JP2003192428A - アルミナ−クロム質れんが - Google Patents

アルミナ−クロム質れんが

Info

Publication number
JP2003192428A
JP2003192428A JP2001388673A JP2001388673A JP2003192428A JP 2003192428 A JP2003192428 A JP 2003192428A JP 2001388673 A JP2001388673 A JP 2001388673A JP 2001388673 A JP2001388673 A JP 2001388673A JP 2003192428 A JP2003192428 A JP 2003192428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alumina
mullite
brick
corrosion resistance
zirconia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001388673A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimiaki Sasaki
王明 佐々木
Seijiro Tanaka
征二郎 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Refractories Corp
Original Assignee
Kawasaki Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Refractories Co Ltd filed Critical Kawasaki Refractories Co Ltd
Priority to JP2001388673A priority Critical patent/JP2003192428A/ja
Publication of JP2003192428A publication Critical patent/JP2003192428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性を損なうことなく、耐熱スポール性
を向上させることができ、特に都市塵および産業廃棄物
の溶融炉に適した内張りれんがを提供することにある。 【解決手段】 アルミナ−クロム質れんがにおいて、
粒径が0.3mm以上のアルミナジルコニア、ジルコニ
アムライト、ムライトのうち1種または2種以上を3〜
30重量%を配合するもので、特に粒径を0.3〜3.
0mmの範囲とするのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、耐火物分野におけ
る耐熱スポール性、耐食性に優れ、都市塵、建築廃材、
産業廃棄物および焼却灰等の溶融処理炉の内張用アルミ
ナ−クロム質れんがに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市塵、建築廃材および産業廃棄
物等の埋め立て処理が埋め立て地の不足から困難とな
り、また焼却処理された後の焼却灰の減量化も求められ
ている。さらに、焼却処理時のダイオキシンの発生を抑
えるとともに焼却灰の発生を抑制するために、塵および
廃材を直接に溶融処理する動きが高まっている。
【0003】従来の焼却炉では、燃焼物に対する高耐食
性を目的に高アルミナ質れんがあるいは高耐食性、難付
看性を目指し、炭化珪素質れんがが使用されてきた。
【0004】これに対して溶融処理炉では、焼却炉に比
べて処理温度が高いために処理条件が過酷化し、上記の
従来材質、すなわちアルミナ成分が90重量%以上の高
アルミナ質れんがや炭化珪素質れんがでは十分な耐食性
を得ることができず、さらに処理温度の上昇に伴う耐熱
スポール性の不足も顕在化している。
【0005】そこで、内張用れんがの高耐用化を目的と
して高アルミナ質れんがの耐食性を強化するために、高
融点を持つクロム成分を添加したアルミナ−クロム質れ
んがが開発された。しかし、耐食性が強化された半面、
耐熱スポール性については、未だ間題がある。そこで、
アルミナ−クロム質れんがの耐熱スポール性向上を目指
した材質改良が検討されている。
【0006】例えば、特開平6−321628号公報に
開示されたアルミナ−クロム−ジルコン質れんがについ
て、耐熱スポール性を付与するためにクロム粗角を使用
している。これにより目的とする耐熱スポール性は上が
るが、クロムの均一分散の面で不十分となり、その結
果、材質自体が持つ本来の優れた耐食性が十分に発揮さ
れにくい間題がある。
【0007】特開平11−189460公報では、アル
ミナ−クロム系耐火物において前もってクロム、チタニ
ア、シリカ成分をそれぞれ含有する焼結クロム粒を用意
し、酸化クロムと共に添加することが特徴として挙げら
れる。しかしながら、焼結クロム粒は、焼結過程を経る
ために原料粒子に比べて多孔質化するために耐熱スポー
ル性は向上するが、耐食性が低下し、さらに焼結クロム
粒を前もって作製する工程が入るために経済性の面で不
利となる。
【0008】以上のように溶融処理炉用アルミナ−クロ
ム質れんがにおいて、主な具備条件として耐食性と耐熱
スポール性の両方を同時に満足する必要がある。耐食性
を上げる手段としてアルミナ−クロム質れんが中のクロ
ム成分を増量することがより効果的であるが、クロム成
分は主に酸化クロムに求める場合が一般的である。この
場合、酸化クロムは、微粉末であるためにれんがの耐食
性の向上を求めた場合、酸化クロムが増えるために逆に
耐熱スポール性が損なわれてしまい、結果的に十分な耐
用性を発揮することができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、耐食性に優れたアルミナ−クロム質れんが
においてその耐食性を損なうことなく、耐熱スポール性
を向上させることにあって、特に都市塵、建築廃材およ
び産業廃棄物の溶融処理炉に適した内張りれんがを得る
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような点
に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、アルミ
ナ−クロム質れんがにおいて、アルミナ系原料にクロム
成分として酸化クロム微粉末を粗角化、造粒化すること
なく、従来と同様にそのまま添加することによって耐食
性を碓保し、同時に耐熱スポール性を向上させる手段を
提供することにあり、粒径が0.3mm以上のアルミナ
ジルコニア、ジルコニアムライト、ムライトのうち1種
または2種以上を3〜30重量%を配合することを特徴
とするアルミナ−クロム質れんがを提供するものであ
る。
【0011】
【発明の実施態様】本発明のアルミナ−クロム質れんが
において、その耐食性を向上させるには酸化クロムの添
加が必要であり、この酸化クロムは微粉末であるために
酸化クロムを増量していくと、必然的にれんが中の粒度
構成が微細化するためにれんが組織が級密化し、れんが
自体の耐熱スポールが低下する。したがって、酸化クロ
ムの増量に対して耐熱スポール性の低下を回避する手
段、すなわち緻密化を抑制する手段が必要である。
【0012】本発明は、アルミナ−クロム質れんがに粒
径が0.3mm以上のアルミナジルコニア、ジルコニア
ムライト、ムライトを添加することによって、耐熱スポ
ール性を付与することであり、その考え方としてこれら
の材料の熱膨張率が特にアルミナ−クロムれんがの骨材
を構成するアルミナの熱膨張率に比べて小さいことを見
い出して行われたものである。
【0013】アルミナジルコニア、ジルコニアムライト
およびムライトは、いずれもアルミナに対して熱膨張が
異なり、しかも熱膨張率が小さいためにれんが使用時の
加熱によりこれらの材料の周囲には微細な空隙が生じ、
仮に熱スポーリングにより亀裂が発生しても空隙の存在
により亀裂の伸長が抑制され、割れもしくはれんが組織
の剥離につながることが抑制される。
【0014】アルミナ、アルミナジルコニア、ジルコニ
アムライトおよびムライトの熱膨張係数は、それぞれ6
〜9×10-6/℃、4〜5×10-6/℃、3〜4×10
-6/℃、4〜5×l0-6/℃であり、アルミナジルコニ
ア、ジルコニアムラィトおよびムライトはアルミナより
小さいことは明らかである。
【0015】ここで添加するアルミナジルコニア、ジル
コニアムライトおよびムライトの粒径を0.3mm以上
とした理由は、先に述べたように加熱時に生じる空隙を
利用するため、当該材料の粒径が比較的大きいことが必
要である。
【0016】逆に粒径が小さく、0.3mm以下の場合
発生亀裂を抑制するのに十分な空隙を碓保できないばか
りか、かえって焼結を促進することから耐熱スポール性
の向上が見込めないか、むしろ低下させることが考えら
れる。
【0017】また、これら材料のトップサイズは3mm
程度が好ましく、これより大きくなると空隙が大きくな
り、亀裂抑制効果は失われず、目的とする耐熱スポール
性向上に問題はないが、その一方で耐食性、機械的強度
が低下する傾向にあり、好ましくない。
【0018】次に、アルミナジルコニア、ジルコニアム
ライトおよびムライトの添加量を3〜30重量%に限定
したのは、3重量%未満の場合空隙の絶対量が少なく、
添加効果が十分に表れず、逆に30重量%を越えるとれ
んが中の空隙が過多となるため耐食性、機械的強度低下
が避けられず、好ましくない。また、ジルコニアムライ
トおよびムライトの場合、シリカ量の増大にもつなが
り、耐食性を低下させる可能性があり、好ましくない。
【0019】本発明によるアルミナ−クロム質れんがの
混合物についての成形は、金型、CIP、鋳込み等のい
ずれの選択もでき、成形数量、形状等においてもっとも
有利な方法を採用すれぱよい。さらに、本発明のれんが
の焼成温度は1350〜1750℃が好ましく、焼成温
度が135℃より低いと焼結性が不足し、耐食性が低下
する。一方、焼成温度が1750℃より高いと焼結性過
剰となり、さらに骨材を構成するアルミナが粒成長する
ため耐熱スポール性が低下する。
【0020】
【実施例】次に、次ページの表1に示した実施例によっ
て、本発明の具体的な実施状況を説明する。表1に示す
ように本実施例のものをアルミナ−クロム質材に対して
粒径が0.3〜3.0mmのムライト等を3〜30重量
%の範囲で配合してそれぞれ混練し、油圧プレスによっ
て成形圧1.0t/cm2 で230×ll4×65mm
の並型形状に成形し、乾燥後に1650℃で5時間焼成
した。
【0021】一般物性値のほかに、耐食性はプロパン一
酸素によるバーナー加熱による回転侵食試験により侵食
量の多少で評価した。なお、侵食剤として塵焼却灰にア
ルカリと酸化鉄を添加したものを用い、加熱温度は15
00℃×4hの条件で、lh毎に侵食剤を入れ換えて実
施した。
【0022】耐熱スポール性は、供試れんがから30×
30×150mmの試片を切り出し、これを1500℃
に設定した電気炉に入れ、30分間保持した後に電気炉
から取り出し、大気中にて放冷した。評価は、加熱前後
のヤング率をそれぞれ測定し、急熱急冷によるヤング率
の低下率(加熱前のヤング率一加熱後のヤング率/加熱
前のヤング率×100)の大小で行った。ヤング率低下
率が小さい程、耐熱スポール性に優れる。
【0023】これらの結果、表1から明らかなように本
発明による実施例のものは、同時に製造した比較例のも
のに比べて耐食性はほぼ同程度であるが、耐熱スポール
性は優れることが判る。特に、ムライト等を3〜10重
量%の範囲が耐久性が高くて好ましい。
【0024】表1 本発明の実施例と比較例の比較表
【表1】
【0025】なお、上記では、れんがについて説明した
が、不定形耐火物の流し込み材についても転用すること
ができ、所要の溶融処理炉を流し込み成形したり、損傷
部を補修するものにも適用できる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明は、アルミナ−クロ
ム質れんがにおいて、粒径が0.3mm以上のアルミナ
ジルコニア、ジルコニアムライト、ムライトのうち1種
または2種以上を3〜30重量%を配合することによっ
て、耐食性に優れたアルミナ−クロム質れんがの耐食性
を損なうことなく、耐熱スポール性を向上させることが
でき、特に都市塵および産業廃棄物の溶融炉に適した内
張りれんがを得ることができる。
【0027】特に、粒径が0.3〜3.0mmの範囲と
することによって、発生亀裂を抑制するのに十分な空隙
を碓保できて、耐熱スポール性の向上が見込め、耐食
性、機械的強度を低下しなく強度を保持するようにでき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA17 AA22 AA36 AA37 BA23 BA25 BA33 CA04 GA11 GA22 GA27 HA04 HA25 4K051 DA11 DA17 DA18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ−クロム質れんがにおいて、粒
    径が0.3mm以上のアルミナジルコニア、ジルコニア
    ムライト、ムライトのうち1種または2種以上を3〜3
    0重量%を配合することを特徴とするアルミナ─クロム
    質れんが。
  2. 【請求項2】 粒径が0.3〜3.0mmの範囲である
    請求項1に記載のアルミナ−クロム質れんが。
JP2001388673A 2001-12-21 2001-12-21 アルミナ−クロム質れんが Pending JP2003192428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001388673A JP2003192428A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 アルミナ−クロム質れんが

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001388673A JP2003192428A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 アルミナ−クロム質れんが

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003192428A true JP2003192428A (ja) 2003-07-09

Family

ID=27597105

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001388673A Pending JP2003192428A (ja) 2001-12-21 2001-12-21 アルミナ−クロム質れんが

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003192428A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6259643B2 (ja) 高クロミア質キャスタブル耐火物と、それを用いたプレキャストブロック、及びそれらの一方、または両方を内張りした廃棄物溶融炉
JP3610523B2 (ja) 耐溶融スラグ耐火材原料組成物及び耐溶融スラグ耐火材
CN112313188A (zh) 氧化铬质砖
JP2003192428A (ja) アルミナ−クロム質れんが
JP2003212643A (ja) 不焼成アルミナ−クロム質れんが
JPH0848574A (ja) アルミナ・クロム・ジルコニア質耐火物及びその製造方法
JPH08259311A (ja) マグネシア−カーボン質耐火れんがの製造方法
JP3088096B2 (ja) 高耐食性アルミナ−クロム系耐火物
JP2960631B2 (ja) 溶融金属容器内張り用不定形耐火物
JP3088095B2 (ja) アルミナ−クロム系耐火物
JP2743209B2 (ja) 炭素含有耐火物
JP2003012378A (ja) 不定形耐火材およびその製造方法
JP3327536B2 (ja) 廃棄物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物およびそれを使用した廃棄物溶融炉
JP2021004160A (ja) 溶銑鍋用れんが及びこれをライニングした溶銑鍋
JP4843414B2 (ja) クロム系不定形耐火材用原料組成物及びこれを用いた耐火材
JP3031192B2 (ja) スライディングノズル用プレート耐火物
JP2004307240A (ja) 溶融炉用アルミナ質耐火物
JPH11278939A (ja) アルミナ−炭化珪素質耐火物
JP3875054B2 (ja) 灰溶融炉用耐火組成物
JP4404515B2 (ja) 廃棄物処理炉用不定形耐火物
JPH05170523A (ja) 燒結耐火材
JP2004210600A (ja) 焼結耐火材
JPH05105507A (ja) 高耐食性炭化珪素・アルミナ質れんが
JP2000302538A (ja) 耐食性スピネル質焼結体およびそれよりなる熱処理用部材
JPH10324559A (ja) 灰溶融炉用耐火物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311