JP2003190786A - オレフィン水和触媒用担体シリカゲル及びオレフィン水和触媒 - Google Patents

オレフィン水和触媒用担体シリカゲル及びオレフィン水和触媒

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JP2003190786A JP2001398396A JP2001398396A JP2003190786A JP 2003190786 A JP2003190786 A JP 2003190786A JP 2001398396 A JP2001398396 A JP 2001398396A JP 2001398396 A JP2001398396 A JP 2001398396A JP 2003190786 A JP2003190786 A JP 2003190786A
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silica gel
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olefin
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Hiroshi Mori
寛 森
Hanako Katou
波奈子 加藤
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  • Silicon Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒成分を担持させてオレフィン水和触媒と
して使用した場合に、従来の担体シリカゲルを用いた触
媒と比較して、オレフィンの転化率及びアルコールの選
択率に優れ、生産収率が向上するとともに、触媒として
の寿命も延長されるようにする。 【解決手段】 オレフィン水和反応の触媒の担体として
使用されるシリカゲルであって、(a)細孔容積が0.
3〜3.0ml/g、(b)比表面積が200〜100
0m2/g、(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm
未満、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔
の総容積が全細孔の総容積の50%以上、(e)非晶質
であり、(f)金属不純物の総含有率が500ppm以
下で、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ4ピークの
ケミカルシフトδ(ppm)が下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒成分を担持さ
せることによりオレフィン水和反応の触媒として使用さ
れる、新規なオレフィン水和触媒用担体シリカゲル、及
び、これに触媒成分を担持させたオレフィン水和触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】アルコールの製造法として、オレフィン
水和反応を用いた方法が良く知られている。これは、エ
チレンやプロピレン等のオレフィンを気相中、高温・高
圧下で水蒸気と反応させることにより、対応するエタノ
ールやプロパノール等のアルコールを合成する方法であ
る。オレフィン水和反応は一般に触媒の存在下で実施さ
れるが、この触媒(オレフィン水和触媒)としては、通
常、適切な触媒活性を有する燐酸等の触媒成分を担体に
担持させたものが使用される(「アルコールハンドブッ
ク」発酵工業協会発行、昭和61年3月八版 70頁参
照)。
【0003】ここで、オレフィン水和触媒の担体として
は、一般に、珪藻土やシリカゲル等の珪質支持体が用い
られる。特に、シリカゲルが担体として広く用いられて
おり、例えば、特開昭52−133095号公報、特公
昭53−37315号公報、特開平6−184022号
公報等に、担体としてシリカゲルを用いることが述べら
れている。
【0004】しかしながら、これらの文献に記載の技術
では、担体シリカゲルの各種物性が触媒の性能に与える
影響についての認識がない。これらの従来技術で使用さ
れる担体シリカゲルは、細孔径等の精密な制御ができ
ず、担体シリカゲルの物性を生かした触媒設計が困難で
あるため、得られる触媒はオレフィンの転化率や対応す
るアルコールの選択率が低く、品質も不安定である。ま
た、細孔容積が概して小さく、担持できる触媒成分の量
が限られてしまうので、アルコールの生産収率が低い。
更に、一般的なオレフィン水和反応法である気相法で
は、触媒は高温・高圧下で水蒸気と接触することになる
が、従来技術の担体シリカゲルはこうした環境下で物理
的・化学的な劣化を起こし易く、触媒の活性低下や変性
をきたす場合がある。
【0005】これに対して、特開平10−101601
号公報には、オレフィン水和反応の一種であるエチレン
水和反応において、少なくとも1.23ml/gの平均
細孔容積を有するシリカゲルを担体とした触媒を使用す
ることが開示されている。この技術に拠れば、担体シリ
カゲル中により多くの触媒成分を担持させることができ
るので、得られる触媒には、エタノール生産収率の向上
や触媒活性の安定化等、ある程度の性能の改善が見られ
る。
【0006】しかしながら、この文献には、担体シリカ
ゲルがエタノール選択率に与える影響について記載がな
い。エチレン水和反応においては、副反応を通じてジエ
チルエーテル,アセトアルデヒド等が生成する。これら
の副生物は別工程にて水素添加反応を行なうことにより
エタノールに転換できるものの、反応の合理化のために
は、エタノール選択率が高いほうが好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景から、触媒
成分を担持させてオレフィン水和触媒として使用した場
合に、オレフィンの転化率及びアルコールの選択生成率
に優れ、高い収率でアルコールの生産が可能となるとと
ともに、過酷環境下や長期間使用時における性能の劣化
が少なく触媒の長寿命化が可能となる、オレフィン水和
触媒用担体シリカゲルが望まれていた。
【0008】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は、触媒成分を担持
させてオレフィン水和触媒として使用した場合に、従来
の担体シリカゲルを用いた触媒と比較して、オレフィン
の転化率及びアルコールの選択率に優れ、アルコールの
生産収率が高いとともに、触媒としての寿命も長い、新
規なオレフィン水和触媒用担体シリカゲル、及び、これ
を用いたオレフィン水和触媒を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、シャープな
細孔分布を有するとともに、純度が高く、且つ、構造が
均質で歪みの少ないシリカゲルをオレフィン水和触媒用
担体として用いることにより、触媒の各種特性が向上
し、上記課題が効果的に解決されることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、オレフィン水
和反応の触媒の担体として使用されるシリカゲルであっ
て、(a)細孔容積が0.3〜3.0ml/gであり、
(b)比表面積が200〜1000m2/gであり、
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が20nm未満であ
り、(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の
総容積が、全細孔の総容積の50%以上であり、(e)
非晶質であり、(f)金属不純物の総含有率が500p
pm以下であり、且つ、(g)固体Si−NMRでのQ
4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合
に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、オレフィン水和触媒用担
体シリカゲル、及び、これに触媒成分を担持させたオレ
フィン水和触媒に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカゲル
は、細孔容積及び比表面積が通常のものより大きい範囲
にあることを、特徴の一つとする。具体的に、細孔容積
の値は、通常0.3〜3.0ml/gの範囲、好ましく
は0.6〜2.5ml/gの範囲、更に好ましくは1.
0〜2.0ml/gの範囲に、また、比表面積の値は、
通常200〜1000m2/gの範囲、好ましくは30
0〜900m2/gの範囲、更に好ましくは400〜8
00m2/gの範囲に存在する。これらの細孔容積及び
比表面積の値は、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定
される。
【0012】また、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルは、細孔の最頻直径(D max)が20nm未
満であることを特徴とする。最頻直径(Dmax)は、気
体や液体の吸着や吸収に関する特性であり、最頻直径
(Dmax)が小さいほど吸着や吸収性能が高い。従っ
て、種々の特性の中で最頻直径(Dmax)は、特に触媒
担体や吸着剤として使用するシリカゲルにとって重要な
物性である。本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルの好ましい最頻直径(Dmax)は、触媒成分との兼
ね合いにより決められるが、中でも18nm以下、更に
は16nm以下である。また、下限は特に制限されない
が、通常は2nm以上、好ましくは5nm以上、さらに
好ましくは8nm以上である。
【0013】なお、上記の最頻直径(Dmax)は、窒素
ガス吸脱着によるBET法で測定した等温脱着曲線か
ら、E. P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda,
J. Amer. Chem. Soc., vol. 73, 373 (1951) に記載の
BJH法により算出される細孔分布曲線をプロットして
求められる。ここで、細孔分布曲線とは、微分細孔容
積、すなわち、細孔直径d(nm)に対する微分窒素ガ
ス吸着量(ΔV/Δ(logd))を言う。上記のV
は、窒素ガス吸着容積を表す。
【0014】更に、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルは、上記の最頻直径(D max)の値を中心と
して±20%の範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総
容積の通常50%以上、好ましくは60%以上であるこ
とを特徴とする。このことは、本発明のオレフィン水和
触媒用担体シリカゲルが有する細孔の直径が、最頻直径
(Dmax)付近の細孔で揃っていることを意味する。な
お、上記の最頻直径(Dmax)の値の±20%の範囲に
ある細孔の総容積について、特に上限は無いが、通常は
全細孔の総容積の90%以下である。
【0015】なお、斯かる特徴に関連して、本発明のオ
レフィン水和触媒用担体シリカゲルは、上記のBJH法
により算出された最頻直径(Dmax)における微分細孔
容積ΔV/Δ(logd)が、通常2〜20ml/g、
特に5〜12ml/gであることが好ましい。ここで、
上式において、dは細孔直径(nm)であり、Vは窒素
ガス吸着容積である)。微分細孔容積ΔV/Δ(log
d)が前記範囲に含まれるものは、最頻直径(Dmax
の付近に揃っている細孔の絶対量が極めて多いものと言
える。
【0016】加えて、本発明のオレフィン水和触媒用担
体シリカゲルは、その三次元構造を見るに、非晶質であ
ること、即ち、結晶性構造が認められないことを特徴と
する。このことは、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルをX線回折で分析した場合に、結晶性ピーク
が実質的に認められないことを意味する。なお、本明細
書において結晶性のシリカゲルとは、X線回折パターン
で6オングストローム(Å Units d-spacing)を越えた
位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを示すもの
を指す。非結晶質のシリカゲルは、結晶性のシリカゲル
に較べて、極めて生産性に優れている。
【0017】また、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルは、不純物の含有率が非常に低く、極めて高
純度であることを特徴とする。具体的には、シリカゲル
中に存在することでその物性に影響を与えることが知ら
れている、アルカリ金属,アルカリ土類金属,周期表の
3A族,4A族及び5A族並びに遷移金属からなる群に
属する金属元素(金属不純物)の合計の含有率が、通常
500ppm以下、好ましくは100ppm以下、更に
好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm
以下である。このように不純物の影響が少ないことが、
本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカゲルが高い耐
熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因
の一つである。
【0018】更に、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルは、その構造に歪みが少ないことを特徴とす
る。ここで、シリカゲルの構造的な歪みは、固体Si−
NMR測定におけるQ4ピークのケミカルシフトの値に
よって表わすことができる。以下、シリカゲルの構造的
な歪みと、前記のQ4ピークのケミカルシフトの値との
関連について、詳しく説明する。
【0019】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルは非晶質ケイ酸の水和物であり、SiO2・nH2
の示性式で表されるが、構造的には、Siの四面体の各
頂点にOが結合され、これらのOに更にSiが結合し
て、ネット状に広がった構造を有する。そして、Si−
O−Si−O−の繰り返し単位において、Oの一部が他
の成員(例えば−H、−CH3など)で置換されている
ものもあり、一つのSiに注目した場合、下記式(A)
に示す様に4個の−OSiを有するSi(Q4)や、下
記式(B)に示す様に3個の−OSiを有するSi(Q
3)等が存在する(下記式(A)及び(B)では、上記
の四面体構造を無視し、Si−Oのネット構造を平面的
に表わしている)。そして、固体Si−NMR測定にお
いて、上記の各Siに基づくピークは、順にQ4ピー
ク、Q3ピーク、・・と呼ばれる。
【0020】
【化1】
【0021】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルは、上記のQ4ピークのケミカルシフトをδ(pp
m)とした場合に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする。従来のシリカゲルでは、
上記のQ4ピークのケミカルシフトの値δは、上記式
(I)の左辺に基づいて計算した値よりも、一般に大き
くなる。よって、本発明のオレフィン水和触媒用担体シ
リカゲルは、従来のシリカゲルに比べて、Q4ピークの
ケミカルシフトがより小さな値(よりマイナス側の値)
を有することになる。これは、本発明のオレフィン水和
触媒用担体シリカゲルにおいて、Q4ピークのケミカル
シフトがより高磁場に存在するということに他ならず、
ひいては、Siに対して2個の−OSiで表される結合
角がより均質であり、構造的な歪みがより少ないことを
意味している。
【0022】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルにおいて、Q4ピークのケミカルシフトδは、上記
式(I)の左辺(−0.0705×(Dmax)−11
0.36)に基づき算出される値よりも、好ましくは
0.05%以上小さい値であり、更に好ましくは0.1
%、特に好ましくは0.15%以上小さい値である。通
常、シリカゲルのQ4ピークの最小値は、−113pp
mである。
【0023】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルが有する、優れた耐熱性や耐水性と、上記の様な構
造的歪みの関係については、必ずしも明らかではない
が、次の様に推定される。すなわち、シリカゲルは大き
さの異なる球状粒子の集合体で構成されているが、上記
の様な構造的に歪みの少ない状態においては、球状粒子
全体のミクロ構造的な高度の均質性が維持されるので、
その結果、優れた耐熱性や耐水性が発現されるものと考
えられる。なお、Q3以下のピークは、Si−Oのネッ
ト構造の広がりに制限があるため、シリカゲルの構造的
な歪みが現れにくい。
【0024】上記の特徴に関連して、本発明のオレフィ
ン水和触媒用担体シリカゲルは、固体Si−NMR測定
によるQ4/Q3の値が、通常1.3以上、中でも1.5
以上であることが好ましい。ここで、Q4/Q3の値と
は、上述したシリカゲルの繰り返し単位の中で、−OS
iが3個結合したSi(Q3)に対する−OSiが4個
結合したSi(Q4)のモル比を意味する。一般に、こ
の値が高い程、シリカゲルの熱安定性が高いことが知ら
れており、ここから、本発明のオレフィン水和触媒用担
体シリカゲルは、熱安定性に極めて優れていることが判
る。
【0025】なお、Q4ピークのケミカルシフト及びQ4
/Q3の値は、実施例の説明において後述する方法を用
いて固体Si−NMR測定を行ない、その結果に基づい
て算出することができる。また、測定データの解析(ピ
ーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を使用した波
形分離解析等により、各ピークを分割して抽出する方法
で行なう。
【0026】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルは、従来のゾル−ゲル法とは異なり、シリコンアル
コキシドを加水分解する加水分解工程と共に得られたシ
リカヒドロゾルを縮合する縮合工程を経てシリカヒドロ
ゲルを形成する加水分解・縮合工程と、当該加水分解・
縮合工程に引き続き、シリカヒドロゲルを熟成すること
なく水熱処理することにより、所望の物性範囲のシリカ
ゲルを得る物性調節工程とを、ともに包含する方法で製
造することができる。
【0027】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルの原料として使用されるシリコンアルコキシドとし
ては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、ト
リエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4
の低級アルキル基を有するトリ又はテトラアルコキシシ
ラン或いはそれらのオリゴマーが挙げられるが、好まし
くはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及び
それらのオリゴマーである。以上のシリコンアルコキシ
ドは蒸留により容易に精製し得るので、高純度のシリカ
ゲルの原料として好適である。シリコンアルコキシド中
の金属不純物の総含有量は、通常100ppm以下、中
でも50ppm以下、更には30ppm以下、特に10
ppm以下が好ましい。これらの金属不純物の含有率
は、一般的なシリカゲル中の不純物含有率の測定法と同
じ方法で測定できる。
【0028】シリコンアルコキシドの加水分解は、シリ
コンアルコキシド1モルに対して、通常2〜20モル、
好ましくは3〜10モル、特に好ましくは4〜8モルの
水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解に
より、触媒成分をドープしたシリカのヒドロゲルとアル
コールとが生成する。この加水分解反応は、通常、室温
から100℃程度であるが、加圧下で液相を維持するこ
とで、より高い温度で行なうことも可能である。また、
加水分解時には必要に応じて、水と相溶性のあるアルコ
ール類等の溶媒を添加してもよい。具体的には、炭素数
1〜3の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、
メチルセロルブ、エチルセロルブ、メチルエチルケト
ン、その他の水と任意に混合できる有機溶媒を任意に用
いることができるが、中でも強い酸性や塩基性を示さな
いものが、均一なシリカヒドロゲルを生成できる理由か
ら好ましい。
【0029】これらの溶媒を使用しない場合、本発明の
オレフィン水和触媒用担体シリカゲルの製造のために
は、特に加水分解の際の攪拌速度が重要である。すなわ
ち、シリコンアルコキシドと加水分解用の水は初期には
分液しているため、攪拌によりエマルジョン化し、反応
を促進させる。この際の攪拌速度は通常30rpm以
上、好ましくは50rpm以上である。斯かる条件を満
足しない場合には、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルを得るのが困難になる。なお、加水分解によ
りアルコールが生成して液が均一液となり、発熱が収ま
った後には、均一なヒドロゲルを形成させるために攪拌
を停止することが好ましい。
【0030】結晶構造を有するシリカゲルは、水中熱安
定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成する
のに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下で
シリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に
結晶構造を含むものとなる。従って、本発明において
は、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、即ち、
これらがテンプレートとしての機能を発揮する程の量は
存在しない条件下で、加水分解を行なうことが好まし
い。
【0031】反応時間は、反応液組成(シリコンアルコ
キシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存
し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定
されない。なお、反応系に触媒として、酸,アルカリ,
塩類などを添加することで加水分解を促進させることが
できる。しかしながら、斯かる添加物の使用は、後述す
るように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすこと
になるので、本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルの製造においてはあまり好ましくない。
【0032】上記のシリコンアルコキシドの加水分解反
応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケー
トが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が
起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシ
リカヒドロゲルとなる。本発明のオレフィン水和触媒用
担体シリカゲルを製造するためには、上記の加水分解に
より生成したシリカのヒドロゲルの硬さが上昇しないよ
うに、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行
なうことが重要である。シリコンアルコキシドを加水分
解すると、軟弱なシリカのヒドロゲルが生成するが、こ
のヒドロゲルを安定した熟成、あるいは乾燥させ、更に
これに水熱処理を施し、最終的に細孔特性の制御された
シリカゲルとする従来の方法では、本発明で規定する物
性範囲のシリカゲルを製造することができない。
【0033】上記にある、加水分解により生成したシリ
カのヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに
水熱処理を行なうということは、シリカのヒドロゲルが
生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の、
水熱処理に供するようにするということを意味する。シ
リコンアルコキシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、
塩類等を添加すること、又は該加水分解反応の温度を厳
しくし過ぎることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させ
るため好ましくない。また、加水分解後の後処理におけ
る水洗,乾燥,放置などにおいて、必要以上に温度や時
間をかけるべきではない。
【0034】ヒドロゲルの熟成状態を具体的に確認する
手段としては、ヒドロゲルの硬度を参考にすることがで
きる。即ち、破壊応力が、通常6MPa以下、好ましく
は3MPa以下、更に好ましくは2MPa以下の柔らか
い状態のヒドロゲルを水熱処理することで、本発明で規
定する物性範囲のシリカゲルを得ることができる。ま
た、ヒドロゲルの破壊応力は時間と共に増大するので、
実作業においては硬度を実測せず、予備実験により水熱
処理実施可能な時間を調べ、その時間内の範囲で水熱処
理を実施しても良い。
【0035】この水熱処理の条件としては、水の状態が
液体、気体のいずれでもよく、溶媒や他の気体によって
希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われ
る。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1〜10重
量倍、好ましくは0.5〜5重量倍、特に好ましくは1
〜3重量倍の水を加えてスラリー状とし、通常40〜2
50℃、好ましくは50〜200℃の温度で、通常0.
1〜100時間、好ましくは1〜10時間実施される。
水熱処理に使用される水には低級アルコール類、メタノ
ール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムア
ミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、
その他の有機溶媒などが含まれてもよい。また、メンブ
ランリアクターなどを作る目的で、シリカゲルを膜状あ
るいは層状に粒子、基板、あるいは管などの基体上に形
成させた材料の場合にも、この水熱処理方法は適用され
る。なお、加水分解反応の反応器を用い、続けて温度条
件変更により水熱処理を行なうことも可能であるが、加
水分解反応とその後の水熱処理とでは通常、最適条件が
異なっているため、この方法で本発明のオレフィン水和
触媒用担体シリカゲルを得ることは一般的に難しい。
【0036】以上の水熱処理条件において温度を高くす
ると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きく
なる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜20
0℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とと
もに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達
した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏
まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要
があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる
目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温
条件とすることが好ましい。
【0037】水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定
すると、本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカゲル
を得ることが困難となる。例えば、水熱処理の温度が高
すぎると、シリカゲルの細孔径、細孔容積が大きくなり
すぎ、また、細孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度
が低過ぎると、生成するシリカゲルは、架橋度が低く、
熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピークが発現しなく
なったり、前述した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3
値が極端に小さくなったりする。
【0038】なお、水熱処理をアンモニア水中で行なう
と、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得ら
れる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中
で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲ
ルは一般に疎水性となるが、通常30〜250℃、好ま
しくは40〜200℃という比較的高温で水熱処理する
と、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のア
ンモニア濃度としては、好ましくは0.001〜10
%、特に好ましくは0.005〜5%である。
【0039】水熱処理されたシリカヒドロゲルは、通常
40〜200℃、好ましくは60〜120℃で乾燥す
る。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式
でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥す
ることができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコキ
シドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常4
00〜600℃で焼成除去することができる。また、表
面状態をコントロールするため、最高900℃の温度で
焼成することもある。更に、必要に応じて粉砕、分級す
ることで、最終的に目的としていた本発明のオレフィン
水和触媒用担体シリカゲルを得る。
【0040】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルの形状は任意であり、破砕状の粒子状であっても、
不定形や球状の粒子状であっても良い。破砕状の粒子で
あれば、取扱いの容易性の面から、いったんこれを微粉
砕し、錠剤状にプレス成形したり、押出品,ペレット
品,粒状品に成形したりすることにより、好ましく使用
される。
【0041】直接、大粒径の不定形や球状のシリカゲル
粒子を得た場合には、そのままの形状でオレフィン水和
触媒の担体として使用できるが、オレフィン水和触媒用
途においては、使用条件が過酷であるために、耐水性が
高く使用中に割れや粉化が起こり難い球状シリカゲル
が、特に好適に用いられる。
【0042】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルにオレフィン水和反応の触媒成分を担持させること
により、本発明のオレフィン水和触媒が製造される。オ
レフィン水和反応の触媒成分としては、従来公知の各種
触媒成分を使用することができる。具体例としては、硫
酸、リン酸、各種のヘテロポリ酸、各種固体酸などの酸
触媒が挙げられる。
【0043】なお、本明細書においてヘテロポリ酸と
は、遊離酸並びにその中性及び酸性塩を含む概念であ
る。ここで、酸性塩とは、水素イオンの幾つかが塩基性
カチオン、例えばアルカリ金属カチオンで置き換えられ
たヘテロポリ酸(HPA)の塩を意味する。従って、本
発明のオレフィン水和触媒の製造に使用されるヘテロポ
リ酸には、遊離酸及びその配位型の塩が含まれ、該塩中
でアニオンは錯体高分子量物質として存在する。典型的
には、該アニオンは2−18個の酸素が結合した多価金
属原子を含み、それは周辺原子と呼ばれる。これらの周
辺原子は1個又はそれ以上の中心原子を対称的に取り囲
む。該周辺原子は通常、1個又はそれ以上のモリブデ
ン、タングステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、及
びその他の金属である。中心原子は通常、ケイ素又はリ
ンであるが、元素の周期表の第IA−VIIA族及び第VII
I族に属する元素を含んでいても良い。こうした元素の
イオンとしては、例えば、第二銅イオン;二価のベリリ
ウム、亜鉛、コバルト又はニッケルの各イオン;三価の
ホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、セリウム、ヒ
素、アンチモン、リン、ビスマス、クロム又はロジウム
の各イオン;四価のケイ素、ゲルマニウム、錫、チタ
ン、ジルコニウム、バナジウム、イオウ、テルル、マン
ガン、ニッケル、白金、トリウム、ハフニウム、セリウ
ムの各イオン、及びその他の稀土類イオン;五価のリ
ン、ヒ素、バナジウム、アンチモンの各イオン;六価の
テルルイオン;及び七価のヨウ素イオンが挙げられる。
斯かるヘテロポリ酸はまた、“ポリオキソアニオン”、
“ポリオキソメタレート”又は“金属酸化物クラスタ
ー”として知られる。代表的なアニオン構造として、ケ
ギン(Keggin)構造、ウエルズ−ダウソン(Wells-Daws
on)構造,アンダーソン−エヴァンズ−ペルロフ(Ande
rson-Evans-Perloff)構造(何れも当該分野の先駆的研
究者に因んで命名された)が挙げられる。
【0044】ヘテロポリ酸は通常、例えば700〜85
00程度の高分子量を有し、二量錯体の構造を採る場合
もある。また、ヘテロポリ酸は、水やその他の酸素含有
溶媒等の極性溶媒に比較的高い溶解性を有する。この溶
解性は、ヘテロポリ酸が遊離酸やある種の塩の形態を採
る場合に高くなることが知られており、適当な対イオン
を選択することにより調節することができる。本発明の
オレフィン水和触媒の触媒成分として使用し得るヘテロ
ポリ酸としては、下記のものが挙げられる。
【0045】リン−12−タングステン酸(H3[PW
1240]xH2O),リン−12−モリブデン酸(H
3[PMo1240]xH2O),ケイ−12−タングステ
ン酸(H 4[SiW1240]xH2O),ケイ−12−タ
ングステン酸モノナトリウム(H 3Na[SiW
1240]xH2O),ケイ−12−モリブデン酸(H
4[SiMo1 240]xH2O),リンタングステン酸カ
リウム(K6[P21862]xH2O),リンモリブデ
ン酸ナトリウム(Na3[PMo1240]xH2O),二
リン−モリブデン酸アンモニウム((NH46[P2
1862]xH2O),ニッケル−タングステン酸ナト
リウム(Na4[NiW6246]xH2O),二コバル
ト−モリブデン酸アンモニウム((NH4)[Co2Mo
1036]xH2O),ケイタングステン酸セシウム水素
(Cs3H[SiW1240]xH2O),リンモリブドジ
バナジウム酸カリウム(K5[PMoV240]xH
2O)。
【0046】なお、上に具体例を挙げて説明したヘテロ
ポリ酸の多価酸化状態及び水和状態は、あくまでも本発
明のオレフィン水和触媒用担体シリカゲルに含浸させる
前、特にオレフィン水和工程条件に付す前の状態であ
る。ヘテロポリ酸の水和度は、触媒の酸性状態、ひいて
はその活性に影響を与える。よって、ヘテロポリ酸の含
浸やオレフィン水和工程は、ヘテロポリ酸の水和状態や
ヘテロポリ酸中の金属の酸化状態に影響を与える。即
ち、担体シリカゲルに含浸させた水和/ヘテロポリ酸中
の金属の酸化状態は、オレフィン水和工程の条件下にお
いて変化し、使用後の触媒におけるヘテロポリ酸の酸化
状態及び水和状態は、担体シリカゲルへの含浸前のヘテ
ロポリ酸の酸化状態及び水和状態と異なるものと考えら
れる。
【0047】一方、固体酸としては各種の金属酸化物を
用いることができるが、タングステン、モリブデン、タ
ンタル、ニオブ、クロム、バナジウム、マンガン等の金
属元素の酸化物が特に有用である。なお、上述した各種
の触媒成分は、何れか一種を単独で用いても、二種以上
を組み合わせて用いても良い。
【0048】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリカ
ゲルに、上述したオレフィン水和反応の触媒成分を担持
させる方法としては、上記の触媒成分を緊密な混合状態
で触媒中に含有させることができるならば特に制限はな
く、公知の各種手法を選択して使用することができる。
具体的には、まず、シリカゲルの細孔中に目的とする触
媒成分を導入する。その方法としては、例えば、触媒調
製法としてよく知られている含浸法<吸着(absorptio
n)法,ポアフィリング(pore-filling)法,“incipie
nt wetness”法,蒸発乾固(evaporation to dryness)
法,スプレー(spray)法等>、沈殿法<共沈(copreci
pitation)法、沈着(precipitation)法,混練(knead
ing)法等>、イオン交換(ion exchange)法などの公
知の方法の何れを用いても良い。触媒成分を導入した
後、必要に応じて200〜400℃で焼成することによ
り、触媒成分とシリカゲルとの間の架橋反応を促進させ
ることができる。また、必要であれば、触媒成分を担持
させた後に酸化や還元等の化学処理を行ない、触媒成分
の化学状態を変化させても良い。特に、金属酸化物など
の固体酸触媒を触媒成分とする場合は、加水分解及びそ
の後の焼成において目的とする酸化物(触媒成分)に変
換される可溶性の化合物を前駆体として担持させ、その
後に乾燥、焼成して目的の酸化物形態とする。
【0049】本発明のオレフィン水和触媒は、オレフィ
ンの水和によりアルコールを生成するオレフィン水和反
応の触媒として、好適に使用できる。オレフィン水和反
応の反応原料として使用できるオレフィンの種類として
は、エチレン,プロピレン,1−ブテン,2−ブテン,
イソブテン,ペンテン及びその異性体,ヘキセン及びそ
の異性体,シクロペンテン及びその異性体,メチルシク
ロペンテン及びその異性体,シクロヘキセン及びその異
性体等が挙げられる。これらのオレフィンを原料として
水和反応を行なうことにより、夫々エタノール,プロパ
ノール,1−ブタノール,2−ブタノール,イソブタノ
ール,ペンタノール及びその異性体,ヘキサノール及び
その異性体,シクロペンタノール及びその異性体,メチ
ルシクロペンタノール及びその異性体,シクロヘキサノ
ール及びその異性体等の各種アルコールが生成すること
になる。
【0050】これらの反応の中でも、本発明のオレフィ
ン水和触媒は、エチレン又はプロピレンの水和によりエ
タノール又はプロパノールを合成する反応の触媒とし
て、好適に使用できる。特に、エチレンからエタノール
を合成する触媒としての用途が好ましい。
【0051】オレフィン水和反応の反応条件は特に限定
されず、反応原料として使用するオレフィンの種類に応
じて適宜定めればよい。現在、工業的に実用化されてい
るオレフィン水和反応のうち、エチレン水和反応の殆ど
は、反応操作や装置の保守操作等が簡便な気相法が用い
られているが、この気相法の条件としては、通常は高温
(通常150〜400℃)、高圧(通常1〜10MP
a)下でオレフィンを水蒸気と接触させることにより、
反応を行なう。
【0052】また、触媒成分の選択やオレフィン水和触
媒中における触媒成分の担持量は、オレフィン水和反応
の種類や反応条件に応じて適宜定めればよい。具体例と
して、気相法のオレフィン水和触媒として最も多く使用
されているのは、担体としてシリカゲルを使用し、これ
に触媒成分としてリン酸を担持させたリン酸触媒であ
る。この場合、オレフィン水和触媒中におけるリン酸の
担持量は、触媒全重量に対して通常5〜70%、好まし
くは10〜70%、更に好ましくは20〜60%、最も
好ましくは40〜60%の範囲である。
【0053】以上、詳述した本発明のオレフィン水和触
媒用担体シリカゲルは、触媒成分を担持させてオレフィ
ン水和触媒として使用する場合に、従来の担体シリカゲ
ルに比べてより精密な細孔径制御が可能であるので、オ
レフィンの転化率及び対応するアルコールの選択率向上
のための触媒設計が容易であり、且つ得られる触媒の品
質も安定している。また、同等の細孔径を有する従来の
担体シリカゲルに比べて細孔容積がより大きいことか
ら、より多量の触媒成分を担持させることができ、ま
た、触媒の実効表面積も大きくなるので、アルコールの
生産収率が向上する。
【0054】更に、本発明のオレフィン水和触媒用担体
シリカゲルは、従来の担体シリカゲルに比べて構造が均
質で歪みが少なく高純度であるので、例えば気相法の実
施に際して、高温・高圧下で水蒸気と接触した場合で
も、物理的・化学的な劣化を起こし易く、触媒の活性低
下や変性を招くことが無い。また、長期・連続使用時に
も結晶化等による比表面積や細孔容積等の物性劣化が起
こり難く、より長寿命の触媒を得ることができる。加え
て、高純度であることから、不要な触媒活性や触媒被毒
を発現することがなく、触媒の性能が十分に発揮され
る。
【0055】また、上述の利点を有する本発明のオレフ
ィン水和触媒用担体シリカゲルに、触媒成分を担持させ
た本発明のオレフィン水和触媒は、従来のオレフィン水
和触媒に比べて、オレフィンの転化率及び対応するアル
コールの選択率により優れており、且つその品質も安定
している。また、触媒成分の含有率が高く、アルコール
の生産収率に優れている。更に、例えば気相法の実施に
際して、高温・高圧下で水蒸気と接触した場合でも、活
性の低下や変性が生じ難い。加えて、長期・連続使用時
にも性能の劣化が起こり難く、触媒としての寿命が長
い。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に制約されるものではなく、種々変形して実施すること
が可能である。
【0057】(1)担体シリカゲルの分析方法 (1−1)細孔容積、比表面積 カンタクローム社製AS−1にてBET窒素吸着等温線
を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には細
孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用
し、比表面積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3
点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算出した。ま
た、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)に
おける微分細孔容積を求めた。測定する相対圧の各点の
間隔は0.025とした。
【0058】(1−2)粉末X線回折 理学電機社製RAD-RB装置を用い、CuKαを線源
として測定を行なった。発散スリット1/2deg、散
乱スリット1/2deg、受光スリット0.15mmと
した。
【0059】(1−3)金属不純物の含有量 試料2.5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたの
ち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてI
CP発光分析を行なった。なお、ナトリウム及びカリウ
ムはフレーム炎光法で分析した。
【0060】(1−4)固体Si−NMR測定 Bruker社製固体NMR装置(「MSL300」)
を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.
05テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、C
P/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinn
ing)プローブの条件で測定した。具体的な測定条件を
下の表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】測定データの解析(Q4ピーク位置の決
定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法で
行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解
析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermo
galatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」
を使用することができる。
【0063】(2)担体シリカゲルの製造及び評価 ・実施例1 ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデンサが取り付
けてある0.3Lセパラブルフラスコ(ジャケット付
き)に、純水104gを仕込んだ。80rpmで攪拌し
ながら、これにテトラメトキシシラン146gを仕込ん
だ。水/テトラメトキシシランのモル比は約6である。
セパラブルフラスコのジャケットには50℃の温水を通
水した。引き続き攪拌を継続し、内容物が沸点に到達し
た時点で攪拌を停止した。この時点で反応液は均一溶液
となっている。急激な発熱が収まったことを確認した
後、得られたゾル液を直ちにセパラブルフラスコより抜
き出した。得られたゾル液は直ちに以降の反応に供し
た。
【0064】ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデ
ンサが取り付けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケ
ット付き)に、シクロヘキサン3000ml及びエチル
セルロース(Hercules 社製 EC−T100)7.0g
(0.3wt%)よりなる溶液を仕込んだ。セパラブル
フラスコのジャケットには50℃の温水を通水した。シ
クロヘキサン溶液を50℃で保持し、200rpmで攪
拌しながら、これに上記ゾル液250gを仕込み、エマ
ルジョン粒子(液滴)を形成させた。引き続き攪拌を継
続しながら50℃で1時間保持し、エマルジョン粒子を
ゲル化させ、球状シリカヒドロゲルとした。
【0065】攪拌を停止し、得られた球状シリカヒドロ
ゲルを濾過により固液分離して取り出した。これを、ま
ず50℃の熱シクロヘキサン、続いて室温のメタノール
/水=60/40重量比の混合液で洗浄し、粒子表面に
付着したシクロヘキサン及びエチルセルロースを概略除
いた後、濾過によって固液分離することにより、凝集の
ない真球状のシリカヒドロゲル粒子を得た。
【0066】この球状シリカヒドロゲル粒子250gと
純水250gを1Lのガラス製オートクレーブに仕込
み、150℃で3時間水熱処理を実施した。所定時間水
熱処理した後、濾過により固液分離し、100℃で恒量
となるまで減圧乾燥した。乾燥したシリカゲル粒子を5
00℃で5時間焼成し、これを篩で分級することによ
り、粒径28〜150μmの球状のシリカゲル粒子を得
た。これを実施例1の担体シリカゲルとする。
【0067】実施例1の担体シリカゲルの諸物性を下の
表2に示す。粉末X線回折図には周期的構造による低角
度側のピークは認められなかった。なお、実施例1のオ
レフィン水和触媒用担体シリカゲルの不純物濃度は、ナ
トリウム0.2ppm、カリウム0.1ppm、カルシ
ウム0.2ppmで、その他の金属不純物は検出されな
かった。また、固体Si−NMRのQ4ピークのケミカ
ルシフトの値δは、前述した式(I)の左辺{−0.0
705×(Dmax)−110.36}で計算される値よ
りも小さな値(よりマイナス側に存在する値)となっ
た。
【0068】・実施例2 水熱処理温度を200℃にした他は実施例1と同様の条
件で実験を行なった。得られたシリカゲルを実施例2の
担体シリカゲルとする。実施例2のシリカゲルの諸物性
を下の表2に示す。粉末X線回折図には周期的構造によ
る低角度側のピークは認められなかった。なお、実施例
2の担体シリカゲルの不純物濃度は、ナトリウム0.2
ppm、カリウム0.1ppm、カルシウム0.2pp
mで、その他の金属不純物は検出されなかった。また、
固体Si−NMRのQ4ピークのケミカルシフトの値δ
は、前述した式(I)の左辺{−0.0705×(D
max)−110.36}で計算される値より小さな値
(よりマイナス側に存在する値)となった。
【0069】・参考例1 富士シリシア化学(株)製の触媒担体用シリカゲルCA
RIACT Q−15(球状品、粒径75〜500μ
m)を、参考例1の担体シリカゲルとして用いた。その
諸物性を下の表2に示す。粉末X線回折図には周期的構
造による低角度側のピークは認められない。また、参考
例1の担体シリカゲルの不純物濃度を測定したところ、
ナトリウム35ppm、マグネシウム0.83ppm、
アルミニウム17ppm、カリウム2ppm、カルシウ
ム3.3ppm、チタン110ppm、鉄10.3pp
m、ジルコニウム11ppmで、金属不純物の含有量が
多かった。固体Si−NMRのQ4ピークのケミカルシ
フトの値δは、実施例1、実施例2のいずれの担体シリ
カゲルよりも大きく、且つ前述した式(I)の左辺{−
0.0705×(Dmax)−110.36}より計算さ
れる値より大きな値(よりプラス側に存在する値)とな
った。すなわち、参考例1の担体シリカゲルは、実施例
1及び実施例2の担体シリカゲルと比べて、その構造に
歪みが多く、物性変化を起こし易いものと判断される。
【0070】・水中熱安定性試験 実施例1,実施例2及び参考例1担体シリカゲル試料各
々20gに、純水を加えて40重量%のスラリーを各々
調製した。容積60mlのステンレススチール製のミク
ロボンベに、上記で調製したスラリー約40mlを各々
入れて密封し、280±1℃のオイルバス中に3日間浸
漬した。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、濾
過によりシリカゲルを回収した。得られたシリカゲルを
100℃で5時間真空乾燥した。乾燥後のシリカゲルに
ついて比表面積を測定した結果を下の表2に示す。実施
例1及び実施例2の担体シリカゲルは、参考例1の担体
シリカゲルと比較して、比表面積の減少が少なく、より
安定していると判断される。
【0071】
【表2】
【0072】(3)オレフィン水和触媒の製造 上記の実施例1及び2の担体シリカゲルに、先に詳説し
た各種の触媒成分を、同じく先に詳説した各種の方法を
用いて担持させることにより、オレフィン水和触媒を製
造することが可能である。
【0073】ここでは、気相法によるエチレン水和反応
において代表的に使用されるリン酸触媒の製造法の例
を、具体的に説明する。実施例1及び2のオレフィン水
和触媒用担体シリカゲルを65%のリン酸水溶液に1時
間浸漬した後、漏斗上に移しリン酸水溶液を完全に液切
りする。これに窒素気流中150℃で、20時間をかけ
て乾燥処理を施すことにより、上記の実施例1及び2の
担体シリカゲルにリン酸を担持させた触媒粒子を調製す
ることができる。
【0074】なお、リン酸水溶液への浸漬前における担
体シリカゲルの重量と、乾燥処理後の触媒粒子の重量と
をそれぞれ測定することにより、調製された触媒粒子の
リン酸担持量を求めることができる。リン酸触媒の触媒
粒子におけるリン酸担持量は、上述した通りである。
【0075】(4)オレフィン水和反応 上記の実施例1及び2の担体シリカゲルを用いて製造さ
れたオレフィン水和触媒は、先に詳述した各種の方法を
用いて、各種オレフィンを反応原料として用いたオレフ
ィン水和反応の触媒として使用することが可能である。
【0076】最も代表的なオレフィン水和反応である、
エチレン水和反応によるエタノール合成の反応条件の例
について説明すると、内径約2cmの銅内張りSUS製
の縦型固定層流通管状小型反応器を用いて、反応圧力5
000kPa、反応温度250℃、触媒粒子容積40m
l、空間速度(全ガス量)750h-1、線速度(全ガス
量)2.5cm/s、水/エチレンモル比=0.42の
条件で反応を行なう。
【0077】(5)触媒性能の評価 上記の実施例1及び2の担体シリカゲルを用いて製造さ
れたオレフィン水和触媒の各種性能は、例えば以下の手
法を用いて評価することが可能である。
【0078】<オレフィン転化率、アルコール選択率>
反応生成物(反応器出口のガス)をサンプリングし、そ
の組成をガスクロマトグラフにて分析して、反応原料
(原料ガス)の組成と比較することにより、オレフィン
転化率(反応原料中のオレフィン総量に対するオレフィ
ン減少量の比率)、アルコール選択率(反応生成物中の
総生成物量に対する目的アルコールの生成量の比率)を
求める。
【0079】<反応活性の劣化>上記分析を一定時間毎
に繰り返すことにより、転化率及び選択率の経時変化、
即ち触媒の反応活性の劣化の様子を調べることができ
る。
【0080】<触媒粒子の観察>シリカゲルを担体とす
る触媒を使用したオレフィン水和反応では、ケイリン
酸,α-quartz,cristobalite,tridymite等の非多孔質
結晶性シリカ層が担体シリカゲルの表面に析出し、これ
らの析出物がシリカゲル表面に卵殻状に堆積してシリカ
ゲル表面を覆ってしまうことにより、担体シリカゲルに
よる触媒成分の保持能力が低下して、触媒の活性が低下
するものと考えられる。従って、反応中におけるシリカ
ゲル表面の前記卵殻状物の堆積状況を走査型電子顕微鏡
等で観察すれば、触媒粒子の寿命及び耐久性を知ること
ができる。また、担体シリカゲルの粉末X線回折スペク
トルを測定することにより、これら生成物の結晶化の進
行状況を知ることができる。
【0081】上記手法により各種触媒性能を評価すれ
ば、実施例1及び2の担体シリカゲルを用いて製造され
たオレフィン水和触媒は、従来の担体シリカゲル(例え
ば、上記参考例1の担体シリカゲル)を用いて製造され
たオレフィン水和触媒に比べて、より精密な細孔径制御
が可能であることから、オレフィンの転化率及び対応す
るアルコールの選択率向上のための触媒設計が容易であ
り、且つ得られる触媒の品質も安定しているものと考え
られる。また、平均細孔径に対する細孔容積が大きいの
で、より多くの触媒成分を担持させることができるた
め、アルコールの生産収率が向上するものと考えられ
る。更に、従来の担体シリカゲルに比べて構造が均質で
歪みが少なく高純度であるので、長期・連続使用時の性
能劣化(結晶化による比表面積や細孔容積等の物性劣
化)が起こりにくく、触媒の寿命が延長されると考えら
れる。
【0082】
【発明の効果】本発明のオレフィン水和触媒用担体シリ
カゲルは、触媒成分を担持させてオレフィン水和触媒と
して使用する場合に、オレフィンの転化率及び対応する
アルコールの選択率向上のための触媒設計が容易であ
り、品質の安定した触媒を得ることができる。また、多
くの触媒成分を担持できるとともに、触媒の実効表面積
も大きくすることができるので、アルコールの生産収率
を向上させることが可能である。更に、長期・連続使用
時にも細孔特性等の物性に劣化が起こり難く、より長寿
命の触媒を得ることができる。加えて、高純度であるこ
とから、不要な触媒活性や触媒被毒を発現することがな
く、触媒の性能が十分に発揮される。
【0083】また、本発明のオレフィン水和触媒は、オ
レフィンの転化率及び対応するアルコールの選択率に優
れており、且つその品質も安定している。また、触媒成
分の含有率が高く触媒の実効表面積も大きいので、アル
コールの生産収率に優れている。更に、長期・連続使用
時にも性能の劣化が起こり難く、触媒としての寿命が長
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 33/16 C01B 33/16 C07C 29/04 C07C 29/04 31/08 31/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G069 AA01 AA03 AA08 AA12 BA02A BA02B BA21C BA38 BB14B BD05C BE06C CB22 EC03X EC03Y EC04X EC04Y EC06X EC06Y EC07X EC07Y EC08X EC08Y EC14X EC14Y EC15X EC15Y EC19 EC26 EC27 FA01 FB08 FC02 4G072 AA28 BB07 BB13 CC10 HH30 RR05 TT05 TT09 UU15 4H006 AA02 AC41 BA12 BA14 BA21 BA30 BA33 BA53 BA56 BA75 BE60 FE11 4H039 CA60 CF10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン水和反応の触媒の担体として
    使用されるシリカゲルであって、(a)細孔容積が0.
    3〜3.0ml/gであり、(b)比表面積が200〜
    1000m2/gであり、(c)細孔の最頻直径
    (Dmax)が20nm未満であり、(d)直径がDmax±
    20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積
    の50%以上であり、(e)非晶質であり、(f)金属
    不純物の総含有率が500ppm以下であり、且つ、
    (g)固体Si−NMRでのQ4ピークのケミカルシフ
    トをδ(ppm)とした場合に、δが下記式(I) −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I) を満足することを特徴とする、オレフィン水和触媒用担
    体シリカゲル。
  2. 【請求項2】 最頻直径(Dmax)における微分細孔容
    積が、2〜20ml/gであることを特徴とする、請求
    項1記載のオレフィン水和触媒用担体シリカゲル。
  3. 【請求項3】 固体Si−NMR測定におけるQ4/Q3
    ピークの値が、1.3以上であることを特徴とする、請
    求項1又は請求項2に記載のオレフィン水和触媒用担体
    シリカゲル。
  4. 【請求項4】 シリコンアルコキシドを加水分解する工
    程を経て製造されることを特徴とする、請求項1〜3の
    何れか一項に記載のオレフィン水和触媒用担体シリカゲ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載のオレ
    フィン水和触媒用担体シリカゲルの細孔内に触媒成分が
    担持されていることを特徴とする、オレフィン水和触
    媒。
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