材料片の中に形成された不織布層５５をさらに備える図４ｂの構造を示し、この材料片は各々、形状は方形であり、類似の寸法を持ち、一方は開口７０を覆うように設けられ、他方は水平軸に対して対称的な位置に設けられ、これらの間には間隙がある。層５５を形成する材料片はフィルム層８０よりも幅広く、したがって、図３ａ〜図３ｃと同様に図４ｃの配置を水平軸に対して折り畳み、層５５を形成する材料片の垂直縁を合わせていることによって、ウエストバンドおよび脚部の穴が画定される。

しかし、図４ｃは、その上に層５５を構成する片と類似の寸法および配置の材料片から作製され、重ねられたさらなる不織布層５０も示す。この配置では、さらなる不織布層５０は、衣服のバックシートを形成し、構造で使用される弾性体および／または膠を衣服の面から分離することが可能である。この実施形態では、衣服を生産するために、不織布材料の量を減少させることが必要とされる。なぜなら、使用者の脚用の穴を形成するための区画を切り抜く特段の必要がないからである。したがって、この実施形態では、工具費も削減することができる。層５０と層５５の組み合わせは、好ましくは、グラフィックを最もはっきりと表示することを可能にするために、図２ａ〜図２ｄおよび図３ａ〜図３ｃの実施形態の層５０に匹敵する光透過率を有するべきである。

もちろん、前述の実施形態の特徴を組み合わせることができ、たとえば、図４ｃの層５５は、たとえば図２ｄの層５０と同じように形成することができる。

いくつかの配置では、１つまたは複数の開口は、１つまたは複数の開口を画定する層の境界の内部に完全に形成され得る。他の配置は、１つまたは複数の開は層の縁部分に設けられる。構造的完全性の観点では、前者が好ましく、製造の簡単さの観点では後者が好ましい。

光透過率
層５０および６０のどちらかを通してみるときですらグラフィック９０の明瞭さを確保するために、グラフィック９０自体が十分はっきりしているだけでなく、層５０および６０が十分に高い光透過率を有することが必要である。光透過率は、対象への入射光の強度と透射光の強度の比によって表される。

層５０および６０の透過率は、坪量を減少させることによって増加することができるが、坪量が小さすぎると、外側カバーアセンブリ２０に満足のゆく手触りまたは感触を提供できない傾向がある。外側カバーアセンブリ２０の手触り、強さ、および感触と良好なバランスを保ってグラフィック９０の明瞭さを確保するには、内側液体不浸透性フィルム層８０の上に置かれる層が５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは８ｇ／ｍ^２〜３０ｇ／ｍ^２の総坪量を有することが好ましい。したがって、実際には、手触りおよび感触を損なうことなく、５５％以上、より好ましくは６５％以上、最も好ましくは７５％以上の有利な光学的透過率が達成され得る。

層５０および６０は好ましくは白色またはごく軽く色がついているが、グラフィック９０の明瞭さまたは使い捨ての吸収性物品１０の外観が損なわれない限り、それぞれまたは両方の層が着色されてもよい。

ウエスト弾性体
高度の漏出防衛手段を保証するために、吸収性物品は、好ましくは、吸収性物品が緩くならないまたは使用者の身体から滑り落ちないような方法で使用者の身体にぴったり嵌合するように設計される。外側カバーアセンブリ２０は、たとえば、ウエスト開口から並列に配置された、いくつかの弾性糸１９５を備えることができる。弾性糸はまた、好ましくは、以前に説明したように、脚部開口２４０および２５０に向かってように配置される。このように、吸収性物品は、良好な漏出防衛手段を可能にするより快適な嵌合を備える。

したがって、外側カバーアセンブリ２０では、第１の不織布層５０および第２の中間層６０は内側液体不透過性フィルム層８０の前縁および後縁から外側に延在することができ、延在した部品はトップシート３０側に折り畳むことができる。前側および後側のウエスト開口部分の層５０および６０の折り畳まれた部品は、吸収性の芯４０に部分的または全体的に重なる。図１ａを特に参照すると、合わせていわゆるウエスト弾性体を形成する複数の弾性部材１９５は、層５０および６０の折り畳まれた部品の間に外側カバーアセンブリ２０の幅にわたって緊張した状態で固定的に設置され、したがって、弾性部材１９５は、弛緩できるとき、ウエストバンド内の不織布材料を縮小させ、したがって、ひだを寄せることができる。弾性部材１９５は、前側部分１５０の側端および後側部分１６０の側端がそれぞれ互いに接合されると、端が重複部と接する可能性があるように設置される。このようにして、おむつ１０のウエスト開口近傍で取り囲むひだの連続ループが実質的に形成される。

ウエスト弾性体１９５は、層の間に配置された弾性糸またはバンドなどの１つまたは複数の細長い弾性部材によって伸縮する実質的に非弾性の不織布材料の層から形成されるウエストバンドの形態をとってよい。この層は、それ自体の上へ折り畳まれた第１の不織布層５０の縁部分などの材料の単一層から形成されてもよいし、第１の不織布層５０の一部分および別の材料の層などの別個の材料から作製されてもよい。

本発明による使い捨てパンツ型おむつの一実施形態は、図１ａに示される構成を持つウエスト弾性体を有する必要はない。ウエスト弾性体は、まったくなくてもよいし、前側部分１５０および後側部分１６０の一方のみに配置されてもよい。ウエスト弾性体は、ウエスト前縁および／またはウエスト後縁の中央区画に沿ってなど、ウエスト開口の一部のみに沿って延在し得る。

外側カバーアセンブリ２０は、好ましくは、股エリアにおいて非弾性である。

身体弾性体
外側カバーアセンブリは、身体弾性体１９０をさらに備えてよい。身体弾性体は、外側カバーアセンブリ２０が伸縮性を持つように、たとえば層を通って延在する弾性要素として、第１の不織布層５０と第２の中間層６０の間に適用され、または第１の不織布層および第２の中間層の一方と一体化される。

図１ａに示されるように、身体弾性体１９０は、側縁１８０と１８０’の間に前側部分１５０および後側部分１６０にわたって延在する複数の細長い弾性部材として示される。弾性部材は、部分１５０および１６０の上で均等にまたは不均等に離隔されてよく、かつ同じまたは異なる張力をかけることによって適用された可能性のある、弾性ひも、またはバンドであってよい。

しかし、身体弾性体は不可欠ではなく、省略されてもよいし、特定の目的に適するとわかる他の方法で設計されてもよい。したがって、身体弾性体は、前側本体部分１５０および後側本体部分１６０の一方のみに適用されてよく、湾曲した弾性要素を含んでもよいし、これから成ってもよい。身体弾性体は、吸収性の芯の一部の上に延在し得る。しかし、吸収性物品の外側カバーアセンブリが伸縮性を持つとき吸収性の芯にしわが寄ることを防止するために、弾性糸または弾性材料が吸収性物品の上部部分の上のみ延在することが一般的である。したがって、弾性糸は、一般的には、開口ウエストから吸収性の芯までのみ延在するが、吸収性の芯の上には延在しない。

一般に、基礎となる層に及ぼす身体弾性体の作用は、層を側方に圧縮することであり、これによって、たとえばしわにより層の変形が引き起こされる傾向がある。しかし、液体不透過性フィルム層８０の、グラフィック９０が印刷される領域にしわが寄った場合、グラフィック自体がしわになり、グラフィック９０の視認性および明瞭さが低下する。したがって、身体弾性体を有する実施形態では、身体弾性体は、少なくとも開口７０の領域において、少なくとも、開口を通して視認可能でありグラフィック９０が印刷された液体不透過性フィルム層８０のその領域にしわを寄らせないことが好ましい。

これは、当技術分野で知られているいくつかの技法のうち１つを使用して、もはや弾性的でなく、したがって使用時にしわが寄らない積層体のエリアを提供するために、弾性体たとえば弾性糸の材料を切断するだけで達成され得る。たとえば、特許文献８に開示されている技法に類似した技法を使用することが可能である。あるいは、弾性材料の弾性は、たとえば開口の領域内の弾性糸における張力を減少させて類似の効果を得ることによって非活動化し得る。

本発明の一実施形態において身体弾性体を用いるとき、特に弾性体が切断されない場合、少なくとも開口の領域においてグラフィックを不明瞭にしないように使用時に十分に細く透明である、エラステイン糸（商標名Ｌｙｃｒａとして入手可能）などの弾性材料を選択することが好ましい。

弾性フィルム材料
代替例では、外側カバーアセンブリ２０は弾性フィルム材料（図示せず）を備え、したがって、外側カバーアセンブリは伸縮性を持つ。したがって、外側カバーアセンブリ２０は、弾性フィルム材料層８０と、第１の不織布材料５０と、第２の不織布材料６０とを備える。弾性フィルム材料は液体不透過率であり、厚さ方向Ｚにおいて少なくとも第１の不織布層５０および第２の不織布層６０よりも吸収性の芯４０に近く配置される。内側液体不透過率弾性フィルム層８０は、次いで、グラフィック９０をさらに備える。グラフィック９０は、長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに延長部を有する。不織布層５０、６０のいずれかが長手方向Ｙおよび横断方向Ｘに開口７０を形成し、したがって、前記開口７０は少なくともグラフィック９０の一部にわたって延在する。

あるいは、吸収性の芯エリアの外部の外側カバーアセンブリの少なくとも一部は、快適さおよび通気性を提供する別のウェブ材料から作製される。このタイプのパンツ型吸収性物品の一例が特許文献９に示されており、特許文献９では、前側部分および背側部分を覆う外側カバーアセンブリの一部は、弾性積層体の形態をした弾性ウェブ材料を備える。

上述のように、前側部分１５０および背側部分１６０の主要部分は、あるいは、非弾性材料から作製されてもよく、伸縮性のあるサイドパネルは、前側部分と背側部分の間隙を埋めるエリア内の吸収性物品の側面に設けられてもよい。

上記に関して、上記で開示された身体弾性体および１つまたは複数の弾性層は一緒に提供され得ることに留意されたい。１つまたは複数の弾性層から張力がいったん解放されると身体弾性体が張力を受けるように構成されるそのような場合では、張力が身体弾性体からさらに解放されると、弾性層はしわが寄る傾向がある。１つまたは複数のグラフィックが提供されるフィルムが、弾性的であっても、この現象に悩まされる場合、身体弾性体は、好ましくは、グラフィックの明瞭さを劣化せるしわを寄せることを回避するために、グラフィックの領域において上記で説明したように非活動化するべきである。

不織布層５０または中間層６０と一体化された身体弾性糸の存在に関して、またはこれらの層自体のどちらかもしくは両方が弾性であるとき、同じことが当てはまる。

例示的な製造モード
図５は、本発明の一実施形態の例示的な製造モードを示す。

図５では、以前に設けられたグラフィック９０を有するフィルム８０のウェブは左から右へ進む。同時に、中間材料６０のウェブは、フィルム８０のウェブの上から、空所７５を切り抜くことによって開口７０を形成するカッターＣにより、グラフィック９０を開口７０と位置合わせするためにフィルム８０のウェブの上に重なるように向けられる。次いで、フィルム８０のウェブと中間材料６０のウェブは同期して右に進み、不織布材料５０のさらなるウェブは、上記の積層された層８０および６０から、積層体の上に重なるように向けられる。それぞれフィルム８０、中間材料６０、および不織布材料５０の３つのウェブは、次いで、同期してさらに右に進み、積層体の部分２２０および２３０は、ウエストバンドおよび股領域、さらにそれによって最終的には脚部の穴を画定するように除去される。

当業者には明らかであるように、上記のプロセスは、本発明の前述の実施形態のいずれかを提供するように適合することができる。もちろん、前述の実施形態は単なる例であるように提供され、特定の製品要件、材料の入手可能性、および局所的な好ましい慣行に関して、適切な適合により本開示の教示を実行することは、当業者の能力の範囲内である。添付の特許請求の範囲内で提供されるそのような修正は、本発明の一部を形成すると見なされる。

１０ 吸収性物品
２０ 外側カバーアセンブリ
３０ トップシート
４０ 吸収性の芯
５０ 第１の不織布層、第１の不織布材料
５５ 不織布層
６０ 第２の不織布材料、第２の不織布層、中間材料、第２の中間層
７０ 開口
７５ 空所
８０ 液体不浸透性フィルム層、液体不透過性フィルム層、内側液体不透過率弾性フィルム層、内側液体不透過性フィルム層、内側液体不浸透性フィルム層
９０ 中間層、エリア、グラフィック
１００ 材料片、アセンブリ
１１０ 材料片、アセンブリ
１２０ 材料片、アセンブリ
１５０ 前側部分、前側本体部分
１６０ 後側部分、背側部分、後側本体部分
１７０ 股部分
１８０ サイドシーム、側縁
１９０ 身体弾性体
１９５ 弾性部材、ウエスト弾性体、弾性糸
２２０ 脚部開口、部分
２３０ 脚部開口
２４０ 脚部弾性体、脚部開口
２５０ 脚部弾性体、脚部開口

Claims (14)

1. 使い捨ての吸収性物品のための外側カバーアセンブリ（２０）であって、前記外側カバーアセンブリ（２０）が、長手方向（Ｙ）および横断方向（Ｘ）に延在し、前記長手方向（Ｘ）および前記横断方向（Ｙ）に垂直な延在する厚さ方向（Ｚ）を有し、前記外側カバーアセンブリ（２０）が、この順序で前記厚さ方向（Ｚ）に層化された、第１の不織布層（５０）と、第２の中間層（６０）と、内側液体不透過性フィルム層（８０）とを少なくとも備え、前記内側液体不透過性フィルム層（８０）が、前記第２の中間層（６０）に面する側に少なくとも１つのグラフィック（９０）を備え、前記グラフィック（９０）が、前記長手方向（Ｙ）および前記横断方向（Ｘ）に延長部を有する外側カバーアセンブリ（２０）において、前記第１の不織布層（５０）または前記第２の中間層（６０）のどちらかが、前記グラフィック（９０）のエリア内で前記長手方向（Ｙ）および前記横断方向（Ｘ）において前記グラフィック（９０）の少なくとも一部の上に延在する少なくとも１つの開口（７０）を備え、前記第１の不織布層および前記第２の中間層のうち、前記開口を持たない他方の層が、前記グラフィックの前記少なくとも一部が前記他方の層を通して視認可能であるように、少なくとも、前記グラフィックの前記少なくとも一部を覆う前記エリアにおいて７５％以上の光学的透過率を有し、前記第１の不織布層および前記第２の中間層（５０、６０）が連続層であり、前記開口（７０）が、前記開口（７０）を備える前記層の材料（７５）の除去された部分によって形成されることを特徴とする外側カバーアセンブリ（２０）。
2. 前記第２の中間層（６０）が不織布材料を備えることを特徴とする、請求項１に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
3. 前記第１の不織布層または前記第２の中間層が、前記開口（７０）を持たない前記他方の層であるとき、５ｇ／ｍ^２〜４０ｇ／ｍ^２の坪量を有することを特徴とする、請求項１または２に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
4. 前記開口（７０）が、前記長手方向（Ｙ）および前記横断方向（Ｘ）に、前記グラフィック（９０）の全体の上に延在することを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
5. 前記外側カバーアセンブリ（２０）が身体弾性体（１９０）をさらに備え、前記身体弾性体（１９０）が、前記第１の不織布層（５０）と前記第２の中間層（６０）の間に適用される、または前記第１の不織布層（５０）および前記第２の中間層のうち一方に一体化され、したがって、前記外側カバーアセンブリ（２０）が伸縮性を持ち、前記身体弾性体（１９０）が、前記開口（７０）の領域において、前記グラフィック（９０）を備える前記内側液体不透過性フィルム層（８０）の前記領域にしわを寄せないように構成されることを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
6. 前記内側液体不透過性フィルム層（８０）が弾性フィルム材料（８２）を備え、したがって前記外側カバーアセンブリ（２０）が伸縮性を持つことを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
7. 前記第１の不織布層または前記第２の中間層は、前記開口（７０）を備えるとき、少なくとも第１の材料片（１１０）と第２の材料片（１２０）とを備え、前記第１の材料片（１１０）は、それらの間に前記開口（７０）の少なくとも一部分を画定するなどのように前記第２の材料片（１２０）に対して配置されることを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ（２０）。
8. 請求項１から７のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ（２０）を備える、おむつ、失禁パンツ、または生理用ナプキンなどの使い捨ての吸収性物品（１０）であって、前記吸収性物品（１０）が使用中に使用者に面する内面（１２）を有し、外面（１３）は、使用中に使用者から離れるように面し、前記吸収性物品（１０）が、前記内面を形成し得るトップシート（３０）をさらに備え、前記外側カバーアセンブリが前記外面を形成し、任意選択で吸収性の芯（４０）が前記トップシートと前記外側カバーアセンブリの間に設置されることを特徴とする、使い捨ての吸収性物品（１０）。
9. 前記内側液体不透過性フィルム層（８０）が、前記厚さ方向（Ｚ）において前記少なくとも第１の不織布層（５０）および前記第２の中間層（６０）よりも前記吸収性の芯（４０）に近く配置されることを特徴とする、請求項８に記載の使い捨ての吸収性物品（１０）。
10. 前記吸収性物品（１０）が、前記長手方向（Ｙ）に示されるように、前側部分（１５０）と、後側部分（１６０）と、２つの脚部開口（２２０、２３０）を備える中間の股部分（１７０）とをさらに備え、前記股部分（１７０）が前記前側部分（１５０）と前記後側部分（１６０）の間で前記吸収性物品（１０）の前記長手方向（Ｙ）に延在し、前記前側部分および前記後側部分に接合され、前記前側部分（１５０）の外側長手方向縁部分が、長手方向サイドシーム（１８０、１８０’）によって前記後側部分（１６０）の前記外側長手方向縁部分に接続されることを特徴とする、請求項８または９に記載の使い捨ての吸収性物品（１０）。
11. 前記第１の不織布層（５０）または前記第２の中間層（６０）のどちらかが、さらなるグラフィックと、前記さらなるグラフィックのエリア内で前記長手方向（Ｙ）および前記横断方向（Ｘ）に前記さらなるグラフィックの少なくとも一部の上に延在するさらなる開口とをさらに備え、前記第１の不織布層および前記第２の中間層のうち、前記さらなる開口を持たない他方の層が、前記さらなるグラフィックの前記少なくとも一部が前記他方の層を通して視認可能であるように、前記さらなるグラフィックの前記少なくとも一部を覆う前記エリア内で少なくとも光学的透過率を有することを特徴とする、請求項８、９、もしくは１０のいずれか一項に記載の使い捨ての吸収性物品、または請求項１から７のいずれか一項に記載の外側カバーアセンブリ。
12. 前記さらなるグラフィックおよび前記さらなる開口が、装着時に前記吸収性物品の前面または後面のうち同じ面上にあるように位置決めされることを特徴とする、請求項１１に記載の使い捨ての吸収性物品。
13. 前記さらなるグラフィックおよび前記さらなる開口が、装着時に前記吸収性物品の前面または後面のうち異なる面上にあるように位置決めされることを特徴とする、請求項１１に記載の使い捨ての吸収性物品。
14. さらなる不織布層（５５）が、前記グラフィックの前記少なくとも一部を覆うように前記第２の中間層（６０）と前記第１の不織布層（５０）の間に位置決めされ、前記第１の不織布層（５０）および前記さらなる不織布層（５５）のうち少なくとも１つが、前記吸収性物品の中間の股部分（１７０）を覆うように延在しないことを特徴とする、請求項８から１３のいずれか一項に記載の使い捨ての吸収性物品。

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