JP2003183662A - コークス乾式消火設備のプレチャンバー部の構造 - Google Patents

コークス乾式消火設備のプレチャンバー部の構造

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JP2003183662A
JP2003183662A JP2001379972A JP2001379972A JP2003183662A JP 2003183662 A JP2003183662 A JP 2003183662A JP 2001379972 A JP2001379972 A JP 2001379972A JP 2001379972 A JP2001379972 A JP 2001379972A JP 2003183662 A JP2003183662 A JP 2003183662A
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Yoshizo Ogino
義三 荻野
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
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Nittetsu Plant Designing Corp
Nippon Steel Corp
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    • Y02P20/10Process efficiency
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤熱コークスを冷却するコークス乾式消火設
備のプレチャンバー部の構造を提供する。 【解決手段】 プレチャンバー部をリング状壁部5で仕
切ってリング煙道を形成し、該リング煙道にクーリング
チャンバーを連設させてスローピングフリュー部を形成
し、前記リング状壁部に多数の貫通孔を配設し、該貫通
孔から冷却ガスを流出させるプレチャンバー部の構造に
おいて、前記貫通孔6の上部に突起部を形成したことを
特徴とするコークス乾式消火設備のプレチャンバー部の
構造。また、上記突起部を貫通孔上部周囲に配設したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、赤熱コークスを冷
却するコークス乾式消火設備のプレチャンバー部の構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的にシャフト炉タイプのコークス乾
式消火設備においては、プレチャンバーへ投入された赤
熱コークスは、プレチャンバー内を徐々に下方に移動し
てクーリングチャンバー内に入る。クーリングチャンバ
ー内においては、コークスは下方から導入される冷却ガ
スによって冷却される。
【0003】冷却されたコークスは消火室の底部に設け
られている排出装置により排出される。赤熱コークスと
熱交換して高温となったガスは、スローピングフリュー
部からダクトを介して吸引され、除塵器、廃熱ボイラー
に送られ、ボイラーで熱交換したガスは再びクーリング
チャンバーに戻される。
【0004】しかし近年の操業傾向として、熱回収率を
上げるという観点からプレチャンバー内に空気を導入
し、赤熱コークスから発生する残留ガスおよび粉コーク
スを積極的に燃焼させて操業を行うことが主流となって
きており、また、経済設計を狙って小型チャンバーでコ
ークス処理量を増加するよう配慮されてきている。従っ
てこのような場合、スローピングフリュー部の通過ガス
量は増大するため、この部分での通過流速が高くなり、
小径コークスの浮上や粉コークスの発生が増大し、これ
らがリング状煙道を経て除塵機及び廃熱ボイラーへ導か
れるため、ダストの処理設備の負担増大、設備の摩耗等
の問題があった。
【0005】この問題を解決するため、実開昭64−3
3548号公報が開示されている。この技術は、プレチ
ャンバー部に設けたリング状壁部に多数のリング状煙道
に貫通する貫通孔を設けて、クーリングチャンバーおよ
びプレチャンバーでのガスをスローピングフリュー部か
らだけ排出するのではなく、前記した貫通孔からも排出
して、スローピングフリュー部でのガス流速を低下させ
ようと狙ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】リング状壁に多数の貫
通孔を設けたものでは、赤熱コークスがプレチャンバー
の上方部まで充填されるため、貫通孔の周辺においても
赤熱コークスが充満しており、この赤熱コークスにより
ガスの流れが阻害されたり、貫通孔が閉塞するため、ガ
スがリング状煙道部に流入されないという問題があっ
た。
【0007】また、吸引側の吸引圧力を上げてガスを吸
引することも考えられるが、貫通孔部に赤熱コークスが
位置しているため、赤熱コークスや粉コークスまでも吸
引されてしまうという問題もあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した問題点
を解消するものであって、プレチャンバー部1をリング
状壁部5で仕切ってリング煙道3を形成し、該リング煙
道3にクーリングチャンバー2を連設させてスローピン
グフリュー部4を形成し、前記リング状壁部5に多数の
貫通孔6を配設し、該貫通孔6から冷却ガスを流出させ
るプレチャンバー部1の構造において、前記貫通孔6の
上部に突起部11を形成したことを特徴とするコークス
乾式消火設備のプレチャンバー部の構造である。
【0009】上記コークス乾式消火設備のプレチャンバ
ー部構造において、突起部11は貫通孔6上部周囲に配
設することができる。
【0010】また、上記コークス乾式消火設備のプレチ
ャンバー部構造において、貫通孔6は、その高さH1が
下記(1)式を満足する範囲であることを特徴する。 (L1−L2)tanΘ=H1+H2≧H1 …………(1) 但し、L1:リング状壁の外面から突起部までの長さ L2:リング状壁の厚み Θ :コークスの安息角 H1:貫通孔の高さ
【0011】また、上記コークス乾式消火設備のプレチ
ャンバー部構造において、貫通孔6は、スローピングフ
リュー部4の近傍から上部に向けて複数段配設したこと
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を図に示す実施例
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の1実施例を
示すCDQプレチャンバー部の部分縦断面図。図2はリ
ング状壁部の拡大断面図。図3は他の実施例を示すリン
グ状壁部の拡大断面図。図4は本発明の貫通孔部分の説
明図。図5は貫通孔配置を示す正面図。図6はスローピ
ングフリュー部のコークスの堆積状況を示す概略図。図
7はスローピングフリュー部におけるコークスの浮上限
界を示す図である。
【0013】図1において、プレチャンバー1の頂部よ
り投入されたコークス12は、プレチャンバー1及びク
ーリングチャンバー2内を徐々に降下し、クーリングチ
ャンバー内でクーリングチャンバー下部からの冷却ガス
によって赤熱コークス12が冷却され、クーリングチャ
クバーの下部に設けられた排出装置により自動的に排出
される。
【0014】プレチャンバー1及びクーリングチャンバ
ー内のガスには、クーリングチャンバー下部より吹き込
まれた冷却ガスQ1(矢印7)と、スローピングフリュ
ー部3に導入される未燃成分調整用空気により発生する
ガスQ2と、プレチャンバー上方に吹き込まれる空気に
よってプレチャンバー1内の赤熱コークスと反応して発
生するガスQ3(矢印10)と、がある。
【0015】通常、これらのガスのうち、Q1とQ3は
スローピングフリュー部4を通過しリング状煙道3でQ
2と合流し、ダクトを介して除塵器および廃熱ボイラー
へ送られて熱交換され、再び冷却ガスとして使用され
る。
【0016】プレチャンバー1及びクーリングチャンバ
ー内のガスは、スローピングフリュー4及びリング状壁
5に配置された貫通孔6から分散して排出され、スロー
ピングフリュー部4での通過ガス量を低減できるため、
コークスの浮上現象を防止する。しかし、従来使用され
ていた貫通孔6では、貫通孔6の周囲にコークス12が
充満しており、このコークス12が貫通孔6を閉塞する
等の障害となって、うまくプレチャンバーのガスを貫通
孔6から排出することができなため、スローピングフリ
ュー4でコークス浮上現象を発生させたり、小径のコー
クスや粉塵をそのまま吸引し、除塵器での除塵量が非常
に多くなり、除塵器の能力以上の粉塵を除塵することと
なり、除塵効率を大幅に下げることとなっていた。その
ため、廃熱ボイラー内ダスト濃度が増加し、廃熱ボイラ
ー本体の摩擦問題が発生していた。
【0017】そこで本発明は、貫通孔6部に突起部11
を設けることで、プレチャンバー1でのガスを効率よく
貫通孔6から排出できるようにした。具体例を図2に示
す。図2は貫通孔6の上部に突起部11を形成し、この
突起部11は炉内面でコークスが下降し易いように傾斜
している。このように貫通孔6の上部の耐火物に突起部
11を設け、傾斜させることにより、プレチャンバー1
部に充満して下降するコークス12は、貫通孔6の周囲
にコークスの安息角Θで空間8を形成することができ、
この空間8を設けることで、プレチャンバー1のガス貫
通孔6から小径コークスや粉塵の吸引を減少させて、ガ
スを安定的に吸引することができる。
【0018】図3に他の構造を示す。図3では、貫通孔
6の上部に位置するリング状壁5の耐火物複数枚で突起
11を形成している。この複数枚の耐火物の炉内側の突
起部11は、コークスが降下し易いように傾斜させてい
る。この傾斜により、下降するコークス12はこの傾斜
部に沿って下降し、貫通孔6の周囲に空間8を形成する
ことができる。この空間により貫通孔6へのガスの吸引
をスムースに行うことができる。
【0019】図2及び図3では突起11部を炉内面で傾
斜させて設置し、傾斜させることでコークス12の下降
をスムースに行うことができるが、傾斜面のない長方形
状の突起部でも問題はない。この場合、突起部の上面に
コークスが堆積するが、貫通孔6部に空間を形成できれ
ば本発明の目的は達成できる。
【0020】図4は、貫通孔6近傍の模式的に示す説明
図である。図4に示すように、貫通孔6の上部にL1の
長さで突起させた耐火物を配設している。また、貫通孔
6の下部はリング状壁5の厚みの耐火物を配置してい
る。この耐火物の厚みをL2とし、貫通孔6の開口高さ
をH1とする。また、コークスの安息角Θによって形成
される空間の高さをH1+H2とするとし、貫通孔6の
開口高さH1は、 (L1−L2)×tanΘ=H1+H2≧H1 を満足するように設定している。つまり、L1=500
mm、L2=350mm、安息角Θ=40°とした場合
H1+H2=125mmとなり、H1を75mmとすれ
ばH2は50mmとなる。
【0021】ここで、ガス流れのバランスから開口部を
検討すると、貫通孔6から流出するガス量Q4は次のよ
うな関係がある。 Q4=Q−(Q1+Q2+Q3)および Q4≧QS−(Q1+Q3) スローピングフリュー4部からのガス流速によりコーク
スの浮上を防止するためには、図7のグラフに示すよう
なQSを設定する必要がある。QSはスローピングフリ
ュー4部から流出するガスによりコークスの浮上を防止
する限界の量で、貫通孔6からのガスの流出量Q4を満
足すれば良いことになる。このように貫通孔6からのガ
ス流量Q4を設定して、前記した貫通孔の開口高さH1
と合わせて設定することで、スローピングフリュー4部
からのコークス12の浮上を防止して、ガスをダクト内
へ排出することができる。
【0022】図5はリング状壁5の貫通孔6配置を示し
た図で、リング状壁5の下面より上部に向かって貫通孔
6を配置したものである。貫通孔6の高さ方向位置は、
リング状壁5の下方に配置するほうがよい。それは、プ
レチャンバー1の上部より吹き込まれた空気が、プレチ
ャンバー内コークスレベルの変化に対してできるだけ赤
熱コークス12と接触する時間を多くしてやるためであ
り、そのことによって空気と赤熱コークスとの反応を増
加させることができる。また、図5ではレンガのピッチ
毎に貫通孔6を配置しているが、突起部11の周方向の
長さは、貫通孔6の直上部のみに断続的に設けてもよい
が、全周に連続して設けてもよい。この場合、Q4のガ
ス量の通過に見合う開口を設定すればよい。また貫通孔
6の断面形状は、四角や円形、楕円形でもよい。
【0023】図6はスローピングフリュー4部のコーク
ス12のガス流速の分布を示す図であり、図7はスロー
ピングフリュー4部を形成する炉体の長さL3が長いほ
ど、コークス浮上限界ガス量QSが低下することを示し
ている。
【0024】
【発明の効果】以上のように、リング状壁部に設けた貫
通孔の上部に突起を設置することで、貫通孔周辺に空間
を設定でき、この空間部により貫通孔からガスをスムー
スに流出させることができるので、スローピンクフリュ
ー部からのガスの流速も抑えることができ、コークスの
浮上を防止することができる。このため、ダクトの後段
に配置している除塵器での処理能力も設定通りになり、
ダスト処理設備での詰まりや廃熱ボイラーや関係機器の
摩耗も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すCDQプレチャンバー
部の部分縦断面図。
【図2】リング状壁部の拡大断面図。
【図3】他の実施例を示すリング状壁部の拡大断面図。
【図4】本発明の貫通孔部分の模式説明図。
【図5】貫通孔配置を示す正面図。
【図6】スローピングフリュー部のコークスの堆積状況
を示す概略図。
【図7】スローピングフリュー部におけるコークスの浮
上限界を示す図。
【符号の説明】
1:プレチャンバー 2:クーリングチャンバー 3:リング状煙道 4:スローピングフリュー部 5:リング状壁部 6:貫通孔 7:冷却ガス 8:上部空間 9:空気吹き込みファン 10:発生ガス 11:突起部 12:コークス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレチャンバー部をリング状壁部で仕切
    ってリング煙道を形成し、該リング煙道にクーリングチ
    ャンバーを連設させてスローピングフリュー部を形成
    し、前記リング状壁部に多数の貫通孔を配設し、該貫通
    孔から冷却ガスを流出させるプレチャンバー部の構造に
    おいて、前記貫通孔の上部に突起部を形成したことを特
    徴とするコークス乾式消火設備のプレチャンバー部の構
    造。
  2. 【請求項2】 上記突起部を貫通孔上部周囲に配設した
    ことを特徴とする請求項1に記載のコークス乾式消火設
    備のプレチャンバー部の構造。
  3. 【請求項3】 上記貫通孔の高さH1が下記(1)式を
    満足する範囲であることを特徴する請求項1または2に
    記載のコークス乾式消火設備のプレチャンバー部の構
    造。 (L1−L2)tanΘ=H1+H2≧H1……………(1) L1:リング状壁の外面から突起部までの長さ L2:リング状壁の厚み Θ :コークスの安息角 H1:貫通孔の高さ
  4. 【請求項4】 上記貫通孔は、スローピングフリュー部
    の近傍から上部に向けて複数段配設したことを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか1項に記載のコークス乾式
    消火設備のプレチャンバー部の構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010044219A1 (ja) 2008-10-14 2010-04-22 新日鉄エンジニアリング株式会社 コークス乾式消火設備
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