JP2003185844A - 光学フィルム及びその製造方法 - Google Patents

光学フィルム及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さ及び残留位相差の小さい非晶性熱可
塑性樹脂からなる光学フィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 押出機に取り付けられたダイスからフィ
ルム状に押し出された非晶性熱可塑性樹脂よりなるフィ
ルムが冷却ロールに密着する際に、ダイス出口直後の樹
脂温度並びに冷却ロールに接する直前までのフィルム温
度を特定範囲に保持するとともに、フィルムの幅方向の
温度バラツキを制御する光学フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用途や液晶デ
ィスプレー用途などに用いられる光学フィルム及びその
製造方法に関し、より詳細には、溶融押出成形により得
られ、光学歪みの極めて小さい光学フィルム及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学用途や液晶ディスプレー用途
においては、透明性に優れ、且つ、残留位相差の小さい
光学フィルムが求められている。しかしながら、溶融押
出によりフィルムを製造した場合、成膜時の変形により
応力歪みが発生し、光学歪みが残留するという問題があ
った。光学歪みが大きいとフィルムの位相差が大きくな
り、これを液晶ディスプレーに用いた場合に大きな問題
となる。
【0003】非晶性熱可塑性樹脂として知られるノルボ
ルネン系樹脂も耐熱性及び透明性に優れており、固有複
屈折率が低くかつ光弾性係数が低いという利点を有する
ため、近年、光学フィルムとしての研究が盛んになって
きたが、上記したような問題点を抱える理由から、専ら
溶液キャストフィルムを使用せざるを得ないのが実情で
ある。
【0004】上記のような問題を解決するため、特開平
4−275129号公報には、ポリカーボネート樹脂
を、樹脂温度300〜330℃、エアギャップを80〜
100mmとし、かつ冷却ロールの温度を100〜14
0℃として押出成形することにより光学フィルムを得る
方法が開示されている。該公報によれば、押出に際して
の剪断歪みとフィルムの冷却収縮力とがバランスされ、
それによって光学歪みが5×10-5以下のフィルムが得
られるとされている。
【0005】また、特開2000−280268号公報
には、厚さ0.1〜2mm及び残留位相差10nm以下
のシートの製造方法として、シートを構成する樹脂のガ
ラス転移温度をTgとしたとき、押出成形用ベルト及び
ロールの温度をTg〜Tg+50℃として押出成形する
方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−275129号公報に記載の製造方法では、ポリカ
ーボネート以外の樹脂に適用しようとした場合、例えば
ノルボルネン系樹脂などのように樹脂の劣化温度が比較
的低い場合には、樹脂温度が高くなり過ぎフィルムが劣
化する恐れがあった。また、特開2000−28026
8号公報に記載の方法では、100μm未満の薄い光学
フィルムを得ようとしても、ベルトからフィルムを剥離
する際にフィルムが伸びてしまい光学歪みが大きくなる
恐れがあった。この歪みを有するフィルムを光が通過す
ると位相差を生じるため、特に光学用途や液晶ディスプ
レー用途では大きな問題となる。
【0007】一般に、ガラス転移温度以上で樹脂を変形
させた場合に発生する残留位相差は、樹脂温度と変形時
の応力の大きさに依存するが、変形量が同じ場合には樹
脂の温度によって発生する応力の大きさが異なることが
知られている。押出成形法によりフィルムを得る場合、
ダイスから押し出された樹脂がエアギャップにおいて目
標のフィルム厚さとなるように引き落とされるが、通常
はこの際に樹脂温度が低下することとなり、樹脂温度が
低いほど変形時に大きな応力が発生し、該応力に基づく
歪みが残留位相差としてフィルムに残留することにな
る。
【0008】一方、光学用途や液晶ディスプレー用途に
用いられるフィルムにおいて、重要な品質として光軸ず
れのないこと、換言すれば光軸の向きが一定方向に揃っ
ていることが求められる。しかしながら、光軸ずれが問
題となるのは特定大きさの位相差が現れる場合であっ
て、残留位相差が1nm近傍を下回る場合には殆ど考慮
する必要はない。
【0009】本発明の目的は、上述した従来技術の現状
に鑑み、最早光軸のばらつきが問題となることのない、
残留位相差が極めて小さい、非晶性熱可塑性樹脂からな
る光学フィルム及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明に係る
光学フィルムは、非晶性熱可塑性樹脂を用いて押出成形
された光学フィルムであって、厚さが100μm未満で
あり、残留位相差が1nm以下であることを特徴とす
る。
【0011】残留位相差が10nm以下のフィルムは、
光ディスクや液晶ディスプレーなどの光学用途に好適で
ある。特に、液晶ディスプレーに組み込まれる偏光板に
おける偏光子を保護するために用いられるフィルムで
は、可及的ゼロに近い低位相差であることが求められて
おり、本発明に係る光学フィルムは残留位相差が1nm
以下と極めて小さいため、このような用途に効果的に用
いられる。
【0012】また、残留位相差が1nm以下であるた
め、従来の残留位相差が1nmを超えるようなフィルム
を光学用途に用いた場合に問題となる光軸ずれが無視で
きるものとなる。これは、光軸を揃えるという従来の製
造プロセスにおける煩雑な制御操作を格段に簡略化でき
ることを意味するだけでなく、従来存在した光軸ずれに
起因する欠陥が皆無になるため、製品の歩留り向上に大
きく貢献し、ひいては検査工程そのものを必要としなく
なるなど、画期的な光学フィルムを提供することを可能
とするものである。
【0013】更に、厚さが100μm未満であるため、
これら光学素子の軽薄化を図ることができ、ひいては光
学素子を搭載する液晶ディスプレーなどの小型化にも寄
与することになる。
【0014】本発明の特定の局面では、非晶性熱可塑性
樹脂としてノルボルネン系樹脂が用いられ、それによっ
て耐熱性及び透明性に優れ、固有複屈折率が低くかつ光
弾性係数が低いノルボルネン系樹脂の長所を活かした、
使用中も位相差変化の少ない光学フィルムを提供するこ
とができる。
【0015】本発明に係る光学フィルムの製造方法は、
特に限定されるものではないが、以下の第2の発明に係
る製造方法に従って製造することができる。即ち、第2
の発明に係る光学フィルムの製造方法は、押出機に取り
付けられたダイスからフィルム状に押し出された非晶性
熱可塑性樹脂からなるフィルムを冷却ロールに密着する
際に、ダイス出口直後の樹脂温度をTg+130℃以上
とし、ダイス出口からフィルムが冷却ロールに接触する
直前までのフィルム温度がTg+100℃を下回らない
ように保持するとともに、ダイス出口直後並びに冷却ロ
ールに接触する直前のフィルムの幅方向の温度バラツキ
を10℃以内とすることを特徴とする。
【0016】ダイス出口直後の樹脂温度をTg+130
℃以上とするとともに、冷却ロールに接する直前までフ
ィルム温度をTg+100℃以上に保つことにより、こ
の状態で非晶性熱可塑性樹脂からなるフィルムが変形さ
れたとしても、樹脂に蓄えられる応力は小さくなるとと
もに、フィルムの幅方向の温度バラツキを10℃以内と
することで、応力が局所的に集中することを避けること
が可能となり、その結果、フィルム中に応力が残存する
ことが殆どなく、残存応力に伴う残留位相差を極めて小
さくすることができる。
【0017】本発明において、ダイス出口直後における
樹脂温度をTg+130℃以上とする具体的な方法につ
いては、例えば金型の温度を制御する方法が考えられ
る。この場合、金型温度を上げ過ぎると樹脂によっては
熱劣化する恐れが高くなるが、熱劣化しない程度の温度
条件を採用することにより、光学歪みの小さい光学フィ
ルムを得ることが可能である。また、エアギャップを狭
めることで樹脂出口の放熱現象を極力抑えることも有効
である。
【0018】一方、冷却ロールとの接点直前におけるフ
ィルム温度をTg+100℃以上にするには、エアギャ
ップにおける放熱による温度低下を見込んで予め金型温
度を高く設定する方法や上記した如くエアギャップを狭
める方法、更にはエアギャップを保温したり、積極的に
加温する方法により樹脂温度の低下を抑制する方法が挙
げられる。このような方法を達成するためには、エアギ
ャップの周囲をボックスで囲ったり、エアギャップのフ
ィルムのそばにヒータを設置したりすればよいがこれら
に限定されるものではない。この際、エアギャップの距
離は特に制限されるものではないが、製膜品質上、また
保温効率的に30〜150mm程度とするのが好まし
い。
【0019】また、フィルムの幅方向の温度バラツキを
10℃以内に保つ方法としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、金型温度の精度を上げたり、エアギ
ャップにおいて、幅方向に出力可変のヒーターを用いて
幅方向の樹脂温度を均一に保つ方法や、保温ボックス等
で囲って外乱を防ぐ方法などが考えられる。
【0020】第2の発明に係る光学フィルムの製造方法
の特定の局面では、押出機に取り付けられたダイスから
フィルム状に押し出された非晶性熱可塑性樹脂からなる
フィルムが冷却ロールに密着される際に、前記ダイス出
口から冷却ロールとフィルムとの接点の直前までのエア
ギャップによりフィルムが保温される。
【0021】即ち、上記冷却ロールとフィルムとの接点
の直前までのフィルム温度の制御が、エアギャップにお
いてフィルムを保温することにより行われる。この場合
には、金型温度を変更する方法に比べ、高精度に温度制
御を行うことができ、特にノルボルネン系樹脂のような
温度制御を高精度に行うことが求められる樹脂に効果的
である。また、金型温度を過度に上昇させる必要がない
ため、樹脂の劣化を抑制するメリットもある。上記エア
ギャップにおける保温手段は特に限定されず、ダイスや
エアギャップ条件を変えることなく、エアギャップにお
いて、ヒータや保温ボックスのような適宜の保温装置を
取り付ければよい。
【0022】本発明において、冷却ロールの温度につい
ては樹脂の種類や特性の違いを考慮して個々に設定する
必要があるが、総じて樹脂のTg〜Tg−100℃の範
囲となされればよい。
【0023】本発明において用いられる非晶性熱可塑性
樹脂としては、ポリサルホン、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ル、環状ポリオレフィン等が挙げられるが、透明性に優
れる上、固有複屈折率や光弾性係数の小さい環状ポリオ
レフィンであるノルボルネン系樹脂が好適に用いられ
る。特に、溶融押出に伴う耐熱性を考慮すると、飽和タ
イプのノルボルネン系樹脂が好ましい。
【0024】ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネ
ン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマー単
独もしくはノルボルネン系モノマーとオレフィンとの付
加型重合体並びにこれらの変性物が挙げられる。開環重
合体の場合は必然的に分子中にC=C二重結合が残存す
ることになり、重合体を得た後、水素添加反応により飽
和度を挙げることが望ましく、95%以上、より好適に
は98%以上の飽和度とされる。
【0025】上記ノルボルネン系モノマーとしては、ビ
シクロ〔2,2,1〕ヘプト−2−エン(ノルボルネ
ン)や、6−メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−2
−エン、5,6−ジメチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプ
ト−2−エン、1−メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプ
ト−2−エン、6−エチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプ
ト−2−エン、6−n−ブチルビシクロ〔2,2,1〕
ヘプト−2−エン、6−イソブチルビシクロ〔2,2,
1〕ヘプト−2−エン、7−メチルビシクロ〔2,2,
1〕ヘプト−2−エンなどのノルボルネンやそのアルキ
ル置換体が具体的に例示できるが、これらに限定され
ず、3環体以上のノルボルネン系モノマーやその置換体
であってもよい。また、これらのノルボルネン系モノマ
ーには各種性能を付与するために、例えば、ハロゲン原
子、アルコキシ基、水酸基、エステル基、シアノ基、ア
ミド基、イミド基、シリル基等の極性原子或いは極性基
が導入されていてもよい。
【0026】上記ノルボルネン系モノマーの開環重合体
とは、上記ノルボルネン系モノマーを公知の方法で開環
重合させたものであり、ノルボルネン系モノマーの単独
重合体であってもよく、異種のノルボルネン系モノマー
の組合せによる共重合体であってもよい。
【0027】上記ノルボルネン系モノマーとオレフィン
との付加重合体としては、ノルボルネン系モノマーとα
−オレフィンとの共重合体が挙げられる。上記α−オレ
フィンとしては、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜
10のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、
1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、
3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ド
デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセンなどが挙
げられる。中でも、エチレンが共重合性が高いため好ま
しく、他のα−オレフィンをノルボルネン系モノマーと
共重合させる場合にも、エチレンが存在している方が共
重合性が高められる。
【0028】本発明において、非晶性熱可塑性樹脂には
公知の酸化防止剤などを添加することによって樹脂の安
定化を図ることができる。また、加工性を向上するため
に滑剤などを添加してもよく、その他諸性能を発揮する
ために必要な添加剤を配合することも任意である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光学フィルム
の実施形態と、具体的な実施例を説明することにより、
本発明を明らかにする。
【0030】製造装置としては次のものを使用した。 ・押出機:内径50mm、L/D=28の単軸押出機、
押出温度を270〜320℃の範囲で調整 ・ダイス:幅500mmのコートハンガータイプのTダ
イ ・冷却ロール:140℃に温度設定、エッジピニング取
り付け
【0031】上記装置を用いて、以下の実施例及び比較
例により、幅430mm、厚さ40μmのフィルムを製
造し、得られたフィルムの幅方向両端部分をそれぞれ幅
方向寸法の10%切除したものについて、王子計測機器
社製「KOBRA−21ADH」を用いて590nm波
長の光で位相差値を測定した。なお、測定点は、幅方向
には50mmピッチで7点、流れ方向(押出方向)には
1mピッチで3点の21点とし、計測した位相差値の平
均値を残留位相差とした。
【0032】(実施例1)非晶性熱可塑性樹脂として飽
和ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン社製、商品名「ゼオ
ノア1600」、Tg=168℃)を使用し、予備乾燥
した後、金型温度300℃及びエアギャップ70mm、
エアギャップにおいてフィルムから30mmの距離に幅
400mmのヒータを設置して、フィルムを保温しなが
ら押し出したところ、ダイス出口直後の樹脂温度は29
8〜303℃であり、冷却ロールとの接点直前のフィル
ム温度は270〜274℃であった。なお、フィルム温
度は放射温度計を用いて測定した。また、得られたフィ
ルムの残留位相差は平均0.85nm(最大値0.90
nm)であった。
【0033】(実施例2)非晶性熱可塑性樹脂としてポ
リサルホン樹脂(帝人アモコエンジニアリングプラスチ
ックス社製、商品名「ユーデル3500」、Tg=19
3℃)を使用し、金型温度を325℃としたこと以外は
実施例1と同様にしてフィルムを押し出した。このとき
ダイス出口直後の樹脂温度は331〜334℃であり、
冷却ロールとの接点直前のフィルム温度は300〜30
6℃であった。また、得られたフィルムの残留位相差は
平均0.89nm(最大値0.95nm)であった。
【0034】(比較例1)金型温度を280℃としたこ
と以外は実施例1同様にしてフィルムを押し出した。こ
のときダイス出口直後の樹脂温度は285〜291℃
(温度範囲記載下さい)であり、冷却ロールとの接点直
前のフィルム温度は258〜265℃であった。また、
得られたフィルムの残留位相差は平均2.05nmであ
った。
【0035】(比較例2)実施例2で用いた樹脂を使用
して、実施例1と同様の条件で押し出した。その際、ダ
イス出口直後の樹脂温度が303〜321℃となるよう
敢えてダイスの温度をばらつかせたところ、冷却ロール
との接点直前のフィルム温度は270〜281℃であっ
た。また、得られたフィルムの残留位相差は平均0.9
1nmであったが、1nmを超える箇所が存在した。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る光学フィルムでは、厚さが
100μm未満であり、残留位相差が1nm以下である
ため、従来の残留位相差が1nmを超えるようなフィル
ムを光学用途に用いた場合に問題となる光軸ずれが無視
できるものとなり、光軸を揃えるという従来の製造プロ
セスを格段に簡略化できるとともに、光軸ずれに起因す
る欠陥の解消、製品の歩留り向上、ひいては検査工程の
廃止など、画期的な光学フィルムを提供することが可能
となる。また、フィルム厚さが100μmを下回るもの
であるため、これが組み込まれる製品の軽薄短小化にも
有効である。具体的には、本発明のように光学歪みの非
常に小さなフィルムは、CD、DVD等の光ディスクや
液晶ディスプレーなどの光学用途に極めて好適に使用す
ることができる。更に、本発明に係る光学フィルム及び
本発明に係る製造方法に従って得られる光学フィルム
は、また、その光学歪みが小さいことにより、これを原
反フィルムとして一軸もしくは二軸に或いは斜め方向に
延伸配向させてなる各種位相差補償用フィルムにも好適
に採用され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEZ C08J 5/18 CEZ G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 // B29L 11:00 B29L 11:00 C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 2H049 BB18 BB22 BC01 BC09 BC22 2H090 JB03 JB06 JB08 JB09 JD01 LA06 4F071 AA22 AA24 AA33 AA39 AA50 AA64 AA69 AF30 AF31 AH12 AH19 BA01 BB06 BC01 BC12 BC17 4F207 AG01 AH73 AR06 KA01 KA17 KK51 KK64 KL84 KM16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性熱可塑性樹脂を用いて溶融押出成
    形された光学フィルムであって、厚さが100μm未満
    であり、残留位相差が1nm以下である光学フィルム。
  2. 【請求項2】 非晶性熱可塑性樹脂が飽和ノルボルネン
    系樹脂からなる請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 【請求項3】 非晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度を
    Tgとするとき、押出機に取り付けられたダイスからフ
    ィルム状に押し出された非晶性熱可塑性樹脂からなるフ
    ィルムを冷却ロールに密着する際に、ダイス出口直後の
    樹脂温度をTg+130℃以上とし、ダイス出口からフ
    ィルムが冷却ロールに接触する直前までのフィルム温度
    がTg+100℃を下回らないように保持するととも
    に、ダイス出口直後並びに冷却ロールに接触する直前の
    フィルムの幅方向の温度バラツキを10℃以内とするこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルムの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 押出機に取り付けられたダイスからフィ
    ルム状に押し出された非晶性熱可塑性樹脂からなるフィ
    ルムが冷却ロールに密着される際に、前記ダイス出口か
    ら冷却ロールとフィルムとの接点の直前までのエアギャ
    ップにおいてフィルムを保温することを特徴とする請求
    項3に記載の光学フィルムの製造方法。
JP2002032799A 2001-08-10 2002-02-08 光学フィルムの製造方法 Expired - Fee Related JP4052846B2 (ja)

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