JP2003192335A - ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたスメクタイトクレー - Google Patents

ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたスメクタイトクレー

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polyether block
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マジュンダー デバシス
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ドンテュラ ナラシムハラオ
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ネルソン ブラントン トーマス
Gary S Freedman
エス.フリードマン ゲイリー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、層間クレーを提供すること
である。本発明のさらなる目的は、前記層間クレーおよ
び前記ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーを含
んでなる物品を提供することである。本発明のもう1つ
のさらなる目的は、マトリックスポリマー中にさらに分
散されている前記層間クレーおよび前記ポリエーテルブ
ロックポリアミドコポリマーを含んでなる物品を提供す
ることである。 【解決手段】 本発明は、ポリエーテルブロックポリア
ミドコポリマーで挿入された層間クレーについて記載す
る。マトリックスポリマーとポリエーテルブロックポリ
アミドコポリマーで挿入されたクレーを含む層間クレー
とを含んでなる物品も含まれる。また、本発明には、ポ
リエーテルブロックポリアミドコポリマーおよび層間ク
レーを含んでなる物品も含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエーテルブロ
ックポリアミドコポリマーを挿入することができる、ク
レーなどの層状材料に関する。
【0002】
【従来の技術】この十年間程の間に、ポリマー性能を向
上させるための添加剤としての無機ナノ粒子の有用性が
確立された。Toyota Central Research Laboratoriesに
おいて行われた独創性に富んだ研究以来、ポリマー−ク
レーのナノ複合材料は、すべての産業にわたって、多く
の関心を生じできた。これらのナノ複合材料の独特の物
理的性質は、自動車産業、包装産業、およびプラスチッ
ク製造業などの種々の産業界によって探究されてきた。
これらの性質には、改良された機械的性質(例えば、弾
性率および引張強さ)、熱的性質(例えば、線熱膨脹係
数および加熱撓み温度)、遮断性(例えば、酸素透過度
および水蒸気透過度)、耐燃焼性、アブレーション性
能、溶媒吸収量などが含まれる。関連する従来技術のい
くつかは、米国特許第 4,739,007号、同 4,810,734号、
同 4,894,411号、同 5,102,948号、同5,164,440号、同
5,164,460号、同 5,248,720号、同 5,854,326号、同 6,
034,163号の各明細書などにおいて説明されている。
【0003】一般に、これらのナノ複合材料における物
理的性質の向上は、20容量%未満、通常は10容量%未満
の無機相(概してクレーまたは有機改質クレー)の添加
によって達成することができる。これらの向上は無機相
のナノスケールでの分散に関連する一般的な現象である
ように思われるけれども、性質の向上の程度は、すべて
のポリマーについて普遍的なものではない。性質の向上
は高分子マトリックス中の無機相の形態および分散度に
非常に大きく依存すると仮定されている。
【0004】上記ポリマー−クレーのナノ複合材料にお
けるクレーは、理想的には、以下の3種の構造を有する
ものと考えることができる。(1)クレーの格子内に有
機物が挿入されずにクレー粒子が向かい合って凝集して
いる状態にある、クレータクトイド、(2)個々のポリ
マー鎖の挿入のためにクレーの格子が熱力学的に規定さ
れる平衡間隔まで広げられているけれども、格子中で長
距離秩序が未だ維持されている、層間クレー、および
(3)個別のクレー小板がポリマー中にランダムに懸濁
されている、剥離クレー(ポリマーがクレーの格子中に
広範囲にわたって浸透し、その結果、クレーが層間剥離
を生ずることによって得られる)。ポリマー−クレーの
ナノ複合材料の性質のもっとも大きい向上は、上述の後
半の2種の構造において期待される。
【0005】工業用熱可塑性材料にクレーを導入しよう
とする試みは過去においてなされてきた。しかしなが
ら、もっとも一般的な熱可塑性材料は、それ自体のみで
は、クレーに挿入されたり、クレーを剥離させたりはし
ない。この問題を克服するために、基本的には有機分子
で挿入されたクレーであって、さらにマトリックス熱可
塑性材料中に分散されている、有機改質クレーを開発し
てもよい。典型的な方法においては、先ず、クレーが有
機分子(例えば、界面活性剤分子)で挿入され、その
後、この層間クレーが溶融加工時に熱可塑性材料に添加
される。層間クレーの大多数は、アニオン性のクレー
と、脂肪族、芳香族、またはアリール脂肪族のアミン、
ホスフィン、およびスルフィドのアンモニウム(第一
級、第二級、第三級、および第四級)誘導体、ホスホニ
ウム誘導体、スルホニウム誘導体などのオニウム種を含
んでいるカチオン性の界面活性剤とを相互作用させるこ
とによって製造することができる。これらのオニウムイ
オンは、電荷のバランスのためのクレーの格子中に存在
する金属カチオンとのイオン交換によって、クレーにお
いてインターカレーションを起こすことができる。しか
しながら、これらの界面活性剤分子は、溶融加工時に劣
化する場合があるので、溶融加工温度に深刻な制約を課
す場合がある。そのうえ、界面活性剤の挿入は、通常
は、水の存在下で行われるので、この水を、後の乾燥工
程によって除去する必要があり、最終製品のコストを増
大させることになる。
【0006】低分子量の界面活性剤とは対照的に、ポリ
マーをクレーに挿入することもまた、当該技術分野にお
いて知られている。一般に使用されている主な挿入方法
には、好適なモノマーを挿入し、次に重合させる方法
(現場重合として知られている。A. Okada他のPolym. P
rep., Vol. 28, 447, 1987を参照されたい)または溶液
からモノマー/ポリマーを挿入する方法の2種類があ
る。ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロ
リドン(PVP)、およびポリエチレンオキシド(PE
O)を使用して、クレー小板に挿入しているけれども、
成果は極めて小さい。
【0007】Levy他によって"Interlayer adsorption o
f polyvinylpyrrolidone on montmorillonite", Journa
l of Colloid and Interface Science, Vol. 50 (3), 4
42,1975に記載されているように、モノイオン性モンモ
リロナイトクレー小板を無水エタノールで逐次的に洗浄
し、次に、水の量を変えながら、1%のPVP/エタノ
ール/水の溶液と接触させることによりPVPを吸着さ
せようと試みることによって、モノイオン性モンモリロ
ナイトクレー小板の間にPVPを吸着させようとする試
みがなされた。PVP/エタノール/水の溶液との接触
後に20Åの底面間隔を超えて広がっていたのは、Na−
モンモリロナイトのみであった。
【0008】Greenland による研究、"Adsorption of p
olyvinyl alcohol by montmorillonite", Journal of C
olloid Science, Vol. 18, 647-664 (1963) において、
モンモリロナイト上へのPVAの吸着が溶液中のPVA
の濃度に依存したことが開示されている。1質量%程度
のポリマー濃度においてのみ吸着が有効であったことが
見出された。これらの希薄な挿入層状材料の乾燥によっ
て制限されるであろうことから、商業化のためのさらな
る努力は払われなかった。
【0009】Richard Vaia他による最近の研究、"New P
olymer Electrode Nanocomposites:Melt intercalation
of polyethyleneoxide in mica type silicates", Ad
v. Materials, 7(2), 154-156, 1995 において、2〜6
時間にわたって80℃に加熱することによってNa−モン
モリロナイトおよびLi−モンモリロナイト中にPEO
を挿入して、17.7Åの格子面間隔(d-spacing) が達成さ
れた。認められた挿入の程度は、溶液から得られるもの
(V. Mehrotra, E.P. Giannelis, Solid StateCommun.,
77, 155, 1991 )と同一であった。
【0010】他の最近の研究(米国特許第 5,804,613
号)は、カルボン酸およびそれらの塩、ポリカルボン酸
およびそれらの塩、アルデヒド、ケトン、並びにそれら
の混合物からなる群より選ばれるカルボニル官能基を少
なくとも1個有するモノマー有機化合物の吸着を扱って
いる。同様に、米国特許第 5,880,197号明細書において
は、アミン官能基もしくはアミド官能基またはそれらの
混合物を含有している挿入用モノマーの使用が考察され
ている。同じグループに対して発行されたこれらの特許
および他の特許のいずれにおいても、水などの媒体中で
の非常に希薄なクレー濃度において挿入が実行されてい
る。このことは、溶融加工の前にコストのかかる乾燥工
程が必要となることにつながる。
【0011】最近、広範な専門用途を有する熱可塑性材
料の1種として、ポリエーテルブロックポリアミドコポ
リマーが認められてきた。このような種類のコポリマー
の1種が、Pebax と名付けられた製品として、Elf Atoc
hem によって開発されている。このPebax の構造は、柔
軟なポリエーテルセグメントで間を空けられた剛直なポ
リアミドセグメントの規則的な直鎖からなることが、こ
の製品に関する文献に記載されている。Pebax について
広告されている種々の用途には、帯電防止シートまたは
帯電防止ベルト、食品包装材料、防ウイルス性外科用シ
ート材料または衣服、カテーテル、スポーツ、レジャー
および作業着、履き物、グローブ、耐水性であるけれど
も通気性のシートのための布積層物のためのフィルムと
しての布、および多くの他のものが含まれる。これらの
用途のいくつかは、米国特許第 6,251,128号、同 6,22
1,042号、同 6,217,548号、同 6,203,920号、同 6,183,
382号、同 6,133,375号、同 6,063,505号、同 5,951,49
4号、同 5,939,183号、同 5,807,796号、同 5,807,350
号、同 5,662,975号、同 5,624,994号、同 5,614,588号
の各明細書などの多数の特許明細書において開示されて
いる。
【0012】さらなる添加剤を用いること無くこれらの
コポリマーの中で挿入および剥離することができるナノ
粒子(具体的には、クレーなどの層状材料)の導入によ
って、このような多用途の材料をさらに改良することに
は、大きな技術的関心がある。また、これらのコポリマ
ーを利用してクレーなどのナノ粒子を挿入および剥離
し、さらに、それらを物理的性質の向上のために技術的
に重要な他のマトリックスポリマー中に分散させること
にも、大きな関心がある。
【0013】前述のポリエーテルブロックポリアミドコ
ポリマーは、他の挿入剤または溶媒を必要とすること無
く、溶融時に、それら自体のみで、クレーに挿入して、
本発明のナノ複合材料の基礎原料を形成することができ
ることが発見された。
【0014】
【特許文献1】米国特許第 4,115,475号明細書
【特許文献2】米国特許第 4,195,015号明細書
【特許文献3】米国特許第 4,208,493号明細書
【特許文献4】米国特許第 4,230,838号明細書
【特許文献5】米国特許第 4,238,582号明細書
【特許文献6】米国特許第 4,252,920号明細書
【特許文献7】米国特許第 4,331,786号明細書
【特許文献8】米国特許第 4,332,920号明細書
【特許文献9】米国特許第 4,739,007号明細書
【特許文献10】米国特許第 4,810,734号明細書
【特許文献11】米国特許第 4,839,441号明細書
【特許文献12】米国特許第 4,864,014号明細書
【特許文献13】米国特許第 4,894,411号明細書
【特許文献14】米国特許第 5,102,948号明細書
【特許文献15】米国特許第 5,164,440号明細書
【特許文献16】米国特許第 5,164,460号明細書
【特許文献17】米国特許第 5,248,720号明細書
【特許文献18】米国特許第 5,385,776号明細書
【特許文献19】米国特許第 5,514,734号明細書
【特許文献20】米国特許第 5,578,672号明細書
【特許文献21】米国特許第 5,637,407号明細書
【特許文献22】米国特許第 5,703,161号明細書
【特許文献23】米国特許第 5,747,560号明細書
【特許文献24】米国特許第 5,804,613号明細書
【特許文献25】米国特許第 5,807,796号明細書
【特許文献26】米国特許第 5,830,983号明細書
【特許文献27】米国特許第 5,880,197号明細書
【特許文献28】米国特許第 5,939,183号明細書
【特許文献29】米国特許第 5,951,494号明細書
【特許文献30】米国特許第 5,973,053号明細書
【特許文献31】米国特許第 5,998,545号明細書
【特許文献32】米国特許第 6,063,505号明細書
【特許文献33】米国特許第 6,133,375号明細書
【特許文献34】米国特許第 6,183,382号明細書
【特許文献35】米国特許第 6,203,920号明細書
【特許文献36】米国特許第 6,217,548号明細書
【特許文献37】米国特許第 6,221,042号明細書
【特許文献38】米国特許第 6,251,128号明細書
【0015】
【非特許文献1】A. Okada et al., Polym. Prep., 198
7, Vol. 28, pages 447-448
【非特許文献2】Rachel Levy and C. W. Francis, Jou
rnal of Colloid and Interfac e Science, March 1975,
Vol. 50 (3), 442-450
【非特許文献3】D. J. Greenland, Journal of Colloi
d Science, Vol. 18, 1963, pages 647-664
【非特許文献4】Richard A. Vaia et al., New Polyme
r Electrolyte Nanocomposites: Melt intercalation o
f polyethyleneoxide in mica type silicates, Advanc
ed Materials, 7(2), 1995, pages 154-156
【非特許文献5】V. Mehrotra, E.P. Giannelis, Solid
State Communications, 1991,Vol. 77, No. 2, pages
155-158
【非特許文献6】Ed. T. J. Pinnavia and G. W. Beal
l, John Wiley & Sons, Ltd. Publishers, Polymer-Cla
y Nanocomposites, 2000
【非特許文献7】H. van Olphen, John Wiley & Sons,
Ltd. Publishers, An Introduc tion To Clay Colloid C
hemistry, 1963, 1977
【0016】上記以外の先行技術文献としては、以下に
示す同時継続中の米国特許出願を挙げることができる。 米国特許出願第10/011,040号明細書、Dontula 他、Etho
xylated Alcohol Intercalated Smectite Materials
(事件整理番号 D-82056) 米国特許出願第10/006,545号明細書、Nair他、Polyeste
r Nanocomposites(事件整理番号 D-82858) 米国特許出願第10/008,428号明細書、Dontula 他、Arti
cle Utilizing Block Copolymer Intercalated Clay (事件整理番号 D-8285
9)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、層間
クレーを提供することである。本発明のさらなる目的
は、前記層間クレーおよび前記ポリエーテルブロックポ
リアミドコポリマーを含んでなる物品を提供することで
ある。本発明のもう1つのさらなる目的は、マトリック
スポリマー中にさらに分散されている前記層間クレーお
よび前記ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーを
含んでなる物品を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的お
よび他の目的は、ポリエーテルブロックポリアミドコポ
リマーで挿入された層間クレーを提供することによって
達成される。マトリックスポリマーとポリエーテルブロ
ックポリアミドコポリマーで挿入されたクレーを含む層
間クレーとを含んでなる物品も含まれる。また、本発明
には、ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーおよ
び層間クレーを含んでなる物品も含まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、無数の利点を有する。
本発明は、ポリマー−クレーのナノ複合材料中に有効に
導入することができる層間クレーを提供する。このよう
なポリマー−クレーのナノ複合材料は、さらに、例え
ば、改良された弾性率、引張強さ、靭性、耐衝撃性、導
電性、加熱撓み温度、線熱膨脹係数、難燃性、酸素遮断
性および水蒸気遮断性などの、改良された物理的性質を
有する工業用途の物品に導入することができる。多数の
産業界(例えば、自動車、包装、バッテリー、化粧品な
ど)におけるこのような物品の用途が、文献において説
明されている(例えば、"Polymer-Clay Nanocomposite
s", Ed. T. J. Pinnavia and G. W. Beall, John Wiley
& Sons, Ltd. Publishers を参照されたい)。
【0020】本発明は、クレーに挿入することが可能な
親水性ポリマーとなるように一方のブロックが選択され
ているコポリマーをクレーに挿入することのさらなる利
点を有する。クレーの表面は親水性であるので、このブ
ロックはクレーの表面に対する本質的な親和性を有して
おり、クレーの格子に容易に入り、クレーに挿入するこ
とができる。前述のコポリマーは、さらに、親油性であ
るブロックをも含んでなる。コポリマーのこのような設
計により、コポリマーの1つの成分がクレーに挿入し、
もう1つの成分が、この層間クレーを疎水性のマトリッ
クスポリマーと相溶化させることが確保される。従っ
て、ポリマー中にクレーを有効に分散させて、望ましい
ポリマー−クレーのナノ複合材料を形成させるために必
要な2つの基準(すなわち、クレーの挿入および相溶
化)を本発明のコポリマーによって満たすことができ
る。
【0021】本発明のもう1つの利点は、ポリエーテル
ブロックポリアミドコポリマーが、他の挿入剤(最終製
品の性質および加工の制約となる場合がある)を必要と
すること無く、それ自体のみで、クレーに容易に挿入す
ることができるという事実から生ずる。
【0022】本発明のもう1つの利点は、ポリエーテル
ブロックポリアミドコポリマーが、殆ど完全に乾燥した
状態(すなわち、溶媒をまったく含まない)でクレーに
挿入することができるという事実から生ずる。この特徴
により、層間クレーの調製におけるコストおよび時間の
かかる乾燥工程の必要性が排除される。
【0023】本発明のもう1つの利点は、クレー、ポリ
エーテルブロックポリアミドコポリマー、および他のマ
トリックスポリマーのすべてを好適な配合機中で単一工
程で併せることができるので、製造過程の効率を大幅に
高めることができるという事実から生ずる。
【0024】これらの利点および他の利点は以下の詳細
な説明から明らかとなるであろう。
【0025】本明細書において使用されるときは必ず、
示されている用語は、以下の意味を有するものとする。
【0026】「ナノ複合材料」とは、少なくとも1種の
成分が、 0.1〜 100nmの範囲の少なくとも1つの次元を
有する無機相(例えば、スメクタイトクレー)を含んで
なる複合材料を意味するものとする。
【0027】「板」とは、第3の次元よりもかなり大き
い2つの同程度の次元を有する粒子を意味するものとす
る。例えば、上記粒子の長さおよび幅は同等の大きさで
あるけれども、上記粒子の厚みよりも大きい大きさの程
度である。
【0028】「層状材料」とは、複数の隣接する結合層
の形態にある無機材料(例えば、スメクタイトクレー)
を意味するものとする。
【0029】「小板」とは、上記層状材料の個々の層を
意味するものとする。
【0030】「挿入」とは、米国特許第 5,891,611号明
細書(第5欄第10行〜第7欄第23行)において説明され
ているように、通常はX線回折技法によって検出され
る、上記層状材料の小板の間への1種以上の異種分子ま
たは異種分子の一部の挿入を意味するものとする。
【0031】「挿入剤(intercalant) 」とは、前述の層
状材料の小板の間に挿入される前述の異種分子を意味す
るものとする。
【0032】「剥離」または「層間剥離」とは、個々の
小板が分離して、積み重ねの秩序がまったく無い無秩序
構造となることを意味するものとする。
【0033】「層間」とは、挿入および剥離を少なくと
も部分的に受けた層状材料を指すものとする。
【0034】「有機クレー」とは、有機分子によって改
質されたクレー材料を意味するものとする。
【0035】本発明に好適なクレー材料は、望ましく
は、かなり高いアスペクト比を有する板の形状の層状材
料を含むいずれの無機相を含んでなることもできる。し
かしながら、本発明によれば、高いアスペクト比を有す
る他の形状もまた好都合であろう。本発明に好適なクレ
ー材料には、層状珪酸塩(例えば、モンモリロナイト
(特に、ナトリウムモンモリロナイト、マグネシウムモ
ンモリロナイト、および/またはカルシウムモンモリロ
ナイト)、ノントロナイト、バイデル石、ボルコンスコ
アイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、ソ
ボカイト(sobockite) 、スチーブンサイト、スビンフォ
ルダイト(svinfordite) 、バーミキュライト、マガディ
アイト、ケニヤアイト、タルク、マイカ、カオリナイ
ト、およびそれらの混合物)が含まれる。他の有用な層
状材料には、イライト、混合層状イライト/スメクタイ
ト鉱物(例えば、レディカイト(ledikite))、およびイ
ライトと上記に挙げられているクレー鉱物との混合物が
含まれる。
【0036】アニオン性マトリックスポリマーと共に用
いるのに特に有用な、他の有用な層状材料は、正に帯電
している層を有し、層間空間に交換可能なアニオンを有
する、層状ハイドロタルサイトまたは二重水酸化物(例
えば、Mg6 Al3.4 (OH)18.8(CO31.72
O)である。層間空間を広げる膨潤剤をそれらに挿入す
ることができるならば、層上に電荷を殆どまたはまった
く有していない他の層状材料が有用である場合もある。
このような材料には、塩化物(例えば、FeCl3 、F
eOCl)、カルコゲニド(例えば、TiS2 、MoS
2 、およびMoS3 )、シアン化物(例えば、Ni(C
N)2 )、および酸化物(例えば、H2Si25 、V6
13、HTiNbO5 、Cr0.50.52 、V25
、AgドープV25 、W0.22.87 、Cr38
、MoO3 (OH)2 、VOPO4 −2H2 O、Ca
PO4 CH3 −H2 O、MnHAsO4 −H2 O、Ag
6Mo1033)などが含まれる。
【0037】好ましいクレーは膨潤可能であり、その結
果、他の薬剤(通常は有機イオンまたは分子)が層状材
料に挿入されたり、または層状材料を剥離させたりし
て、無機相の所望の分散体を生ずることができる。これ
らの膨潤可能なクレーには、クレー文献(例えば、H. v
an Olphen, John Wiley & Sons Publishers による"Ani
ntroduction to clay colloid chemistry" を参照され
たい)において定義されている、2:1タイプの層状珪
酸塩が含まれる。 100gあたりに50〜 300ミリ当量のイ
オン交換容量を有する典型的な層状珪酸塩が好ましい場
合もある。本発明に好ましいクレーには、スメクタイト
クレー(例えば、モンモリロナイト、ノントロナイト、
バイデル石、ボルコンスコアイト、ヘクトライト、サポ
ナイト、ソーコナイト、ソボカイト(sobockite) 、スチ
ーブンサイト、スビンフォルダイト(svinfordite) 、ハ
ロイサイト、マガディアイト、ケニヤアイト、およびバ
ーミキュライト)、並びに層状二重水酸化物またはハイ
ドロタルサイトが含まれる。もっとも好ましいクレーに
は、モンモリロナイト、ヘクトライト、およびハイドロ
タルサイトが含まれる。これは、これらの材料が本発明
において有効であり、市販されているからである。
【0038】前述のクレーは、天然物であっても、合成
物(例えば、合成スメクタイトクレー)であってもよ
い。この違いは、粒径および/または付随する不純物の
量に影響を及ぼす場合がある。概して、合成クレーは、
横の寸法がより小さいので、より小さいアスペクト比を
有する。しかしながら、合成クレーは、天然クレーと比
較して、純度がより高く、粒径分布がより狭く、さらな
る精製または分離を必要としない場合もある。本発明に
おいて、クレー粒子は、0.01μm 〜5μm 、好ましくは
0.05μm 〜2μm 、より好ましくは 0.1μm 〜1μm の
横の寸法を有するべきである。クレー粒子の厚みまたは
縦の寸法は、 0.5nm〜10nm、好ましくは1nm〜5nmの範
囲で変化することができる。本発明において、アスペク
ト比(クレー粒子の最大寸法と最小寸法との比)は、>
10:1、好ましくは> 100:1、より好ましくは>100
0:1であるべきである。粒子の大きさおよび形状に関
する前述の範囲は、ナノ複合材料のいくつかの性質を、
他の性質に悪影響を及ぼすこと無く、適切に改良するこ
とを確保するためのものである。例えば、横の寸法が大
きいと、アスペクト比の増大につながり得る(機械的性
質および遮断性の改良のために望ましい基準)。しかし
ながら、非常に大きい粒子は、光学的欠点(例えば、曇
り)を生ずる場合があり、加工、搬送、および仕上げ装
置、並びに像形成層に対する研磨材となる場合がある。
【0039】本発明において使用されるクレーは、有機
クレーであってもよい。有機クレーは、未機能化クレー
と好適な挿入剤とを相互作用させることによって製造す
ることができる。これらの挿入剤は、概して、有機化合
物(中性であっても、イオン性であってもよい)であ
る。有用な中性有機分子には、例えば、アミド、エステ
ル、ラクタム、ニトリル、尿素、カーボネート、ホスフ
ェート、ホスホネート、スルフェート、スルホネート、
ニトロ化合物などの極性分子が含まれる。これらの中性
有機挿入剤は、モノマー、オリゴマー、またはポリマー
であってもよい。中性有機分子は、元々の電荷を釣り合
わせているイオンを完全に置き換えること無く、水素結
合によって、クレーの層における挿入を生ずる。有用な
イオン性化合物は、脂肪族、芳香族、またはアリール脂
肪族のアミン、ホスフィン、およびスルフィドのアンモ
ニウム(第一級、第二級、第三級、および第四級)誘導
体、ホスホニウム誘導体、またはスルホニウム誘導体な
どのオニウム種を含んでいるカチオン性の界面活性剤で
あってもよい。概して、オニウムイオンは、好ましいス
メクタイトクレーの金属カチオンとのイオン交換によっ
て、層における挿入を生ずることができる。本発明の実
施において使用してもよい多数の市販の有機クレーは、
Southern Clay Products and Nanocorなどのクレー販売
業者から入手可能である。
【0040】本発明のポリエーテルブロックポリアミド
コポリマーは、当該技術分野において既知のポリエーテ
ルブロックおよびポリアミドブロックを含んでなるいず
れのコポリマーであってもよい。特に好適なものは、例
えば、導電性、弾性率、引張強さ、破断伸び、硬度、加
水分解に対する耐性、通気性、耐ウイルス性などの物理
的性質を保持しつつ、優秀な溶融加工性を有することが
知られているものである。このような好ましいコポリマ
ーの1つの群は、Pebax という製品群(元々はElf Atoc
hem によって市場に出されたが、他の会社によって他の
製品名で配布されている場合がある)によって代表され
る。
【0041】ポリアミドブロックおよびポリエーテルブ
ロックを有するコポリマーは、なかんずく1)ジアミン
分子鎖末端を有するポリアミド連鎖とジカルボン酸分子
鎖末端を有するポリオキシアルキレン連鎖、2)ジカル
ボン酸分子鎖末端を有するポリアミド連鎖と脂肪族α,
ω−ジヒドロキシル化ポリオキシアルキレン連鎖(ポリ
エーテルジオールと称される)のシアノエチル化および
水素添加によって得られるジアミン分子鎖末端を有する
ポリオキシアルキレン連鎖、3)ジカルボン酸分子鎖末
端を有するポリアミド連鎖とポリエーテルジオール(こ
の特定の場合に得られる生成物はポリエーテルエステル
アミドである)などの、反応性末端を有するポリアミド
連鎖と反応性末端を有するポリエーテル連鎖との共重縮
合から得られる。
【0042】ジカルボン酸分子鎖末端を有するポリアミ
ド連鎖は、例えば、二価カルボン酸分子鎖制限剤(carbo
xylic diacide chain-limiting agent) の存在下での
α,ω−アミノカルボン酸とラクタムまたは二価カルボ
ン酸とジアミンの縮合から生ずる。本発明における有効
性並びに優れた物理的性質および加工性から、上記ポリ
アミドブロックはポリアミド12またはポリアミド6で
あるのが好都合である。
【0043】上記ポリアミドブロックは、概して、1種
もしくは多数種のアミノ酸(例えば、アミノカプロン
酸、7-アミノヘプタン酸、 11-アミノウンデカン酸、お
よび 12-アミノドデカン酸)、または1種もしくは多数
種のラクタム(例えば、カプロラクタム、エナントラク
タム、およびラウリルラクタム)、または1種もしくは
多数種のジアミンの塩もしくは混合物(例えば、ヘキサ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、m-キシリ
レンジアミン、ビス-(p-アミノシクロヘキシル)メタ
ン、およびトリメチルヘキサメチレンジアミン)と、二
価酸(例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、およびド
デカンジカルボン酸)の縮合生成物を含んでなり、また
は、これらのモノマーのいくつかの混合物を使用しても
よく、この場合、コポリアミド(例えば、ポリアミド6
/12(またはナイロン6/12)が得られる)。ポリ
アミドの混合物を使用することもできる。
【0044】上記ポリアミド連鎖の数平均モル質量は、
300〜15,000、好ましくは 600〜5000であってもよい。
上記ポリエーテル連鎖の質量は、 100〜6000、好ましく
は 200〜3000であってもよい。ポリアミドブロックのポ
リエーテルブロックに対する比は95:5〜5:95である
のが好ましい場合があるけれども、より好ましくは90:
10〜50:50である。もっとも好ましくは、剛性および可
撓性並びに熱加工性を最適化するには、単一のポリマー
のポリアミドブロックおよびポリエーテルブロックは、
それぞれ、1000/1000、1300/ 650、2000/1000、2600
/ 650、および4000/1000のMnの質量を有する。
【0045】ポリアミドブロックおよびポリエーテルブ
ロックを有するコポリマーは、ランダムに分布している
ユニットをも含んでいてもよい。これらのブロックコポ
リマーは、ポリエーテルおよびポリアミドブロックの先
駆物質の同時反応によって調製することができる。
【0046】例えば、上記ポリエーテルジオール、ラク
タム(またはα,ω−アミノ酸)、および分子鎖制限二
価酸を、少量の水の存在下で反応させることができる。
長さが非常に異なっていてもよいけれども、種々の上記
反応体がランダムにも反応して、ポリマー鎖に沿って統
計的に分布していてもよい、ポリエーテルブロックおよ
びポリアミドブロックを本質的に有するポリマーを得る
ことができる。ポリエーテルブロックおよびポリアミド
ブロックを有するこれらのポリマーは、事前に調製され
たポリアミド連鎖およびポリエーテル連鎖の共重縮合か
ら生ずるものであろうが、一段反応から生ずるものであ
ろうが、例えば、20〜75、好都合には30〜70であっても
よいショアーD硬度、および25℃のm-クレゾール中で測
定される場合に 0.8〜 2.5の固有粘度を有する。
【0047】上記ポリエーテルブロックは、当該技術分
野において周知のポリアルコキシル化化合物を含んでな
っていてもよい。これらの材料は、ポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、
ポリテトラメチレンオキシド、ポリオキシアルキレング
リコール(例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコール)、ポリアルコキシレートと脂肪酸との
反応生成物、ポリアルコキシレートと脂肪アルコールと
の反応生成物、ポリアルコキシレートとポリヒドロキシ
ルアルコールの脂肪酸エステルとの反応生成物(例え
ば、脂肪酸、脂肪グリコール、脂肪ソルビトール、脂肪
ソルビタン、および脂肪アルコールのポリアルコキシレ
ート反応生成物)、またはこれらのインターポリマーお
よびこれらの混合物などの種々のポリエーテルブロック
を含むことができる。好適なポリアルコキシル化化合物
におけるポリエーテル鎖は、式(−OCx2x−)n
ものであってもよく、ここで、xは2〜約8であり、上
記アルキル基は直鎖または分岐鎖であり、そして、nは
2〜約1000である。好ましいポリエーテルブロックは、
容易な合成を可能とするためには、ポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、
ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール(ポリテトラヒドロフランとも称される)から
なる群より選ばれるものであってもよい。
【0048】ポリエーテルブロックが、ポリエチレング
リコールまたはポリオキシテトラメチレングリコールに
由来するものである場合、それらをそのままで使用し
て、カルボキシル末端を有するポリアミドブロックとの
共重縮合に付しても、またはそれらをアミン化してポリ
エーテルジアミンに転化させて、カルボキシル末端を有
するポリアミドブロックとの共重縮合に付しても、いず
れでもよい。また、それらをポリアミド先駆物質および
分子鎖制限剤と混合して、ポリアミドブロックおよびポ
リエーテルブロックを有しており、統計的に分布してい
るユニットを有するポリマーを製造することもできる。
【0049】仮に上記ポリエーテルブロックが異なるユ
ニット(例えば、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、またはテトラメチレングリコールにから誘導さ
れるユニット)を含有していたとしても、本発明の範囲
から逸脱するものではない。
【0050】好ましくは、ポリアミドブロックおよびポ
リエーテルブロックを有するコポリマーは、単一のタイ
プのポリアミドブロックおよび単一のタイプのポリエー
テルブロックを含んでなる。好都合には、ポリアミド1
2ブロックおよびポリエチレングリコールブロックを有
するコポリマー、並びにポリアミド6ブロックおよびポ
リエチレングリコールブロックを有するコポリマーを用
いることができる。しかしながら、ポリアミドブロック
およびポリエーテルブロックを有するポリマーの配合物
を用いることもできる。
【0051】本発明に好適なポリアミドブロックおよび
ポリエーテルブロックを有する好ましいポリマーは、米
国特許第 6,203,920号、同 6,133,375号、同 6,120,790
号、同 6,063,505号、同 6,051,649号、同 6,025,423
号、同 6,018,015号、同 5,998,545号、同 5,830,983
号、同 5,703,161号、同 5,637,407号、同 4,864,014
号、同 4,331,786号、同 4,115,475号、同 4,195,015
号、同 4,839,441号、同 4,864,014号、同 4,230,838
号、同 4,332,920号の各明細書、並びにこれらの明細書
における参考文献および Elf Atochemによって提供され
ているPebax についての製品文献において開示されてい
る。
【0052】さらに、本発明のクレーおよびポリエーテ
ルブロックポリアミドコポリマーをマトリックスポリマ
ーに導入することもできる。本発明において利用される
このようなマトリックスポリマーは、いずれのポリマー
であってもよいけれども、熱可塑性のポリマー、コポリ
マー、またはインターポリマー、およびそれらの混合
物、並びに加硫性および熱可塑性のゴムであるのが好ま
しい。
【0053】有用な熱可塑性ポリマーの実例としては、
ポリラクトン(例えば、ポリピバロラクトン、ポリカプ
ロラクトンなど)、ジイソシアネート(例えば、1,5-ナ
フタレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネ
ート、m-フェニレンジイソシアネート、2,4-トルエンジ
イソシアネート、 4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、 3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニル−メタンジイソ
シアネート、 3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニルジイソシ
アネート、 4,4'-ジフェニルイソプロピリデンジイソシ
アネート、 3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルジイソシア
ネート、 3,3'-ジメチル-4,4'-ジフェニルメタンジイソ
シアネート、 3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニルジイソ
シアネート、ジアニシジンジイソシアネート、トリジン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4'-ジイソシアナトジフェニルメタンなど)と線状長
鎖ジオール(例えば、ポリテトラメチレンアジペート、
ポリエチレンアジペート、ポリ1,4-ブチレンアジペー
ト、ポリエチレンスクシネート、ポリ2,3-ブチレンスク
シネート、ポリエーテルジオールなど)との反応から誘
導されるポリウレタン、ポリカーボネート(例えば、ポ
リ (メタンビス (4-フェニル) カーボネート) 、ポリ
(l,1-エーテルビス (4-フェニル) カーボネート) 、ポ
リ (ジフェニルメタンビス (4-フェニル) カーボネー
ト) 、ポリ (1,1-シクロヘキサンビス (4-フェニル) カ
ーボネート) 、ポリ (2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニ
ル) プロパン) カーボネートなど)、ポリスルホン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリアミド(例えば、ポリ
4-アミノ酪酸、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリ6-
アミノヘキサン酸、ポリm-キシリレンアジパミド、ポリ
p-キシリレンセバカミド、ポリ2,2,2-トリメチルヘキサ
メチレンテレフタルアミド、ポリm-フェニレンイソフタ
ルアミド(Nomex) 、ポリp-フェニレンテレフタルアミド
(Kevlar)など)、ポリエステル(例えば、ポリエチレン
アゼレート、ポリエチレン-1,5-ナフタレート、ポリエ
チレン -2,6-ナフタレート、ポリ1,4-シクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート、ポリエチレンオキシベンゾエ
ート(A-Tell)、ポリp-ヒドロキシベンゾエート(Ekono
l)、ポリ1,4-シクロヘキシリデンジメチレンテレフタレ
ート (Kodel)(シス)、ポリ1,4-シクロヘキシリデンジ
メチレンテレフタレート (Kodel)(トランス)、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
ど)、ポリアリーレンオキシド(例えば、ポリ2,6-ジメ
チル -1,4-フェニレンオキシド、ポリ2,6-ジフェニル -
1,4-フェニレンオキシドなど)、ポリアリーレンスルフ
ィド(例えば、ポリフェニレンスルフィドなど)、ポリ
エーテルイミド、ビニルポリマーおよびそれらのコポリ
マー(例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化
ビニリデン、エチレン−酢酸ビニルのコポリマーな
ど)、ポリアクリル系誘導体、ポリアクリレートおよび
それらのコポリマー(例えば、ポリアクリル酸エチル、
ポリアクリル酸n-ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸n-ブチル、ポ
リメタクリル酸n-プロピル、ポリアクリルアミド、ポリ
アクリロニトリル、ポリアクリル酸、エチレン−アクリ
ル酸のコポリマー、エチレン−ビニルアルコールのコポ
リマー、アクリロニトリルのコポリマー、メタクリル酸
メチル−スチレンのコポリマー、エチレン−アクリル酸
エチルのコポリマー、メタクリル化ブタジエン−スチレ
ンのコポリマーなど)、ポリオレフィン(例えば、(線
状)低密度および高密度のポリエチレン、ポリプロピレ
ン、塩素化低密度ポリエチレン、ポリ4-メチル -1-ペン
テン、ポリエチレン、ポリスチレンなど)、イオノマ
ー、ポリエピクロロヒドリン、ポリウレタン(例えば、
ジオール(例えば、グリセリン、トリメチロール−プロ
パン、1,2,6-ヘキサントリオール、ソルビトール、ペン
タエリトリトール、ポリエーテルポリオール、ポリエス
テルポリオールなど)とポリイソシアネート(例えば、
2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシ
アネート、 4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、 4,4'-ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなど)との重合生成
物)、およびポリスルホン(例えば、2,2-ビス (4-ヒド
ロキシフェニル) プロパンのナトリウム塩と 4,4'-ジク
ロロジフェニルスルホンとの反応生成物)、フラン樹脂
(例えば、ポリフラン)、セルロースエステルプラスチ
ック(例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
プロピオン酸セルロースなど)、シリコーン(例えば、
ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポ
リ (ジメチルシロキサン-co-フェニルメチルシロキサ
ン) など)、蛋白質プラスチック、ポリエーテル、ポリ
イミド、ポリハロゲン化ビニリデン、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリアセタール、ポリスルホネート、ポリエス
テルイオノマー、ポリオレフィンイオノマーを挙げるこ
とができる。これらの前述のポリマーのコポリマーおよ
び混合物を使用することもできる。
【0054】本発明の実施において有用な加硫性および
熱可塑性のゴムもまた、多種多様なものであってもよ
い。このようなゴムの実例は、臭素化ブチルゴム、塩素
化ブチルゴム、ポリウレタンエラストマー、フルオロエ
ラストマー、ポリエステルエラストマー、ブタジエン/
アクリロニトリルのエラストマー、シリコーンエラスト
マー、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、エチレン−
プロピレンのコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエ
ンのターポリマー、スルホン化エチレン−プロピレン−
ジエンのターポリマー、ポリクロロプレン、ポリ2,3-ジ
メチルブタジエン、ポリ (ブタジエン−ペンタジエン)
、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリスルフィドエ
ラストマー、ガラス質または結晶性のブロック(例え
ば、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリt-ブチル
スチレン、ポリエステルなど)と弾性ブロック(ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレンのコ
ポリマー、エチレン−ブチレンのコポリマー、ポリエー
テルエステルなど)とから作られるブロックコポリマー
(例えば、Kraton(登録商標)という商品名でShell Ch
emical Companyによって製造されているポリスチレン−
ポリブタジエン−ポリスチレンのブロックコポリマーに
おけるコポリマー)を挙げることができる。これらの前
述のポリマーのコポリマーおよび混合物を使用すること
もできる。
【0055】本発明に好ましい熱可塑性マトリックスポ
リマーとしては、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレ
ン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびα−β不飽
和モノマーのポリマー並びにコポリマーなどの熱可塑性
プラスチックを挙げることができる。これは、これらの
熱可塑性プラスチックが本発明において有効であり、広
範な用途を有するためである。
【0056】本発明において使用してもよいポリアミド
としては、ポリマー鎖の一体部分としての反復カルボン
アミド基(少なくとも2個の炭素原子によって互いから
隔てられていてもよい)の存在を特徴とする合成線状ポ
リカルボンアミドを挙げることができる。このタイプの
ポリアミドには、下記一般式によって表される反復ユニ
ットを有する、ジアミンおよび二塩基酸から得られるポ
リマー(当該技術分野においてはナイロンとして一般に
知られている)が含まれる。−NHCOR1 COHNR
2
【0057】上式中、R1 は、少なくとも2個、好まし
くは約2〜約11個の炭素原子を有するアルキレン基また
は少なくとも約6個、好ましくは約6〜約17個の炭素原
子を有するアリーレン基であり、R2 は、R1 およびア
リール基から選ばれる。また、既知の方法によって、例
えば、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸およびア
ジピン酸からなる二塩基酸の混合物との縮合によって得
られるコポリアミド並びにターポリアミドも含まれる。
上述のポリアミドは当該技術分野においてよく知られて
いるものであってもよく、例えば、30%のヘキサメチレ
ンジアンモニウムイソフタレートおよび70%のヘキサメ
チレンジアンモニウムアジペートのコポリアミド、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘ
キサメチレンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘ
キサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテ
レフタルアミド、ポリヘプタメチレンピメラミド(ナイ
ロン7,7)、ポリオクタメチレンスベラミド(ナイロ
ン8,8)、ポリノナメチレンアゼラミド(ナイロン
9,9)、ポリデカメチレンアゼラミド(ナイロン1
0,9)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン1
0,10)、ポリ (ビス (4-アミノシクロヘキシル) メ
タン-1,10-デカン−カルボキサミド) 、ポリm-キシリレ
ンアジパミド、ポリp-キシレンセバカミド、ポリ2,2,2-
トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリピペ
ラジンセバカミド、ポリp-フェニレンテレフタルアミ
ド、ポリm-フェニレンイソフタルアミドなどが含まれ
る。
【0058】他の有用なポリアミドとしては、アミノ酸
およびそれらの誘導体の重合によって形成されるもの
(例えば、ラクタム)を挙げることができる。これらの
有用なポリアミドの実例としては、ポリ4-アミノ酪酸
(ナイロン4)、ポリ6-アミノヘキサン酸(ナイロン
6)、ポリ7-アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ8-
アミノオクタン酸(ナイロン8)、ポリ9-アミノノナン
酸(ナイロン9)、ポリ 10−アミノ−デカン酸(ナイ
ロン10)、ポリ 11 -アミノウンデカン酸(ナイロン
11)、ポリ 12-アミノドデカン酸(ナイロン12)な
どを挙げることができる。
【0059】本発明の実施における使用に好ましいポリ
アミドには、広範な用途のゆえに、ポリカプロラクタ
ム、ポリ 12-アミノドデカン酸、ポリヘキサメチレンア
ジパミド、ポリm-キシリレンアジパミド、およびポリ6-
アミノヘキサン酸、並びにそれらのコポリマーおよび/
または混合物が含まれる。
【0060】本発明の方法において用いてもよい他のポ
リマーとしては、線状ポリエステルを挙げることができ
る。ポリエステルのタイプは重要ではなく、個々の状況
において使用するのに選択される個々のポリエステル
は、最終的な形態において望まれる物理的性質および特
徴(すなわち、引張強さ、弾性率など)に本質的に依存
するであろう。従って、物理的性質において広範なバリ
エーションを有する非常に多種の線状熱可塑性ポリエス
テル(例えば、結晶質ポリエステルおよび非晶質ポリエ
ステル)もまた、本発明の実施における使用に好適であ
る。
【0061】使用のために選択される個々のポリエステ
ルは、必要に応じて、ホモポリエステルもしくはコポリ
エステル、またはそれらの混合物とすることができる。
ポリエステルは、通常は、有機ジカルボン酸と有機ジオ
ールとの縮合によって調製することができるので、有用
なポリエステルの実例をこれらのジオール先駆物質およ
びジカルボン酸先駆物質によって、以下の本明細書中に
記載する。
【0062】本発明における使用に好適なポリエステル
としては、芳香族、脂環式、および脂肪族のジオール
と、脂肪族、芳香族、および脂環式のジカルボン酸との
縮合から誘導されるもの、並びに脂環式、脂肪族、およ
び芳香族のポリエステルを挙げることができる。本発明
の実施において利用することができる有用な脂環式、脂
肪族、および芳香族のポリエステルの典型例としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジ
メチレンテレフタレート、ポリエチレンドデケート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリエチレン2,7-ナフタレート、ポリm-フェニレン
イソフタレート、ポリグリコール酸、ポリエチレンスク
シネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンセバ
ケート、ポリデカメチレンアゼレート、ポリエチレンセ
バケート、ポリデカメチレンアジペート、ポリデカメチ
レンセバケート、ポリジメチルプロピオラクトン、ポリ
p-ヒドロキシベンゾエート(Ekonol)、ポリエチレンオキ
シベンゾエート(A-tell)、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリヘキサメ
チレンテレフタレート、ポリデカメチレンテレフタレー
ト、ポリ1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート
(トランス)、ポリエチレン1,5-ナフタレート、ポリエ
チレン2,6-ナフタレート、ポリ1,4-シクロヘキシレンジ
メチレンテレフタレート (Kodel)(シス)、およびポリ
1,4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート (Kode
l)(トランス)を挙げることができる。本発明における
使用には、ジオールと芳香族ジカルボン酸との縮合から
調製されるポリエステル化合物が好ましい。
【0063】このような有用な芳香族カルボン酸の実例
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、およびo-フタ
ル酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジ
カルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタ
レンジカルボン酸、 4,4'-ジフェニルジカルボン酸、
4,4'-ジフェニルスルホン−ジカルボン酸、1,1,3-トリ
メチル -5-カルボキシ-3-(p-カルボキシフェニル)-イダ
ン(idane) 、ジフェニルエーテル 4,4'-ジカルボン酸、
ビス-p-(カルボキシ−フェニル) メタン などを挙げる
ことができる。前述の芳香族ジカルボン酸の中では、本
発明の実施における使用には、ベンゼン環をベースとす
るもの(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルト
フタル酸)が好ましい。これらの好ましい酸先駆物質の
中では、テレフタル酸が特に好ましい酸先駆物質であ
る。これは、テレフタル酸が、溶融加工時に劣化をより
受けにくく、寸法安定性がより高いポリエステルとなる
からである。
【0064】本発明の実施における使用に好ましいポリ
エステルには、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリ1,4-シクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレート、およびポリエチレンナフタレー
ト、並びにこれらのコポリマーおよび混合物が含まれ
る。これらの好ましいポリエステルの中では、その優秀
な機械的強度および加工性のゆえに、ポリエチレンテレ
フタレートがもっとも好ましい。
【0065】有用な熱可塑性プラスチックのもう1つの
組は、下式のα−β不飽和モノマーの重合によって形成
される。 R34 C=CH2
【0066】上式中、R3 およびR4 は、同じであって
も、異なっていてもよく、シアノ、フェニル、カルボキ
シ、アルキルエステル、ハロ、アルキル、1種以上のク
ロロもしくはフルオロで置換されているアルキル、また
は水素であってもよい。このような好ましいポリマーの
実例には、エチレン、プロピレン、ヘキセン、ブテン、
オクテン、ビニルアルコール、アクリロニトリル、ハロ
ゲン化ビニリデン、アクリル酸の塩、メタクリル酸の
塩、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチ
レン、塩化ビニル、スチレンなどのポリマーが含まれ
る。これらの前述のポリマーのコポリマーおよび混合物
を本発明において使用することもできる。
【0067】本発明の実施における使用のためのα−β
不飽和モノマーの重合によって形成される好ましい熱可
塑性ポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
スチレン、およびこれらの混合物であってもよく、低い
コスト並びに良好な機械的性質および表面特性のゆえ
に、ポリプロピレンのポリマーおよびコポリマーがもっ
とも好ましい。
【0068】本発明の物品における種々の相の均質な分
布を確保するために、好適な相溶化剤を使用してもよ
い。これらの相溶化剤により、無機相と高分子相との間
並びに2種以上の異種高分子相の間での相溶性が達成さ
れる。
【0069】クレー−ポリマーの相溶性の範囲におい
て、有効な相溶化剤は、クレー粒子の層間剥離を促進
し、マトリックスポリマー中でのそれらの再凝集を防止
する。これは、クレーの表面に結合する部分と、ポリマ
ーと好都合に結合もしくは相互作用する別の部分とから
なる相溶化剤またはカップリング剤を注意深く選び、導
入することによって、達成することができる。このよう
な相互作用には、ポリエステル系マトリックスポリマー
の場合には、エステル交換も含まれる。高分子相とクレ
ー粒子との相溶性により好都合な相互作用が確保され、
高分子相における層間クレーの分散が促進される。有効
な相溶化は、概して疎水性であるマトリックスポリマー
におけるクレー粒子の分散の均質化および剥離または層
間剥離されたクレーの割合の改良につながる。当該技術
分野において知られている典型的な薬剤には、オルガノ
シランカップリング剤、オルガノジルコネートカップリ
ング剤、およびオルガノチタネートカップリング剤が含
まれる。
【0070】ポリマー−ポリマーの相溶性の範囲におい
て、上記相溶化剤は、相分離およびポリマードメインの
大きさを制御して、望ましい光学的性質、粗さを提供す
る。上記ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーお
よびマトリックスポリマーの相溶化に特に好適な相溶化
剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
/プロピレンのコポリマー、エチレン/ブテンのコポリ
マー(これらのすべての生成物は、無水マレイン酸また
はメタクリル酸グリシジルでグラフト化されている)、
エチレン/アクリル酸アルキル(またはメタクリル酸ア
ルキル)/無水マレイン酸のコポリマー(この無水マレ
イン酸はグラフト化または共重合されている)、エチレ
ン/酢酸ビニル/無水マレイン酸のコポリマー(この無
水マレイン酸はグラフト化または共重合されている)、
無水物がメタクリル酸グリシジルによって完全にまたは
部分的に置き換えられている上記2種のコポリマー、エ
チレン/アクリル酸(またはメタクリル酸のコポリマー
および任意選択的にそれらの塩、エチレン/アクリル酸
アルキル(またはメタクリル酸アルキル)/メタクリル
酸グリシジルのコポリマー(このメタクリル酸グリシジ
ルはグラフト化または共重合されている)、少なくとも
1種のポリアミドのモノアミノオリゴマーおよび前記オ
リゴマーのアミノ官能基と反応することができるモノマ
ーでグラフト化されているα−モノ−オレフィンポリマ
ー(またはコポリマー)によって構成されているグラフ
ト化コポリマーを挙げることができる。このような相溶
化剤は、なかんずく、欧州特許出願公開明細書第 0,34
2,066号および同 0,218,665号に記載されている。もっ
とも好ましい相溶化剤としては、エチレン/アクリル酸
メチル/メタクリル酸グリシジルのターポリマー、およ
びエチレン/メタクリル酸グリシジルのコポリマー、並
びにポリオレフィン、および無水マレイン酸でグラフト
化されているポリオレフィン(Elf Atochem から Lotad
erおよびOrevacとして市販されている)、または類似の
生成物を挙げることができる。これらの相溶化剤は、比
較的少ない使用量で有効であり、入手し易いので好まし
い。
【0071】本明細書に記載されている上記材料に加え
て、本発明は、他の任意選択的な添加剤をいずれの量で
含んでいてもよい。このような任意選択的な添加剤に
は、成核剤、充填材、可塑剤、耐衝撃性改良剤、連鎖延
長剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、熱加工性オニウム
塩、顔料(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、クレーなど)、分散剤
(例えば、脂肪酸アミド(例えば、ステアルアミド)、
脂肪酸の金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム)など)、
染料(例えば、ウルトラマリンブルー、コバルトバイオ
レットなど)、酸化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、高分子艶消し粒子もしくは無機艶消し粒子
もしくは粗面化剤(例えば、シリカ、二酸化チタン、タ
ルク、硫酸バリウム、およびアルミナ)、架橋剤、ボイ
ド化剤などが含まれる。これらの任意選択的な成分およ
び適量は、当該技術分野においてよく知られており、必
要に応じて選択することができる。
【0072】これらの任意選択的な成分の中では、上記
ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーの 0.1〜15
質量%の量の熱加工性オニウム塩(例えば、米国特許出
願第09/853,905号明細書および当該明細書中の参考文献
に記載されているもの)が好ましい。また、顔料および
粒子(例えば、シリカ、二酸化チタン、タルク、硫酸バ
リウム、およびアルミナからなる群より選ばれるもの)
も好ましく、好ましい粒径は 0.2μm 〜10μm の範囲に
ある。
【0073】本発明において利用されるクレーおよびポ
リエーテルブロックポリアミドコポリマーは、ナノ複合
材料製造技術分野において知られているいずれの好適な
手段によって相互作用させて、挿入させることもでき
る。例えば、クレーを好適なモノマーもしくはオリゴマ
ー中に分散させて、その後、重合させてもよい。あるい
は、クレーを、ポリエーテルブロックポリアミドコポリ
マー、オリゴマー、またはそれらの混合物と、好ましく
はそれらの融点以上の温度において溶融配合して、剪断
加工してもよい。
【0074】もう1つの方法において、クレーおよびポ
リエーテルブロックポリアミドコポリマーを溶媒相中で
併せて挿入を達成し、その後、乾燥によって溶媒を除去
してもよい。前述の方法の中では、加工の容易さのゆえ
に、溶融配合を含むものが好ましい。
【0075】本発明の好ましい態様においては、クレー
を、任意選択的な添加剤といっしょに、好適な二軸スク
リュー配合機中で、本発明において利用されるポリエー
テルブロックポリアミドコポリマーと溶融配合して、適
切な混合を確保してもよい。以下に詳述される実験に使
用される二軸スクリュー配合機の例は、Leistritz Micr
o 27である。二軸スクリュー押出機は、建築用ブロック
の原理に基づいて構成することができる。従って、添加
剤の混合、樹脂の滞留時間、並びに添加剤の添加の時点
を、スクリュー設計、バレル設計、および加工パラメー
ターを変更することによって、容易に変更することがで
きる。この Leistritz機は、このような可変性の機械で
ある。正転モードまたは反転モードのいずれにおいても
操作することができる類似の機械は、Werner Pfleiderr
er、およびBerstorff などの他の二軸スクリュー配合機
製造業者によっても提供されている。上記Leistritz Mi
cro 27配合機は、正転モードまたは反転モードで操作す
ることができる。
【0076】上記 Leistritz配合機のスクリューは、直
径が27mmであり、40直径の機能長を有する。この配合機
におけるバレルゾーンの最大数は10である。この配合機
における最大スクリュー回転速度は 500 rpmである。こ
の二軸スクリュー配合機は、樹脂を供給することができ
る主供給機を備えていてもよく、添加剤は、主供給機の
1つを使用して、または2つの副スタッファーを使用し
て、供給してもよい。これらの副スタッファーを使用し
て添加剤を供給する場合、スクリュー設計を適当に構成
する必要がある。ポリエーテルブロックポリアミドコポ
リマーへのクレーの添加の好ましい方式としては、副ス
タッファーを使用して、適切な粘性混合によるクレーの
挿入を確保し、ポリマーマトリックスの隅々への充填材
の分散を確保し、並びに添加剤の熱履歴を制御すること
が挙げられる。この方式においては、主樹脂供給機を使
用してポリエーテルブロックポリアミドコポリマーを供
給することができ、その後、下流にある副スタッファー
によってクレーを添加することができる。あるいは、ク
レーとブロックコポリマーとを、同じ位置にある主供給
機を使用して供給することもできる。
【0077】本発明のさらにもう1つの態様において
は、クレー、ポリエーテルブロックポリアミドコポリマ
ー、およびマトリックスポリマーを、任意選択的な添加
剤といっしょに、好適な二軸スクリュー配合機中で、溶
融配合することができる。クレーおよびポリエーテルブ
ロックポリアミドコポリマーのマトリックスポリマーへ
の添加の好ましい方式の1つとしては、副スタッファー
の使用によって、適切な粘性混合によるクレーの挿入を
確保し、先ずポリエーテルブロックポリアミドコポリマ
ーを、その後、下流にある副スタッファーによってクレ
ーを添加する(逆であってもよい)ことを挙げることが
できる。あるいは、クレーおよびポリエーテルブロック
ポリアミドコポリマーを予備混合しておき、単一の副ス
タッファーによって供給してもよい。この方法は、1つ
の副スタッファーポートしか利用可能ではなく、スクリ
ュー設計に制約がある場合に、特に好適である。また、
マトリックス樹脂と同じ位置にある主供給機を使用して
クレーおよびブロックコポリマーを供給する方法も好ま
しい。
【0078】本発明のもう1つの好ましい態様において
は、クレーを、任意選択的な添加剤といっしょに、好適
な混合装置(例えば、一軸スクリュー配合機、ブレンダ
ー、ミキサー、へら、プレス、押出機、成形機など)を
使用して、本発明において利用されるポリエーテルブロ
ックポリアミドコポリマーと溶融配合してもよい。
【0079】本明細書において上記に記載されているも
のなどの、当該技術分野において知られているいずれの
方法を利用しても、クレー、ポリエーテルブロックポリ
アミドコポリマー、並びに任意選択的なマトリックスポ
リマーおよび他の添加剤を含んでなる、本発明の物品を
形成させることができる。このような形成方法には、一
軸もしくは二軸の配向を有しているか、または有してい
ない、押出、共押出、同時延伸または連続延伸、ブロー
成形、射出成形、積層、溶液キャスティング、塗布、絞
り成形、スピニングなどが含まれるけれども、これらに
限定されるものではない。
【0080】本発明の物品は、シート、ロッド、微粒
子、粉末、繊維、ワイヤー、チューブ、織布、不織布、
支持体、多層構造における層などの、いずれの大きさお
よび形態のものであってもよい。本発明の物品は、包
装、織布製品または不織布製品、保護シートまたは衣
類、医療用器具、スポーツ用品(例えば、ゴルフボール
またはクラブ)などのいずれの目的にも使用することが
できる。
【0081】本発明の1つの好ましい態様において、上
記ポリエーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入さ
れたクレーを、像形成部材のベースに導入してもよい。
このような像形成部材には、写真、電子写真、静電写
真、フォトサーモグラフィー、マイグレーション、エレ
クトロサーモグラフィー、誘電記録(dielectric record
ing)、感熱色素転写、インクジェット、および他のタイ
プの像形成を利用するものが含まれる。本発明のより好
ましい態様としては、写真像形成部材、特に反射型プリ
ント媒体などの写真ディスプレイ製品のベースにおける
ものを挙げることができる。
【0082】像形成部材のための典型的なベースは、硝
酸セルロース、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリ
スチレン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリイミド、ガラス、天然紙および合成紙、
樹脂コート紙、ボイド化ポリマー、ミクロボイド化ポリ
マー、および微孔質材料、布帛などを含んでなる。ポリ
エーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたク
レーを含んでなる本発明の材料は、適当な像形成部材の
ベースにおける使用のためのこれらの材料および/また
はそれらの組み合わせのいずれに導入することもでき
る。多層像形成部材の場合、本発明の前述の材料を、い
ずれの1層以上の層に導入することもでき、像形成支持
体におけるいずれの場所(例えば、頂部側、底部側、も
しくは両側、および/または支持体の2つの面の間)に
配置することもできる。導入の方法は、延伸を伴うか、
または伴わない、押出、共押出、ブロー成形、キャステ
ィング、同時キャスティング、積層、カレンダー加工、
エンボス加工、塗布、吹き付け、成形などを含むことが
できる。本発明によれば、画像受容層は、像形成支持体
のいずれかの側または両側に配置することができる。
【0083】本発明の1つの態様において、ポリエーテ
ルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたクレーを
像形成部材のベースに導入して、像形成部材に帯電防止
特性を提供してもよい。このような用途において、ポリ
エーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたク
レーは、1013Ω/□未満、好ましくは108 〜1012Ω/□
の表面電気抵抗率(SER)をベースに付与する。
【0084】ポリエーテルブロックポリアミドコポリマ
ーで挿入されたクレーを含んでなる、本発明において利
用される像形成支持体は、典型的なポリエステル系写真
フィルムベース形成と同様に、押出および/または共押
出し、その後、配向させることによって形成させること
ができる。あるいは、写真印画紙のための典型的な樹脂
塗布操作と同様に、ポリエーテルブロックポリアミドコ
ポリマーで挿入されたクレーを含んでなる本発明の材料
を別の支持体上に押出塗布することもできる。さらにも
う1つの態様においては、典型的な積層反射型プリント
媒体の形成と同様に、ポリエーテルブロックポリアミド
コポリマーで挿入されたクレーを含んでなる本発明の材
料を押出または共押出し、好ましくは配向させて、予備
形成されたシートとし、その後、別の支持体に積層する
こともできる。
【0085】好ましい態様においては、本発明の材料
を、紙、特に樹脂コート紙、ボイド化ポリマー、および
それらの組み合わせを含む反射型プリント媒体などの画
像ディスプレイに使用される像形成支持体に導入しても
よい。あるいは、像形成支持体は、特殊な効果(例え
ば、昼夜ディスプレイ)を実現するために、反射型媒体
と透明媒体との組み合わせを含んでなっていてもよい。
好ましい態様においては、紙は広範に使用されているの
で、本発明の材料を含んでなる少なくとも1層の層が、
紙を含んでなる支持体に導入されていてもよい。もう1
つの好ましい態様においては、本発明のナノ複合材料を
含んでなる少なくとも1層の層が、ボイド化ポリマーを
含んでなる像形成支持体に導入されていてもよい。これ
は、ボイド化ポリマーが、例えば、耐引裂性、平滑性、
改良された反射性、金属光沢、昼夜ディスプレイとして
の使用法などの多くの望ましい性質を有しているからで
ある。
【0086】本発明において利用される像形成支持体
は、いくつの補助層を含んでなっていてもよい。このよ
うな補助層には、帯電防止層、裏面マーク保持層、つな
ぎ層または接着性促進層、耐摩耗性層、搬送層、遮蔽
層、スプライス提供層、紫外線吸収層、ハレーション防
止層、光学効果提供層、防水層などが含まれる。
【0087】像形成部材における用途の他にも、ポリエ
ーテルブロックポリアミドコポリマーで挿入されたクレ
ーには、例えば、カテーテル(例えば、米国特許第 6,2
51,128号明細書を参照されたい)、バルーン(例えば、
米国特許第 6,221,042号明細書を参照されたい)などの
医療用器具、ひげ剃り用のかみそりなどの身繕い製品
(例えば、米国特許第 6,308,416号明細書を参照された
い)、ゴルフボール(例えば、米国特許第 6,183,382号
明細書を参照されたい)、ランニングシューズなどのス
ポーツ用品などの、無数の他の用途がある。ポリエーテ
ルブロックポリアミドコポリマーの既知の用途におい
て、本発明は、他の物理的性質の向上の中でも、改良さ
れた弾性率としての、さらなる改良を提供することがで
きる。本発明によれば、ポリエーテルブロックポリアミ
ドコポリマーで挿入されたクレーは、本発明の物品に導
入されると、上記コポリマーおよび/またはマトリック
スポリマーのヤング率を、10%超、好ましくは20%超、
より好ましくは50%超増大させることができる。
【0088】クレー:ポリエーテルブロックポリアミド
コポリマーの質量比は、必要に応じて変更することがで
きる。種々の用途に適応させるには、前述の質量比を
1:99〜99:1、より好ましくは3:97〜95:5に維持
するのが好ましい。
【0089】上記ポリエーテルブロックポリアミドコポ
リマーで挿入されたクレー粒子をマトリックスポリマー
中にさらに分散させる場合、クレー:マトリックスポリ
マーの質量比を 0.1:99.9〜80:20で変更することがで
きるけれども、1:99〜50:50であるのが好ましく、
3:97〜20:80であるのがより好ましい。マトリックス
ポリマーは、本発明の物品の20〜99.9質量%を構成す
る。このような好ましい範囲の組成により、物理的性質
の改良並びに加工容易性が確保されるであろう。
【0090】以下の例により、本発明の実施について説
明する。それらは、本発明のすべての可能な変形を網羅
することを目的とするものではない。特に断らない限
り、部および百分率は質量によるものである。
【0091】
【実施例】以下の試料において使用されるクレーは、 C
loisite Na(これは天然モンモリロナイトである)およ
びCloisite 25A、Cloisite 20A、Cloisite 15Aおよび C
loisite 6A(これらはモンモリロナイト系有機クレーで
ある)である(すべてSouthern Clay Products製)。使
用されるポリエーテルブロックポリアミドコポリマー
は、Elf Atochem によって供給されている Pebax MV 10
74であり、ポリアミド12系ブロックおよびポリエチレ
ングリコールエーテルセグメントを含んでなるものと思
われる。マトリックスポリマーは、使用される場合に
は、ポリエチレンである(以降、PETと称する)。
【0092】上記クレーおよびポリマー(複数種であっ
てもよい)を秤量し、密閉式バッチミキサー(例えば、
Brabender )の中、または二軸スクリュー配合機(例え
ば、Leistritz またはWerner-Pfleiderer によって製造
されているもの)の中、またはへらを使用するガラス容
器の中で、ポリマー(複数種であってもよい)の融点よ
りも高い温度において併せる。クレーおよびポリマー
(複数種であってもよい)を加熱の前に予備混合するこ
ともでき、または、ポリマー(複数種であってもよい)
を先ず溶融させ、その後、クレーを添加してもよい。代
替法としては、加熱時にクレーを添加する方法もある。
【0093】CuKα線に合わせられたモノクロメータ
ーを利用する Rigaku Gragg-Brentano回折計を使用し
て、X線回折(XRD)によって、選ばれた試料につい
てのクレーの(001)底面間隔を測定する。比較のた
めに、ポリマーをまったく伴わない乾燥クレーの(00
1)底面間隔を測定し、以下の表Iに列挙する。
【0094】
【表1】
【0095】例1の試料は、ガラス容器中で、予め定め
られた量の Pebaxを秤量することによって調製される。
この Pebaxを溶融させ、予め定められた量の Cloisite
Naを添加し、へらを用いて混合し、ホットプレート上で
加熱し、次に、へらを用いて再び混合し、そして、周囲
温度まで冷却する。固体状態にある例1のアリコート
を、2枚のポリテトラフルオロエチレンまたはポリイミ
ドのシートの間に配置し、次に、 204℃に保持された熱
板を用いて、Carverプレスを使用して、プレスする。得
られるフィルム試料の(001)底面間隔をXRDによ
って分析する。このフィルム試料調製法は、以下のすべ
ての試料についてのXRD測定に適用される。
【0096】例2〜5の試料は、各々、Brabender ユニ
ット中で、先ず、予め定められた量の Pebaxを溶融さ
せ、次に、予め定められた量の有機クレー(すなわち、
それぞれ、Cloisite 25A、Cloisite 20A、Cloisite 15
A、または Cloisite 6A)を添加し、その後、混合する
ことによって調製される。
【0097】例6および7の試料は、各々、二軸スクリ
ュー Werner-Pfleiderer配合機中で、適当な比のCloisi
te 25Aと Pebaxとの乾燥配合物を供給することによって
調製される。
【0098】例8の試料は、Leistritz 配合機中で、主
供給機によって適量の Pebaxを供給し、下流にある副ス
タッファーによって Cloisite Naを供給することによっ
て調製される。
【0099】比較例Aの比較用試料は、同様の様式で、
Leistritz 配合機中で、主供給機によってPETを供給
し、下流にある副スタッファーによって Cloisite Naを
供給することによって調製される。Pebax は使用されな
い。
【0100】例9の試料は、Leistritz 配合機中で、主
供給機によってPETを供給し、下流にある副スタッフ
ァーによってCloisite 25Aを供給することによって調製
される。
【0101】例1〜9の試料および比較例Aの比較用紙
料の組成、溶融加工、およびクレーの(001)底面間
隔についての詳細を、以下の表IIに列挙する。
【0102】
【表2】
【0103】図1は、(A) Cloisite Na(Southern C
lay Productsによって供給されている天然クレー)およ
び(B)10質量%の Cloisite Naと90質量%の Pebax M
V 1074(Elf Atochem によって供給されているポリエー
テルブロックポリアミドコポリマー)とを含んでなるフ
ィルム試料(本発明の例1)についての、クレーの(0
01)底面間隔に対応するXRDパターンを表す。
【0104】図2は、(A)Cloisite 25A(Southern C
lay Productsによって供給されている有機クレー)およ
び(B)10質量%のCloisite 25Aと90質量%の Pebax M
V 1074とを含んでなるフィルム試料(本発明の例7)に
ついての、クレーの(001)底面間隔に対応するXR
Dパターンを表す。
【0105】図1および2の両方において、クレーの
(001)XRDピークは、Pebax を伴わない対応する
クレーのピーク(図1のAおよび図2のA)に対して、
Pebaxの存在下(図1のBおよび図2のB)では、より
低い2θ(°)回折角に向かって、大幅にシフトしてお
り、このことは、本発明の例におけるクレーの底面間隔
が増大したことを示している。クレーの(001)底面
間隔のこのような増大は、本発明に係る、Pebax による
クレーの挿入に起因する。
【0106】表IおよびIIのデータを比較すると、大き
い(001)間隔によって証明されているように、本発
明に従って調製される例1〜9のすべての試料におい
て、Pebax によるクレーの挿入が生ずることが十分に明
らかである。また、Pebax によって天然クレー並びに有
機クレーに挿入することができることも明らかである。
さらに、当該技術分野において知られているいずれの溶
融加工法によっても、本発明の層間クレーを誘導するこ
とができることも明らかである。そのうえ、本発明の層
間クレーは、本発明によって規定されているように、Pe
bax の存在下であればマトリックスポリマー中でも誘導
することができる(例9を参照されたい)けれども、Pe
bax が存在しない場合は誘導することができない(比較
例Aを参照されたい)ことも明らかである。
【0107】例8と類似の試料から調製されるシートの
表面電気抵抗率(SER)を、周囲条件下で、米国特許
第 2,801,191号明細書に記載されているものと同様の方
法によって、2点DCプローブを使用する Keithly Mod
el 616ディジタル電位計を用いて測定する。このSER
は、 8.9 logΩ/□であると測定され、このことは、こ
の材料が帯電防止剤として望ましいことを示しており、
いずれの物品(特に、像形成部材を構成するもの)にお
ける用途も予想される。
【0108】例6および7と類似の試料から調製される
シートのヤング率を、Instron を使用して測定し、層間
クレーを伴わない、Prbax のみのシートのヤング率と比
較する。これらの結果を、以下の表III に列挙する。本
発明の例としての、層間クレーおよび Pebaxを含んでな
るシートが、Pebax のシートよりも、大幅に高いヤング
率を有することは十分に明らかである。具体的には、本
発明に係るクレーを5%および10%のみ含んでなるシー
トは、Pebax のみと比較して、それぞれ、30%超および
60%超、より高い弾性率を有する。このことは、本発明
の材料が、改良された機械的性質を必要とする用途にお
いて望ましいことを示している。
【0109】
【表3】
【0110】本発明の層間クレーおよび物品は、スメク
タイトクレー、合成スメクタイトクレー、またはモンモ
リロナイトを含んでなっていてもよい。上記層間クレー
および物品は、クレー:ポリエーテルブロックポリアミ
ドコポリマーの質量比が1:99〜99:1、3:97〜95:
5、または5:95〜95:5となっていてもよい。上記層
間クレーおよび物品は、ポリアミド連鎖の数平均モル質
量が 300〜15,000または 600〜 5,000であり、ポリエー
テル連鎖の数平均モル質量が 100〜 6,000または 200〜
3,000であってもよい。上記層間クレーおよび物品は、
ポリアミド6、ポリアミド12、ポリエチレンオキシ
ド、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンオキ
シド、およびポリテトラメチレングリコールからなる群
より選ばれるブロックを有するコポリマーを含んでなっ
ていてもよい。上記層間クレーおよび物品は、下式のポ
リエーテルブロック構造を含んでなっていてもよい。 (−OCx2x−)n
【0111】上式中、xは2〜約8であり、上記アルキ
ル基は直鎖または分岐鎖であり、そして、nは2〜約10
00である。
【0112】または、上記層間クレーおよび物品は、下
記一般式によって表される反復ユニットを含むポリアミ
ドブロックを含んでなっていてもよい。 −NHCOR1 COHNR2
【0113】上式中、R1 は、少なくとも2個の炭素原
子を有するアルキレン基または少なくとも6個の炭素原
子を有するアリーレン基であり、R2 は、R1 およびア
リール基から選ばれる。本発明の物品は、ポリオレフィ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレ
フタレート、結晶質ポリエステル、非晶質ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、およびポリスチレンを含
む、マトリックスポリマーを含んでなっていてもよい。
上記物品は、ポリオレフィンを含む相溶化剤をさらに含
んでなっていてもよい。上記物品は、1013Ω/□未満ま
たは108 〜1012Ω/□の表面抵抗率、少なくとも10%ま
たは少なくとも20%向上されたヤング率を有していても
よい。上記物品は、ポリオレフィンを含むマトリックス
ポリマーを含んでなっていてもよく、前記ポリオレフィ
ンは、前記物品の20〜99.9質量%を構成する。上記物品
は、写真部材のためのベース、または像形成部材のため
のベースを構成していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) Cloisite Na(Southern Clay Products
によって供給されている天然クレー)および(B)10質
量%の Cloisite Naと90質量%の Pebax MV 1074(ElfA
tochem によって供給されているポリエーテルブロック
ポリアミドコポリマー)とを含んでなるフィルム試料
(本発明の例1)についての、クレーの(001)底面
間隔に対応するXRDパターンを表す。
【図2】(A)Cloisite 25A(Southern Clay Products
によって供給されている有機クレー)および(B)10質
量%のCloisite 25Aと90質量%の Pebax MV 1074とを含
んでなるフィルム試料(本発明の例7)についての、ク
レーの(001)底面間隔に対応するXRDパターンを
表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ナラシムハラオ ドンテュラ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14623, ロチェスター,ウエスト スクワイア ド ライブ 183 (72)発明者 トーマス ネルソン ブラントン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,コンスタンス ウェイ イ ースト 85 (72)発明者 ゲイリー エス.フリードマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,メドウ リッジ レーン 922 Fターム(参考) 4G073 BB71 BD26 CM15 CN03 GA03 4J002 AB021 AC031 AC071 BB031 BB051 BB061 BB071 BB081 BB121 BB151 BB171 BB231 BB241 BB261 BB271 BC031 BC071 BD041 BD101 BD151 BE021 BE031 BF011 BF021 BG011 BG041 BG051 BG101 BG131 BK001 BP011 CB001 CF001 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CF191 CG011 CH041 CH091 CK031 CK041 CL011 CL031 CL061 CL071 CM041 CN011 CN021 CN031 CN041 CP031 DJ006 DJ046 DJ056 DM006 FB266 GB00 GC00 GG00 GK00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルブロックポリアミドコポリ
    マーで挿入されたクレーを含んでなる層間クレー。
  2. 【請求項2】 マトリックスポリマーとポリエーテルブ
    ロックポリアミドコポリマーで挿入されたクレーを含む
    層間クレーとを含んでなる物品。
  3. 【請求項3】 ポリエーテルブロックポリアミドコポリ
    マーおよび層間クレーを含んでなる物品。
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