JP2003191412A - ポリイミドフィルムおよび積層体 - Google Patents

ポリイミドフィルムおよび積層体

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JP2003191412A JP2001391387A JP2001391387A JP2003191412A JP 2003191412 A JP2003191412 A JP 2003191412A JP 2001391387 A JP2001391387 A JP 2001391387A JP 2001391387 A JP2001391387 A JP 2001391387A JP 2003191412 A JP2003191412 A JP 2003191412A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケミカルエッチングによりパタ−ン形成時に
エッチング時間が短いポリイミドフィルムおよび積層体
を提供する。 【解決手段】 基体層用のテトラカルボン酸成分として
ピロメリット酸二無水物残基、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物残基とジアミン成分
としてp−フェニレンジアミン残基、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエ−テル残基とからなるポリイミド層の少
なくとも片面に表面改質層用のポリイミド層が積層され
てなり、フィルム全体としてケミカルエッチング速度が
3.0μm/分以上であるポリイミドフィルム、および
前記ポリイミドフィルムに導電性金属層が積層されてい
る積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリイミドフィ
ルムおよび導電性金属層との積層体に関するものであ
り、特にフィルム全体としてケミカルエッチング(薬液
による湿式エッチング)によるパタ−ン形成時にエッチ
ング時間が短く特にパタ−ンの形状が良好であるなど良
好なケミカルエッチング特性を有するポリイミドフィル
ムおよび積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラ、パソコン、液晶ディスプ
レイなどの電子機器類への用途として芳香族ポリイミド
フィルムは広く使用されている。芳香族ポリイミドフィ
ルムをフレキシブルプリント板(FPC)やテ−プ・オ
−トメイティッド・ボンディング(TAB)などの基板
材料として使用するためには、エポキシ樹脂などの接着
剤を用いて銅箔を張り合わせる方法が採用されている。
【0003】芳香族ポリイミドフィルムは耐熱性、機械
的強度、電気的特性などが優れているが、エポキシ樹脂
などの接着剤の耐熱性等が劣るため、本来のポリイミド
の特性を損なうことが指摘されている。このような問題
を解決するために、接着剤を使用しないでポリイミドフ
ィルムに銅を電気メッキしたり、銅箔にポリアミック酸
溶液を塗布し、乾燥、イミド化したり、熱可塑性のポリ
イミドを熱圧着させたオ−ルポリイミド基材も開発され
ている。
【0004】また、ポリイミドフィルムと金属箔との間
にフィルム状ポリイミド接着剤をサンドイッチ状に接合
させたポリイミドラミネ−トおよびその製法が知られて
いる(米国特許第4543295号)。しかし、このポ
リイミドラミネ−トは、剥離強度(接着強度)が小さく
使用が制限されるという問題がある。
【0005】これらの問題点を解決するため、キャスチ
ング法による積層体や、特公平7−102648号や特
開平10−138318号公報に記載されている多層押
し出し法による多層ポリイミドフィルムおよび金属箔積
層体が提案された。これらによって多くの問題点が解決
されたが、キャスティング法の積層体のコア層部分に用
いられる組成の耐熱性ポリイミドでは、ポリイミド本来
の特性が損なわれる。また、熱融着性を改良するため、
分子量を小さくしたり末端基を変えたりする試みも提案
されているが、却って電気特性が低下する場合がありし
かも剥離強度が充分大きくなく、熱融着性ポリイミド層
のケミカルエッチング特性はエッチング速度が0.7μ
m/分(min)と小さく不充分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、ポ
リイミド層(全層)をケミカルエッチングによりパタ−
ン形成時にエッチング時間が短いケミカルエッチング特
性を有するポリイミドフィルムおよび該ポリイミドを使
用した積層体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、基体層用の
テトラカルボン酸成分としてピロメリット酸二無水物残
基および/または3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物残基とジアミン成分としてp−フ
ェニレンジアミン残基および/または4,4’−ジアミ
ノジフェニルエ−テル残基とからなるポリイミド層の少
なくとも片面に表面改質層用のポリイミド層が積層され
てなり、基体層および表面改質層のいずれもテトラカル
ボン酸成分中10モル%以上のピロメリット酸二無水物
残基およびジアミン成分中10モル%以上の4,4’−
ジアミノジフェニルエ−テルのいずれかを含有し、フィ
ルム全体としてケミカルエッチング速度が3.0μm/
分以上であるポリイミドフィルムに関する。また、この
発明は、前記ポリイミドフィルムに導電性金属層が積層
されている積層体に関する。
【0008】さらに、この発明は、ポリイミドフィルム
に導電性金属層が積層されてなり、ポリイミドフィルム
が15×10-6〜25×10-6cm/cm/℃の線膨張
係数(50〜200℃)(MD、TD)、7〜50μm
の厚み、4000〜10000MPaの引張弾性率(M
D、TDASTM−D882)および全体として3.0
μm/分以上のケミカルエッチング速度を有し、導電性
金属とポリイミドフィルムとの剥離強度が0.8kgf
/cm以上である積層体に関する。
【0009】前記のケミカルエッチンチング速度とは、
80℃のエッチング液(組成:水酸化カリウム36重量
%、モノエタノ−ルアミン37重量%、水27重量%)
に浸漬してポリイミドフィルムが完溶するまでの時間を
測定し、ポリイミドフィルムの厚さ(μm)を完溶に要
した時間(分)で割った値である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の好ましい態様を
列記する。 1)表面改質層ポリイミドが、テトラカルボン酸二無水
物100モル%中、10〜25モル%がピロメリット酸
二無水物、5〜15モル%が3,3’,4,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、残部が3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
および1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
を必須成分とする芳香族ジアミンから得られるイミド単
位を有する前記のポリイミドフィルム。
【0011】2)表面改質層ポリイミドが、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルから得られるポ
リイミドである前記のポリイミドフィルム。 3)導電性金属層が、片面に銅箔と他面にステンレス箔
とからなる前記の積層体。 4)導電性金属層が、1〜12μmの厚みを有する前記
の積層体。
【0012】5)ポリイミドフィルムが、基体層用のテ
トラカルボン酸成分としてピロメリット酸二無水物残基
および/または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物残基とジアミン成分としてp−フェ
ニレンジアミン残基および/または4,4’−ジアミノ
ジフェニルエ−テル残基とからなるポリイミド層の少な
くとも片面に表面改質層用のポリイミド層が積層されて
なり、基体層および表面改質層のいずれもテトラカルボ
ン酸成分中10モル%以上のピロメリット酸二無水物残
基およびジアミン成分中10モル%以上の4,4’−ジ
アミノジフェニルエ−テル成分のいずれかを含有し、多
層構造である前記の積層体。
【0013】以下、この発明を表面改質層用のポリイミ
ド層と基体層ポリイミドとからなる多層構造のポリイミ
ドフィルムの場合について説明する。この発明において
基体層ポリイミドとしては、テトラカルボン酸成分とし
てピロメリット酸二無水物残基および/または3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
残基とジアミン成分としてp−フェニレンジアミン残基
および/または4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル
残基とを含有しテトラカルボン酸成分中10モル%以
上、好適には10〜100モル%のピロメリット酸二無
水物残基を含有する高耐熱性のポリイミド、その中でも
ジアミン成分中10モル%以上の4,4’−ジアミノジ
フェニルエ−テルを含有する高耐熱性のポリイミドが適
当である。前記の各成分が前記の範囲外であると、ケミ
カルエッチング性が低下するので好ましくない。
【0014】基体層ポリイミドとして、特に3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下
単にs−BPDAと略記することもある。)とp−フェ
ニレンジアミン(以下単にPPDと略記することもあ
る。)と4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下
単にDADEと略記することもある。)および/または
ピロメリット酸二無水物(以下単にPMDAと略記する
こともある。)とから製造される。この場合PPD/D
ADE(モル比)は90/10〜10/90であること
が好ましい。また、s−BPDA/PMDAは90/1
0〜15/85であることが好ましい。また、好適には
ピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよ
び4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルとから製造さ
れる。この場合DADE/PPD(モル比)は90/1
0〜10/90であることが好ましい。これらの3〜4
成分共重合ポリイミドは、回路用金属、特に銅に近い低
線膨張係数を有しており有利である。
【0015】この発明における表面改質層ポリイミドと
して、ピロメリット酸残基および/または4,4’−ジ
アミノジフェニルエ−テル残基を含有するポリイミドが
適当である。前記の表面改質層ポリイミドとして、特に
テトラカルボン酸二無水物100モル%中、10〜25
モル%、特に12〜25モル%がピロメリット酸二無水
物、5〜15モル%が3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、残部(好適には60〜
83モル%)が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物および1、3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼンを必須成分(好適には50〜100
モル%)とする芳香族ジアミンから得られるイミド単位
を有するものが好ましい。このポリイミドは熱融着性と
ケミカルエッチング性とを兼ね備えており有利である。
また、表面改質層ポリイミドとして、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および4,
4’−ジアミノジフェニルエ−テルから得られるポリイ
ミドが良好なケミカルエッチング性および実装特性を有
しており有利である。
【0016】前記の表面改質層ポリイミドは、前記組成
の芳香族テトラカルボン酸二無水物とほぼ等量の芳香族
ジアミンとを有機溶媒中で重合し、ポリイミド前駆体溶
液を流延成形し、加熱乾燥して、イミド化することによ
って得ることができる。
【0017】この発明におけるポリイミドフィルムは、
好適には線膨張係数(50〜200℃)(MD、TD)
が30×10-6cm/cm/℃以下、特に15×10-6
〜30×10-6cm/cm/℃、その中でも15×10
-6〜25×10-6cm/cm/℃で厚みが7〜150μ
m、特に7〜50μmであるあるものが好ましく、ま
た、引張弾性率(MD、TD)が4000MPa以上、
特に4000〜10000MPaであるものが好まし
い。
【0018】この発明のポリイミドフィルムは、好適に
は共押出し−流延製膜法(単に、多層押出法ともい
う。)によって基体層用ポリイミドの前駆体溶液である
ド−プ液と表面改質層用ポリイミドの前駆体溶液である
ド−プ液とを積層、乾燥、イミド化して多層押出しポリ
イミドフィルムを得る方法によって得ることができる。
【0019】前記の方法において、多層ポリイミドフィ
ルムを得る場合、前記各成分を有機溶媒中、約100℃
以下、特に20〜60℃の温度で反応させて基体層用ポ
リアミック酸(ポリイミド前駆体)の溶液および表面改
質層用ポリアミック酸の溶液とし、これらポリイミド前
駆体の溶液あるいはポリイミド前駆体の溶液にさらに有
機溶媒を加えてポリイミド前駆体濃度を調節したものを
各ド−プとして使用すればよい。前記の表面改質層用ポ
リイミドを与えるポリイミド前駆体のド−プは、ポリア
ミック酸の濃度が1〜20重量%程度であることが好ま
しい。
【0020】前記のポリアミック酸のゲル化を制限する
目的でリン系安定剤、例えば亜リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリフェニル等をポリアミック酸重合時に固形分
(ポリマ−)濃度に対して0.01〜1%の範囲で添加
することができる。また、イミド化促進の目的で、ド−
プ液中にイミド化剤を添加することができる。例えば、
イミダゾ−ル、2−イミダゾ−ル、1,2−ジメチルイ
ミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、ベンズイミダ
ゾ−ル、イソキノリン、置換ピリジンなどをポリアミッ
ク酸に対して0.005〜10重量%、特に0.01〜
2重量%の割合で使用することができる。これらは比較
的低温でイミドを完了することができる。
【0021】また、剥離強度の安定化の目的で、熱圧着
性ポリイミド原料ド−プに有機アルミニウム化合物、無
機アルミニウム化合物または有機錫化合物を添加しても
よい。例えば水酸化アルミニウム、アルミニウムトリア
セチルアセトナ−トなどをポリアミック酸に対してアル
ミニウム金属として1ppm以上、特に1〜1000p
pmの割合で添加することができる。
【0022】また、前記基体層としてのポリイミドとし
ては、単独のポリイミドフィルムの場合にガラス転移温
度が300℃以上、特に320℃以上か確認不可能であ
るものが好ましい。前記基体層ポリイミドは、最終的に
各成分の割合が前記範囲内であればランダム重合、ブロ
ック重合、あるいはあらかじめ2種類のポリアミック酸
を合成しておき両ポリアミック酸溶液を混合後反応条件
下で混合して均一溶液とする、いずれの方法によっても
達成される。
【0023】前記各成分を使用し、ジアミン成分とテト
ラカルボン酸二無水物の略等モル量を、有機溶媒中で反
応させてポリアミック酸の溶液(均一な溶液状態が保た
れていれば一部がイミド化されていてもよい)とする。
前記基体層ポリイミドの物性を損なわない種類と量の他
の芳香族テトラカルボン酸二無水物や芳香族ジアミン、
例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタン等を使用し
てもよい。
【0024】前記のポリアミック酸製造に使用する有機
溶媒は、基体層用ポリイミドおよび表面改質層用ポリイ
ミドのいずれに対しても、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メ
チルカプロラクタム、クレゾ−ル類などが挙げられる。
これらの有機溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0025】前記の多層ポリイミドフィルムの製造にお
いては、例えば上記の基体層のポリイミド前駆体溶液と
表面改質層用のポリイミド前駆体溶液を共押出して、こ
れをステンレス鏡面、ベルト面等の支持体面上に流延塗
布し、100〜200℃で半硬化状態またはそれ以前の
乾燥状態とすることが好ましい。200℃を越えた高い
温度で流延フィルムを処理すると、多層ポリイミドフィ
ルムの製造において、接着性の低下などの欠陥を来す傾
向にある。この半硬化状態またはそれ以前の状態とは、
乾燥およびイミド化によって自己支持性の状態にあるこ
とを意味する。
【0026】前記の共押出しは、例えば特開平3−18
0343号公報(特公平7−102661号公報)に記
載の共押出法によって二層あるいは三層の押出し成形用
ダイスに供給し、支持体上にキャストしておこなうこと
ができる。前記の基体層ポリイミドを与える押出し物層
の片面あるいは両面に、表面改質層用ポリイミド前駆体
溶液を積層して多層フィルム状物を形成して乾燥後、表
面改質層用ポリイミドのガラス転移温度(Tg)以上で
劣化が生じる温度以下の温度、好適には250〜520
℃、特に250〜420℃の温度(表面温度計で測定し
た表面温度)まで加熱して(好適にはこの温度で1〜6
0分間加熱して)乾燥およびイミド化して、基体層ポリ
イミドの片面あるいは両面に表面改質層用ポリイミドを
有する多層押出しポリイミドフィルム、好適には多層押
出しポリイミドフィルムを製造することができる。
【0027】前記の表面改質層ポリイミドは、前記の酸
成分とジアミン成分とを使用することによって、好適に
はガラス転移温度が190〜280℃、特に200〜2
75℃であって、好適には前記の条件で乾燥・イミド化
して薄層(好適には熱圧着性の)ポリイミドのゲル化を
実質的に起こさせないことによって達成される、ガラス
転移温度以上で300℃以下の範囲内の温度で溶融せ
ず、かつ弾性率(通常、275℃での弾性率が50℃で
の弾性率の0.001〜0.5倍程度)を保持している
ものが好ましい。
【0028】前記の多層ポリイミドフィルムは、基体層
ポリイミドのフィルム(層)の厚さが5〜125μmで
あることが好ましく、表面改質層ポリイミド層の厚さは
1〜25μm、特に1〜15μm、その中でも特に2〜
12μmが好ましい。また、前記の他の金属箔と積層さ
れる場合の表面改質層である熱融着性ポリイミド層の厚
さは、使用する他の金属箔の表面粗さ(Rz)以上であ
ることが好ましい。特に、ポリイミドフィルムとして、
両面に熱融着性ポリイミド層を有し、全体の厚みが7〜
150μm、特に7〜50μm、その中でも特に7〜4
0μmであるもので、引張弾性率(MD、TD、25
℃)が4000〜10000MPa程度であるものが高
密度化の点から好ましい。
【0029】この発明においてポリイミドフィルムに積
層する導電性金属層としては、表面改質層が熱融着性ポ
リイミドである場合には、銅、アルミニウム、鉄、金な
どの金属箔あるいはこれら金属の合金箔が挙げられる
が、好適には金属層(A層)としての圧延銅箔、電解銅
箔あるいはSUS箔と金属層(B層)としての銅箔ある
いはSUS箔の組み合わせ、あるいは金属層(A層)と
しての圧延銅箔、電解銅箔と金属層(B層)としてのS
US箔(あるいはSUS板)との組み合わせ、特に圧延
銅箔、電解銅箔などの銅箔とステンレス箔との組み合わ
せがあげられる。前記の金属層(A層)としての銅箔は
厚みが3〜18μm程度であり、SUS箔は厚みが10
〜35μm程度であるものが好ましい。金属層(B層)
としてSUS箔あるいはSUS板としては、厚みが20
〜200μm程度であることが好ましい。
【0030】また、銅箔として、表面粗度の余り大きく
なくかつ余り小さくない、好適には薄層ポリイミドとの
接触面のRzが3μm以下、特に0.5〜3μm、その
中でも特に1.5〜3μmであるものが好ましい。この
ような金属箔、例えば銅箔はVLP、LP(またはHT
E)として知られている。また、Rzが小さい場合に
は、金属箔表面を表面処理したものを使用してもよい。
【0031】この発明においては、好適には前記の熱圧
着性多層ポリイミドフィルムと金属箔とを、圧縮装置、
あるいはロ−ルラミネ−トあるいはダブルベルトプレス
などの連続ラミネ−ト装置であって、熱圧着性多層ポリ
イミドフィルムのみあるいは熱圧着性多層ポリイミドフ
ィルムと金属箔を導入する直前のインラインで150〜
250℃程度、特に150℃より高く250℃以下の温
度で2〜120秒間程度予熱できるように熱風供給装置
や赤外線加熱機などの予熱器を用いて予熱して、加熱圧
着して張り合わせることによって、フレキシブル金属箔
積層体である積層体を得ることができる。前記のダブル
ベルトプレスは、加圧下に高温加熱−冷却を行うことが
できるものであって、熱媒を用いた液圧式のものが好ま
しい。前記のインラインとは原材料の繰り出し装置と連
続ラミネ−ト装置の圧着部との間に予熱装置を設置し、
直後に圧着できる装置配置になったものをいう。
【0032】特に、前記の積層体は、好適にはロ−ルラ
ミネ−トまたはダブルベルトプレスの加熱圧着ゾ−ンの
温度が熱融着性ポリイミドのガラス転移温度より20℃
以上高く400℃以下の温度、特にガラス転移温度より
30℃以上高く400℃以下の温度で加圧下に熱圧着
し、特にダブルベルトプレスの場合には引き続いて冷却
ゾ−ンで加圧下に冷却して、好適には熱圧着性ポリイミ
ドのガラス転移温度より20℃以上低い温度、特に30
℃以上低い温度まで冷却して、積層することによって製
造することができ、接着強度が大きい(90°剥離強度
が0.8kgf/cm以上、特に1kgf/cm以上で
ある。)。
【0033】前記の方法によって、特にダブルベルトを
使用して、長尺で幅が約400mm以上、特に約500
mm以上の幅広の、接着強度が大きく(90°剥離強度
が0.8kgf/cm以上、特に1kgf/cm以上で
ある。)、金属箔表面に皺が実質的に認めれられない程
度の外観が良好な積層体を得ることができる。
【0034】また、この発明における導電性金属層とし
て、ポリイミドフィルムに金属を蒸着し金属メッキする
場合は蒸着金属とメッキ金属が挙げられる。この場合、
ポリイミドフィルムの表面改質層表面を真空プラズマ放
電処理などの減圧放電処理するか、あるいは多層ポリイ
ミドフィルムの表面改質表面を過マンガン酸カリウムお
よび/または過マンガン酸ナトリウムと水酸化カリウム
および/または水酸化ナトリウムとを含む溶液で浸漬処
理し、特に過マンガン酸カリウムおよび/または過マン
ガン酸ナトリウムを10〜100g/Lの濃度で含みか
つ水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムを1
0〜100g/Lの濃度で含み20〜85℃の水溶液に
10〜600秒間程度浸析した後、酸処理することによ
って表面処理して、処理面が網目構造の凸部を有する凹
凸形状を有し、処理面に少なくとも2層の金属薄膜を形
成することが好ましい。
【0035】前記の金属蒸着膜は下地金属層と表面金属
層を有する2層以上の構造としてもよい。前記下地金属
層としては、クロム、チタン、パラジウム、亜鉛、モリ
ブデン、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、鉄等が挙
げられる。前記表面金属層(あるいは中間層)としては
銅が挙げられる。蒸着後に必要であれば触媒処理して銅
やパラジウムなどを吸着させた後、金属メッキすること
が好ましい。蒸着層上に設ける金属メッキ層の材質とし
ては、銅、銅合金、銀等、特に銅が好適である。金属メ
ッキ層の形成方法としては、場合により無電解メッキし
た後に電解メッキする方法が好ましい。また、真空プラ
ズマ放電処理したポリイミドフィルムの片面に、クロ
ム、チタン、パラジウム、亜鉛、錫、モリブデン、ニッ
ケル、コバルト、ジルコニウム、鉄等の下地金属層を形
成し、その上に中間層として銅の蒸着層を形成した後、
それ自体公知の方法によって触媒付与し、銅の無電解メ
ッキ層を形成する、あるいは、金属蒸着層の厚みを例え
ば0.01〜1.0μmとして銅などの無電解金属メッ
キ層を省略し、表面層として電解銅メッキ層を形成して
もよい。また、この発明において、表面処理ポリイミド
フィルムにケミカルエッチングによって穴あけ加工した
後、2層の導電性金属蒸着層および導電性金属メッキ層
を形成してもよい。前記のようにして形成される導電性
金属層は、厚みが1〜12μmであることが好ましい。
【0036】この発明によって得られる積層体は、通
常、金属層をそれ自体公知の方法、例えば、積層体の金
属箔にポジ型フォトレジストを塗布乾燥した後、紫外線
などで露光及びアルカリ現像を行って、例えば直径30
〜150μmの孔を100〜200μm間隔で配列した
レジストパタ−ンを作成し、次いで塩化第二鉄含有エッ
チング液で露光している金属箔をエッチングしてパタ−
ンを形成した後、所望のパタ−ンにエッチングされた金
属箔をマスクとして用い、ポリイミド層をそれ自体公知
の方法、例えば特開平10−97081号公報に記載の
エタノ−ルアミンあるいはイソまたはジプロパノ−ルア
ミン20〜50重量%と水酸化カリウム(KOH)25
〜40重量%と水25〜40重量%とからなるエッチン
グ液をポリイミドフィルムに50〜80℃で5〜20分
間程度(ポリイミドフィルム厚みが50μmの場合)、
好適には超音波発信器を備えたエッチング装置を用い
て、接触させて処理することによって多層ポリイミドフ
ィルムをケミカルエッチングして、フィルムに貫通穴
(スル−ホ−ル)を形成して、基板とすることができ
る。
【0037】この発明の積層体は、好適にはポリイミド
フィルムのケミカルエッチング速度、導電性金属層との
剥離強度が各々、フィルム全体としてケミカルエッチン
グ速度:3.0μm/分以上、金属層とポリイミド層と
の剥離強度が0.8kgf/cm以上、特に1kg/c
m以上で、電気特性が従来公知のポリイミドフィルムと
同等である。
【0038】この発明の積層体の導電性金属層、次いで
多層ポリイミド層をケミカルエッチング加工し、そのま
まあるいはセミアディティブ法によりファインパタ−ン
化して得られる基板は、よりファイン化された電子部品
用基板として好適に使用できる。例えば、ハ−ドディス
クドライブのサスペンションとして、あるいはFPC、
TAB、多層基板のベ−ス基板として好適に使用するこ
とができる。
【0039】
【実施例】以下、この発明を実施例および比較例により
さらに詳細に説明する。以下の各例において、ポリイミ
ドフィルムの物性評価および銅箔、ステンレスとの積層
体の剥離強度は以下の方法に従って測定した。ポリイミ
ドフィルムの引張り弾性率はASTM D882により
測定し、線膨張係数は50〜200℃における寸法変化
を測定した。 ケミカルエッチング性:ポリイミドフィルムとステンレ
ス箔(約20μm)を貼り合わせた試験片を80℃のエ
ッチング液(TPE−3000:東レエンジニアリング
社製、組成:水酸化カリウム36重量%、モノエタノ−
ルアミン37重量%、水27重量%)に浸漬し、ポリイ
ミドフィルムが完溶するまでの時間を測定した。エッチ
ング速度(μm/分)=ポリイミドフィルム厚さ(μ
m)/完溶に要した時間(分)
【0040】積層体の剥離強度:340℃に保った熱プ
レスを用い、圧延銅箔(18μm:ジャパンエナジ−社
製)/ポリイミドフィルム/ステンレス箔(20μm:
新日鉄社製)と重ね、5分間予熱後、60kgf/cm
2の圧力で1分間プレスを行い、3層の積層体を得た。
この積層体について、室温にて50mm/分で90度剥
離強度を測定した。
【0041】また、以下の記載において、各略号は次の
化合物を意味する。 s−BPDA:3,3‘,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物 PMDA:ピロメリット酸二無水物 BTDA:3,3‘,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 PPD:p−フェニレンジアミン DADE:4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル TPE−R:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン
【0042】実施例1 基体ポリイミド(X)製造用ド−プの合成として、攪拌
機、窒素導入管を備えた反応容器に、ジメチルアセトア
ミド(DMAc)を加え、さらに、s−BPDA、PM
DA、PPDをモル比で80:20:99.8とし、ポ
リマ−濃度が18重量%になるように加えた。添加終了
後、50℃を保ったまま3時間反応を続けた。得られた
ポリアミック酸溶液は褐色粘調液体であり、25℃にお
ける溶液粘度は約1500ポイズであった。
【0043】表面改質ポリイミド層製造用ド−プの合成
として、攪拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、ジメ
チルアセトアミド(DMAc)とTPE−Rを加え溶解
した。さらに、s−BPDA、PMDA、BTDAを7
0:20:10のモル比、テトラカルボン酸二無水物:
芳香族ジアミンのモル比が100:99.8となるよう
に加え、モノマ−濃度が18重量%になるようにDMA
cを加えた。添加終了後、室温で3時間反応を行い、ポ
リアミック酸溶液を得た。
【0044】三層押出しダイスを設けた製膜装置を使用
し、前記ポリアミック酸溶液を三層押出しダイスから金
属製支持体上に流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥
し、固化フィルムとした。この固化フィルムを支持体か
ら剥離した後、加熱炉で200℃から最終温度400℃
まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行い、厚み
17μm(構成:3μm/11μm/3μm)の長尺状
三層押出しポリイミドフィルムを製造した。この三層押
出しポリイミドフィルムは、線膨張係数(50〜200
℃)(MD、TD)が15×10-6〜25×10-6cm
/cm/℃の範囲内で、引張弾性率(MD、TD)が4
000〜10000MPaの範囲内であった。
【0045】また、この三層押出しポリイミドフィルム
を使用して、圧延銅箔(18μm:ジャパンエナジ−社
製)/ポリイミドフィルム/ステンレス箔(20μm:
新日鉄社製)と重ね、5分間予熱後、60kgf/cm
2の圧力で1分間プレスを行い、3層の積層体を得た。
この積層体について、室温にて50mm/分で90度剥
離強度を測定したところ、銅箔面での剥離強度が2.0
kgf/cm以上、ステンレス箔面での剥離強度が1.
0kgf/cmであった。また、ケミカルエッチング速
度が3.13μmであり、ケミカルエッチング後の形状
が良好であった。
【0046】実施例2 基体ポリイミド層(X)の組成をs−BPDA、PMD
A、PPD、DADEでモル比を30:70:50:4
9.8とした以外は、実施例1と同様にして、厚み17
μm(構成:3μm/11μm/3μm)の三層押出し
ポリイミドフィルムを製造した。この三層押出しポリイ
ミドフィルムは、線膨張係数(50〜200℃)(M
D、TD)が15×10-6〜25×10-6cm/cm/
℃の範囲内で、引張弾性率(MD、TD)が4000〜
10000MPaの範囲内であった。また、この三層押
出しポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にし
て積層体を得た。この積層体について、銅箔およびステ
ンレス箔との剥離強度およびケミカルエッチング性を評
価したところ、銅箔剥離強度:2.0kgf/cm以
上、ステンレス箔剥離強度:1.0kgf/cmであっ
た。また、エッチング速度:3.60μm/分であり、
ケミカルエッチング後の形状が良好であった。
【0047】実施例3 基体ポリイミド層(X)の組成を、PMDA、DADE
でモル比を100:99.8とした以外は、実施例1と
同様にして、厚み17μm(構成:3μm/11μm/
3μm)の三層押出しポリイミドフィルムを製造した。
この三層押出しポリイミドフィルムは、線膨張係数(5
0〜200℃)(MD、TD)が15×10-6〜25×
10-6cm/cm/℃の範囲内で、引張弾性率(MD、
TD)が4000〜10000MPaの範囲内であっ
た。この三層押出しポリイミドフィルムを用いて、実施
例1と同様にして積層体を得た。この積層体について、
銅箔およびステンレス箔との剥離強度およびケミカルエ
ッチング性を評価したところ、銅剥離強度:2.0kg
f/cm以上、ステンレス箔剥離強度:1.0kgf/
cmであった。また、ケミカルエッチング速度:3.5
2μm/分であり、ケミカルエッチング後の形状が良好
であった。
【0048】実施例4 表面改質ポリイミド層(X)の組成をs−BPDA、D
ADEでモル比を100:99.8とした以外は、実施
例1と同様にして、厚み25μm(構成:2μm/21
μm/2μm)の三層押出しポリイミドフィルムを製造
した。この三層押出しポリイミドフィルムは、線膨張係
数(50〜200℃)(MD、TD)が15×10-6
25×10-6cm/cm/℃の範囲内で、引張弾性率
(MD、TD)が4000〜10000MPaの範囲内
であった。この三層押出しポリイミドフィルムを用い
て、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体に
ついて、銅箔およびステンレス箔との剥離強度およびケ
ミカルエッチング性を評価したところ、銅剥離強度:
2.0kgf/cm以上、ステンレス剥離強度:1.0
kgf/cmであった。また、ケミカルエッチング速
度:3.08μm/分であり、ケミカルエッチング後の
形状が良好であった。
【0049】比較例1 基体ポリイミド層(X)の組成をs−BPDA、PPD
でモル比を100:99.8とし、表面改質ポリイミド
層の組成をs−BPDA、DADEでモル比を100:
99.8した以外は、実施例1と同様にして、厚み25
μm(構成:2μm/21μm/2μm)の三層押出し
ポリイミドフィルムを製造した。この三層押出しポリイ
ミドフィルムのは、エッチング速度:2.53μm/分
で、ケミカルエッチング後の形状がやや劣っていた。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、導電性金属層とポリ
イミドフィルムとの積層体の剥離強度が大きく、ポリイ
ミド層をケミカルエッチングによりパタ−ン形成時にエ
ッチング時間が短く、さらにパタ−ンの形状が良好であ
るケミカルエッチング特性を有する多層ポリイミドフィ
ルムを得ることができる。
【0051】さらに、この発明によれば、導電性金属層
とポリイミドフィルムとの積層体の剥離強度が大きく、
ポリイミド層をケミカルエッチングによりパタ−ン形成
時にエッチング時間が短く、さらにパタ−ンの形状が良
好であるケミカルエッチング特性を有する積層体をを得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01D AB04E AB17D AB33D AB33E AK49A AK49B AK49C BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D BA16 GB43 JG01D JG01E JL01 YY00D YY00E 4J043 PA02 PA04 PA08 QB31 RA35 SA06 SB01 SB03 TA22 TB01 TB03 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UB121 UB152 UB402 VA021 VA022 VA041 VA051 VA062 XA16 YA06 ZA60 ZB50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体層用のテトラカルボン酸成分として
    ピロメリット酸二無水物残基および/または3,3’,
    4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基と
    ジアミン成分としてp−フェニレンジアミン残基および
    /または4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル残基と
    からなるポリイミド層の少なくとも片面に表面改質層用
    のポリイミド層が積層されてなり、基体層および表面改
    質層のいずれもテトラカルボン酸成分中10モル%以上
    のピロメリット酸二無水物残基およびジアミン成分中1
    0モル%以上の4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル
    成分のいずれかを含有し、全体としてケミカルエッチン
    グ速度が3.0μm/分以上である多層構造のポリイミ
    ドフィルム。
  2. 【請求項2】 表面改質層ポリイミドが、テトラカルボ
    ン酸二無水物100モル%中、10〜25モル%がピロ
    メリット酸二無水物、5〜15モル%が3,3’,4,
    4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、残部
    が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二
    無水物および1、3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
    ンゼンを必須成分とする芳香族ジアミンから得られるイ
    ミド単位を有する請求項1に記載のポリイミドフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 表面改質層ポリイミドが、3,3’,
    4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および
    4,4’−ジアミノジフェニルエ−テルから得られるポ
    リイミドである請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載されたポ
    リイミドフィルムに導電性金属層が積層されている積層
    体。
  5. 【請求項5】 導電性金属層が、片面に銅箔と他面にス
    テンレス箔とからなる請求項4に記載の積層体。
  6. 【請求項6】ポリイミドフィルムに導電性金属層が積層
    されてなり、ポリイミドフィルムが15×10-6〜25
    ×10-6cm/cm/℃の線膨張係数(50〜200
    ℃)(MD、TD)、7〜50μmの厚み、4000〜
    10000MPaの引張弾性率(MD、TDASTM−
    D882)および全体として3.0μm/分以上のケミ
    カルエッチング速度を有し、導電性金属とポリイミドフ
    ィルムとの剥離強度が0.8kgf/cm以上である積
    層体。
  7. 【請求項7】導電性金属層が、1〜12μmの厚みを有
    する請求項6記載の積層体。
  8. 【請求項8】ポリイミドフィルムが、基体層用のテトラ
    カルボン酸成分としてピロメリット酸二無水物残基およ
    び/または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
    ボン酸二無水物残基とジアミン成分としてp−フェニレ
    ンジアミン残基および/または4,4’−ジアミノジフ
    ェニルエ−テル残基とからなるポリイミド層の少なくと
    も片面に表面改質層用のポリイミド層が積層されてな
    り、基体層および表面改質層のいずれもテトラカルボン
    酸成分中10モル%以上のピロメリット酸二無水物残基
    およびジアミン成分中10モル%以上の4,4’−ジア
    ミノジフェニルエ−テル成分のいずれかを含有し、多層
    構造である請求項6記載の積層体。
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