JP2003199482A - パン類およびその製造方法 - Google Patents

パン類およびその製造方法

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Hirohiko Saito
裕彦 齋藤
Norihiro Kanetani
規弘 金谷
Masahito Kubo
正仁 久保
Etsuko Honma
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 工業的に有利に製造可能であって、パン
本来の形状、風味を有すると共に、餅風の食感、即ち、
もちもちした食感やしっとり感、旨味を有するパン類を
提供すること。 【解決手段】 パン類を製造する際の原料として、少な
くとも(イ)小麦粉、(ロ)α化小麦粉または/および
α化小麦澱粉、および(ハ)α−アミラーゼを用いたこ
とを特徴とするパン類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製パン原材料とし
ての小麦粉の一部をα化させ、および/またはα化小麦
澱粉を加えることにより、製パン工程中の生地作製段階
で加熱工程を用いない、もちもち感、しっとり感および
旨味を有するパン類、その製造方法およびそのためのミ
ックスに関する。
【0002】
【従来の技術】小麦粉本来の風味や旨味を有しており、
しかもソフトであるにもかかわらずもちもち感およびし
っとり感を有するパン類を製造する方法として、本発明
者らは特願2000−218785で、小麦粉に常温水
を添加し、加熱下に混捏するか、あるいは小麦粉に熱湯
を添加し混捏して中麺を捏ね上げることを特徴とする湯
種と呼ばれる種を用いたパン類の製造方法を提案してお
り、この方法は商業的な成功をおさめている。該方法を
用いて製造すると、もちもち感やしっとり感、旨味を有
し、さらに長期間保存しても老化せず、もちもち感やし
っとり感が持続するパン類を製造することができる。
【0003】しかしながら、上記の方法で練り上げられ
た湯種は、その作製に加熱を必要とし、さらに安定な製
造過程においては厳密な製造管理が不可欠であり、工程
管理が困難であるという問題があり、湯種を商業的に広
く供給することは困難を伴う。
【0004】湯種を用いず、もちもち感やしっとり感の
あるパン類を製造するという目的では、α化澱粉を用い
る方法(特開昭59−175845号)、特定の加工澱
粉を用いる方法(特開平4−91744号、特開平5−
15296号)、小麦粉の一部を加工澱粉とグルテンで
置き換えてパンを品質改良する方法(特開平3−871
35号)、湿熱処理澱粉を用いて品質改良する方法(特
開平6−169680号)、ベーカリー食品用の加工澱
粉を含む油脂組成物(特開平5−153897号、特開
平8−196198号、特開平8−224057号)等
が提案されている。また、小麦粉をα化してパンを製造
するという方法として、例えば特開平10−29525
3や、特開昭59−175845等が提案されている。
【0005】しかし、これらの方法はいずれも、もちも
ち感のあるパン類を実現、または示唆するものではなか
ったり、これらの方法によって製造されたパン類は、も
ちもち感は有しているが、しっとり感が足りなかった
り、また旨味等に乏しいという点があったりして、いず
れも全てを満足すべきものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、中麺
や生地を混捏する工程において加熱もしくは熱源を必要
とせず、パン本来の風味を有すると共に、餅風の食感、
即ち、もちもちした食感やしっとり感、旨味を有するパ
ン類を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、中麺や生地を混捏する工程における加熱を必
要とせず、もちもち感やしっとり感を有するパン類の製
造方法を検討した。その結果、パン類を製造する際の小
麦粉原料の一部を、小麦粉をα化させたα化小麦粉また
は/およびα化小麦澱粉で置き換え、さらにα−アミラ
ーゼをこれらに添加すると、予想外にも、もちもち感や
しっとり感を有し、かつ複雑な旨味を有するパン類が得
られることを知見し、さらに検討を重ね、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1) パン類を製
造する際の原料として、少なくとも(イ)小麦粉、
(ロ)α化小麦粉または/およびα化小麦澱粉、および
(ハ)α−アミラーゼを用いたことを特徴とするパン
類、(2) 所望によりさらにマルトース類を用いたこ
とを特徴とする上記(1)記載のパン類、(3) 小麦
粉、α化小麦粉または/およびα化小麦澱粉の重量割合
が50〜95:5〜50で、α−アミラーゼが、小麦粉
とα化小麦粉または/およびα化小麦澱粉の総量100
gに対して1〜1000ユニットであることを特徴とす
る上記(1)または(2)記載のパン類、(4) さら
に、副材料としてイースト、塩、および所望により糖
類、乳製品、油脂、卵等を用いたことを特徴とする上記
(1)〜(3)のいずれかに記載のパン類、(5) α
−アミラーゼが動物、植物、および微生物由来、好まし
くは穀類またはかび由来から選ばれる1種以上であるこ
とを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の
パン類、(6) パン類を製造する際の原料として、少
なくとも(イ)小麦粉、(ロ)α化小麦粉または/およ
びα化小麦澱粉、および(ハ)α−アミラーゼを用いた
ことを特徴とするパン類の製造方法、(7) 小麦粉、
α化小麦粉または/およびα化小麦澱粉の重量割合が5
0〜95:5〜50で、α−アミラーゼが、小麦粉とα
化小麦粉または/およびα化小麦澱粉の総量100gに
対して1〜1000ユニットであることを特徴とする上
記(6)記載のパン類の製造方法、(8) 少なくとも
(イ)小麦粉、(ロ)α化小麦粉または/およびα化小
麦澱粉、および(ハ)α−アミラーゼを含有することを
特徴とするパン類を製造するためのミックス、に関す
る。すなわち、本発明にあっては、中麺や生地の作製
に、熱源、加熱および厳密な製造管理を必要としない。
【0009】
【発明の実施の形態】本明細書中において、α化小麦粉
とは、α化処理を施された小麦粉をいう。α化処理は、
従来公知の方法により行われ得る。例えば、小麦粉の懸
濁液を加熱したロールに供給し、糊化した後ロール表面
の薄膜をかきとり、粉砕することにより得るホットロー
ル法等が知られている。具体的な工業的生産プロセスと
しては、加水混練工程、加熱工程、予備乾燥工程、本乾
燥工程、エージング工程、粉砕工程、篩分け工程、およ
び計量包装工程を順次行って製品を得るプロセスが知ら
れている。
【0010】本発明において用いられるα化小麦粉のα
化度は、通常約80%以上であり、好ましくは約80〜
90%程度である。α化度は、β−アミラーゼ・プルラ
ナーゼ法により測定される。この方法の詳細は下記す
る。
【0011】本発明においてはα化小麦澱粉を、α化小
麦粉のかわりに単独で用いてもよいし、またはα化小麦
粉と混合して用いてもよい。α化小麦澱粉は、小麦澱粉
をα化処理して乾燥し、粉末にしたもので、常法に従っ
て製造することができる。即ち、小麦澱粉を水の存在
下、ドラムドライヤー、エクストルーダー、スプレード
ライヤー等を用いて加熱して澱粉質をα化、乾燥した
後、必要に応じて粉砕して粉末にして得られる。
【0012】本発明においては、α化小麦澱粉のほかに
α化澱粉質を含んでいてもよく、これらは澱粉、加工澱
粉をα化処理して乾燥し、粉末にしたもので、一般にα
化澱粉(α化加工澱粉を含む)、α化穀粉と称されてい
る製品を指称する。これらは、α化小麦澱粉を製造する
方法と同様にして製造することができる。
【0013】上記α化澱粉質の原料に用いる澱粉として
は、例えばコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、ハイ
アミロースコーンスターチ、タピオカ澱粉、ワキシーコ
ーンスターチ等の市販の未処理澱粉が挙げられるし、加
工澱粉は市販の未処理澱粉を加工処理した澱粉で、具体
的には酸処理澱粉、次亜塩素酸ソーダ処理澱粉、架橋澱
粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋エーテル化
澱粉、架橋エステル化澱粉等が挙げられる。また、これ
ら澱粉、加工澱粉は組み合わせて用いることもできる。
【0014】本発明のα−アミラーゼは、澱粉のα−
1,4−グルコシド結合のみを加水分解する酵素で、ア
ミラーゼの一種である。本発明において使用できるα−
アミラーゼとしては、例えば動物(例えば唾液、臓器
等)、植物(例えば穀類等)、およびアスペルギルス
属、バチルス属等の微生物(例えばかび、菌等)由来の
ものが使用可能であり、好ましくは穀類またはかび由来
のものである。本発明においては、食品に使用可能なα
−アミラーゼであればいずれも使用でき、その起源、調
整法、純度等は問わず、何ら限定されるものではなく、
一般的に市販されているものが使用可能であり、これら
のα−アミラーゼは、単独または2種以上を混合して使
用してもよい。上述した微生物としては、例えばバシラ
ス・リケニフォミス(Bacillus lichen
iformis)、バシラス・サブチリス(Bacil
lussubtilis)等のバチルス属、例えばアス
ペルギラス・オリザ(Aspergillus ory
zae)等が挙げられる。
【0015】本発明における小麦粉、α化小麦粉または
/およびα化小麦澱粉の重量割合は、約50〜95程
度:約5〜50程度であり、α−アミラーゼの使用割合
は、小麦粉とα化小麦粉または/およびα化小麦澱粉の
総量100gに対して約1〜1000ユニット程度であ
る。
【0016】本発明においては、従来公知のパン類製造
における小麦粉の一部としてα化小麦粉または/および
α化小麦澱粉、および所望によりα−アミラーゼを使用
するものであって、他の添加物あるいは原料は従来公知
と同一であってよい。
【0017】従って、副材料として一般にパン類の製造
に使用されている副材料、或はパンの種類、望まれる品
質等によって使用されている従来公知の材料を必要に応
じて必要量用いることができる。具体的には例えば、
卵、イースト、食塩、糖類(例えば砂糖等)、脱脂粉
乳、全粉乳等の乳製品、ショートニング、マーガリン、
バター、乳化油脂等の油脂類、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤、シナモン、バジ
リコ等の香辛料、ブランデー、ラム酒等の洋酒類、レー
ズン、ドライチェリー等のドライフルーツ、アーモン
ド、ピーナツ等のナッツ類、アミラーゼ等の澱粉分解酵
素、香料(例えばバニラエッセンス等)、人口甘味料
(例えばアスパラテーム等)、食物繊維(例えば難消化
性デキストリン等)、活性グルテン、ココアパウダー等
が例示できる。
【0018】本発明のパン類の製造においては、所望に
より小麦粉以外に小麦粉以外の穀粉を加えてもよい。そ
のような小麦粉以外の穀粉としては、例えば米粉、大麦
粉、ライ麦粉、オーツ粉、コーンフラワー、きな粉、も
ち粉、わらび餅粉、本葛粉、白玉粉等が挙げられる。
【0019】また、本発明のパン類の製造においては、
所望によりマルトース類を用いてもよい。そのようなマ
ルトース類としては、例えばマルトース、マルトトリオ
ース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マル
トヘキサオース、マルトヘプタオース等が挙げられ、好
ましくはマルトースである。
【0020】本発明のパン類の製造には、その他各種食
物繊維、ペプチド類、ビタミン類、ポリフェノール類、
ミネラル等を所望により添加してもよい。
【0021】上記各種材料は、従来公知の任意の方法に
より、パン類用生地に調製され、その配合割合は用いる
材料の種類によって異なり、一般的なパン類の製造方法
に従って適宜決定されうる。
【0022】本発明のパン類としては、特に制限がな
く、例えばあんぱん、ジャムパン等の菓子パン、プルマ
ン、イギリスパン等の食パン類、バゲット、パリジャン
等のフランスパン、テーブルロール、カレーパン等の各
種食事パン、デニッシュ、クロワッサン、イーストドー
ナツ、中華まん等が挙げられる。
【0023】本発明のパン類は、例えば、上記の小麦
粉、α化小麦粉または/およびα化小麦澱粉、およびα
−アミラーゼを主原料とし、これにパン酵母・水等の副
材料を加え、更に他の原料を必要に応じて添加・混捏し
て得られた生地を、例えば蒸したり焼いたりあるいは油
揚げすることにより容易に製造される。
【0024】本発明は、上述したように従来公知のパン
類の製造において使用される小麦粉の一部をα化小麦粉
または/およびα化小麦澱粉に置き換え、さらにα−ア
ミラーゼを加えることが特長であり、その他の方法なら
びに製造条件は、特に限定されることなく、従来公知の
ものに従ってよい。従って、パン類の製造として公知の
直捏法、中種法、中麺法、液種法等いずれかの方法によ
って本発明のパン類を製造してもよい。また、例えばノ
−タイム法、ストレ−ト法、オ−バ−ナイト法、低温長
時間法、冷凍生地等いずれの公知製パン技術も使用する
ことができる。
【0025】〔α化度の測定方法〕 (1)試料(小麦粉または澱粉)0.10gを採取し、
水10mlを添加してガラス製ホモジナイザ−で磨砕す
る。次いで、 (2)4mlの磨砕物を採取して、0.8mol/Lの
酢酸緩衝液(pH6.0)で50mlに定容する。これ
を試験管に4ml採取し、密栓をして40℃水浴中10
分間放置した酵素液(下記注参照)1mlを添加して4
0℃、30分間酵素処理する。その後、沸騰水浴中、5
分間加熱して、水15ml添加して検液(S)とする。 注)上記酵素液は、β−アミラーゼ(ナガセ生化学工業
製)0.0051gおよびプルラナーゼ(クルード;林
原生物科学研究所製)0.051gに0.8mol/L
酢酸緩衝液(pH6.0)30mlを加えて10分間振
とうし、濾過により不溶物を除去した液である。 (3)上記(1)によって得られる磨砕物の4mlを採
取し、10ml/L水酸化ナトリウム水溶液0.4ml
添加し、混合物を65℃水浴中で5分間加熱して糊化さ
せた後水冷する。2mol/L酢酸2mlで中和し、
0.8mol/L酢酸緩衝液(pH6.0)で50ml
に定容する。これを4ml試験管内に採取し、密栓をし
て40℃水浴中10分間放置する。これに上記(2)の
酵素液を1ml添加して、40℃3分間酵素処理する。
そして、沸騰水浴中、5分間加熱した後、水15ml添
加して検液(R)とする。なお、酵素液の代わりに上記
酵素液を沸騰水浴中で10分間加熱した液を添加するこ
と以外は検液(R)の調整方法と同様に操作した検液
(Ro)をブランクとする。 (4)検液(S)、検液(R)および検液(Ro)につ
いて下記のように、フェリシアンド法で還元糖量を測定
する。25ml容試験管内に検液(S)、(R)または
(Ro)1mlを採取する。下記するフェリシアンド試
液5mlを添加して、沸騰水浴中10分間加熱して、水
冷した後、420nmにおける吸光度を測定する。な
お、フェリシアンド試液は、赤血塩[KFe(CN)
]0.37gおよび炭酸ナトリウム(無水)20.0
gを水に溶解して、1Lとすることにより製造するもの
である。 (5)α化度(%)の決定 計算式 α化度(%)=(B−A)×100/(B
) A:フェリシアンド法による検液(S)の吸光度 A:フェリシアンド法による検液(R)の吸光度 B:フェリシアンド法によるブランク(Ro)の吸光
【0026】
【実施例】〔実施例1〕小麦粉90重量部、α化小麦粉
10重量部、マルトース3重量部、α−アミラーゼ(ビ
オザイムF10SD、天野製薬製)2ppm、砂糖7重
量部、食塩2重量部、イーストフード0.1重量部、シ
ョートニング4重量部、脱脂粉乳2重量部、生イースト
3重量部に水73重量部を加え混捏して生地を作り、発
酵させた後、常法により焼成することにより、食パンを
製造した。
【0027】〔比較例1〕特願2000−218785
(パンの製造法)に従い、パンを製造するために必要と
する全小麦粉100重量部のうち40重量部に20重量
部の熱湯を加え、混捏して中麺を捏ね上げた。捏ね上げ
られた中麺と、残りの小麦粉60重量部、砂糖7重量
部、食塩2重量部、イーストフード0.1重量部、ショ
ートニング4重量部、脱脂粉乳2重量部、生イースト3
重量部、および水50重量部を加え混捏して生地を作
り、発酵させた後焼成することにより食パンを製造し
た。
【0028】〔試験例1〕18〜40歳の女性10名と
22〜40歳の男性14名の合計24名をモニターとし
て官能試験を行った。官能試験の評価は下記の基準によ
って行われた。5点:特に優れている、4点:優れてい
る、3点:普通、2点:劣っている、1点:特に劣って
いる。
【0029】
【表1】
【0030】各項目の点数に対する人数は、表1のとお
りであった。本発明の方法により製造された食パンは、
特願2000−218785号のパン類の製造方法で焼
成された食パンと同様に、小麦粉独自の旨味を有してお
り、しかもソフトであるにもかかわらず、しっとりとし
たモチモチ感を有する食感になっていた。
【0031】
【発明の効果】本発明を用いることにより、もちもち
感、しっとり感を有し、さらには複雑な旨味を有するパ
ン類を製造することができる。また、本発明は中麺や生
地を混捏する過程において加熱等の熱源を必要としない
ことから、工程管理が容易である。さらに、製造管理に
かかるコストを削減することができることから、安定な
供給が可能となり、商業的に広く供給することが可能と
なる。
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月18日(2002.1.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】湯種を用いず、もちもち感やしっとり感の
あるパン類を製造するという目的では、α化澱粉を用い
る方法(特開昭59−175845号)、特定の加工澱
粉を用いる方法(特開平4−91744号、特開平5−
15296号)、小麦粉の一部を工澱粉とグルテンで
置き換えてパンを品質改良する方法(特開平3−871
35号)、湿熱処理澱粉を用いて品質改良する方法(特
開平6−169680号)、ベーカリー食品用の工澱
粉を含む油脂組成物(特開平5−153897号、特開
平8−196198号、特開平8−224057号)等
が提案さている。また、小麦粉をα化してパンを製造す
るという方法として、例えば特開平10−295253
や、特開昭59−175845等が提案されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明においては、α化小麦澱粉のほかに
α化澱粉質を含んでいてもよく、これらは澱粉、工澱
粉をα化処理して乾燥し、粉末にしたもので、一般にα
化澱粉(α化工澱粉を含む)、α化穀粉と称されてい
る製品を指称する。これらは、α化小麦澱粉を製造する
方法と同様にして製造することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】上記α化澱粉質の原料に用いる澱粉として
は、例えばコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、ハイ
アミロースコーンスターチ、タピオカ澱粉、ワキシーコ
ーンスターチ等の市販の未処理澱粉が挙げられ、工澱
粉は市販の未処理澱粉を工処理した澱粉で、具体的に
は酸処理澱粉、次亜塩素酸ソーダ処理澱粉、架橋澱粉、
エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋エーテル化澱
粉、架橋エステル化澱粉等が挙げられる。また、これら
澱粉、工澱粉は組み合わせて用いることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 正仁 大阪府貝塚市三ツ松878−6 (72)発明者 本間 悦子 大阪府高槻市桃園町5番6号412 Fターム(参考) 4B032 DB01 DB35 DG02 DK12 DK15 DK51

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パン類を製造する際の原料として、少な
    くとも(イ)小麦粉、(ロ)α化小麦粉または/および
    α化小麦澱粉、および(ハ)α−アミラーゼを用いたこ
    とを特徴とするパン類。
  2. 【請求項2】 所望によりさらにマルトース類を用いた
    ことを特徴とする請求項1記載のパン類。
  3. 【請求項3】 小麦粉、α化小麦粉または/およびα化
    小麦澱粉の重量割合が50〜95:5〜50で、α−ア
    ミラーゼが、小麦粉とα化小麦粉または/およびα化小
    麦澱粉の総量100gに対して1〜1000ユニットで
    あることを特徴とする請求項1または2記載のパン類。
  4. 【請求項4】 さらに、副材料としてイースト、塩、お
    よび所望により糖類、乳製品、油脂、卵を用いたことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパン類。
  5. 【請求項5】 α−アミラーゼが動物、植物、および微
    生物由来から選ばれる1種以上であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のパン類。
  6. 【請求項6】 パン類を製造する際の原料として、少な
    くとも(イ)小麦粉、(ロ)α化小麦粉または/および
    α化小麦澱粉、および(ハ)α−アミラーゼを用いたこ
    とを特徴とするパン類の製造方法。
  7. 【請求項7】 小麦粉、α化小麦粉または/およびα化
    小麦澱粉の重量割合が50〜95:5〜50で、α−ア
    ミラーゼが、小麦粉とα化小麦粉または/およびα化小
    麦澱粉の総量100gに対して1〜1000ユニットで
    あることを特徴とする請求項6記載のパン類の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 少なくとも(イ)小麦粉、(ロ)α化小
    麦粉または/およびα化小麦澱粉、および(ハ)α−ア
    ミラーゼを含有することを特徴とするパン類を製造する
    ためのミックス。
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