JP2020033309A - 皮膚外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、外用組成物として有用な新規の処方を提供することである。【解決手段】ウフェナマート及び酸化亜鉛がいずれも皮膚掻痒に対する有効成分でないにも関わらず、それらを組み合わせて外用組成物に配合すると、鎮痒効果を奏することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ウフェナマート及び酸化亜鉛を含有する皮膚外用組成物に関する。
ウフェナマートは、非ステロイド系抗炎症剤として、医薬品又は医薬部外品の皮膚外用剤に配合して用いられている。例えば、特許文献1には、ウフェナマートにヘパリンを配合した乳化状態の皮膚外用組成物が、優れた抗炎症作用を発揮させることが開示されている。
酸化亜鉛は、抗炎症剤、抗菌剤(殺菌剤)、紫外線散乱剤、又は収斂剤といった様々な用途で、医薬品、医薬部外品、又は化粧品の皮膚外用剤に配合して用いられている。例えば、特許文献2には抗炎症成分としての酸化亜鉛が配合されてよい皮膚外用組成物が開示されており、特許文献3には酸化亜鉛が抗菌剤として配合されてよい座瘡等の治療に好適な組成物が開示されており、特許文献4には紫外線散乱剤としての酸化亜鉛が配合されてよい日焼け止め用外用組成物が開示されており、特許文献5には、収斂剤としての酸化亜鉛を含んでよい皮膚化粧料が開示されている。
一方、湿疹、かぶれなどの皮膚疾患に伴う皮膚の痒みは、患者にとって不快であるばかりでなく、掻痒による刺激が加わることで湿疹やかぶれなどの症状が悪化し、より強いかゆみを生じる悪循環を招来することが多い。このため、皮膚掻痒に対しては、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン等)、鎮痒剤(クロタミトン等)、局所麻酔剤(ジブカイン、リドカイン等)、ステロイド剤(デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン等)等を有効成分とする外用治療薬や内服治療薬が適用される。
しかしながら、皮膚の痒みに対して処理される外用治療薬は、場合によっては、痒みを効果的に抑制できなかったり、かえって痒みを悪化させたりすることもある。例えば抗ヒスタミン剤は、その作用機構上、鎮痒の発現が遅く、痒みを効果的に抑制できない場合がある。鎮痒剤や局所麻酔剤にはかぶれの副作用があり、ステロイド剤には過剰な免疫抑制作用による副作用があり、いずれも、痒みを悪化させることがある。
特開2015−199709号公報 特開2015−086224号公報 特表2014−501776号公報 特開2001−220338号公報 特開平10−182347号公報
ウフェナマート及び酸化亜鉛は、それぞれ、医薬品、医薬部外品又は化粧品に用いられていることは知られているが、ウフェナマートと酸化亜鉛との両方を含む皮膚外用組成物は知られておらず、それらが組み合わされることによる皮膚への作用効果についても知られていない。
本発明は、外用組成物として有用な新規の処方を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、ウフェナマート及び酸化亜鉛がいずれも皮膚掻痒に対する有効成分でないにも関わらず、それらを組み合わせて外用組成物に配合すると、皮膚掻痒に対する効果(以下、単に「鎮痒効果」とも記載し、鎮痒効果を生じさせる性質を「鎮痒性」とも記載する。)が得られるという驚くべき知見を見出した。本発明は、この知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. ウフェナマート及び酸化亜鉛を含有する皮膚外用組成物。
項2. 鎮痒用途で使用される、項1に記載の皮膚外用組成物。
本発明の皮膚外用組成物は、ウフェナマート及び酸化亜鉛を含むことによって、鎮痒効果を奏することができる。
試験例1における掻痒試験の結果を示す。
本発明の皮膚外用組成物は、ウフェナマート及び酸化亜鉛を含有することを特徴とする。以下、本発明の皮膚外用組成物について詳述する。
ウフェナマート
本発明の皮膚外用組成物は、ウフェナマートを含有する。ウフェナマートは、フルフェナム酸ブチルとも呼ばれ、脂溶性の非ステロイド性抗炎症薬として公知の成分である。ウフェナマートは、それ自体は有効な鎮痒性を発揮せず、むしろ単独では適用後の初期段階では鎮痒性を悪化させる作用すらあるが、本発明の皮膚外用組成物においては、酸化亜鉛と組み合わされることによって有効な鎮痒性を発現させることが可能となる。
本発明の皮膚外用組成物において、ウフェナマートの含有量については、付与すべき薬効等に応じて適宜設定されるが、例えば1〜20重量%が挙げられ、酸化亜鉛との組み合わせによる鎮痒性をより効果的に発揮させる観点から、好ましくは2〜10重量%、更に好ましくは3〜7重量%が挙げられる。
酸化亜鉛
本発明の皮膚外用組成物は、酸化亜鉛を含有する。酸化亜鉛は、抗炎症剤、紫外線散乱剤、又は収斂剤として公知の成分である。酸化亜鉛は、それ自体は有効な鎮痒性を発揮しないが、ウフェナマートと組み合わされることによって有効な鎮痒性を発現させることが可能となる。
本発明の皮膚外用組成物において、酸化亜鉛の含有量については、付与すべき薬効等に応じて適宜設定されるが、例えば1〜40重量%が挙げられ、ウフェナマートとの組み合わせによる鎮痒性をより効果的に発揮させる観点から、好ましくは3〜35重量%、より好ましくは5〜35重量%が挙げられる。
本発明の皮膚外用組成物において、ウフェナマートに対する酸化亜鉛の比率については、ウフェナマート及び酸化亜鉛の各含有量に応じて定まるが、例えば、ウフェナマートの1重量部当たり、酸化亜鉛が例えば0.1〜40重量部が挙げられる。鎮痒性をより効果的に発揮させる観点から、ウフェナマートの1重量部当たり、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは0.8〜10重量部が挙げられる。
その他の成分
本発明の皮膚外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン等)、局所麻酔剤(リドカイン、ジブカイン、プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、安息香酸アルキルエステル(例えばアミノ安息香酸エチル、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル)、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(グリチルレチン酸、グリチルレチン酸塩、アラントイン、サリチル酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、殺菌剤(塩化ベンザルコニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、アンモニア水、スルファジアジン、乳酸、フェノール等)、鎮痒剤(クロタミトン、チアントール等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、清涼化剤(メントール、カンフル等)、ビタミン類(ビタミンA,B,C,D等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸等)等が挙げられる。
前述する成分の他に、必要に応じて、皮膚外用剤等に通常使用される他の基剤や添加剤を含んでもよい。このような基材や添加剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、水、低級アルコール(例えば、イソプロパノール)、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)等の水性基剤;油類(オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン等)、ワックス類・ロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル等)、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リノール酸、ラノリン等)、脂肪酸エステル(パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン等)等の油性基剤;POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)オレイルエーテル、POE(2〜50モル)セチルエーテル、POE(5〜50モル)ベヘニルエーテル、POE(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、これらのリン酸・リン酸塩(POEセチルエーテルリン酸ナトリウムなど)、POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、POE(20〜100モル)・ポリオキシプロピレン変性シリコーン、POE・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5〜100)、ポリソルベート(20〜85)、グリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)、水素添加大豆リン脂質、水素添加ラノリンアルコール等の界面活性剤;清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、防腐剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸等)、着香剤(シトラール、1,8−シオネール、シトロネラール、ファルネソール等)、着色剤(タール色素(褐色201号、青色201号、黄色4号、黄色403号等)、カカオ色素、クロロフィル、酸化アルミニウム等)、粘稠剤(カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン等)、pH調整剤(リン酸、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、湿潤剤(dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、D−ソルビトール液、マクロゴール等)、安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、DL−アラニン、グリシン、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン、ローズマリー抽出物等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、粘着剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等の添加剤が挙げられる。
性状・製剤形態等
本発明の皮膚外用組成物の性状としては特に限定されず、水性液状組成物、水性ゲル状組成物、油性ゲル状組成物、乳化組成物等が挙げられる。この中でも、製剤安定性の観点から、好ましくは、水性ゲル状組成物、油性ゲル状組成物、乳化組成物が挙げられ、より好ましくは、乳化組成物が挙げられる。乳化組成物の乳化状態については、水中油型又は油中水型のいずれであってもよいが、ベタツキ抑制等の使用感の観点から、好ましくは水中油型が挙げられる。
本発明の皮膚外用組成物の製剤形態については特に制限されず、例えば、ローション剤、乳液剤、軟膏剤、クリーム剤等が挙げられる。この中でも、製剤安定性の観点から、好ましくは、乳液剤、クリーム剤が挙げられる。
本発明の皮膚外用組成物としては、具体的には、医薬品、医薬部外品、化粧品等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは医薬品、医薬部外品が挙げられる。
使用方法
本発明の皮膚外用組成物は、鎮痒用途に使用することができ、痒みを感じる皮膚の部位又は掻痒を防止すべき皮膚の部位に塗布することにより使用される。本発明の皮膚外用組成物が適用される皮膚の部位における皮膚症状としては、痒みが惹起される症状であれば特に限定されないが、赤みや湿疹に対して好ましく適用される。このような赤みや湿疹は、好ましくは、蒸れ;摩擦・刺激;体重負荷等により生じる皮膚症状である。
本発明の皮膚外用組成物が適用される皮膚の部位については、痒みを伴う部位、好ましくは上述の赤みや湿疹が生じやすい部位であれば特に限定されない。具体的には、蒸れ;摩擦・刺激;体重負荷等を繰り返し受けやすい、臀部及び大腿部、より好ましくは臀部と大腿部との境界近傍が挙げられる。
本発明の皮膚外用組成物は、皮膚部位100cm2当たり、例えば0.1〜0.5gを、1日に1〜2回塗布することで適用することができる。
本発明の皮膚外用組成物を塗布した皮膚部位では、速やかに鎮痒効果を生じ、さらに、掻痒刺激を防止するとともにウフェナマート及び酸化亜鉛が本来有する消炎効果や抗菌効果も相まって、痒みを生じていた皮膚症状も改善することができる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1
表1に示す組成の皮膚外用組成物を調製し、掻痒惹起物質を投与して作製した掻痒モデルマウスに適用し、掻痒試験を行った。掻痒試験では、マウスの掻き動作の回数をカウントすることで鎮痒効果を評価した。掻痒モデルマウス、適用方法及び掻き動作回数のカウント方法の詳細は以下の通りである。
・掻痒モデルマウス
使用動物
種 マウス
系統 Slc:ICR
週齢 5週齢
入手元 日本エスエルシー(株)
掻痒惹起物質の投与
掻痒惹起物質 Compound 48/80
入手元 Sigma−Aldrich Co.
投与経路 皮内投与
投与用量 50μg/site
投与方法 ガラス製注射筒((株)トップ)及び30Gニードル((株)デントロニクス)を用いて、剃毛し皮膚外用組成物を塗布した直後の背部に投与した。
投与回数 1回
・皮膚外用組成物の適用
投与経路 塗布
投与用量 100mg/マウス
投与方法 掻痒惹起物質投与直前に、ゴム手袋をした指で、剃毛した背部全体に塗り広げた。
投与回数 1回
・掻き動作のカウント
Windows Media Player(バージョン:12.0.7601.23517)によりビデオ映像中のマウスの行動を観察し、マウス後肢によるマウスの背部への掻き動作を、掻痒惹起物質投与直後〜掻痒惹起物質投与後5分経過時の間と、掻痒惹起物質投与直後〜掻痒惹起物質投与後15分経過時とで、何回行ったかをカウントした。掻き動作の回数は、マウスが引っ掻くために後肢を上げ、引っ掻き行動を行って再び後肢を下す一連の動作を完了した時点で1回とした。カウントには連式数取器(DS-404:高野計器(株))を使用し、映像が途中で切れていないことを映像中のタイマー表示で確認した。掻き動作のカウント結果を表1及び図1に示す。
表1及び図1に示されるように、ワセリンを適用したコントロール(比較例3)では、惹起後の早い段階(惹起後5分間)から掻き動作が多く認められ、惹起後5分間と惹起後15分間との掻き動作回数からわかるように、時間の経過につれて掻き動作回数が増していた。一方、ウフェナマートを単独で適用した場合(比較例1)及び酸化亜鉛を単独で適用した場合(比較例2)では、例えば惹起後15分間ではコントロール(比較例3)に比べて掻き動作回数は減少したものの、その程度は掻き動作を顕著に低減させているものではなかった。特にウフェナマートを単独で適用した場合(比較例1)では、惹起後5分間では掻き動作回数はコントロール(比較例3)を上回っており、ウフェナマートによって却って掻痒が悪化した結果となった。
これに対して、ウフェナマートと酸化亜鉛とを併用して適用した場合(実施例1)では、惹起後15分間で大幅に掻き動作回数の低減が認められた。この低減の程度は、ウフェナマート単独の場合(比較例1)及び酸化亜鉛単独の場合(比較例2)それぞれのコントロール(比較例3)に対する掻き動作回数の低減の程度の和をはるかに上回っていることに鑑みると、格別顕著であることがわかる。それだけでなく、ウフェナマートと酸化亜鉛とを併用して適用した場合(実施例1)では、惹起後わずか5分間でも大幅に掻き動作回数の低減が認められた。この低減の程度は、ウフェナマート単独の場合(比較例1)でコントロール(比較例3)よりも掻き動作回数が却って増加し、酸化亜鉛単独の場合(比較例2)でコントロール(比較例3)よりも掻き動作回数がわずかに低減したのみであることに鑑みると、格別顕著であることがわかる。また、惹起後わずか5分間で鎮痒効果が得られていることに鑑みると、ウフェナマート及び酸化亜鉛が元来有している消炎効果や抗菌効果の発現で塗布部分の皮膚症状が改善したことの副次的な結果として鎮痒したのではないこともわかる。つまり、ウフェナマートと酸化亜鉛とを組み合わせて配合した本発明の皮膚外用組成物は、それら成分が単独では効果的な鎮痒効果が無いにも関わらず、格別顕著な鎮痒効果を早期に発現できるという予想外の効果を奏することが分かった。
試験例2
表2に示す組成の皮膚外用組成物を水中油型乳化組成物として調製した。調製した皮膚外用組成物を、臀部と大腿部との境界近傍に赤み及び湿疹の皮膚症状と当該部位の痒みを訴える対象者に対して適用した。塗布量としては、100cm2当たり約0.2gとし、塗布頻度としては、1日に2回とした。その結果、塗布後10分くらいから痒みの低減を実感した。さらに、塗布後2時間くらいには、赤い及び湿疹の皮膚症状の改善傾向も認められた。

Claims (2)

  1. ウフェナマート及び酸化亜鉛を含有する皮膚外用組成物。
  2. 鎮痒用途で使用される、請求項1に記載の皮膚外用組成物。
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