JP2003185622A - 平板型酸素センサおよびその製造方法 - Google Patents

平板型酸素センサおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】平板型酸素センサの積層一体化における各基板
間での接合不良に伴うクラックの発生によってガスリー
クが発生するのを防止する。 【解決手段】セラミック製母基板3と、長手方向に溝4
が形成されたセラミック製略U字状基板5と、セラミッ
ク固体電解質からなり対向する内外表面に一対の電極が
形成されたセンサ基板8とを積層一体化し、母基板3の
上面と、略U字状基板5の溝4内壁と、センサ基板8の
下面とによって、一端が封止された大気導入孔9を形成
してなる平板型酸素センサにおいて、センサ基板8下面
と略U字状基板5における溝4内壁とが成す角度θが5
0〜88°であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、自動車等の内燃
機関における空気と燃料の比率を制御するための平板型
酸素センサおよびその製造方法に関するものであり、特
にガスリーク防止のための改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、環境問題がクローズアップされ、各
業界にて地球環境を最優先とする取り組みがなされてい
る。とりわけ、自動車業界においては、アメリカのカル
フォルニア州の排ガス規制に代表されるように年々、排
気ガス中のCO2、CO、HC、NOx量を低減してい
くことが世の中の流れになってきている。その中で、更
なる排ガス中の上記ガスを低減するためには、如何に効
率よく燃料を燃焼させてやることが重要であり、そのた
めにも排ガス中の残存酸素量を瞬時に測定し、その情報
を燃焼系に速くフィードバックしてやることができる酸
素センサの要望が高まりつつある。
【0003】酸素センサは、これまで排気ガスの熱を利
用して、コップ状酸素センサを昇温し、センサ機能を出
現させてきた。しかし、センサ機能が出現するまでの間
の、排ガスは垂れ流しの状態にあり、昨今の厳しい排ガ
ス規制には対応しきれなくなってきた。そこで、コップ
状酸素センサを積極的にヒータで加熱し、速くセンサ機
能を出現できるようになり、よりレスポンス良く、情報
をフィードバックできるようになってきた。しかしなが
ら、コップ状酸素センサにおいては、サイズが大きく、
更にヒータとの間隔も大きいために、センサ機能をより
速く出現させるためには限界があった。
【0004】そこで、最近では、平板型酸素センサと呼
ばれるようなセンサ素子を板状にして小さくし、更にヒ
ータを一体成形することで、昇温スピードを高めて、よ
り速くセンサ機能を出現できるようになる酸素センサが
開発されてきつつある。
【0005】この平板型酸素センサは、図5の(a)縦
断面図に示すように、セラミック製母基板31と、長手
方向に溝32が形成されたセラミック製略U字状基板3
3と、固体電解質からなり対向する内外表面に一対の電
極34が形成されたセンサ基板35とが積層一体化して
センサ部が形成されている。また、前記セラミック母基
板31には、発熱体36が周囲を絶縁層37で覆われて
埋設形成されることによって、センサ部が加熱される仕
組みになっている。そして、上記基板31、33、35
によって形成された空間が大気導入孔38として機能す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記平
板型酸素センサにおいては、電極34が印刷されたセン
サ基板35とが溝32が形成された略U字状基板33に
積層密着させて大気導入孔38の上面を形成している
が、特にセンサ基板35は、電極34を形成しているた
めに、略U字状基板33とは焼結挙動が異なるために、
図5(b)の要部拡大断面図に示すように、これらの積
層密着時や脱脂焼成時の条件等によって、これらの基板
の積層界面から剥離が生じたり、焼成時にクラック39
が発生するなどして基板間の接合が不十分となり、ガス
がリークするという課題があった。その結果、製造歩留
まりが低下し、コストアップにつながるという課題があ
った。
【0007】本発明は、前記課題に対してなされたもの
であり、その目的は、上記のような積層一体化における
各基板間での接合不良に伴うクラックの発生によってガ
スリークが発生するのを防止した平板型酸素センサとそ
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明者は、前記課題
に対して検討を重ねた結果、前記センサ基板下面と前記
略U字状基板における溝内壁とが成す角度を最適化する
ことにより、接合不良を効果的に防止しガスリークを解
消できることを見出し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明の平板型酸素センサは、セラ
ミック製母基板と、長手方向に溝が形成されたセラミッ
ク製略U字状基板と、固体電解質からなり対向する内外
表面に一対の電極が形成されたセンサ基板とを積層一体
化し、前記母基板の上面と、前記略U字状基板の溝内壁
と、前記センサ基板の下面とによって、一端が封止され
た大気導入孔を形成してなるものであって、前記センサ
基板下面と前記略U字状基板における溝内壁とが成す角
度が50〜88°であることを特徴とするものである。
【0010】なお、かかる平板型酸素センサにおいて
は、前記センサ基板の厚さが0.1〜1mmであるこ
と、前記略U字状基板における溝の幅が0.2〜5mm
であることが接合不良を防止する上で効果的である。
【0011】さらに、本発明の平板型酸素センサの製造
方法によれば、母基板用成形体と、長手方向に溝が形成
された略U字状基板用成形体と、固体電解質からなり対
向する内外表面に一対の電極が形成されたセンサ基板用
成形体とを積層一体化し、該成形体を一括して焼成する
ものであって、前記3つの成形体を積層一体化する際
に、焼成後の前記センサ基板下面と前記略U字状基板に
おける溝内壁とが成す角度が50〜88°となるように
保持し、焼成することを特徴とするものである。
【0012】なお、前記積層一体化にあたり、前記セン
サ基板用成形体の前記略U字状基板用成形体に形成され
た溝に対向する部分を、予め前記センサ基板用成形体の
下面を前記溝側に凹ませることが望ましく、特に、前記
3つの成形体を接触面が平坦な金型を用いて1MPa以
上の圧力を印加すること、前記センサ基板用成形体の前
記略U字状基板用成形体に形成された溝に対向する部分
を凸状を呈する金型を用いて溝側に凹ませること、また
は前記略U字状基板用成形体に形成された溝内を減圧す
ることによって、前記センサ基板用成形体を溝側に凹ま
せることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の平板型酸素センサ
の基本構造の一例を図1に示す。図1(a)は概略断面
図、(b)はその測定部における横断面図である。この
酸素センサは、センサ部1とヒータ部2とから構成され
ている。
【0014】センサ部1は、セラミック製母基板3と、
長手方向に溝4が形成されたセラミック製略U字状基板
5と、セラミック固体電解質からなり対向する内外表面
に一対の電極6、7が形成されたセンサ基板8とを積層
し、焼成によって一体化した構造体によって形成されて
いる。そして、この溝4、母基板3の上面、センサ基板
8の下面によって大気導入孔9が形成されている。
【0015】これら基板3、5、8は、いずれもセラミ
ック製であり、センサ基板8は、ジルコニア、チタニア
などのセラミック固体電解質からなる。また基板3、5
は、センサ基板8と同時焼成可能なセラミックスであれ
ば、特に問題はないが、同時焼結性および各基板同士の
接合性を考慮すれば、基板8と同じセラミック固体電解
質からなることが望ましい。
【0016】一方、センサ基板8の表裏に形成される電
極は、外側が被測定ガスと接する測定電極6であり、内
側には、大気導入孔9を通じて大気と接する基準電極7
が形成されている。これら電極6、7は、センサ基板8
と同時焼成によって形成されることが望ましく、白金ま
たはタングステンが好適に使用することができる。ま
た、排気ガスなどの被測定ガスによる測定電極6の被毒
を防止する観点から、測定電極6表面には電極保護層と
して、または拡散律速層として、セラミック多孔質層1
0が形成されている。
【0017】本発明によれば、図2の要部拡大図に示す
ように、センサ基板8の下面と略U字状基板5における
溝4の内壁とが成す角度θが50〜88°であることが
重要である。
【0018】かかる上記角度θを制御することによっ
て、電極6、7が形成されたセンサ基板8と略U字状基
板5との積層接合部分における接合不良およびクラック
の発生を有効に防止することができる。これは、従来、
略U字状基板5における溝4とセンサ基板8との接触端
部Aにおいて引っ張り応力が発生することによってクラ
ックが発生しやすかったのを、上記角度にすることによ
って接触端部Aに圧縮応力を発生せしめることができる
ために、クラックの進展を防止できることによるもので
ある。
【0019】従って、前記角度θが88゜を越える、特
に90°よりも大きくなると、前述したように引っ張り
応力の発生が大きくなり、クラックが発生しやすくな
り、ガスリークが発生しやすくなる。また、前記角度θ
が50゜未満では、電極6、7が形成されたセンサ基板
8の溝4に相当する部分の凹みが大きくなり、電極形成
部における大気導入孔9の体積が減少し、センサ精度が
低下したり、応力が偏在し破損を生じやすくなる。特
に、前記角度θの形成のし易さの点から前記度角度θは
70〜86゜が好適に使用することができる。
【0020】また、前記センサ基板8と大気導入孔9を
形成する溝4との関係において、センサ基板8の厚さが
厚すぎると凹みにくく、また薄すぎると凹みが大きくな
りやすく、前記角度θを上記の範囲に制御することが難
しいことから、前記センサ基板8の厚さtが0.1〜1
mm、特に0.2〜0.7mmであることが望ましい。
【0021】また、同様に、前記略U字状基板5におけ
る溝4の幅wが広すぎると、センサ基板8の凹みが大き
くなりやすく、狭すぎると凹みにくくなり、前記角度を
上記の範囲に制御することが難しいことから、溝4の幅
は0.2〜5mm、特に0.4〜3mmであることが望
ましい。
【0022】さらに、大気導入孔9の周囲におけるセン
サ基板8と略U字状基板5との接合部の幅xが小さすぎ
ると、クラックのわずかな進展でガスリークが発生しや
すくなることから、幅xは0.5mm以上であることが
望ましい。
【0023】本発明における酸素センサにおいては、上
記センサ部1はヒータ部2と積層された構造体からなる
ことが望ましい。
【0024】このヒータ部2は、上記のセンサ部1と同
様に、平板形状を有しており、Al 23、ZrO2など
のセラミック絶縁基板11中に、タングステンや白金か
らなる発熱体12や発熱体12に電力を供給するための
リード部(図示せず)が埋設、形成されている。
【0025】そして、上記センサ部1とヒータ部2と
は、電極6、7を形成した電極形成部付近では、接合さ
れることなく、電極形成部以外の部分でガラス接合層1
3を介して接合固定されていることが望ましい。これは
ヒータ部2による加熱によって、センサ部1とヒータ部
2との接合部が剥離するなどの不良が生じるのを防止す
るためである。
【0026】次に、本発明の平板型酸素センサの製造方
法について、図1の平板型酸素センサの製造方法を図3
の分解斜視図をもとに説明する。
【0027】まず、ジルコニア、チタニアなどの固体電
解質からなるセラミック粉末を用いてセンサ基板用成形
体シート20を作製する。このセンサ基板用成形体シー
ト20は、ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラ
ミック固体電解質粉末に対して、適宜、成型用有機バイ
ンダーを添加してドクターブレード法や、押出成形、静
水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス成型などの周
知の方法により所定の厚みのシート状に成形される。次
にこのセンサ基板用成形体シート20の両面に、それぞ
れ測定電極6および基準電極7となるパターン21やリ
ードパターン22などを例えば、白金を含有する導電性
ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリ
ーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成する。な
お、この時に測定電極6となるパターンの表面に、多孔
質層10を形成するための多孔質スラリーを印刷塗布形
成してもよい。
【0028】次に、上記パターン21、22を印刷した
センサ基板用成形体シート20に対して、一方、大気導
入孔9を形成するための溝23を打ち抜き加工した略U
字状基板用成形体シート24、さらに母基板用成形体シ
ート25をアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在
させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的
に接着して一体化する。
【0029】その際、焼成後の前記センサ基板8下面と
前記略U字状基板5における溝23の内壁とが成す角度
θが50〜88°となるように保持することが重要であ
る。
【0030】特に、上記の角度に制御するためには、前
記センサ基板用成形体シート20における略U字状基板
用成形体24における溝23に対向する部分を溝側に凹
ませることが必要である。この凹み量については、基板
の収縮量等によって適宜調整する。
【0031】このように、前記センサ基板用成形体シー
ト20における略U字状基板用成形体24における溝2
3に対向する部分を溝23側に凹ませるには、1)前記
3つの成形体を接触面が平坦な金型を用いて1MPa以
上の圧力を印加する、2)図4に示すように、センサ基
板用成形体20の略U字状基板用成形体24に形成され
た溝23に対向する部分を凸状を呈する金型29を用い
て押圧する、3)一旦、積層体を作製した後に、大気導
入孔9内を減圧することによって、センサ基板用成形体
20を溝23側に凹ませることもできる。その場合の減
圧の程度として、圧力は10〜90000Paが適当で
ある。
【0032】このようにして作製した積層体を焼成して
一体化することによってセンサ部1を形成することがで
きる。この焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、
1300℃〜1500℃の温度範囲で1〜10時間行
う。
【0033】なお、上記製造方法においては、各基板用
成形体20、24、25は、単層でもよいし、複数のシ
ートを積層して厚さ調整されたものであってもよい。
【0034】一方、ヒータ部2を形成するにあたって
は、まず、アルミナなどのセラミック組成物に、適宜、
成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法
や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいは
プレス形成などの周知の方法によりヒータ基板用成形体
を26、27を作製する。そして、成形体27の表面
に、W、Mo、Reの群から選ばれる少なくとも1種を
含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、
あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で発
熱体12のパターン28や、リードパターン29に印刷
塗布した後、アクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介
在させて成形体26、27を接着させるか、あるいはロ
ーラ等で圧力を加えながら機械的に接着することにより
ヒータ基板の積層体を作製し、これを水素等と含有する
フォーミング等の還元ガス雰囲気中、1400℃〜16
00℃の温度範囲で5〜10時間焼成することによって
ヒータ部を作製することができる。
【0035】この後、別体で作製した上記センサ部1と
ヒータ部2とを位置合わせして積層し、ガラスによって
接合固定することによってヒータ部2と一体化された平
板型酸素センサを作製することができる。
【0036】
【実施例】(実施例1)平均粒径0.8μmのジルコニ
ア固体電解質粉末に対して、アクリル系バインダー、溶
剤およびメディアを混合し、48時間撹拌して、スラリ
ーを得た。その後、ドクターブレード成形にて前記スラ
リーを成形、乾燥させて、セラミックシートを作製し
た。
【0037】一方、平均粒径1μmの白金粉末に対し
て、アクリル系バインダーおよびテルピネオールを調合
し、3本ロールにて10回パス混合した後、テルピネオ
ールにて希釈し、粘度調整した電極ペーストを得た。
【0038】得られた前記電極ペーストを用いて、前記
セラミックシートに測定電極および基準電極となるパタ
ーンならびにリードパターンをスクリーン印刷にて形成
し、その後、乾燥させて、電極が形成されたセンサ基板
用グリーンシートを得た。
【0039】また、上記と同じようにして作製したセラ
ミックグリーンシートに対して打ち抜き加工によって幅
が1.6mm、長さが11mmの溝を形成して、略U字
状基板用グリーンシートを作製した。
【0040】そして、上記センサ基板用グリーンシー
ト、略U字状基板用グリーンシートおよび電極や打ち抜
き加工等を全く施していない母基板用グリーンシートを
位置合わせして密着液にて密着、積層し、50℃に調整
された加圧面が平坦な金型へセットした。そして、表1
に示す圧力で加圧し、積層体を形成した。
【0041】その後、この積層体を1400℃にて2時
間焼成して、平板型酸素センサを作製した。
【0042】なお、作製した酸素センサにおけるセンサ
基板の厚さtは0.4mm、大気導入孔における溝の幅
wは1.5mm、大気導入孔周囲におけるセンサ基板8
と略U字状基板5との接合部の幅xは1mmとした。
【0043】得られた酸素センサ50個について、大気
導入孔に対してHeリーク試験を行い、リーク歩留まり
(良品率)を算出した。また、Heリーク試験後に、検
知部分を切断し、該断面にてセンサ基板の下面と大気導
入孔における略U字状基板における溝内壁となす角度θ
をSEM観察にて10箇所測定し、平均角度θを算出し
た。結果は表1に示した。 (実施例2)実施例1にて加圧面が平坦な金型に換え
て、前記溝形成セラミック部材の溝に相当する部分が最
大で30〜150μm隆起した金型を用いて、0.5M
Paの圧力で積層加圧する以外は、実施例1と同様にし
て酸素センサを作製した。そして、実施例1と同様な方
法で評価を行なった。 (実施例3)実施例1にて、0.5MPaの圧力にて加
圧して積層体を作製した後、大気導入孔内を5×10〜
5×104Paの圧力で減圧させる以外は、実施例1と
同様にして酸素センサを作製した。そして、実施例1と
同様な方法で評価を行なった。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から明らかなように、センサ基
板下面と略U字状基板における溝内壁とが成す角度θが
50〜88°であると、角度がこの範囲を逸脱する場合
に比較して良品率が格段に上昇することがわかった。な
お、この角度θは、上記の各種製造方法およびセンサ基
板厚みtや、大気導入孔の幅wなどによっても変動しこ
れらによっても角度θを制御することが必要であること
がわかる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の平板型酸
素センサおよびその製造方法によれば、前記基準大気と
内接する、電極が形成されたセンサ基板と略U字状基板
の溝側面となす角度θを最適化することにより、ガスリ
ークを解消でき、さらにはコストダウンに寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平板型酸素センサの一例を説明するた
めの(a)概略縦断面図と、(b)x−x概略横断面図
である。
【図2】本発明の平板型酸素センサにおける要部拡大断
面図である。
【図3】本発明の平板型酸素センサの製造方法を説明す
るための分解斜視図である。
【図4】本発明の平板型酸素センサの製造方法の一例を
説明するための図である。
【図5】従来の平板型酸素センサの(a)概略断面図
と、(b)要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 センサ部 2 ヒータ部 3 母基板 4 溝 5 略U字状基板 6、7 電極 8 センサ基板 9 大気導入孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック製母基板と、長手方向に溝が形
    成されたセラミック製略U字状基板と、セラミック固体
    電解質からなり対向する内外表面に一対の電極が形成さ
    れたセンサ基板とを積層一体化し、前記母基板の上面
    と、前記略U字状基板の溝内壁と、前記センサ基板の下
    面とによって、一端が封止された大気導入孔を形成して
    なる平板型酸素センサにおいて、前記センサ基板下面と
    前記略U字状基板における溝内壁とが成す角度θが50
    〜88°であることを特徴とする平板型酸素センサ。
  2. 【請求項2】前記センサ基板の厚さが0.1〜1mmで
    あることを特徴とする請求項1記載の平板型酸素セン
    サ。
  3. 【請求項3】前記略U字状基板における溝の幅が0.2
    〜5mmであることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の平板型酸素センサ。
  4. 【請求項4】母基板用成形体と、長手方向に溝が形成さ
    れた略U字状基板用成形体と、セラミック固体電解質か
    らなり対向する内外表面に一対の電極が形成されたセン
    サ基板用成形体とを積層一体化し、該成形体を一括して
    焼成する平板型酸素センサの製造方法において、前記3
    つの成形体を積層一体化する際に、焼成後の前記センサ
    基板下面と前記略U字状基板における溝内壁とが成す角
    度が50〜88°となるように保持し、焼成することを
    特徴とする平板型酸素センサの製造方法。
  5. 【請求項5】前記積層一体化にあたり、前記センサ基板
    用成形体の前記略U字状基板用成形体に形成された溝に
    対向する部分を、前記センサ基板用成形体の下面を前記
    溝側に凹ませることを特徴とする請求項4記載の平板型
    酸素センサの製造方法。
  6. 【請求項6】前記積層一体化にあたり、前記3つの成形
    体を接触面が平坦な金型を用いて1MPa以上の圧力を
    印加して、前記センサ基板用成形体の前記略U字状基板
    用成形体に形成された溝に対向する部分を凸状を呈する
    金型を用いて溝側に凹ませることを特徴とする請求項5
    記載の平板型酸素センサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記積層一体化にあたり、前記センサ基板
    用成形体の前記略U字状基板用成形体に形成された溝に
    対向する部分を凸状を呈する金型を用いて押圧し、前記
    センサ基板用成形体を溝側に凹ませることを特徴とする
    請求項5記載の平板型酸素センサの製造方法。
  8. 【請求項8】前記積層一体化にあたり、前記略U字状基
    板用成形体に形成された溝内を減圧することによって、
    前記センサ基板用成形体を溝側に凹ませることを特徴と
    する請求項5記載の平板型酸素センサの製造方法。
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