JP2003191106A - 表面被覆切削工具 - Google Patents

表面被覆切削工具

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JP2003191106A JP2001389050A JP2001389050A JP2003191106A JP 2003191106 A JP2003191106 A JP 2003191106A JP 2001389050 A JP2001389050 A JP 2001389050A JP 2001389050 A JP2001389050 A JP 2001389050A JP 2003191106 A JP2003191106 A JP 2003191106A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 Al23層との密着性および切粉との付着性
抑制効果に優れ、高い耐欠損性と耐摩耗性がともに優れ
る表面被覆超硬合金を提供する。 【解決手段】 周期律表第4a、5a、6a族金属の群
から選ばれる炭化物、窒化物および炭窒化物からなる硬
質相と、少なくとも1種の鉄属金属からなる結合相とで
構成される硬質合金表面を、複数層の硬質被覆層で順次
被覆してなる表面被覆切削工具であって、前記硬質被覆
層の最外層をTiN層5とし、かつ該TiN層5の直下
にAl23層6を配するとともに、前記最外層のTiN
層5の深さ方向における酸素濃度分布の最小値
(OTiN)と、前記Al23層の深さ方向における酸素
濃度分布の最大値(OAl2O3)が、0.1≦OTiN/O
Al2O3≦0.5を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐チッピン
グ性および耐摩耗性を有する複数の硬質被覆層を表面に
被着形成した表面被覆切削工具に関し、特に炭素鋼、合
金鋼などの鋼や鋳鉄のみならず、ステンレス鋼等の難削
材の切削に際しても、優れた切削特性を有する表面被覆
切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属の切削加工に広く用いら
れている切削工具は、周期律表4a、5a、6a族金属
の少なくとも1種、特にWC(炭化タングステン)を主
体とする硬質相と、Co(コバルト)やNi(ニッケ
ル)等の鉄族金属の結合相からなる超硬合金やサーメッ
ト等の硬質合金の表面に、TiC層、TiN層、TiC
N層およびAl23層等の硬質被覆層を単層または複数
層被着形成した表面被覆切削工具が用いられており、中
でもTiN層は耐酸化性、耐食性に優れるとともに、金
色の色調を有していることから切刃の状態を識別しやす
く、これを最外層として用いた切削工具が多用されてい
る。
【0003】これら表面被覆切削工具は、主に鋳鉄や炭
素鋼等の切削に利用されており、最近ではステンレス鋼
等の難削材の切削への利用も進められているが、硬質被
覆層の最外層として多用されているTiN層は切削時に
被削材から排出される高温の切粉が付着しやすく、Ti
N層の切粉が付着した部分は局所的に剥がし取られて耐
欠損性が低下するという問題があった。
【0004】そこで、特開2001−239404号に
は、硬質被覆層として、TiN、TiC、TiCN層を
複数層形成し、次にTiCNOまたはTiCO層を介し
てAl23層を形成し、その直上にTiOx層を介して
TiN(O)層を配設することによって、最外層である
TiN層への切粉の付着を防止でき、耐チッピング性を
向上させることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−239404号に記載されるように、内層−A
23層−TiOx層−TiN(O)層の順に硬質被覆
層を形成すると、硬質被覆層への切粉の付着は抑制され
るものの、Al23(熱膨張係数約6×10-6/℃)
と、TiN(熱膨張係数約9×10-6/℃)との間に、
TiNより熱膨張係数が大きいTiOx層(熱膨張係数
10×10-6/℃以上)が介在するために、難削材の切
削する場合のように、工具の温度が急激に高温となった
り、急激に低下したりして大きな熱サイクルが発生する
場合には、上記熱膨張係数差に伴って硬質被覆層間に大
きな熱応力がかかる結果、TiN層がTiOx層ごと剥
離しやすく、耐チッピング性の向上には限界があった。
【0006】また、TiN層の直下にTiN層よりも熱
膨張係数の大きなTiOx層を配設するためにTiN層
側に引っ張り応力がかかってしまい、TiN層自体の付
着力も低下して容易に剥離または摩耗してしまうという
恐れも生じた。
【0007】したがって、本発明は、上記課題を解決す
るためになされたもので、その目的は、特に工具表面が
高温となるような過酷な条件で切削する場合において
も、切削時の切粉の付着を抑制できるとともに硬質被覆
層の密着性を高めることができ、優れた耐欠損性および
耐摩耗性を有する長寿命の切削工具を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対して検討した結果、周期律表第4a、5a、6a族金
属の群から選ばれる炭化物、窒化物および炭窒化物から
なる硬質相と、少なくとも1種の鉄属金属からなる結合
相とで構成される硬質合金表面を、複数層の硬質被覆層
で順次被覆してなる表面被覆切削工具において、前記硬
質被覆層の最外層をTiN層とし、かつ該TiN層の直
下にAl23層を配するとともに、前記最外層のTiN
層の深さ方向における酸素濃度分布の最小値(OTiN
と、前記Al23層の深さ方向における酸素濃度分布の
最大値(OAl2O3)が、0.1≦OTiN/OAl2O3≦0.
5を満足するように制御することによって、切削時に工
具表面に切粉が付着することを抑制できるとともに、過
酷な条件で切削して工具の切刃部分に大きな熱サイクル
が付加されるような場合においても硬質被覆層の強固な
密着性を維持できることから、優れた耐摩耗性および耐
欠損性を有する切削工具が得られることを知見した。
【0009】ここで、前記硬質被覆層として、前記Al
23層の内側にTi、Al、Zr、Cr、SiおよびM
gの群から選ばれる少なくとも1種の炭化物、窒化物お
よび炭窒化物のいずれかからなる内層を少なくとも1層
配するとともに、前記最外層のTiN層の深さ方向にお
ける酸素濃度分布の最小値(OTiN)と、前記内層の深
さ方向における酸素濃度分布の平均値(Oin)とが、0
<Oin/OTiN≦0.5であることが望ましい。
【0010】また、前記内層の深さ方向における酸素濃
度分布の平均値(Oin)と、前記Al23層の酸素含有
量の最大値(OAl2O3)とが、0.01≦Oin/OAl2O3
≦0.3を満足することが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の表面被覆切削工具につい
て、その一例についての模式図である図1を基に説明す
る。
【0012】図1によれば、表面被覆切削工具1は、炭
化タングステン(WC)と、所望により周期律表第4
a、5a、6a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物の群
から選ばれる少なくとも1種からなる硬質相をコバルト
(Co)やニッケル(Ni)等の鉄属金属から成る結合
相にて結合させた超硬合金や、サーメット等の硬質合金
からなる所定形状の母材2の表面に複数の硬質被覆層3
を被着形成したものからなる。
【0013】本発明によれば、硬質被覆層3は、その要
部拡大図である図2に示すように、最表面層をTiN層
(以下、最外層TiN層と称す。)5とし、かつこの最
外層TiN層5の直下にAl23層6を配するととも
に、図3のオージェ電子顕微鏡測定における硬質被覆層
3の酸素分布に示すように、最外層TiN層5の深さ方
向における酸素濃度分布の最小値(OTiN)と、Al2
3層6の深さ方向における酸素濃度分布の最大値(O
Al2O3)が、0.1≦OTiN/OAl2O3≦0.5を満足す
ることが大きな特徴であり、これによって、硬質被覆層
3の表面に切削によって生じる切粉が付着することを抑
制できるとともに、最外層TiN層5の剥離を防止し、
かつTiN層5自体の付着力を高めて耐摩耗性を向上で
きる結果、鋳鉄や炭素鋼・合金鋼のみならず、ステンレ
ス鋼等の難削材の切削や連続長時間切削、さらにはドラ
イ切削等の過酷な条件での切削に対しても優れた耐摩耗
性および耐欠損性を有する長寿命の切削工具が得られ
る。
【0014】すなわち、OTiN/OAl2O3が0.1よりも
小さい場合には、過酷な切削によって切刃部の硬質被覆
層3での温度が急激に著しく上昇した際に硬質被覆層3
の表面に切粉が付着して部分的に剥離しやすくなり、工
具の耐欠損性が低下する。逆に、OTiN/OAl2O3が0.
5よりも大きい場合、Al23層との熱膨張係数差が大
きくなりTiNとの密着性が低下する結果、表面被覆切
削工具1の耐チッピング性が低下して工具損傷が大きく
なる恐れがあるとともに、最外層TiN層5の色調が鈍
くなり外観によって切刃の摩耗状態を識別することが困
難となる。なお、望ましい範囲は、0.2≦OTiN/O
Al2O3≦0.4である。
【0015】また、本発明によれば、最外層であるTi
N層5の直下にAl23層6を配設することから、両者
間の熱膨張係数差が過酷な熱サイクルに耐え得るととも
に最外層であるTiN層5に所定の圧縮応力を付与する
ことができ、TiN層5を剥離しにくく耐摩耗性に優れ
たものとすることができる。
【0016】また、Al23層6の内側には、被膜の耐
欠損性を向上させるために、Tiの炭化物、窒化物およ
び炭窒化物のいずれかからなる内層8を少なくとも1層
介層することが望ましく、また、母材2から炭素が拡散
して母材表面付近における脱炭による脆化相の生成を防
止するとともに、内層8の靱性を高めてAl23層6お
よび最外層TiN層5の耐欠損性を向上させるために、
最外層のTiN層5の深さ方向における酸素濃度分布の
最小値(OTiN)と、内層8の深さ方向における酸素濃
度分布の平均値(Oin)とが、0<Oin/OTiN≦0.
5であることが望ましく、また、内層8の深さ方向にお
ける酸素濃度分布の平均値(Oin)と、前記Al23
6の深さ方向における酸素濃度分布の最大値
(OAl2O3)とが、0.01≦Oin/OAl2O3≦0.3を
満足することが望ましい。
【0017】ここで、内層8が複数層からなる場合に
は、内層8中の酸素量Oinはそれらの平均値を取ればよ
い。
【0018】また、本発明によれば、最外層であるTi
N層5とAl23層6の付着性を向上させ、耐摩耗性を
改善し、さらに、被膜全体の耐欠損性を維持するという
点で、最外層であるTiN層5の膜厚が0.5〜3μ
m、Al23層6の膜厚が1〜5μm、内層8の総膜厚
が2〜10μmであることが望ましい。さらに、表面被
覆切削工具1のすくい面側の硬質被覆層3の総厚みは逃
げ面側の硬質被覆層3の総厚みとが膜厚ばらつき1μm
以内の厚みで均一であることが望ましい。
【0019】また、最外層TiN層5との密着性を向上
させるという点で、Al23層6の表面粗さRAl2O3
7〜12μm、さらに、切粉との付着性を改善するとい
う点で、最外層TiN層5の表面粗さRTiNは2〜6μ
mであることが望ましい。なお、本発明における前記表
面粗さとは、図4に示すような表面被覆切削工具1の断
面SEM像において観察される各層表面の凹凸の最大幅
Rを意味する。
【0020】さらに、最外層であるTiN層5とAl2
3層6との酸素量は、両者間の熱疲労をより抑制する
ために、測定ノイズを除いて漸次連続的に変化すること
が望ましい。
【0021】(製造方法)また、上述した表面被覆切削
工具を製造するには、まず、上述した硬質合金を焼成に
よって形成しうる金属炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化
物等の無機物粉末に、金属粉末、カーボン粉末等を適宜
添加、混合し、プレス成形、鋳込成形、押出成形、冷間
静水圧プレス成形等の公知の成形方法によって所定の工
具形状に成形した後、真空中または非酸化性雰囲気中に
て焼成することによって上述した硬質合金母材2を作製
する。
【0022】そして、上記母材2を所望により研磨加工
した後、表面に化学気相蒸着法によって硬質被覆層3を
成膜する。各層の成膜条件は、例えば、反応ガス組成と
して、体積%でTiCl4ガス、AlCl3ガス、ZrC
4ガスおよびSiCl4ガスを0.1〜10vol%、
2ガスを0〜60vol%、CH4ガスを0〜0.1v
ol%、CH3CNガスを0〜0.1vol%、CO2
スを0.01〜0.1vol%、残りがH2ガスからな
る混合ガスを順次調整して反応チャンバ内に導入し、チ
ャンバ内を800〜1100℃、5〜85kPaとして
内層を少なくとも1層成膜する。
【0023】引き続き、AlCl3ガスを3〜20vo
l%、HClガスを0.5〜3.5vol%、CO2
スを0.5〜2.5vol%、H2Sガスを0〜0.0
1vol%、残りがH2ガスからなる混合ガスを用い、
900〜1100℃、5〜10kPaの条件でAl23
層6を被覆する。
【0024】そして、TiCl4ガスを0.1〜10v
ol%、N2ガスを20〜60vol%、CO2ガスを
0.05〜0.5vol%、残りがH2ガスからなる混
合ガスを用い、800〜1100℃、50〜90kPa
の条件で最外層TiN層5を被覆することによって本発
明の表面被覆切削工具を作製することができる。
【0025】なお、上記CVD法において、通常行われ
ている各層を成膜した後に不活性ガスを流通させてチャ
ンバ内を洗浄する工程をAl23層6を成膜した後に省
いてそのままTiN層5を成膜することによって、Al
23層6−最外層TiN層5との酸素量を連続的に変化
させることができる。また、各硬質被覆層5、6、8の
膜厚は成膜時間によって制御すればよい。
【0026】
【実施例】平均粒径1.5μmの炭化タングステン(W
C)粉末、平均粒径1.2μmの金属コバルト(Co)
粉末および平均粒径2.0μmの表1に示す金属元素
(M)の無機化合物粉末を表1に示す比率で添加、混合
して、プレス成形により切削工具形状(CNMG120
408)に成形した後、脱バインダ処理を施し、さら
に、1000℃以上を3℃/分の速度で昇温して、0.
01Paの真空中、1500℃で1時間焼成して超硬合
金を作製した。
【0027】得られた超硬合金の表面にCVD法により
表1に示す条件で各種の硬質被覆層を形成して表2の切
削工具を作製した。
【0028】
【表1】
【0029】得られた表面被覆切削工具に対して、オー
ジェ電子分光分析により硬質被覆層の表面から内部に向
かって、20μmの任意領域における酸素濃度分布を測
定した。なお、オージェ分析は、破断面において、表面
から母材との界面までを連続的に測定した。また、その
酸素濃度分布から図3に示すような濃度分布のマッピン
グをし、各層の酸素濃度の比を算出した。結果は表2に
示した。
【0030】
【表2】
【0031】そして、この切削工具を用いて下記の条件
により合金鋼の切削を25分間行い、切削工具の切刃の
観察を行うとともにフランク摩耗量および先端摩耗量を
測定した。なお、切削試験中にフランク摩耗量あるいは
先端摩耗量が0.2mmに達した場合にはその切削時間
を測定した。さらに、溝付き鋼材により断続試験を行
い、欠損したときの衝撃回数を比較した。結果は表3に
示した。
【0032】(摩耗試験) 被削材 :合金鋼(SCM435) 工具形状:CNMG120408 切削速度:250m/分 送り速度:0.3mm/rev 切り込み:2mm その他 :水溶性切削液使用 (断続試験) 被削材 :合金鋼(SCM440) 工具形状:CNMG120408 切削速度:200m/分 送り速度:0.4mm/rev 切り込み:1.5mm その他 :水溶性切削液使用
【0033】
【表3】
【0034】表2、3の結果より、OTiN/OAl2O3
0.1より小さい試料No.1では、切粉の付着が多量
に発生し、微細なチッピングが多く発生して切削性能が
低下した。また、Al23層とTiN層の間にTiOx
(X=1.5)層を介層した試料No.6では、OTiN
/OAl2O3が0.5より大きくなり、Al23層との密
着性が低下して剥離が発生し切削性能が低下した。
【0035】これに対して、本発明に従い、Al23
の上に酸素を含有するTiN層を直接付着し、Al23
層の深さ方向における酸素濃度分布の最大値と最外層T
iN層の酸素含有量の最小値との比OTiN/OAl2O3
0.1≦OTiN/OAl2O3≦0.5の範囲内にある試料N
o.2〜5では、いずれも切粉の付着がなく、硬質被覆
層の剥離も発生せず優れた切削性能を有するものであっ
た。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の表面被覆
切削工具によれば、最外層TiN層と、該最外層TiN
層の直下にAl23層とをともに配するとともに、前記
最外層のTiN層の深さ方向における酸素濃度分布の最
小値(OTiN)と、前記Al2 3層の深さ方向における
酸素濃度分布の最大値(OAl2O3)が、0.1≦OTiN
Al2O3≦0.5を満足するように制御することによっ
て、切削時に工具表面に切粉が付着することを抑制でき
るとともに、過酷な条件で切削して工具の切刃部分に大
きな熱サイクルが付加されるような場合においても硬質
被覆層の強固な密着性を維持できることから、優れた耐
摩耗性および耐欠損性を有する切削工具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面被覆切削工具の概略断面図であ
る。
【図2】図1の表面被覆切削工具の要部拡大図である。
【図3】本発明の表面被覆切削工具(実施例4)の硬質
被覆層中の酸素含有分布を説明するための図である。
【図4】本発明の表面被覆切削工具の硬質被覆層の表面
粗さの測定法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 表面被覆切削工具 2 母材 3 硬質被覆層 5 硬質被覆層の最外層をなすTiN層(最外層T
iN層) 6 Al23層 8 内層 OTiN :最外層TiN層の深さ方向における酸素濃度
分布の最小値 OAl2O3:Al23層の深さ方向における酸素濃度分布
の最大値 Oin :内層の深さ方向における酸素濃度分布の平均

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期律表第4a、5a、6a族金属の群
    から選ばれる炭化物、窒化物および炭窒化物からなる硬
    質相と、少なくとも1種の鉄属金属からなる結合相とで
    構成される硬質合金表面を、複数層の硬質被覆層で順次
    被覆してなる表面被覆切削工具であって、前記硬質被覆
    層の最外層をTiN層とし、かつ該TiN層の直下にA
    23層を配するとともに、前記最外層のTiN層の深
    さ方向における酸素濃度分布の最小値(OTiN)と、前
    記Al23層の深さ方向における酸素濃度分布の最大値
    (OAl2O3)が、0.1≦OTiN/OAl2O3≦0.5を満
    足することを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 【請求項2】 前記硬質被覆層として、前記Al23
    の内側にTi、Al、ZrおよびSiの群から選ばれる
    少なくとも1種の炭化物、窒化物および炭窒化物のいず
    れかからなる内層を少なくとも1層配するとともに、前
    記最外層のTiN層の深さ方向における酸素濃度分布の
    最小値(OTiN)と、前記内層の深さ方向における酸素
    濃度分布の平均値(Oin)とが、0<Oin/OTiN
    0.5であることを特徴とする請求項1記載の表面被覆
    切削工具。
  3. 【請求項3】 前記内層の深さ方向における酸素濃度分
    布の平均値(Oin)と、前記Al23層の酸素含有量の
    最大値(OAl2O3)とが、0.01≦Oin/OA l2O3
    0.3を満足することを特徴とする請求項1または2記
    載の表面被覆切削工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009048021A1 (ja) * 2007-10-10 2009-04-16 Sumitomo Electric Hardmetal Corp. 刃先交換型切削チップ

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