JP2003186159A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JP2003186159A
JP2003186159A JP2001387495A JP2001387495A JP2003186159A JP 2003186159 A JP2003186159 A JP 2003186159A JP 2001387495 A JP2001387495 A JP 2001387495A JP 2001387495 A JP2001387495 A JP 2001387495A JP 2003186159 A JP2003186159 A JP 2003186159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
light
density
silver halide
sensitive material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001387495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Kobayashi
英幸 小林
Kuniaki Uesawa
邦明 上澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001387495A priority Critical patent/JP2003186159A/ja
Priority to US10/316,503 priority patent/US6893808B2/en
Priority to CN02157149A priority patent/CN1427304A/zh
Publication of JP2003186159A publication Critical patent/JP2003186159A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/3041Materials with specific sensitometric characteristics, e.g. gamma, density
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C3/00Packages of films for inserting into cameras, e.g. roll-films, film-packs; Wrapping materials for light-sensitive plates, films or papers, e.g. materials characterised by the use of special dyes, printing inks, adhesives
    • G03C3/02Photographic roll-films with paper strips
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C5/00Photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents
    • G03C5/16X-ray, infrared, or ultraviolet ray processes
    • G03C5/164Infra-red processes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/145Infrared

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、アナログプリンターでのア
ンダーシーンプリントの色安定性、画質特性に優れ、か
つデジタルプリンターでプリントしたときの粒状性、コ
ントラスト、色安定性、スキャナー適性及び階調表現性
に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。 【解決手段】 写真フィルムパトローネにロール状に内
蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び青
色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、下記で規定される品質値QCが下記式1を満足する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 式1 QC≧15.982×S-0.378 (100≦
S≦1600) 〔式1中、Sは撮影表示感度で、QCはアンダー撮影部
の色変動である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント用のハロ
ゲン化銀写真感光材料に関し、詳しくはプリント安定性
が良好で、かつ優れたプリント画像品質を提供できるハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般撮影用のハロゲン化銀写真感
光材料(以下、単に感光材料、あるいはネガフィルムと
もいう)の技術進歩により、常用感度であるISO10
0より高感度の感光材料が次々と発売されている。一
方、撮影に用いるカメラとしては、コンパクト化に伴い
焦点距離の長いズームレンズを用いることが多くなり、
レンズ自体の開放値(明るさ)が小さくなってきてお
り、従来に比較すると露光アンダー撮影シーンの出現率
が高くなり、現像所等でのプリント生産性の低下や、あ
るいはプリント仕上がり品質の低下を招く大きな要因と
なっており、早急な対応が望まれている。
【0003】これは、ネガフィルムに対する露光がアン
ダーとなった場合、プリントした際のプリント品質は、
主要被写体の濃度に対し、ハイライト、シャドー側でネ
ガの濃度表現力(階調再現性)が不足するため、被写体
の濃度を高くしたときは全体の濃度も同様に高く、つま
り暗くなり、逆に全体の濃度を低くすると被写体の濃度
も薄くなり、画像に締まりがなく、観察に耐えないプリ
ント画像となってしまう。この様な状況においては、適
正なプリント濃度の許容される範囲が極めて狭くなり、
プリントしにくい条件となる。
【0004】これらの露光アンダー撮影シーンの出現
は、例えば、室内、夜間の撮影、暗所の比率の高いシー
ン、およびズームレンズのような暗いレンズを使用した
場合の他にも、「背景が空等の明るい状態で、被写体は
それよりはやや暗い」というような一般に逆光撮影と呼
ばれる場合にも起こりやすい。このような逆光撮影は、
実際に撮影を行ったユーザーは、決して暗いシーンで撮
影したという認識は薄いが、実際に手にするプリントで
はアンダー撮影のような仕上がりになるケースが多く、
この様な撮影者の認識、あるいは期待値と実際の仕上が
りプリント品質の差が大きく、特に、この様なケース
が、多くの品質クレームの要因となっていることがアン
ケート調査の結果判明した。
【0005】上記のような撮影におけるシステムの感度
は、一般に実効感度といわれ、カラーネガフィルム−カ
ラーペーパーによるネガポジシステムでの実効感度とし
ては、通常言われているカラーネガフィルムのISO規
格で規定される感度(以下、ISO感度と略することが
ある)とは多少の相関はあるものの単純に関連づけるこ
とができないのは周知の事実である。
【0006】上述した様な露光不足のアンダーシーンの
プリント品質課題を解決する方法の1つとして、カラー
ネガフィルムのISO感度を向上させる手段を挙げるこ
とができ、例えば、ハロゲン化銀乳剤の感度はハロゲン
化銀結晶のサイズに対する依存性が大きいので、大粒子
サイズのハロゲン化銀乳剤を用いることで感度を向上さ
せることができ技術的には容易で公知の例、文献にも報
告され一般的に行われている。
【0007】しかし、実際には、大粒子サイズのハロゲ
ン化銀乳剤を用いることにより、ISO感度は高くな
り、プリントした際の実効感度も若干高くなるが、上記
課題を解決する効果は低く、逆に使用しているハロゲン
化銀粒子が大きいため、得られるプリント画像の粒状性
が粗く、特に、2Lサイズやパノラマサイズ等のプリン
ト倍率が大きい場合に、プリント画像がざらついて、ユ
ーザーに対しては鑑賞に耐えないプリントを提供してし
まうという問題となる。
【0008】又、スキャナーを搭載した1チャンネル型
プリンター(以下、1chプリンターと略すことがあ
る)は、CCDカメラを用いてネガ画像を今までよりき
め細やかにスキャニング(画像走査)し、各シーンでの
パターン分析をも加味してより適切な露光制御をするこ
とができる。しかし、それらのプリンター機器を用いて
も、プリント収率はさほど向上せず、また、プリントの
仕上がり品質も決して満足のいくレベルにないのが実状
である。
【0009】上述したように、近年のプリンターの技術
の進歩により、プリント収率は若干向上したものの、更
なる改良が要望されているが現状である。
【0010】本発明者らは、上述の原因を探るべく各種
プリンター、および感光材料を用いて解析を進めた結
果、プリント仕上がり品質変動(プリントレベル変動と
もいう)の原因としては、特にアンダー側での色再現変
動が大きく影響を与えていることが判明し、次いで、適
正露光での色再現変動の影響が大きいことが判明した。
また、市場におけるプリント品質問題に関する調査の結
果、露光アンダー側の画質が、使用するフィルム感度毎
で一定の品質基準を満たしていないことが、ユーザーが
不満の1つとして認識していることが判明した。
【0011】しかしながら、単純にアンダー側のプリン
トレベル変動を向上させる為、従来より、写真関係の公
知の文献、特許等で提案、開示されているような技術を
採用して感光材料の感度を高めることにより、露光量変
化に対する濃度バランスを露光アンダーから露光オーバ
ーの領域で、できるだけ安定化させる試みがなされてい
るが、いずれの方法でも大きな効果は得られなかった。
これは、実際にはプリンターに設定されているプリント
時の適正露光条件は、各種フィルム感度毎に市場平均値
を重視して条件の設定がなされている。そのために、各
撮影時のシーンにおける色温度の変動(例えば、撮影時
の環境として、晴れ、曇り、日陰、ストロボ光等)の際
には、単に実効感度だけを高めても、例えば、フィルム
指定感度が800であるのに対し、フィルム感度200
〜400の場合のような露光条件を算出してしまうた
め、きめ細やかな露光制御ができないケースが多い。
【0012】また、現在のネガポジプリント方法におい
ては、アンダーシーンの出現比率は約20%を占めてい
る。しかし、アンダーシーンの総合画質は、残り80%
のノーマル、オーバーシーンに比べて著しく劣り、総合
的なプリント画質の向上、あるいはプリント収率の向上
に対しては、アンダーシーンの画質向上が望まれてい
る。文献(例えば、「写真工学の基礎(銀塩写真編):
コロナ社出版」)等では、総合画質には鮮鋭性と粒状性
が大きく影響していることが知られており、例えば、特
開平10−268467号には、適正露光付近でのRM
S粒状度等による画像向上方法が開示されているが、ア
ンダーシーンでの総合画質はノーマルシーンのそれとは
異なり、単純にこれら鮮鋭性、粒状性だけでは説明する
ことができず、また、単に画質向上を目的として、例え
ば、塗布銀量や発色カプラー等の素材を多量に使うこと
は、コスト増大につながり決して効率的な方法とは言い
難い。
【0013】一方、上記のような昔ながらの露光制御方
式のプリンター以外に、近年では現像したネガ画像をス
キャニングして、画像の濃度情報をデジタル情報として
取得し、様々な画像処理を行った後、その情報を基にし
てプリントを行うデジタル、もしくはハイブリッド方式
のプリンターが台頭しつつある。
【0014】これらのプリンターを用いた場合、上述の
ようなアンダーでの露光制御方式の問題以外に、濃度を
デジタル(量子)化する際の情報の圧縮、欠如が問題と
なっている。これは、通常、ネガ濃度は3.5(300
階調以上)ぐらいまでの情報を持っているのに対し、標
準フォーマットの画像は量子化の際に256階調に圧縮
せねばならず、その際に一部の情報が適切に変換されな
いことによる。
【0015】特に、これによる弊害として、アンダー撮
影でコントラストが低いシーンにおいて、適正なコント
ラストに変換する際に、ネガ濃度の範囲と量子化の範囲
の不一致により、人間が必要とする以上に無理にコント
ラストを強調しすぎてしまうため、結果として、粒状の
劣化を招いたり、あるいは、主要被写体とバックの輝度
が乖離しているコントラストの高いシーンにおいて、過
剰にコントラストを軟調にしすぎるという問題があり、
結果として、ダイナミックレンジを十分に生かし切れて
おらず、不自然な画像のプリントになってしまうしケー
スが多く、またプリントレベル変動も起こりやすいこと
が判明している。アルゴリズムを複雑にすることで、一
部の現象に関しては改善がなされてはいるが、時間あた
りの生産性の低下を招き、決して実用的ではないのが現
状である。
【0016】更に、市場における写真業界の動向とし
て、現像処理の迅速化、また処理の多様化により、一定
量以上の銀量を用いているハロゲン化銀感光材料におい
ては、一部、デジタル化の際にSN比の低下が起きてく
ることが判明した。これは、様々な現像処理によるデジ
タルプリントにおいて、ネガ画像のネガ−ポジ変換を行
う際に、現像処理過程で脱銀処理が不十分なケース、例
えば漂白液の疲労等により塗膜中に金属銀が残留するこ
とにより、SN比の低下を招いていると推測している。
また、現像済みネガに金属銀が残留している場合、実際
にプリンターによるネガフィルムのスキャニングの際
に、撮影の一駒ごとの位置決めが正確に行われず、特に
撮影時の搬送精度の低い、低価格カメラ等で撮影された
シーンにおいては、実際のシーンに関係ない部分(最小
濃度)のデータを画像処理に組み込むため、ポジ画像デ
ーター(8bitまたは〜16bit)のダイナミック
レンジを有効に使ったポジ画像処理が出来ず、従来のア
ナログ型プリンターと比べ違和感のある階調性でプリン
トされる結果となっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたものであり、その目的は、アナログプリン
ターでのアンダーシーンプリントの色安定性、画質特性
に優れ、かつデジタルプリンターでプリントしたときの
粒状性、コントラスト、色安定性、スキャナー適性及び
階調表現性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の構成により達成された。
【0019】1.写真フィルムパトローネにロール状に
内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び
青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記で規定される品質値QCが前記式1を満足する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0020】2.写真フィルムパトローネにロール状に
内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び
青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記で規定される品質値QTが前記式5を満足する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0021】3.写真フィルムパトローネにロール状に
内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び
青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記で規定される品質値QTNが前記式14を満足
し、かつ現像処理後の最小シアン濃度が0.20未満で
あることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0022】4.写真フィルムパトローネにロール状に
内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び
青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記品質値QTNが前記式14を満足し、かつ現像
処理後の最小シアン濃度が0.20未満であることを特
徴とする前記1又は2項に記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0023】5.金属銀に換算した総塗布銀量が、前記
式16で規定する銀量値B(g/m 2)であることを特
徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記載のハロゲン
化銀写真感光材料。
【0024】6.700〜1100nmの波長域に主吸
収波長を有する赤外光吸収染料を含有することを特徴と
する前記1〜5項のいずれか1項に記載のハロゲン化銀
写真感光材料。
【0025】7.前記撮影表示感度Sが100〜400
であることを特徴とする前記1〜6項のいずれか1項に
記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0026】本発明者らは上記課題を鑑み鋭意検討を進
め、一般ユーザーの撮影シーンの濃度分布解析等を詳細
に行った結果、プリンターの各指定感度における露光制
御のアルゴリズムには、感光材料のアンダー側での色再
現が、各フィルム感度毎にある一定値以上であると、適
正露光条件を求め易いということが判明した。
【0027】このように、その画質向上を如何に効率よ
く達成するかが長年に亘る命題であり、かつその方法の
開発が望まれていたが、本発明者らが鋭意検討した結
果、アンダー側のプリント品質の支配因子としては、単
に粒状性だけではなく、色再現性に係る品質値であるQ
C値、そして、粒状性、鮮鋭性も含めた品質値であるQ
T値をある一定値以上とすることにより、プリント画質
として良好な品質と認識することができ、かつこれらの
各品質値は、使用するフィルムの撮影指定感度にそれぞ
れ依存していることが判明し、本発明に至った次第であ
る。
【0028】以下、本発明の詳細について説明する。請
求項1に係る発明では、写真フィルムパトローネにロー
ル状に内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性
層及び青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料
において、下記に規定される品質値QCが下記式1を満
足することが特徴である。
【0029】該品質値QCは、アンダー撮影シーンにお
けるプリント仕上がり時の色バランスの度合い、すなわ
ちプリントレベル変動を表す指標である。
【0030】本発明者らは、市場のアナログプリンター
でのプリントレベル変動と仕上がりプリントの品質問題
を低減する方法に関し鋭意検討した結果、プリンターで
適正な露光条件が算出されないことが前述のように、ま
ずプリントレベル変動を増大させる因子であることがわ
かった。また、仕上がったプリントの品質問題の分析の
結果では、得られるプリント画像のコントラストが低い
ことが原因であることが判明した。
【0031】しかし、これら両者の問題を単純に両立さ
せることは、アンダー撮影シーンと適正露光での撮影シ
ーンを同一特性とすることを意味し、これは、撮影用感
光材料の銀量を単純に高めることとなり、それに伴う様
々な問題、例えば脱銀不良、カブリの増大、コスト増加
等を引き起こすため、決して有効な手段とは言い難い。
また、特に撮影用感光材料のアンダー撮影で使用される
特性曲線でいう脚部領域のコントラストを高める1つの
手段として、大粒子サイズのハロゲン化銀乳剤を用いて
ISO感度を高くする方法があるが、この方法ではプリ
ントした際の実効感度も若干高くなるが、反面、得られ
るプリントの粒状性が粗くなり、ユーザーに対し許容さ
れない品質を招きやすくなる。また、上述の方法により
実効感度を高めたとしても、色コントラストがやはりが
不足し、適正なプリント条件が算出されずレベル変動を
低減させるにはあまり効果がないことが分かった。
【0032】本発明は、上記課題を踏まえてなされたも
のであり、プリンターの露光条件はニュートラル濃度で
全体の露光条件、つまり仕上がりの濃度の底上げ、底下
げを行うのみであり、各色の分解された濃度が、特にア
ンダーでの濃度が異なるときの補正値を算出し、この補
正値である品質値QCと撮影感光材料の指定感度との関
係を特区亭の条件に規定することにより、アンダー側で
も安定した色バランスを持ったプリントを提供するもの
である。なお、本発明において、品質値QCは、計算し
た値の小数点2桁を四捨五入して表示する。
【0033】前記式1に従った本発明に係る品質値QC
としては、撮影感度100の感光材料では2.8以上、
撮影感度200の感光材料では2.2以上、撮影感度4
00の感光材料では1.7以上、撮影感度800の感光
材料では1.3以上、撮影感度1600の感光材料では
1.0以上である。
【0034】上記の条件を満たしていないと、適正な濃
度、また撮影時の色温度や背景が変わったときに安定に
プリント条件を算出することができず、かつ人物の肌色
が許容範囲内に仕上がりにくいことが判明した。
【0035】以下、本発明に係る品質値QCについて、
更に詳細に説明する。 式1 QC≧15.982×S-0.378 上記式1において、Sは撮影表示感度で100≦S≦1
600であり、QCは下記のように定義する。
【0036】24段のカラーチャート及びグレーチャー
トからなるマクベスカラーチャートを、色温度4800
°Kの光源下で、適正露光条件に対して−3絞りアンダ
ーの露光条件で撮影し、規定の現像処理、例えば、特開
平10−123652号の段落[0220]〜[022
7]記載の現像処理工程に従ってカラー現像処理を行っ
た後に、マクベスカラーチャートのN5グレー(18%
反射率のグレーチャート)が、プリントのカラーバラン
スとしてL*=50/a*=0/b*=0となる露光条件
でプリントし、グレー以外の18色の色度測定し、下記
式2に従い品質値QCを計算する。
【0037】式2 QC=(Cr+Ch)/2 式2において、Cr及びChは以下のようにして決定す
る。
【0038】撮影に用いたマクベスカラーチャート18
色の色度値から算出したクロマの平均と、同様にプリン
トから求められた各輝度での18色のクロマの平均との
比をCr0とし、また、マクベスカラーチャート18色
のオリジナルの各色ベクトルと、プリントから求められ
た各色のベクトルから、色毎での色度ずれをベクトル差
の角度の絶対値で求め、その平均値をCh0としたと
き、Cr=20×log10(Cr0)、Ch=7.0
−3×log10(Ch0)により、Cr及びChを算
出することにより、品質値QCを求めることができる。
【0039】本発明におけるL*、a*、b*とは、CI
E 1976(L***)空間で表される座標であ
り、観察光源として標準光源Cで測定して3刺激値を計
算する。L***の値は、新編色彩科学ハンドブック
83〜146頁及び182〜255頁(日本色彩学会
編,東京大学出版会刊)に記載される方法により測定し
て求めたものである。詳しくは。これらの撮影用感光材
料の色度をカラーアナライザー(村上色彩社製CMS−
1200)で測定し、2°視野の等色関数、観察光源と
して標準光のC光源を用いてL***空間の色度点を
求めた。
【0040】また、本発明でいうSで表される撮影表示
感度とは、公知の135サイズ、IX240タイプ等のよ
うにその写真フィルムを内蔵するカートリッジ、パトロ
ーネ、または内蔵容器等、呼び名はいろいろあるがその
容器の外側に示されているISOに続いて表示される数
値であり、あるいは、135サイズロール状フィルム用
の金属製の写真フィルム収納容器(パトローネともい
う)の外表面に、フィルムの撮影感度をカメラで検知す
るため導通部と非導通部で出来た部分、いわゆるCAS
部が設けられており、それで表示される感光材料の感度
で最終的にはその写真感光材料を用いる際に、カメラに
内蔵された際に表示される写真感光材料の感度の数値を
意味する。感光材料の感度の表示方法としては、国によ
り様々な表示方法があるが、本発明では国際的な表示方
法であるISOによる表示感度を用いる。本発明では、
Sは100以上1600以下であり、好ましく100以
上400以下である。
【0041】請求項2に係る発明では、写真フィルムパ
トローネにロール状に内蔵した、支持体上に赤色感光性
層、緑色感光性層及び青色感光性層を有するハロゲン化
銀写真感光材料において、下記で規定される品質値QT
が下記式5を満足することが特徴である。
【0042】本発明に係る品質値QT値は、アンダー撮
影シーンにおけるプリントの画質、すなわち粒状性、鮮
鋭性を表す指標である。
【0043】次に、仕上がり品質の重要な因子である画
質特性として、特に、鮮鋭性と粒状性が影響すると言わ
れているが、アンダーシーンでの画質として、適正露光
域と同レベルの最適な画質設計をすることが現実的には
非常難しく、有効な手段が少ないのが現状である。アン
ダー領域のプリント品質としては、前述の様にコントラ
ストがまず大きく劣ることが挙げられ、特には作成され
たプリントの反射濃度と、粒状性の官能評価値、および
人間の視感度から画質の官能評価値の計算をした結果、
ノーマルシーンに比べアンダーシーンの画質の優劣は、
色再現性の影響が大きく影響を与えてはいるが、しかし
粒状性の指標であるRMS粒状度、鮮鋭性の指標である
MTFとニュートラルのコントラストの積も無視できな
いことが判明した。これらの結果から、アンダーシーン
における階調性(コントラスト)と、粒状を因子とする
双曲線の近似式で表されるQGと、かつ前述のQC値と
の空間座標で決まる品質値QT値と用いる感光材料の撮
影感度とを前記式5で表される関係とすることにより、
本発明の目的が達成できることを見いだしたものであ
る。なお、本発明において、品質値QTは、計算した値
の小数点2桁を四捨五入して表示する。
【0044】前記式5に従った本発明に係る品質値QT
としては、撮影感度100の感光材料では3.3以上、
撮影感度200の感光材料では2.7以上、撮影感度4
00の感光材料では2.2以上、撮影感度800の感光
材料では1.8以上、撮影感度1600の感光材料では
1.5以上となる。
【0045】従来より、撮影用感光材料の設計上、粒状
性、鮮鋭性、コントラスト、色再現のいかなるバランス
で設計することが、最良のプリントを得る最短の方法で
あるのかは極めて不明瞭な問題であり、膨大な試行錯誤
をして最適値を設定していたのが現状であるが、本発明
に係る品質値QTを踏まえて設計を進めることにより、
効率的に各設定感度毎に最適化されたハロゲン化銀写真
感光材料を開発でき、かつプリント仕上がり画質を高め
ることができたものである。
【0046】以下、本発明に係る品質値QTについて、
更に詳細に説明する。 式5 QT≧11.544×S-0.2752 上記式5において、Sは撮影表示感度で100≦S≦1
600であり、QTは下記式6によって定義することが
できる。
【0047】式6 QT=(QC+QG)/2 式6において、QCは、前記で説明した品質値QCと同
義であり、QGは、マクベスカラーチャート(24段)
を、色温度4800°Kの光源下で、適正露光条件に対
して−3絞りアンダーの露光条件で撮影し、現像処理の
後に、N5チャート部の濃度(D1)における粒状度R
MS1と、縦軸−濃度D、横軸−露光量LogEからな
る特性曲線を求め、該濃度(D1)からLogEで−
0.30の露光量点における濃度(D2)の粒状度RM
2と、該濃度(D1)からLogEで+0.30の露光
量点における濃度(D3)の粒状度RMS3とし、マゼン
タ画像の前記3点の粒状度の平均値をRgav、シアン
画像の前記3点の粒状度の平均値をRravとしたと
き、 式7 Rg=−7.0×log10(3.4×Rgav)+1
5.5 式8 Rr=−7.0×log10(3.4×Rrav)+1
5.5 により各々の粒状度Rg、Rrを求める。
【0048】上記に記載の特性曲線は、以下のようにし
て作成される。撮影用感光材料を4800°Kの色温度
の光源を用いて、1/200秒で光学ウェッジを介して
露光を与えた後、例えば、特開平10−123652号
の段落[0220]〜[0227]記載の現像処理工程
に従ってカラー現像処理を行った後に、得られた発色画
像を、濃度計、例えばX−rite社濃度計を用いて濃
度測定を行い、横軸が露光量LogE、縦軸が濃度Dか
らなるイエロー、マゼンタ、シアンの曲線を作成したも
のである。具体的には、現像済み感光材料のN5チャー
ト部の濃度(D 1)を測定し、それに対応する濃度
(A)の上記ウェッジ画像部の粒状度を測定してこれを
RMS1と、更に特性曲線の濃度(A)からLogEで
−0.30の露光量点における画像の粒状度をRMS2
と、濃度(A)からLogEで+0.30の露光量点に
おける画像の粒状度をRMS3として求めるものであ
り、上記測定をマゼンタ画像とシアン画像について行
う。
【0049】なお、RMSの測定条件は、測定濃度部位
を開口走査面積750μm2(スリット巾5μm、スリ
ット長150μm)のマイクロデンシトメーターで走査
し、濃度測定サンプリング数1000以上の濃度値の変
動の標準偏差を1000倍した値をRMS値と定義す
る。Rgは測定の際にイーストマンコダック社製ラッテ
ンフィルターW−99、RrはラッテンフィルターW−
26を用いて測定した値である。
【0050】以上により測定したRg及びRrより、下
記式9にしたがってRを算出する。 式9 R=(7×Rg+4×Rr)/11 一方、適正露光における空間周波数15cycle/m
mのマゼンタ画像、シアン画像の各々のMTF値をMg
0、Mr0とする。
【0051】また、適正露光条件に対して−3絞りアン
ダーの露光条件で撮影し、現像処理の後に、横軸−濃度
D、縦軸−露光量LogEからなる特性曲線を求める。
次いで、マゼンタ画像、シアン画像について、各々N5
チャート部の濃度(D1)としたとき、該濃度(D1)か
らLogEで−0.30の露光量点における濃度
(D2)点と、該濃度(D1)からLogEで+0.30
の露光量点における濃度(D3)点とを結んで得られる
傾き(tanθ)をγg、γrとしたときに、 式10 Mg=Mg0×γg×100 式11 Mr=Mr0×γr×100 により、Mg、Mrを求めた後、下記式12によりMを
算出する。
【0052】式12 M=7.0×log10(Mg×0.7+Mr×0.
3)−10 MTF値の測定は、当業界では周知であり、容易に測定
することができ、その測定原理、測定方法、演算式、写
真画像上の意義等については、「写真工学の基礎、銀塩
写真編」第6章、P493〜496に詳細に記載されて
おり、それらを参照することができる。
【0053】以上により求めたM及びRを用いて、下記
式13よりQGを求めることができる。
【0054】QG=(0.413×M-3.4+0.422
×R-3.4-1/3.4−0.53 請求項3に係る発明では、写真フィルムパトローネにロ
ール状に内蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光
性層及び青色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材
料において、前記で規定される品質値QTNが前記式1
4を満足し、かつ現像処理後の最小シアン濃度が0.2
0未満であることが特徴である。
【0055】本発明でいう品質値QTNとは、撮影の適
正領域のおける粒状性、鮮鋭性及び色再現性の関係を表
す指標であり、特にデジタルプリンターやハイブリッド
プリンターで用いる際の、逆光シーン等のスキャナー適
性と深く関連を持つ指標である。
【0056】以下、デジタルやハイブリッド方式のプリ
ンターでの逆光シーンでの粒状性、及びコントラストの
改良について記述する。
【0057】本発明者らは、一般ユーザーの撮影したネ
ガフィルムを解析した結果、ネガ濃度として3.5(3
00階調以上)ぐらいまでの情報を標準フォーマットの
画像(256階調)に圧縮して量子化する際に、一部の
情報が適切に変換されないことがあることが判明した。
特に、これによる弊害として、アンダー撮影のようなコ
ントラストが低いシーンや、逆光気味のシーンを適正な
コントラストに変換する際に画質劣化を招く結果とな
る。
【0058】これはノーマル付近の鮮鋭性、粒状性が一
部起因するものの、それだけでは解決できず、そのコン
トラスト変換をする原因となるネガフィルムの色情報を
適正にし、かつ必要以上の変換をしてしまうのを抑制す
る必要があることが判明した。
【0059】カラーネガフィルムでは、これを抑制する
にはこれらの青、緑、赤濃度のクロマ、そして色相再現
が重要となり、両者が特定の範囲でないとプリンターが
平均濃度を算出した際に各濃度の量子化の際のコントラ
スト変換が、ハロゲン化銀のコントラストを不要に変調
させてしまうとの結論に達し、上記課題を解決する手段
として、本発明に係るQTNと撮影で用いる感光材料の
表示感度とを、式14で表される関係に設定することに
より達成されることを見いだしたものである。
【0060】前記式14に従った本発明に係る品質値Q
TNとしては、撮影感度100の感光材料では4.2以
上、撮影感度200の感光材料では3.5以上、撮影感
度400の感光材料では2.9以上、撮影感度800の
感光材料では2.4以上、撮影感度1600の感光材料
では2.0以上となる。
【0061】しかしながら、上記の品質値QTNとする
だけでは、変調の際の粒状性が不十分で得られるプリン
ト品質として未だ満足できる品質ではない。これはカラ
ーネガフィルムは、通常、最小濃度(マスク濃度)を有
しており、この最小濃度部の不要なデータにより、圧縮
する前のアナログ状態の情報自体がデジタルの量子化の
際に影響することが判明した。
【0062】この為、青、緑、赤濃度の各マスク濃度の
影響を解析した結果、各マスク濃度が画像に与える影響
としては、いずれも同等レベルであるが、官能値である
肌色再現性を加味すると、特には赤濃度の最小濃度が
0.20未満であると前記の品質値QTNと組み合わせ
ることにより、デジタルを前提とした覆い焼き等の機能
を有効活用しても、ノーマル付近のコントラストが自然
で、かつ粒状性に優れるプリントを得るという本発明の
効果を得ることが判明した。
【0063】以下、本発明に係る品質値QTNについ
て、更に詳細に説明する。本発明に係る品質値QTN
は、下記式14で表される。
【0064】式14 QTN≧14.838×S-0.274 式14において、QTNは下記式15で定義され、Sは
撮影表示感度で100≦S≦1600である。
【0065】式15 QTN=(QCN+QGN)/2 式15において、QCNはマクベスカラーチャート(2
4段)を、色温度4800°Kの光源下で、適正露光条
件で撮影した以外は、前記QCと同様の方法で求めた値
である。また、QGNはマクベスカラーチャート(24
段)を、色温度4800°Kの光源下で、適正露光条件
で撮影した以外は、前記QGと同様の方法で求めた値で
ある。
【0066】請求項5に係る発明では、金属銀に換算し
た総塗布銀量が、下記式16で規定する銀量値B(g/
2)であることが特徴である。
【0067】式16 B≦10.0−10(-0.005×S+0.85) 式中、Sは撮影表示感度で、100≦S≦1600であ
る。
【0068】ハロゲン化銀写真感光材料に用いる銀量値
Bと撮影で用いる感光材料の表示感度とを、上記式16
で表される関係とすることにより、各感光材料の到達感
度、到達画質を最適化し、かつ種々の現像処理における
脱銀性を適正化とすることにより、デジタルプリントに
おけるネガフィルム画像のネガ/ポジ変換でのSN比を
向上することができる。
【0069】前記式16に従った本発明に係る銀量値B
としては、撮影感度100の感光材料では3.4(g/
2)以下、撮影感度200の感光材料では3.8(g
/m2)以下、撮影感度400の感光材料では4.6
(g/m2)以下、撮影感度800の感光材料では5.
9(g/m2)以下、撮影感度1600の感光材料では
7.7(g/m2)以下である。
【0070】請求項6に係る発明では、ハロゲン化銀写
真感光材料が700〜1100nmの波長域に主吸収波
長を有する赤外光吸収染料を含有することが特徴であ
る。
【0071】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、赤外透過濃度が高めることにより、現像済みネガフ
ィルムのスキャニングの際に、例えば、レンズ付きフィ
ルムユニットや低価格カメラ等で撮影されたシーンで、
一駒ごとの位置決めが正確に行われ、実際のシーンに関
係ない部分(最小濃度)のデータを画像処理に組み込ま
ないので、ポジ画像データー(8bit〜16bit)
のダイナミックレンジを有効に使ったポジ画像処理を行
うことができ、今までのアナログプリンターと近似の豊
かな階調性(違和感のない)を有するプリントを得るこ
とができる。
【0072】本発明で用いることのできる赤外光吸収染
料としては、700〜1100nmの波長域に主吸収波
長を有していれば、特に制限はないが、以下に示す化合
物が好ましい。
【0073】以下、赤外光吸収染料について説明する。
本発明において、赤外光吸収染料とは、700〜110
0nmの近赤外領域に吸収極大波長を有するものが好ま
しい。これらの赤外光吸収染料は従来、赤外線用ハロゲ
ン化銀感光材料用、半導体レーザー用、光学フィルター
用、LB膜用、光電変換用、農業用ビニールハウス用等
に用いられているものである。
【0074】具体的な赤外光吸収染料としては、シアニ
ン系、メチン系、キノン系、ナフトキノン系、キノンイ
ミン系、キノンジイミン系、フタロシアニン系、1,2
−ジチオール錯体系等の色素がある。
【0075】〈シアニン系色素〉本発明に用いられる好
ましいシアニン系の近赤外光吸収染料としては、例え
ば、下記一般式(1)又は(3)で表される化合物が挙
げられる。
【0076】
【化1】
【0077】式中、Y11、Y12、Y21及びY22は、各々
5員又は6員の含窒素複素環を完成するのに必要な非金
属原子群を表し、例えばベンゾチアゾール環、ナフトチ
アゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトセレナゾー
ル環、ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、
キノリン環、3,3−ジアルキルインドレニン環、ベン
ゾイミダゾール環、ピリジン環等を挙げることができ
る。
【0078】これらの複素環は、低級アルキル基、アル
コキシ基、ヒドロキシル基、アリール基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0079】R11、R12、R21及びR22は、各々置換も
しくは無置換のアルキル基、アリール基又はアラルキル
基を表す。
【0080】R13、R14、R15、R23、R24、R25及び
26は各々水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
基、アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、−N<W
12を表す。ここでW1とW2は各々置換もしくは無置換
のアルキル基(アルキル部分の炭素原子数1〜18、好
ましくは1〜4)、アリール基を表し、W1とW2とは互
いに連結して5員又は6員の含窒素複素環を形成するこ
ともできる。又、R13とR15及びR23とR25は互いに連
結して5員又6員環を形成することができる。X 11 -
びX21 -はアニオンを表す。n11、n12、n21及
びn22は0又は1を表す。
【0081】以下に、上記一般式(1)及び(3)で表
される化合物の代表的なものを示すが、本発明はこれら
の化合物に限定されるものではない。
【0082】
【化2】
【0083】
【化3】
【0084】
【化4】
【0085】
【化5】
【0086】
【化6】
【0087】
【化7】
【0088】
【化8】
【0089】
【化9】
【0090】
【化10】
【0091】上記の赤外光吸収染料は、例えばエフ・エ
ム・ハーマー著、The Chemistry of
Heterocylic Compounds第18
巻、The Cyanine Dyes and Re
lated Compounds(A.Weisshe
rger ed.Interscience社刊、Ne
w York 1964年)に記載の方法によって容易
に合成することができる。
【0092】次いで、本発明のハロゲン化銀写真感光材
料の詳細な構成について、以下説明する。
【0093】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、高感度を達成し、かつ画質特性に優れた効果を
発揮する上で、用いるハロゲン化銀粒子としては、ハロ
ゲン化銀の全投影面積の50%以上が、アスペクト比8
以上の平板状粒子であることが好ましい。特に好ましい
のは、全投影面積の50%以上がアスペクト比15以上
の平板状粒子である。
【0094】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤とし
ては、リサーチ・ディスクロージャー(以降、単にRD
と略す)No.308119に記載されているものを用
いることができる。
【0095】
【表1】
【0096】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤は、
物理熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用す
る。この様な工程で使用される添加剤は、RD1764
3、RD18716及びRD308119に記載されて
いる。
【0097】
【表2】
【0098】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記RDに記載されている。
【0099】
【表3】
【0100】本発明には種々のカプラーを加えて使用す
ることが出来、その具体例は上記RDに記載されてい
る。
【0101】
【表4】
【0102】本発明に用いられる添加剤は、RD308
119XIVに記載されている分散法などにより、添加す
ることができる。
【0103】本発明においては、前述RD17643
28頁、RD18716 647〜648頁及びRD3
08119のXIXに記載されている支持体を使用するこ
とができる。また、本発明においては、特開平6−10
2623号、同7−306496号などに開示されたポ
リエステル支持体を用いることができる。
【0104】本発明に係る感光材料には、前述RD30
8119VII−K項に記載されているフィルター層や中
間層等の補助層を設けることができる。
【0105】本発明に係る感光材料は、前述RD308
119VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニッ
ト構成等の様々な層構成をとることができる。
【0106】本発明に係る感光材料を現像処理するに
は、前述の処理方法の他に、例えばT.H.ジェームズ
著、セオリイ オブ ザ ホトグラフィック プロセス
第4版(TheTheory of The Phot
ografic Process Forth Edi
tion)第291頁〜第334頁及びジャーナル オ
ブ ザ アメリカン ケミカル ソサエティ(Jour
nal of theAmerican Chemic
al Society)第73巻、第3,100頁(1
951)に記載されている、それ自体公知の現像剤を使
用することができ、また、前述のRD17643 28
〜29頁、RD18716 615頁及びRD3081
19XIXに記載された通常の方法によって、現像処理す
ることができる。
【0107】
【実施例】以下、実施例を挙げて具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0108】実施例1 〔試料101の作製〕下引層を施した厚さ120μmの
トリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記表5
〜8に示す組成の各層を順次支持体側から形成して多層
カラー感光材料である試料101を作製した。なお、表
中に記載の各素材の添加量は特に記載しない限り1m2
当たりのグラム数で示す。また、ハロゲン化銀とコロイ
ド銀は銀の量に換算して示し、増感色素(SDで示す)
は銀1モル当たりのモル数で示す。
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
【表7】
【0112】
【表8】
【0113】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、重量平均分子量:10,0
00及び重量平均分子量:100,000の2種のポリ
ビニルピロリドン(AF−1、AF−2)、塩化カルシ
ウム、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、AF−
6、AF−7、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤Ase
−1を添加した。
【0114】上記試料101の作製に用いた各沃臭化銀
乳剤の特徴を表9に表示する。なお、平均粒径は沃臭化
銀乳剤k、l、m、n、o、pについては、投影面積が
同じである円相当の直径(平均値)で、沃臭化銀乳剤j
については、立方体の一辺長(平均値)で表した。各沃
臭化銀乳剤は、特開2001−290232の実施例に
記載の乳剤Em−2の調製方法に準じ、熟成工程及び成
長工程のpAg及び硝酸銀溶液、ハライド溶液の添加速
度を適宜変更して調製した。また、沃臭化銀乳剤iは、
平均粒径が0.043μm、平均沃度含有量が1.9モ
ル%の8面体粒子である。
【0115】
【表9】
【0116】上記に記載の沃臭化銀乳剤i以外の各乳剤
は、表5〜8に記載の各増感色素を添加した後、トリフ
ェニルホスフィンセレナイド、チオ硫酸ナトリウム、塩
化金酸、チオシアン酸カリウム等を添加し、カブリ−感
度の関係が最適になるように化学増感を施した。
【0117】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、重量平均分子量:10,0
00及び重量平均分子量:100,000の2種のポリ
ビニルピロリドン(AF−1、AF−2)、塩化カルシ
ウム、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、AF−
6、AF−7、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤Ase
−1を添加した。
【0118】以上の試料101の作製に用いた各化合物
の詳細を以下に示す。
【0119】
【化11】
【0120】
【化12】
【0121】
【化13】
【0122】
【化14】
【0123】
【化15】
【0124】
【化16】
【0125】
【化17】
【0126】
【化18】
【0127】
【化19】
【0128】
【化20】
【0129】〔試料102〜125の作製〕上記101
の作製において、各感光性層で用いる沃臭化銀乳剤の平
均粒径、アスペクト比、化学増感条件、添加量と各感光
性層で用いるカプラーの添加量適宜調製して、表10に
記載の撮影表示感度、品質値QC及び品質値QTとなる
ようにして、試料102〜125を作製した。
【0130】〔各試料の露光及び現像処理〕 (撮影、露光条件)上記作製した試料101〜125を
パトローネに収納した後、市販の135サイズ用一眼レ
フカメラに装填し、色温度4800°Kの光源下で、マ
クベスカラーチャート(24段)を、適正露光条件に対
して−4絞りアンダー〜+1絞りオーバーの露光条件で
撮影し、更に、屋外での逆光シーン、ストロボシーンに
ついて、被写体までの撮影距離を4段階で変化させなが
ら、被写体の背景色をグレー、白、黒、緑、黄色に変化
させながら適正露光条件を中心に−2絞りアンダーから
+1絞りオーバーの範囲で、被写体として1〜5人と人
数変化させてシーン数としては約100シーンずつ撮影
した。また、背景が白壁、青空等の被写体より明るいバ
ックを用いたシーンで中央重点測光により適正露光条件
を中心に−1絞りアンダーから+1絞りオーバーまで撮
影した。更に、上記作製した試料101〜125を、4
800°Kの光源を用いて、1/200秒で光学ウェッ
ジ及びMTF値測定用パターンウェッジを介して露光を
与えた。
【0131】(現像処理)以上のようにして撮影あるい
は露光した各試料を、特開平10−123652号の段
落[0220]〜[0227]記載の現像処理工程に従
ってカラー現像処理を行った。
【0132】〔品質値QC、QG、QTの算出〕以上の
ようにして作製した現像処理済み試料を用いて、ウェッ
ジ画像及びマクベスカラーチャート(24段)撮影駒を
用いて、前述の方法にしたがって、品質値QC、QG、
QTを算出し、得られた結果を表10に示す。
【0133】なお、品質値QC、QG、QTの算出に際
し、特性曲線の作成及び粒状性(RMS)、鮮鋭性(M
FT)は以下のようにして行った。
【0134】(ウェッジ露光試料による特性曲線の作
成)以上により得られたウェッジ状の発色画像を、X−
rite社濃度計を用いて濃度測定を行い、横軸が露光
量LogE、縦軸が濃度Dからなるイエロー、マゼン
タ、シアンの各特性曲線を作成した。
【0135】(粒状性の測定)測定は、試料を開口走査
面積750μm2(スリット幅5μm、スリット長15
0μm)のマイクロデンシトメーターで走査し、濃度測
定サンプリング数1000以上の濃度値の変動の標準偏
差を1000倍した値を求めて、これをRMSとした。
なお、マゼンタ画像のRMS粒状度を測定する際には、
グリーン光分離フィルターとしてイーストマンコダック
社製ラッテンフィルターW−99を使用して測定する。
また、赤感性層層(シアン画像)のRMSの測定では、
レッド色分離フィルターとしてイーストマンコダック社
製ラッテンフィルターW−26を使用した。
【0136】(MTFの測定)MTF値測定用パターン
ウェッジ画像を、マイクロデンシトメーターで濃度測定
した後、15サイクル/mmにおけるマゼンタ及びシア
ン画像濃度のMTF値を求めた。
【0137】〔プリントの色変動、画質評価〕 (アナログプリンターによるアンダーシーンのプリント
色品質の評価)上記作製した屋外での逆光シーンを含
め、ストロボ等のシーン設定で中央重点平均測光で−2
〜+1絞りで撮影したポートレート(被写体までの撮影
距離を4段階変化させつつ、背景色を5種(グレイ、
白、黒、緑、黄色)変えて撮影)シーンについて、アナ
ログプリンター(コニカ社製 ナイスプリントシステム
NPS858:1ch型)を使用して、コニカ(株)製
カラーペーパーQAタイプA7にプリントし、現像処理
(コニカCPK−2−21)を行って、各試料当たり1
00枚のプリントを出力し、そのプリントの仕上がりの
色品質(プリントレベル)について、プリンタの使用経
験者10人により、好ましいニュートラルのレベルから
のプリントレベル変動の発生比率を加味し、下記に記載
の基準に則り4段階でそれぞれ評価した。
【0138】 ◎:プリンターでのカラー補正が5%未満で良好な仕上
がり ○:カラーボタンで5〜10%の補正を要するプリント
の出現が10%未満の発生率であり、ほぼ良好な仕上が
り △:カラーボタンで5%以上10%未満の補正を要する
プリントの出現が10〜30%以内の発生率であるが、
実用上許容範囲にある ×:カラーボタンで10〜30%の補正を要するプリン
トの出現が30%以内の発生率であり、実用に耐えない (アナログプリンターによるアンダーシーンの画質評
価)上記作製した白壁、青空等の被写体よりも明るいバ
ックを用いたシーン設定で中央重点平均測光で−1〜+
1絞りの撮影条件でポートレートを撮影したシーンにつ
いて、アナログプリンター(コニカ社製 KONICA
NPS858)を使用して、コニカ(株)製カラーペ
ーパーQAタイプA7にプリントし、現像処理(コニカ
CPK−2−21)を行って、そのプリントの画質につ
いて、一般ユーザー10人により、目視観察を行い、下
記に記載の基準に則り4段階でそれぞれ評価した。
【0139】 ◎:粒状、コントラスト共にアンダーから適正露光シー
ンで良好な画質である ○:アンダーシーンでやや粒状に荒れが認めれるか、あ
るいはコントラストが不足気味であるが、ほぼ良好な画
質である △:アンダーシーンでやや粒状が荒れ、かつコントラス
トが不足気味であるが、ほぼ良好な画質であり、実用上
許容の範囲にある ×:明らかにアンダーシーンで、粒状の劣化とコントラ
ストの低下があり、市場における許容限界を超えている (アナログプリンターによる総合プリント品質評価)前
述の2つの評価をあわせ、次の5段階で評価した。
【0140】 5:2つの評価が◎と○又は◎が2つである 4:2つの評価が共に○である 3:2つの評価が○と△である 2:2つの評価が共に△である 1:2つの評価の少なくとも1つが×である 2以上のグレードであれば市場適性上問題はないが、好
ましくは3以上である。
【0141】以上により得られた評価結果を表10に示
す。
【0142】
【表10】
【0143】表10の結果より明らかなように、本発明
で規定する品質値QC、QTの少なくとも1つを満足す
る試料は、比較例に対し、アナログプリンターを用いた
際の、特にアンダー領域でのプリント仕上がり色品質及
びプリント画像に優れていることが分かる。
【0144】実施例2 〔試料201〜235の作製〕実施例1で作製した試料
101の作製方法に準じて、各感光性層で用いる沃臭化
銀乳剤の平均粒径、アスペクト比、化学増感条件、添加
量と各感光性層で用いるカプラーの添加量、カラードシ
アンカプラーの添加量を適宜調製して、表11に記載の
撮影表示感度、品質値QTN及び最小シアン濃度となる
ようにして、試料201〜225を作製した。
【0145】また、上記試料201〜205において、
第3層の低感度赤感性層中のCC−1の添加量を減量し
て、試料226〜230を作製した。
【0146】また、上記試料220〜225において、
同様に第3層の低感度赤感性層中のCC−1の添加量を
減量して、試料231〜235を作製した。
【0147】〔各試料の露光及び現像処理〕 (撮影、露光条件)上記作製した試料201〜235を
パトローネに収納した後、市販の135サイズ用一眼レ
フカメラに装填し、色温度4800°Kの光源下で、マ
クベスカラーチャート(24段)を、適正露光条件に対
して−4絞りアンダー〜+1絞りオーバーの露光条件で
撮影し、更に、背景が白壁、青空等の被写体より明るい
バックを用いたシーンで中央重点測光により適正露光条
件を中心に−1絞りアンダーから+1絞りオーバーまで
撮影した。更に、上記作製した試料201〜235を、
4800°Kの光源を用いて、1/200秒で光学ウェ
ッジ及びMTF値測定用パターンウェッジを介して露光
を与えた。
【0148】(現像処理)以上のようにして撮影あるい
は露光した各試料を、特開平10−123652号の段
落[0220]〜[0227]記載の現像処理工程に従
ってカラー現像処理を行った。
【0149】〔品質値QTNの算出〕以上のようにして
作製した現像処理済み試料を用いて、ウェッジ画像及び
マクベスカラーチャート(24段)撮影駒を用いて、前
述の方法にしたがって、品質値QTNを算出し、得られ
た結果を表11に示す。
【0150】なお、品質値QTNの算出に際し、特性曲
線の作成及び粒状性(RMS)、鮮鋭性(MFT)は、
実施例1に記載の方法と同様にして行った。
【0151】〔プリントの色変動、画質評価〕 (デジタルプリンターによるプリントの粒状性評価:適
正露光シーン)上記作製した白壁、青空等の被写体より
も明るいバックを用いたシーン設定で中央重点平均測光
で適正の撮影条件でポートレートを撮影したシーンにつ
いて、デジタルプリンター(コニカ社製 KONICA
QD21)を使用して、コニカ(株)製カラーペーパ
ーQAタイプA7を用いてL版サイズ(プリント倍率:
4.5倍)及びパノラマサイズ(プリント倍率:7.5
倍)に各々100枚プリントし、現像処理(コニカCP
K−2−21)を行って、そのプリントの画質につい
て、別途実施例1に記載のアナログプリンターを用いて
作製したプリントを基準として、一般ユーザー10人に
より、相対目視観察を行い、下記に記載の基準に則り4
段階でそれぞれ評価した。
【0152】 ◎:アナログプリントに比較し、パノラマサイズ、L判
共にほぼ全てのプリントで非常に良好な粒状性であると
判定した ○:アナログプリントに比較し、パノラマサイズ、L判
共に50%以上のシーンで良好な粒状性と判定した ○:アナログプリントに比較し、パノラマサイズ、L判
共に30〜50%のシーンで良好な粒状性と判定した ○:アナログプリントに比較し、パノラマサイズ、L判
共に同等の粒状性と判定し、改良は認められない (デジタルプリンターによるプリントのコントラスト評
価:適正露光シーン)上記の粒状性評価で作製したL判
プリントを、アナログプリントのそれと対比し、一般ユ
ーザー10人により、相対目視観察を行い、下記に記載
の基準に則り4段階でそれぞれ評価した。
【0153】 ◎:アナログプリントに比較し、30%以上のシーンで
良好なコントラスト変換が行われ、かつ他のプリント品
質に問題が認められない ○:アナログプリントに比較し、10〜30%未満のシ
ーンで良好なコントラスト変換が行われ、かつ他のプリ
ント品質に問題が認められない △:アナログプリントに比較し、ほぼ同等のコントラス
トであり、問題ない仕上がり ×:アナログプリントに比較し、コントラストを強調し
すぎ、不自然なプリントで許容範囲外であると判断され
る (デジタルプリンターによる総合プリント品質評価)前
述の2つの評価をあわせ、次の5段階で評価した。
【0154】 5:2つの評価が◎と○又は◎が2つである 4:2つの評価が共に○である 3:2つの評価が○と△である 2:2つの評価が共に△である 1:2つの評価の少なくとも1つが×である 2以上のグレードであれば市場適性上問題はないが、好
ましくは3以上である。
【0155】以上により得られた評価結果を表11に示
す。
【0156】
【表11】
【0157】表11の結果より明らかなように、本発明
で規定する品質値QCTを満足し、かつ最小シアン濃度
が0.20未満である試料は、比較例に対し、デジタル
プリンターを用いた際のプリントの粒状性及び仕上がり
コントラストに優れていることが分かる。
【0158】実施例3 実施例1で作製した現像処理済みの試料101〜10
3、106〜110、111〜113及び116〜11
8を用いて、下記の評価を行った。
【0159】(デジタルプリンターによるプリントの色
品質の評価:アンダーシーン)実施例1に記載の屋外で
の逆光シーンを含め、ストロボ等のシーン設定で中央重
点平均測光で−2〜+1絞りで撮影したポートレート
(被写体までの撮影距離を4段階変化させつつ、背景色
を5種(グレイ、白、黒、緑、黄色)変えて撮影)シー
ンについて、アンダー〜適性絞りで撮影されたシーンに
ついて、デジタルプリンター(コニカ社製 KONIC
A コニカ−QD21)でプリントした。なお、デジタ
ルプリンターは覆い焼き補正を自動で行う状態で行っ
た。
【0160】プリントの仕上がりの色品質(プリントレ
ベル)について、プリンタの使用経験者10人により、
好ましいニュートラルのレベルからのプリントレベル変
動の発生比率を加味し、下記に記載の基準に則り4段階
でそれぞれ評価した。
【0161】 ◎:プリンターでのカラー補正が5%未満で良好な仕上
がり ○:カラーボタンで5〜10%の補正を要するプリント
の出現が10%未満の発生率であり、ほぼ良好な仕上が
り △:カラーボタンで5%以上10%未満の補正を要する
プリントの出現が10〜30%以内の発生率であるが、
実用上許容の範囲になる ×:カラーボタンで10〜30%の補正を要するプリン
トの出現が30%以内の発生率であり、実用に耐えない (デジタルプリンターによるアンダーシーンの画質評
価)実施例1で作製した白壁、青空等の被写体よりも明
るいバックを用いたシーン設定で中央重点平均測光で−
1〜+1絞りの撮影条件でポートレートを撮影したシー
ンについて、アナログプリンター(コニカ社製 KON
ICA NPS858)とデジタルプリンター(コニカ
社製 KONICA コニカ−QD21)を使用して、
コニカ(株)製カラーペーパーQAタイプA7に2L版
サイズ(プリント倍率:5.6倍)でプリントした。な
お、デジタルプリンターは覆い焼き補正を自動で行う状
態で行った。
【0162】評価は、アナログプリントを比較として、
粒状性及びコントラストについて、一般ユーザー10人
により、目視観察を行い、下記に記載の基準に則り4段
階でそれぞれ評価した。
【0163】 ◎:アナログプリントに比較し、30%以上のシーンで
良好な粒状性、コントラストであり、かつ他のプリント
品質に問題が認められないと判定した ○:アナログプリントに比較し、10〜30%未満のシ
ーンで良好な粒状性、コントラストであり、かつ他のプ
リント品質に問題が認められないと判断した △:アナログプリントに比較し、ほぼ同等の粒状性、コ
ントラストであり、問題ない仕上がり ×:アナログプリントに比較し、コントラストを強調し
すぎ、粒状性が荒れたプリントで許容範囲外であると判
断される 以上により得られた結果を表12に示す。
【0164】
【表12】
【0165】表12より明らかなように、本発明に係る
品質値QC、QTが規定の条件にあるハロゲン化銀写真
感光材料を、デジタルプリンターでプリントしたアンダ
ーシーンの画質は、アナログプリンターでプリントした
プリント品質に比較し、得られるプリントの色変動が少
なく、かつ粒状性、コントラストに優れていることが分
かる。
【0166】実施例4 (試料501〜509の作製)実施例1に記載の試料1
01の作製において、各感光性層で用いる沃臭化銀乳剤
の平均粒径、アスペクト比、化学増感条件、総塗布銀量
と各感光性層で用いるカプラーの添加量を適宜調製し
て、表13に記載の撮影表示感度、品質値QC、品質値
QTとなるようにし、更に赤外光吸収染料を添加した以
外は同様にして、試料501〜509を作製した。
【0167】(各試料の露光及び現像処理) (撮影、露光条件)上記作製した試料501〜509を
パトローネに収納した後、市販の135サイズ用一眼レ
フカメラに装填し、色温度4800°Kの光源下で、2
4段のグレーチャートを、−2絞りアンダーシーン及び
適正露光条件(ノーマルシーン)で撮影し、特開平10
−123652号の段落[0220]〜[0227]記
載の現像処理工程に従ってカラー現像処理を行った。
【0168】(デジタルプリンターによるノイズの評
価)上記作製した各現像済み試料を、デジタルプリンタ
ー(コニカ社製 KONICA QP21)でスキャニ
ングし、各チャート毎の画像データを取り込み、それぞ
れ24個のチャートの画像むらをビット値から計算し、
下記に記載の基準に則り、アンダーシーンのノイズレベ
ル及びノーマルシーンのノイズレベルを評価した。
【0169】 ◎:アンダーシーン又はノーマルシーンのノイズレベル
が、0.5%内で良好 ○:アンダーシーン又はノーマルシーンのノイズレベル
が0.5〜1%で、かつ平均が1%内で良好 △:アンダー又はノーマルのノイズレベルが1〜2%
で、かつ平均が1.5%内で良好であり、実用上許容の
範囲にある ×:アンダーシーン又はノーマルシーンのノイズレベル
で2%を超える部分があり、平均が1.5%を超え、画
像ムラが多く実用に耐えない (デジタルプリンターによる階調表現性)上記作製した
現像済み試料を、デジタルプリンター(コニカ社製 K
ONICA QD21)と前記アナログプリンター(コ
ニカ社製 NPS858)で、L判(プリント倍率:
4.7倍)で濃度を合わせてプリントした。ただし、デ
ジタルプリンターは覆い焼き補正を自動で行う状態であ
る。なお、評価はアンダーシーン及びノーマルシーンに
ついて行った。
【0170】上記作製したアナログプリントを比較とし
て、下記に記載の基準に則り、一般ユーザー10人によ
る階調表現性の目視評価を行った。
【0171】 ◎:50%以上のプリントが、比較に比べ階調表現性が
良好で、残りはアナログプリントと近似で良好な仕上が
りである ○:20〜50%のプリントで比較に比べ階調表現性が
良好で、残りはアナログプリントと近似でやや良好な仕
上がり △:比較とほぼ近似の階調表現性が80%以上で、残り
は問題のない仕上がり ×:比較と比べ、50%以上のプリントが階調再現性と
して違和感が有り、またはコントラストの改良が認めら
なく、プリント画質が不自然である 以上により得られた結果を表13、14に示す。
【0172】
【表13】
【0173】
【表14】
【0174】表13、14より明らかなように、本発明
で規定する各品質値を有する試料は、デジタルプリンタ
ーを用いたプリント出力において、アンダーシーン、ノ
ーマルシーン共に良好なノイズ耐性及び階調表現性を示
し、かつ赤外光吸収染料を用いることにより、その効果
がより一層発揮されていることが分かる。
【0175】
【発明の効果】本発明により、アナログプリンターで出
力したアンダーシーンのプリントの色安定性、画質特性
に優れ、かつデジタルプリンターでプリントしたときの
粒状性、コントラスト、色安定性、スキャナー適性及び
階調表現性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることができた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フィルムパトローネにロール状に内
    蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び青
    色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、下記で規定される品質値QCが下記式1を満足する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 式1 QC≧15.982×S-0.378 〔式1において、Sは撮影表示感度で100≦S≦16
    00であり、QCは下記のように定義する。マクベスカ
    ラーチャート(24段)を、色温度4800°Kの光源
    下で、適正露光条件に対して−3絞りアンダーの露光条
    件で撮影し、現像処理の後にマクベスカラーチャートの
    N5グレー(18%反射のグレーチャート)がL*=5
    0/a*=0/b*=0となる露光条件でプリントし、グ
    レー以外の18色の色度測定し、下記式2に従い品質値
    QCを計算する。 式2 QC=(Cr+Ch)/2 式2において、Cr及びChは以下のようにして決定す
    る。撮影に用いたマクベスカラーチャート18色の色度
    値から算出したクロマの平均と、同様にプリントから求
    められた各輝度での18色のクロマの平均との比をCr
    0とし、また、マクベスカラーチャート18色のオリジ
    ナルの各色ベクトルと、プリントから求められた各色の
    ベクトルから、色毎での色度ずれをベクトル差の角度の
    絶対値で求め、その平均値をCh0としたとき、 式3 Cr=20×log10(Cr0) 式4 Ch=7.0−3×log10(Ch0) により、Cr及びChを算出する。〕
  2. 【請求項2】 写真フィルムパトローネにロール状に内
    蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び青
    色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、下記で規定される品質値QTが下記式5を満足する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 式5 QT≧11.544×S-0.2752 〔式5において、Sは撮影表示感度で100≦S≦16
    00であり、QTは下記式6で定義する。 式6 QT=(QC+QG)/2 式6において、QCは、請求項1に記載のそれと同義で
    あり、QGは、マクベスカラーチャート(24段)を、
    色温度4800°Kの光源下で、適正露光条件に対して
    −3絞りアンダーの露光条件で撮影し、現像処理の後
    に、N5チャート部の濃度(D1)における粒状度RM
    1と、縦軸−濃度D、横軸−露光量LogEからなる
    特性曲線を求め、該濃度(D1)からLogEで−0.
    30の露光量点における濃度(D2)の粒状度RMS
    2と、該濃度(D1)からLogEで+0.30の露光量
    点における濃度(D3)の粒状度RMS3とし、マゼンタ
    画像の前記3露光量点の粒状度の平均値をRgav、シ
    アン画像の前記3露光量点の粒状度の平均値をRrav
    としたとき、 式7 Rg=−7.0×log10(3.4×Rgav)+1
    5.5 式8 Rr=−7.0×log10(3.4×Rrav)+1
    5.5 により各々の粒状度Rg、Rrを求め、下記式9に従
    い、平均粒状度Rを算出する。 式9 R=(7×Rg+4×Rr)/11 一方、適正露光における空間周波数15cycle/m
    mのマゼンタ画像、シアン画像の各々のMTF値をMg
    0、Mr0とする。また、適正露光条件に対して−3絞
    りアンダーの露光条件で撮影し、現像処理の後に、横軸
    −濃度D、縦軸−露光量LogEからなる特性曲線を求
    める。次いで、マゼンタ画像、シアン画像について、各
    々N5チャート部の濃度(D1)としたとき、該濃度
    (D1)からLogEで−0.30の露光量点における
    濃度(D2)点と、該濃度(D1)からLogEで+0.
    30の露光量点における濃度(D3)点とを結んで得ら
    れる傾き(tanθ)をγg、γrとしたときに、 式10 Mg=Mg0×γg×100 式11 Mr=Mr0×γr×100 により、Mg、Mrを求めた後、下記式12によりMを
    算出する。 式12 M=7.0×log10(Mg×0.7+Mr×0.
    3)−10 以上により求めたM及びRを用いて、 式13 QG=(0.413×M-3.4+0.422×R-3.4
    -1/3.4−0.53 によりQGを算出する。〕
  3. 【請求項3】 写真フィルムパトローネにロール状に内
    蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び青
    色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、下記で規定される品質値QTNが下記式14を満足
    し、かつ現像処理後の最小シアン濃度が0.20未満で
    あることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 式14 QTN≧14.838×S-0.274 〔式14において、QTNは下記式15で定義され、S
    は撮影表示感度で100≦S≦1600である。 式15 QTN=(QCN+QGN)/2 式15において、QCNはマクベスカラーチャート(2
    4段)を、色温度4800°Kの光源下で、適正露光条
    件で撮影した以外は、前記QCと同様の方法で求めた値
    である。また、QGNはマクベスカラーチャート(24
    段)を、色温度4800°Kの光源下で、適正露光条件
    で撮影した以外は、前記QGと同様の方法で求めた値で
    ある。〕
  4. 【請求項4】 写真フィルムパトローネにロール状に内
    蔵した、支持体上に赤色感光性層、緑色感光性層及び青
    色感光性層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、前記品質値QTNが前記式14を満足し、かつ現像
    処理後の最小シアン濃度が0.20未満であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真感光
    材料。
  5. 【請求項5】 金属銀に換算した総塗布銀量が、下記式
    16で規定する銀量値B(g/m2)であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。 式16 B≦10.0−10(-0.005×S+0.85) 〔式中、Sは撮影表示感度で、100≦S≦1600で
    ある。〕
  6. 【請求項6】 700〜1100nmの波長域に主吸収
    波長を有する赤外光吸収染料を含有することを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写
    真感光材料。
  7. 【請求項7】 前記撮影表示感度Sが100〜400で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。
JP2001387495A 2001-12-20 2001-12-20 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JP2003186159A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387495A JP2003186159A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 ハロゲン化銀写真感光材料
US10/316,503 US6893808B2 (en) 2001-12-20 2002-12-11 Silver halide photographic material
CN02157149A CN1427304A (zh) 2001-12-20 2002-12-17 卤化银照相材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001387495A JP2003186159A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003186159A true JP2003186159A (ja) 2003-07-03

Family

ID=19188070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001387495A Pending JP2003186159A (ja) 2001-12-20 2001-12-20 ハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6893808B2 (ja)
JP (1) JP2003186159A (ja)
CN (1) CN1427304A (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001281815A (ja) * 2000-03-29 2001-10-10 Fuji Photo Film Co Ltd ハロゲン化銀カラー写真感光材料

Also Published As

Publication number Publication date
US20030194662A1 (en) 2003-10-16
CN1427304A (zh) 2003-07-02
US6893808B2 (en) 2005-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4263890B2 (ja) カメラ、シーン、ディスプレイ、及び、人口統計データに基づいて特定の画像欠陥を補正するときを決定するシステム及び方法
US5609978A (en) Method for producing an electronic image from a photographic element
JPH10153843A (ja) カラー表示画像を提供する方法
US6696232B2 (en) Color negative element intended for scanning
JP3041724B2 (ja) 色相再現性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH11143032A (ja) 映画用カラー写真プリント要素
JP2000278524A (ja) 写真記録要素の画像処理方法および画像形成処理装置
US6589721B1 (en) Method of developing a color negative element intended for scanning
JP3390064B2 (ja) 写真要素
JP2003186159A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
CN1240950A (zh) 彩色底片元件和显影加工方法
US5972585A (en) Color negatives adapted for visual inspection
JPH0611771A (ja) 退色カラー写真原稿の階調変換法
JP2502134B2 (ja) 写真焼付露光量決定装置
JPWO2004046818A1 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP2002040603A (ja) 改良されたトーンスケールを有するカラー映画用プリントフィルム
JPH06186695A (ja) 水中写真用写真要素
JP2001033919A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US20040191706A1 (en) Silver halide color photographic light sensitive material for image capture and color image forming method
US20040185391A1 (en) Silver halide color photographic light sensitive material for image capture and color image forming method
JP2001160907A (ja) 写真記録要素の画像形成方法および画像形成処理装置
JP2002236338A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料とそれを用いた撮影方法、及びデジタル画像作成方法
JPH04170532A (ja) 写真焼付方法
JPH11231446A (ja) ハロゲン化銀感光材料およびモノクロ画像形成ハロゲン化銀感光材料
JPH028844A (ja) カラープルーフの作成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070515