JP2003185986A - 磁気光学デバイス用積層コイル及びその製造方法 - Google Patents

磁気光学デバイス用積層コイル及びその製造方法

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JP2003185986A
JP2003185986A JP2001386728A JP2001386728A JP2003185986A JP 2003185986 A JP2003185986 A JP 2003185986A JP 2001386728 A JP2001386728 A JP 2001386728A JP 2001386728 A JP2001386728 A JP 2001386728A JP 2003185986 A JP2003185986 A JP 2003185986A
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coil
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magnetic
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Hideki Kawakami
英輝 川上
Masayuki Inagaki
正幸 稲垣
Mikio Kitaoka
幹雄 北岡
Hiromitsu Umezawa
浩光 梅澤
Masaharu Hoshikawa
雅春 星川
Shinya Yamauchi
慎也 山内
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Original Assignee
FDK Corp
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイル外部に設置する磁気光学素子に効率よ
く磁界が作用するようにし、ターン数の低減による製造
工程の短縮、供給電流の低減による省エネルギー化を図
ることができるようにする。 【解決手段】 貫通穴12を有し、該貫通穴内もしくは
その近傍に配置される磁気光学素子20に磁界を印加す
る磁気光学デバイス用積層コイル10である。電気絶縁
層とコイル導体層が交互に位置するように積層されてお
り、前記コイル導体層は積層方向を軸方向とする1ター
ン以上の渦巻き状パターンからなり、そのパターン端部
を順次接続することで積層方向に重畳されたスパイラル
状周回パターンが形成されていて、積層体における片面
側の電気絶縁層が非磁性体層16、反対面側の電気絶縁
層が磁性体層18からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学デバイス
の制御部品として用いる積層コイルに関し、更に詳しく
述べると、電気絶縁層とコイル導体層が交互に積層され
ており、積層体における片面側の電気絶縁層が非磁性体
層、反対面側の電気絶縁層が磁性体層からなり、直流電
流供給時に磁気光学素子に効率よく磁界を印加できるよ
うにした磁気光学デバイス用積層コイルに関するもので
ある。この技術は、特に限定されるものではないが、例
えば磁気光学式光スイッチなどにおける磁気光学素子の
制御部品として有用である。
【0002】
【従来の技術】磁気光学式の光スイッチでは、磁気光学
素子とコイルとを具備し、該コイルにより発生する磁界
が磁気光学素子に印加されて偏波面を制御するような可
変偏波回転子が組み込まれている。コイルは、通常、一
部が開いた環状(C型形状)のヨークに巻装されてお
り、ヨークの一部が開いている部位に磁気光学素子を挿
入する構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの種のコイル
は、ヨークに巻線を施した構造であるために大型で且つ
高価であり、しかも印加磁界方向の切り換えに長い時間
(典型的には数百μ秒程度)が必要であった。この切り
換え時間はヨーク材の特性によって決まるため、高速切
り換えが困難であった。また、大きなヨークを必要とす
るために集積化には不向きであった。更に、電磁石が大
型で高価となるために、それを用いる各種の磁気光学デ
バイスも必然的に大型化し、高価となっていた。
【0004】このような問題を解決できるものとして、
本発明者等は先に、電気絶縁層とコイル導体層とを交互
に積層して、コイル導体の端部を順次接続することで電
気絶縁体中で積層方向に重畳されたスパイラル状周回パ
ターンを形成する構造の積層コイルを提案した(特願2
000−304592)。
【0005】この積層コイルは磁気光学デバイスを小型
化できる利点がある。しかし、電気絶縁層の材料として
磁性体を用いると内部で磁束が閉じがちとなり、非磁性
体を用いると磁束が拡がりがちとなり、いずれにしても
コイル外部に設置する磁気光学素子に効率よく磁束を及
ぼし難くなり、そのためターン数を増やしたり、供給す
る電流を増加する必要が生じる。
【0006】本発明の目的は、コイルの貫通穴内もしく
はその近傍に設置する磁気光学素子に効率よく磁界が作
用するようにし、ターン数の低減による製造工程の簡素
化、あるいは供給電流の低減による省エネルギー化を図
ることができる磁気光学デバイス用積層コイルを提供す
ることである。本発明の他の目的は、電気絶縁層の内周
枠部での亀裂発生を防止すると共に、貫通穴の中央部付
近に効率よく磁界を印加できるようにした磁気光学デバ
イス用積層コイルを提供することである。
【0007】本発明の更に他の目的は、コイル導体層を
厚くでき、しかもコイル導体層を厚くしても空隙発生や
電気絶縁層の亀裂発生の恐れが無く、そのため電気抵抗
の低減、許容電流の増加、それらの伴う磁気特性の向上
を図ることができる磁気光学デバイス用積層コイルの製
造方法を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、小型で安価であり、
省エネルギー化できる磁気光学デバイスを提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、貫通穴を有
し、該貫通穴内もしくはその近傍に配置される磁気光学
素子に磁界を印加する磁気光学デバイス用のコイルにお
いて、電気絶縁層とコイル導体層が交互に積層されてお
り、前記コイル導体層は積層方向を軸方向とする1ター
ン以上の渦巻き状パターンからなり、そのパターン端部
を順次接続することで積層方向に重畳されたスパイラル
状周回パターンが形成されていて、積層体における片面
側の電気絶縁層が非磁性体層、反対面側の電気絶縁層が
磁性体層からなり、且つ少なくとも1層以上のコイル導
体層が非磁性体層に接していることを特徴とする磁気光
学デバイス用積層コイルである。つまり、いずれのコイ
ル導体層も磁性体層に完全には埋設されていない状態で
積層されている。これによって、直流電流供給時にコイ
ルから発生する磁界を、非磁性体層の側(磁気光学素子
を設置する側)に効率よく漏洩させることができる。
【0010】貫通穴は、その内周枠部を矩形状とするよ
りも円弧形状をもたせるのが好ましい。特に、貫通穴の
内周枠部は、両側の半円とそれらを繋ぐ直線を組み合わ
せた小判形の形状とすることが最適である。円弧形状を
もたせることで、亀裂の発生等を極力抑えることができ
る。また、渦巻き状パターンは、貫通穴の内周枠部に沿
うような円弧形状を有するようにすることが望ましい。
これによって、コイル中央付近の磁束密度の向上を図る
ことができる。
【0011】磁性体層は酸化物磁性体、非磁性体層は酸
化物非磁性体で構成するのがよい。例えば、磁性体層と
してNi−Znフェライトを用い、非磁性体層としてZ
nフェライトを用いる。このような組み合わせは、材料
系統が類似しているので、焼結時における剥離や破損な
どのトラブルの回避に有効である。
【0012】また本発明は、貫通穴を有する電気絶縁層
と1ターン以上の渦巻き状パターンからなるコイル導体
層とを交互に積層し、該渦巻き状パターンの端部を順次
接続することで電気絶縁体中で積層方向に重畳されたス
パイラル状周回パターンを形成する磁気光学デバイス用
積層コイルの製造方法において、積層体における片面側
の電気絶縁層が非磁性体層、反対面側の電気絶縁層が磁
性体層からなり、且つ少なくとも1層以上のコイル導体
層が非磁性体層に接するように積層し、コイル導体層形
成前もしくは後に、渦巻き状パターンに対してネガパタ
ーンとなる電気絶縁材パターンにより該渦巻き状パター
ンの隙間部分を埋めることを特徴とする磁気光学デバイ
ス用積層コイルの製造方法である。
【0013】更に本発明は、貫通穴を有するコイルと、
その貫通穴内もしくはその近傍に配置した磁気光学素子
を具備し、前記コイルにより発生する磁界が磁気光学素
子に印加されるようにした磁気光学デバイスにおいて、
コイルは上記のような積層コイルであって、その非磁性
体層の面が磁気光学素子に対向するように組み合わせら
れていることを特徴とする磁気光学デバイスである。例
えば、磁気光学素子として磁性ガーネットLPE膜を使
用し、それを挾むように両側に積層コイルが配置されて
いる構造が好ましい。
【0014】積層コイルに形成する貫通穴は1個に限ら
ず複数個であってもよい。各貫通穴の周囲にスパイラル
状周回パターンを形成する。それによって、磁気光学デ
バイスの集積化が可能となる。
【0015】
【実施例】図1は本発明に係る積層コイルを用いた磁気
光学デバイス(この例は可変偏波回転子)の説明図であ
り、Aは分解斜視図を、Bは組立斜視図を示している。
また図2は、その詳細を示す断面図である。
【0016】積層コイル10は、中央に貫通穴12を有
する矩形枠状をなし、電気絶縁層とコイル導体層が交互
に積層されている。前記コイル導体層14は、積層方向
を軸方向とする1ターン以上の渦巻き状パターンからな
り、そのパターン端部を順次接続することで積層方向に
重畳されたスパイラル状周回パターンが形成されてい
る。本発明では、積層体における片面側の電気絶縁層が
非磁性体層16、反対面側の電気絶縁層が磁性体層18
からなり、且つ少なくとも1層以上のコイル導体層が非
磁性体層に接しており、その点に一つの特徴がある。
【0017】この積層コイル10は、その貫通穴12の
内部もしくはその近傍に配置される磁気光学素子20に
磁界を印加するためのものであり、非磁性体層16の面
が磁気光学素子20に対向するように組み合わせる。こ
こでは、磁気光学素子20として磁性ガーネットLPE
膜(例えばBi置換希土類鉄ガーネット単結晶)を使用
し、該磁気光学素子20を挾むように両側に積層コイル
10を設置している。積層コイル10と磁気光学素子2
0は接していてもよいし、僅かな隙間をもたせてもよ
い。このようにして可変偏波回転子22が得られる。磁
気光学素子20を透過する光ビームは、積層コイル10
により印加される磁界に応じて、その偏波面が所定方向
に制御されることになる。
【0018】貫通穴12は、図1のBに示すように、そ
の内部を制御される光ビームが通過するものである。例
えば光スイッチとして使用する場合には、複数の光ビー
ムが平行に通過するように設計することがあり、そのよ
うな場合には貫通穴12は縦横の比率を変えた形状とす
る。
【0019】なお、磁気光学デバイスにおいて、積層コ
イルは、上記のように磁気光学素子の両側に配設するの
が好ましいが、必要十分な磁界を付与できるならば、片
側のみに設置してもよい。
【0020】ここでコイル本体となる内部導体として
は、Ag,Ag−Pd,Ag−Cuなどの材料を用い
る。電気絶縁材はセラミックスであり、磁性体層として
はNi−Znフェライトなどを、非磁性体層としてはZ
nフェライトなどを使用するのが好ましい。このように
Ni−ZnフェライトとZnフェライトの組み合わせと
すると、焼成時の膨張・収縮などの熱変形的挙動が類似
しているので、剥離などの恐れもないからである。コイ
ル導体層の渦巻き状パターンは、1層当たり数ターン
(例えば3〜5ターン程度)とし、それを数十層(例え
ば20層程度)積層する。積層体を形成する方法として
は、大別すると、セラミックスをシート状に成形して、
その上に導体パターンをスクリーン印刷し、そのセラミ
ックシートを積層し圧着一体化する方法(シート積層
法)と、セラミックスパターンと導体パターンを交互に
スクリーン印刷することで積層する方法(印刷積層法)
があるが、いずれでもよい。積層一体化した後、焼結し
て、積層コイルとする。
【0021】印刷積層法により積層コイルを製造する工
程の一例を図3に示す。磁性体層を印刷するための磁性
ペーストとしてはNi−Znフェライト粉末と有機バイ
ンダなどを所定割合で混合したものを用い、非磁性体層
を印刷するための非磁性ペーストとしてはZnフェライ
ト粉末と有機バインダなどを所定割合で混合したものを
用いる。コイル導体層はAgペーストで形成する。図3
の(1)〜(9)は、以下の工程の説明(1)〜(9)
に対応している。
【0022】(1)磁性ペーストにより矩形枠状パター
ンを印刷し、磁性体層30とする。この印刷は、通常複
数回行い所定の厚みまで積層する。なお中央の貫通穴
は、四隅部を円弧状にして角を無くした形状とする。 (2)その上に、入出力端子a,bと、一方の入出力端
子aから第1の中継端子cに至る渦巻き状パターンをA
gペーストにより印刷し、第1のコイル導体層31とす
る。 (3)その上に、第1の中継端子に対応する部分c′を
除いて矩形枠状パターンを印刷し、第1の中間層32と
する。 (4)その上に、入出力端子a,bと、第1の中継端子
cから第2の中継端子dに至る渦巻き状パターンをAg
ペーストにより印刷し、第2のコイル導体層33とす
る。 (5)その上に、第2の中継端子に対応する部分d′を
除いて矩形枠状パターンを印刷し、第2の中間層34と
する。 (6)その上に、入出力端子a,bと、第2の中継端子
dから第3の中継端子eに至る渦巻き状パターンをAg
ペーストにより印刷し、第3のコイル導体層35とす
る。 (7)その上に、第3の中継端子に対応する部分e′を
除いて矩形枠状パターンを印刷し、第3の中間層36と
する。 (8)その上に、入出力端子a,bと、第3の中継端子
eから他方の入出力端子bに至る渦巻き状パターンをA
gペーストにより印刷し、第4のコイル導体層37とす
る。 (9)非磁性ペーストによって矩形枠状パターンを印刷
し、非磁性体層38とする。この印刷は、通常複数回行
い所定の厚さまで積層する。
【0023】上記の例において、第1〜第3の中間層3
2,34,36は、磁性ペーストによる磁性体層でもよ
いし、非磁性ペーストによる非磁性体層でもよい。この
種の小型積層部品の製造においては、通常、上記のよう
なパターンを縦横に規則的に配列して印刷積層し、その
後、縦横に切断して所定の形状にする所謂「多数個取り
方式」が採用される。その後、焼成、バレル研磨、外部
電極付け、めっきを行い、積層コイルとする。
【0024】磁性体層の位置と形状を変化させてシミュ
レーションにより外部発生磁界を計算した結果を表1に
示す。図4に示すように、コイル導体層14は2層で各
層当たり4ターン、両方の積層コイルで合計16ターン
とする。ケースA(本発明)は最外層のみ磁性体層18
とした場合、ケースB(本発明)は最外層と中間層を磁
性体層18とした場合、ケースC(比較例)は全ての層
を磁性体層18とした場合である。なお、図面を分かり
易くするために、右手側に示す拡大図では非磁性層の記
載は省略してある。
【0025】積層コイルの外形は縦6.6mm、横4.6
mm、厚さ0.3mmであり、貫通穴の形状は縦4.0mm、
横2.0mmである。また起磁力は1.6AT(0.1A
×16ターン)とし、両積層コイル間のギャップGは1
mmの場合と0.6mmの場合の2通りとする。なお、磁気
光学素子の厚みtは0.5mm、磁性体層18の比透磁率
は800とする。所定の位置(光ビームを透過する位
置)での磁界の強さを表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、最外層のみを磁性体層1
8とするケース(A)が好ましく、且つできるだけギャ
ップを狭くするのがよいことが分かる。
【0028】ところで、このような貫通穴を有する構造
の積層コイルを印刷積層法で製造する場合、印刷乾燥工
程を繰り返すために、貫通穴の内周枠部が単なる長方形
状であると、その四隅部で応力集中が生じ、亀裂が発生
し易いことが判明した。この亀裂は、発生後に修復する
ことは極めて困難である。
【0029】このような問題を解決できる最適構造の一
例を図5に示す。図5のAに示すように、磁性ペースト
もしくは非磁性ペーストで印刷する電気絶縁層40は、
貫通部42の内周枠部が、両側の半円とそれらを繋ぐ直
線を組み合わせた小判形の形状をなしている。つまり、
貫通穴42の内周枠部は、短辺側には直線部分がなく全
て円弧で形成されている。これによって、印刷乾燥の繰
り返しによる成形亀裂の発生を抑制することができるた
め、成形強度が向上し、型くずれが生じ難くなり、歩留
まりが向上する。
【0030】また、このような貫通穴42の内周枠部の
形状に対しては、図5のBに示すように、コイル導体層
44の渦巻き状パターンを該内周枠部に沿うような円弧
形状を有するように形成するのが好ましい。このような
渦巻き状パターンにすると、特にコーナー部において貫
通穴中央付近から導体までの距離が短くなるために、貫
通穴中央付近での印加磁界を増大でき、特性向上を図る
ことができる利点も生じる。
【0031】このような磁気光学デバイス用の積層コイ
ルでは、必要な外部磁界を発生させるために渦巻き状パ
ターンに比較的大きな電流を供給できるようにすること
が望ましい。そこで発熱を抑えるため、コイル導体層を
厚くし電気抵抗を小さくすることが考えられる。しか
し、従来の製造方法により多重印刷してコイル導体層を
厚くすると、渦巻き状パターンの凹凸が残存し易くなり
表面亀裂が発生し易くなったり、導体間スペース部分に
空隙が発生し易くなり緻密性が欠如してしまうなどの問
題が生じる。
【0032】このような問題を解決できる最適製造方法
の一例を図6に示す。ここで示す工程は図3の始めの部
分に対応している。 (1)磁性ペーストにより矩形枠状パターンを印刷し、
磁性体層50とする。この印刷は通常複数回行い、必要
な厚みまで積層する。 (2)その上に、入出力端子a,bと、一方の入出力端
子aから第1の中継端子cに至る渦巻き状パターンをA
gペーストにより印刷し、第1のコイル導体層51とす
る。 (3)次に、この渦巻き状パターンに対してネガパター
ンとなる絶縁パターン53を印刷し、該渦巻き状パター
ンの隙間部分を埋める。 (4)その上に、第1の中継端子に対応する部分c′を
除いて矩形枠状パターンを印刷し、第1の中間層54と
する。以下説明を省略するが、図3と同様に印刷積層す
る。但し、コイル導体層については、その形成前もしく
は後に、渦巻き状パターンに対してネガパターンとなる
絶縁パターンを印刷することにより該渦巻き状パターン
の隙間部分を埋める。全ての渦巻き状パターンについ
て、このようにするのが望ましいが、一部のコイル導体
層についてのみ、このような処理を行ってもよい。
【0033】図6の例において、上記(2)と(3)の
工程は、順序が逆でもよい。また、(2)と(3)の工
程を複数回繰り返してもよい。繰り返すことでコイル導
体層を厚くすることができる。いずれにしても、このよ
うにすると、印刷積層法においは渦巻き状パターンの凹
凸が残存することなく比較的平坦な面を形成することが
できる。そのために印刷安定性が向上し、表面亀裂の低
減が可能となる。またシート積層法の場合でも、渦巻き
状パターンの導体間スペース部分の空隙発生を防止でき
るために、緻密性が向上する。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記のように、積層体における
片面側の電気絶縁層が非磁性体層、反対面側の電気絶縁
層が磁性体層からなる積層コイルであるから、コイル外
部に設置する磁気光学素子に効率よく磁界が作用するよ
うにでき、ターン数の低減による製造工程の短縮、ある
いは供給電流の低減による省エネルギー化を図ることが
できる。
【0035】また本発明では、貫通穴の内周枠部を、両
側の半円とそれらを繋ぐ直線を組み合わせた小判形の形
状とすることにより、電気絶縁層の内周枠部での亀裂発
生を防止し歩留まりの向上を図ることができると共に、
貫通穴の中央部付近に効率よく磁界を印加できる。
【0036】更に本発明は、コイル導体層形成前もしく
は後に、渦巻き状パターンに対してネガパターンとなる
電気絶縁材パターンにより該渦巻き状パターンの隙間部
分を埋める方法であるので、印刷安定性の向上、亀裂の
低減を図ることができ、またコイル導体層を厚くできる
ことによる電気抵抗の低減に伴い、コイル発熱の低減化
及び省エネルギー化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層コイルの一実施例及びそれを
用いた磁気光学デバイスの説明図。
【図2】その磁気光学デバイスの断面図。
【図3】積層コイルを製造する工程の一例を示す工程説
明図。
【図4】シミュレーションを行った積層コイルの説明
図。
【図5】本発明に係る積層コイルの他の例を示す説明
図。
【図6】本発明に係る積層コイルの他の製造工程の例を
示す工程説明図。
【符号の説明】
10 積層コイル 12 貫通穴 14 コイル導体層 16 非磁性体層 18 磁性体層 20 磁気光学素子 22 可変偏波回転子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北岡 幹雄 東京都港区新橋5丁目36番11号 エフ・デ ィー・ケイ株式会社内 (72)発明者 梅澤 浩光 東京都港区新橋5丁目36番11号 エフ・デ ィー・ケイ株式会社内 (72)発明者 星川 雅春 東京都港区新橋5丁目36番11号 エフ・デ ィー・ケイ株式会社内 (72)発明者 山内 慎也 東京都港区新橋5丁目36番11号 エフ・デ ィー・ケイ株式会社内 Fターム(参考) 2H079 AA03 BA02 CA05 CA08 DA12 EB18 2K002 AB04 BA11 EB11 HA04 HA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通穴を有し、該貫通穴内もしくはその
    近傍に配置される磁気光学素子に磁界を印加する磁気光
    学デバイス用のコイルにおいて、 電気絶縁層とコイル導体層が交互に積層されており、前
    記コイル導体層は積層方向を軸方向とする1ターン以上
    の渦巻き状パターンからなり、そのパターン端部を順次
    接続することで積層方向に重畳されたスパイラル状周回
    パターンが形成されていて、積層体における片面側の電
    気絶縁層が非磁性体層、反対面側の電気絶縁層が磁性体
    層からなり、且つ少なくとも1層以上のコイル導体層が
    非磁性体層に接していることを特徴とする磁気光学デバ
    イス用積層コイル。
  2. 【請求項2】 いずれのコイル導体層も非磁性体層に接
    している請求項1記載の磁気光学デバイス用積層コイ
    ル。
  3. 【請求項3】 貫通穴の内周枠部に円弧形状をもたせた
    請求項1又は2記載の磁気光学デバイス用積層コイル。
  4. 【請求項4】 貫通穴の内周枠部が、両側の半円とそれ
    らを繋ぐ直線を組み合わせた小判形の形状である請求項
    3記載の磁気光学デバイス用積層コイル。
  5. 【請求項5】 渦巻き状パターンが、貫通穴の内周枠部
    に沿うような円弧形状を有する請求項3又は4記載の磁
    気光学デバイス用積層コイル。
  6. 【請求項6】 磁性体層が酸化物磁性体、非磁性体層が
    酸化物非磁性体からなる請求項1乃至5のいずれかに記
    載の磁気光学デバイス用積層コイル。
  7. 【請求項7】 磁性体層がNi−Znフェライト、非磁
    性体層がZnフェライトからなる請求項6記載の磁気光
    学デバイス用積層コイル。
  8. 【請求項8】 貫通穴を有する電気絶縁層と1ターン以
    上の渦巻き状パターンからなるコイル導体層とを交互に
    積層し、該渦巻き状パターンの端部を順次接続すること
    で電気絶縁体中で積層方向に重畳されたスパイラル状周
    回パターンを形成する磁気光学デバイス用積層コイルの
    製造方法において、 積層体における片面側の電気絶縁層が非磁性体層、反対
    面側の電気絶縁層が磁性体層からなり、且つ少なくとも
    1層以上のコイル導体層が非磁性体層に接するように積
    層し、コイル導体層形成前もしくは後に、渦巻き状パタ
    ーンに対してネガパターンとなる電気絶縁材パターンに
    より該渦巻き状パターンの隙間部分を埋めることを特徴
    とする磁気光学デバイス用積層コイルの製造方法。
  9. 【請求項9】 貫通穴を有するコイルと、その貫通穴内
    もしくはその近傍に配置した磁気光学素子を具備し、前
    記コイルにより発生する磁界が磁気光学素子に印加され
    るようにした磁気光学デバイスにおいて、 コイルは請求項1乃至7のいずれかに記載の積層コイル
    であって、その非磁性体層の面が磁気光学素子に対向す
    るように組み合わせられていることを特徴とする磁気光
    学デバイス。
  10. 【請求項10】 磁気光学素子が磁性ガーネットLPE
    膜であり、それを挾むように両側に積層コイルが配置さ
    れている請求項9記載の磁気光学デバイス。
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