JP2003190993A - 汚泥の生物処理 - Google Patents

汚泥の生物処理

Info

Publication number
JP2003190993A
JP2003190993A JP2001396560A JP2001396560A JP2003190993A JP 2003190993 A JP2003190993 A JP 2003190993A JP 2001396560 A JP2001396560 A JP 2001396560A JP 2001396560 A JP2001396560 A JP 2001396560A JP 2003190993 A JP2003190993 A JP 2003190993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
bacillus
bacteria
temperature
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001396560A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Ogawa
安正 小川
Saburo Harada
三郎 原田
Susumu Watanabe
晋 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOYO CLEAN KAGAKU KK
Original Assignee
TOYO CLEAN KAGAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOYO CLEAN KAGAKU KK filed Critical TOYO CLEAN KAGAKU KK
Priority to JP2001396560A priority Critical patent/JP2003190993A/ja
Publication of JP2003190993A publication Critical patent/JP2003190993A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/20Sludge processing

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚水処理施設で分離される汚泥を減量化する
生物処理方法において利用可能な汚泥減量化能を有する
各種バチルス属細菌を提供する。 【解決手段】 汚水処理施設で分離された汚泥に、汚泥
を唯一の栄養源として資化増殖し得るバチルス属細菌の
1種又は2種以上を添加して好気的条件下で45〜70
℃、好ましくは45〜65℃、さらに好ましくは50〜
60℃の温度に保持することにより汚泥の減量を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥の生物処理方
法に関し、詳しくは、各種汚水処理施設で分離された汚
泥をバチルス属細菌に分解資化させて減量化する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、下水、生活系排水又はし尿を含
む汚水は、微生物によるいわゆる生物処理法によって一
定の水質にまで浄化されて公共水域に放流される。生物
処理法は、好気性微生物を利用する活性汚泥法、散水濾
床法、回転円板法、接触曝気法と嫌気性微生物を利用す
る嫌気性消化法(メタン醗酵法)などに大別される。
【0003】汚水処理施設としては、し尿のみを処理す
るし尿処理施設(或はし尿処理場)又は単独浄化槽、生
活雑排水(厨房、風呂、洗濯、洗面等の排水)と水洗し
尿とが混合した排水である生活系排水を処理する合併処
理浄化槽又は農業集落排水処理施設(農村集落住宅の生
活系排水処理場)並びに下水道法第12条による除外施
設で予め処理して下水道法施行令第9条に定められた水
質基準に適合するように浄化された産業排水、雨水、生
活雑排水の混合排水である下水を処理する下水処理場な
どがある。これらの各汚水処理施設において汚水の浄化
に用いられている生物処理方法は、一般に、好気性微生
物による活性汚泥法、嫌気性微生物による嫌気性消化法
又は活性汚泥法と嫌気性消化法との併用法のいずれかで
ある。
【0004】例えば、下水処理場においては、先ず下水
道経由で到達した下水が最初沈殿池に貯留され、ここで
下水中の不溶物を沈殿させて生汚泥と上層汚水とに分け
られ、生汚泥は最初沈殿池から分離されて廃棄処分され
る。一方、上層汚水は下水処理場の曝気槽に導かれて好
気的に処理され、次いで、これを下水処理場の最終沈殿
池に導いて静置し活性汚泥を沈殿させ、さらに、この活
性汚泥の一部を返送汚泥として曝気槽に返送することを
繰り返して好気的に下水を浄化し、最後に最終沈殿池の
上層処理液を河川に放流する。最終沈殿池における返送
汚泥の残余汚泥は余剰活性汚泥として分離される。分離
された余剰活性汚泥は、通常、廃棄処分されるが、消化
槽とよばれる密閉したタンクの中に流入せしめられて嫌
気性消化法によってさらに処理されることもある。消化
槽の処理により発生した沈殿物は、いわゆる消化汚泥と
呼ばれ、消化槽から引き抜かれて分離され、最終的に廃
棄処分される。
【0005】生活系排水又はし尿を含む汚水の浄化処理
を行うその他の各種汚水処理施設でも、上記下水の場合
と同様にして、生汚泥、余剰活性汚泥又は消化汚泥が分
離される。これらの汚泥は泥状物であり、分離時は通常
97〜98%の水分を含み、加圧濃縮法、遠心濃縮法又
は無機系及び有機系凝集剤添加の静置沈降濃縮法等によ
って固形物濃度が20〜30%の脱水汚泥とした後、埋
め立て処理するか又は焼却することによって処分されて
いる。しかしながら、これらの脱水汚泥の埋め立て処理
は、投棄場所の設定やこの脱水汚泥の臭気等による公害
問題に難点があり、また、焼却処分はダイオキシン発生
の恐れがある上に過剰のコストを要し、いずれも大きな
問題となっている。そこで、これらの問題の解決策とし
て、好気的高温条件下で好熱細菌を繁殖させ、汚泥を分
解資化せしめて汚泥の減量化を図るという方法が提案又
は実施されている。
【0006】すでに、欧州では汚泥の殺菌および減量化
を図るために、好気的高温下での好気性好熱菌による処
理システムが開発または利用されている(Morgan S.F.,
et al., “THE DEVELOPMENT OF AN AEROBIC THERMOPHIL
IC SLUDGE DIGESTION SYSTEMIN THE U.K.”, Treat Sew
age Sludge:Thermophilic Aerobic Dig Process Requir
Landfiling, Page 29〜38,1989等)。また、汚泥の好
気的高温処理法における好熱細菌について、その細菌の
少なくとも95%は好熱細菌のバチルス ステアロサー
モフィラス(Bacillus stearothermophilus)であると
の報告(B.Sonnleitner et al., “MICROBIAL FLORA ST
UDIES IN THERMOPHILIC AEROBIC TREATMENT”, Conserv
ation & Recycling, Vol. 18, Nos. 1/2, pp.303-313,
1985)がある。
【0007】さらに、下水汚泥コンポストから分離した
好熱細菌の9菌株からなる65℃の至適生育温度を有す
るバチルス ステアロサーモフィラス(Bacillus stear
othermophilus)と2菌株からなる好熱菌のサーマス属
菌(Thermus sp.)との混合菌によって、都市下水汚泥
有機質分が著明に分解されたとの報告(Shigeru Kume,e
t al., “DIGESTION OF MUNICIPAL SEWAGE SLUDGE BY A
MIXTURE OF THERMOPHILIC BACILLI AND THEIR CULTURE
EXTRACT”, J.Gen. Appl. Microbiol., 36, 189-194,
1990)がある。
【0008】また、有機性汚泥あるいは生物性汚泥の固
形分を可溶化し、生育至適温度として60〜65℃の好
熱細菌に属する新規微生物のバチルス ステアロサーモ
フィラス(Bacillus stearothermophilus)SPT2-1[FER
M P-15395](特開平9-234060号公報)が分離同定さ
れ、さらに、汚泥の生物的浄化処理において、70℃の
温度のもとで汚泥中有機性固形物質の可溶化率を高める
ために、汚泥可溶化酵素のプロテアーゼを生成する上記
のバチルス ステアロサーモフィラス(Bacillusstearo
thermophilus)SPT2-1株[FERM P-15395]を汚泥に添加
する可溶化方法(特開平9-253699号公報)が開示されて
いる。
【0009】最近に至り灰−改良下水汚泥コンポスト
(ash-amended sludge compost)から分離した生育温度
55℃の好熱菌に属するバチルス ブレビス(Bacillus
brevis)、バチルス コアグランス(Bacillus coagul
ans)及びバチルス リケニフォルミス(Bacillus lich
eniformis)のそれぞれを、2%下水汚泥(乾燥物とし
て)、2.5%石灰フライ アッシュ、5%おがくず、
0.5%イースト エキストラクトからなる改良汚泥
(pH7.3)に約10CFU、約10CFU及び約10
CFU/g(乾燥改良汚泥)の生菌密度で接種すると、菌
末接種改良汚泥に比してすみやかに汚泥有機物を分解し
たとの報告(M.Fang et al.,“DIGESTION ACTIVITY OF
THERMOPHILIC BACTERIA ISOLATED FROM ASH-AMENDED SE
WAGE SLUDGECOMPOST”, Water Air Soil Pollut., 126
(1/2), 1-12, 2001)がなされた。
【0010】一方、下水又はし尿処理場で処理される汚
水中の有機物質浄化に対してバチルス属細菌が主役を演
じていることは既に報告(日本農芸化学会 平成3年1
0月7日 講演要旨集28頁、及び、水環境学会誌 第
18巻 第2号 97−108 1995)されてい
る。しかしながら、これらのバチルス属細菌が汚泥を分
解資化して減量化するか否かについては何ら言及してい
ない。したがって、バチルス ステアロサーモフィラス
(Bacillus stearothermophilus)以外に、汚泥を唯一
の栄養源として資化増殖し、汚泥を減量化する能力を有
するバチルス属細菌が存在するか否かについて全く不明
な状態であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在までに、汚泥を好
気的に高温処理して減量化することができることを明ら
かにされている好熱菌に属するバチルス属細菌は、バチ
ルス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearotherm
ophilus)並びにバチルス ブレビス(Bacillusbrevi
s)、バチルス コアグランス(Bacillus coagulans)
及びバチルス リケニフォルミス(Bacillus lichenifo
rmis)のみである。しかしながら、上記のバチルス ブ
レビス(Bacillus brevis)、バチルスコアグランス(B
acillus coagulans)及びバチルス リケニフォルミス
(Bacillus licheniformis)の生育温度は55℃で比較
的低いので汚泥処理におけるエネルギーの消費は少ない
が、その生育にはイースト エキストラクト、おがくず
等が添加された改良汚泥を必要とし、汚泥のみを唯一の
栄養源とするものではないため、実用上の汚泥減量化に
は到底使用できるものではない。
【0012】したがって、現在のところ実際の汚泥減量
化に利用可能なバチルス属細菌は、汚泥を唯一の栄養源
として資化増殖する好熱性細菌のバチルス ステアロサ
ーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)ただ1
種類だけである。そのため、2種以上のバチルス属細菌
を同時に使用して汚泥減量化の相加効果又は相乗効果等
を狙った利用が、また、汚泥減量化処理に際して処理す
べき汚泥の性状に合わせて最も適した汚泥減量化能を有
するバチルス属細菌を自由に選択することができない等
の問題があり、その応用性が極めて狭められ有用性に欠
けていた。そこで、汚泥を唯一の栄養源として資化増殖
して汚泥を減量化する能力を有する多くのバチルス属細
菌の出現が強く望まれていた。本発明の目的は、汚水処
理施設で分離される汚泥を減量化する生物処理方法にお
いて利用可能な汚泥減量化能を有する各種バチルス属細
菌を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種バチ
ルス属細菌について汚泥の減量化能をスクリーニングし
た結果、意外にも、好熱バチルス属細菌に属するバチル
ス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermop
hilus)以外の好熱(生育温度,>55℃)、中温(生
育温度,30〜55℃)及び好冷(生育温度,≦30
℃)バチルス属細菌の中に、汚泥を唯一の栄養源として
資化増殖して減量化し得る菌種が存在することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明の一局面によれば、汚水
処理施設で分離された汚泥に、汚泥を唯一の栄養源とし
て資化増殖し得るバチルス属細菌の1種又は2種以上を
添加して45〜70℃の温度に保持することにより汚泥
を減量化することを特徴とする汚泥の生物処理方法が提
供される。この方法は、例えば、汚水処理施設に、攪拌
等による好気条件下で汚泥を減量化する汚泥減量化槽を
処理設備として特別に設け、該汚泥減量化槽に前記汚泥
を導入するとともに、汚泥を唯一の栄養源として資化増
殖して汚泥を減量化し得るバチルス属細菌の1種又は2
種以上を添加して、45〜70℃の温度で好気的に保持
することにより行える。本発明で使用するバチルス属細
菌は汚泥を唯一の栄養源として資化増殖できるので、イ
ースト エキストラクト、おがくず等の他の栄養源は添
加しなくてもよい。
【0015】本発明の他の局面によれば、汚泥を唯一の
栄養源として資化増殖し得るバチルス属細菌の1種又は
2種以上を含有し、汚水処理施設で分離された汚泥に添
加して45〜70℃の温度に保持することにより汚泥の
減量化に用いることを特徴とする汚泥の生物処理用製剤
が提供される。このバチルス属細菌は、上記と同様に、
汚泥を唯一の栄養源として資化増殖して汚泥を減量化し
得るバチルス属細菌の1種又は2種以上であってよく、
また、その栄養細胞又は胞子の何れの形態であってもよ
い。この製剤を汚泥に添加することにより汚泥の減量化
に簡易に使用できる。例えば、この生物処理用製剤をそ
のまま汚泥減量化槽の汚泥に添加し、45〜70℃の温
度で好気的に保持することにより、汚泥を減量化するこ
とが可能となる。
【0016】この汚泥減量化は、温度45〜70℃によ
る汚泥の加温が、汚泥中にすでに存在する汚泥減量化能
のない微生物の生存を阻止して、汚泥減量化能を有する
バチルス属細菌等の有益微生物の増殖を促すと同時に、
汚泥に添加された本発明のバチルス属細菌の栄養細胞又
は胞子の発芽を促して増菌させることに基因するものと
考えられる。
【0017】かくして汚泥減量化槽において減量化処理
された汚泥には、汚泥減量化能を有する上述のごとき微
生物が多量に含まれているので、その少量を汚泥減量化
槽に種汚泥として残し、他はことごとく返送減量化汚泥
として生物的浄化処理施設に返送してもよい。かかる生
物的浄化処理施設としては、例えば、汚水処理施設内の
曝気槽又は消化槽が挙げられ、この場合、返送減量化汚
泥は汚水と共に生物的浄化処理に供せられる。次いで、
上記の汚泥減量化槽に新たな汚泥を投入し、さらに、こ
れに好熱、中温及び好冷バチルス属細菌の1種又は2種
以上の栄養細胞又は胞子あるいはこれらを含有する生物
処理用製剤を連続又は随時添加し、45〜70℃の温度
で好気的に保持することで、汚泥処理を継続することが
できる。
【0018】上記汚泥減量化槽は常に最適な好気条件を
保つために、適度に曝気、攪拌又は振とうなどを行って
もよく、又はこれらを組み合わせてもよい。また、汚泥
減量化槽への供給は、回分式又は連続式の何れでもよい
が、通常は、汚泥を著しく減量化させるために、連続式
が用いられる。ともあれ、汚泥を著明に減量化するため
に、本発明の更に別の局面によれば、汚水処理施設で分
離された汚泥を汚泥減量化槽に導入し、汚泥を唯一の栄
養源として資化増殖し得るバチルス属細菌の1種又は2
種以上を連続または随時添加し、45〜70℃の温度に
て好気的に保持することによって汚泥を減量化処理する
とともに、減量化処理済み汚泥の一部を種汚泥として汚
泥減量化槽に留め、その他の減量化処理済み汚泥を返送
減量化汚泥として汚水と共に行う生物的浄化処理に供す
ることを特徴とする汚泥の生物処理方法が提供される。
かくして、汚泥減量化槽から減量化処理済み汚泥を返送
減量化汚泥として引き抜く間又は引き抜いた後に、汚泥
減量化槽に汚泥を供給することにより、汚泥の減量化処
理を継続的に実施できる。その結果、汚泥は減量化処理
に反復して供され、著明な汚泥減量化を達成できる。上
記バチルス属細菌の添加は、連続又は随時のいずれでも
よいが、通常は、汚泥を著しく減量化させるために、連
続して添加させるほうがよい。また、本発明の更に別の
局面によれば、上記本発明の方法を実施する装置とし
て、汚泥を好気条件下で45〜70℃の温度に保持する
汚泥減量化槽と、汚水処理施設で分離された汚泥を該汚
泥減量化槽に導入する導管と、該汚泥減量化槽で減量化
処理された汚泥の一部を返送汚泥として引き抜いて汚水
処理施設内の曝気槽又は消化槽などに導く導管と、汚泥
を唯一の栄養源として資化増殖し得るバチルス属細菌の
1種又は2種以上を該汚泥減量化槽に連続又は随時添加
する供給槽とを備えてなる汚泥の生物処理装置が提供さ
れる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明において、汚泥とは、生し
尿、水洗し尿、し尿と生活雑排水との混合排水及び下水
の他、食品工場、化学工場などの製造工程またはそれら
の排水工程から排出される排水等のいわゆる汚水を、好
気的微生物又は嫌気的微生物あるいはこれらの微生物の
併用によって処理する種々の汚水処理施設で発生する生
汚泥、余剰活性汚泥又は消化汚泥あるいはこれらの混合
物である通常汚泥と言われるものを意味する。例えば、
余剰活性汚泥は、通常、好気的な細菌、酵母、糸状菌、
原生動物、微細藻類などの多量の微生物と、内生呼吸を
起こして自己消化によって死滅した該微生物の遺骸と、
難分解性有機物等からなり、これらが凝集・付着し不定
型フロックを形成したものである。
【0020】また、消化汚泥は、含有される微生物及び
その遺骸が嫌気的条件下で共生関係にある各種微生物菌
体とその残骸であるという点だけが余剰活性汚泥と異な
るだけで、他は余剰活性汚泥の場合と全く同様な要素か
らなる泥状の不定型フロックである。各種汚水処理施設
で分離される同様の汚泥に対しても本発明を適用し得る
ことは言うまでもない。
【0021】本発明のバチルス属細菌は、実際の汚泥処
理において45〜70℃程度の温度のもとで、汚泥を唯
一の栄養源として資化増殖して汚泥を効率的に減量化す
るが、これらのバチルス属細菌は45〜70℃程度の温
度下のみならず30℃の温度でも、汚泥を唯一の栄養源
として資化増殖して汚泥を減量化する能力を有する。
【0022】このような能力を有するバチルス属細菌
は、例えば、種々の汚泥を45〜70℃程度の温度領域
で長時間継代培養して得られる培養液をスクリーニング
して菌を分離することによって得ることができる。スク
リーニングは、かかる培養液の適量を唯一の栄養源であ
る汚泥が懸濁含有せしめられてなる寒天平板表面の全面
に一様に塗沫接種し、45〜70℃程度の温度領域で培
養した後、寒天平板培地における汚泥溶解斑の形成を観
察する方法などにより行うことができる。さらに、菌の
分離は、この観察により明確な汚泥溶解斑の形成が確認
されたコロニーから白金耳で釣菌して常法に従って行
う。
【0023】また、45〜70℃程度の温度のもとで、
汚泥を唯一の栄養源として資化増殖して汚泥を減量化す
ることができるバチルス属細菌の具体例としては、バチ
ルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルス セリウ
ス(Bacillus cereus)、バチルス サークランス(Bac
illus circulans)、バチルス コアグランス(Bacillu
s coagulans)、バチルス ファマス(Bacillus firmu
s)、バチルス リケニフォルミス(Bacillus lichenif
ormis)、バチルス マセランス(Bacillus maceran
s)、バチルス メガテリュウム(Bacillus megateriu
m)、バチルス ミコイデス(Bacillus mycoides)、バ
チルス プミラス(Bacillus pumilus)、バチルス ス
ファレリカス(Bacillus sphaericus)、バチルス サ
ブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス チュー
リンゲンシス(Bacillus thuringiensis)などが挙げら
れる。
【0024】本発明によれば、汚泥を適当な汚泥減量化
槽に導入し、該汚泥減量化槽に上記バチルス属の1種又
は2種以上を添加して汚泥と混合するとともに、好気条
件のもとで45〜70℃、好ましくは45〜65℃、更
に好ましくは50〜60℃の温度に保持することにより
汚泥を減量化できる。汚泥減量化槽は、好気的条件を保
つために、必要に応じて、適度の曝気を行ってもよく、
また、攪拌、振とうなどを行ってもよく、又はこれらを
組み合わせてもよい。汚泥減量化槽としては、かかる条
件下で使用可能な醗酵槽などを用いることができる。
【0025】汚泥減量化槽への上記バチルス属細菌の添
加量は、菌の種類や汚泥の有機性固形物質含有量及び他
の特性に応じて適宜選択できるが、通常、汚泥中の菌数
が10〜10CFU/ml程度になるように添加す
ることが望ましい。汚泥の減量化処理時間は、通常、1
2〜72時間、好ましくは24〜48時間である。
【0026】このバチルス属細菌は、汚泥減量化槽の汚
泥に簡易に添加できるように予め製剤化しておくことが
でき、例えば、これらのバチルス属細菌の培養液を滅菌
生理食塩水等で希釈し、これを汚泥に添加量1%(V/
V)として移植した時に、汚泥におけるこの菌数が10
〜10CFU/ml程度となるような濃度に製剤化
すると好都合である。また、この培養液におけるこれら
のバチルス属細菌を遠心重力分離、膜分離及び静置沈降
分離などの方法で濃縮処理して製剤化してもよく、また
凍結乾燥処理を施して製剤化してもよい。
【0027】本発明の汚泥の減量化処理方法を実施する
際の汚泥減量化槽の温度条件は、45〜70℃の温度範
囲において、添加したこれらバチルス属細菌の生育至適
温度を選択して設定することが好ましいが、できる限り
低い温度で実施することが経済上好ましい。又、本発明
の処理方法を実施する際の汚泥のpHについても、添加
したこれらのバチルス属細菌の生育至適pHを選択して
設定することが好ましいが、通常は中性付近に調整され
る。pH調整は、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム
などの塩基または塩酸、硫酸などの酸を適宜添加するこ
とにより行うことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基いて説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。
【0029】実施例1(40℃加温、50℃加温及び6
0℃加温・振とう通気処理による無滅菌新鮮下水余剰汚
泥のVSS消去率) 下水処理施設の最終沈殿池から採取した無滅菌新鮮下水
余剰汚泥100mlを予め滅菌しておいた9個の500
ml三角フラスコに無菌的にそれぞれとる。この9個の
500ml三角フラスコを三等分し、そのそれぞれを4
0℃、50℃及び60℃の温度で加温し、120rpm
の速度で振とうして通気しつつこれらのそれぞれから1
日、2日及び3日毎に分析試料を採取し、それぞれの試
料の菌数と、いわゆる汚泥の不溶性有機性固形物質であ
る揮発性懸濁固形物質(Volatile Suspended Solids;
以下VSSと記す)の消去率(以下、VSS消去率と記
す)を求めた。その結果を表1に示した。なお、菌数と
VSS消去率は下記(1)及び(2)の方法で求めた。
また、pHは電極式pHメーターを用いて測定した。
【0030】(1)菌数の測定 菌数の測定は、普通寒天平板培地表面の全面に、滅菌生
理食塩水でカウント可能なコロニー数になるように希釈
された各被検液0.1mlを一様に塗布した後、上記の
それぞれの処理温度と同じ温度でそれぞれ24時間培養
して形成されたコロニー数を計測して希釈倍数を乗じ、
さらに、10倍して被検液1ml当たりのコロニー数を
菌数(CFU/ml)として求めた。
【0031】(2)VSS消去率の測定 VSSの測定は下水道試験法(1997年版)によって
行った。すなわち、被検液50mlを遠心沈殿管にとっ
て遠心分離(1850×G、20分)した後、上澄液を
捨て沈殿物に水を加えて50mlにする。ガラス棒を用
いてよくかき混ぜ、再び遠心分離した後、上澄液を捨て
る。ついで、予め600±25℃で強熱して、重量に関
して恒量とした耐熱性蒸発皿に遠心分離して得たこの沈
殿物のことごとくを水で洗い入れ、水浴上で蒸発乾固す
る。沈殿物がほとんど乾いてから耐熱性蒸発皿の外側に
付着した水をガーゼ等でぬぐい取り、105〜110℃
で2時間加熱乾燥した後、デシケーター中で放冷してこ
の耐熱性蒸発皿の全重量を測る。この全重量から耐熱性
蒸発皿自体の重量を減じて不溶性蒸発残留物量を求め
る。
【0032】上記の全重量を測った耐熱性蒸発皿を電気
炉に入れ600±25℃で30〜40分間強熱し、デシ
ケーター中で放冷した後、その重量を測る。この重量か
ら耐熱性蒸発皿自体の重量を減じて灰分量を推定するこ
とができる強熱残留物量を求め、さらに、上記の不溶性
蒸発残留物量からこの強熱残留物量を減じて不溶性有機
性固形物質含有量の指標として用いる強熱減量を20倍
してmg/L単位で表示するVSS量を求めた。そし
て、VSS消去率を次式により求めた。
【0033】
【数1】
【0034】さらに、汚泥減量化率とVSS消去率の違
いは、前者が何らかの手段による一定時間の汚泥減量化
処理によって惹起される汚泥の105〜110℃加熱乾
燥蒸発残留固形物質量減少の百分率を示すのに対して、
後者は同様な手段による一定時間の汚泥減量化処理によ
って惹起される汚泥の不溶性有機性固形物質量減少の百
分率を示すことである。したがって、汚泥減量化率及び
VSS消去率は、共に汚泥減量化処理に伴う汚泥減量化
の程度を示す百分率であるので、以後汚泥の減量化を量
的に示す場合は、VSS消去率を用いることとした。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から、40℃加温・振とう通気
処理された汚泥の菌数は処理期間中ほとんど増加しない
が、VSS消去率は僅かに増加し、pHは著しく低下し
た。しかしながら、50℃加温又は60℃加温・振とう
通気処理された汚泥のpH、VSS消去率及び菌数は何
れも加温・振とう通気処理日数の延長に従って著しく増
加した。これは、40℃加温・振とう通気処理汚泥と5
0℃加温又は60℃加温・振とう通気処理汚泥では、こ
れらの汚泥のミクロフローラを構成する微生物の種類が
全く異なり、40℃加温・振とう通気処理された汚泥の
ミクロフローラは40℃の加温条件下で汚泥を唯一の栄
養源として生育することのできない微生物が主体である
のに対して、後者のそれは50℃及び60℃加温条件下
で汚泥を唯一の栄養源として生育することのできる微生
物が主体であることを示している。以上の結果から、汚
泥の減量化は、汚泥減量化槽の汚泥が好気条件下で少な
くとも45℃の温度で加温されれば、著しく増加するこ
とが明らかとなった。
【0037】実施例2(60℃加温・振とう通気処理に
おける無滅菌新鮮下水余剰汚泥の汚泥減量化微生物) 最終沈殿池から採取した無滅菌新鮮下水余剰汚泥100
mlを滅菌した500ml三角フラスコに無菌的にと
り、これを60℃の温度で加温し、120rpmの速度
で2日間振とう通気処理する。この2日間60℃加温・
振とう通気処理汚泥及び無滅菌新鮮下水余剰汚泥である
無処理汚泥のそれぞれのpH、VSS(VSS消去
率)、菌数を測定する。2日間60℃加温・振とう通気
処理汚泥の菌数は、上記の菌数測定法に従って、普通寒
天平板培地表面の全面に該汚泥希釈液0.1mlを一様
に塗布した後、培養温度を60℃で24時間培養して形
成されたコロニー数から60℃コロニー形成菌数を求
め、一方、無処理汚泥の菌数は、普通寒天平板培地表面
の全面にその汚泥希釈液0.1mlを一様に塗布し、培
養温度を30℃又は60℃でそれぞれ24時間培養して
形成されたそれぞれのコロニー数から30℃コロニー形
成菌数又は60℃コロニー形成菌数を求めた。これらの
結果を表2に示した。
【0038】
【表2】
【0039】さらに、上記の無処理汚泥及び2日間60
℃加温・振とう通気処理汚泥をそれぞれ滅菌生理食塩水
で希釈して得られる各希釈液の0.1mlを、それぞれ
直径9cmシャーレの普通寒天平板培地の全面に一様に
塗布する。次いで、この無処理汚泥の滅菌生理食塩水希
釈液の普通寒天平板培地をそれぞれ30℃又は60℃で
2日間培養するか、または、上記の2日間60℃加温・
振とう通気処理汚泥の滅菌生理食塩水希釈液の普通寒天
平板培地を60℃で2日間培養した時に、無処理汚泥の
30℃コロニー形成菌及び60℃コロニー形成菌並びに
60℃加温・振とう通気処理汚泥の60℃コロニー形成
菌のそれぞれのコロニー数が、20〜40個になるよう
に上記の無処理汚泥及び2日間60℃加温・振とう通気
処理汚泥を滅菌生理食塩水で希釈調整する。
【0040】かく希釈調整された無処理汚泥の滅菌生理
食塩水希釈液の0.1mlが播種された普通寒天平板培
地を温度30℃又は60℃で2日間培養し、一方、かく
希釈調整された2日間60℃加温・振とう通気処理汚泥
の滅菌生理食塩水希釈液の0.1mlが播種された普通
寒天平板培地を温度60℃で2日間培養して形成された
各平板培地の全コロニーから、それぞれ白金耳で個々別
々に釣菌する。さらに、この釣菌した個々のコロニーか
らの分離菌をそれぞれ普通寒天平板培地上にジグザグな
植菌線を描いて、それぞれの所定の温度で24時間培養
して形成する独立コロニーから単コロニー分離を行って
分離したそれぞれの菌を個々別々に各普通寒天スラント
培地に移植する。
【0041】この各普通寒天スラント培地は、それぞれ
の菌の各対応培養温度でそれぞれ24時間培養して増殖
させる。これらの各普通寒天スラント培地の増殖菌につ
いて、光学顕微鏡による形態観察、ハッカー(Hucker)
の変法によるグラム染色、カタラーゼ試験及び胞子形成
の確認を行った。胞子形成については、それぞれの普通
寒天スラント培地における各増殖菌の一白金耳をそれぞ
れのゴードンとスミス(Gordon and Smith)の胞子形成
培地である土壌浸出液寒天スラント培地に移植し、各増
殖菌の分離時の各対応培養温度でそれぞれ7日間培養し
た各培養菌体をウイルツ(Wirtz)変法の胞子染色で染
色し、光学顕微鏡で検鏡して胞子形成の有無を判定し
た。
【0042】なお、菌が桿菌、グラム染色が陽性、カタ
ラーゼ試験でカタラーゼ陽性であり、且つ胞子形成する
細菌はバチルス属に分類される。上記の結果を表3に示
した。
【0043】
【表3】
【0044】表2は、無滅菌新鮮下水余剰汚泥である無
処理汚泥には30℃で生存できる細菌が2.2×10
CFU/ml存在するが、温度60℃で生存し得る細菌
は8.0×10CFU/ml存在しているに過ぎない
ことを示している。しかしながら、この汚泥を2日間6
0℃加温・振とう通気処理すると温度60℃で生存し得
る上記の細菌は増殖して1.0×10CFU/mlと
なるとともに、pHが上昇し、VSS消去率は43.1
%になる。これは、上記の温度60℃で生存し得る無滅
菌新鮮下水余剰汚泥の細菌が60℃加温・振とう通気処
理のもとで、無滅菌新鮮下水余剰汚泥のVSSを分解消
費して増殖したことを意味する。
【0045】また、表3によれば、上記の無滅菌新鮮下
水余剰汚泥に存在する温度30℃で生存できる細菌の内
訳は、グラム陰性菌が73.1%、カタラーゼ陰性であ
るグラム陽性桿菌が3.8%、バチルス属細菌が23.
1%であり、一方、温度60℃で生存し得る細菌の内訳
はグラム陰性菌が70.8%、カタラーゼ陰性であるグ
ラム陽性桿菌が12.5%、バチルス属細菌が16.7
%である。しかしながら、上記の無滅菌新鮮下水余剰汚
泥を2日間60℃加温・振とう通気処理すると、この無
滅菌新鮮下水余剰汚泥に存在する温度60℃で生存し得
る細菌がVSSを分解消費して増殖する。さらに、その
細菌の内訳はグラム陰性菌が52.6%、カタラーゼ陰
性であるグラム陽性桿菌が5.3%、バチルス属細菌が
42.1%であり、特にバチルス属細菌における内訳百
分率の増加が顕著である。これは、60℃のような比較
的高い温度のもとでの好気的無滅菌新鮮下水余剰汚泥の
減量化処理において、無滅菌新鮮下水余剰汚泥に常在す
る上記のようなバチルス属細菌が汚泥減量化に対して極
めて重要な役割を演じていることを物語っている。
【0046】実施例3(微生物保存機関のバチルス属細
菌における汚泥減量化能) 実施例1および実施例2の結果から、温度45〜70℃
のもとで好気的に12〜72時間処理する汚泥の減量化
に際して、汚泥に常在するバチルス属細菌が極めて重要
な役割を演じていることが明らかになった。そこで、微
生物保存機関である財団法人醗酵研究所(IFO)に保
存されている各種バチルス属細菌を滅菌下水余剰汚泥に
移植し、種々の温度のもとでの振とう通気処理を3日行
って、これらのバチルス属細菌における汚泥減量化能に
ついて検討した。
【0047】各500ml三角フラスコの滅菌普通ブイ
ヨン培養液100mlに、普通寒天スラント培地に培養
した表4記載の各種バチルス属細菌の各1白金耳をそれ
ぞれ接種し、40℃の培養温度で16時間振とう培養
(120rpm)する。これら各菌種の培養液1mlず
つを別に用意した各500ml三角フラスコの滅菌普通
ブイヨン培養液100mlにそれぞれ移植して、40℃
の培養温度で4時間振とう培養する。そのそれぞれの培
養液を滅菌生理食塩水で希釈してそれぞれの菌数が1〜
9×10CFU/mlになるように調整して、各菌種
の滅菌生理食塩水希釈前培養液を得る。次いで、各50
0ml三角フラスコの滅菌下水余剰汚泥(VSS,約
6,000mg/L)100mlに、上記の各菌の滅菌生
理食塩水希釈前培養液1mlをそれぞれ移植し、これら
をそれぞれ30℃、40℃、50℃及び60℃の培養温
度で3日間振とう培養する。対照液は滅菌生理食塩水希
釈前培養液に換えて滅菌生理食塩水を用いて上記と同様
の操作を行う。上記の滅菌下水余剰汚泥における上記各
種バチルス属細菌の培養前後の菌数及びVSS消去率を
求める。これらの結果を表4に示した。
【0048】
【表4】
【0049】表4の結果によれば、滅菌下水余剰汚泥の
みを栄養源とする培養液において、意外にもバチルス
セリウス(Bacillus cereus)IFO 15305、バチルス サ
ークランス(Bacillus circulans)IFO 3329、バチルス
ファマス(Bacillus firmus)IFO 15306、バチルス
メガテリュウム(Bacillus megaterium)IFO 15308及び
バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiens
is)IFO 13866は、培養温度50℃でも良好に増殖する
50℃生育バチルス属細菌であり、その菌数は約10
〜10CFU/ml程度である。また、バチルス ブ
レビス(Bacillus brevis)IFO 15304、バチルス コア
グランス(Bacillus coagulans)IFO 12583、バチルス
リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)IFO 12
200、バチルス マセランス(Bacillus macerans)IFO
15041、バチルス ミコイデス(Bacillus mycoides)IF
O 3039、バチルス プミラス(Bacillus pumilus)IFO
3028、バチルス スファレリカス(Bacillus sphaericu
s)IFO 3526及びバチルスサブチリス(Bacillus subtil
is)IFO 3013は、培養温度60℃で良好に増殖する60
℃生育バチルス属細菌であり、その菌数は約10〜1
CFU/ml程度である。
【0050】さらに、上記の滅菌下水余剰汚泥のみを培
養液とする培養温度30℃、40℃、50℃又は60℃
振とう(120rpm)培養において、驚くべきことに
上記のバチルス属細菌は約30〜50%のVSS消去率
を示し、特に、培養温度40℃、50℃及び60℃のV
SS消去率は培養温度30℃のそれに比して高値を示
す。これらの結果から、汚泥を高温(60〜65℃)の
もとで減量化する能力は好熱バチルス属細菌に属するバ
チルス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothe
rmophilus)のみの特有の性質ではなく、他の好熱、中
温及び好冷バチルス属細菌ではバチルス ステアロサー
モフィラス(Bacillus stearothermophilus)よりも広
い温度範囲の30〜60℃のもとで好気的に汚泥減量化
する能力を本質的に有するという驚くべき事実を見い出
した。この上記好熱、中温及び好冷バチルス属細菌にお
ける培養温度30℃でも汚泥を唯一の栄養源として資化
増殖して汚泥を減量化する能力はバチルス ステアロサ
ーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)にはな
い特異なものである。
【0051】実施例4(60℃加温・振とう通気処理さ
れる、60℃生育バチルス属細菌添加の無滅菌新鮮下水
余剰汚泥における汚泥減量化) 500ml三角フラスコの滅菌普通ブイヨン培養液10
0mlに、普通寒天スラント培地に培養したバチルス
マセランス(Bacillus macerans)IFO 150411白金耳を
接種し、培養温度60℃で16時間振とう培養(120
rpm)する。この培養液を滅菌生理食塩水で希釈し
て、菌数が1.0×10CFU/mlになるように調
整して滅菌生理食塩水希釈前培養液を得る。次いで、各
4個の500ml三角フラスコの無滅菌新鮮下水余剰汚
泥(VSS,8,800mg/L)100mlに、この
滅菌生理食塩水希釈前培養液1mlずつをそれぞれ添加
する。さらに、これらの各バチルス マセランス(Baci
llus macerans)IFO 15041添加の各無滅菌新鮮下水余剰
汚泥及び対照無滅菌新鮮下水余剰汚泥をそれぞれ0時
間、12時間、24時間及び48時間の60℃加温・振
とう通気処理し、これら各処理時間におけるpH、菌数
及びVSS消去率を求める。なお、対照無滅菌新鮮下水
余剰汚泥は滅菌生理食塩水希釈前培養液に換えて滅菌生
理食塩水を用いる以外は、上記と同様の操作を行う。こ
れらの結果を表5に示した。
【0052】
【表5】
【0053】さらに、上記と異なった汚水処理施設の無
滅菌新鮮下水余剰汚泥(VSS,6,200mg/L)
に、上記と全く同様にしてバチルス サブチリス(Baci
llussubtilis)IFO 3013を添加し、0時間、12時間、
24時間及び48時間の60℃加温・振とう通気処理
し、そのそれぞれの時間におけるpH、菌数及びVSS
消去率を求める。また、対照無滅菌新鮮下水余剰汚泥に
ついても上記と全く同様である。その結果を表6に示し
た。
【0054】
【表6】
【0055】表5及び表6は、それぞれ12時間、24
時間又は48時間の60℃加温・振とう通気処理された
上記各菌種添加の各無滅菌新鮮下水余剰汚泥におけるそ
れぞれの処理時間のpH、菌数及びVSS消去率が、対
照無滅菌新鮮下水余剰汚泥のその対応処理時間における
pH、菌数及びVSS消去率に比し、何れも高値である
ことを示している。これは無滅菌新鮮下水余剰汚泥へ添
加されたそれぞれの上記菌種がそれぞれ著明に増殖する
ことに相まって、汚泥減量化がさらに進行することを意
味している。
【0056】表4記載のバチルス マセランス(Bacill
us macerans)IFO 15041及びバチルス サブチリス(Ba
cillus subtilis)IFO 3013以外の他のバチルス属細菌
についても、表5及び表6におけると同様な試験を行っ
たが、何れもほぼ同様な結果が得られている。
【0057】実施例5(50℃加温・振とう通気処理さ
れる、50℃生育バチルス属細菌添加の無滅菌新鮮下水
余剰汚泥における汚泥減量化) 表4における生育最高温度が50℃である5種類の50
℃生育バチルス属細菌のうちのバチルス セリウス(Ba
cillus cereus)IFO 15305及びバチルス チューリンゲ
ンシス(Bacillus thuringiensis)IFO 13866のそれぞ
れを、無滅菌新鮮下水余剰汚泥に添加して50℃加温・
振とう通気処理する時の汚泥減量化について検討する。
すなわち、表5及び表6におけると同様に調整した上記
各菌種のそれぞれの滅菌生理食塩水希釈前培養液がそれ
ぞれ添加された各500ml三角フラスコの無滅菌新鮮
下水余剰汚泥(VSS,6,500mg/L)100m
lをそれぞれ0時間、12時間、24時間及び48時間
の50℃加温・振とう通気処理する。この各処理時間に
おけるそれぞれのpH、菌数及びVSS消去率を求め
る。
【0058】なお、無滅菌新鮮下水余剰汚泥に、上記の
滅菌生理食塩水希釈前培養液の代わりに滅菌生理食塩水
を加えて、対照無滅菌新鮮下水余剰汚泥とする。これら
の結果を表7に示した。
【0059】
【表7】
【0060】12時間、24時間及び48時間の50℃
加温・振とう通気処理が行われたバチルス セリウス
(Bacillus cereus)IFO 15305又はバチルス チューリ
ンゲンシス(Bacillus thuringiensis)IFO 13866添加
の各無滅菌新鮮下水余剰汚泥におけるそれぞれのVSS
消去率は、何れも対照無滅菌新鮮下水余剰汚泥のそれに
比して高値を示した。したがって、これら2菌種も他の
バチルス属細菌と同様に適宜選択して汚泥の減量化処理
に利用できる。また、表4における生育最高温度が50
℃である他の3種類の50℃生育バチルス属細菌につい
ても同様な試験成績が得られている。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、好熱菌、中温菌及び好
冷菌に属する通常のバチルス属細菌で、汚泥を唯一の栄
養源として資化増殖し得るものが存在することがわかっ
た。したがって、これらバチルス属細菌の1種又は2種
以上を汚泥に添加し、それぞれの菌種の最適生育温度で
資化増殖せしめることにより、汚泥を相当に減量化でき
る。また、各種バチルス属細菌の栄養細胞又は胞子を含
む製剤を調製すれば、これを汚水処理施設で分離される
汚泥に添加して減量化に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 晋 静岡県田方郡韮山町南条1633−1 Fターム(参考) 4B029 AA02 BB02 CC01 DA01 DB19 DF01 4B065 AA15X AA17X AA19X AA20X BA23 BB04 BC03 BC18 CA55 4D028 BD00 BD11 4D059 AA04 AA05 AA23 BA03 BA22 BA56 CA28 EB06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水処理施設で分離された汚泥に、汚泥
    を唯一の栄養源として資化増殖し得るバチルス属細菌の
    1種又は2種以上を添加して45〜70℃の温度に保持
    することにより汚泥を減量化することを特徴とする汚泥
    の生物処理方法。
  2. 【請求項2】 汚泥を唯一の栄養源として資化増殖し得
    るバチルス属細菌が、バチルス ブレビス(Bacillus b
    revis)、バチルス セリウス(Bacillus cereus)、バ
    チルス サークランス(Bacillus circulans)、バチル
    ス コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス
    ファマス(Bacillus firmus)、バチルス リケニフォ
    ルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス マセラ
    ンス(Bacillus macerans)、バチルス メガテリュウ
    ム(Bacillus megaterium)、バチルス ミコイデス(B
    acillus mycoides)、バチルス プミラス(Bacillus p
    umilus)、バチルス スファレリカス(Bacillus sphae
    ricus)、バチルス サブチリス(Bacillus subtilis)
    及びバチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuring
    iensis)よりなる群から選ばれたものである請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 汚泥を唯一の栄養源として資化増殖し得
    るバチルス属細菌の1種又は2種以上を含有し、汚水処
    理施設で分離された汚泥に添加して45〜70℃の温度
    に保持することにより汚泥の減量化に用いることを特徴
    とする汚泥の生物処理用製剤。
  4. 【請求項4】 汚水処理施設で分離された汚泥を汚泥減
    量化槽に導入し、汚泥を唯一の栄養源として資化増殖し
    得るバチルス属細菌の1種又は2種以上を連続または随
    時添加し、45〜70℃の温度にて好気的に保持するこ
    とによって汚泥を減量化処理するとともに、減量化処理
    済み汚泥の一部を種汚泥として汚泥減量化槽に留め、そ
    の他の減量化処理済み汚泥を返送減量化汚泥として汚水
    と共に行う生物的浄化処理に供することを特徴とする汚
    泥の生物処理方法。
  5. 【請求項5】 汚泥を好気条件下で45〜70℃の温度
    に保持する汚泥減量化槽と、汚水処理施設で分離された
    汚泥を該汚泥減量化槽に導入する導管と、該汚泥減量化
    槽で減量化処理された汚泥の一部を返送減量化汚泥とし
    て引き抜く導管と、汚泥を唯一の栄養源として資化増殖
    し得るバチルス属細菌の1種又は2種以上を該汚泥減量
    化槽に連続又は随時添加する供給槽とを備えてなる汚泥
    の生物処理装置。
JP2001396560A 2001-12-27 2001-12-27 汚泥の生物処理 Pending JP2003190993A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001396560A JP2003190993A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 汚泥の生物処理

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001396560A JP2003190993A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 汚泥の生物処理

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003190993A true JP2003190993A (ja) 2003-07-08

Family

ID=27602614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001396560A Pending JP2003190993A (ja) 2001-12-27 2001-12-27 汚泥の生物処理

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003190993A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004254659A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Riyouzo Irie 有機性廃棄物を濃縮、分解、処理する微生物、有機性廃棄物の処理方法及び設備
JP2006247601A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Tokyo Gas Co Ltd メタン生成法及びメタン生成装置
WO2008065749A1 (fr) 2006-11-30 2008-06-05 Seiko Sato Matière biodégradable naturelle d'origine végétale
JP2009248004A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Nittetsu Kankyo Engineering Kk 活性汚泥のスカムの解消方法及び微生物製剤
WO2009086811A3 (de) * 2008-12-23 2009-10-29 Schmack Biogas Ag Paenibacillus macerans zur erzeugung von biogas
JP2010082590A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Sumiju Kankyo Engineering Kk バチルス属細菌の簡易測定法
JP2010119937A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Shizunai Eiseisha:Kk 高機能硝化細菌及び当該細菌を用いた尿素又はアンモニアの浄化方法
WO2010072220A1 (de) * 2008-12-23 2010-07-01 Schmack Biogas Ag Paenibacillus macerans zur behandlung von biomasse
WO2010102618A3 (de) * 2009-03-07 2011-02-24 Schmack Biogas Gmbh Mikroorganismen zur verflüssigung von biomasse
JP2016195997A (ja) * 2016-05-11 2016-11-24 ジー・ロバート・ホワイトマンG.Robert WHITEMAN 廃水処理施設で生じる汚泥を減少させるためのシステムおよび方法
JP2017029925A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 国立研究開発法人産業技術総合研究所 汚泥減容方法およびそれを用いた膜分離型活性汚泥処理装置
CN107055999A (zh) * 2017-05-27 2017-08-18 杭州源茁环保科技有限公司 通过微生物裂解反应提高市政污泥脱水性能的装置及方法
JP2018007581A (ja) * 2016-07-11 2018-01-18 株式会社ビッグバイオ バチルス属微生物株
JP2019520064A (ja) * 2016-05-31 2019-07-18 エボニック デグサ ゲーエムベーハーEvonik Degussa GmbH プロバイオティック活性を示すバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)菌株
WO2021132036A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 住友化学株式会社 汚泥分解用細菌、微生物分解細菌、微生物製剤、汚泥分解方法及び汚泥分解装置
US11173184B2 (en) 2016-05-31 2021-11-16 Evonik Operations Gmbh Bacillus subtilis strain with probiotic activity

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004254659A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Riyouzo Irie 有機性廃棄物を濃縮、分解、処理する微生物、有機性廃棄物の処理方法及び設備
JP2006247601A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Tokyo Gas Co Ltd メタン生成法及びメタン生成装置
WO2008065749A1 (fr) 2006-11-30 2008-06-05 Seiko Sato Matière biodégradable naturelle d'origine végétale
JP2009248004A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Nittetsu Kankyo Engineering Kk 活性汚泥のスカムの解消方法及び微生物製剤
JP2010082590A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Sumiju Kankyo Engineering Kk バチルス属細菌の簡易測定法
JP2010119937A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Shizunai Eiseisha:Kk 高機能硝化細菌及び当該細菌を用いた尿素又はアンモニアの浄化方法
WO2009086811A3 (de) * 2008-12-23 2009-10-29 Schmack Biogas Ag Paenibacillus macerans zur erzeugung von biogas
WO2010072220A1 (de) * 2008-12-23 2010-07-01 Schmack Biogas Ag Paenibacillus macerans zur behandlung von biomasse
WO2010102618A3 (de) * 2009-03-07 2011-02-24 Schmack Biogas Gmbh Mikroorganismen zur verflüssigung von biomasse
JP2017029925A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 国立研究開発法人産業技術総合研究所 汚泥減容方法およびそれを用いた膜分離型活性汚泥処理装置
JP2016195997A (ja) * 2016-05-11 2016-11-24 ジー・ロバート・ホワイトマンG.Robert WHITEMAN 廃水処理施設で生じる汚泥を減少させるためのシステムおよび方法
JP2019520064A (ja) * 2016-05-31 2019-07-18 エボニック デグサ ゲーエムベーハーEvonik Degussa GmbH プロバイオティック活性を示すバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)菌株
US11173184B2 (en) 2016-05-31 2021-11-16 Evonik Operations Gmbh Bacillus subtilis strain with probiotic activity
JP6991162B2 (ja) 2016-05-31 2022-02-04 エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー プロバイオティック活性を示すバチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)菌株
JP2018007581A (ja) * 2016-07-11 2018-01-18 株式会社ビッグバイオ バチルス属微生物株
CN107055999A (zh) * 2017-05-27 2017-08-18 杭州源茁环保科技有限公司 通过微生物裂解反应提高市政污泥脱水性能的装置及方法
WO2021132036A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 住友化学株式会社 汚泥分解用細菌、微生物分解細菌、微生物製剤、汚泥分解方法及び汚泥分解装置
JPWO2021132036A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01
JP7100329B2 (ja) 2019-12-24 2022-07-13 住友化学株式会社 汚泥分解用細菌、微生物分解細菌、微生物製剤、汚泥分解方法及び汚泥分解装置
CN114867845A (zh) * 2019-12-24 2022-08-05 住友化学株式会社 污泥分解用细菌、微生物分解细菌、微生物制剂、污泥分解方法及污泥分解装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2003257590B2 (en) Novel microorganism and process for treatment of organic solid matter using the microorganism
Dias et al. Microbial ecology of activated sludge: I. Dominant bacteria
JP2003190993A (ja) 汚泥の生物処理
WO2011078601A9 (ko) 음식물 쓰레기 처리용 혼합 균주 및 이를 이용한 음식물 쓰레기 처리 방법
KR100679754B1 (ko) 호알칼리 균주를 사용하여 슬러지를 가용화하는 슬러지처리방법 및 이의 장치
KR100941352B1 (ko) 질산화 및 탈질화 작용이 우수한 신규 미생물, 이를유효성분으로 함유하는 폐수 처리용 바이오클로드, 이의제조방법 및 이를 이용한 폐수 처리방법
US6162635A (en) Enzyme-producing strain of Bacillus bacteria
JP3064221B2 (ja) 好気性菌及びそれを用いる汚泥処理法
RU2291900C2 (ru) Гипертермофильный штамм caldothrix satsumae, способный ферментировать органические отходы при высокой температуре
JP3436859B2 (ja) 微生物及びそれを用いる汚泥処理法
JP3844741B2 (ja) 女性ホルモン分解細菌及びその用途
JP2002301494A (ja) 活性汚泥及び排水処理方法
KR100437103B1 (ko) 유기물 분해효소를 생산하는 슈도모나스 속 fk916 균주및 이를 이용한 유기 폐기물의 처리방법
JP4086235B2 (ja) 新規微生物
AU2004326113B2 (en) Process for preparing microbial consortium useful as seeding material for BOD analysis of pulp and paper industrial wastewater
JP3547105B2 (ja) 新規微生物
Chikh et al. Characterization of the bacterial flora isolated from a pilot-scale lagoon processing swine manure
CN110791446B (zh) 一种生态厕所处理菌种及其应用
JP2001128665A (ja) ベンゾフェノンの分解法
Streebin Comparison between thermophilic and mesophilic aerobic biological treatment of a synthetic organic waste
Prasanna Kumar et al. Bio-conversion of pre-treated agricultural waste to compost and vermicompost
JP2006109780A (ja) 新規微生物及び油脂含有廃棄物の処理方法
OGAWAI et al. Changes in sludge components and microflora during the composting of sewage treatment sludge
JPH09253699A (ja) 汚泥の生物学的処理における可溶化方法
RO111567B1 (ro) Procedeu de biodegradare a compușilor cianici șî nitrilici din ape uzate

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070306

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070703