JP2003192563A - 含浸用組成物、皮膚保護用含浸体 - Google Patents

含浸用組成物、皮膚保護用含浸体

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JP2003192563A
JP2003192563A JP2001394191A JP2001394191A JP2003192563A JP 2003192563 A JP2003192563 A JP 2003192563A JP 2001394191 A JP2001394191 A JP 2001394191A JP 2001394191 A JP2001394191 A JP 2001394191A JP 2003192563 A JP2003192563 A JP 2003192563A
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mass
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skin
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Hiroyuki Hayashi
博幸 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリアー機能に優れ、保湿性、有効成分の持
続効果が高く、皮膚保護性に優れ、サラサラとしたすべ
り感があり、使用時のべたつきがなく滑沢性に優れる含
浸用組成物、及び該含浸用組成物を含浸させ、バリアー
機能に優れ、保湿性、有効成分の持続効果が高く、皮膚
保護性に優れ、サラサラとしたすべり感があり、使用時
のべたつきがなく滑沢性に優れる皮膚保護用含浸体の提
供。 【解決手段】 40℃における粘度が、1000cSt
以下の油成分を含有し、皮膚保護用途に使用されること
を特徴とする含浸用組成物である。体積平均粒子径(D
50)が、100μm以下の粉体粒子を含有する態様、
薬効成分を含有する態様等が好ましい。又、支持体に、
前記含浸用組成物を含浸させたことを特徴とする皮膚保
護用含浸体である。含浸用組成物の含浸倍率が、0.1
〜1000質量%である態様等が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状の油成分を、シー
ト材等の支持体に含浸させて使用される含浸用組成物に
関し、更に詳しくは、低粘度の液状の油成分等を、織
布、不織布、ペーパー等の支持体に含浸させて皮膚に塗
布することにより、皮膚保護作用及び薬効の持続性に優
れた含浸用組成物等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、皮膚への水分補給や保湿等を
目的として、クリームや乳液、ローション等が用いられ
ている。これらは、乾燥した肌に水分や保湿有効成分を
経皮吸収させ、乾燥で荒れた皮膚の症状を改善させる目
的のものあり、通常、水分やアルコール類を多く含んで
いる。更に、バリアー機能を持たせるために、スクワラ
ン等の油成分を配合する技術も知られている。しかし、
油成分が水洗いにより容易に流されてしまう等により、
油成分によるバリアー機能や効果の持続性が不充分であ
ったり、塗布時のべたつきが生じる等の問題から、油成
分の配合量には制限があり問題があった。従って、従来
のクリームや乳液、ローション等の製剤においては、そ
の効果及び使用感に充分満足できるものがなく問題があ
った。
【0003】一方、ワセリン等の油成分を主成分とする
軟膏剤は、皮膚に油膜を形成し、バリアー機能が大き
く、経皮吸収効果も高いため、保湿や有効成分の持続効
果は高いものの、べたつきが酷く使用感が悪いという問
題があった。特に、指で患部に塗布する場合には、通
常、過剰量を指にとってしまい、過剰な製剤を塗布して
しまうため、塗布部や指がべとついたりぬめりが出る等
の問題があった。
【0004】べとつきやぬめりを解決するために、油性
製剤に、サラサラした使用感が得られる粉体粒子を配合
する技術が知られている。油性基剤に粉体粒子を均一に
配合する方法としては、油の中に多量の粉体粒子を配合
して製剤を固化したり、油性のゲル化剤としてワック
ス、ロウ等の固形油剤を用い、製剤を固化することで粒
子の安定化を図る技術が知られており、スティック状製
品、ファンデーション等の化粧料として製品化されてい
る。しかし、いずれも製剤は油を固化させたものであ
り、腕等の広範囲の荒れ肌に薄く塗布するには適当な剤
型ではなかった。また、これらに使用されるワックス等
の油性成分のべとつきにより、粉体を配合しても満足で
きる使用感は得られず問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、バリアー機能に優れ、保湿
性、有効成分の持続効果が高く、皮膚保護性に優れ、サ
ラサラとしたすべり感があり、使用時のべたつきがなく
滑沢性に優れる含浸用組成物、及び、該含浸用組成物を
含浸させ、バリアー機能に優れ、保湿性、有効成分の持
続効果が高く、皮膚保護性に優れ、サラサラとしたすべ
り感があり、使用時のべたつきがなく滑沢性に優れる皮
膚保護用含浸体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。即ち、 <1> 40℃における粘度が、1000cSt以下の
油成分を含有し、皮膚保護用途に使用されることを特徴
とする含浸用組成物である。 <2> 体積平均粒子径(D50)が、100μm以下
の粉体粒子を含有する前記<1>に記載の含浸用組成物
である。 <3> 薬効成分を含有する前記<1>又は<2>に記
載の含浸用組成物である。 <4> 支持体に、前記<1>から<3>のいずれかに
記載の含浸用組成物を含浸させたことを特徴とする皮膚
保護用含浸体である。 <5> 含浸用組成物の含浸倍率が、0.1〜1000
質量%である前記<4>に記載の皮膚保護用含浸体であ
る。 <6> シート状体である前記<4>又は<5>に記載
の皮膚保護用含浸体である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [含浸用組成物]本発明の含浸用組成物は、40℃にお
ける粘度が、1000cSt以下の油成分を含有し、必
要に応じてその他の成分を含有する。
【0008】−油成分− 前記油成分としては、40℃において、粘度測定(化粧
品原料基準「粘度測定法」)を行ったとき1000cS
t以下の粘度であれば特に制限はなく、油成分の構造等
において、特に制限はない。前記40℃における粘度と
しては、500cSt以下であるのが好ましく、100
cSt以下であるのがより好ましい。前記油成分の40
℃における粘度が1000cStを超えると、サラサラ
した使用感が得られず、粉体粒子等を含有させる場合、
その流動性が低くなり好ましくない。
【0009】前記油成分としては、具体的には、炭化水
素系の油として、流動パラフィン類(例えば、エクソン
モービル(有)製:クリストール52,70,72,1
02,142,172,202,262,322,35
2)、流動イソパラフィン類(例えば、日本油脂(株)
製:パールリーム4,6,EX)、スクワラン、スクワ
レン(例えば、日光ケミカルズ(株)製:スクワラン、
スクワレンEX)、エステル系の油として、ミリスチン
酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソス
テアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン
酸イソノニル、ミリスチン酸イソステアリル、ジ−2−
エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン
酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸
グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリ
ン、乳酸オクチルドデシル、(例えば、日光ケミカルズ
(株)製:BM,BS,IPM,IPP,ISP,IP
IS、日本油脂(株)製:サラコス99,コスモール8
12,コスモール525,エステモールN−01,T.
I.O,O.D.O,コスモール13,)、シリコーン
油又はシリコーン類縁油、植物由来油として、ククイナ
ッツ油、サフラワー油、大豆油、月見草油、ひまわり
油、ブドウ種子油、ローズヒップ油、ゴマ油、アルモン
ド油、小麦胚芽油、トウモロコシ油、ナタネ油、アボガ
ド油、オリーブ油、ツバキ油、ナッツ油、パーム油、ヤ
シ油、及びホホバ油等が挙げられる。
【0010】これらの油成分の中でも、経時による変色
や酸化等の化学的変化が起こり難い点で、飽和炭化水素
系の油、シリコーン系の油、及び、飽和脂肪酸のエステ
ル系の油等が好ましい。尚、植物油等の油は、多種の油
成分の混合物であり、変色・変敗等を生じることがあ
る。
【0011】更に、後述する粉体粒子等を含む場合、該
粉体粒子の流動性を高め、よりサラサラした使用感を得
るため、40℃における粘度が100cSt以下である
のが好ましく、50cSt以下であるのがより好まし
く、30cSt以下であるのが更に好ましい。
【0012】この様な油成分の具体例としては、例え
ば、流動パラフィン類、流動イソパラフィン類、スクワ
ラン、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプ
ロピル、イソステアリン酸イソプロピル等の脂肪酸アル
コールエステル類、シリコーン油、及びシリコーン類縁
油等が、安全性、経済性、使用感、及び、他の薬効成分
との相溶性の点等から好ましい。
【0013】前記油成分においては、液状の油成分に、
半固形状若しくは固形状の油成分を添加して用いてもよ
い。
【0014】前記油成分の、前記含浸用組成物における
含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜調
製することができる。例えば、含浸用組成物における、
前記油成分の含有量が少なく、後述する粉体粒子等の含
有量が多い場合は、天花粉様の効果が期待され好まし
い。逆に、含浸用組成物における、油成分の含有量が多
く、粉体粒子等の含有量が少ない場合は、薬物の薬理効
果が高く、皮膚上での油膜形成によって、より持続効果
の長い含浸用組成物となり好ましい。
【0015】−その他の成分− 前記その他の成分としては、含有させることにより、一
層滑沢性が高くなり、衣類、チリ紙、ストッキング、及
び金属等による擦れ、摩擦等からの皮膚保護効果、及
び、使用感等が優れる点で、体積平均粒子径(D50
が、100μm以下の粉体粒子を含有するのが好まし
い。
【0016】前記体積平均粒子径(D50)が100μ
m以下の粉体粒子としては、例えば、シリカ系粒子(三
好化成(株)製:SB−300,SB−700等)、ナ
イロン系粒子(Elf atochem:オルガソール
等)、シリコーン系複合体粒子(信越化学工業(株)
製:KSP−100,101,102,103,10
4,105等)、ポリアクリル酸系粒子(三好化成
(株)製:PMMA等)、セルロース系粒子(旭化成
(株)製:アビセル,セルフィア等)、ポリエチレン系
粒子(住友精化(株)製:フロービーズLE−108
0,2080、CL−2080等)、シリコーンゴム系
(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製:トレフ
ィルE−505,506,507,508等)、粘度鉱
物系((株)豊順洋行製:エスベンW,N−400,ニ
ューエスベンD等)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム(三好化成(株):SEBUMASE等)、ポリスチ
レン系粒子、ウレタン系粒子、シリコーン類縁系粒子、
糖若しくは糖アルコール類の微粉砕物、タルク、及び酸
化チタン等が挙げられるが、油に不溶の物質であればこ
こに挙げた成分に特に限定するものではなく、多孔質で
あっても非多孔質であってもよく、膨潤性でも非膨潤性
でも構わない。これらの粉体粒子は、1種単独で使用し
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0017】前記粉体粒子の体積平均粒子径(D50
としては、100μm以下が好ましく、この範囲で目的
に応じて適宜選択することができる。例えば、サラサラ
した使用感を得たい場合は、5〜30μmが好ましい。
該粉体粒子の形状としては、特に制限はないが、球形若
しくは楕円形等が好ましい。又、多孔質粉体粒子を含有
させることにより、薬効成分の徐放性を付与することも
可能である。更に、粉体粒子の含有量としては、特に制
限はなく、該粉体粒子の特性値(吸油量)及び使用目的
等によって適宜調整できる。
【0018】前記粉体粒子以外のその他の成分として
は、薬効成分等が挙げられる。該薬効成分としては、特
に制限はないが、油成分に溶解性のある薬効成分が好ま
しい。具体的には、清涼化剤(l−メントール、カンフ
ル、ハッカ油など)、血流促進剤(ビタミンE類、アル
ニカエキス、ヘパリン類似物質など)、消炎鎮痛剤(イ
ンドメタシン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコー
ル、ケトプロフェン、イブプロフェンなど)、鎮痒剤
(クロタミトン、イクタモール、チモール酸など)、抗
ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミンなど)、局所麻酔剤
(リドカイン、ジブカインなど)、生薬抽出成分(油溶
性甘草エキス、カミツレリキッド、カミロール、オリザ
オイル、各種ハーブ油、トウガラシエキス、トウガラシ
チンキなど)、抗炎症剤(グリチルレチン酸、グリチル
レチン酸ステアリル、油性アズレンなど)、角質溶解剤
(サリチル酸、イオウ、ビタミンA類、レゾルシンな
ど)、ステロイド剤(酢酸ヒドロコルチゾンなど)、制
汗剤(クロルヒドロキシアルミニウムなど)、及び殺菌
剤(イソプロピルメチルフェノール、安息香酸メチル・
エチル・プロピル・ブチルなど)等が挙げられる。これ
らは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0019】更に、前記その他の成分としては、親油性
界面活性剤(グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類な
ど)、動植物油又は油脂(サフラワー油、大豆油、月見
草油、ローズヒップ油、ゴマ油、ナタネ油、アボガド
油、オリブ油、ツバキ油、ヒマシ油、ヤシ油、パーム
油、牛脂、乳脂など)、ロウ類(ミツロウ、ラノリン、
カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油)、油溶
性高分子剤(エチルセルロース、低融点ポリエチレンな
ど)、ゲル化剤(デキストリンパルミテート、12−ヒ
ドロキシステアリン酸など)、制汗剤、栄養剤、着色
剤、香料成分、キレート剤、緩衝剤等が挙げられる。こ
れらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0020】前記含浸用組成物における水分含量として
は、原料由来の水分等を考慮し、水分含量が5%以下が
好ましく、2%以下がより好ましい。
【0021】前記含浸用組成物の調製方法、該含浸用組
成物への、粉体粒子等のその他の成分の配合方法として
は、特に制限はなく、公知の配合方法等が総て好適に挙
げられる。
【0022】以上説明した本発明の含浸用組成物の用途
としては、皮膚保護用途に用いられるのであれば特に制
限はないが、例えば、エアコン、冬場等の乾燥によるか
ゆみの予防又は改善;水仕事等による肌荒れ・かぶれ・
かゆみの予防又は改善;メイク料、ネックレス・指輪等
の金属、下着、おむつ、生理用品、紫外線等による肌荒
れ・かぶれ・かゆみの予防又は改善;アレルギー症状、
風邪、花粉症等の際の鼻のかみ過ぎ等による肌荒れ予防
又は改善;アトピー等による肌荒れ・かゆみ・皮膚炎症
の予防又は改善;乾燥性の水虫の予防又は改善;日焼け
後のほてり・肌荒れの予防又は改善;唇・口角部の荒れ
に対する予防又は改善;頭皮の乾燥症状の予防又は改
善;肛門周囲の肌荒れに対する予防又は改善;ひび・し
もやけ・あかぎれの予防又は改善;股ズレ・靴擦れの予
防又は改善;ネイル又はネイル周辺皮膚の荒れに対する
予防又は改善;除毛・脱毛用又は剃刀使用時若しくは使
用後に用いる肌荒れ・剃刀負けの予防又は改善;を目的
とした皮膚に適応する化粧料、医薬部外品、雑貨及び医
薬品のほか、ストッキング装着時の引っかかりを改善す
る商品、マッサージ料、制汗料等として好ましい。
【0023】[皮膚保護用含浸体]本発明の皮膚保護用
含浸体は、支持体に、前記本発明の含浸用組成物を含浸
させた皮膚保護用含浸体である。
【0024】前記支持体の材質としては、例えば、油成
分に不溶性の素材を材質としたレーヨン、キュプラ、ア
セテート、ナイロン、ポリアミド、アクリル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル等の合成系の材質や、綿、麻、ケナフ、パル
プ、絹、羊毛等の天然系の材質等が挙げられる。これら
の材質は、1種類で使用してもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0025】前記支持体の態様としては、前述した材質
の繊維を用いた、厚織り、糸織り、ガーゼ、コール天、
ネル等の織布、平編み、ゴム編み、タック編み、二目編
み等の製法による編布、スパンレース、スパンボンド、
サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチ等の
製法による不織布等が挙げられる。これらは、フィルム
状、ネット状、プラスチック状、ペーパー状、パフ状、
スポンジ状等でもよい。
【0026】前記支持体の形状としては、特に制限はな
いが、特に、皮膚保護作用に優れ、化粧品、医薬部外品
として好適に用い易い点で、シート状の支持体が特に好
ましい。
【0027】前記皮膚保護用含浸体における、含浸用組
成物の含浸倍率としては、支持体の素材、成型方法、使
用目的、及び商品形態等に合わせ、使用感・使用性を考
慮に入れて選択する必要があり、(液体の塗布量(質
量)/含浸前の支持体の質量×100)(単位:質量
%)で表される含浸倍率で、0.1〜1000質量%が
好ましく、更に、支持体がシート状体である場合には、
含浸倍率で1〜1000質量%が好ましい。
【0028】前記皮膚保護用含浸体の態様等としては、
例えば、シート状類、下着、靴下や寝間着等の衣類、タ
オル類、おむつ類、粘着テープ類、創傷保護材類、及び
シーツや布団等の寝具類等が挙げられるが、特にこれら
の用途・態様に限定されるものではない。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定
されるものではない。
【0030】(実施例1〜12、及び比較例1〜5)表
1〜3に示す各処方(但し、表中の含浸組成物の組成
は、総て「質量%」単位で表されている。)で、公知の
調製方法により、実施例1〜12及び比較例1〜5の含
浸用組成物を調製し、表中に記載の各々の支持体に、表
中に記載の各含浸倍率にて含浸させ、皮膚保護用含浸体
(シート状体)を作製した。得られた各皮膚保護用含浸
体について、以下の評価を行った。結果を表4に示す。
【0031】<評価> <<保湿性の評価>>5名のモニターに、得られた皮膚
保護用含浸体を肩に塗擦してもらい、水分量測定器(S
KICON−200)を用いて角質水分量を測定するこ
とにより、下記評価基準に従って、保湿性についての評
価を行った。 −評価基準− ・◎:塗布して2時間後、測定値の平均が、初期値の2
倍以上である ・○:塗布して2時間後、測定値の平均が、初期値以上
〜初期値の2倍未満である ・×:塗布して2時間後、測定値の平均が、初期値以下
である
【0032】表4に示すように、実施例1〜12におい
て得られた含浸用組成物は、塗擦後2時間経った時点で
も、初期値の2倍以上の値を示していたことがわかる。
これに対し、比較例では、初期値と同等若しくは同等以
下にまで角質水分量が低下しているものが多いことがわ
かる。
【0033】<<使用感の評価>>前記保湿性の評価と
同様にして、5名のモニターにより、下記評価基準に従
って、「7点:非常に良好(サラサラ)である」、「6
点:かなり良好(サラサラ)である」、「5点:良好
(サラサラ)である」、「4点:どちらとも言えな
い」、「3点:やや不良である」、「2点:かなり不良
である」、「1点:極めて不良(べたべた)である」と
した時、平均が5点以上である場合を「◎」、平均が3
点以上である場合を「○」、平均が3点未満である場合
を「×」として、使用感を評価した。
【0034】表4に示すように、使用感の評価におい
て、実施例1〜12で得られた含浸用組成物は、サラサ
ラした良好な使用感を有したのに対し、比較例では充分
満足いくものではなかった。
【0035】<<肌荒れ改善効果の評価>>前記保湿性
の評価と同様にして、5名のモニターにより、下記評価
基準に従って、「7点:肌荒れが極めて良好に改善され
た」、「6点:肌荒れがかなり良好に改善された」、
「5点:肌荒れが良好に改善された」、「4点:どちら
とも言えない」、「3点:肌荒れ改善効果がやや悪
い」、「2点:肌荒れ改善効果がかなり悪い」、「1
点:肌荒れ改善効果が全く感じられない」とした時、平
均が5点以上である場合を「◎」、平均が3点以上であ
る場合を「○」、平均が3点未満である場合を「×」と
して、肌荒れの改善を評価した。
【0036】表4に示すように、肌荒れの改善の評価に
おいて、実施例1〜12で得られた含浸用組成物は、肌
荒れ改善効果も高かったのに対し、比較例では充分満足
いくものではなかった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】(実施例13〜47)表5〜9に示す各処
方(但し、表中の含浸組成物の組成は、総て「質量%」
単位で表されている。)で、公知の調製方法により、実
施例13〜47に記載の各用途の含浸用組成物を調製
し、表中に記載の各々の支持体に、記載の各含浸倍率に
て含浸させ、皮膚保護用含浸体(シート状体)を作製し
た。得られた各皮膚保護用含浸体について、実施例1〜
12等と同様にして評価を行ったところ、実施例1〜
8、及び実施例11〜12と同様の優れた結果が得られ
た。
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】(実施例48)スクワランを20質量%、
コレステロールを3質量%、セラミドを5質量%、アロ
エ抽出物を0.3質量%、ビタミンEを0.5質量%、
ポリエチレンビーズ(フロービーズCL−20220)
を10質量%、ミリスチン酸イソプロピルを5質量%、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを1質量%、流動イ
ソパラフィン(パールリームEX)をバランス量、とし
て含浸用組成物を調製した後、バスタオル、おむつの皮
膚と接触する表面、Tシャツ、パンツ、靴下、枕カバ
ー、ブラジャー、ステテコ、ストッキング、手袋、襟巻
き、アイマスク、パフ、スポンジ、及び、シート材の各
々に含浸させ、皮膚保護用含浸体を作製した。その後、
実施例1〜12等と同様にして、各評価を行ったとこ
ろ、いずれも実施例1〜8、及び実施例11〜12と同
様の優れた結果が得られた。
【0048】(実施例49:肌荒れ保護用の皮膚保護用
含浸体)スクワランを25質量%、ホホバ油を質量3
%、グリチルレチン酸ステアリルを0.1質量%、アラ
ントインを0.2質量%、酢酸ヒドロコルチゾンを0.
05質量%、クロタミトンを1質量%、ジフェンヒドラ
ミンを0.3質量%、l−メントールを0.1質量%、
カンフルを0.05質量%、ビタミンEを0.5質量
%、、有機変性ベントナイト(エスベンN−400)を
1質量%、ナイロンビーズ(オルガソール5)を5質量
%、及び流動パラフィン(クリストール72)をバラン
ス量、として、含浸用組成物を調製した後、ガーゼ、マ
スク、手袋、下着、ブラジャー、パンツ、紙おむつ、ナ
プキンの周縁部、パフ、スポンジ、及び、シート材の各
々に含浸させ、皮膚保護用含浸体を作製した。その後、
実施例1〜12等と同様にして、各評価を行ったとこ
ろ、いずれも実施例1〜8、及び実施例11〜12と同
様の優れた結果が得られた。
【0049】(実施例50:足の角化、冷え、水虫予防
用含浸体)サリチル酸を0.2質量%、イソプロピルメ
チルフェノールを0.2質量%、オリザノールを0.5
質量%、グリチルレチン酸ステアリルを0.1質量%、
ポリエチレンビーズ(フロービーズCL−2080)を
15質量%、シリカビーズ(SB−300)を5質量
%、有機変性ベントナイト(エスベンW)を1質量%、
トウガラシ抽出物を0.01質量%、流動パラフィン
(クリストール70)をバランス量、として含浸用組成
物を調製した後、綿製、綿・化繊の混合製、ナイロン製
の靴下、パフ、スポンジ、及びシート材の各々に含浸さ
せ、皮膚保護用含浸体を作製した。その後、実施例1〜
12等と同様にして、各評価を行ったところ、いずれも
実施例1〜8、及び実施例11〜12と同様の優れた結
果が得られた。
【0050】(実施例51:除毛・脱毛・剃刀使用時の
皮膚保護用・滑用の含浸体)グリチルレチン酸ステアリ
ルを0.3質量%、イソプロピルメチルフェノールを
0.1質量%、イソフラボンを0.5質量%、メチルパ
ラベンを0.2質量%、l−メントールを0.2質量
%、香料を0.1質量%、ポリエチレンビーズ(フロー
ビーズCL−20200)を20質量%、流動イソパラ
フィン(パールリーム4)を25質量%、流動イソパラ
フィン(パールリームEX)をバランス量、として含浸
用組成物を調製した後、タオル、ガーゼ、ペーパー、ハ
ンカチ、パフ、及びシート材の各々に含浸させ、皮膚保
護用含浸体を作製した。その後、実施例1〜12等と同
様にして、各評価を行ったところ、いずれも実施例1〜
8、及び実施例11〜12と同様の優れた結果が得られ
た。
【0051】(実施例52:マッサージタイプの皮膚保
護用含浸体)塩化マグネシウムを5質量%、ゼオライト
を5質量%、ビタミンEを0.5質量%、ビタミンAを
0.05質量%、ビタミンDを0.1質量%、ステアリ
ン酸アルミニウムを0.2質量%、モノステアリン酸グ
リセリドを0.3質量%、ポリエチレン末(PAK00
25)を0.5質量%、ポリエチレンビーズ(フロービ
ーズCL−2080)を30質量%、流動パラフィン
(クリストール72)をバランス量、として含浸用組成
物を調製した後、タオル、ガーゼ、ペーパー、ハンカ
チ、パフ、スポンジ、及び、シート材の各々に含浸さ
せ、皮膚保護用含浸体を作製した。その後、実施例1〜
12等と同様にして、各評価を行ったところ、いずれも
実施例1〜8、及び実施例11〜12と同様の優れた結
果が得られた。
【0052】(実施例53:頭皮用含浸体)オクトピロ
ックスを0.3質量%、ビタミンEを0.5質量%、イ
オウを1.0質量%、シリカビーズ(SB−700)を
10質量%、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを2質
量%、l−メントールを0.2質量%、香料を0.5質
量%、流動イソパラフィン(パールリーム4)を30質
量%、流動パラフィン(クリストール70)をバランス
量、として、含浸用組成物を調製した後、タオル、ティ
ッシュ、ガーゼ、パフ、スポンジ、脱脂綿、綿棒、及び
シート材の各々に含浸させ、皮膚保護用含浸体を作製し
た。その後、実施例1〜12等と同様にして、各評価を
行ったところ、いずれも実施例1〜8、及び実施例11
〜12と同様の優れた結果が得られた。
【0053】尚、実施例で使用した油成分の粘度(cS
t・40℃)を以下に示す。 ・CRYSTOL70:約12cSt ・CRYSTOL72:約14cSt ・パールリーム4:約3cSt ・パールリームEX:約11cSt ・パールリーム6:約17cSt ・スクワラン:約20cSt ・ミリスチン酸イソプロピル:約6cSt ・KF96−20cs:約17cSt ・KF96−200cs:約170cSt ・KF96−1000cs:約800cSt
【0054】又、比較例で使用した油成分の粘度(40
℃)は、ワセリン、シリコーン油(KF96−1000
0)共に1000cSt以上である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、バリアー機能に優れ、
保湿性、有効成分の持続効果が高く、皮膚保護性に優
れ、サラサラとしたすべり感があり、使用時のべたつき
がなく滑沢性に優れる含浸用組成物、及び、該含浸用組
成物を含浸させ、バリアー機能に優れ、保湿性、有効成
分の持続効果が高く、皮膚保護性に優れ、サラサラとし
たすべり感があり、使用時のべたつきがなく滑沢性に優
れる皮膚保護用含浸体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB172 AB222 AB432 AC012 AC022 AC102 AC342 AC472 AC642 AC682 AD022 AD072 AD152 AD262 AD532 AD622 AD662 BB13 CC02 DD12 DD23 EE12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃における粘度が、1000cSt
    以下の油成分を含有し、皮膚保護用途に使用されること
    を特徴とする含浸用組成物。
  2. 【請求項2】 体積平均粒子径(D50)が、100μ
    m以下の粉体粒子を含有する請求項1に記載の含浸用組
    成物。
  3. 【請求項3】 薬効成分を含有する請求項1又は2に記
    載の含浸用組成物。
  4. 【請求項4】 支持体に、請求項1から3のいずれかに
    記載の含浸用組成物を含浸させたことを特徴とする皮膚
    保護用含浸体。
  5. 【請求項5】 含浸用組成物の含浸倍率が、0.1〜1
    000質量%である請求項4に記載の皮膚保護用含浸
    体。
  6. 【請求項6】 シート状体である請求項4又は5に記載
    の皮膚保護用含浸体。
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