JP2003196357A - 文書ファイリング方法及びシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙の文書による承認処理を含む管理を、その
申請段階から一元管理し、承認・保存までの一連の処理
をシステム化すること。 【解決手段】 文書作成端末で作成された文書に対し、
後処理コードを含む固有の識別子を文書管理サーバで生
成し、保存するステップと、生成された識別子を当該文
書に付加し、前記識別子が読み取り装置によって読み取
り可能な形式で印刷するステップと、印刷された文書に
対する承認を受けるステップと、承認された文書とその
識別子を読み取り装置で読み取り、文書管理サーバに保
存された識別子との照合により有効性を判定し、有効で
あると認められた文書を文書管理サーバに登録するステ
ップと、文書管理サーバに登録した文書に付加された識
別子を解析し、その解析結果に対応する後処理を行うス
テップとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、単独またはネット
ワークで接続されたコンピュータを用いて承認が必要で
ある文書を保存管理する文書ファイリング方法及びシス
テムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近、電子ファイルを用いた電子承認シ
ステムが注目されており、一部で運用されている。電子
ファイルを用いた電子承認システムでは、文書も電子化
されているため、システム化に適していると言えるが、
承認方法として押印またはサインによらない方法を採用
する必要があるため、何らかの工夫が必要となる。電子
化システムの電子承認方法としては、例えば特開平９−
８１５１７号公報に記載の方法が挙げられる。この方法
によれば、押印やサインといったイメージファイルを扱
う必要が無い。また、ＩＣカードによるセキュリティ施
策も不要であるという特徴を持つ。

【０００３】このように、文書の電子化は進んでいるも
のの、一部の文書では押印やサインが重要な意味を持っ
ている。例えば銀行のような金融機関で扱われる文書に
は必要な役員による承認印や割り印の必要なものが多数
含まれている。特開平５−６７１３０号公報に記載の方
法は、承認用文書に承認印をイメージ合成し、生成され
た電子化ファイルを磁気ディスク装置に保管することで
管理上の問題、保管スペースの問題を解決している。

【０００４】上記の例では紙を使わない電子的な方法に
より文書をファイル化しているが、一方で紙よる承認シ
ステムもその必要性が高い。従来型の紙の文書による承
認方法は、電子システムを持たない申請者または承認者
が存在する場合、必須となる。この場合、承認済み文書
の確認は人の目による印章またはサインの確認となる。
このため、システム化は承認が終った後の入力作業から
となることが多い。承認後の文書は、その量が増えると
管理上の問題、保管スペースの問題が生じる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】文書ファイリングシス
テムが社内等狭い範囲で使われるものであって、使用者
が限られる場合には、こうした電子ファイリングシステ
ムが非常に有効である。しかしながら、システムが社外
に及ぶ、例えば配送システムの受け取り確認プロセスの
ような実施環境では電子ファイルの承認よりも印章はサ
インの確認の方が現実的であると言える。対象が社内に
限定される場合であっても、一部の申請者や承認者が電
子化に対応できない場合があるなら、システムとして不
完全である。

【０００６】特開平９−８１５１７号公報、特開平５−
６７１３０号公報に記載の技術は、文書が電子ファイル
でネットワーク上を流れる形式をとるため、紙に印刷さ
れない。このため、押印やサインによる承認ができない
という問題がある。一方、従来型の紙の文書による承認
システムは、システム化が承認後という処理の途中から
となるため、オペレータの入力ミスの危険性があり、シ
ステムとして完成度が高いとはいえない。

【０００７】本発明の目的は、紙の文書による承認処理
を含む管理を、その申請段階から一元管理し、承認・保
存までの一連の処理をシステム化することができる文書
ファイリング方法及びシステムを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る文書ファイリング方法は、文書作成端
末で作成された承認を必要とする文書を文書管理サーバ
上で管理する文書ファイリング方法であって、文書作成
端末で作成された文書に対し、固有の識別子を文書管理
サーバで生成し、保存すると共に、作成元の文書作成端
末に転送する第１のステップと、作成元の文書作成端末
において前記生成された識別子を当該文書に付加し、前
記識別子が読み取り装置によって読み取り可能な形式で
印刷する第２のステップと、印刷された文書に対する承
認を受ける第３のステップと、承認された文書とその識
別子を読み取り装置で読み取り、前記文書管理サーバに
保存された識別子との照合により有効性を判定し、有効
であると認められた文書を文書管理サーバに登録する第
４のステップとを備えることを特徴とする。また、前記
第１のステップが文書承認後の後処理に対応する後処理
コードを含む固有の識別子を生成するステップを含み、
前記第４のステップの後に、文書管理サーバに登録した
文書に付加された後処理コードを含む固有の識別子を解
析し、その解析結果に対応する後処理を行う第５のステ
ップをさらに備えることを特徴とする。

【０００９】また、本発明に係る文書ファイリングシス
テムは、文書作成端末で作成された承認を必要とする文
書を文書管理サーバ上で管理する文書ファイリングシス
テムであって、前記文書管理サーバが、前記文書作成端
末で作成された文書に対し、固有の識別子を文書管理サ
ーバで生成し、保存すると共に、作成元の文書作成端末
に転送する識別子生成手段を備え、前記文書作成端末
が、作成した文書に対し前記文書管理サーバで生成され
た識別子を付加し、当該識別子が読み取り装置によって
読み取り可能な形式で印刷させる手段と、印刷された文
書に対する承認を受け、承認された文書とその識別子を
読み取り装置で読み取り、前記文書管理サーバに保存さ
れた識別子との照合により有効性を判定し、有効である
と認められた文書を文書管理サーバに登録する手段とを
備えることを特徴とする。また、前記識別子生成手段が
文書承認後の後処理に対応する後処理コードを含む固有
の識別子を生成する手段を含み、前記文書作成端末が文
書管理サーバに登録した文書に付加された後処理コード
を含む固有の識別子を解析し、その解析結果に対応する
後処理を行う手段をさらに備えることを特徴とする。ま
た、文書に印刷する前記識別子がバーコードまたは光学
的可読文字で構成されていることを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施の形
態を参照して詳細に説明する。図１は本発明の一実施形
態を示すシステム構成図である。この実施形態のシステ
ムは、文書管理サーバ１０１、文書作成端末であるクラ
イアント装置１０２，１０３がネットワーク１０８で結
合された構成となっている。文書管理サーバ１０１は文
書データベース１０４を付属装置として備え、ここで文
書を保存、管理する。クライアント装置１０２，１０３
はパーソナルコンピュータ等の文書作成が可能な情報機
器であり、印刷装置１０５やスキャナ１０６を付属装置
として備えている。

【００１１】印刷装置１０５は作成した文書固有の識別
子と共に文書を印刷するものであり、この場合の識別子
として、バーコードまたは二次元バーコードあるいは光
学的可読文字（ＯＣＲ文字）を印刷できる機能を持って
いる。スキャナ１０６は、印刷されたバーコードまたは
光学的可読文字を読み取るものである。

【００１２】ここで、図１においては、クライアント装
置１０２に印刷装置１０５を付属させ、他のクライアン
ト装置１０３にスキャナ１０６を付属させているが、そ
れぞれのクライアント装置１０２，１０３に印刷装置と
スキャナを付属させる構成であってもよい。要するに、
本発明のシステム構成は図１の構成である必要はなく、
文書固有の識別子を出力しうる機能を持ち、また出力し
た識別子を読み込む機能をもつコンピュータシステムで
あればよい。したがって、システムは単独コンピュータ
によるスタンドアロン構成をとっていても構わない。印
刷装置等１０５とスキャナ１０６は固有の識別子を出力
でき、それを入力できる装置であればよい。固有の識別
子をバーコードなどで出力する場合には、印刷装置１０
５にはレーザービームプリンタや、インクジェットプリ
ンタを使うことができる。磁気記録を同時に出力できる
専用プリンタ等でもよい。スキャナ１０６にはイメージ
スキャナが使用できる。また、磁気読み取り機能の付い
た専用スキャナ等でもよい。

【００１３】次に、クライアント装置１０２、１０３の
文書作成処理と文書登録処理について図２および図３の
フローチャートを参照して詳細に説明する。図２は文書
作成処理の手順を示すフローチャートである。クライア
ント装置１０２または１０３で承認を必要とする文書を
作成する場合、まず、新規に作成する文書の情報を入力
する（ステップ２０１）。ここでは、全く新規に文書を
作成してもよいし、予め用意された定型文書の雛型を用
い、必要な情報を入力して文書を作成してもよい。文書
の作成は図１の構成例の場合、印刷装置１０５が付属し
たクライアント装置１０５で行う。

【００１４】次に、作成した文書を文書管理サーバ１０
１へ転送し、固有の識別子と共に文書データベース１０
４に登録する処理を行う（ステップ２０２）。ここで
は、作成した文書が承認された場合の後処理として、例
えば出金処理や決済処理などがある場合は、その後処理
に関する情報を文書管理サーバ１０１に通知し、後処理
に対応するコード情報を含む識別子を文書管理サーバ１
０１で生成させ、文書と共に登録させる。

【００１５】文書管理サーバ１０１は、クライアント装
置１０２から文書を受信したならば、当該文書に固有の
識別子、例えばシステム全体で一意となるような通番を
生成し、さらに後処理に関する情報が付加されていた場
合には、その後処理に対応するコード情報を含む識別子
を生成し、文書と合わせて文書データベース１０４に登
録する。そして、その識別子を文書作成もとのクライア
ント装置１０２に返信する。

【００１６】次に、クライアント装置１０２は、文書管
理サーバ１０１から返された文書固有の識別子を受け取
った後（ステップ２０３）、文書情報と文書固有の識別
子を印刷する（ステップ２０４）。ここで、文書固有の
識別子は印刷装置１０５で文書と同時に印字してもよい
し、磁気記録装置等と組み合わせて磁気記録と同時に出
力してもよい。

【００１７】図４（ａ）に印刷された文書４０１の例を
示す。この例では、バーコード４０２が文書４０１の一
部に印字されている。また、文書４０１には、承認・審
査・担当の各押印欄４０３が設けてある。バーコード４
０２は、図４（ｂ）に示すように、文書固有の識別コー
ド４０２１５と後処理コード４０２２とで構成されてい
る。後処理コード４０２２は、出金、決済など文書承認
後の後処理を示すコード情報であり、後処理を行わない
場合には「後処理なし」を意味するコード情報が記録さ
れる。印刷装置１０５による文書出力後、これが決済文
書であれば定められた回覧を行って決済手続きを行う。

【００１８】文書の承認は、承認欄等に押印やサインな
どにより行われるが、その押印やサインなどが有効であ
るか否かは人またはコンピュータにより判断させる。押
印が有効であり、漏れがないと判断された文書は有効な
ものとして、その後の処理に回されることになる。ここ
で言う、その後の処理とは、文書が承認された場合の処
理のことである。

【００１９】図３はクライアント装置１０２，１０３に
おける文書登録処理の手順を示すフローチャートであ
る。図１の構成では、クライアント装置１０３によって
文書登録処理が行われる。まず、承認の押印を受け、有
効であると判定された文書をスキャナ１０６で読み取る
（ステップ３０１）。なお、このステップで押印の有効
性を判断する処理を埋め込むなら、システムの安全性は
より強固となる。次に、読み込んだ文書には、バーコー
ドもしくは光学的可読文字等により文書固有の識別子が
印刷されているので、これを解析し、システム内部の値
に置き換える処理を行う（ステップ３０２）。例えば文
書固有の識別子がバーコードで書き込まれているなら、
該当する文字・数値列などコンピュータが識別しやすい
コードに置き換える処理を行う。

【００２０】次に、置換え処理の結果を解析する（ステ
ップ３０３）。文書固有の識別子が見つからない場合
や、見つかった場合でもその解析に失敗した場合はエラ
ーとして扱い、処理を終了させる。次に、解析した文書
固有の識別子を文書管理サーバ１０１に送り、登録済み
の識別子であるかどうかを問い合わせる（ステップ３０
４）。登録済みの識別子でない場合には、その文書は無
効であるのでエラー処理を行って終了する。次に、文書
固有の識別子から文書を保存するアドレスを算出する
（ステップ３０５）。これは、文書の種類や作成日、承
認日などで文書の保存アドレスが分類分けされている場
合に必要な処理である。文書自体を文書データベース１
０４内に取り込み、文書データベース１０４にその管理
を任せる場合にはその限りではない。

【００２１】次に、文書データベース１０４のステップ
３０５９で算出したアドレスにスキャナ１０６で読み取
ったイメージ形式の文書を登録する処理を行う（ステッ
プ３０６）。この時点で文書の有効性が確立される。次
に、識別子の後処理コードで後処理が指示されているか
を判定する（ステップ３０７）。文書が単なる承認書で
ある場合はこれまでのステップで登録した状態で処理を
終了する。文書が承認されることによって何らかの後処
理が必要であり、このことが後処理コードで指示されて
いた場合には次のステップ３０８において文書登録後の
処理、すなわち図４（ｂ）の後処理コード４０２２で指
示された後処理を行う。例えば、決済文書であれば自動
的に決裁処理が進められる。また、これが発注書であれ
ば、予め定められた発注先にＦＡＸ送信する。

【００２２】以上のことから明らかなように、本実施形
態においては、文書はその作成時より電子化され、かつ
システムに固有の識別子により管理されるので、文書の
承認を受けてから電子化する場合に発生していた入力ミ
スがなくなり、正確性が確保される。また、紙の文書で
承認を受けた文書は、作成段階で生成した識別子と共に
イメージ形式で承認済み文書として登録されるため、紙
の文書として保管しておく必要がなくなり、保管スペー
スが小さくなるなど管理が容易になる。また、印章やサ
インを承認されたときの状態のまま確認することが可能
になる。さらに、後処理コードによって、文書のファイ
ル時に決済処理などを自動で行うことができる。なお、
上記の実施形態では、承認を受けるために印刷する文書
に、承認後の後処理コードを含む識別子を印刷している
が、後処理コードは含ませないようにすることもでき
る。具体的には、識別子を生成した際に、対応する後処
理コードを識別コードと対応付けて文書データベース１
０４に登録しておき、承認を受ける文書には後処理コー
ドは印刷せず、承認後の文書が登録されたならば、その
文書の識別子に対応する後処理コードを文書データベー
ス１０４から検索し、その後処理コードで示される後処
理を行うように構成することもできる。

【００２３】

【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
紙の文書による承認処理を含む管理を、その申請段階か
ら一元管理し、承認・保存までの一連の処理をシステム
化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示すシステム構成図であ
る。

【図２】文書作成処理手順を示すフローチャートであ
る。

【図３】承認を受けた文書の登録処理を示すフローチャ
ートである。

【図４】承認を受けるために印刷された文書の一例を示
す図である。

【符号の説明】

１０１…文書管理サーバ、１０２，１０３…クライアン
ト装置、１０４…文書データベース、１０５…印刷装
置、１０６…スキャナ、４０２…識別子。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文書作成端末で作成された承認を必要と
   する文書を文書管理サーバ上で管理する文書ファイリン
   グ方法であって、 文書作成端末で作成された文書に対し、固有の識別子を
   文書管理サーバで生成し、保存すると共に、作成元の文
   書作成端末に転送する第１のステップと、 作成元の文書作成端末において前記生成された識別子を
   当該文書に付加し、前記識別子が読み取り装置によって
   読み取り可能な形式で印刷する第２のステップと、 印刷された文書に対する承認を受ける第３のステップ
   と、 承認された文書とその識別子を読み取り装置で読み取
   り、前記文書管理サーバに保存された識別子との照合に
   より有効性を判定し、有効であると認められた文書を文
   書管理サーバに登録する第４のステップと、を備えるこ
   とを特徴とする文書ファイリング方法。
2. 【請求項２】 前記第１のステップが文書承認後の後処
   理に対応する後処理コードを含む固有の識別子を生成す
   るステップを含み、前記第４のステップの後に、文書管
   理サーバに登録した文書に付加された後処理コードを含
   む固有の識別子を解析し、その解析結果に対応する後処
   理を行う第５のステップをさらに備えることを特徴とす
   る請求項１に記載の文書ファイリング方法。
3. 【請求項３】 文書作成端末で作成された承認を必要と
   する文書を文書管理サーバ上で管理する文書ファイリン
   グシステムであって、 前記文書管理サーバが、 前記文書作成端末で作成された文書に対し、固有の識別
   子を文書管理サーバで生成し、保存すると共に、作成元
   の文書作成端末に転送する識別子生成手段を備え、 前記文書作成端末が、 作成した文書に対し前記文書管理サーバで生成された識
   別子を付加し、当該識別子が読み取り装置によって読み
   取り可能な形式で印刷させる手段と、印刷された文書に
   対する承認を受け、承認された文書とその識別子を読み
   取り装置で読み取り、前記文書管理サーバに保存された
   識別子との照合により有効性を判定し、有効であると認
   められた文書を文書管理サーバに登録する手段とを備え
   ることを特徴とする文書ファイリングシステム。
4. 【請求項４】 前記識別子生成手段が文書承認後の後処
   理に対応する後処理コードを含む固有の識別子を生成す
   る手段を含み、前記文書作成端末が文書管理サーバに登
   録した文書に付加された後処理コードを含む固有の識別
   子を解析し、その解析結果に対応する後処理を行う手段
   をさらに備えることを特徴とする請求項３に記載の文書
   ファイリングシステム。
5. 【請求項５】 文書に印刷する前記識別子がバーコード
   または光学的可読文字で構成されていることを特徴とす
   る請求項３または４に記載の文書ファイリングシステ
   ム。