JP2019099500A - 皮膚用外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、体毛の除去処理後に生じる埋没毛を改善する有効成分として新規の成分を含む皮膚用外用剤を提供することである。【解決手段】グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及び/又はそれらの塩と、ウフェナマートとを含む皮膚用外用組成物は、体毛の除去処理後に生じる埋没毛を改善することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩と、ウフェナマートとを含み、埋没毛を改善する皮膚用外用組成物に関する。
非ステロイド性抗炎症剤は、ステロイド性抗炎症剤で見られるような重篤な副作用の懸念が殆どなく、使用量や使用期間等の制約も少ないため、発疹、発赤、乾燥性皮膚炎、アトピー性皮膚炎等の炎症性皮膚疾患の緩和を目的とした外用剤でも汎用されている。
非ステロイド性抗炎症剤の内、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩(以下、「グリチルレチン酸類」と表記することもある)、並びにウフェナマートは抗炎症作用を有しており、医薬品又は医薬部外品の外用剤として広く使用されている。
また、ジフェンヒドラミン及びその塩は、強いヒスタミン作用を有しており、止痒又は鎮痒用の医薬品又は医薬部外品の外用剤として広く使用されている。
グリチルレチン酸類、ウフェナマート、及びジフェンヒドラミンは、製剤中で不安定化され易いため、これらの少なくともいずれかを含む外用剤では、製剤安定性を高めた処方設計が必要とされている。そこで、従来、グリチルレチン酸類、ウフェナマート、ジフェンヒドラミンの少なくともいずれかを含む外用剤において、製剤安定性を高める製剤技術が検討されている。例えば、特許文献1には、グリチルレチン酸類、ウフェナマート、ジフェンヒドラミンの少なくともいずれかと、所定のグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種以上と、所定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と、シリコーン油と、25℃で液体の高級アルコールとを含む油中水型のクリーム医薬製剤が、低温及び高温保存における粘度安定性を確保し、クリーム剤型を保持できることが報告されている。
一方、体毛の除去処理が従来より行われている。体毛を除去処理する方法としては、脱毛、剃毛及び除毛などが知られており、近年では、年齢及び性別、並びに自己処理及び専門機関(医療機関及び非医療機関)による処理を問わず広く行われている。体毛の除去処理は、少なからず毛穴に炎症を生じるため、処理後に毛穴が塞がれることによるトラブルが起こりやすい。例えば、毛乳頭を破壊しない処理法の場合、処理後に生えてきた体毛が皮膚を突き破ることができないまま皮膚内で成長したり、光照射脱毛の場合は、脱毛後の体毛が毛穴から排出されずに皮膚内に残ってしまったりする現象(このように皮膚内に滞る毛を「埋没毛」という。)が起こりやすい。医療機関による処理であれば、光照射脱毛(レーザー脱毛)後の炎症を抑えるために通常ステロイド剤が処方される。しかしながら、ステロイド剤は、副作用並びに使用量及び使用期間等の制約といった問題を伴う。非医療機関や自己による処理の場合には、処理後の埋没毛によるトラブルを有効に防ぐ処置は困難であり、近年の体毛の除去処理の大流行により、処理後の埋没毛によるトラブルは後を絶たない。
特開2017−7958号公報
本発明の目的は、体毛の除去処理後に生じる埋没毛を改善する有効成分として新規の成分を含む皮膚用外用剤を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及び/又はそれらの塩と、ウフェナマートと、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩とがそれぞれ単独では埋没毛に対する効果が認められなかったにも関わらず、それらを組み合わせて配合することによって、体毛の除去処理後に生じる埋没毛を改善できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、(B)ウフェナマートと、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する、体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
項2. (D)トコフェロール及び/又はその誘導体を含有する、項1に記載の体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
項3. 水中油型乳化組成物である、項1又は2に記載の体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
項4. (A)グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、(B)ウフェナマートと、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する、埋没毛改善剤。
本発明の皮膚用外用組成物は、グリチルレチン酸類とウフェナマートとジフェンヒドラミン及び/又はその塩とを含むことによって、体毛の除去処理後に生じる埋没毛を改善できる。
1.体毛除去処理後の皮膚用外用組成物
本発明の体毛除去処理後の皮膚用外用組成物は、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(A)成分と表記することがある)と、ウフェナマート(以下、(B)成分と表記することがある)と、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩(以下、(C)成分と表記することがある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の皮膚用外用組成物について詳述する。
(A)グリチルリチン酸類
本発明の皮膚用外用組成物は、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩を含有する。
グリチルレチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルリチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルレチン酸の誘導体としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルレチン酸ピリドキシン、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸モノグルクロニド等が挙げられる。これらのグリチルレチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルリチン酸の誘導体としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルリチン酸メチル、グリチルリチン酸ステアリル等が挙げられる。これらのグリチルリチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルリチン酸、グリチルレチン酸及び/又はその誘導体の塩としては、薬学的に許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の皮膚用外用組成物は、(A)成分として、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸の塩、グリチルレチン酸の誘導体、グリチルレチン酸の誘導体の塩、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸の塩、グリチルリチン酸の誘導体、及びグリチルリチン酸の誘導体の塩の中から、1種を選択して使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの(A)成分の中でも、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくは、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、及びこれらの塩;更に好ましくは、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸の塩;特に好ましくは、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムが挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分の含有量については、特に制限されず、付与すべき薬効等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、(A)成分の総量で、0.01〜10重量%が挙げられ、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.05〜2重量%が挙げられる。
(B)ウフェナマート
本発明の皮膚用外用組成物は、ウフェナマートを含有する。ウフェナマートは、フルフェナム酸ブチルとも呼ばれ、脂溶性の非ステロイド性抗炎症薬として公知の薬剤である。
本発明の皮膚用外用組成物において、(B)成分の含有量については、発揮させるべき薬効等に応じて適宜設定されるが、例えば1〜20重量%が挙げられ、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくは1〜6重量%、更に好ましくは1〜5重量%が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率については、(A)成分及び(B)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の総量100重量部当たり、(B)成分の総量が10〜200000重量部が挙げられ、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくは20〜60000重量部、更に好ましくは50〜10000重量部が挙げられる。
(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩
本発明の皮膚用外用組成物は、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する。ジフェンヒドラミン及び/又はその塩は、前記(A)成分及び(B)成分とともに併用されることで埋没毛を改善することを可能にするとともに、前記(A)成分及び(B)成分を含有する組成物が有する析出物や沈殿を生成する不安定性を改善し、本発明の皮膚用外用組成物の析出物や沈殿の生成を抑制することも可能にする。
ジフェンヒドラミンは、抗ヒスタミン作用があることが知られている公知の薬剤である。
ジフェンヒドラミンの塩としては、薬学的に許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、塩酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、サリチル酸塩、ジフェニルジスルホン酸塩、タンニン酸塩、ラウリル硫酸塩、硫酸塩等の酸付加塩が挙げられる。これらの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の皮膚用外用組成物は、(C)成分として、ジフェンヒドラミン及びその塩の中から、1種を選択して使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの(C)成分の中でも、埋没毛をより効果的に改善する観点又は析出物や沈殿の生成を効果的に抑制させる観点から、好ましくはジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミンが挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(C)成分の含有量については、特に制限されないが、例えば、(C)成分の総量で、0.01〜5重量%が挙げられる。埋没毛をより効果的に改善する観点又は析出物や沈殿の生成をより一層効果的に抑制させる観点から、本発明の皮膚用外用組成物における(C)成分の含有量として、好ましくは0.1〜3重量%、更に好ましくは0.1〜2重量%が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対する(C)成分の比率については、(A)成分及び(C)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の総量100重量部当たり、(C)成分の総量が0.1〜50000重量部が挙げられる。埋没毛をより効果的に改善する観点又は析出物や沈殿の生成をより一層効果的に抑制させるという観点から、(A)成分の総量100重量部当たり、(C)成分の総量が、好ましくは2〜30000重量部、更に好ましくは5〜4000重量部が挙げられる。
(D)トコフェロール及び/又はその誘導体
本発明の皮膚用外用組成物は、埋没毛をより一層効果的に改善するために、前記成分と共に、トコフェロール及び/又はその誘導体(以下、「(D)成分」と表記することもある)を含有してもよい。
トコフェロールは、ビタミンEとして知られる公知の化合物である。トコフェロールは、d体、l体、dl体のいずれであってもよいが、好ましくはdl体が挙げられる。また、トコフェロールは、α体、β体、γ体、δ体のいずれであってもよいが、好ましくはα体が挙げられる。
トコフェロールの誘導体としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、酢酸、ニコチン酸、コハク酸等のカルボン酸とのエステル体、リン酸とのジエステル体等が挙げられる。これらのトコフェロールの誘導体の中でも、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくはカルボン酸とのエステル体、更に好ましくは酢酸トコフェロールが挙げられる。
また、トコフェロールの誘導体は、d体、l体、dl体のいずれであってもよいが、好ましくはdl体が挙げられる。更に、トコフェロールの誘導体は、α体、β体、γ体、δ体のいずれであってもよいが、好ましくはα体が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(D)成分として、トコフェロール及びその誘導体の中から1種を選択して単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。(D)成分の中でも、埋没毛をより効果的に改善する観点から、好ましくはトコフェロールの誘導体、より好ましくはトコフェロールのカルボン酸とのエステル体、更に好ましくは酢酸トコフェロール、特に好ましくは酢酸d−α−トコフェロール、酢酸l−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロールが挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物における(D)成分の含有量については、特に制限されないが、埋没毛をより効果的に改善する観点から、(D)成分の総量として、例えば0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、更に好ましくは0.05〜1重量%が挙げられる。
また、本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対する(D)成分の比率については、各成分の前記含有量の範囲に基づいて定まるが、埋没毛をより効果的に改善する観点から、(A)成分100重量部当たり、(D)成分の総量として0.1〜100000重量部、好ましくは0.2〜50000重量部、更に好ましくは2.5〜2000重量部が挙げられる。
25℃で固体の高級アルコール
本発明の皮膚用外用組成物は、25℃で固体の高級アルコールを含有してもよい。25℃で固体の高級アルコールを含有させることによって、本発明の皮膚用外用組成物が油相を形成する成分と水相を形成する成分とから乳化組成物として調製される場合において、油相と水相の相分離を抑制し、製剤安定性を向上させることが可能になる。
25℃で固体の高級アルコールとしては、薬学的に許容されるものである限り特に制限されないが、例えば、炭素数12〜34が挙げられる。25℃で固体の高級アルコールとして、具体的には、ラウリルアルコール、ミスチリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノリルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、モンタニルアルコール、ミリシルアルコール、ゲジルアルコール等が挙げられる。これらの高級アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの高級アルコールの中でも、油相と水相の相分離を抑制する効果をより一層向上させるという観点から、好ましくは、炭素数16〜22の高級アルコール、更に好ましくは、ラウリルアルコール、ミスチリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール;更に好ましくは、セタノール、ステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが挙げられ;特に好ましくは、セタノール、ステアリルアルコールが挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、25℃で固体の高級アルコールの含有量については、特に制限されないが、例えば、25℃で固体の高級アルコールの総量で、0.3〜20重量%以上が挙げられる。油相と水相の相分離をより一層効果的に抑制させるという観点から、本発明の皮膚用外用組成物における25℃で固体の高級アルコールの含有量として、好ましくは0.3〜15重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対する25℃で固体の高級アルコールの比率については、(A)成分及び25℃で固体の高級アルコールの各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の総量100重量部当たり、25℃で固体の高級アルコールの総量が3〜200000重量部が挙げられる。油相と水相の相分離をより一層効果的に抑制させるという観点から、(A)成分の総量100重量部当たり、25℃で固体の高級アルコールの総量が、好ましくは3〜150000重量部、更に好ましくは25〜20000重量部が挙げられる。
ラノリンアルコール
本発明の皮膚用外用組成物は、ラノリンアルコールを含有してもよい。特に、前述する25℃で固体の高級アルコールと共に、ラノリンアルコールを含有させることによって、本発明の皮膚用外用組成物が油相を形成する成分と水相を形成する成分とから乳化組成物として調製される場合において、油相と水相の相分離をより一層効果的に抑制でき、製剤安定性を飛躍的に向上させることが可能になる。
ラノリンアルコールは、羊の皮脂(ウールグリース)又はラノリンをけん化分解して得られるアルコール成分であり、ウールワックスアルコールとも称されている成分である。
ラノリンアルコールには、コレステロール、ラノステロール、ジヒドロラノステロール等のステロイド骨格を有する化合物を豊富に含み、炭素数14〜36程度の1価又は2価のアルコール(ノルマルアルコール、イソアルオール、及びアンテイソアルコール)が含まれている。
本発明の皮膚用外用組成物において、ラノリンアルコールの含有量については、特に制限されないが、例えば、ラノリンアルコールの総量で、0.1〜20重量%が挙げられる。油相と水相の相分離をより一層効果的に抑制させるという観点から、本発明の皮膚用外用組成物におけるラノリンアルコールの含有量として、好ましくは0.1〜15重量%、更に好ましくは0.3〜10重量%が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対するラノリンアルコールの比率については、(A)成分及びラノリンアルコールの各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の総量100重量部当たり、ラノリンアルコールの総量が1〜200000重量部が挙げられる。油相と水相の相分離をより一層効果的に抑制させるという観点から、(A)成分の総量100重量部当たり、ラノリンアルコールの総量が、好ましくは2〜150000重量部、更に好ましくは15〜20000重量部が挙げられる。
無極性油
本発明の皮膚用外用組成物は、油相を形成する成分と水相を形成する成分とから乳化組成物として調製される場合において、油相を形成する成分として、無極性油が含まれていてもよい。従来技術では、(A)成分及び(B)成分を含む組成物において無極性油を含有させると、析出物や沈殿の生成が顕著になる傾向が現れるが、本発明の皮膚用外用組成物では、無極性油を含んでいても、析出物や沈殿の生成を効果的に抑制することができる。
無極性油とは、IOB(無機性/有機性のバランス)が0以上0.05未満である油分を意味し、具体的には、鉱物油から抽出された炭化水素油が挙げられる。このような炭化水素油としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、流動パラフィン(流動ノルマルパラフィン、流動イソパラフィン)、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、水添ポリイソブテン等が挙げられる。これらの無極性油は、1腫単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これら無極性油の中でも、好ましくは、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスが挙げられ、より好ましくは、流動パラフィン、ワセリンが挙げられ、特に好ましくは、流動パラフィンが挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、無極性油の含有量については、皮膚用外用組成物の乳化形態、使用感等を踏まえて適宜設定すればよいが、例えば、本発明の皮膚用外用組成物を水中油型乳化組成物として調製する場合、無極性油の総量で、1重量%以上、好ましくは1〜30重量%が挙げられる。また、従来技術では、(A)成分及び(B)成分を含む皮膚用外用組成物において無極性油が5重量%以上、特に8重量%以上含まれている場合には、析出物や沈殿の生成が格段に促進される傾向があるが、本発明の皮膚用外用組成物では、このように無極性油が高含有量で含まれていても、析出物や沈殿の生成を抑制可能になっている。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明の皮膚用外用組成物における無極性油の含有量として、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは8〜30重量%が挙げられる。なお、本発明の皮膚用外用組成物を油中水型乳化組成物として調製する場合は、無極性油はさらに高含有量で含まれても良い。この場合、本発明の皮膚用外用組成物における無極性油の含有量として、例えば、40〜95重量%、好ましくは50〜90重量%が挙げられる。
極性油
本発明の皮膚用外用組成物は、油相を形成する成分と水相を形成する成分とから乳化組成物として調製される場合において、油相を形成する成分として、極性油を含んでいてもよい。本発明の皮膚用外用組成物において、前記無極性油を含む場合には、極性油は含まれていなくてもよく、また前記無極性油と極性油を併用してもよい。
極性油とは、IOB(無機性/有機性のバランス)が0.05〜1.1の範囲にある油分を意味する。極性油としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、動物油、鉱物油、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸等が挙げられる。
植物油としては、具体的には、オリーブ油、小麦胚芽油、こめ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ごま油、ひまし油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ホホバ油、硬化油、アボガド油、ウイキョウ油、チョウジ油、ハッカ油、ユーカリ油、レモン油、オレンジ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、木ロウ等が挙げられる。これらの植物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
動物油としては、具体的には、ラード、魚油、蜜蝋等が挙げられる。これらの動物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪酸アルキルエステルとしては、例えば、炭素数4〜30の脂肪酸と炭素数1〜34のアルコールのエステルが挙げられる。具体的には、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリルアジピン酸イソプロピル、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルチミン酸イソプロピル、パルチミン酸セチル、オレイン酸エチル、ステアリン酸バチル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、リノール酸イソプロピル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、オクタン酸セチル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、ナフタリンジカルボン酸ジエチルヘキシル、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、セテアリルイソノナノエート、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、(ジカプリル酸/カプリン酸)ブチレングリコール、トリミリスチン酸グリセリン、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらの脂肪酸アルキルエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪酸としては、例えば、炭素数4〜30の脂肪酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの極性油の中でも、好ましくは脂肪酸アルキルエステルが挙げられる。
これらの極性油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の皮膚用外用組成物において、極性油の含有量については、皮膚用外用組成物の乳化形態、使用感等を踏まえて適宜設定すればよいが、例えば、0.5〜20重量%、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは3〜15重量%が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
本発明の皮膚用外用組成物は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有してもよい。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有させることによって、析出物や沈殿の生成を抑制する効果を更に向上させることが可能になる。
本発明で使用されるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、特に制限されないが、例えば、ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油等が挙げられる。これらのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の中でも、析出物や沈殿の生成をより一層効果的に抑制させるという観点から、好ましくは、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油;更に好ましくは、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の含有量については、特に制限されないが、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の総量で、0.1〜10重量%が挙げられる。析出物や沈殿の生成をより一層効果的に抑制させるという観点から、本発明の皮膚用外用組成物におけるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の含有量として、好ましくは0.1〜8重量%、更に好ましくは0.2〜5重量%が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物において、(A)成分に対するポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の比率については、(A)成分及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分の総量100重量部当たり、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の総量が1〜100000重量部が挙げられる。析出物や沈殿の生成をより一層効果的に抑制させるという観点から、(A)成分の総量100重量部当たり、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の総量が、好ましくは2〜80000重量部、更に好ましくは10〜10000重量部が挙げられる。
界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)
本発明の皮膚用外用組成物は、油相を形成する成分と水相を形成する成分とから乳化組成物として調製される場合において、乳化状態を安定に形成させるために、前記ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外の界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されず、ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを使用してもよい。
ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)としては、具体的には、ポリオキシエチレン(10〜50モル)フィトステロールエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50モル)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(2〜50モル)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜50モル)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、これらのリン酸・リン酸塩(ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウムなど)、ポリオキシエチレン(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、ポリオキシエチレン(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、ポリオキシエチレン(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、ポリオキシエチレン(20〜100モル)・ポリオキシプロピレン変性シリコーン、ポリオキシエチレン・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5〜100)、ポリソルベート(20〜85)、グリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)等が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アニオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルサルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カチオン性界面活性剤としては、具体的には、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等が挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
両性界面活性剤としては、具体的には、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシド、2-アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。これらの両性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの界面活性剤の中でも、乳化状態を安定に維持させるという観点から、好ましくはノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の皮膚用外用組成物において、界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)の含有量については、界面活性剤の種類、乳化形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.5〜10重量%、好ましくは1〜9重量%、更に好ましくは2〜8重量%が挙げられる。

本発明の皮膚用外用組成物は、水相を形成する基材として水を含有することができる。
本発明の皮膚用外用組成物において、水の含有量については、皮膚用外用組成物の性状(例えば乳化状態)、使用感等を踏まえて適宜設定すればよいが、例えば、10〜90重量%、好ましくは20〜85重量%、更に好ましくは30〜85重量%が挙げられる。
多価アルコール
本発明の皮膚用外用組成物は、前述する成分の他に、保湿性等を備えさえるために、必要に応じて、多価アルコールが含まれていてもよい。
多価アルコールとしては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の皮膚用外用組成物において、多価アルコールの含有量については、特に制限されないが、例えば0.5〜30重量%、好ましくは0.5〜25重量%、更に好ましくは1〜20重量%が挙げられる。
増粘剤
本発明の皮膚用外用組成物は、前述する成分の他に、所望の粘性等を備えさえるために、必要に応じて、増粘剤が含まれていてもよい。
増粘剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸ナトリウムベントナイト、デキストリン脂肪酸エステル、ペクチン等が挙げられる。これらの増粘剤の中でも、好ましくはキサンタンガム、カルボキシビニルポリマーが挙げられる。これらの増粘剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の皮膚用外用組成物において、増粘剤の含有量については、付与すべき粘性等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%、更に好ましくは0.1〜3重量%が挙げられる。
その他の成分
本発明の皮膚用外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、皮膚外用剤等に通常使用される他の添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、pH調節剤(例えば、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等の無機塩基、並びに、トリエタノールアミン、及びジイソプロパノールアミン等の有機アミン等の塩基性物質;クエン酸、酒石酸、及び乳酸等の有機酸、並びに、リン酸、硫酸、硝酸、塩酸等の無機酸等の酸性物質)、緩衝剤、可溶化剤、キレート剤(例えば、エデト酸及びエデト酸塩等)、防腐剤(例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル;安息香酸及び安息香酸塩;並びにソルビン酸及びソルビン酸塩等)、保存剤、酸化防止剤、安定化剤、香料、着色料等が挙げられる。
更に、本発明の皮膚用外用組成物は、前述する成分以外の薬効成分が、必要に応じて、含まれていてもよい。このような薬剤としては、例えば、ステロイド剤(デキサメタゾン、塩酸デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、塩酸ヒドロコルチゾン、吉草酸プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン等)、抗ヒスタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミン等)、局所麻酔剤(リドカイン、ジブカイン、プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、安息香酸アルキルエステル(例えばアミノ安息香酸エチル、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル)、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(アラントイン、サリチル酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、殺菌剤(塩化ベンザルコニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、アンモニア水、スルファジアジン、乳酸、フェノール等)、鎮痒剤(クロタミトン、チアントール等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、ビタミン類(ビタミンA,B,C,D等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸等)等が挙げられる。
性状・製剤形態等
本発明の皮膚用外用組成物の性状としては特に限定されず、水性液状組成物、水性ゲル状組成物、油性ゲル状組成物、乳化組成物等が挙げられる。この中でも、製剤安定性の観点から、好ましくは、水性ゲル状組成物、油性ゲル状組成物、乳化組成物が挙げられ、より好ましくは、乳化組成物が挙げられる。乳化組成物の乳化状態については、水中油型又は油中水型のいずれであってもよいが、ベタツキ抑制等の使用感の観点から、好ましくは水中油型が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物の製剤形態については特に制限されず、例えば、ローション剤、乳液剤、軟膏剤、クリーム剤等が挙げられる。この中でも、製剤安定性の観点から、好ましくは、乳液剤、クリーム剤が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物としては、具体的には、外用医薬品、化粧料等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは外用医薬品が挙げられる。
使用方法
本発明の皮膚用外用組成物は、埋没毛を改善するために、体毛除去処理後の皮膚に塗布することにより使用される。体毛除去処理の方法としては、脱毛(体毛を抜くことによる処理。物理的に体毛を引き抜く処理、及び光照射により毛乳頭にダメージを与える又は破壊する処理を含む。)、剃毛(体毛を剃ることによる処理)及び除毛(体毛を溶かすことによる処理)が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物が適用される皮膚の部位については、体毛の除去処理を行った部位であれば特に限定されず、上肢部、下肢部、腋窩部、胸部、腹部、背部、腰部、下腹部、顔面部等が挙げられる。
本発明の皮膚用外用組成物を塗布した皮膚部位では、埋没毛が改善される。例えば、毛乳頭を破壊しない体毛除去処理後においては、処理後に毛穴が塞がれることを抑制し、処理後に生えてきた体毛を毛穴の外に向かって伸びるようにすることができる。光照射脱毛の場合、処理後に毛穴が塞がれることを抑制し、脱毛後の体毛が毛穴から排出されやすいようにすることができる。
製造方法
本発明の皮膚用外用組成物は、公知の組成物の製造方法に従って製造することができる。本発明の皮膚用外用組成物が乳化組成物の場合の製造方法としては、例えば、以下に示す方法が挙げられる。先ず、(A)成分、(B)成分、(C)成分、無極性油及び/又は極性油、並びに必要に応じて添加される他の親油性成分を混合して油相用組成物を調製する。別途、水、及び必要に応じて添加される他の水溶性成分を混合して水相用組成物を調製する。なお、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又は界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外)を含有させる場合には、これらは、油相用組成物又は水相用組成物のいずれか一方又は双方に添加して混合すればよいが、油相用組成物に添加することが好ましい。次いで、得られた油相用組成物と水相用組成物を混合し、ホモジナイザー等の乳化手法によって乳化させることにより、本発明の皮膚用外用組成物が製造される。
2.埋没毛改善剤
本発明は、埋没毛改善剤も提供する。本発明の埋没毛改善剤は、(A)グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、(B)ウフェナマートと、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有することを特徴とする。埋没毛改善剤において、使用する(A)〜(C)の種類や含有量、配合される他の成分の種類や含有量、性状・製剤形態等、使用方法、製造方法等については、前記「1.体毛除去処理後の皮膚用外用組成物」の場合と同様である。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例
表1に示す組成の乳化状の皮膚用外用組成物を製造し、埋没毛を改善する効果について評価した。乳化状の皮膚用外用組成物の製造方法、及び試験方法は、以下の通りである。
[乳化状の皮膚用外用組成物の製造方法]
まず、表1中の油相原料に示す成分の内、(A)成分(グリチルレチン酸又はグリチルリチン酸ジカリウム)以外の成分を所定量計り取り、80℃に加温して混合した。その後、(A)成分を所定量添加して混合し、油相用組成物を調製した。別途、表1中の水相原料に示す成分を所定量計り取り、混合して水相用組成物を調製した。水相用組成物を80℃に加温した後に、80℃の油相用組成物を少量ずつ添加し、混合しながら乳化を行った。その後、30℃まで冷却し、乳化状の皮膚用外用組成物(クリーム調剤)を得た。
[試験方法]
(埋没毛改善程度)
被験者3名に、週に1回以上の剃刀による剃毛(両前脛部及び両膝部)の繰り返しと、一日1回の剃毛部への各皮膚用外用組成物の塗布とを行ってもらった。4週間後に剃毛部を観察し、以下の判定基準に従って、埋没毛の改善の程度を評価した。なお、埋没毛が認めらえた例(比較例1)と、埋没毛が認められなかった例(実施例1)とを代表して表2に示す。表2中、埋没毛を矢印で示す。
<埋没毛の改善の程度の判定基準>
○ :3名共に埋没毛が認められない。
△ :1〜2名に埋没毛が認められない。
× :3名共に埋没毛が認められる。
(使用感評価)
被験者6名に、剃刀による剃毛(両前脛部)と、剃毛部への各皮膚用外用組成物の塗布とを行ってもらった。皮膚用外用組成物の使用感を、以下の判定基準に従って評価した。
<使用感の判定基準>
〇 :ベタツキ感がなく使用感が良いと感じた人が5〜6名
△ :ベタツキ感がなく使用感が良いと感じた人が3〜4名
× :ベタツキ感がなく使用感が良いと感じた人が0〜2名
[試験結果]
得られた結果を表1に示す。グリチルレチン酸類、ウフェナマート、ジフェンヒドラミンをそれぞれ単独で含む皮膚用外用組成物(比較例1〜5)では、埋没毛の改善効果は認められなかった。
これに対して、グリチルレチン酸類、ウフェナマート、及びジフェンヒドラミンを含む皮膚用外用組成物(実施例1〜3)では、埋没毛の改善効果が認められた。なお、酢酸トコフェロールを含まないことを除いて実施例1と同様に調製した皮膚用外用組成物も、すべての比較例に比べて埋没毛の改善効果が良好に認められたことを確認したが、実施例1の方が改善効果の程度がさらに良好であった。
また、実施例1及び実施例2の皮膚用外用組成物は水中油型乳化組成物であり、実施例3の油中水型乳化組成物に比べて良好な使用感が得られた。
なお、各皮膚用外用組成物の製造工程において調製した油相用組成物について、調製直後の外観を目視にて観察したところ、実施例1〜3の皮膚用外用組成物は、液が澄明で、沈殿が抑制されていた。また、各皮膚用外用組成物を1日間室温で保存した後に、偏光顕微鏡にて析出物の生成を観察したところ、実施例1〜3の皮膚用外用組成物は、析出物が抑制されていた。さらに、各皮膚用外用組成物を40℃で3カ月間及び50℃で1カ月間保存した後に、外観を観察したところ、いずれの保存条件でも実施例1〜3の皮膚用外用組成物は油相と水相の相分離が抑制できていた。このように、実施例1〜3の皮膚用外用組成物は、製剤安定性にも優れていた。

Claims (4)

  1. (A)グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、(B)ウフェナマートと、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する、体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
  2. (D)トコフェロール及び/又はその誘導体を含有する、請求項1に記載の体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
  3. 水中油型乳化組成物である、請求項1又は2に記載の体毛除去処理後の皮膚用外用組成物。
  4. (A)グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、(B)ウフェナマートと、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する、埋没毛改善剤。
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