JP2003195493A - 感光性印刷用原版 - Google Patents
感光性印刷用原版Info
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Abstract
の良好な感光性印刷用原版を得ること。 【解決手段】少なくとも(A)可撓性を有する支持体、
(B)感光性樹脂層、(C)IRアブレーション層を有
する感光性印刷用原版であって、(B)感光性樹脂層が
高分子結合剤、エチレン性不飽和化合物、光開始剤組成
物を含有し、該感光性印刷用原版の活性光線照射前の反
り率が±2%以内、かつ活性光線照射後の反り率の変化
が15%以下である感光性印刷用原版。
Description
技術により、例えば凸版印刷版を製造するために使用さ
れる感光性印刷用原版であって、画像再現性の優れた感
光性印刷用原版に関するものである。
て、デジタル画像形成技術としても知られているコンピ
ュータ製版技術(CTP技術)は、極めて一般的なもの
となってきている。CTP技術では、感光性印刷版の重
合するべきでない領域を覆うために従来から使用されて
いる写真マスク(フォトマスクやネガフィルムともい
う)は、印刷版内で形成統合されるマスクに取って代わ
られている。このような統合マスクを得るためには幾つ
かの可能な方法はあるが、市場には2つの技術が存在す
る。即ち、感光性印刷版上にインクジェットプリンター
でマスクを印刷するか、又は感光性層上に、化学線に対
して実質的に不透明(即ち化学線を実質的に通さない)
層(IRアブレーション層又は赤外融除層ともいう)を
設け、IRレーザでこのようなマスクに画像形成するこ
とである。このようなIRアブレーション層には、IR
吸収材料として、通常カーボンブラックを含有する。こ
のIRアブレーション層を有する感光性印刷用原版は、
例えばEP−A654150又はEP−A767406
号公報に開示されている。IRレーザで照射することよ
り、黒色層は、その部分で喪失し、下層の感光性層が露
出する。レーザ装置はレイアウトコンピュータシステム
に直接つながれている。この技術を用いて、画像は一般
に版上に直接形成され、次の工程で活性光線が照射され
る。
ることを回避させるだけでなく、遙かに高い解像度を与
えるものである。CTP技術の従来技術に対する優位性
の詳細な議論は、例えば"Deutsher Drucker, Nr. 21/3.
6.99,w12-w16頁"に記載されている。
用原版を用いて印刷版を製造する方法における重要な工
程は、IRレーザを照射し画像を形成したのち、その画
像を通して感光性樹脂層に化学線を照射し潜像を形成す
る工程である。この化学線の照射は減圧シートを介さな
いで行なうことにより、酸素の存在下での露光障害効果
によるシャープなレリーフ画像を得られることが特徴で
ある。
感光性樹脂層は印刷時に所定の樹脂硬さが要求されるた
めにエチレン性不飽和結合を有する化合物により、感光
性樹脂層の架橋を充分に進める必要がある。また感光性
印刷版をIRアブレーションする際にドラムへの装着性
を良くするためには支持体として可撓性を有するものが
好ましい。ところがIRアブレーション後に減圧シート
を介さずに活性光線を照射すると、感光性樹脂硬度の高
いものは活性光線照射中に露光収縮により版に反りが生
じ、版面に均一な活性光線を照射することができず画像
再現性が悪いという欠点があった。従って、本発明は露
光収縮により版に反りが生ぜず、画像再現性の良好な感
光性印刷用原版を得ることを課題とするものである。
用原版、特に感光性凸版印刷用原版について上記問題点
を解決するために研究を重ねた結果、以下に記載の感光
性印刷用原版を用いることで該課題を解決できることを
見出し、遂に本発明を完成するに到った。すなわち本発
明は、少なくとも(A)可撓性を有する支持体、(B)
感光性樹脂層、(C)IRアブレーション層を有する感
光性印刷用原版であって、(B)感光性樹脂層が高分子
結合剤、エチレン性不飽和化合物、光開始剤組成物を含
有し、該感光性印刷用原版の活性光線照射前の反り率が
±2%以内、かつ活性光線照射後の反り率の変化が15
%以下である感光性印刷用原版である。
に説明する。本発明感光性印刷用原版に好適な(A)支
持体は、可撓性で、しかし寸法安定性に優れた材料が好
ましく用いられ、例えばスチール、アルミニウム、銅、
ニッケルなどの金属製またはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、或いはポリカーボネートなどのプラスチックフ
イルムを挙げることができ、なかでもポリエチレンテレ
フタレートフイルムが寸法安定性に優れ、かつ可撓性に
優れた支持体材料として使用される。ここで使用される
支持体の厚みは50〜350μm、好ましくは100〜
250μmが機械的特性、形状安定化あるいは印刷版製
版時の取り扱い性等から望ましい。厚みが50μm未満
では支持体自身が折れなどの変形を生じ易くまた、35
0μmを超えると可撓性が低下し、IRアブレーション
時のシリンダーへの装着性が低下し好ましくない。また
必要により、支持体と感光性樹脂層との接着を向上させ
るために、一般に用いられる接着剤を設けても良い。
(B)感光性樹脂層は、公知の高分子結合剤、エチレン
性不飽和化合物および光開始剤組成物を含んでいる。さ
らに添加剤、例えば可塑剤、熱重合防止剤、染料、顔
料、紫外線吸収剤、香料又は酸化防止剤を含んでも良
い。
剤は、水または水とアルコールの混合物に溶解または分
散可能な高分子結合剤が好ましく、具体的にはポリエー
テルアミド(例えば特開昭55−79437号公報等)、ポ
リエーテルエステルアミド(例えば特開昭58−113
537号公報等)、三級窒素含有ポリアミド(例えば特
開昭50−76055公報等)、アンモニウム塩型三級
窒素原子含有ポリアミド(例えば特開昭53−3655
5公報等)、アミド結合を1つ以上有するアミド化合物
と有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特
開昭58−140737号公報等)、アミド結合を有し
ないジアミンと有機ジイソシアネート化合物の付加重合
体(例えば特開平4-97154号公報等)などが挙げられ、そ
のなかでも三級窒素原子含有ポリアミドおよびアンモニ
ウム塩型三級窒素原子含有ポリアミドが好ましい。
化合物としては、多価アルコールのポリグリシジルエー
テルとメタアクリル酸およびアクリル酸との開環付加反
応生成物であり、前記多価アルコールとして、ジペンタ
エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、フタル酸、
のエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAやビス
フェノールFのジグリシジルエーテルアクリル酸付加物
などが挙げられがこれらに限定されるものでなく、また
これらの化合物を2種類以上混合して使用することも出
来る。
の例としては、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセ
トフェノン類、ベンジル類、ベンゾインアルキルエーテ
ル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン
類、チオキサントン類などが挙げられる。具体的には、
ベンゾフェノン、クロロベンゾフェノン、ベンゾイン、
アセトフェノン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジ
ルジイソプロピルケタール、アントラキノン、2−エチ
ルアントラキノン、2―メチルアントラキノン、2−ア
リルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、チオ
キサントン、2−クロロチオキサントンなどが挙げられ
る。
は、(B)感光性樹脂層の上に設けられる(C)IRア
ブレーション層であり、実質的に化学線を通さず(即ち
化学線に対して不透明である)、一般に、化学線に対す
る光学濃度は、2.5を超える値であり、好ましくは
3.5を超える値である。光学濃度は、画像を形成した
IRアブレーション層を介して、感光性組成物の全露光
に使用される化学線の波長又は波長範囲で得られる。
照射に曝された際に、IR吸収材料より発生した熱によ
り効果的に除去することができるものである。なお用語
「熱−可燃性」とは、前段の溶融段階無しに、バインダ
が分解、解重合、又は蒸発することを意味する。このた
め、画像の各画素は、極めて急なエッジを有し、高解像
度をもたらすのである。
ンダであれば、どのような種類でも本発明の範囲内にお
いて使用することができるが、水系現像型感光性樹脂組
成物からなる感光性樹脂層の場合に対しては、水溶性ポ
リマーが好ましく使用できる。具体的には、ポリビニル
アルコールおよびその誘導体、セルロース系、水溶性ブ
チラール、分子中に水酸基を有する化合物が挙げられる
が、酸素遮断性、皮膜形成性、耐温湿度、塗工性より少
なくとも1種のポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、ポリエチレンオキシドなどを含むことが好ましい。
なかでも重合度500〜4000、好ましくは1000
〜3000、ケン化度70%以上、好ましくは80〜9
9%、さらに好ましくは80〜90%のポリビニルアル
コールおよび変性ポリビニルアルコールが望ましい。
前記バインダー以外に、別の成分として、多価アルコー
ルおよび/またはアミン化合物を含有しても良い。具体
的にはエチレングリコール、トリメチレングリコール、
テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘキ
サメチレングリコールなどの低分子量のアルキレングリ
コール類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール#200、ポリエチレン
グリコール#300、ポリエチレングリコール#40
0,ポリエチレングリコール#600などの低分子量ポ
リアルキレングリコール類、2,3ブタンジオール、
1,3ブタンジオールなどのブタンジオール類、グリセ
リン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、トリメチ
ロールプロパンなど3価以上のアルコール類などの多価
アルコール類、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンなどのエタノールアミン類
やN−メチルピロリドン、シクロヘキシルアミン、尿素
などのアミン化合物が挙げられる。また2種以上の混合
物も使用することができる。
のIR吸収材料を含み、これは750〜20000nm
の範囲で強い吸収を有し、層内に均一に分散されてい
る。好適なIR吸収材料としては、IR吸収染料(例、
フタロシアニン及び置換フタロシアニン誘導体、シアニ
ン染料、メロシアニン染料及びポリメチン染料)或いは
濃色の無機顔料(例、カーボンブラック、グラファイ
ト、酸化鉄又は酸化クロム)を挙げることができる。本
発明においては、カーボンブラックの使用が好ましい。
カーボンブラックは、IRアブレーション層が化学線に
対して不透明になり、これにより他のUV−吸収染料の
添加を絶対的に不要にすることを保証する。最大カラー
強度のためには小粒径を使用することが望ましい。特
に、60nm未満の平均粒径をもつ微細カーボンブラッ
クの銘柄を使用することが望ましい。好適な銘柄の例と
しては、PrintexR U(プリンテックス(商標登録)
U)、PrintexR L6、Spezialschwarz 4(スペチアールシ
ュバルツ(商標登録)4)又はSpezialschwarz 250(Deg
ussa社製)、BONJET CW-1(オリエント化学社製)を挙
げることができる。
不透明材料の両方として作用するのでIRアブレーショ
ン層として採用することができる。金属の例にはアルミ
ニウム、銅および亜鉛が含まれ、そしてビスマス、スカ
ンジウム、インジウムなどの合金が含まれる。本発明に
おいてはアルミニウムが好ましい。
収材料の配合量は、IRアブレーション層の全成分の合
計量に対して1〜60重量%であり、さらに10〜50
重量%が好ましく、特に25〜50重量%が好ましい。
1重量%未満では、IRアブレーション層の化学線に対
する光学濃度が2.0未満になって、レリーフ画像にカ
ブリが発生してしまう。また60重量%を超えると、I
Rアブレーション層の機械的強度が不足したり、後工程
の現像で現像液の汚染や劣化を早めてしまうので好まし
くない。
り追加の成分及び添加剤を含むこともできる。このよう
な成分の例としては、熱−可燃性である必要のない高分
子バインダ、顔料分散剤、フィラー、界面活性剤又は塗
布助剤を挙げることができる。このような添加剤は、層
に対する所望の性質に従い当業者が選択することができ
るが、それらがIRアブレーション層の画像形成性に悪
影響を与えないことが条件となる。添加剤として、UV
−吸収材料、又はUVに吸収のある染料を使用すること
もできる。UV−吸収材料を使用するのは、IR吸収剤
としてカーボンブラックと一緒でも有利であり、他のI
R吸収剤と共には避けた方がよい。その数は限定されな
いが、このような添加剤の量はIRアブレーション層の
全成分の合計量に対して20重量%以下、特に10重量
%以下が好ましい。
Rアブレーション層が感光性樹脂層の現像溶液に溶解又
は少なくとも膨潤する様に選択されることが好ましい。
但し、本発明のはこの態様に限定されるものではない。
離可能な可撓性カバーシートで感光性印刷版を覆うこと
が有利である。好適な剥離可能な可撓性カバーシートと
しては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、
ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレ
フタレートフィルムを挙げることができる。しかしなが
ら、このような保護カバーシートは絶対に必要というも
のではない。
にカバーシートの除去を容易にする剥離改良ポリマーと
して、前記追加のバインダの少なくとも1種を使用する
ことも、必須ではないが、有利である。
応じて前記の層の間に1層以上の層を有していても良
い。このような層の例としては、当該技術分野では公知
であり、接着層、特に支持体と感光性層との間のもの、
モノマー又は他の低分子の、ある層から他の層への拡散
を防止するための感光性層とIRアブレーション層の間
の中間層、或いは非粘着層を挙げることができる。
の反り率が±2%以内かつ活性光線照射後の反り率の変
化が15%以下であることを特徴とするが、本発明にお
ける反り率とは、辺に平行方向に凹状または凸状に変形
することを反りと呼び、長さ100mmに対する最大反
りの百分率で表わす。凹状をマイナス、凸状をプラスで
表記する。反り率の変化は活性光線照射前後の反り率の
差の絶対値を意味する。また、本発明における反り率の
測定方法として具体的には、直径100mmの感光性印
刷用原版をIRアブレーション層上に保護フイルムなど
がある場合は剥離除去をおこない、IRアブレーション
層を完全に除去して活性光線照射前の反り率を測定す
る。その後650mJの活性光線を全面に照射したのち
反り率を測定し照射前後の変化量を算出する。
と減圧シートを介さずに露光機台上へ感光性印刷用原版
を置いた場合、活性光線照射スタート時点で均一な照射
を行なうことが出来ない。また活性光線照射前後の反り
率の変化が15%を超えることは活性光線照射中に感光
性印刷用原版の反り変化が大きいことを意味し、原版へ
の照射ムラが生じて解像度の低下が発現し好ましくな
い。
法を具体的に説明する。まず、IRアブレーション層の
全成分を、適当な溶媒に溶解させるか、或いはカーボン
ブラック等の顔料を用いるときは、適当な溶媒中の顔料
及びその他の成分との分散液を作製する。後者の場合、
分散型カーボンブラックの使用が推奨される。このよう
な溶液又は分散液は、感光層の上に直接塗布され、その
後溶剤を蒸発させる。或いは、このような溶液又は分散
液を支持体(例、PETシート)上に塗布し、その後溶
剤を蒸発させる。その後、塗布支持体を、圧力及び/又
は加熱下に、印刷版の感光層と共に、感光層がIRアブ
レーション層に隣接するようにラミネートする。なお、
IRアブレーション層用支持体は、感光性印刷用原版表
面の保護フィルムとして機能している。
製造する方法としては、存在する場合には、保護フィル
ムを感光性印刷版から除去する工程も包含する。その
後、IRアブレーション層をIRレーザにより画像用に
照射して、感光性樹脂層上にマスクを形成する。適当な
IRレーザの例としては、ND/YAGレーザ(106
4nm)又はダイオードレーザ(例、830nm)を挙
げることができる。コンピュータ製版技術に適当なレー
ザシステムとは、市販されており、例えばダイオードレ
ーザシステムCDI Spark(バルコグラフィックス社)を挙
げることができ、これは回転円筒ドラム、及びその上の
取り付けられたIRアブレーション層を有する感光性印
刷版からなる。画像情報は、レイアウトコンピュータか
らレーザ装置に直接移される。
だ後、感光性印刷用原版にマスクを介して活性光線を全
面照射する。これはレーザシリンダ上において直接行う
ことも可能であるが、版はレーザ装置から除去し、慣用
の平板な照射ユニットで照射するほうが規格外の版サイ
ズに対応可能な点で有利であり一般的である。活性光線
としては、150〜500nm、特に300〜400n
mの波長を有する紫外線の照射により硬化させる。その
光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ジルコニ
ウムランプ、カーボンアーク灯、紫外線用蛍光灯等が使
用できる。照射工程の間、感光性層は前のアブレーショ
ン工程で露出した領域において重合し、一方照射光を通
さないIRアブレーション層によりなお被覆されている
IRアブレーション層領域では重合は起こらない。EP
−A767407号公報に記載されているように、活性
光線の照射は、減圧シートを介して慣用の真空フレーム
で酸素を除去して行うことも可能であるが、減圧なしに
大気酸素の存在下に行うことが有利である。
を得る。現像工程は、慣用の現像ユニットで実施するこ
とができる。感光性樹脂層が水現像タイプの場合の現像
液としては、水または水/アルコール混合物を用い、界
面活性剤等を含有しても良い。なお現像液は25〜40
℃で用いられることが好ましい。現像の間に、感光性層
の非重合領域及びIRアブレーション層の残留部は除去
される。IRアブレーション層を1種の溶剤又は溶剤混
合物でまず除去し、別の現像剤で感光性層を現像するこ
とも可能である。現像工程後、得られた印刷版は乾燥さ
せる。PETベースフィルム付き刷版の典型的な条件
は、60〜70℃で15〜60分間である。PETベー
スフィルム付き印刷版は65℃を超える温度でさえ、寸
法安定性の損失無く乾燥させることができ、乾燥時間を
短縮できる。幾つかの後処理操作をさらに行うことがで
きる。
示す。これはIRアブレーション層において皺、クラッ
キングの発生無く、曲げ、伸ばしすることができる。こ
のことは問題を起こさずにレーザドラムに版を取り付け
たり、はずしたりすることができることを意味する。
得るための一実施態様としては、例えば125μm厚み
からなるポリエステル系フィルムを準備し、前述に記載
のアブレーション層用コート液を105℃3分でコート
・乾燥処理しアブレーション層厚み約4μmの薄層を有
するカバーフィルムを作成する。次に250μm厚みの
ポリエチレンテレフタレートフィルムにポリエステル系
接着剤が塗布された支持体を準備し、本発明の感光性樹
脂組成物からなる感光性樹脂層を例えば熱プレス、注
型、溶融押出しなど任意の方法により所望厚みの感光性
樹脂積層体を得ることができる。次にこの原版を用いて
評価パターンのデジタルデータをアブレーション層に記
録し、露光・硬化および現像し印刷版を得て、印刷す
る。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお実施例中、部とあるのは重量部を意味する。
また、実施例中における評価方法は、次に述べる方法に
よる。 1)反り率の評価:前記記載の方法によりサンプルを調
製し、照度20〜30w/m2のランプ(三菱電器(株)
製)を有する露光機(日本電子精機(株)製)を用いて
照射をおこなった。照射前後の反り率を測定して反り率
の変化量を算出した。 2)印刷版の作成:上述の露光機を用いて21段ステップ
ガイド(大日本スクリーン製造(株)製)値が14段にな
る露光時間照射をおこない、平台式現像機(日本電子精
機(株)製)を用いて液温25℃で現像し印刷版を作成
した。
作製> 純水829部にゴーセノールGH−23(日本合成化学
工業(株)製ケン化度87〜88%)を25部添加し、
90℃で1時間撹拌した。次に室温まで冷却した後、こ
の水溶液にカーボンブラック BONJET CW-1を28部、
ポリエチレングリコール#600を20部とSE−27
0[三洋化成工業(株)製ポリエチレンソルビトール純
分85%]10部とエパン740(第1工業製薬(株)
製)0.06部をゆっくり撹拌下に添加し、更に30分
間撹拌した。次にこの溶液を毎分6mの速度で100μ
m厚のケミカルマットフィルム(東洋クロス(株)製
TC−5002)上にリバースロールでコートし、風速
0.5m/分の乾燥機で105℃×3分乾燥させた。こ
のようにして得られたIRアブレーション層は、4μm
の厚みであった。
ジンとアジピン酸とのナイロン塩390重量部とを溶融
重合して共重合ポリアミドを得た。このようにして得ら
れたポリアミド50部をメタノール200部、水24部
に溶解し、この溶液にイタコン酸4部、アジピン酸4
部、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸
付加物32部、N−エチル−P−トルエンスルホンアミ
ド8部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、
ベンジルジメチルケタール1部を加え、感光性樹脂組成
物溶液を得た。この溶液を濃縮機に送り感光性樹脂層の
残存溶液含有率が5%、メタノールと水の比率が6:4
になるよう110℃で濃縮し、接着剤を20μコートし
た250μのペットフィルムと参考例1のIRアブレー
ション層を設けたフイルムで挟み込み、110℃で溶融
成型して感光性樹脂層の厚みが680μの感光性凸版印
刷用原版を作成した。この原版の反り率を測定したとこ
ろ活性光線照射前の反り率0%、照射後の反り率の変化
が10%であった。この原版よりカバーフィルムを剥離
し、IRアブレーション層に画像を記録後減圧なしに活
性光線照射を3分おこなった。25℃の中性水で2分間
現像し、70℃で10分間乾燥した。得られた感光性樹
脂の感度は14段、樹脂硬度はショアーDで57であっ
た。印刷物の画像再現性は満足できるものであった。
ノプロピルピペラジンとアジピン酸とのナイロン塩45
0重量部、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ンとアジピン酸のナイロン塩50部とを重合せしめて、
比粘度2.40の3級窒素原子を有するポリアミドを得
た。このようにして得られたポリアミド55部をメタノ
ール200部、水24部に溶解し、この溶液にトリメチ
ロールプロパントリグリシジルエーテルとアクリル酸6
5モル%及びメタクリル酸35モル%との反応物36
部、N−エチル−P−トルエンスルホンアミド5部、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.1部、ベンジルジ
メチルケタール1部を加え、感光性樹脂組成物溶液を得
た。この溶液を濃縮機に送り感光性樹脂層の残存溶液含
有率が6%、メタノールと水の比率が6:4になるよう
110℃で濃縮し、接着剤を20μコートした250μ
のペットフィルムと参考例1のIRアブレーション層を
設けたフイルムで挟み込み、110℃で溶融成型して感
光性樹脂層の厚みが680μの感光性凸版印刷用原版を
作成した。この原版の反り率を測定したところ活性光線
照射前の反り率1%、照射後の反り率の変化が12%で
あった。次いでこの原版よりカバーフィルムを剥離し、
IRアブレーション層に画像を記録後減圧なしに活性光
線照射を4分おこなった。25℃の中性水で1分30秒
間現像し、70℃で10分間乾燥した。得られた感光性
樹脂の感度は14段、樹脂硬度はショアーDで55であ
り、印刷物の画像再現性は満足できるものであった。
%、メタノールと水の比率が6:4になるよう110℃
で濃縮した以外はすべて同様にして溶融成型した。得ら
れた感光性凸版印刷用原版の反り率を測定したところ活
性光線照射前の反り率2%、照射後の反り率の変化が1
9%であった。この原版よりカバーフィルムを剥離し、
IRアブレーション層に画像を記録後減圧なしに活性光
線照射を4分行なったところインカールをおこし均一に
露光できなかった。25℃の中性水で1分30秒間現像
し、70℃で10分間乾燥した。得られた感光性樹脂の
感度は14段、樹脂硬度はショアーDで55であった。
その結果印刷物の画像再現性において満足できるもので
なかった。
ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン14部をメタノ
ールに溶解し、ポリエチレングリコール(平均分子量6
00)600部とヘキサメチレンジイソシアネート37
0部と反応させて末端に実質的に両末端にイソシアネー
ト基を有するウレタンオリゴマーを82部をジアミンの
溶液に攪拌下に徐々に添加した。両者の反応は10分間
で完了した。この溶液をメタノールを蒸発除去後、減圧
乾燥して得られた重合体は、主鎖にポリエチレングリコ
ール鎖を50%含有し、比粘度が1.55であった。得
られた重合体55部をメタノール200部、水36部に
溶解し、アジピン酸3.1部を加えて溶解した。この溶
液に実施例2で使用したトリメチロールプロパンのトリ
グリシジルエーテルとアクリル酸25モル%及びメタク
リル酸75モル%との反応物34部、N−エチル−P−
トルエンスルホンアミド5部、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル0.1部、ベンジルジメチルケタール1部を
加えて感光性樹脂組成物を作成した。この溶液を濃縮機
に送り感光性樹脂層の残存溶液含有率が4%、メタノー
ルと水の比率が6:4になるよう110℃で濃縮し、1
88μm厚みのポリエチレンテレフタレートフイルムを
支持体として用いた以外は実施例1と同様にしてレリー
フを作成した。この原版の反り率を測定したところ活性
光線照射前の反り率0%、照射後の反り率の変化が3%
であった。次いでこの原版よりカバーフィルムを剥離
し、IRアブレーション層に画像を記録後減圧なしに活
性光線照射を4分おこなった。25℃の中性水で3分間
現像し、70℃で10分間乾燥した。得られた感光性樹
脂の感度は15段、樹脂硬度はショアーDで30°であ
り、印刷物の画像再現性において満足できるものであっ
た。
印刷用原版は、活性光線照射時に反りがなく画像再現性
の優れたCTP版を得ることができるので、産業界に寄
与すること大である。
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも(A)可撓性を有する支持体、
(B)感光性樹脂層、(C)IRアブレーション層を有
する感光性印刷用原版であって、(B)感光性樹脂層が
高分子結合剤、エチレン性不飽和化合物、光開始剤組成
物を含有し、該感光性印刷用原版の活性光線照射前の反
り率が±2%以内、かつ活性光線照射後の反り率の変化
が15%以下である感光性印刷用原版。 - 【請求項2】高分子結合剤が樹脂層が水または水とアル
コールの混合物に溶解または分散可能である請求項1記
載の感光性印刷用原版。 - 【請求項3】感光性印刷用原版が感光性凸版印刷用原版
である感光性印刷用原版。
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- 2001-12-26 JP JP2001394640A patent/JP3765404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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