JP2003186377A - 真正性識別体、真正性識別用具、およびそれらの組み合わせ、並びに真正性識別方法 - Google Patents

真正性識別体、真正性識別用具、およびそれらの組み合わせ、並びに真正性識別方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、コレステリック液晶層からなるホログ
ラムが、偽造に対する抵抗性が高いにもかかわらず、剥
がし取ったり、削り取る等により貼り換えられることに
対する抵抗性が低かった欠点を解消することを課題とす
るものである。 【解決手段】 情報記録媒体や種々の物品に、背景部3
aと隠しパターン3b等から構成される隠しパターン層
3を積層し、その上の好ましくは一部に、コレステリッ
ク液晶層を用いた光透過性ホログラム層4とを重ねて積
層し、それぞれの層の特性に基づく偽造防止性の高い真
正性識別体としたので、光透過性ホログラム層4のみを
貼り替えても、容易に見破ることを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来とは異なった
色相を有すると共に、その円偏光選択性を利用して識別
することが可能なホログラムと、万線等で構成した識別
用具で識別可能な隠しパターンとを適用した真正性識別
体に関するものである。本発明の真正性識別体は、カー
ド、有価証券のほか、偽造が問題になりやすい種々の商
品や、それらのパッケージ等に適用可能である。また、
本発明は、真正性識別のための識別用具、真正性識別体
と識別用具との組み合わせ、および識別方法に関するも
のでもある。
【0002】
【従来の技術】クレジットカードや預貯金用カード等の
カードは、個人のID情報を有した情報記録媒体であ
り、偽造されて使用されることにより、カードの保持
者、カード発行会社、もしくは金融機関に損害を与え
る。また、カード以外にも、運転免許証、社員証、会員
証等の身分証明書、資格証、入学試験用の受験票、パス
ポート等、紙幣、商品券、ギフト券、ポイントカード、
株券、証券、抽選券、馬券、預金通帳、乗車券、通行
券、航空券、種々の催事の入場券、遊戯券、交通機関や
公衆電話用のプリペイドカード等も、経済的もしくは社
会的な価値を有する情報を保持する情報記録媒体であ
り、偽造による損害を防止する目的で、そのものの真正
性を識別できる機能を備えていることが望まれる。
【0003】上記の情報記録媒体以外にも、高額商品、
例えば、高級腕時計等の時計、高級皮革製品、貴金属製
品、もしくは宝飾品等の、しばしば、高級ブランド品と
言われるもの、または、それら高額商品の収納箱、ケー
ス、商品タグ等も偽造の対象となる。また、量産品にお
いても、有名ブランドのもの、例えば、医薬品、写真用
フィルム、食品、電子部品、オーディオ製品、電化製
品、コンピュータおよび関連機器、並びにそれらに必要
な消耗品(例;トナー等のプリンタ用消耗品)も偽造の
対象となりやすい。真正性識別構造を適用する対象とし
ては、これらの商品そのもの、およびパッケージが挙げ
られる。さらに、著作物である音楽ソフト、映像ソフ
ト、コンピュータソフト、もしくはゲームソフト等が記
録された記憶媒体、またはそれらのケース等も、やはり
偽造の対象となる。これらのものも偽造による損害を防
止する目的で、そのものの真正性を識別できる機能を有
することが望まれる。
【0004】従来、情報記録媒体や上記した種々の物品
(以上は、例示であり、例示したものに限定されない。
これらを総称して、真正性識別対象物と言う。)の偽造
を防止する目的で、その構造の精密さから、製造上の困
難性を有すると言われるホログラムを真正性の識別可能
なもの(真正性識別構造と言う。)として適用している
ことが多い。
【0005】しかしながら、ホログラムの製造方法自体
は知られており、商品のシールにも多用されるようにな
ってきているため、ホログラムが単に目視するだけのホ
ログラムであるときは、精密なものであるがゆえに、一
般人が、真正なホログラムと偽造されたホログラムとを
識別することは難しい。
【0006】一般的なホログラムは、合成樹脂、中でも
紫外線硬化性樹脂を用いて形成され、その硬化した樹脂
の層の表面に、ホログラムの干渉縞が微細凹凸として形
成されたものであるが、近年、コレステリック液晶を含
有する層が左円偏光もしくは右円偏光のいずれかを反射
する性質を有し、従って、左円偏光板もしくは右円偏光
板のいずれかを用いた場合にのみ、色が見える特性を有
し、また、ホログラムの微細凹凸を形成し得ることか
ら、コレステリック液晶層を用いたホログラムは従来の
合成樹脂、もしくは紫外線硬化性樹脂を用いたものにく
らべて、偽造に対する抵抗性が高く、注目されている。
【0007】しかし、コレステリック液晶層を用いたホ
ログラムも、適用してある対象物から剥がし取ったり、
削り取る等して、ほかの対象物に適用する貼り換えが行
なわれると、コレステリック液晶層を用いたホログラム
自体は、適用者の偽造の意図を別にすると、真正なもの
であるから、貼り換えが巧妙に行なわれている場合、そ
の対象物は真正なものと識別され、偽造に基づく損害が
発生し得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、従
来、コレステリック液晶層からなるホログラムが、偽造
に対する抵抗性が高いにもかかわらず、剥がし取った
り、削り取る等により貼り換えられることに対する抵抗
性が低かった欠点を解消することを課題とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明においては、コレステリ
ック液晶層を用いた光透過性ホログラム層を、隠しパタ
ーン上の、好ましくは隠しパターンの一部の上に重ねて
適用することにより、光透過性ホログラムのみを、外形
通りに剥がし取ったり、削り取る等により、他の対象物
上に貼り換えても、光透過性ホログラムの周囲の隠しパ
ターンを伴なっていないため、隠しパターンを確認すれ
ば、容易に偽造かどうかを識別することが可能になっ
た。
【0010】第1の発明は、基材上に、隠しパターンを
有する隠しパターン層が積層されており、前記隠しパタ
ーン層上に、コレステリック液晶層を用いた光透過性ホ
ログラム層が積層されていることを特徴とする真正性識
別体に関するものである。第2の発明は、基材上に、隠
しパターンを有する隠しパターン層および濃色下地層と
が接して並べられて積層されており、前記隠しパターン
層上および前記濃色下地層上に、コレステリック液晶層
を用いた光透過性ホログラム層が積層されていることを
特徴とする真正性識別体に関するものである。第3の発
明は、第2の発明において、前記隠しパターン層および
前記濃色下地層とは互いに可視パターンを形成している
ことを特徴とする真正性識別体に関するものである。第
4の発明は、第2または第3の発明において、前記濃色
下地層は、前記濃色下地層が接する前記隠しパターン層
に向かって光学濃度がしだいに減少するグラデーション
部を有するものであることを特徴とする真正性識別体に
関するものである。第5の発明は、第1〜第4いずれか
の発明において、前記光透過性ホログラム層が、前記隠
しパターン層の一部の上に積層されていることを特徴と
する真正性識別体に関するものである。第6の発明は、
隠しパターンを有する隠しパターン層およびコレステリ
ック液晶層を用いた光透過性ホログラム層が積層された
対象物を識別するためのものであって、右円偏光フィル
ムもしくは左円偏光フィルムのいずれか一方もしくは両
方、および万線が形成された万線フィルムが枠に固定さ
れていることを特徴とする真正性識別用具に関するもの
である。第7の発明は、隠しパターンを有する隠しパタ
ーン層およびコレステリック液晶層を用いた光透過性ホ
ログラム層が積層された対象物を識別するためのもので
あって、右円偏光フィルムもしくは左円偏光フィルムの
いずれか一方もしくは両方が枠に固定されており、か
つ、前記右円偏光フィルム、もしくは前記左円偏光フィ
ルムのいずれか一方、もしくは両方に万線が形成されて
いること特徴とする真正性識別用具に関するものであ
る。第8の発明は、第1〜第5いずれかの発明の真正性
識別体、および、第6もしくは第7の発明の真正性識別
用具との組み合わせに関するものである。第9の発明
は、第1〜第5いずれかの発明の真正性識別体の前記隠
しパターン層上、および前記光透過性ホログラム層上
に、第6もしくは第7の発明の真正性識別用具を重ねる
ことにより、前記真正性識別体上の前記隠しパターン層
が有する前記隠しパターンと前記真正性識別用具の確認
パターンとの間で干渉を起こさせて前記隠しパターンを
可視化させて読み取ること、および、前記光透過性ホロ
グラム層が前記真正性識別用具の右円偏光フィルムもし
くは左円偏光フィルムの一方もしくは両方を介して観察
可能であるか、もしくは観察不能であるかを判別するこ
とを行なうことを特徴とする真正性識別体の真正性識別
方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、カードに適用した場合の
本発明の真正性識別体を示す図で、向かって左は平面図
であり、平面図中のA−A線における断面図を向かって
右側に示す。図1(a)に示すように、基材2には磁気
記録層2aが積層され、カード1の名称、発行番号、有
効期限、およびカード保持者の氏名等の文字2bを有す
る等、通常のカードが持つ機能を備えており、文字2b
の一部はエンボスにより形成されたものであることもあ
る。カード1の右方の中央よりやや下方に、外形が長方
形の隠しパターン層3が積層されており、隠しパターン
層3上にはコレステリック液晶層を用いた円形の光透過
性ホログラム層4が積層されている。図1(a)の例で
は、光透過性ホログラム層4の大きさは、隠しパターン
層3の大きさよりも小さく、しかも、光透過性ホログラ
ム層4は、その全周囲に隠しパターン層3の余白部分を
残して積層されているが、光透過性ホログラム層4の一
部が、隠しパターン層3上からはみ出して、直接、基材
2上に積層されていてもよい。
【0012】図1(b)に示すように、カード1は、図
1(a)に示す場合と同様、磁気記録層2a、文字2b
等を伴なった基材2上に、隠しパターン層3と濃色下地
層5とが互いに接して並べられて積層されており、両層
3および5がなす外形は、図1(a)における隠しパタ
ーン層3単独の外形と同様である。また、図中、円形で
ある光透過性ホログラム層4の大きさは、隠しパターン
層3および濃色下地層5を合せた大きさよりも小さく、
光透過性ホログラム層4は、その全周囲に隠しパターン
層3もしくは濃色下地層5の余白部分を残して積層され
ており、光透過性ホログラム層4が濃色下地層5上に積
層された部分では、光透過性ホログラム層4の視認性が
増す。光透過性ホログラム層4の一部は、隠しパターン
層3または/および濃色下地層5上からはみ出して、直
接、基材2上に積層されていてもよい。
【0013】図1(a)および図1(b)を引用して説
明したように、光透過性ホログラム層4の大きさが隠し
パターン層3の大きさよりも小さい場合(図1(a))
や、隠しパターン層3および濃色下地層5を合せた大き
さよりも小さい場合(図1(b))には、不正な意図を
持つ者が、光透過性ホログラム層4のみを偽造防止手段
であると見なして、光透過性ホログラム層4の形状通り
に剥がし取ったり、削り取る等してほかの対象物に貼っ
たとしても、周囲の隠しパターン層3の部分にある隠し
パターンが、識別方法を適用したときに可視化されない
ので、容易に偽造されたものであることが判別でき、偽
造防止効果が高い。なお、隠しパターン層3、濃色下地
層5、光透過性ホログラム層4の形状は任意であって、
それらを基材2上に積層する位置も任意である。
【0014】図2は、上記の隠しパターン層3の詳細を
例示する平面図である。図2(a)に示す例では、隠し
パターン層3は、万線からなる背景部3aと背景部3a
中にはめこまれた隠しパターン3bとからなっており、
図2(b)に一文字分を示すように、背景部分3aは右
上がりの万線で構成され、白抜き文字「A」で示す部分
には、実際には、右斜め上に符号3bで示す、右下がり
の万線で構成された文字「A」がはめこまれている。万
線の線どうしは、明視の距離では互いに分離して見えな
い程度の細かいものとするので、背景部3aと隠しパタ
ーン3bとの間で光学濃度の差が生じることがなく、肉
眼では、隠しパターンの存在が確認できない。なお、図
2(a)に示すように、光透過性ホログラム層4は、A
AAの三文字が並んだ隠しパターン3bの区域(点線で
示す。)のうち、中央のAと左右のAの一部を覆ってい
て、左側のAの左側のおよそ半分と、右側のAのおよそ
右側の半分は、光透過性ホログラム層4によっては覆わ
れていない。光透過性ホログラム層4を示す円形の中の
二つの星印の図形は、光透過性ホログラム層4のホログ
ラムの図柄を示す。
【0015】図2(c)は、図2(a)もしくは図2
(b)で示す隠しパターン層3中の隠しパターン3bを
識別するための万線フィルムからなる確認パターン6a
を例示する図であり、確認パターン6aは右下がりの万
線で構成されている。確認パターン6aをこのままの方
向を保ったまま、図2(a)で示す隠しパターン層3に
重ねると、文字「A」の部分が干渉してモアレパターン
を発生し、隠しパターン3bが可視化されるので、予め
定めてある比較用の基準パターンと比較することによ
り、隠しパターンの真正性を確認することができる。こ
のとき、光透過性ホログラム層4の下層に位置する隠し
パターン3bも可視化される。このような確認パターン
6aの万線フィルムは、写真フィルムを利用して露光、
現像により万線の黒化像を作るか、もしくは透明フィル
ムに万線を印刷することにより、製造することができ
る。以上において、万線とは、幅wを有する線がwより
も大きいピッチpで幅方向に配列したものを指すが、通
常はp=2wであることが多く、この明細書でも、特に
断らない限り、p=2wであるものを念頭に説明する。
【0016】隠しパターン層3の構成は、上記の例のよ
うに、隠しパターン層、確認パターン共、万線で構成さ
れる場合に限定されるものではない。例えば、(1)隠
しパターン層が万線で構成され、確認パターンが網点で
構成される場合、(2)隠しパターン層が網点で構成さ
れ、確認パターンが万線で構成される場合、(3)隠し
パターン層、確認パターン共、網点で構成される場合が
ある。また、万線、網点は、直線状の配列でなく、曲線
状の配列であってもよいし、網点の形状も種々の形状で
あり得る。また、図2(a)もしくは図2(b)で示す
例において、文字「A」の縁取りとして、文字「A」を
構成する万線とは半ピッチずれた位相の万線を付ける
と、確認パターンをずらすことにより、縁取り部か干渉
する場合と、文字「A」の部分が干渉する場合とが生
じ、より複雑化させることができる。
【0017】隠しパターン層3の基材2上への形成は、
一般的な印刷法を利用して行なうことができ、一例とし
てオフセット印刷法が利用できる。場合により、一般的
な印刷法に替えて、転写シート上にパターン層3を形成
しておき、転写法により、基材2上にパターン層3を形
成してもよい。
【0018】図3は、上記における光透過性ホログラム
層4の詳細を示す断面図である。図3(a)に示すよう
に、光透過性ホログラム層4は、表面側(図では上面側
であり、使用時の観察側である。)から、保護層41、
ホログラム形成層42、コレステリック液晶層43、お
よび接着剤層44が順に積層したものであり、いずれの
層も光透過性であり、かつ、ホログラム形成層42の下
面側にはホログラムの微細凹凸42aが形成されてい
る。あるいは、光透過性ホログラム層4は、図3(b)
に示すように、表面側から、保護層41、コレステリッ
ク液晶層43、および接着剤層44が順に積層したもの
であってもよい。やはり、いずれの層も光透過性であ
り、コレステリック液晶層43の下面側にはホログラム
の微細凹凸43aが形成されている。
【0019】図3(a)および図3(b)を引用して説
明した上記の両方の例において、保護層41は、必ずし
も伴なわなくてもよい。また、接着剤層44は、基材2
の素材との関係で、接着剤を伴なわなくても、熱融着等
により積層可能な場合には省略し得る。コレステリック
液晶層43は、以降に述べるように、特異な性質を持つ
が、通常の樹脂によるホログラムの反射層として機能す
ることもできるし(図3(a)の場合)、それ自身に微
細凹凸を形成してホログラムとすることもできる。この
明細書では、これら、図3(a)および図3(b)を引
用して説明した二例を含めて、コレステリック液晶層4
3にホログラムの微細凹凸が形成されたものを含むホロ
グラム構造を、「コレステリック液晶層を用いた光透過
性ホログラム層」、もしくは、単に「光透過性ホログラ
ム層」と呼ぶものとする。なお、「光透過性」とは、コ
レステリック液晶層自体が持つ、下層が透視可能な透明
性(必ずしも、無色透明性ではなく、着色透明性であ
る。)を意味している。
【0020】光透過性ホログラム層4を、隠しパターン
3上、濃色下地層5上に積層するには、あるいは、場合
によっては、それと共に、光透過性ホログラム層4の一
部を基材2上に直接積層するには、図3を引用して説明
したような各層を順次積層することにより行なってもよ
いが、通常は、図3に表れる各層の積層体の上部の保護
層上に、剥離性シートを積層したものに相当する積層構
造の転写シートを作成し、基材2上に転写によって積層
することが効率的である。
【0021】ここで、コレステリック液晶層43として
は、液晶配向を固定化した高分子フィルム、もしくはコ
レステリック液晶を適宜な樹脂中に分散したもの等、光
学的に選択反射性及び円偏光選択性を示す媒体すべてを
用いることが可能であるが、特に液晶配向を固定化した
高分子フィルムを好適に用いることができる。
【0022】液晶配向を固定化した高分子フィルムの例
としては、低分子液晶をコレステリック配向させた後、
光反応又は熱反応などで低分子液晶を架橋して配向固定
化した高分子フィルムをあげることができる。また、他
の例としては、側鎖型又は主鎖型のサーモトロピック高
分子液晶を液晶状態でコレステリック配向させた後、液
晶転移点以下の温度に冷却して、配向状態を固定化して
作製した高分子フィルムをあげることができる。さら
に、側鎖型又は主鎖型のリオトロピック高分子液晶を溶
液中でコレステリック配向させた後、溶媒を徐々に除去
することによって配向状態を固定化して作製した高分子
フィルムを用いることもできる。
【0023】これらフィルム作製に用いることのできる
高分子液晶の例としては、側鎖に液晶形成基を有するポ
リアクリレート、ポリメタクリレート、ポリシロキサ
ン、ポリマロネートなどの側鎖型ポリマー、主鎖に液晶
形成基をもつポリエステル、ポリエステルアミド、ポリ
カーボネート、ポリアミド、ポリイミドなどの主鎖型ポ
リマーをあげることができる。必要に応じて、コレステ
リック液晶を電離放射線硬化性樹脂中に配合した、コレ
ステリック液晶含有の電離放射線硬化性樹脂組成物を適
宜な基材に塗付し、塗膜に電離放射線を照射することに
よりフィルム化してもよい。塗布したときの基材を剥が
せるように構成することもできる。
【0024】コレステリック液晶層を構成するコレステ
リック液晶は、液晶分子の配向構造が膜厚方向に螺旋を
描くように規則的なねじれを有しており、螺旋のピッチ
P(液晶分子が360°回転するのに必要な膜厚)と入
射光の波長λがほぼ等しい場合に、(1)入射光のうち
特定の波長帯域内にある光を強く反射する選択反射性、
および(2)円偏光選択性の、2つの光学的性質を示
す。
【0025】(1)の選択反射性は、特定の波長域に限
定されて生じるため、コレステリック液晶のピッチPを
適切に選択することにより、反射光は色純度の高い有彩
色となる。また、入射光が法線に対し斜めに入射する場
合、ピッチPが見かけ上減少することから、中心波長λ
sは短波長側へ移行し、帯域幅Δλは減少する。この現
象は、中心波長λsが短波長側へ移行することからブル
ーシフトと呼ばれ、目視でも容易に識別可能である。た
とえば、法線方向(0°の入射位置)から観察して赤色
に呈色するコレステリック液晶の反射色は、視野角を大
きくして行くにつれ、オレンジ色、黄色、緑色、青緑
色、青色と順次変化するように観察され、見る角度によ
る色変化を観察できる。
【0026】(2)の円偏光選択性は、特定の回転方向
の円偏光だけを反射し、これと回転方向が反対の円偏光
を透過する性質をいう。入射光のうちコレステリック液
晶の配向構造のねじれ方向と同方向の円偏光成分は反射
され、その反射光の回転方向も同一方向となるのに対
し、逆方向に回転する円偏光成分は透過する点がコレス
テリック液晶に特有な特異な性質である。例えば、右ね
じれ構造を有するコレステリック液晶の場合、右円偏光
を反射し、かつ反射光は右円偏光のままであり、左円偏
光は透過することになる。従って、コレステリック液晶
層43は、入射した光のうち、左円偏光又は右円偏光の
いずれか一方の光のみを反射させて反射光を生成する層
である。
【0027】コレステリック液晶層43は、上記のよう
な特徴を有するために、通常のホログラムにおけるよう
なアルミニウムの蒸着層のような反射層を伴なわなくて
よいが、前述したように、下層が濃色であった方が視認
性が増すので、濃色下地層5を伴なうことが好ましい。
濃色下地層5の「濃色」としては黒色が最も好ましい
が、明度の低い色であれば、黒色以外であってもよい。
濃色下地層5を設けた箇所では隠しパターン層3を形成
できないので、図1(b)を引用して説明したように、
隠しパターン層3と濃色下地層5とを並べて積層し、そ
れらにまたがって、光透過性ホログラム層4を積層する
ことが好ましい。しかし、この場合、光透過性ホログラ
ム層4の視認性の高い濃色下地層5上の部分と、濃色下
地層5の無い隠しパターン33上の部分とは、明瞭に区
分けされており、不自然さがある上、区分けされた一方
に細工がしてあることが予想されてしまう危険性があ
る。
【0028】そこで、図4に示すように、濃色下地層5
としては、濃色下地層5の隠しパターン層3に接する側
に、隠しパターン層3に向かって光学濃度がしだいに減
少する、いわゆるグラデーション部5aを有するもので
あることが好ましい。図では、連続的なグラデーション
を描きにくいので、近似的に幾つかの光学濃度の区域を
並べた段階として図示しており、図の水平方向の光学濃
度の変化を、下方にグラフで示してある。グラデーショ
ン部5aは、その光学濃度が、濃色下地層5側が濃色下
地層5本体の光学濃度D2と等しく、隠しパターン層3
側が隠しパターン3の光学濃度D1と等しくなるよう形
成することが好ましい。二つの光学濃度D2とD1との間
は、直線的に変化するよう、グラフでは描いたが、曲線
状でもよく、要は、光学濃度の変化が見た目に連続的で
あればよい。なお、図4においては、光透過性ホログラ
ム層4およびホログラム図柄の一部は、黒色で塗りつぶ
した上にかかるため、白抜きの線で、その存在を示す。
【0029】隠しパターン層3と濃色下地層5とは、上
記のように、横長の長方形を真ん中で垂直線で区分する
以外にも、種々の形状で区分することができ、また、区
分する線の形状、方向を問わない。
【0030】図5は、隠しパターン層3と濃色下地層5
とを、隠しパターン層3を背景とし、濃色下地層を個々
に離れた小区域の濃色模様5aとして形成して可視パタ
ーンとした例を示すもので、図では、濃色模様5aは横
長の菱形の形状を有し、縦横のピッチを揃えて配列して
いるが、濃色模様5aの形状は任意であり、また、その
並列も任意であってよい。このように、隠しパターン層
3を背景として濃色模様5aを形成すると、それだけ
で、意匠的な美観が得られるので、隠しパターンの存在
をカムフラージュすることができる。もちろん、濃色下
地層5を背景とし、隠しパターン層3の小区域を配列し
て可視パターンとしてもよい。
【0031】本発明の真正性識別体の真正性の確認は、
隠しパターン層3が持つ隠しパターンを可視化すること
と、光透過性ホログラム層の特性に基づく検証方法を行
なうこととの両方による。隠しパターンの可視化は、図
2(c)を引用して説明した通りである。
【0032】図6は、光透過性ホログラム層4の特性に
基づく検証方法を示す図である。図6中、右上方に示す
ように、まず、適当な枠内に、右円偏光フィルム7Rお
よび左円偏光フィルム7Lが並べてはめこまれた判別具
6を準備する。判別具6としては、二種類の円偏光フィ
ルムが、間をあけて設けられた二つの枠(例えば、各々
が正方形である。)内にはめこまれたものでもよいし、
別々の枠にそれぞれをはめこんだ二つの判別具からなる
セットとしてもよい。
【0033】上記の判別具を図2(a)に示す隠しパタ
ーン層3および、その上の光透過性ホログラム層4上に
重ねると、この光透過性ホログラム層4が、右円偏光成
分のみを選択的に反射するコレステリック液晶層43を
含む場合には、右円偏光成分を透過しない左円偏光フィ
ルム7Lが覆っている部分(図中、判別具6の枠内の右
側半分)は、ほぼ黒色となって、光透過性ホログラム層
4自体が観察不能であるが、右円偏光成分を透過する右
円偏光フィルム7Rが覆っている部分(判別具6の枠内
の左側半分)は、光透過性ホログラム層4が、判別具6
を重ねない場合とほぼ同様に観察可能であり、光透過性
ホログラム層4が、右円偏光成分のみを選択的に反射す
るコレステリック液晶層43を含むことが検証され、そ
れをもって、光透過性ホログラム層4の真正性を識別す
ることができる。
【0034】本発明の真正性識別体の真正性の確認は、
隠しパターン層の可視化と、光透過性ホログラム層の円
偏光選択性の検証の両方によって行なわれるので、判別
具としては、両方の機能を兼ね備えるものであうことが
好ましい。
【0035】図7は、そのような判別具の例を示す図
で、図7(a)に示すように、三つの独立した枠を有
し、その各々に、例えば、左側から、右円偏光フィルム
7R、万線フィルム8、および左円偏光フィルム7Lが
はめこまれた構造の判別具6’であってもよく、あるい
は、図7(b)に示すように、図6に示す判別具6の右
円偏光フィルム7Rおよび左円偏光フィルム7Lの両方
に印刷等により、万線を形成した判別具6”であっても
よい。いずれも一つの判別具が二種類の機能を有してい
るので、判別具を取り替える必要がなく、便利であり、
特に、後者は、一度の観察で、隠しパターン層の可視化
と、光透過性ホログラム層の円偏光選択性の検証の両方
を行なえる利点がある。
【0036】本発明は、基本的に以上の構成を有する
が、真正性をより確固たるものとするために、他の真正
性識別手段と併用してもよい。例えば、パール顔料のよ
うな薄膜の干渉色を利用したパール着色層やパール印刷
部、コレステリック液晶層を伴なわない通常のホログラ
ムや回折格子、ホログラムを伴なわないコレステリック
液晶層を、好ましくはそれらの透明性を利用して、本発
明における隠しパターン層、濃色下地層、もしくは光透
過性ホログラム層と重ねてもよい。あるいは、蛍光顔料
を利用した蛍光層、蛍光印刷部を、これらは必ずしも透
明性ではないために、本発明における隠しパターン層、
濃色下地層、もしくは光透過性ホログラム層の下層に設
ける等して重ねてもよい。
【0037】また、上記の説明ではカードを例に説明し
たので、基材2はカード基材であったが、本発明は、従
来技術の説明において挙げたように様々な情報記録媒体
やその他の種々の物品に適用し得る。従って、基材2の
素材としては、物品によって、プラスチック、布、紙、
木、皮革、金属、もしくは石材等であり得るし、または
それらの任意の組み合わせからなる複合体であり得る。
【0038】真正性識別体1が情報記録媒体であるとき
は、基材2は、基本的には、紙、プラスチック、もしく
は紙とプラスチックの複合体を素材とすることが多い。
プラスチック単独の場合には、プラスチックフィルム、
プラスチックシート、もしくはプラスチック板の単層、
もしくは複層の積層体を素材とすることができる。
【0039】真正性識別体1が情報記録媒体以外のもの
である場合も含め、上記のプラスチックとしては、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(以下、PE
Tと略称することがある。)もしくはポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルロー
ストリアセテート、ポリスチレン系、アクリル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ABSなどの樹脂が挙げられ
る。
【0040】塩素を含まず、加工性の優れた樹脂として
は、非晶質ポリエステル樹脂(例えば、イーストマンコ
ダック社製、「PET−G」)が好ましく、さらに耐熱
性を要する場合には、非晶質ポリエステル樹脂とポリカ
ーボネート樹脂のブレンド樹脂が好ましい。この「PE
T−G」としては、例えば、ジカルボン酸成分がテレフ
タル酸であり、ジオール成分がエチレングリコール/
1,4−シクロヘキサンジメタノール=70/30(質
量比)のものがある。
【0041】真正性識別体1が磁気カード等のカードで
ある場合、その厚みを0.76mmとすることが好まし
い。例えば、厚み280μmの白色プラスチックシート
をコアシートとして、これを2枚重ね、重ねた両側にそ
れぞれ厚み100μmの透明プラスチックシートをオー
バーシートとして重ねて、熱プレスなどにより積層する
4層構成の基材(合計厚み0.76mm)を用いるとよ
い。
【0042】真正性識別体1は、通常、種々の文字、図
柄等、または着色が、印刷、もしくはコーティング、ま
たは転写等によって、施されていてもよい。クレジット
カードを例にとっても、文字としては、カードの名称、
発行会社名、もしくは内容自体はエンボスにより表示さ
れることが多い氏名、有効期限の項目名、注意書等があ
り得る。図柄としては、カードの種類を特徴付ける図柄
やキャラクター等があり得る。
【0043】真正性識別体1は、先に述べたように、印
刷、エンボスがなされていてもよいことは勿論だが、用
途に応じて、種々の要素、主に、情報記録手段が付加さ
れていてもよい。そのような情報記録手段としては、磁
気記録層、光学記録層(ホログラムをも含む。)、感熱
記録層、感熱発消色層、昇華方式の記録用の受像層、署
名のための筆記性層、またはICモジュール、もしくは
LSIモジュール、等である。これらは、単独、もしく
は二以上、適宜に選択して付加され得る。
【0044】以上の他、説明した各層の間には、通常、
この分野で付加され得る層が追加されたり、処理が追加
されてもよい。例えば、接着性を向上させるためのコロ
ナ放電処理、アンカー層もしくはプライマー層の積層等
である。転写シートを作成する際には、使用する剥離性
シートに剥離性を付与するための層を積層することがあ
り得る。また、真正性識別体1には、外から見える限
り、適宜なデザインの図柄や着色を施してもよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、基材上に、隠
しパターン層と光透過性ホログラム層とが順に積層され
ているので、各々の特性に基づき、隠しパターンの可視
化、および光透過性ホログラム層の円偏光選択性を検証
することにより、容易に真正性の識別が可能な真正性識
別体を提供することができる。請求項2の発明によれ
ば、基材上に、隠しパターン層と濃色下地層が並んで積
層された上に、両層にまたがって光透過性ホログラム層
が積層されているので、請求項1の発明と同様の効果に
加えて、濃色下地層上での光透過性ホログラム層のホロ
グラムの視認性を高くした真正性識別体を提供すること
ができる。請求項3の発明によれば、請求項2の発明の
効果に加え、隠しパターン層と濃色下地層とが互いに可
視パターンを形成しているので、隠しパターンがあるこ
とがカムフラージュできる利点が加味された真正性識別
体を提供することができる。請求項4の発明によれば、
請求項2または請求項3の発明の効果に加え、濃色下地
層が隠しパターンに接する側にグラデーション部を有し
ているので、隠しパターン層と濃色下地層との境界が明
瞭にならないため、隠しパターンの存在を予想しにくい
真正性識別体を提供することができる。請求項5の発明
によれば、請求項1〜請求項4いずれかの発明の効果に
加え、光透過性ホログラム層が隠しパターン層の一部の
上に積層されているので、光透過性ホログラム層をその
外形通りに剥がしとって、他の対象物に適用しても、光
透過性ホログラム層が積層されていなかった部分の隠し
パターンが再現されないため、偽造の判別が容易な真正
性識別体を提供することができる。請求項6の発明によ
れば、右円偏光フィルムもしくは左円偏光フィルムの一
方もしくは両方と万線が枠に固定されているので、請求
項1〜請求項5のいずれかに記載された真正性識別体を
判別具を取り替えることなく、一つで済ませることが可
能な真正性識別用具を提供することができる。請求項7
の発明によれば、右円偏光フィルムもしくは左円偏光フ
ィルムの一方もしくは両方を有し、かつ、いずれか一方
もしくは両方に万線が形成されているので、一度に、隠
しパターンの可視化、および光透過性ホログラム層の円
偏光選択性の検証が可能な真正性識別用具を提供するこ
とができる。請求項8の発明によれば、請求項1〜請求
項4いずれかの発明の真正性識別体と請求項6もしくは
請求項7の真正性識別用具とを組み合わせたことによ
り、操作が簡便で判別が容易な真正性識別体および真正
性識別用具との組み合わせを提供することができる。請
求項9の発明によれば、請求項1〜請求項4いずれかの
発明の真正性識別体の隠しパターン上、および光透過性
ホログラム層上に、請求項6もしくは請求項7の真正性
識別用具を重ね合せることにより、隠しパターンと真正
性識別用具の確認パターンとの間で干渉を起こさせて隠
しパターンを可視化させることができ、光透過性ホログ
ラム層と真正性識別用具の右円偏光フィルムもしくは左
円偏光フィルムの一方もしくは両方を介することにより
円偏光選択性を確認することにより、真正性識別体の真
正性の判別することができ、従って真正性識別が容易に
行なえる真正性識別体の真正性識別方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードに適用した場合の本発明の真正性識別体
を示す図である。
【図2】隠しパターン層を例示する平面図である。
【図3】光透過性ホログラム層を例示する断面図であ
る。
【図4】濃色下地層のグラデーション部を示す図であ
る。
【図5】隠しパターン層と濃色下地層とで模様を形成し
た様子を示す図である。
【図6】光透過性ホログラム層の検証方法および判別具
を示す図である。
【図7】別の判別具の例を示す図である。
【符号の説明】
1 カード 2 基材(2a;磁気記録層。2b;文字) 3 隠しパターン層 4 光透過性ホログラム層 5 濃色下地層(5a;グラデーション部) 6 判別具(6a;確認パターン) 7 偏光フィルム 8 万線フィルム(8a;万線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA02 HB01 JA02 JA08 JB08 JB25 JB40 KA06 KA40 KA61 2H049 BA03 BA42 BA43 BC21 2K008 AA13 DD02 DD11 EE01 HH12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、隠しパターンを有する隠しパ
    ターン層が積層されており、前記隠しパターン層上に、
    コレステリック液晶層を用いた光透過性ホログラム層が
    積層されていることを特徴とする真正性識別体。
  2. 【請求項2】 基材上に、隠しパターンを有する隠しパ
    ターン層および濃色下地層とが接して並べられて積層さ
    れており、前記隠しパターン層上および前記濃色下地層
    上に、コレステリック液晶層を用いた光透過性ホログラ
    ム層が積層されていることを特徴とする真正性識別体。
  3. 【請求項3】 前記隠しパターン層および前記濃色下地
    層とは互いに可視パターンを形成していることを特徴と
    する請求項2記載の真正性識別体。
  4. 【請求項4】 前記濃色下地層は、前記濃色下地層が接
    する前記隠しパターン層に向かって光学濃度がしだいに
    減少するグラデーション部を有するものであることを特
    徴とする請求項2または請求項3記載の真正性識別体。
  5. 【請求項5】 前記光透過性ホログラム層が、前記隠し
    パターン層の一部の上に積層されていることを特徴とす
    る請求項1〜請求項4いずれか記載の真正性識別体。
  6. 【請求項6】 隠しパターンを有する隠しパターン層お
    よびコレステリック液晶層を用いた光透過性ホログラム
    層が積層された対象物を識別するためのものであって、
    右円偏光フィルムもしくは左円偏光フィルムのいずれか
    一方もしくは両方、および万線が形成された万線フィル
    ムが枠に固定されていることを特徴とする真正性識別用
    具。
  7. 【請求項7】 隠しパターンを有する隠しパターン層お
    よびコレステリック液晶層を用いた光透過性ホログラム
    層が積層された対象物を識別するためのものであって、
    右円偏光フィルムもしくは左円偏光フィルムのいずれか
    一方もしくは両方が枠に固定されており、かつ、前記右
    円偏光フィルム、もしくは前記左円偏光フィルムのいず
    れか一方、もしくは両方に万線が形成されていることを
    特徴とする真正性識別用具。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項5いずれか記載の真正
    性識別体、および、請求項6もしくは請求項7記載の真
    正性識別用具との組み合わせ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項5いずれか記載の真正
    性識別体の前記隠しパターン層上、および前記光透過性
    ホログラム層上に、請求項6もしくは請求項7記載の真
    正性識別用具を重ねることにより、前記真正性識別体上
    の前記隠しパターン層が有する前記隠しパターンと前記
    真正性識別用具の確認パターンとの間で干渉を起こさせ
    て前記隠しパターンを可視化させて読み取ること、およ
    び、前記光透過性ホログラム層が前記真正性識別用具の
    右円偏光フィルムもしくは左円偏光フィルムの一方もし
    くは両方を介して観察可能であるか、もしくは観察不能
    であるかを判別することを行なうことを特徴とする真正
    性識別体の真正性識別方法。
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