JP2003192522A - 化粧料用または皮膚外用剤用組成物 - Google Patents

化粧料用または皮膚外用剤用組成物

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JP2003192522A JP2001393915A JP2001393915A JP2003192522A JP 2003192522 A JP2003192522 A JP 2003192522A JP 2001393915 A JP2001393915 A JP 2001393915A JP 2001393915 A JP2001393915 A JP 2001393915A JP 2003192522 A JP2003192522 A JP 2003192522A
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邦雄 今井
Kazutomi Onishi
一臣 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化防止や酵素チロシナーゼ活性を阻害する
効果に優れる化粧料用または皮膚外用剤用組成物を提供
する。 【解決手段】 式(I) 【化1】 (式中、Rはアミノ酸残基を示す)で表されるカフェ酸
アミド誘導体を含むことを特徴とする化粧料用または皮
膚外用剤用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧料用または皮膚
外用剤用組成物に関し、特にカフェ酸アミド誘導体を主
成分とする化粧料用または皮膚外用剤用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】人の皮膚は生物学的、化学的、あるいは
物理的攻撃に常に曝されている。紫外線は皮膚に対する
公知の物理的攻撃の例であり、肌の劣化促進や発ガン性
要因となる。また、紫外線は肌の劣化に寄与する活性酸
素種を発生させる。活性酸素種の発生を防ぐ酸化防止剤
は、植物類から抽出されるフェノール系の酸化防止剤等
が知られている。また、酸化防止剤の一部はメラニン色
素の生成過程における生化学反応の第一段階を触媒する
酵素チロシナーゼの活性を阻害する物質として知られて
いる。一方、カフェ酸のエステルおよびイミドは、化粧
料または医薬組成物として(特開平5−271048
号、特開平6−227961号、特開平7−10739
号)、また、所定の構造を有するカフェ酸アミド誘導体
は動脈硬化等の循環器系疾患の予防ならびに治療に有用
な医薬として(特開平5−58978号)知られてい
る。また、化粧料組成物または飲食品へ応用できるフェ
ニルプロパノイド類の一つとして、カフェ酸が開示され
ている(特開2000−319154号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カフェ
酸自身は酵素チロシナーゼ活性を阻害する効果を示さ
ず、特開平5−58978号に示されるカフェ酸アミド
誘導体であっても化粧料用または皮膚外用剤用組成物と
しての効果は未確認であり、酸化防止や酵素チロシナー
ゼ活性を阻害する効果についても未確認であった。本発
明は、このような問題に対処するためになされたもの
で、酸化防止や酵素チロシナーゼ活性を阻害する効果に
優れる化粧料用または皮膚外用剤用組成物の提供を目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る化粧料また
は皮膚外用剤に用いられる組成物は、式(I)
【化2】 (式中、Rはアミノ酸残基を示す)で表されるカフェ酸
アミド誘導体を含むことを特徴とする。ここで、アミノ
酸残基とはアミノ酸の一つのアミノ基を除いた残りの基
およびその誘導体をいう。
【0005】また、アミノ酸がα−アミノ酸であること
を特徴とする。そのアミノ酸がセリンであることを特徴
とする。またはそのアミノ酸がリジンであることを特徴
とする。
【0006】本発明に係る化粧料または皮膚外用剤は、
上記式(I)で表されるカフェ酸アミド誘導体を含むこ
とを特徴とする。
【0007】チロシナーゼ活性抑制効果について検討し
たところ、式(I)で表されるカフェ酸アミド誘導体
は、親水性基を有する化合物を用いたカフェ酸誘導体で
あり、その誘導体がチロシナーゼ活性抑制効果および酸
化防止機能に優れていることを見出した。本発明はこの
ような知見に基づくものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る式(I)で示される
Rは、アミノ酸のアミノ基を除いた残りの基またはその
誘導体である。アミノ酸としては、カルボキシル基とア
ミノ基とが同一炭素原子に結合しているα−アミノ酸、
α−アミノ酸のアミノ基が結合している炭素原子より順
次となりの炭素原子にアミノ基が結合しているβ−アミ
ノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸等が使用できる。ま
た、モノアミノモノカルボン酸、モノアミノジカルボン
酸、ジアミノモノカルボン酸であっても使用できる。本
発明においては、α−アミノ酸が生体に含まれるアミノ
酸であり親水性基を有するので好ましい。
【0009】アミノ酸の一例としてセリンを用いた場合
のカフェ酸アミド誘導体を式(II)〜式(VI)に示
す。 式(II)はN−カフェオイルセリン、式(II
I)はN−カフェオイルセリンメチルエステル、式(I
V)はN−カフェオイル−O−アセチルセリンメチルエ
ステル、式(V)はN−カフェオイルセリンアミド、式
(VI)はN−カフェオイル−O−アセチルセリンアミ
ドの例である。
【0010】
【化3】
【0011】セリンに代えてリジンを用いた場合のカフ
ェ酸アミド誘導体の一例としてN6−カフェオイルリジ
ンを式(VII)に示す。
【化4】
【0012】カフェ酸アミド誘導体は、カフェ酸のカル
ボキシル基とアミノ酸のアミノ基との縮合反応で得られ
る。また、カフェ酸アミド誘導体の合成方法は公知の方
法を採用できる。
【0013】カフェ酸アミド誘導体は酸化防止や酵素チ
ロシナーゼ活性を阻害する効果に優れているので、美白
クリームなどの化粧料または日焼け止めクリームなどの
皮膚外用剤の配合剤として使用できる。配合量は、化粧
料または皮膚外用剤全体に対して、有効成分を0.00
5〜2重量%含有することが好ましい。0.005重量
%未満では美白や日焼け止めなどの効果がなく、2重量
%をこえるとそれら効果の向上が望めなくなる。
【0014】化粧料または皮膚外用剤として使用する場
合は、他の化粧料または皮膚外用剤原料、たとえばスク
ワラン、ホホバ油等の液状油、ミツロウ、セチルアルコ
ール等の固体油、各種の活性剤、グリセリン、1,3-ブチ
レングリコール等の保湿剤や各種薬剤等とを添加してさ
まざまな剤形に調整することができる。たとえばローシ
ョン、クリーム、乳液、パック等の目的に応じた利用形
態とすることができる。
【0015】
【実施例】実施例1 セリンを用いたカフェ酸アミド誘導体の例として、N−
カフェオイルセリン(式(II))を以下の方法で得
た。576mg(3.2mmol) のカフェ酸、369mg(3.2mmol) のN
−ヒドロキシスクシンイミドおよび 657mg(3.2mmol) の
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドを溶解した
5.0ml のジメチルホルムアミドに、 700mg(3.2mmol) の
3−t−プチルセリン−t−ブチルエステルを溶解し
たジメチルホルムアミド溶液 2.0ml を氷冷下にて加
え、0℃にて 1 時間攪拌したのち、反応混合物をろ過
し、ろ過固形物を酢酸エチルで洗浄した。集めたろ液を
減圧下にて溶媒留去し得られた粗反応油を 5.0ml のピ
リジンに溶解し、2.0ml の無水酢酸を添加後、室温にて
5 時間攪拌した。反応終了後、減圧下にて溶媒を留去
したのち、得られた粗反応油を酢酸エチルに溶解し、つ
いで、その溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液および水で
洗浄した。有機溶媒層は硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒留
去した。得られた粗反応油はシリカゲルクロマトグラフ
ィーにて精製し(φ2.5×50cm;30% 酢酸エチル−ヘキ
サン)、中間体1を収率64.5%(964mg) で得た。得られ
た中間体1に 3ml のトリフルオロ酢酸を添加し、室温
下 3 時間攪拌したのち、減圧下にてトリフルオロ酢酸
を留去した。得られた残査はシリカゲルクロマトグラフ
ィーにて精製し(φ2.0×30cm; 5% メタノール−クロ
ロホルム)、中間体2を収率 82.5%(603mg) で得た。得
られた中間体2はN−カフェオイルセリンのフェノール
性水酸基をアセチル化したものである。この中間体2を
3.0ml の 28% アンモニア水に溶解し、室温にて 2 時
間攪拌したのち、溶媒を留去し、残査を 0.1N 塩酸で溶
解した。その酸性溶液はODSカラム (φ0.5×10cm)
に付し、水および 10%メタノール−水を流した。その
結果、10% メタノール−水画分からN−カフェオイル
セリン(式(II))を 88.2% の収率( 67mg) で得
た。
【0016】実施例2 N−カフェオイルセリンメチルエステル(式(II
I))を以下の方法で得た。実施例1で得られた中間体
2を 3.0ml のメタノールに溶解した混合液に、一滴の
36N 硫酸を添加後、室温にて 12 時間攪拌した。反応終
了後、溶媒を減圧下にて留去し、得られた残査をODS
クロマトグラフィーにて精製し(φ0.5×10cm;水およ
び 50% メタノール−水)、50% メタノール−水画分
からN−カフェオイルセリンメチルエステル(式(II
I)) を収率 73.1%(293mg) で得た。
【0017】実施例3 N−カフェオイル−O−アセチルセリンメチルエステル
(式(IV))を以下の方法で得た。100mg のN−カフ
ェオイルセリンメチルエステル(式(III))に 1.0
mlの無水酢酸および 2.0ml のピリジンを添加し、室温
にて 5 時間攪拌した。反応混合物を減圧乾固し、得ら
れた粗反応油をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製
し(φ1.0×20cm;50%酢酸エチル−ヘキサン)、中間
体3を収率 82.5%(145mg) で得た。得られた中間体3
に 4.5ml のメタノ一ル−アセトン(1/3) および3.0ml
の 1 %炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、室温にて
3 時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去し、得られた
残査を 0.1N 塩酸で溶解した。その酸性溶液はODSカ
ラム (φ0.5×10cm) に付し、水および 50% メタノー
ル−水を流した。その結果、50% メタノール−水画分
からN−カフェオイル−O−アセチルセリンメチルエス
テル(式(IV))を 65.7% の収率(76mg) で得た。
【0018】実施例4 N−カフェオイルセリンアミド(式(V))を以下の方
法で得た。N−カフェオイルセリンメチルエステル(式
(III))を 3.0ml の 28%アンモニア水に溶解し、
室温にて 2 時間攪拌したのち溶媒を留去し、残査を 0.
1N塩酸で溶解した。その酸性溶液はODSカラム (φ0.
5×10cm) に付し、水および 20% メタノール−水を流
した。その結果、20% メタノール−水画分からN−カ
フェオイルセリンアミド(式(V))を 68.6% の収率
(98mg) で得た。
【0019】実施例5 N−カフェオイル−O−アセチルセリンアミド(式(V
I))を以下の方法で得た。N−カフェオイルセリンア
ミド(式(V))を 1.5ml の無水酢酸−ピリジン(1/
2)混合溶液にて処理し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて精製することにより中間体4が得られ、つ
いで中間体4を 4.5ml のメタノ一ル−アセトン(1/2)
および 3.0ml の 1 %炭酸水素ナトリウム水溶液で処理
することにより、N−カフェオイル−O−アセチルセリ
ンアミド(式(VI))を 81.1%の収率 (40mg) で得
た。
【0020】実施例6 N6−カフェオイルリジンを以下の方法で得た。3.0ml
のジメチルホルムアミドにN2−t−プトキシカルボニ
ルリシン−p−メトキシベンジルエステル(粗反応油)
588mg、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド 206
mg(1.0mmol)、およびN−ヒドロキシスクシンイミド 11
5mg(1.0mmol)を溶解した混合物に、力フェ酸 180mg(1.0
mmol)を添加し反応させた。反応終了後、固形物をろ過
し、ジメチルホルムアミドを留去したのち、得られた粗
反応油に無水酢酸−ピリジン(1/2)混合溶液を添加し
アセチル化した。得られたアセチル化物をトリフルオロ
酢酸にて処理し、得られた化合物を 28 %アンモニア水
で処理することにより、N6−カフェオイルリジン(式
(VII))を得た。
【0021】得られたカフェ酸アミド誘導体を用いてチ
ロシナーゼ活性抑制効果および酸化防止効果を評価し
た。チロシナーゼ活性抑制効果は、マッシュルームチロ
シナーゼ[EC1.14.18.1]活性をL−チロシ
ンまたはL−ドーパ(L−DODP)を用いてドーパク
ローム法により測定した。
【0022】(1)L−チロシンを用いたドーパクロー
ム法 L−チロシン(0.5mmol)と、リン酸塩系緩衝液(PH6.8)(1
0mmol)と、マッシュルームチロシナーゼ(30ユニット)
と、供試試料との混合液(1ml)とを 37℃で 10 分間保持
した。供試試料は 85.7μmol と 171.4μmol とをそれ
ぞれ準備した。その後、波長 475nm における混合液の
吸光度を測定した。チロシナーゼに対する抑制効果を以
下の式で求めた。 チロシナーゼ活性抑制効果(%)=([A−(B−
C)]/A)×100 ここで、A:供試試料を含まない混合液の吸光度 B:供試試料を含む混合液の吸光度 C:供試試料の吸光度 をそれぞれ表す。なお、比較例としてアルブチン、クロ
ロゲン酸、カフェ酸、D,L−セリンを供試試料として
用いた。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示すように、各実施例はカフェ酸、
セリン単独よりも優れたチロシナーゼ活性抑制効果を示
した。また、実施例2と実施例3は 85.7μmol 濃度に
おいてアルブチンよりも優れたチロシナーゼ活性抑制効
果を示した。
【0025】(2)L−DODPを用いたドーパクロー
ム法 L−DODP(0.85mmol)と、リン酸塩系緩衝液(PH6.8)
(19mmol)と、マッシュルームチロシナーゼ(30ユニット)
と、供試試料との混合液(1ml)を 25℃で 1.75分間およ
び 2.75 分間保持した。その後、波長 475nm における
混合液の吸光度を測定した。チロシナーゼに対する抑制
効果を以下の式で求めた。 チロシナーゼ活性抑制効果(%)=([A−B]/A)
×100 ここで、A:供試試料を含まない混合液の 1.75 分後と
2.75 分後の吸光度の差 B:供試試料を含む混合液の 1.75 分後と 2.75 分後の
吸光度の差 をそれぞれ表す。なお、比較例としてクロロゲン酸、カ
フェ酸、D,L−セリンを供試試料として用いた。結果
を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2に示すように、各実施例はカフェ酸、
セリン単独よりも優れたチロシナーゼ活性抑制効果を示
した。また、特に実施例3は優れたチロシナーゼ活性抑
制効果を示し、美白化粧料原料として有用であることを
示した。
【0028】酸化防止効果は、スーパーオキシドアニオ
ン消去能を和光SODテストキットを用いたニトロブル
ーテトラゾリウム(NBT)法により、およびヒドロキ
シラジカル消去能を電子スピン共鳴(ESR)法により
それぞれ測定した。ヒドロキシラジカルはフェントン反
応により発生させた。
【0029】(1)スーパーオキシドアニオン消去能 キサンチン−ニトロブルーテトラゾリウム溶液(300μl)
と、キサンチンオキシダーゼ溶液(300μl)と、試料溶液
(30μl)との混合液を 37℃で 20 分間保持した後、69mm
ol のドデシル硫酸ナトリウム溶液(300μl)を加えた。
その後、波長 560nm における混合液の吸光度を測定し
た。スーパーオキシドアニオン消去能を以下の式で求め
た。なお、試料溶液の濃度は、714μM、143μM、71.4μ
M とした。 スーパーオキシドアニオン消去能(%)=([A−B]
/A)×100 ここで、A:供試試料を含まない混合液におけるキサン
チンオキシダーゼ含有と非含有との吸光度の差 B:供試試料を含む混合液におけるキサンチンオキシダ
ーゼ含有と非含有との吸光度の差 をそれぞれ表す。なお、比較例としてクロロゲン酸、ア
ルブチン、コウジ酸、D,L−セリンを供試試料として
用いた。結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】表3に示すように、各実施例はカフェ酸、
セリン単独よりも優れたスーパーオキシドアニオン消去
能を示した。また、これら実施例は天然の抗酸化剤とし
て知られるクロロゲン酸やカフェ酸と同等の消去能を示
し、さらに市販の美白剤であるコウジ酸やアルブチンよ
り効果が高かった。したがって、各実施例のカフェ酸ア
ミド誘導体は従来の美白剤にない効果を有する美白化粧
料原料として有用であることを示した。
【0032】(2)ヒドロキシラジカル消去能 5mmol の硫酸第一鉄と、2.8mmol のジエチレントリアミ
ン−N,N,N',N'',N''四酢酸と、0.1mol の 5,5
-ジメチル−1−ピロリン−N−オキサイドと、供試試
料とを含む溶液(145μl)に、0.35%過酸化水素溶液 75
μl を加えた 40秒後にESRを測定した。ヒドロキシ
ラジカル消去能を以下の式で求めた。結果を図2に示
す。 ヒドロキシラジカル消去能(%)=([A−B]/A)
×100 ここで、A:供試試料を含まない溶液におけるMnOマ
ーカーの標準シグナル強度に対するラジカル高さ B:供試試料を含む溶液におけるMnOマーカーの標準
シグナル強度に対するラジカル高さ をそれぞれ表す。なお、比較例としてクロロゲン酸、カ
フェ酸、D,L−セリンを供試試料として用いた。結果
を表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】表4に示すように、実施例2から実施例5
はカフェ酸、セリン単独よりも優れたヒドロキシラジカ
ル消去能を示した。
【0035】実施例7 カフェ酸アミド誘導体を用いたローションの例について
説明する。配合成分と配合量(重量%)を以下に示す。 オリーブ油 0.5 実施例2のカフェ酸アミド誘導体 0.5 ポリオキシエチレン( 20 E.0 )ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレン( 60 E.0 )硬化ヒマシ油 2.0 エタノール 10.0 ヒアルロン酸ナトリウム水溶液( 1.0重量%) 5.0 精製水 80.0
【0036】精製水におよびヒアルロン酸ナトリウム水
溶液加え 70 ℃に加熱調整する。オリーブ油にポリオキ
シエチレン( 20 E.0 )ソルビタンモノステアレートお
よびポリオキシエチレン( 60 E.0 )硬化ヒマシ油を加
え 70 ℃に加熱調整する。この油相を先に調整した水相
に加え予備乳化し、さらにミフェプリストンおよびエタ
ノールを加えてホモミキサーにて乳化粒子を均一にした
後、脱気、濾過、冷却して実施例7のローションを得
た。
【0037】実施例8 クリームの例について説明する。配合成分と配合量(重
量%)を以下に示す。 A成分: スクワラン 20.0 オリーブ油 2.0 ミンク油 1.0 ホホバ油 5.0 ミツロウ 5.0 セトステアリルアルコール 2.0 グリセリンモノステアレート 1.0 ソルビタンモノステアレート 2.0 B成分: 精製水 48.4 ポリオキシエチレン( 20 E.0 )ソルビタンモノステアレート 2.O ポリオキシエチレン( 60 E.0 )硬化ヒマシ油 1.0 グリセリン 5.0 実施例2のカフェ酸アミド誘導体 0.5 ヒアルロン酸ナトリウム水溶液( 1.0重量%) 5.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1
【0038】A成分とB成分とをそれぞれ計量し、それ
ぞれ 70 ℃まで加温し、B成分にA成分を攪拌しつつ徐
々に加えたのち、ゆっくり攪拌しつつ 30 ℃まで冷却し
て実施例8のクリームを得た。
【0039】実施例7および実施例8で得られたローシ
ョンおよびクリームは、化粧料または皮膚外用剤として
安定して得られた。また、使用テストの結果、カフェ酸
アミド誘導体を含有しない化粧料等に比較して、美白効
果や日焼け防止が見られた。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る化粧料用または皮膚外用剤
用組成物は、カフェ酸アミド誘導体を含むので、酸化防
止や酵素チロシナーゼ活性を阻害する効果を有する。そ
のため、美白クリームなどの化粧料または日焼け止めク
リームなどの皮膚外用剤の配合剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 邦雄 三重県桑名市筒尾8丁目14番地6号 (72)発明者 大西 一臣 三重県伊勢市浦口2丁目9番5号 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AC022 AC072 AC102 AC122 AC422 AC432 AC442 AC482 AC641 AC642 AD332 CC05 DD31 EE16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Rはアミノ酸残基を示す)で表されるカフェ酸
    アミド誘導体を含む化粧料用または皮膚外用剤用組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸残基がα−アミノ酸の残基
    であることを特徴とする請求項1記載の化粧料用または
    皮膚外用剤用組成物。
  3. 【請求項3】 前記α−アミノ酸がセリンであることを
    特徴とする請求項2記載の化粧料用または皮膚外用剤用
    組成物。
  4. 【請求項4】 前記α−アミノ酸がリジンであることを
    特徴とする請求項2記載の化粧料用または皮膚外用剤用
    組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    記載の化粧料用組成物を含むことを特徴とする化粧料。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    記載の皮膚外用剤用組成物を含むことを特徴とする皮膚
    外用剤。
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