JP2003194711A - 測定チップの再使用方法および再生方法 - Google Patents

測定チップの再使用方法および再生方法

Info

Publication number
JP2003194711A
JP2003194711A JP2001391857A JP2001391857A JP2003194711A JP 2003194711 A JP2003194711 A JP 2003194711A JP 2001391857 A JP2001391857 A JP 2001391857A JP 2001391857 A JP2001391857 A JP 2001391857A JP 2003194711 A JP2003194711 A JP 2003194711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric block
thin film
film layer
chip
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001391857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3801914B2 (ja
Inventor
Nobufumi Mori
信文 森
Yoji Okazaki
洋二 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001391857A priority Critical patent/JP3801914B2/ja
Publication of JP2003194711A publication Critical patent/JP2003194711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3801914B2 publication Critical patent/JP3801914B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全反射減衰を利用した測定装置に用いられる
測定チップを、経済的に使用できるようにする。 【解決手段】 誘電体ブロック11が、測定用光ビームの
入射面11b、この入射面11bと向かい合う出射面11cお
よび薄膜層12が形成される一面11aの全てを含む1つの
ブロックとして形成され、前記一面11aに薄膜層12が形
成されてなる測定チップ10を一度測定に使用してから再
使用する方法において、前記薄膜層12を除去せずに、あ
るいは該薄膜層12を除去してから再使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモンの
発生を利用して試料中の物質を定量分析する表面プラズ
モン共鳴測定装置等の、全反射減衰を利用した測定装置
に用いられる測定チップの再使用方法および再生方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属中においては、自由電子が集団的に
振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そし
て、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、
表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】従来より、この表面プラズモンが光波によ
って励起される現象を利用して、試料中の物質を定量分
析する表面プラズモン共鳴測定装置が種々提案されてい
る。そして、それらの中で特に良く知られているものと
して、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙
げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】上記の系を用いる表面プラズモン共鳴測定
装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体
ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試
料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光
源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電
体ブロックと金属膜との界面で全反射条件となり、か
つ、表面プラズモン共鳴条件を含む種々の入射角が得ら
れるように入射させる光学系と、上記界面で全反射した
光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状態を
検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】なお上述のように種々の入射角を得るため
には、比較的細い光ビームを偏向させて上記界面に入射
させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射
する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記
界面に収束光あるいは発散光の状態で入射させてもよ
い。前者の場合は、光ビームの偏向にともなって反射角
が変化する光ビームを、光ビームの偏向に同期移動する
小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向
に沿って延びるエリアセンサによって検出することがで
きる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各光
ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによ
って検出することができる。
【0006】上記構成の表面プラズモン共鳴測定装置に
おいて、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定
入射角θSPで入射させると、該金属膜に接している試
料中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエ
バネッセント波によって金属膜と試料との界面に表面プ
ラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクト
ルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立し
ているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが
表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属
膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この
光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線とし
て検出される。
【0007】なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光の
ときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入
射するように予め設定しておく必要がある。
【0008】この全反射減衰(ATR)が生じる入射角
θSPより表面プラズモンの波数が分かると、試料の誘
電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をK
SP、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光
速、εとεをそれぞれ金属、試料の誘電率とす
ると、以下の関係がある。
【0009】
【数1】 試料の誘電率εが分かれば、所定の較正曲線等に基
づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、上
記反射光強度が低下する入射角θSP(全反射減衰角)
を知ることにより、試料中の特定物質を定量分析するこ
とができる。
【0010】上記の系を用いる従来の表面プラズモン共
鳴測定装置において、実用上は、試料に接触させる金属
膜を測定毎に交換する必要がある。そこで従来は、この
金属膜を平坦な板状の誘電体ブロックに固定し、それと
は別に前記全反射を生じさせるための光カップラーとし
てのプリズム状誘電体ブロックを設け、この後者の誘電
体ブロックの一面に前者の誘電体ブロックを一体化する
という手法が採用されていた。そのようにすれば、後者
の誘電体ブロックは光学系に対して固定としておき、前
者の誘電体ブロックと金属膜とを測定チップとして、こ
の測定チップのみを試料毎に交換することが可能とな
る。
【0011】また、全反射減衰(ATR)を利用する類
似の測定装置として、例えば「分光研究」第47巻 第
1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27
頁に記載がある漏洩モード測定装置も知られている。こ
の漏洩モード測定装置は基本的に、例えばプリズム状に
形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一
面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形
成されて、試料に接触させられる光導波層と、光ビーム
を発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロッ
クに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で
全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光
学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定し
て導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検出
する光検出手段とを備えてなるものである。
【0012】上記構成の漏洩モード測定装置において、
光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して
全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層
を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を
有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するよう
になる。こうして導波モードが励起されると、入射光の
ほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全
反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
そして導波光の波数は光導波層の上の試料の屈折率に依
存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角(全反
射減衰角)を知ることによって、試料の屈折率や、それ
に関連する試料の特性を分析することができる。
【0013】なおこの漏洩モード測定装置を用いる場合
も、前述の表面プラズモン共鳴測定装置を用いる場合と
同様に、装置の光学系に対して1つの誘電体ブロックを
固定する一方、別の誘電体ブロックにクラッド層および
光導波層を形成して測定チップとし、この測定チップの
みを試料毎に交換することが可能である。
【0014】ところで、この交換可能とされた従来の測
定チップを用いる場合は、その誘電体ブロックとプリズ
ム状誘電体ブロックとの間に空隙が生じて屈折率が不連
続となることを防止するため、それら両誘電体ブロック
を屈折率マッチング液を介して一体化する必要が生じ
る。そのようにして両誘電体ブロックを一体化する作業
は非常に煩雑であり、そのため、この従来の測定チップ
は、測定に際しての取扱い性が良くないものとなってい
る。特に、測定チップをターレット等の上に自動装填
し、このターレットを回転させることにより、測定チッ
プを光ビームを受ける測定位置に自動供給して測定を自
動化するような場合は、測定チップの装填、取外しに手
間取り、それが自動測定の能率向上を妨げる原因となり
やすい。
【0015】またこの従来の測定チップは、屈折率マッ
チング液を使用することから、環境に与える悪影響も懸
念されている。
【0016】本出願人は上記の事情に鑑みて、屈折率マ
ッチング液を使用する必要がなく、そして測定用光学系
に対して簡単に交換することができる測定チップを先に
提案した(特願2001−92666号)。
【0017】この測定チップは、誘電体ブロックと、こ
の誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させら
れる薄膜層と、光ビームを発生させる光源と、前記光ビ
ームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロック
と前記薄膜層との界面で全反射条件となり、かつ、種々
の入射角成分を含むようにして入射させる光学系と、前
記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射減
衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反射
減衰を利用した測定装置に用いられる測定チップにおい
て、前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、出
射面および前記薄膜層が形成される一面の全てを含む1
つのブロックとして形成され、この誘電体ブロックに前
記薄膜層が一体化されてなることを特徴とするものであ
る。
【0018】なお、この測定チップが前記表面プラズモ
ン共鳴測定用のものである場合、上記薄膜層は金属膜か
ら構成され、漏洩モード測定用のものである場合、上記
薄膜層はクラッド層および光導波層から構成される。
【0019】また、上記測定チップを構成する誘電体ブ
ロックにおいて、好ましくは、薄膜層が形成される一面
の上方の空間を側方から囲んで、この一面の上に試料を
保持する液溜めを画成する部分が形成される。
【0020】なお上述のような測定チップを搬送、管理
する上では、それを縦、横方向にそれぞれ所定数ずつ並
べて、取出し可能にパッケージに収容して測定チップ集
合体を構成し、この集合体単位で取り扱うと実用上極め
て便利である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な測定チップは従来、一度測定に使用するとそのまま廃
棄されていた。そのため、この種の測定チップを用いる
試料分析のコストは、かなり高いものとなっていた。そ
こで本発明は、このような測定チップを経済的に使用す
ることができる、測定チップの再使用方法および再生方
法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の測定
チップの再使用方法は、前述した特願2001−926
66号に示される測定チップつまり、誘電体ブロック
と、この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触
させられる薄膜層と、光ビームを発生させる光源と、前
記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブ
ロックと前記薄膜層との界面で全反射条件となり、か
つ、種々の入射角成分を含むようにして入射させる光学
系と、前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して
全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてな
る、全反射減衰を利用した測定装置に用いられる測定チ
ップであって、前記誘電体ブロックが、前記光ビームの
入射面、この入射面と向かい合う出射面および前記薄膜
層が形成される一面の全てを含む1つのブロックとして
形成され、前記一面に薄膜層が形成されてなる測定チッ
プを一度測定に使用してから再使用する方法において、
前記薄膜層を除去せずに、該測定チップを再使用するこ
とを特徴とするものである。
【0023】なお、この測定チップの再使用方法におい
ては、測定チップを滅菌および/または洗浄してから再
使用することが望ましい。
【0024】また、前記薄膜層の上に該薄膜層を保護す
る保護膜および、試料中の特定物質と結合するセンシン
グ媒体がこの順に固定されている場合には、例えば該セ
ンシング媒体を除去し保護膜は残した上で測定チップを
再使用することができる。そしてそのようにする場合
は、保護膜に新たなセンシング媒体を固定してから測定
チップを再使用することが望ましい。
【0025】また、上記のように薄膜層の上に該薄膜層
を保護する保護膜および、試料中の特定物質と結合する
センシング媒体がこの順に固定されている場合、該セン
シング媒体および保護膜を除去した上で測定チップを再
使用することもできる。そのようにする場合は、薄膜層
の上に新たな保護膜を形成してから、そしてさらに好ま
しくは、その保護膜に新たなセンシング媒体を固定して
から測定チップを再使用することが望ましい。
【0026】なお前記保護膜としては、SAM(Self-asse
mbled Monolayer:自己組織化膜)からなるものを好適に
用いることができる。
【0027】そしてこの測定チップの再使用方法におい
ては、誘電体ブロックおよび薄膜層が再使用可能である
か否かを検査し、この検査に合格した測定チップのみを
再使用することが望ましい。
【0028】また、本発明による第2の測定チップの再
使用方法は、上記と同様に、誘電体ブロックと、この誘
電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられる
薄膜層と、光ビームを発生させる光源と、前記光ビーム
を前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前
記薄膜層との界面で全反射条件となり、かつ、種々の入
射角成分を含むようにして入射させる光学系と、前記界
面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射減衰の
状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反射減衰
を利用した測定装置に用いられる測定チップであって、
前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入
射面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される
一面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記
一面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に
使用してから再使用する方法において、前記薄膜層を除
去し、新たな薄膜層を形成してから再使用することを特
徴とするものである。
【0029】この第2の測定チップの再使用方法におい
ても、使用された測定チップを滅菌および/または洗浄
してから前記薄膜層の除去、および新たな薄膜層の形成
を行なうことが望ましい。
【0030】また、薄膜層を除去するようにしたこの第
2の測定チップの再使用方法では、薄膜層が再使用可能
であるか否かを検査し、この検査に合格しなかった測定
チップのみを再使用することが好ましい。さらにこの方
法においては、誘電体ブロックが再使用可能であるか否
かを検査し、この検査に合格した測定チップのみを再使
用することが望ましい。
【0031】以上説明した本発明による各測定チップの
再使用方法は、より具体的には、前記薄膜層として、前
記誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させら
れる金属膜を備えた表面プラズモン共鳴測定装置用の測
定チップや、あるいは前記薄膜層として、前記誘電体ブ
ロックの一面に形成されたクラッド層、およびその上に
形成されて試料に接触させられる光導波層を備えた導波
モード測定装置用の測定チップを再使用対象とするのが
望ましい。
【0032】次に、本発明による第1の測定チップの再
生方法は、前述したような誘電体ブロックと、この誘電
体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられる薄
膜層と、光ビームを発生させる光源と、前記光ビームを
前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記
薄膜層との界面で全反射条件となり、かつ、種々の入射
角成分を含むようにして入射させる光学系と、前記界面
で全反射した光ビームの強度を測定して全反射減衰の状
態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反射減衰を
利用した測定装置に用いられる測定チップであって、前
記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入射
面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される一
面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記一
面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に使
用してから再生する方法において、前記薄膜層を除去し
た後、前記誘電体ブロックを溶融し、この溶融された材
料から新たな誘電体ブロックを作製することを特徴とす
るものである。
【0033】この本発明による測定チップの再生方法に
おいては、測定に使用された測定チップの誘電体ブロッ
クを滅菌および/または洗浄してから溶融することが望
ましい。さらに、この方法においては、誘電体ブロック
が溶融して誘電体ブロック材料として再生利用可能であ
るか否かを検査し、この検査に合格した誘電体ブロック
のみを溶融することが望ましい。
【0034】また、本発明による第2の測定チップの再
生方法は、上記と同様に、誘電体ブロックと、この誘電
体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられる薄
膜層と、光ビームを発生させる光源と、前記光ビームを
前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記
薄膜層との界面で全反射条件となり、かつ、種々の入射
角成分を含むようにして入射させる光学系と、前記界面
で全反射した光ビームの強度を測定して全反射減衰の状
態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反射減衰を
利用した測定装置に用いられる測定チップであって、前
記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入射
面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される一
面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記一
面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に使
用してから再生する方法において、前記薄膜層を除去し
た後、前記誘電体ブロックを溶融し、この溶融された材
料から、前記測定チップをまとめて収容するパッケージ
を作製することを特徴とするものである。
【0035】なお上記のパッケージとは、前述したよう
に複数の測定チップを縦、横に並べて収容して測定チッ
プ集合体を構成するものである。
【0036】この第2の測定チップの再生方法において
も、測定に使用された測定チップの誘電体ブロックを滅
菌および/または洗浄してから溶融することが望まし
い。
【0037】またこの第2の測定チップの再生方法で
は、誘電体ブロックが溶融して誘電体ブロック材料とし
て再生利用可能であるか否かを検査し、この検査に合格
しなかった誘電体ブロックのみを溶融することが望まし
く、さらには、誘電体ブロックが溶融してパッケージ材
料として再生利用可能であるか否かを検査し、この検査
に合格した誘電体ブロックのみを溶融することがより好
ましい。
【0038】また本発明による各測定チップの再生方法
においては、誘電体ブロックが再使用可能であるか否か
を検査し、この検査に合格しなかった測定チップのみを
再生利用することが望ましい。
【0039】なお本明細書において誘電体ブロックある
いは測定チップの「再使用」とは、誘電体ブロックをそ
のままの形で再び使用することを意味し、誘電体ブロッ
クあるいは測定チップの「再生」とは、誘電体ブロック
を溶融して該誘電体ブロックあるいはその他の部材の材
料として用いることを意味する。また、上記「再使用」
とは、実使用のための準備行為、例えば工場からの出荷
や輸送等も含むものとする。
【0040】以上説明した本発明による各測定チップの
再生方法は、より具体的には、前記薄膜層として、前記
誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられ
る金属膜を備えた表面プラズモン共鳴測定装置用の測定
チップや、あるいは前記薄膜層として、前記誘電体ブロ
ックの一面に形成されたクラッド層、およびその上に形
成されて試料に接触させられる光導波層を備えた導波モ
ード測定装置用の測定チップを再生対象とするのが望ま
しい。
【0041】
【発明の効果】本発明による第1の測定チップの再使用
方法においては、測定チップを一度測定に使用してか
ら、前記薄膜層を除去せずに該測定チップを再使用する
ようにしたので、1つの測定チップを複数回使用可能と
なり、測定チップを使い捨てしていた従来と比べて、試
料分析のコストを大幅に低減することができる。
【0042】一方、本発明による第2の測定チップの再
使用方法においては、測定チップを一度測定に使用した
後に薄膜層を除去し、新たな薄膜層を形成してから再使
用するようにしたので、1つの測定チップを薄膜層形成
の工程を加えるだけで複数回使用可能となり、測定チッ
プを使い捨てしていた従来と比べて、試料分析のコスト
を大幅に低減することができる。
【0043】他方、本発明による第1の測定チップの再
生方法においては、測定チップを一度測定に使用してか
らその薄膜層を除去し、誘電体ブロックを溶融して、こ
の溶融された材料から新たな誘電体ブロックを作製する
ようにしたので、古い誘電体ブロックの材料を新しい誘
電体ブロックを作るために何回も繰り返し利用可能とな
る。そこでこの方法によれば、測定チップを使い捨てし
ていた従来と比べて、試料分析のコストを大幅に低減す
ることができる。
【0044】また、本発明による第2の測定チップの再
生方法においては、測定チップを一度測定に使用してか
らその薄膜層を除去し、誘電体ブロックを溶融して、こ
の溶融された材料から測定チップ収容用のパッケージ
(これは特に光学特性が求められるものはない)を作製
するようにしたので、古い誘電体ブロック材料の光学特
性が誘電体ブロックの作製には不適であるほど劣化して
いても、それを捨てずに有効利用可能となる。そこでこ
の方法によれば、測定チップを使い捨てしていた従来と
比べて、試料分析のコストを大幅に低減することができ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0046】まず、本発明による再使用方法や再生方法
を実施する対象となる測定チップや、それを用いる測定
装置について、図1〜4を参照して説明する。ここで例
示する測定チップは表面プラズモン共鳴測定用のもので
あり、図1はこの測定チップを用いる表面プラズモン共
鳴測定装置の全体形状を示し、図2はこの装置の要部の
側面形状を示している。
【0047】図1に示す通りこの表面プラズモン共鳴測
定装置は、複数の測定チップ10を支持するターンテーブ
ル20と、測定用の光ビーム(レーザビーム)30を発生さ
せる半導体レーザ等のレーザ光源31と、入射光学系を構
成する集光レンズ32と、光検出器40と、上記ターンテー
ブル20を間欠的に回動させる支持体駆動手段50と、この
支持体駆動手段50の駆動を制御するとともに、上記光検
出器40の出力信号Sを受けて後述の処理を行なうコント
ローラ60と、チップ自動供給機構70とを有している。
【0048】上記測定チップ10は図2および図3に示す
通り、例えば四角錐の一部を切り取った形状の透明誘電
体ブロック11と、この誘電体ブロック11の上面に形成さ
れた例えば金、銀、銅、アルミニウム等からなる金属膜
12と、この金属膜12の上に側方が閉じられた空間を画成
する筒状の試料保持枠13とから構成されている。誘電体
ブロック11は、上記金属膜12が形成される一面11a(後
述の界面を構成する面)と、光ビーム30が入射する面11
bと、光ビーム30が出射する面11cとを全て含む1つの
ブロックとして形成されている。試料保持枠13の中に
は、後述のようにして例えば液体の試料15が貯えられ
る。
【0049】測定チップ10を構成する誘電体ブロック11
および試料保持枠13は透明樹脂を用いて一体成形されて
おり、ターンテーブル20に対して交換可能とされてい
る。交換可能とするためには、例えばターンテーブル20
に形成された貫通孔20H(図2参照)に、測定チップ10
を嵌合保持させる等すればよい。
【0050】上記透明樹脂の好ましいものとしては、シ
クロオレフィンポリマー、PMMA、ポリカーボネー
ト、非晶性ポリオレフィン等を挙げることができる。ま
た、日本ゼオン株式会社が製造するシクロオレフィンポ
リマーの一つである「ZEONEX 330R」(商品
名)も極めて好ましいものとして挙げることができる。
また誘電体ブロック11は樹脂に限らず、その他の材料、
例えば光学ガラス等から形成されてもよい。
【0051】なお本例では、金属膜12の上に保護膜14a
が形成され、さらにその上にセンシング媒体14が固定さ
れているが、この保護膜14aおよびセンシング媒体14に
ついては後に詳述する。また誘電体ブロック11を形成す
る材料として一般には、屈折率が1.45〜2.5程度の範囲
内にあるものを用いるのが望ましい。その理由は、この
屈折率範囲で実用的なSPR共鳴角が得られるからであ
る。
【0052】ターンテーブル20は複数(本例では11
個)の上記測定チップ10を、その回動軸20aを中心とす
る円周上に等角度間隔で支持するように構成されてい
る。支持体駆動手段50はステッピングモータ等から構成
され、ターンテーブル20を測定チップ10の配置角度と等
しい角度ずつ間欠的に回動させる。
【0053】集光レンズ32は図2に示す通り、光ビーム
30を集光して収束光状態で誘電体ブロック11に通し、誘
電体ブロック11と金属膜12との界面(なお以下ではこの
界面を便宜的に、誘電体ブロック11の一面11aと同じ番
号「11a」を付して示す)に対して種々の入射角が得ら
れるように入射させる。この入射角の範囲は、上記界面
11aにおいて光ビーム30の全反射条件が得られ、かつ、
表面プラズモン共鳴が生じ得る角度範囲を含む範囲とさ
れる。
【0054】なお光ビーム30は、界面11aに対してp偏
光状態で入射させる。そのようにするためには、予めレ
ーザ光源31をその偏光方向が所定方向となるように配設
すればよい。その他、波長板や偏光板で光ビーム30の偏
光の向きを制御してもよい。
【0055】光検出器40は、多数の受光素子が1列に配
されてなるラインセンサーから構成されており、受光素
子の並び方向が図2中の矢印X方向となるように配され
ている。
【0056】一方コントローラ60は、支持体駆動手段50
からその回動停止位置を示すアドレス信号Aを受けると
ともに、所定のシーケンスに基づいてこの支持体駆動手
段50を作動させる駆動信号Dを出力する。またこのコン
トローラ60は、上記光検出器40の出力信号Sを受ける信
号処理部61と、この信号処理部61からの出力を受ける表
示部62とを備えている。
【0057】チップ自動供給機構70は、例えば一方向に
延びる横ガイドレール71と、この横ガイドレール71に沿
って矢印X方向に移動する横移動部72と、この横移動部
72に固定された縦ガイドレール73と、この縦ガイドレー
ル73に沿って矢印Y方向に移動する縦移動部74と、例え
ば開閉する1対の把持アームからなり上記縦移動部74に
固定されたチップ把持部75とを有している。そしてチッ
プ把持部75の下方位置には、該チップ把持部75と矢印
X、Y方向に連動するチップ押上げ部材76が配設されて
いる。これらのチップ把持部75およびチップ押上げ部材
76は、測定チップ取出し装置を構成するものであり、そ
れぞれ図示しない駆動手段によって上下方向に移動自在
とされている。
【0058】以下、上記構成の表面プラズモン共鳴測定
装置による試料分析について説明する。試料分析に際し
てターンテーブル20は、前述のように支持体駆動手段50
によって間欠的に回動される。そして、ターンテーブル
20が停止したとき所定位置に来た貫通孔20Hに、前記チ
ップ自動供給機構70によって測定チップ集合体1から1
個の測定チップ10が供給される。この測定チップ集合体
1を構成している各測定チップ10の試料保持枠13には、
予め液体試料15が供給されている。
【0059】なお、測定チップ集合体1および、チップ
自動供給機構70による測定チップ10の供給については、
後に詳しく説明する。
【0060】その後ターンテーブル20が何回か回動され
てから停止すると、試料保持枠13に試料15を保持してい
る測定チップ10が、その誘電体ブロック11に前記光ビー
ム30が入射する測定位置(図2中の右側の測定チップ10
の位置)に静止する状態となる。この状態のとき、コン
トローラ60からの指令でレーザ光源31が駆動され、そこ
から発せられた光ビーム30が前述のように収束する状態
で、誘電体ブロック11と金属膜12との界面11aに入射す
る。この界面11aで全反射した光ビーム30は、光検出器
40によって検出される。
【0061】光ビーム30は、上述の通り収束光状態で誘
電体ブロック11に入射するので、上記界面11aに対して
種々の入射角θで入射する成分を含むことになる。なお
この入射角θは、全反射角以上の角度とされる。そこ
で、光ビーム30は界面11aで全反射し、この反射した光
ビーム30には、種々の反射角で反射する成分が含まれる
ことになる。ここで、上記集光レンズ32等の光学系は、
光ビーム30を界面11aにデフォーカス状態で入射させる
ように構成されてもよい。そのようにすれば、表面プラ
ズモン共鳴の状態検出(例えば前記暗線の位置測定)の
誤差が平均化されて、測定精度が高められる。
【0062】上述のように光ビーム30が全反射すると
き、界面11aから金属膜12側にエバネッセント波がしみ
出す。そして、光ビーム30が界面11aに対してある特定
の入射角θSPで入射した場合は、このエバネッセント
波が金属膜12の表面に励起する表面プラズモンと共鳴す
るので、この光については反射光強度Iが鋭く低下す
る。なお図4には、この全反射減衰現象が生じた際の入
射角θと反射光強度Iとの関係を概略的に示してある。
【0063】そこで、光検出器40が出力する光量検出信
号Sから各受光素子毎の検出光量を調べ、暗線を検出し
た受光素子の位置に基づいて上記入射角(全反射減衰
角)θ SPを求め、予め求めておいた反射光強度Iと入
射角θとの関係曲線に基づけば、試料15中の特定物質を
定量分析することができる。コントローラ60の信号処理
部61は、以上の原理に基づいて試料15中の特定物質を定
量分析し、その分析結果が表示部62に表示される。
【0064】測定を1つの試料15に対して1回だけ行な
う場合は、以上の操作で測定が完了するので、測定を終
えた測定チップ10をターンテーブル20から手操作によ
り、あるいは自動排出手段を用いて排出すればよい。一
方、1つの試料15に対して測定を複数回行なう場合は、
測定終了後も測定チップ10をそのままターンテーブル20
に支持させておけば、ターンテーブル20の1回転後に、
その測定チップ10に保持されている試料15を再度測定に
かけることができる。
【0065】以上説明した通り、この表面プラズモン共
鳴測定装置は、複数の測定チップ10をターンテーブル20
に支持させ、このターンテーブル20を移動させて各測定
チップ10を順次測定位置に配置するように構成されてい
るから、複数の測定チップ10の各試料保持枠13に保持さ
せた試料15を、ターンテーブル20の移動にともなって次
々と測定に供することができる。それにより、この表面
プラズモン共鳴測定装置によれば、多数の試料15につい
ての測定を短時間で行なうことが可能になる。
【0066】この測定チップ10は、従来なされていたよ
うに誘電体ブロック11を屈折率マッチング液を介して他
の誘電体ブロックと光学的に結合させるような必要はな
いものである。したがって、この測定チップ10は取扱い
性が良く、また屈折率マッチング液が環境に及ぼす悪影
響から無縁のものとなり得る。
【0067】なお金属膜12の表面に固定されているセン
シング媒体14は、試料15中の特定物質と結合するもので
ある。このような特定物質とセンシング媒体14との組合
せとしては、例えば抗原と抗体とが挙げられる。その場
合は、全反射減衰角θSPに基づいて抗原抗体反応を検
出することができる。
【0068】次に、上述した測定チップ集合体1につい
て、図5および図6を参照して説明する。図5と図6は
それぞれ、この測定チップ集合体1の平面形状、側断面
形状を示している。図示の通りこの測定チップ集合体1
は、測定チップ10が複数、縦、横方向にそれぞれ所定数
ずつ並べて、取出し可能にパッケージ5に収容されてな
る。ここでは一例として、パッケージ5が8×12=9
6個(図5では16個だけ図示)の測定チップ10を収容
するように形成されている。
【0069】すなわちパッケージ5は、底板5cから上
方に突出して該底板5cの上に96箇所の収容領域を画
成するリブ5aを有し、これらの領域の各々に測定チッ
プ10が収容されるようになっている。ここで、本例の測
定チップ10を構成する誘電体ブロック11は、前述した通
り四角錐の一部を切り取った形状とされているので、上
記各領域に測定チップ10が収められると、リブ5aが誘
電体ブロック11の側面に当接して該誘電体ブロック11の
上下方向および左右方向の位置が規定されるようにな
る。そこで、パッケージ5内で測定チップ10のいくつか
が不揃いになって試料供給が不正になされてしまう、と
いった不具合の発生を防止できる。
【0070】またパッケージ5の底板5cには、上記リ
ブ5aで画成されたチップ収容領域毎に、その上に収容
された測定チップ10の底面を覗かせる貫通孔5bが形成
されている。
【0071】次に、この測定チップ集合体1のパッケー
ジ5から測定チップ10を1個ずつ取り出して、ターンテ
ーブル20に供給する操作について、図1を参照して説明
する。測定チップ10の供給に際して、測定チップ集合体
1を構成するパッケージ5は、ターンテーブル20に対し
て所定の位置に載置される。そしてチップ自動供給機構
70の横移動部72および縦移動部74が所定のシーケンスで
駆動されることにより、チップ把持部75が矢印Xおよび
Y方向に移動され、上記パッケージ5内の所定の測定チ
ップ10の上方位置に配される。
【0072】このときチップ押上げ部材76はチップ把持
部75と連動して、常に該チップ把持部75と向き合う状態
を維持する。次にチップ把持部75が下降動し、それとと
もにチップ押上げ部材76が上昇動する。そこでチップ押
上げ部材76は、パッケージ5の底板5cの貫通孔5b内
に進入して、収容されている1つの測定チップ10の底面
を押し上げる。押し上げられた測定チップ10は他の収容
されている測定チップ10よりも高い位置に突出し、この
突出した測定チップ10をチップ把持部75が把持する。
【0073】次いで横移動部72および縦移動部74が駆動
されることにより、測定チップ10を把持したチップ把持
部75が、所定位置に有るターンテーブル20の貫通孔20H
(図2参照)の上方位置に配される。次にチップ把持部
75が下降動し、把持している測定チップ10を上記ターン
テーブル20の貫通孔20Hに嵌合保持させる。ターンテー
ブル20はこうして測定チップ10を保持すると、貫通孔20
Hの配置角度ピッチだけ間欠的に回動し、新たな貫通孔
20Hが上記所定位置に有る状態となる。
【0074】次いでチップ把持部75が上昇動した後、以
上説明した操作が繰り返されることにより、パッケージ
5に収容されている測定チップ10が所定の順序で1個ず
つ取り出され、ターンテーブル20に供給される。
【0075】以上説明したように、チップ押上げ部材76
により測定チップ10を押し上げ、その押し上げられた測
定チップ10をチップ把持部75が把持するようにしておけ
ば、パッケージ5内で測定チップ10が互いにほとんど隙
間無く収容されていても、それらの測定チップ10を簡単
かつ確実に取り出すことが可能になる。
【0076】また、特にパッケージ5における測定チッ
プ10の縦、横の配置ピッチを、前述したようなウェルプ
レートにおけるウェルの配置ピッチと合わせておけば、
この種のウェルプレートを対象としている既存の試料供
給手段をそのまま、測定チップ10への試料供給のために
用いることも可能になる。そのような試料供給手段とし
ては例えば、先端を下向きにして一体的に連結された複
数本のピペットが、その先端がパッケージ5内の測定チ
ップ10に近接するようになる分注位置と、そこから上方
に離れた待機位置との間で移動して、上記分注位置にお
いて1列の複数の測定チップ10に同時に液体試料を分注
するように構成されたものを好適に用いることができ
る。
【0077】次に、測定チップ集合体の別の例について
説明する。図7は、この別の例である測定チップ集合体
101の平面形状を示すものであり、図8はその測定チッ
プ集合体101を構成する測定チップ列110の斜視形状を示
すものである。図8に示すように測定チップ列110は、
先に説明した測定チップ10と同様の測定チップ10が、一
例として8個連結されてなるものである。そして図7に
示す測定チップ集合体101は、上述の測定チップ列110が
一例として12個(図7では2個だけ図示)並べて、取
出し可能にパッケージ105に収容されてなる。
【0078】すなわちパッケージ105は、底板105cから
上方に突出して該底板105cの上に12箇所の収容領域
を画成するリブ105aを有し、これらの領域の各々に測
定チップ列110が収容されるようになっている。したが
って本例でも、パッケージ105は8×12=96個の測
定チップ10を収容する。またリブ105aは、測定チップ
列110の、つまりは各測定チップ10の上下方向および左
右方向の位置を規定する作用を果たす。
【0079】そしてパッケージ105の底板105cには、上
記リブ105aで画成されたチップ列収容領域毎に、その
上に収容された測定チップ列110の底面を覗かせる細長
い貫通孔105bが形成されている。それにより本例にお
いても、該貫通孔105bに下方から進入させたチップ押
上げ部材により測定チップ列110を押し上げて、測定チ
ップ列110を簡単かつ確実に取り出すことが可能にな
る。
【0080】以上のように複数の測定チップ10が連結さ
れてなる測定チップ列110は、例えば本出願人による特
願2000−81967号明細書に示されるように、複
数の測定チップに並列的に複数の測定用光ビームを照射
する光学系と、それらの光ビームに各々対応させて設け
られた複数の光検出手段とを備えた表面プラズモン共鳴
測定装置を用いて測定に供されるのが望ましい。またそ
れに限らず、1本の測定用光ビームを照射する光学系
と、それに対応させて1つだけ設けられた光検出手段と
を備えた表面プラズモン共鳴測定装置を用い、測定チッ
プ列110を測定チップ10の並び方向に順次送ることによ
り、各測定チップ10を用いた測定を逐次行なうようにし
てもよい。
【0081】以上述べた測定チップ集合体101は、測定
チップ10が複数、縦、横方向にそれぞれ所定数ずつ並べ
て、取出し可能にパッケージ105に収容されてなるもの
であるので、この測定チップ集合体101によれば、複数
の測定チップ10をまとめて搬送したり、それらに対して
同時に試料供給することが容易に可能となる。これは、
先に説明した測定チップ集合体1においても同様であ
る。
【0082】次に、本発明の一実施の形態による測定チ
ップの再使用方法および再生方法について、その処理の
流れを示す図9を参照して説明する。図1に示した装置
において表面プラズモン共鳴測定に使用され、ターンテ
ーブル20から排出された測定チップ10は、例えば専門の
業者によって回収され、工場等の再生産施設に送られ
る。この施設において測定チップ10は、まず滅菌および
洗浄の処理を受ける(ステップP1)。この滅菌処理
は、例えばジョンソン・エンド・ジョンソン社製の滅菌
装置STERRAD 50等を用いて行なうことができ、また洗浄
は、測定チップ10を酸あるいはアルカリ性の液に浸漬し
て超音波洗浄する等の手法を採用することができる。
【0083】次に測定チップ10は、その誘電体ブロック
11が再使用可能であるか否か調べる検査にかけられる
(ステップP2)。この検査は、例えば誘電体ブロック
11を顕微鏡あるいは目視で観察して傷の有無を調べた
り、あるいは所定の光学特性が満足されているか否かを
評価装置で調べることによってなされる。
【0084】上記検査によって誘電体ブロック11が再使
用可能であると判定された場合、その測定チップ10は次
にステップP3において、薄膜層としての金属膜12が再
使用可能であるか否か調べる検査がなされる。この検査
も、金属膜12を顕微鏡あるいは目視で観察して傷の有無
を調べる等によってなされる。
【0085】上記ステップP3の検査によって金属膜12
が再使用可能であると判定された場合、その測定チップ
10はステップP4において、金属膜12を除去することな
く再使用するための処理を受ける。すなわち本実施の形
態では、特に金属膜12の上に保護膜14aおよびセンシン
グ媒体14が形成されていることから、ステップP4にお
いて、測定チップ10に対して下記の処理がなされる。
【0086】以下、この処理の流れを示す図10を参照
して説明する。まずステップP41において、センシング
媒体14が保護膜14aから切り離されて、除去される。こ
の処理は、例えば保護膜14aがSAM(Self-assembled Mo
nolayer:自己組織化膜)からなり、センシング媒体14が
ある種の蛋白質からなる場合は、それら両者間の-CONH-
結合を酵素を用いて、あるいは化学的加水分解反応を利
用して切断することによってなされる。そして好ましく
は、その後に測定チップ10が酸性バッファー中で洗浄さ
れる。
【0087】次にステップP42において、露出した保護
膜14aがそのまま再使用可能であるか否かが検査され、
不可能と判定された場合にはその保護膜14aが除去され
(ステップP43)、代わりに新しい保護膜14aが形成さ
れる(ステップP44)。なおSAMからなる保護膜14aの
除去は、例えば金属膜12がAu(金)からなる場合は、強
アルカリ性溶液中でAu-Sの結合を破壊し、その後表面に
残存する有機物を酸化法で除去する、あるいは表面有機
層を酸化法で一気に除去する、さらには高電圧によって
除去する、等の方法によって行なうことができる。
【0088】次にステップP45において、保護膜14aの
上にセンシング媒体14が固定されて、新しい測定チップ
10が完成する。この測定チップ10は、所定の包装、梱包
等の処理を受けて、再使用のために出荷される(ステッ
プP46)。なお前述した通り本発明においては、このよ
うな出荷等の行為も「再使用」の範疇に含まれるものと
する。
【0089】上記のステップP42において、露出した保
護膜14aがそのまま再使用可能であると判定された場
合、処理の流れはステップP45に移り、再使用される保
護膜14aの上にセンシング媒体14が固定されて、新しい
測定チップ10が完成する。
【0090】次に、図9に戻ってその他の処理について
説明する。前記ステップP3の検査によって金属膜12が
再使用不可能であると判定された場合、その測定チップ
10はステップP5において金属膜12を除去し、代わりに
新しい金属膜12を形成する処理にかけられる。金属膜12
を除去するには、例えばそれがAu膜である場合には、I
(ヨウ素)とIK(ヨウ化カリウム)との混合溶液や、
HNO(硝酸)とHCl(塩酸)との混合液(王水)による
エッチングを適用することができる。また、このような
エッチングを行なった後、誘電体ブロック11は水洗処理
およびエタノール液による洗浄処理を受ける。
【0091】なお、金属膜12を除去する際には、前記保
護膜14aおよびセンシング媒体14も当然除去される。そ
こで、それらの代わりに新しい保護膜14aおよびセンシ
ング媒体14が新しい金属膜12の上に形成され、新しい測
定チップ10が完成する。この測定チップ10は、所定の包
装、梱包等の処理を受けて、再使用のために出荷され
る。
【0092】なお、上記のように新しい保護膜14aおよ
びセンシング媒体14は形成しないで、あるいは新しい保
護膜14aだけ形成してセンシング媒体14は形成しない
で、元の測定チップ10とは異なるタイプの測定チップ10
を作製するようにしてもよい。
【0093】さらに図9のステップP2に戻って、そこ
で測定チップ10の誘電体ブロック11が再使用不可能であ
ると判定された場合は、次にステップP6において、そ
の誘電体ブロック11が溶融すれば誘電体ブロック材料と
して再生できるか否か検査される。この検査は、誘電体
ブロック11を顕微鏡あるいは目視で観察して傷や異物付
着の有無を調べる等によってなされる。
【0094】上記検査により、誘電体ブロック11が誘電
体ブロック材料として再生可能であると判定された場合
は、次にステップP7において、その誘電体ブロック11
が溶融され、その溶融材料から新しい誘電体ブロック11
が成形される。こうして得られた新しい誘電体ブロック
11には、金属膜12、保護膜14aおよびセンシング媒体14
が形成され、また場合によっては金属膜12だけ、あるい
は金属膜12と保護膜14aだけが形成されて、新しい測定
チップ10が完成する。この測定チップ10も、所定の包
装、梱包等の処理を受けて、再使用のために出荷され
る。
【0095】上記ステップP6の検査において、その誘
電体ブロック11が誘電体ブロック材料として再生不可能
であると判定された場合は、次にステップP8におい
て、その誘電体ブロック11が溶融すれば前述のパッケー
ジ5あるいは105(図5並びに図7参照)の材料として
再生できるか否か検査される。この検査も、誘電体ブロ
ック11を顕微鏡あるいは目視で観察して傷や異物付着の
有無を調べる等によってなされる。
【0096】なお、誘電体ブロック11と異なってパッケ
ージ5あるいは105には特に光学特性が求められること
はないから、ステップP8における検査の合否基準は、
ステップP6における検査のそれよりも当然緩やかなも
のとなる。
【0097】上記検査により、誘電体ブロック11がパッ
ケージ材料として再生可能であると判定された場合は、
次にステップP9において、その誘電体ブロック11が溶
融され、その溶融材料から新しいパッケージ5あるいは
105が成形される。こうして得られた新しいパッケージ
は、前記ステップP4、P5で得られた新しい測定チッ
プ10、あるいはステップP7で得られた誘電体ブロック
11を用いて形成された新しい測定チップ10、さらには、
最初から全く新規に作製された測定チップ10を収容する
ために利用される。
【0098】上記ステップP8の検査により、誘電体ブ
ロック11が溶融してもパッケージ材料として再生不可能
であると判定された場合、その誘電体ブロック11は廃棄
される(ステップP10)。
【0099】以上説明した通り、本実施の形態において
は、測定チップ10を一度測定に使用してから、金属膜12
を除去せずに、あるいは使用された金属膜12を除去して
新しい金属膜12を形成してから該測定チップ10を再使用
するようにしているので、1つの測定チップ10あるいは
誘電体ブロック11を複数回使用可能となり、測定チップ
を使い捨てしていた従来と比べて、試料分析のコストを
大幅に低減することができる。
【0100】また、測定チップ10あるいは誘電体ブロッ
ク11を再使用できない場合でも、誘電体ブロック11を溶
融して、それを誘電体ブロック材料として、あるいはパ
ッケージ材料として再生利用しているので、これらの場
合も測定チップを使い捨てしていた従来と比べて、試料
分析のコストを大幅に低減することができる。
【0101】また本実施の形態では、測定チップを10を
滅菌および洗浄してから再使用するようにしているの
で、試料分析の際に測定チップ10に付着した有害な菌類
から保健衛生上の問題が生じたり、付着したゴミ等の影
響で再使用の際に測定精度が損なわれることを防止でき
る。また本実施の形態では、上記滅菌および洗浄が再生
利用される測定チップ10に対してもなされるようになっ
ているので、試料分析の際に測定チップ10に付着した有
害な菌類から保健衛生上の問題が生じたり、再生された
測定チップ10による測定の精度が誘電体ブロック材料に
溶け込んだゴミ等の影響で損なわれたり、再生されたパ
ッケージ5あるいは105にゴミ等が溶け込んでその外観
や強度が損なわれることを防止できる。
【0102】また本実施の形態では、金属膜12を代えず
に測定チップ10を再使用する場合、センシング媒体14を
除去し保護膜14aは残した上で測定チップ10を再使用す
るようにしているので、使用済みのセンシング媒体14が
汚染していることによって測定精度が損なわれることを
防止できる。また本実施の形態では、残された保護膜14
aの上に新たなセンシング媒体14を固定しているので、
その測定チップ10を該センシング媒体14を必要とする分
析に再使用できることになる。
【0103】また本実施の形態では、使用された保護膜
14aがそのまま再使用することは不可能である場合、セ
ンシング媒体14および保護膜14aを除去した上で測定チ
ップ10を再使用するようにしているので、使用済みのセ
ンシング媒体14および保護膜14aが汚染していることに
よって測定精度が損なわれることを防止できる。そして
本実施の形態では、センシング媒体14および保護膜14a
を除去した後、金属膜12の上に新たな保護膜14aを形成
するようにしているので、該保護膜14aによって金属膜
12を保護することができる。また、その保護膜14aに新
たなセンシング媒体14を固定しているので、その測定チ
ップ10を該センシング媒体14を必要とする分析に再使用
できることになる。
【0104】そして本実施の形態では、誘電体ブロック
11および金属膜12が再使用可能であるか否かをステップ
P2、P3で検査し、この検査に合格した測定チップ10
のみを金属膜12を代えずに再使用するようにしているの
で、不良な測定チップ10が再使用されて分析精度が損な
われることを防止できる。
【0105】また本実施の形態では、誘電体ブロック11
が再使用可能であるか否かをステップP2で検査し、こ
の検査に合格した測定チップ10のみを金属膜12を代えて
再使用するようにしているので、不良な測定チップ10が
再使用されて分析精度が損なわれることを防止できる。
【0106】そして本実施の形態では、ステップP3に
おいて金属膜12が再使用可能であるか否かを検査し、こ
の検査に合格しなかった測定チップ10のみを金属膜12を
代えて再使用するようにしているので、まだ使用可能な
金属膜12が除去されてしまうことを防止でき、高い経済
的効果を得ることができる。
【0107】さらに本実施の形態では、ステップP6に
おいて誘電体ブロック11が溶融して誘電体ブロック材料
として再生利用可能であるか否かを検査し、この検査に
合格した誘電体ブロック11のみを溶融して誘電体ブロッ
ク材料としているので、既に光学特性が劣化してしまっ
た誘電体ブロック材料を用いて、使いものにならない新
しい誘電体ブロック11を無駄に作製してしまうことを未
然に防止できる。
【0108】また本実施の形態では、上記ステップP6
での検査に合格しなかった誘電体ブロック11のみを溶融
してパッケージ5あるいは105を再生するようにしてい
るので、光学特性がまだ良好で誘電体ブロック11として
再生利用可能な材料をパッケージの作製に使ってしまう
ことがなくなり、より経済的となる。
【0109】さらに本実施の形態では、ステップP8に
おいて誘電体ブロック11が溶融してパッケージ材料とし
て再生利用可能であるか否かを検査し、この検査に合格
した誘電体ブロック11のみを溶融するようにしているの
で、強度や外観等の点で好ましくないパッケージ5ある
いは105が作製されてしまうことを防止できる。
【0110】また本実施の形態では、ステップP2にお
いて誘電体ブロック11が再使用可能であるか否かを検査
し、この検査に合格しなかった誘電体ブロック11のみか
ら誘電体ブロック11やパッケージ5あるいは105を再生
するようにしているので、そのまま再使用可能である誘
電体ブロック11を溶融してしまうことがなくなり、特に
経済的となる。
【0111】なお、SAMからなる保護膜14aを残して誘
電体ブロック11を再使用する場合には、下記のような処
理でセンシング媒体14を除去し、誘電体ブロック11を洗
浄することも可能である。まず、使用済みの測定チップ
10を37℃の5M尿素液中に一晩放置し、誘電体ブロック
11の表面に固定化された蛋白質を変性させる。次いでそ
の測定チップ10を蒸留水で3回洗浄した後、濃度1g/
l(リットル)の37℃のパパイン液に2時間反応させ、
続いて濃度1g/l(リットル)の37℃の小麦カルボキ
シペプチターゼW液に2時間反応させ、蛋白質を加水分
解する。次に蒸留水で洗浄後、濃度0.1%のポリオキシ
エチレン(10)オクチフェニルエーテル水溶液に室温で終
夜反応させ、測定チップ10を洗浄する。最後に蒸留水で
十分洗浄した後、乾燥させる。なお、上記の加水分解に
代えて、1000U/l(リットル)の非特異的プロテアー
ゼであるプロナーゼ(和光純薬製)と反応させる処理を
適用してもよい。
【0112】さらには、下記のような処理も採用可能で
ある。まず使用済みの測定チップ10を、6Nの塩酸中に
95℃で一晩反応させる。次に蒸留水で洗浄後、濃度0.1
%のポリオキシエチレン(10)オクチフェニルエーテル水
溶液に室温で終夜反応させ、測定チップ10を洗浄する。
最後に蒸留水で十分洗浄した後、乾燥させる。
【0113】なお、図9および図10に示した各ステッ
プの処理を全て行なうことは必ずしも必要ではなく、特
許請求の範囲に記載された技術思想の下に、それらのス
テップの処理のうちのいくつかを部分的に抽出して行な
うようにしてもよい。すなわち、例えば図9の例に沿っ
て説明すれば、回収された測定チップ10の全てに対し
て、常にステップP4の処理のみ、ステップP5の処理
のみ、ステップP7の処理のみ、あるいはステップP9
の処理のみを行なったり、それらのうちの2つまたは3
つの処理を行なうようにしてもよい。
【0114】次に図11を参照して、本発明によって再
使用あるいは再生される測定チップを用いる別の測定装
置について説明する。この図11は、測定チップ700を
用いる漏洩モード測定装置の側面形状を示すものであ
る。この漏洩モード測定装置は基本的に、図2に示した
表面プラズモン共鳴測定装置と同様の構成を有するもの
である。一方、ここで使用される測定チップ700は、誘
電体ブロック11の一面(図中の上面)にクラッド層701
が形成され、さらにその上に光導波層702が形成されて
なるものである。
【0115】誘電体ブロック11は、例えば前述したよう
な透明樹脂を用いて概略四角柱状に形成されている。一
方クラッド層701は、誘電体ブロック11よりも低屈折率
の誘電体や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されてい
る。また光導波層702は、クラッド層701よりも高屈折率
の誘電体、例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成
されている。クラッド層701の膜厚は、例えば金薄膜か
ら形成する場合で36.5nm、光導波層702の膜厚は、例え
ばPMMAから形成する場合で700nm程度とされる。
【0116】上記構成の漏洩モード測定装置において、
レーザ光源31から出射した光ビーム30を誘電体ブロック
11を通してクラッド層701に対して全反射角以上の入射
角で入射させると、該光ビーム30が誘電体ブロック11と
クラッド層701との界面11aで全反射するが、クラッド
層701を透過して光導波層702に特定入射角で入射した特
定波数の光は、該光導波層702を導波モードで伝搬する
ようになる。こうして導波モードが励起されると、入射
光のほとんどが光導波層702に取り込まれるので、上記
界面11aで全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減
衰が生じる。
【0117】光導波層702における導波光の波数は、該
光導波層702の上の試料15の屈折率に依存するので、全
反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、
試料15の屈折率や、それに関連する試料15の特性を分析
することができる。信号処理部61は、以上の原理に基づ
いて試料15中の特定物質を定量分析し、その分析結果が
図示外の表示部に表示される。
【0118】この漏洩モード測定装置に用いられる測定
チップ700も、本発明の方法によって再使用あるいは再
生に供することが可能であり、その場合にも前述した本
発明による効果を奏することができる。
【0119】なお本発明による第1の測定チップの再使
用方法において、測定チップを滅菌および/または洗浄
してから再使用すれば、前回の試料分析で測定チップに
付着した有害な菌類から保健衛生上の問題が生じたり、
付着したゴミ等の影響で再使用の際に測定精度が損なわ
れることを防止できる。
【0120】また、薄膜層の上にそれを保護する保護膜
および、試料中の特定物質と結合するセンシング媒体が
この順に固定されている場合に、該センシング媒体を除
去し保護膜は残した上で測定チップを再使用すれば、使
用済みのセンシング媒体が汚染していることによって測
定精度が損なわれることを防止できる。そしてそのよう
にする場合、保護膜に新たなセンシング媒体を固定すれ
ば、その測定チップを該センシング媒体を必要とする分
析に再使用できることになる。なお、このセンシング媒
体を除去したままの状態の測定チップを、センシング媒
体を必要としない分析に再使用するようにしても構わな
い。
【0121】また、上記のように薄膜層の上に該薄膜層
を保護する保護膜および、試料中の特定物質と結合する
センシング媒体がこの順に固定されている場合、該セン
シング媒体および保護膜を除去した上で測定チップを再
使用すれば、使用済みのセンシング媒体および保護膜が
汚染していることによって測定精度が損なわれることを
防止できる。そしてそのようにする場合、薄膜層の上に
新たな保護膜を形成すれば、該保護膜によって薄膜層を
保護することができる。また、その保護膜に新たなセン
シング媒体を固定すれば、その測定チップを該センシン
グ媒体を必要とする分析に再使用できることになる。な
お、このセンシング媒体を除去したまま、あるいは該セ
ンシング媒体および保護膜を除去したままの状態の測定
チップを、センシング媒体を必要としない分析に再使用
するようにしても構わない。
【0122】そしてこの測定チップの再使用方法におい
て、誘電体ブロックおよび薄膜層が再使用可能であるか
否かを検査し、この検査に合格した測定チップのみを再
使用するようにすれば、不良な測定チップが再使用され
て分析精度が損なわれることを防止できる。
【0123】また本発明による第2の測定チップの再使
用方法においても、使用された測定チップを滅菌および
/または洗浄してから前記薄膜層の除去、および新たな
薄膜層の形成を行なうようにすれば、前回の試料分析で
測定チップに付着した有害な菌類から保健衛生上の問題
が生じたり、付着したゴミ等の影響で再使用の際に測定
精度が損なわれることを防止できる。
【0124】また、薄膜層を除去するようにしたこの第
2の測定チップの再使用方法において、薄膜層が再使用
可能であるか否かを検査し、この検査に合格しなかった
測定チップのみを再使用するようにすれば、まだ使用可
能な薄膜層が除去されてしまうことを防止できるから、
経済的効果はより一層高いものとなる。
【0125】そしてこの第2の測定チップの再使用方法
において、誘電体ブロックが再使用可能であるか否かを
検査し、この検査に合格した測定チップのみを再使用す
るようにすれば、不良な誘電体ブロックが再使用されて
分析精度が損なわれることを防止できる。
【0126】また本発明による第1の測定チップの再生
方法において、測定に使用された測定チップの誘電体ブ
ロックを滅菌および/または洗浄してから溶融するよう
にすれば、前回の試料分析で測定チップに付着した有害
な菌類から保健衛生上の問題が生じたり、付着したゴミ
等が新しい誘電体ブロックに溶け込んでその光学特性や
強度が損なわれることを防止できる。
【0127】さらにこの方法において、誘電体ブロック
が溶融して誘電体ブロック材料として再生利用可能であ
るか否かを検査し、この検査に合格した誘電体ブロック
のみを溶融するようにすれば、既に光学特性が劣化して
しまった誘電体ブロック材料を用いて、使いものになら
ない新しい誘電体ブロックを無駄に作製してしまうこと
を未然に防止できる。
【0128】また本発明による第2の測定チップの再生
方法において、測定に使用された測定チップの誘電体ブ
ロックを滅菌および/または洗浄してから溶融するよう
にすれば、前回の試料分析で測定チップに付着した有害
な菌類から保健衛生上の問題が生じたり、付着したゴミ
等がパッケージに溶け込んでその外観や強度が損なわれ
ることを防止できる。
【0129】またこの第2の測定チップの再生方法にお
いて、誘電体ブロックが溶融して誘電体ブロック材料と
して再生利用可能であるか否かを検査し、この検査に合
格しなかった誘電体ブロックのみを溶融するようにすれ
ば、光学特性がまだ良好で誘電体ブロックとして再生利
用可能な材料をパッケージの作製に使ってしまうことが
なくなり、より経済的となる。
【0130】さらに、誘電体ブロックが溶融してパッケ
ージ材料として再生利用可能であるか否かを検査し、こ
の検査に合格した誘電体ブロックのみを溶融するように
すれば、強度や外観等の点で好ましくないパッケージが
作製されてしまうことを防止できる。
【0131】また本発明による各測定チップの再生方法
において、誘電体ブロックが再使用可能であるか否かを
検査し、この検査に合格しなかった測定チップのみを再
生利用するようにすれば、そのまま再使用可能である誘
電体ブロックを溶融してしまうことがなくなるので、特
に経済的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって再使用、再生可能な測定チップ
を用いる表面プラズモン共鳴測定装置の全体図
【図2】図1の表面プラズモン共鳴測定装置の要部を示
す一部破断側面図
【図3】上記測定チップを示す斜視図
【図4】表面プラズモン共鳴測定装置における光ビーム
入射角と、光検出器による検出光強度との概略関係を示
すグラフ
【図5】本発明によって再生されるパッケージを用いる
測定チップ集合体の一例を示す平面図
【図6】図5の測定チップ集合体の側断面図
【図7】本発明によって再生されるパッケージを用いる
測定チップ集合体の別の例を示す平面図
【図8】図7の測定チップ集合体を構成する測定チップ
列を示す斜視図
【図9】本発明の一実施の形態による測定チップの再使
用および再生方法の処理を示す流れ図
【図10】図9の処理の中の一部を詳しく示す流れ図
【図11】本発明によって再使用、再生可能な測定チッ
プを用いる漏洩モード測定装置の要部を示す一部破断側
面図
【符号の説明】
1,101 測定チップ集合体 5,105 パッケージ 5a,105a パッケージのリブ 5b,105b パッケージの貫通孔 5c,105c パッケージの底板 10 表面プラズモン共鳴測定チップ 11 誘電体ブロック 11a 誘電体ブロックの一面 11b 誘電体ブロックの光入射面 11c 誘電体ブロックの光出射面 12 金属膜 13 試料保持枠 14 センシング媒体 15 試料 70 チップ自動供給機構 71 横ガイドレール 72 横移動部 73 縦ガイドレール 74 縦移動部 75 チップ把持部 76 チップ押上げ部材 700 漏洩モード測定装置用測定チップ 701 クラッド層 702 光導波層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 35/04 G01N 35/04 G Fターム(参考) 2G057 AA02 AB04 AB07 AC01 BA01 BB01 BB06 HA04 JA00 2G058 CC17 CD04 CD23 GA02 2G059 AA01 BB04 BB12 CC16 DD12 DD13 EE05 GG01 GG04 JJ11 JJ17 JJ19 KK04 MM03 NN01 NN07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させ
    られる薄膜層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件となり、か
    つ、種々の入射角成分を含むようにして入射させる光学
    系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射
    減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反
    射減衰を利用した測定装置に用いられる測定チップであ
    って、 前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入
    射面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される
    一面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記
    一面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に
    使用してから再使用する方法において、 前記薄膜層を除去せずに、該測定チップを再使用するこ
    とを特徴とする測定チップの再使用方法。
  2. 【請求項2】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させ
    られる薄膜層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件となり、か
    つ、種々の入射角成分を含むようにして入射させる光学
    系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射
    減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反
    射減衰を利用した測定装置に用いられる測定チップであ
    って、 前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入
    射面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される
    一面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記
    一面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に
    使用してから再使用する方法において、 前記薄膜層を除去し、新たな薄膜層を形成してから再使
    用することを特徴とする測定チップの再使用方法。
  3. 【請求項3】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させ
    られる薄膜層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件となり、か
    つ、種々の入射角成分を含むようにして入射させる光学
    系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射
    減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反
    射減衰を利用した測定装置に用いられる測定チップであ
    って、 前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入
    射面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される
    一面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記
    一面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に
    使用してから再生する方法において、 前記薄膜層を除去した後、前記誘電体ブロックを溶融
    し、この溶融された材料から新たな誘電体ブロックを作
    製することを特徴とする測定チップの再生方法。
  4. 【請求項4】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させ
    られる薄膜層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件となり、か
    つ、種々の入射角成分を含むようにして入射させる光学
    系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射
    減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる、全反
    射減衰を利用した測定装置に用いられる測定チップであ
    って、 前記誘電体ブロックが、前記光ビームの入射面、この入
    射面と向かい合う出射面および前記薄膜層が形成される
    一面の全てを含む1つのブロックとして形成され、前記
    一面に薄膜層が形成されてなる測定チップを一度測定に
    使用してから再生する方法において、 前記薄膜層を除去した後、前記誘電体ブロックを溶融
    し、この溶融された材料から、前記測定チップをまとめ
    て収容するパッケージを作製することを特徴とする測定
    チップの再生方法。
JP2001391857A 2001-12-25 2001-12-25 測定チップの再使用方法 Expired - Fee Related JP3801914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001391857A JP3801914B2 (ja) 2001-12-25 2001-12-25 測定チップの再使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001391857A JP3801914B2 (ja) 2001-12-25 2001-12-25 測定チップの再使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003194711A true JP2003194711A (ja) 2003-07-09
JP3801914B2 JP3801914B2 (ja) 2006-07-26

Family

ID=27599326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001391857A Expired - Fee Related JP3801914B2 (ja) 2001-12-25 2001-12-25 測定チップの再使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3801914B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012117931A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Konica Minolta Holdings Inc 分析支援装置、及びこの分析支援装置を備えた表面プラズモン共鳴蛍光分析装置
JP2015523577A (ja) * 2012-07-25 2015-08-13 セラノス, インコーポレイテッド 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2015169543A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 東京電力株式会社 試料の光学測定方法
JP2016513255A (ja) * 2013-02-18 2016-05-12 セラノス, インコーポレイテッド 生物学的サンプルの画像分析および測定

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04178539A (ja) * 1990-11-14 1992-06-25 Hitachi Ltd 減衰全反射プリズムセル
JPH05210873A (ja) * 1991-12-05 1993-08-20 Sony Corp 光学記録ディスクからの再生樹脂材料と再生方法
JPH09257701A (ja) * 1996-03-21 1997-10-03 Toto Ltd 表面プラズモン共鳴センサ
JPH10221249A (ja) * 1996-12-05 1998-08-21 Norio Miura 薬物の測定装置とセンサ及び該センサに用いる検出素子
JPH1194734A (ja) * 1997-07-18 1999-04-09 Toto Ltd センサ素子、その製造方法、およびそれを用いたセンサ装置
JP2000356639A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Toto Ltd センサ素子、それを用いた検出方法、分析方法、分析装置および尿分析トイレ装置
JP2001310970A (ja) * 2000-02-22 2001-11-06 Panakku Kogyo Kk 合成樹脂基材等の回収方法
EP1154259A1 (en) * 2000-05-11 2001-11-14 Fuji Photo Film Co., Ltd. Measuring chip
JP2001330560A (ja) * 2000-03-16 2001-11-30 Fuji Photo Film Co Ltd 全反射減衰を利用した測定方法および装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04178539A (ja) * 1990-11-14 1992-06-25 Hitachi Ltd 減衰全反射プリズムセル
JPH05210873A (ja) * 1991-12-05 1993-08-20 Sony Corp 光学記録ディスクからの再生樹脂材料と再生方法
JPH09257701A (ja) * 1996-03-21 1997-10-03 Toto Ltd 表面プラズモン共鳴センサ
JPH10221249A (ja) * 1996-12-05 1998-08-21 Norio Miura 薬物の測定装置とセンサ及び該センサに用いる検出素子
JPH1194734A (ja) * 1997-07-18 1999-04-09 Toto Ltd センサ素子、その製造方法、およびそれを用いたセンサ装置
JP2000356639A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Toto Ltd センサ素子、それを用いた検出方法、分析方法、分析装置および尿分析トイレ装置
JP2001310970A (ja) * 2000-02-22 2001-11-06 Panakku Kogyo Kk 合成樹脂基材等の回収方法
JP2001330560A (ja) * 2000-03-16 2001-11-30 Fuji Photo Film Co Ltd 全反射減衰を利用した測定方法および装置
EP1154259A1 (en) * 2000-05-11 2001-11-14 Fuji Photo Film Co., Ltd. Measuring chip

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012117931A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Konica Minolta Holdings Inc 分析支援装置、及びこの分析支援装置を備えた表面プラズモン共鳴蛍光分析装置
JP2015523577A (ja) * 2012-07-25 2015-08-13 セラノス, インコーポレイテッド 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2021167840A (ja) * 2012-07-25 2021-10-21 ラブラドール ダイアグノスティクス エルエルシー 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2016513255A (ja) * 2013-02-18 2016-05-12 セラノス, インコーポレイテッド 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2019045509A (ja) * 2013-02-18 2019-03-22 セラノス アイピー カンパニー エルエルシー 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2021056232A (ja) * 2013-02-18 2021-04-08 ラブラドール ダイアグノスティクス エルエルシー 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2022078344A (ja) * 2013-02-18 2022-05-24 ラブラドール ダイアグノスティクス エルエルシー 生物学的サンプルの画像分析および測定
JP2015169543A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 東京電力株式会社 試料の光学測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3801914B2 (ja) 2006-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6597456B2 (en) Measuring chip for quantitative analysis of substances
US20030189707A1 (en) Measuring method and instrument utilizing total reflection attenuation
US7064837B2 (en) Measuring sensor utilizing attenuated total reflection and measuring chip assembly
JP2001330560A (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および装置
US7838301B2 (en) Method and apparatus for assay in utilizing attenuated total reflection
EP1643237A1 (en) Device and method for quantitatively measuring immobilised sample
JP3801914B2 (ja) 測定チップの再使用方法
US7009706B2 (en) Measuring chip
JPH11304693A (ja) 生化学計測装置
US6788415B2 (en) Turntable measuring apparatus utilizing attenuated total reflection
JP2002243636A (ja) 全反射減衰を利用したセンサーおよび測定チップ
JP6838612B2 (ja) 検査チップ及び検査システム
JP2003139687A (ja) 測定チップ集合体および測定チップ取出し装置
US20030048453A1 (en) Sensor utilizing attenuated total reflection
JP2002243637A (ja) 全反射減衰を利用したセンサーおよび測定チップ
JP2002296177A (ja) 表面プラズモン共鳴測定チップ
JP2002277390A (ja) 測定チップ
JPH07260797A (ja) 分注装置
JP6943262B2 (ja) 送液システム、検査システム及び送液方法
JPWO2019230222A1 (ja) 表面プラズモン励起増強蛍光測定法
JP4689907B2 (ja) 測定チップおよびその作製方法
JP4053246B2 (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
JP2003194712A (ja) 全反射減衰を利用した測定装置および測定チップ
JP2003106992A (ja) 測定チップおよびその作製方法
JP2002048707A (ja) 全反射減衰を利用した測定方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees