JP2003185111A - バーナおよびこれを用いた調理器 - Google Patents
バーナおよびこれを用いた調理器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 立上がりが速く燃焼量可変範囲が広いバーナ
を実現し、それによって広範な加熱調理が可能な調理器
を提供すること。 【解決手段】 金属細線の集合体からなる燃焼体4の燃
焼面を、バーナ本体1の外周部近傍に配設し、燃焼面に
対向して表面に酸化皮膜を形成した多孔板構成の遮蔽体
13を配設し、バーナ本体1の中央部を非燃焼領域10
としたことにより、燃焼面が小面積でも広範囲に輻射熱
を放射し、燃焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止で
きるバーナ14が実現でき、これを調理器に用いること
により、広範な加熱調理が可能となる。
を実現し、それによって広範な加熱調理が可能な調理器
を提供すること。 【解決手段】 金属細線の集合体からなる燃焼体4の燃
焼面を、バーナ本体1の外周部近傍に配設し、燃焼面に
対向して表面に酸化皮膜を形成した多孔板構成の遮蔽体
13を配設し、バーナ本体1の中央部を非燃焼領域10
としたことにより、燃焼面が小面積でも広範囲に輻射熱
を放射し、燃焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止で
きるバーナ14が実現でき、これを調理器に用いること
により、広範な加熱調理が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス等を燃料とし
たバーナ、およびそれを加熱源とする調理器に関するも
のである。
たバーナ、およびそれを加熱源とする調理器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のバーナとしては、図9に示すよう
なものがあった。すなわち、多数の炎口50を設けたア
ルミメッキ鋼板を加熱して、表面にFeとAlの合金層
による赤外線放射膜を形成して黒化処理した燃焼体51
をバーナ本体52に嵌合した構成であり、燃焼体51に
おける表面燃焼により加熱された赤外線放射膜から輻射
熱を放射し、食品を焼成調理するようになっていた。
なものがあった。すなわち、多数の炎口50を設けたア
ルミメッキ鋼板を加熱して、表面にFeとAlの合金層
による赤外線放射膜を形成して黒化処理した燃焼体51
をバーナ本体52に嵌合した構成であり、燃焼体51に
おける表面燃焼により加熱された赤外線放射膜から輻射
熱を放射し、食品を焼成調理するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バーナでは、多数の炎口50から噴出する燃料予混合ガ
スが炎口50近傍で燃焼し、隣り合う炎口50で形成さ
れる火炎が相互に干渉結合することによって膜状の火炎
を形成している。また、燃焼体51の板厚は、耐食性等
を加味して最低0.5mm以上のものを用いており、その
ため、炎口50の直径は通常加工限界から板厚と同程度
以上の寸法が必要となるため、炎口50の直径は0.5
mm以上となっていた。したがって、燃焼量を大きく絞る
と、炎口50からの燃料予混合ガスの噴出速度と燃焼速
度のバランスが崩れて、炎口50を通じてバーナ本体5
2内に逆火を起こす可能性があり、実際には30%程度
しか絞ることができなかった。このようなバーナを焼成
調理器に応用した場合、燃焼体51そのものが温度上昇
して輻射を発するまである程度の時間を要するため、効
率の良い焼成ができないだけでなく、火力を絞っても被
加熱物の保温ができるような比較的低温雰囲気を実現す
ることができなかった。
バーナでは、多数の炎口50から噴出する燃料予混合ガ
スが炎口50近傍で燃焼し、隣り合う炎口50で形成さ
れる火炎が相互に干渉結合することによって膜状の火炎
を形成している。また、燃焼体51の板厚は、耐食性等
を加味して最低0.5mm以上のものを用いており、その
ため、炎口50の直径は通常加工限界から板厚と同程度
以上の寸法が必要となるため、炎口50の直径は0.5
mm以上となっていた。したがって、燃焼量を大きく絞る
と、炎口50からの燃料予混合ガスの噴出速度と燃焼速
度のバランスが崩れて、炎口50を通じてバーナ本体5
2内に逆火を起こす可能性があり、実際には30%程度
しか絞ることができなかった。このようなバーナを焼成
調理器に応用した場合、燃焼体51そのものが温度上昇
して輻射を発するまである程度の時間を要するため、効
率の良い焼成ができないだけでなく、火力を絞っても被
加熱物の保温ができるような比較的低温雰囲気を実現す
ることができなかった。
【0004】また、燃焼体51はアルミメッキ鋼板を7
00〜800℃に加熱して、表面にFeとAlの合金層
による赤外線放射膜を形成するというものであるが、通
常アルミメッキ鋼板は、非加熱の状態での耐食性が最も
すぐれており、加熱後に形成されるFeとAlの合金層
は、微視的に見て多孔質になりやすく、部分的に基材の
鋼板部分が表面に露出する。特に、これをバーナとして
用いた場合、炎口50を形成した部分は完全に基材が露
出し、耐食性そのものが低下する傾向があった。さら
に、燃焼体51での表面燃焼による熱膨張あるいは消火
時の収縮により、きしみ音を発生するだけでなく、合金
層の剥離が促進され、全体としての耐食性が低下し、こ
のようなバーナを焼成調理器に用いた場合、長時間の使
用によって、炎口50が腐食を受け、炎口径の拡大や逆
に目詰まりが起きる可能性があるという課題があった。
00〜800℃に加熱して、表面にFeとAlの合金層
による赤外線放射膜を形成するというものであるが、通
常アルミメッキ鋼板は、非加熱の状態での耐食性が最も
すぐれており、加熱後に形成されるFeとAlの合金層
は、微視的に見て多孔質になりやすく、部分的に基材の
鋼板部分が表面に露出する。特に、これをバーナとして
用いた場合、炎口50を形成した部分は完全に基材が露
出し、耐食性そのものが低下する傾向があった。さら
に、燃焼体51での表面燃焼による熱膨張あるいは消火
時の収縮により、きしみ音を発生するだけでなく、合金
層の剥離が促進され、全体としての耐食性が低下し、こ
のようなバーナを焼成調理器に用いた場合、長時間の使
用によって、炎口50が腐食を受け、炎口径の拡大や逆
に目詰まりが起きる可能性があるという課題があった。
【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、立上がりが速く燃焼量を大きく変動させても逆火な
どを起こさない安定燃焼を実現して、同時に高い耐食性
を確保できるバーナを提供することを主目的とし、その
バーナを用いて、効率の良い焼成から保温まで幅広い加
熱調理が可能な調理器を提供しようとするものである。
で、立上がりが速く燃焼量を大きく変動させても逆火な
どを起こさない安定燃焼を実現して、同時に高い耐食性
を確保できるバーナを提供することを主目的とし、その
バーナを用いて、効率の良い焼成から保温まで幅広い加
熱調理が可能な調理器を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のバーナは、金属細線の集合体からなる燃焼
体と、燃焼体を収納するバーナ本体を備え、燃焼体の燃
焼面をバーナ本体の外周部近傍に配設するとともに、燃
焼面に対向して遮蔽体を設け、バーナ本体の中央部を非
燃焼領域としたものである。また、このバーナを用いて
調理器を構成したものである。
に、本発明のバーナは、金属細線の集合体からなる燃焼
体と、燃焼体を収納するバーナ本体を備え、燃焼体の燃
焼面をバーナ本体の外周部近傍に配設するとともに、燃
焼面に対向して遮蔽体を設け、バーナ本体の中央部を非
燃焼領域としたものである。また、このバーナを用いて
調理器を構成したものである。
【0007】これにより、燃焼体を金属細線の集合体で
構成しているため、各金属細線同士の接触面積は小さく
なって金属細線間の熱伝導を抑制し、また燃焼体内の金
属細線間の空隙を縫うようにして燃料予混合ガスが通過
するので、燃焼体の燃焼面で火炎が形成されても、燃焼
面で瞬時に高温の赤熱状態が実現できる反面、燃焼体の
内部や裏面の温度上昇を抑制し、燃焼量を大きく絞って
も逆火の発生を防止できる。また、バーナ本体の中央部
を非燃焼領域としたことにより、被加熱物面の中央が集
中的に加熱されることがなく均一な加熱状態を実現でき
る。
構成しているため、各金属細線同士の接触面積は小さく
なって金属細線間の熱伝導を抑制し、また燃焼体内の金
属細線間の空隙を縫うようにして燃料予混合ガスが通過
するので、燃焼体の燃焼面で火炎が形成されても、燃焼
面で瞬時に高温の赤熱状態が実現できる反面、燃焼体の
内部や裏面の温度上昇を抑制し、燃焼量を大きく絞って
も逆火の発生を防止できる。また、バーナ本体の中央部
を非燃焼領域としたことにより、被加熱物面の中央が集
中的に加熱されることがなく均一な加熱状態を実現でき
る。
【0008】さらに、燃焼面に対向して遮蔽体を設けた
ことにより、燃焼体からの火炎と輻射によって遮蔽体が
加熱され、遮蔽体が二次赤熱体となる。したがって、燃
焼体の燃焼面が比較的小面積であっても、遮蔽体の二次
赤熱を広範囲に確保できるため、広い範囲を加熱でき
る。また、外気から燃焼面へ飛散物などが接近しても遮
蔽体によって遮ることができるため、燃焼面の目詰まり
を防止することができる。
ことにより、燃焼体からの火炎と輻射によって遮蔽体が
加熱され、遮蔽体が二次赤熱体となる。したがって、燃
焼体の燃焼面が比較的小面積であっても、遮蔽体の二次
赤熱を広範囲に確保できるため、広い範囲を加熱でき
る。また、外気から燃焼面へ飛散物などが接近しても遮
蔽体によって遮ることができるため、燃焼面の目詰まり
を防止することができる。
【0009】このように、立上りが速く幅広い燃焼量可
変範囲をもち、かつ耐久性に優れたバーナを確保できる
ので、効率の良い焼成調理から、従来は極めて困難であ
った庫内での保温に至るまで、広範な加熱調理が可能な
調理器を実現できる。
変範囲をもち、かつ耐久性に優れたバーナを確保できる
ので、効率の良い焼成調理から、従来は極めて困難であ
った庫内での保温に至るまで、広範な加熱調理が可能な
調理器を実現できる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、金属細
線の集合体からなる燃焼体と、燃焼体を収納するバーナ
本体を備え、燃焼体の燃焼面をバーナ本体の外周部近傍
に配設するとともに、燃焼面に対向して遮蔽体を設け、
バーナ本体の中央部を非燃焼領域としたことにより、燃
焼体を金属細線の集合体で構成しているため、各金属細
線同士の接触面積は小さくなって金属細線間の熱伝導を
抑制し、また燃焼体内の金属細線間の空隙を縫うように
して燃料予混合ガスが通過するので、燃焼体の燃焼面で
火炎が形成されても、燃焼面で瞬時に高温の赤熱状態が
実現できる反面、燃焼体の内部や裏面の温度上昇を抑制
し、燃焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止できる。
また、バーナ本体の中央部を非燃焼領域としたことによ
り、被加熱物面の中央が集中的に加熱されることがなく
均一な加熱状態を実現できる。さらに、燃焼面に対向し
て遮蔽体を設けたことにより、燃焼体からの火炎と輻射
によって遮蔽体が加熱され、遮蔽体が二次赤熱体とな
る。したがって、燃焼体の燃焼面が比較的小面積であっ
ても、遮蔽体の二次赤熱を広範囲に確保できるため、広
い範囲を加熱できる。このように、赤熱の立上りが速
く、幅広い燃焼量可変範囲をもち、耐久性に優れたバー
ナを確保することができる。
線の集合体からなる燃焼体と、燃焼体を収納するバーナ
本体を備え、燃焼体の燃焼面をバーナ本体の外周部近傍
に配設するとともに、燃焼面に対向して遮蔽体を設け、
バーナ本体の中央部を非燃焼領域としたことにより、燃
焼体を金属細線の集合体で構成しているため、各金属細
線同士の接触面積は小さくなって金属細線間の熱伝導を
抑制し、また燃焼体内の金属細線間の空隙を縫うように
して燃料予混合ガスが通過するので、燃焼体の燃焼面で
火炎が形成されても、燃焼面で瞬時に高温の赤熱状態が
実現できる反面、燃焼体の内部や裏面の温度上昇を抑制
し、燃焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止できる。
また、バーナ本体の中央部を非燃焼領域としたことによ
り、被加熱物面の中央が集中的に加熱されることがなく
均一な加熱状態を実現できる。さらに、燃焼面に対向し
て遮蔽体を設けたことにより、燃焼体からの火炎と輻射
によって遮蔽体が加熱され、遮蔽体が二次赤熱体とな
る。したがって、燃焼体の燃焼面が比較的小面積であっ
ても、遮蔽体の二次赤熱を広範囲に確保できるため、広
い範囲を加熱できる。このように、赤熱の立上りが速
く、幅広い燃焼量可変範囲をもち、耐久性に優れたバー
ナを確保することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、燃焼体を金属細
線の集合体を圧縮固形化して構成したことにより、長時
間の燃焼や断続に伴う金属細線のほつれなどの変化を抑
え、燃焼体の経時劣化を防止することができると同時
に、圧縮固形化によって燃焼体の厚みを低下させること
ができ、薄型なバーナを実現できる。
線の集合体を圧縮固形化して構成したことにより、長時
間の燃焼や断続に伴う金属細線のほつれなどの変化を抑
え、燃焼体の経時劣化を防止することができると同時
に、圧縮固形化によって燃焼体の厚みを低下させること
ができ、薄型なバーナを実現できる。
【0012】請求項3に記載の発明は、遮蔽体は、F
e、Crを主成分とする耐熱耐食鋼Fe、Crを主成分
とする耐熱耐食鋼からなる多孔板あるいは金網を用いた
ことにより、燃焼体からの燃焼排ガスが遮蔽体を介して
外気へ放出できるので、耐久性が高く、またCOの排出
を抑えて燃焼性を確保しながら広い範囲に輻射熱を放射
できるバーナを実現できる。
e、Crを主成分とする耐熱耐食鋼Fe、Crを主成分
とする耐熱耐食鋼からなる多孔板あるいは金網を用いた
ことにより、燃焼体からの燃焼排ガスが遮蔽体を介して
外気へ放出できるので、耐久性が高く、またCOの排出
を抑えて燃焼性を確保しながら広い範囲に輻射熱を放射
できるバーナを実現できる。
【0013】請求項4に記載の発明は、遮蔽体は、表面
部に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮膜を形成したこ
とにより、遮蔽体の輻射率を向上して加熱効率を上げる
だけでなく、酸化皮膜によって遮蔽体の耐食性を向上で
きるため、長寿命化が図れる。
部に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮膜を形成したこ
とにより、遮蔽体の輻射率を向上して加熱効率を上げる
だけでなく、酸化皮膜によって遮蔽体の耐食性を向上で
きるため、長寿命化が図れる。
【0014】請求項5に記載の発明は、遮蔽体は、表面
に油分を付着させた状態で、700〜900℃の大気中
で加熱して、表面に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮
膜を形成したことにより、酸化皮膜の形成過程において
は、遮蔽体の表面付近が一定時間油分の燃焼によるCO
2、CO等が混じった低酸素濃度状態となり、選択的に
FeOやFe3O4が形成され、次いでFe2O3、Cr2
O3、NiOが形成され、全体が灰黒色または黒青色を
帯びた輻射率の高い酸化皮膜の形成が容易に実現でき
る。
に油分を付着させた状態で、700〜900℃の大気中
で加熱して、表面に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮
膜を形成したことにより、酸化皮膜の形成過程において
は、遮蔽体の表面付近が一定時間油分の燃焼によるCO
2、CO等が混じった低酸素濃度状態となり、選択的に
FeOやFe3O4が形成され、次いでFe2O3、Cr2
O3、NiOが形成され、全体が灰黒色または黒青色を
帯びた輻射率の高い酸化皮膜の形成が容易に実現でき
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、遮蔽体は、70
0〜900℃でかつ大気より一定の低酸素濃度雰囲気中
で加熱して、表面に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮
膜を形成したことにより、一定の低酸素濃度雰囲気を構
成することにより、遮蔽体への油分の有無に関わらず、
安定した色調の酸化皮膜を形成することができる。
0〜900℃でかつ大気より一定の低酸素濃度雰囲気中
で加熱して、表面に灰黒色または黒青色を帯びた酸化皮
膜を形成したことにより、一定の低酸素濃度雰囲気を構
成することにより、遮蔽体への油分の有無に関わらず、
安定した色調の酸化皮膜を形成することができる。
【0016】請求項7に記載の発明は、酸化皮膜は、A
l2O3、SiO2、FeO、Fe3O 4、Fe2O3、Cr2
O3、NiOの金属酸化物の内から選ばれた化合物を成
分としたことにより、遮蔽体の耐熱耐食性を向上し、同
時に輻射率の高い酸化皮膜を実現できる。
l2O3、SiO2、FeO、Fe3O 4、Fe2O3、Cr2
O3、NiOの金属酸化物の内から選ばれた化合物を成
分としたことにより、遮蔽体の耐熱耐食性を向上し、同
時に輻射率の高い酸化皮膜を実現できる。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7に
記載のバーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に
設けたことにより、赤熱の立上りが速く幅広い燃焼量可
変範囲をもちバーナを確保することができるので、効率
の良い焼成調理から、従来困難であった低燃焼量におけ
る保温に至るまで、広範な加熱調理を可能にすることが
できる。さらに、被加熱物から燃焼面へ飛散物などが接
近しても遮蔽体によって遮ることができるため、燃焼面
の目詰まりを防止することができ、耐久性にすぐれた調
理器を実現できる。
記載のバーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に
設けたことにより、赤熱の立上りが速く幅広い燃焼量可
変範囲をもちバーナを確保することができるので、効率
の良い焼成調理から、従来困難であった低燃焼量におけ
る保温に至るまで、広範な加熱調理を可能にすることが
できる。さらに、被加熱物から燃焼面へ飛散物などが接
近しても遮蔽体によって遮ることができるため、燃焼面
の目詰まりを防止することができ、耐久性にすぐれた調
理器を実現できる。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項1〜7に
記載のバーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に
設け、焼成庫の下部に下部加熱手段を設けたことによ
り、焼成庫の上下から同時に焼成調理ができるだけでな
く、上部のバーナの燃焼量を大きく絞ることが可能なた
め、比較的狭い焼成庫であって分厚い被加熱物を載置し
ても、その上面が早く焦げることがなく、バランスの良
い仕上がりが得られて、かつ耐久性に優れた調理器を実
現することができる。
記載のバーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に
設け、焼成庫の下部に下部加熱手段を設けたことによ
り、焼成庫の上下から同時に焼成調理ができるだけでな
く、上部のバーナの燃焼量を大きく絞ることが可能なた
め、比較的狭い焼成庫であって分厚い被加熱物を載置し
ても、その上面が早く焦げることがなく、バランスの良
い仕上がりが得られて、かつ耐久性に優れた調理器を実
現することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
説明する。
【0020】(実施例1)本発明の実施例1について図
1、図2、図3を参照して説明する。
1、図2、図3を参照して説明する。
【0021】図において、1はアルミめっき鋼板、ステ
ンレス等の耐熱性金属からなるバーナ本体で、燃料予混
合ガスの混合管2と、混合管2と連通する略方形の凹部
を形成した拡散室3を構成し、拡散室3で囲まれたバー
ナ本体1の中央部は略平面形状となっている。
ンレス等の耐熱性金属からなるバーナ本体で、燃料予混
合ガスの混合管2と、混合管2と連通する略方形の凹部
を形成した拡散室3を構成し、拡散室3で囲まれたバー
ナ本体1の中央部は略平面形状となっている。
【0022】また4は金属細線5の集合体6からなる略
方形の燃焼体で、バーナ本体1の拡散室3を被覆するよ
うに設置されている。金属細線5、Fe、Crを主成分
とする耐熱耐食鋼、例えばSUS430、SUS436
等のフェライト系ステンレス鋼、SUS304、SUS
316、SUS321等のオーステナイト系ステンレス
鋼などの耐熱耐食鋼を素材としている。一方、燃焼体4
の金属細線5の線径は、50〜150μmの範囲で、望
ましくは100μmであり、金属細線5の集合体6の空
隙率は、80〜95%で、望ましくは90%である。さ
らに、金属細線5の集合体6の厚みは、1〜5mmが適当
であるが、燃焼体4を燃料予混合ガスが通過する際の圧
力損失と燃焼体4の温度上昇を考慮した場合、2mmの厚
みが最適である。
方形の燃焼体で、バーナ本体1の拡散室3を被覆するよ
うに設置されている。金属細線5、Fe、Crを主成分
とする耐熱耐食鋼、例えばSUS430、SUS436
等のフェライト系ステンレス鋼、SUS304、SUS
316、SUS321等のオーステナイト系ステンレス
鋼などの耐熱耐食鋼を素材としている。一方、燃焼体4
の金属細線5の線径は、50〜150μmの範囲で、望
ましくは100μmであり、金属細線5の集合体6の空
隙率は、80〜95%で、望ましくは90%である。さ
らに、金属細線5の集合体6の厚みは、1〜5mmが適当
であるが、燃焼体4を燃料予混合ガスが通過する際の圧
力損失と燃焼体4の温度上昇を考慮した場合、2mmの厚
みが最適である。
【0023】また、燃焼体4の周端部とバーナ本体1と
の接触部は、燃焼体4の外周端部は枠体7により、燃焼
体4の内周端部はバーナ本体1の中央の平面部を被覆す
る固定板8によって各々固定され、燃焼体4の位置ずれ
と燃料予混合ガスの漏洩を防止している。このように、
燃焼体4の外気へ露出している部分で燃焼面9を形成
し、バーナ本体1の中央部で非燃焼領域10を形成して
いる。
の接触部は、燃焼体4の外周端部は枠体7により、燃焼
体4の内周端部はバーナ本体1の中央の平面部を被覆す
る固定板8によって各々固定され、燃焼体4の位置ずれ
と燃料予混合ガスの漏洩を防止している。このように、
燃焼体4の外気へ露出している部分で燃焼面9を形成
し、バーナ本体1の中央部で非燃焼領域10を形成して
いる。
【0024】さらに、燃焼面9に対向する部分には、燃
焼体4と同一素材からなり、燃焼面9と一定の空隙を介
して表面に酸化皮膜11を形成し、多数の開口部12を
設けた多孔板構成の遮蔽体13が配設されてバーナ14
を構成している。なお、遮蔽体13は多孔板構成に代
え、同一素材からなる金網で構成してもよい。
焼体4と同一素材からなり、燃焼面9と一定の空隙を介
して表面に酸化皮膜11を形成し、多数の開口部12を
設けた多孔板構成の遮蔽体13が配設されてバーナ14
を構成している。なお、遮蔽体13は多孔板構成に代
え、同一素材からなる金網で構成してもよい。
【0025】次に動作、作用について説明すると、燃料
予混合ガスはバーナ本体1の混合管2から導入されたの
ち、燃焼体4内の金属細線5間の空隙を通過して燃焼体
4の表面部の燃焼面9近傍で、何らかの点火手段(図示
せず)によって点火されると、燃焼体4の燃焼面9近傍
に存在する金属細線5が急激に高温化し、燃焼体4の燃
焼面9全体がほぼ瞬時に赤熱状態となる。この時、各金
属細線5同士の接触面積は非常に小さいため、金属細線
5間の熱伝導が抑制され、燃焼体4の裏面部は燃料予混
合ガスの流通によって冷却されて温度上昇が抑制され
る。また、燃焼体4内の金属細線5同士がこみいった空
隙を縫うようにして燃料予混合ガスが通過するので、燃
焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止できる。本実施
例の場合、燃焼量は1/5〜1/10程度まで可変でき
る。
予混合ガスはバーナ本体1の混合管2から導入されたの
ち、燃焼体4内の金属細線5間の空隙を通過して燃焼体
4の表面部の燃焼面9近傍で、何らかの点火手段(図示
せず)によって点火されると、燃焼体4の燃焼面9近傍
に存在する金属細線5が急激に高温化し、燃焼体4の燃
焼面9全体がほぼ瞬時に赤熱状態となる。この時、各金
属細線5同士の接触面積は非常に小さいため、金属細線
5間の熱伝導が抑制され、燃焼体4の裏面部は燃料予混
合ガスの流通によって冷却されて温度上昇が抑制され
る。また、燃焼体4内の金属細線5同士がこみいった空
隙を縫うようにして燃料予混合ガスが通過するので、燃
焼量を大きく絞っても逆火の発生を防止できる。本実施
例の場合、燃焼量は1/5〜1/10程度まで可変でき
る。
【0026】また、バーナ本体1の中央部を非燃焼領域
10としたことにより、対象となる被加熱物面の中央が
集中的に加熱されることがなく均一な加熱状態を実現で
きる。
10としたことにより、対象となる被加熱物面の中央が
集中的に加熱されることがなく均一な加熱状態を実現で
きる。
【0027】さらに、遮蔽体13の表面には酸化皮膜1
1が形成されているため、燃焼体4からの火炎と輻射に
よって遮蔽体13が加熱され、遮蔽体13が二次赤熱体
となる。また、燃焼体4からの燃焼排ガスが遮蔽体13
の多数開口部を介して外気へ放出できるので、COの排
出を抑えて燃焼性を確保できる。
1が形成されているため、燃焼体4からの火炎と輻射に
よって遮蔽体13が加熱され、遮蔽体13が二次赤熱体
となる。また、燃焼体4からの燃焼排ガスが遮蔽体13
の多数開口部を介して外気へ放出できるので、COの排
出を抑えて燃焼性を確保できる。
【0028】したがって、燃焼体4の燃焼面9が比較的
小面積であっても、遮蔽体13の二次赤熱を広範囲に確
保できるため、広い範囲を加熱できる。また、燃焼面9
へ飛散物などが接近しても遮蔽体13によって遮ること
ができるため、燃焼面9の目詰まりを防止することがで
きる。
小面積であっても、遮蔽体13の二次赤熱を広範囲に確
保できるため、広い範囲を加熱できる。また、燃焼面9
へ飛散物などが接近しても遮蔽体13によって遮ること
ができるため、燃焼面9の目詰まりを防止することがで
きる。
【0029】このように、耐久性に優れ、立上りが速く
幅広い燃焼量可変範囲で安定燃焼が可能なバーナ14を
実現することができる。
幅広い燃焼量可変範囲で安定燃焼が可能なバーナ14を
実現することができる。
【0030】(実施例2)本発明の実施例2について図
4を参照して説明する。図は実施例1における遮蔽体1
3への酸化皮膜11の形成過程を示すものである。
4を参照して説明する。図は実施例1における遮蔽体1
3への酸化皮膜11の形成過程を示すものである。
【0031】遮蔽体13は耐熱耐食鋼として、Cr16
%、Ni7%、Si1%のオーステナイト系ステンレス
鋼板(SUS304、一例として、日新製鋼製のNSS
304M2N04)を素材とし、油分としてプレス加工
油(一例として日本石油製の「日石ユニカットTB4
5」、外観:無色または淡黄色透明液体、粘度(30
℃):47.1cSt、引火点:160℃)を遮蔽体1
3の素材に塗布して付着させ、その後、多数の開口部1
2を打ち抜き加工後所定形状に成型し、700〜900
℃の大気中で4分程度加熱して、表面に酸化皮膜11を
形成したものである。加熱炉は約8mのホーロー加工用
トンネル炉を用い、加熱温度は実際には810〜850
℃が好ましい。その後は自然冷却するものである。
%、Ni7%、Si1%のオーステナイト系ステンレス
鋼板(SUS304、一例として、日新製鋼製のNSS
304M2N04)を素材とし、油分としてプレス加工
油(一例として日本石油製の「日石ユニカットTB4
5」、外観:無色または淡黄色透明液体、粘度(30
℃):47.1cSt、引火点:160℃)を遮蔽体1
3の素材に塗布して付着させ、その後、多数の開口部1
2を打ち抜き加工後所定形状に成型し、700〜900
℃の大気中で4分程度加熱して、表面に酸化皮膜11を
形成したものである。加熱炉は約8mのホーロー加工用
トンネル炉を用い、加熱温度は実際には810〜850
℃が好ましい。その後は自然冷却するものである。
【0032】酸化皮膜11の形成過程における、遮蔽体
13の表面の雰囲気は、一定時間油分の燃焼によるCO
2、CO等が混じって低酸素濃度状態となり、遮蔽体1
3の表面に選択的にFeOやFe3O4が形成され、次い
でFe2O3、Cr2O3、NiO、Al2O3、SiO2が
形成され、全体が黒青色を帯びた酸化皮膜11の形成に
より輻射皮膜化が実現できる。この時、酸化皮膜11を
形成した遮蔽体13の表面の平均輻射率は0.5以上と
なり、遮蔽体13の表面から良好な放熱が行えて遮蔽体
13の過度の温度上昇が抑えられる。さらに処理温度
は、700〜900℃(好ましくは810〜850℃)
にほぼ一定した状態であるため、酸化皮膜11の形成が
一段階で行えるだけでなく、前記温度帯は、通常のホー
ロー処理炉で使用される温度帯であるため、専用の処理
施設が不要である。
13の表面の雰囲気は、一定時間油分の燃焼によるCO
2、CO等が混じって低酸素濃度状態となり、遮蔽体1
3の表面に選択的にFeOやFe3O4が形成され、次い
でFe2O3、Cr2O3、NiO、Al2O3、SiO2が
形成され、全体が黒青色を帯びた酸化皮膜11の形成に
より輻射皮膜化が実現できる。この時、酸化皮膜11を
形成した遮蔽体13の表面の平均輻射率は0.5以上と
なり、遮蔽体13の表面から良好な放熱が行えて遮蔽体
13の過度の温度上昇が抑えられる。さらに処理温度
は、700〜900℃(好ましくは810〜850℃)
にほぼ一定した状態であるため、酸化皮膜11の形成が
一段階で行えるだけでなく、前記温度帯は、通常のホー
ロー処理炉で使用される温度帯であるため、専用の処理
施設が不要である。
【0033】(実施例3)本発明の実施例3について図
5を参照して説明する。図は遮蔽体13への酸化皮膜1
1の形成過程を示すものである。
5を参照して説明する。図は遮蔽体13への酸化皮膜1
1の形成過程を示すものである。
【0034】実施例2と異なる点は、遮蔽体13の表面
における油分の有無に関わらず、加熱雰囲気の酸素濃度
を15〜10%程度の低酸素濃度に調節した点である。
酸素濃度の調節は、加熱雰囲気内に燃焼排ガスを混入す
るか窒素を一定量追加することによって行っている。
における油分の有無に関わらず、加熱雰囲気の酸素濃度
を15〜10%程度の低酸素濃度に調節した点である。
酸素濃度の調節は、加熱雰囲気内に燃焼排ガスを混入す
るか窒素を一定量追加することによって行っている。
【0035】酸化皮膜11の形成過程において、遮蔽体
13が脱脂処理を施されて表面に油分が存在しない場合
でも、前記の低酸素濃度雰囲気を構成することにより、
表面に安定した色調の酸化皮膜11を形成することがで
きる。この時の燃焼体4表面における平均輻射率は、実
施例2と同程度の0.5以上が確保できる。
13が脱脂処理を施されて表面に油分が存在しない場合
でも、前記の低酸素濃度雰囲気を構成することにより、
表面に安定した色調の酸化皮膜11を形成することがで
きる。この時の燃焼体4表面における平均輻射率は、実
施例2と同程度の0.5以上が確保できる。
【0036】(実施例4)本発明の実施例4について図
6を参照して説明する。図は本実施例のバーナ構成を示
したものである。実施例1と異なる点は燃焼体20を金
属細線21の集合体22を圧縮固形化して構成したとこ
ろである。なお実施例1と同一符号のものは同一構造を
有し、説明は省略する。
6を参照して説明する。図は本実施例のバーナ構成を示
したものである。実施例1と異なる点は燃焼体20を金
属細線21の集合体22を圧縮固形化して構成したとこ
ろである。なお実施例1と同一符号のものは同一構造を
有し、説明は省略する。
【0037】次に動作、作用について説明すると、金属
細線21の集合体22を圧縮固形化して構成したことに
より、各金属細線21間の空隙は比較的緻密で均一とな
り、逆火等を抑制できるだけでなく、長時間の燃焼や断
続に伴う金属細線21のほつれなどの変化を抑え、集合
体22の経時劣化を防止することができると同時に、圧
縮固形化によって燃焼体20の厚みを低下させることが
でき、薄型なバーナ23を実現できる。
細線21の集合体22を圧縮固形化して構成したことに
より、各金属細線21間の空隙は比較的緻密で均一とな
り、逆火等を抑制できるだけでなく、長時間の燃焼や断
続に伴う金属細線21のほつれなどの変化を抑え、集合
体22の経時劣化を防止することができると同時に、圧
縮固形化によって燃焼体20の厚みを低下させることが
でき、薄型なバーナ23を実現できる。
【0038】(実施例5)本発明の実施例5について図
7を参照して説明する。図は本実施例のバーナを用いた
調理器を示すものである。
7を参照して説明する。図は本実施例のバーナを用いた
調理器を示すものである。
【0039】図において、調理器30は、被加熱物31
を収納した焼成庫32の上部に、実施例1におけるバー
ナ14を、燃焼面9を下方に向けて設けたものである。
なお、バーナ構成は実施例1のものに限られるものでは
ない。
を収納した焼成庫32の上部に、実施例1におけるバー
ナ14を、燃焼面9を下方に向けて設けたものである。
なお、バーナ構成は実施例1のものに限られるものでは
ない。
【0040】次に動作、作用について説明すると、バー
ナ14は赤熱の立上りが速く幅広い燃焼量可変範囲で安
定燃焼が可能なバーナ14であることから、点火初期か
ら直下の被加熱物31を効率良く焼成調理するだけでな
く、従来困難であった低燃焼量における保温も可能とな
り、広範な加熱調理を可能にすることができる。さら
に、被加熱物31からの飛散成分は遮蔽体13によって
遮られ、燃焼面9に到達しにくいため、燃焼体4の耐食
性が確保できるため、耐久性に優れた調理器30を実現
できる。
ナ14は赤熱の立上りが速く幅広い燃焼量可変範囲で安
定燃焼が可能なバーナ14であることから、点火初期か
ら直下の被加熱物31を効率良く焼成調理するだけでな
く、従来困難であった低燃焼量における保温も可能とな
り、広範な加熱調理を可能にすることができる。さら
に、被加熱物31からの飛散成分は遮蔽体13によって
遮られ、燃焼面9に到達しにくいため、燃焼体4の耐食
性が確保できるため、耐久性に優れた調理器30を実現
できる。
【0041】(実施例6)本発明の実施例6について図
8を参照して説明する。図は本実施例のバーナを用いた
別の調理器を示すものである。
8を参照して説明する。図は本実施例のバーナを用いた
別の調理器を示すものである。
【0042】図において、調理器40は、被加熱物41
を収納した焼成庫42の上部に、実施例1におけるバー
ナ14を、燃焼面9を下方に向けて設け、被加熱物41
の下方の左右側壁近傍に、ブンゼンバーナからなる下部
加熱手段43を設けたものである。なお、実施例5と同
様、バーナ構成は実施例1のものに限られるものではな
い。
を収納した焼成庫42の上部に、実施例1におけるバー
ナ14を、燃焼面9を下方に向けて設け、被加熱物41
の下方の左右側壁近傍に、ブンゼンバーナからなる下部
加熱手段43を設けたものである。なお、実施例5と同
様、バーナ構成は実施例1のものに限られるものではな
い。
【0043】次に動作、作用について説明すると、バー
ナ14と下部加熱手段43によって、被加熱物41は焼
成庫42の上下から同時に焼成調理ができるだけでな
く、バーナ14の燃焼量を大きく絞ることが可能なた
め、比較的狭い焼成庫42であって分厚い被加熱物41
を載置しても、その上面が早く焦げることがなく、上下
の焼きバランスの良い仕上がりを実現することができ
る。
ナ14と下部加熱手段43によって、被加熱物41は焼
成庫42の上下から同時に焼成調理ができるだけでな
く、バーナ14の燃焼量を大きく絞ることが可能なた
め、比較的狭い焼成庫42であって分厚い被加熱物41
を載置しても、その上面が早く焦げることがなく、上下
の焼きバランスの良い仕上がりを実現することができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、燃焼面
が小さくても広範囲かつ急速に輻射熱を放射し、燃焼量
を大きく絞っても逆火の発生を防止できる耐久性に優れ
たバーナが実現できるので、効率の良い焼成調理から、
従来は極めて困難であった庫内での保温に至るまで、広
範な加熱調理が可能な調理器を提供できる。
が小さくても広範囲かつ急速に輻射熱を放射し、燃焼量
を大きく絞っても逆火の発生を防止できる耐久性に優れ
たバーナが実現できるので、効率の良い焼成調理から、
従来は極めて困難であった庫内での保温に至るまで、広
範な加熱調理が可能な調理器を提供できる。
【図1】本発明の実施例1におけるバーナの正面図
【図2】同バーナの断面図
【図3】同バーナの遮蔽体の部分拡大図
【図4】本発明の実施例2の遮蔽体への酸化皮膜の形成
過程を示す工程図
過程を示す工程図
【図5】本発明の実施例3の遮蔽体への酸化皮膜の形成
過程を示す工程図
過程を示す工程図
【図6】本発明の実施例4におけるバーナの断面図
【図7】本発明の実施例5における調理器の断面図
【図8】本発明の実施例における調理器の断面図
【図9】従来のバーナの正面図
1 バーナ本体
4、20 燃焼体
5、21 金属細線
6、22 集合体
9 燃焼面
10 非燃焼領域
11 酸化皮膜
12 多数の開口部
13 遮蔽体
14、23 バーナ
30、40 調理器
32、42 焼成庫
43 下部加熱手段
Claims (9)
- 【請求項1】 金属細線の集合体からなる燃焼体と、燃
焼体を収納するバーナ本体を備え、燃焼体の燃焼面をバ
ーナ本体の外周部近傍に配設するとともに、燃焼面に対
向して遮蔽体を設け、バーナ本体の中央部を非燃焼領域
としたバーナ。 - 【請求項2】 燃焼体は、Fe、Crを主成分とする耐
熱耐食鋼からなる金属細線の集合体を圧縮固形化して構
成した請求項1に記載のバーナ。 - 【請求項3】 遮蔽体は、Fe、Crを主成分とする耐
熱耐食鋼Fe、Crを主成分とする耐熱耐食鋼からなる
多孔板または金網を用いた請求項1または2に記載のバ
ーナ。 - 【請求項4】 遮蔽体は、表面部に灰黒色または黒青色
を帯びた酸化皮膜を形成した請求項1〜3のいずれか1
項に記載のバーナ。 - 【請求項5】 遮蔽体は、表面に油分を付着させた状態
で、700〜900℃の大気中で加熱して、表面に灰黒
色または黒青色を帯びた酸化皮膜を形成した請求項4に
記載のバーナ。 - 【請求項6】 遮蔽体は、700〜900℃でかつ大気
より一定の低酸素濃度雰囲気中で加熱して、表面に灰黒
色または黒青色を帯びた酸化皮膜を形成した請求項4に
記載のバーナ。 - 【請求項7】 酸化皮膜は、Al2O3、SiO2、Fe
O、Fe3O4、Fe2O 3、Cr2O3、NiOの金属酸化
物の内から選ばれた化合物を成分とした請求項4〜6の
いずれか1項に記載のバーナ。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のバ
ーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に設けた調
理器。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のバ
ーナを、燃焼面を下方に向けて焼成庫の上部に設け、焼
成庫の下部に下部加熱手段を設けた調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001382649A JP2003185111A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | バーナおよびこれを用いた調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001382649A JP2003185111A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | バーナおよびこれを用いた調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185111A true JP2003185111A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27592917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001382649A Pending JP2003185111A (ja) | 2001-12-17 | 2001-12-17 | バーナおよびこれを用いた調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185111A (ja) |
-
2001
- 2001-12-17 JP JP2001382649A patent/JP2003185111A/ja active Pending
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