JP2003191116A - 三枚刃ドリル - Google Patents

三枚刃ドリル

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JP2003191116A
JP2003191116A JP2001390126A JP2001390126A JP2003191116A JP 2003191116 A JP2003191116 A JP 2003191116A JP 2001390126 A JP2001390126 A JP 2001390126A JP 2001390126 A JP2001390126 A JP 2001390126A JP 2003191116 A JP2003191116 A JP 2003191116A
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flank
cutting
tip
cutting edge
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Tetsuo Nakanose
哲郎 中ノ瀬
Yoshihiro Hasunuma
義浩 蓮沼
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Fuji Bellows Co Ltd
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Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三枚刃ドリルの切削能率の向上と製造コスト
の低減との少なくとも一方を図る。 【解決手段】 軸方向に沿って延びる3本の溝16を有
し、各溝16の先端に3つの主切刃34を有するドリル
10において、溝のねじれをなくして直刃ドリルとす
る。溝16がねじれていないため、ドリル10の外側か
ら切削液を供給する際に、切削液を容易に被加工穴の最
も奥まで到達させることができる。また、ねじれ刃ドリ
ルに比較して製造が容易となり、内部に切削液供給穴を
有する三枚刃ドリルも容易に製造することができる。3
本のランド30が軸線に沿って等角度間隔に形成される
ことにより、直刃のドリルでありながら、ドリル全体の
曲げ剛性が、あらゆる方向についてほぼ均等となる。こ
のことと、上記切削液供給の容易化とにより、穴加工の
切削能率を向上させ、かつ、加工精度を向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製の被加工物
等に穴を切削加工するドリルに関し、特に刃を3枚備え
た三枚刃ドリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】三枚刃ドリルは実開昭62−14741
3号公報等によって既に知られている。この三枚刃ドリ
ルは、3本のランドを備え、各ランドの先端にそれぞれ
主切刃が形成されている。そのため、通常の2枚刃ドリ
ルに比較して、能率よく穴加工を行うことができる。回
転数および刃ごとの切削量を同じとすれば、切削能率が
1.5倍になるのである。しかし、従来の三枚刃ドリル
はねじれ溝を有するので、切削油,クーラント等の切削
液の供給が困難であるという問題があった。ドリルの外
側から切削液を供給する場合には、溝がねじれているた
めに溝の側面によって切削液が受けられ、切り屑と共に
外部に排出されてしまって穴の奥に到達し難く、そのた
めに切削能率の向上が妨げられるのであり、ドリルの内
側を通って切削油剤を供給すればこの問題は解消される
が、溝のねじれに沿って切削液供給孔を形成する必要が
あるためにドリルの製造コストが高くなってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】本発明は、以上の事情を背景とし、従来より切削能
率を向上させ得、あるいは安価に製造し得る三枚刃ドリ
ルを提供することを課題としてなされたものであり、本
発明によって、下記各態様の三枚刃ドリルが得られる。
各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付
し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載す
る。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするため
であり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組
合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈さ
れるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載
されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用し
なければならないわけではない。一部の事項のみを選択
して採用することも可能なのである。
【0004】なお、以下の各項において、(1)項が請求
項1に相当し、(4)項ないし(6)項が請求項2に、(7)項
が請求項3に、(8)項および(9)項が請求項4に、(10)項
が請求項5にそれぞれ相当する。
【0005】(1)ボデーに、軸方向に平行なねじれの
ない溝が3本形成され、それら3本の溝の各々の一側面
の少なくとも先端に3つの主切刃が形成された三枚刃ド
リル。本項に記載のドリルにおいては、溝の形状が直線
状であるので、ドリルの外側からクーラント液などの切
削液を供給する場合においても、穴の奥の実際に切削が
行われる部分まで良好に供給することができる。そのた
め、3枚の刃それぞれに最大限の切削能力を発揮させる
ことが可能となり、三枚刃ドリルの能力を有効に利用し
て切削能率を高めることができる。また、後述するよう
に、ドリルの中心にクーラント穴を形成してクーラント
液を供給する場合にも、クーラント穴を軸線に沿って直
線的に形成すればよいので、三枚刃ドリルのコスト低減
を図ることができる。さらに、溝の形状が単純であるの
で、加工が容易であり、この点からもコスト低減を図り
得る。 (2)前記3本の溝の間に3本のランドが形成され、各
ランドの各溝側の縁にそれぞれ副切刃が形成された三枚
刃ドリル。2枚刃を有する直刃ドリルは既に使用されて
いる。しかし、この2枚刃の直刃ドリルにおいては、2
本のランドが直径方向に隔たって形成されており、この
直径を含む平面に沿った方向の曲げ剛性は十分であるの
に対し、それに直角な方向の曲げ剛性が小さく、この方
向に曲がり易い欠点があり、これが2枚刃の直刃ドリル
の切削能率の向上や加工精度の向上の妨げになってい
た。それに対して、本項に記載のドリルによれば、3本
のランドを等角度間隔に配設することにより、直刃ドリ
ルであっても、いずれの方向についてもほぼ同じ曲げ剛
性を得ることができ、理想的なドリルを安価に製造する
ことができる。 (3)前記ボデーが、先端に向かって外径が段階的に減
少する段付ボデーであり、前記主切刃が外径が変化する
1つ以上の段部の各々に形成された (1)項または(2)項
に記載の三枚刃ドリル。本項のドリルによれば、1度の
加工で段付き穴を加工することができ、あるいは穴の開
口周縁の面取りを実施することができる。 (4)前記3本のランドを、前記ボデーの中央部におい
て結合する結合部を含む(1)項または (2)項に記載の三
枚刃ドリル。 (5)前記結合部の前記3本の溝の各々に対応する部分
にシンニングが施されることにより、前記結合部の横断
面積が先端に向かって漸減させられている (4)項に記載
の三枚刃ドリル。 (6)前記シンニングの底部の曲率半径が、先端側に向
かって漸減させられている (5)項に記載の三枚刃ドリ
ル。 (7)前記シンニングの底部の曲率半径の最小値が0.
5mm以下である (6)項に記載の三枚刃ドリル。 (8)前記ランドの先端の主逃げ面が、第1逃げ面と第
2逃げ面とを含む (1)項ないし (7)項のいずれか一つに
記載の三枚刃ドリル。ここで、「第1逃げ面」とは、切
刃に隣接してほぼ一定の幅で形成され、逃げ角がごく小
さい面のことであって、逃げ角が3度ないし12度の範
囲で形成される。鋳物用のドリルの第1逃げ面の逃げ角
は比較的小さく、アルミ用のドリルの第1逃げ面の逃げ
角は比較的大きく形成され、前者は例えば、約6度に形
成され、後者は約10度に形成されることが望ましい。 (9)前記第1逃げ面が平面である (8)項に記載の三枚
刃ドリル。 (10)前記第1逃げ面の交線である稜線が、前記ボデ
ーの中心線から、各主切刃と、ドリルの回転方向におい
てその主切刃に先行する第1逃げ面の第2逃げ面との交
線との交点に向かって延びている (9)項に記載の三枚刃
ドリル。本項の構成を備えた三枚刃ドリルは、食い付き
時にドリルの先端が安定し、正確な穴加工を行うことが
できる。 (11)前記ランドに副逃げ面が形成され、その副逃げ
面が連続した一つの曲面である (1)項ないし(10)項のい
ずれか一つに記載の三枚刃ドリル。 (12)前記ランドに副逃げ面が形成され、その副逃げ
面が、第1逃げ面と第2逃げ面とを含む (1)項ないし(1
0)項のいずれか一つに記載の三枚刃ドリル。 (13)前記ランドのうち少なくとも1つにそれをドリ
ルの中心軸線に平行に貫通し、先端部において開口する
切削液供給孔が形成されている (1)項ないし(12)項のい
ずれかに記載の三枚刃ドリル。前述のように、ねじれ刃
ドリルに比較して切削液供給孔を容易に形成することが
できるので、コスト低減を図ることができる。切削液を
外側から供給する場合であっても、ねじれ刃ドリルに比
較して、切削面にクーラント液を良好に供給することが
できるが、本項に記載のドリルによれば、より確実に供
給することができる。 (14)前記ドリルの先端部が高圧焼結体がボデーの先
端にろう付けによって固着されて成る (1)項ないし(13)
項のいずれかに記載の三枚刃ドリル。ドリルは、例え
ば、全体が超硬合金等によって形成されてもよいが、本
項に記載のように、先端部が高圧焼結体によって構成さ
れてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態である
ドリル10を示す。ドリル10は、全体が超硬合金製で
あって、一体に成形されたボデー12とシャンク14と
を有する。本実施形態においては、シャンク14は円柱
状に形成されたストレートシャンクである。ドリル10
は、シャンク14において図示しないボール盤などに取
り付けられて使用される。
【0007】ボデー12の外周に直線状の3つの溝16
が形成されている。溝16は、図2に示すように、中心
軸線に沿って延びる2つの側面18,20と、それら側
面18、20の間において2つの側面18,20を滑ら
かにつなげる底面22とを有する。底面22は、中心軸
線に沿って延びる曲面に形成されている。溝16の2つ
の側面18,20のうち回転方向前側に位置する前側面
18はボデー12の半径に対して外側ほど回転方向前方
に位置する向きに傾斜させられており、他方の後側面2
0はほぼ半径に平行とされている。その結果、3つの溝
16は、各底面22がドリル10の回転方向に対して後
ろ寄りに位置する状態で形成されている。溝16は、ボ
デー12のシャンク側端部である基端部24において切
り上げられている。
【0008】3本の溝16の各間にランド30がそれぞ
れ形成されており、それら3つのランド30はボデー1
2の中央において互いに結合されている。3つのランド
30はシャンク14と反対側である先端側において、直
径が漸減させられて、ドリル10の先端部32を構成し
ている(図1参照)。
【0009】その先端部32において、図3に示すよう
に、3つの主切刃34が形成されている。前述の溝16
の後側面20とランド30の先端面36との交線が主切
刃34となり、溝16の後側面20がすくい面として機
能し、ランド30の先端面36が主逃げ面として機能す
る。主逃げ面たる先端面36は、第1逃げ面38と第2
逃げ面40とから成る。第1逃げ面38は主切刃34に
沿って一定の幅を有する細長い平面であって、主切刃3
4を含む円錐面に対して微小な逃げ角を有するように傾
斜させられている。具体的には、第1逃げ面38の逃げ
角は、3度ないし12度の範囲で設定されており、対象
物の素材によって変化させられる。鋳物用のドリルは第
1逃げ面の逃げ角が比較的小さい角度に形成され、アル
ミ用のドリルにおいては比較的大きい角度に形成され、
前者は、例えば約6度に形成され、後者は約10度に形
成されることが望ましい。3つの第1逃げ面38がボデ
ー12の先端の中央において結合しており、それら3つ
の第1逃げ面38の交線である稜線が、各主切刃34
と、ドリル10の回転方向においてその主切刃34に先
行する第1逃げ面38の後端である稜線との交点に向か
って延び出している。第2逃げ面40は、第1逃げ面3
8に続いて回転方向後方に一平面に沿って形成され、第
1逃げ面38より大きなにげ角を有する。図示の例にお
いては、第一逃げ面38の逃げ角が約6度に形成され、
第2逃げ面の逃げ角が約30度に形成される。
【0010】先端部32において、主切刃34と先行す
る第2逃げ面40とに挟まれた部分にシンニング50が
施されている。シンニング50は、外周面と側面とのな
す角を鋭角とした砥石による研削によって加工される。
そのシンニング50は、第1逃げ面38の結合する結合
部52に近い部分においては小さい曲率半径を有し、結
合部52から遠ざかるに従って曲率半径が大きくなる曲
面によって画定されている。シンニング50を構成する
曲面のうち曲率半径の最も小さい部分は、曲率半径が
0.5mm以下とされている。そのシンニング50の最も
深い部分は、溝のもっとも深い部分と、隣接する2つの
第1逃げ面38の交線である稜線の末端とを結ぶ直線に
沿って延びている。シンニング50の主切刃34より中
心へは食い込まないように形成されている。
【0011】ランド30の外周面60と溝16の後側面
20との交線が副切刃62となる。溝16の後側面20
がすくい面として機能し、外周面60が副逃げ面として
機能する。副逃げ面たる外周面60は、マージン63と
2つの逃げ面64,66とからなる。マージン63は、
副切刃62を含む円筒面に沿った部分円筒状に形成さ
れ、2つの逃げ面64,66が角度の異なる2平面に沿
ってそれぞれ形成される。2つの逃げ面64,66のう
ち回転方向前方に位置する方が、比較的小さな逃げ角を
有する第1副逃げ面64とされ、回転方向後方に位置す
る方が、比較的大きな逃げ角を有する第2副逃げ面66
とされている。図示の例においては、第1副逃げ面64
の逃げ角が約25度とされ、第2副逃げ面66の逃げ角
が約35度とされている。
【0012】以上のように構成されたドリル10により
切削加工を実施すれば、3つの主切刃34の各々におい
て切削が行われるため、二枚刃ドリルに比較して能率よ
く穴の切削加工を行うことができる。また、3つの第1
逃げ面38が先端部32の中央において結合し、ドリル
先端が角錐状に形成されているので、切削を実施する場
合に安定して切削が行われるとともに、加工精度が向上
する。さらに、3本のランド30が等角度間隔に形成さ
れているので、ねじれのない直刃ドリルでありながら、
直刃の2枚刃ドリルのように方向によって曲げ剛性が大
きく異なることがなく、それによっても切削が安定し、
加工精度が向上する効果が得られる。
【0013】本実施形態のドリル10は3本の溝16が
ねじれがなく、中心軸線に平行に形成されているので、
ドリル10の製造が容易となり、コストの低減を図るこ
とができる。また、ドリル10の外側から切削液を供給
する場合に、ねじれ刃ドリルに比較して切削液の供給が
良好に行われる。
【0014】なお、副逃げ面たるランド30の外周面7
0は、図4に示すように、一平面に沿って形成されても
よい。また、図5に示すように外周面68を曲面によっ
て構成することもできる。
【0015】本実施形態においては、ボデー12が一体
に形成されているが、図6に示すように、ドリルの他の
部分とは別体に製造された先端部材80がろう付け等に
より、他の部分と結合されることにより、ボデー12が
構成されてよい。その場合には、先端部材80は高圧焼
結体により形成されることが望ましい。なお、図6にお
いては、先端部材80が二点鎖線の斜線により示されて
いる。
【0016】上記ドリル10により、被加工穴を切削加
工する場合には、ドリル10の外側から切削液が供給さ
れるが、図7に示すように、各ランド30内に中心軸線
に平行に延びる切削液供給孔90を形成し、ランド30
の先端面36に開口する切削液噴出口92から切削液が
供給されるようにしてもよい。この場合、切削液供給孔
90を直線状に形成すればよいので、ねじれ刃ドリルに
切削液供給孔を形成する場合に比較して、ドリルの製造
が容易となる。なお、図には理解を容易にするために2
本のランド30についてのみ切削液供給孔62が示され
ているが、3本のランド30の全てに切削液供給孔90
がそれぞれ形成される。ただし、これは不可欠ではな
く、2つまたは1つのランド30にのみ切削液供給孔9
0が形成されてもよい。また、ドリル10のほぼ全体に
3本の切削液供給孔90が形成されているが、シャンク
14のほぼ全体には1本の中心孔が形成され、シャンク
14のボデー12に近い部分と、ボデー12とにのみ3
本の切削液供給孔90が形成されてもよい。
【0017】本発明の別の実施形態であるドリル100
を図8ないし図11に示す。本ドリル100は、前述の
ドリル10とほぼ共通する構成を有しているがボデーの
形状について一部異なるので、異なる部分についてのみ
詳細に説明し、共通する部分については共通の符号を付
して説明を省略する。本ドリル100は、前述の実施形
態と同様に超硬合金により一体に形成されたボデー10
2と円柱状のシャンク14とを有する。本実施形態にお
いては、ボデー102が、段付き円柱状に形成されてお
り、いわゆる段付きドリルとなっている。ボデー102
の先端側に小径部104が形成され、後端側に小径部1
04より大径の大径部106が形成され、それら小径部
104および大径部106の間に両者をつなぐ段部10
8が形成されている。段部108は概して部分円錐面に
沿って形成されている。小径部104と大径部106と
の軸方向の長さはそれぞれ任意であるが、本実施形態に
おいては、大径部106の方が小径部104より長くさ
れている。
【0018】ボデー102は前述の実施形態におけるド
リル10と同様に、3本の溝16と3本のランド30と
を備えている。溝16は、前述の実施形態と同様に2つ
の側面18,20とそれらを滑らかにつなぐ底面22と
によって画定されており、小径部104と大径部106
とに連続して形成されている。換言すれば、3本の溝1
6には段が形成されておらず、ランド30の結合部の断
面形状および寸法が均一とされているのである。それら
ランド30と溝16の後側面20との交線において、先
端部32から順に、第一主切刃112、第一副切刃11
4、第二主切刃116および第二副切刃118が形成さ
れている。先端部32において、先端面36と後側面2
0との交線が第一主切刃112となり、小径部104の
外周面120との交線が第一副切刃114とされている
が、それら第一主切刃112および第一副切刃114は
前述の実施形態における主切刃34および副切刃62の
構成と同じであるので説明を省略する。
【0019】段部108に第二主切刃116が形成され
ている。具体的には、前述の溝16の後側面20と段部
108の段つき面122との交線が第二主切刃116と
なるのである。第二主切刃116を含む円錐面のドリル
中心軸線に対する傾斜角度は第一主切刃112のそれと
同一でもよく、異ならされてもよい。例えば、第二主切
刃116により、被加工穴の開口周縁の面取りが行われ
る場合には、第二主切刃116を含む円錐面のドリル中
心軸線に対する傾斜角度は45度とされることが望まし
い。第二主切刃116が、中心軸線と直交する平面上に
形成されてもよい。
【0020】溝16の後側面20がすくい面として機能
し、段部108の段つき面122が主逃げ面として機能
する。主逃げ面たる段つき面122は、第1逃げ面12
4と第2逃げ面126とから成る。第1逃げ面124の
幅は先端部32における第1逃げ面38と同じ幅に、か
つ同じ逃げ角に形成され、第2逃げ面126は第2逃げ
面40と同様に形成されている。大径部106の外周面
136と溝16の後側面20との交線により第二副切刃
128が形成されている。外周面128は第二副切刃1
18の逃げ面たる第2副逃げ面として機能する。外周面
128は、外周面60と同様にマージン130と2つの
逃げ面132,134とからなる。マージン130は、
第二副切刃118を含む円筒面に沿った部分円筒状に形
成され、それに続いて、比較的逃げ角の小さい第1逃げ
面132と、比較的逃げ角の大きい第二逃げ面134と
が順に形成されている。なお、小径部104および大径
部106に形成された外周面120,128は、図4に
示す態様における外周面70と同様に、それぞれ一平面
に沿って形成されてもよく、曲面から成るものとされて
もよい。
【0021】本実施形態のドリル100によれば、段部
108が形成されていることにより、1度の加工で段付
き穴を形成したり、被加工穴の開口周縁に面取りを施し
たりすることができる。前述の実施形態について述べた
いくつかの効果は本ドリル100によっても得ることが
できる。さらに、ドリルの段部は1つに限らず、2つ以
上とされてもよい。
【0022】以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細
に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるドリルを示す正面図
である。
【図2】図1におけるII−II拡大断面図である。
【図3】上記ドリルの拡大側面図である。
【図4】本発明の別の実施形態であるドリルの図2に対
応する断面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施形態であるドリルの図
2に対応する断面図である。
【図6】本発明のさらに別の実施形態であるドリルを示
す正面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態であるドリルを示
す正面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態であるドリルを示
す正面図である。
【図9】図8におけるIX−IX拡大断面図である。
【図10】図7におけるX−X拡大断面図である。
【図11】上記ドリルの拡大側面図である。
【符号の説明】
10,100:ドリル 12,102:ボデー
16:溝 34:主切刃 38:第1逃げ面
40:第2逃げ面 50:シンニング60,
68,70,120,128:外周面 104:小
径部 106:大径部 108:段部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボデーに、軸方向に平行なねじれのない
    溝が3本形成され、それら3本の溝の各々の一側面の少
    なくとも先端に3つの主切刃が形成された三枚刃ドリ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記3本の溝の間に3本のランドが形成
    され、それら3本のランドが前記ボデーの中央部におい
    て結合部により結合され、その結合部の3本の溝の各々
    に対応する部分にシンニングが、そのシンニングの底部
    の曲率半径が先端側に向かって漸減させられて施される
    ことにより、前記結合部の横断面積が先端に向かって漸
    減させられている請求項1に記載の三枚刃ドリル。
  3. 【請求項3】 前記シンニングの底部の曲率半径の最小
    値が0.5mm以下である請求項2に記載の三枚刃ドリ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記ランドの先端の主逃げ面が、第1逃
    げ面と第2逃げ面とを含み、その第1逃げ面が、幅がほ
    ぼ一定の平面である請求項3に記載の三枚刃ドリル。
  5. 【請求項5】 前記第1逃げ面の交線である稜線が、前
    記ボデーの中心線から、各主切刃と、ドリルの回転方向
    においてその主切刃に先行する第1逃げ面の第2逃げ面
    との交線との交点に向かって延びている請求項4に記載
    の三枚刃ドリル。
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