JP2003183488A - ポリ乳酸系樹脂組成物 - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2003183488A
JP2003183488A JP2001383513A JP2001383513A JP2003183488A JP 2003183488 A JP2003183488 A JP 2003183488A JP 2001383513 A JP2001383513 A JP 2001383513A JP 2001383513 A JP2001383513 A JP 2001383513A JP 2003183488 A JP2003183488 A JP 2003183488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polylactic acid
rubber
resin composition
weight
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001383513A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeto Ishiga
成人 石賀
Shinji Isoda
伸治 磯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Techno UMG Co Ltd
Original Assignee
Techno Polymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Techno Polymer Co Ltd filed Critical Techno Polymer Co Ltd
Priority to JP2001383513A priority Critical patent/JP2003183488A/ja
Publication of JP2003183488A publication Critical patent/JP2003183488A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ乳酸とゴム成分とからなるポリ乳酸系樹
脂組成物において、剛性と耐衝撃性のバランスに優れた
ものを提供する。 【解決手段】 結晶性ポリ乳酸と、天然ゴムおよびポリ
イソプレンから選ばれた少なくとも1種のゴム成分とか
らなるポリ乳酸系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明に属する技術分野】本発明は、耐衝撃性に優れた
生分解性ポリ乳酸系樹脂組成物に関する。 【従来の技術】自然環境保護の見地から、近年、自然環
境中で分解する生分解性樹脂、特に脂肪族ポリエステル
系樹脂及びその成型品の研究が活発に行われている。特
に、ポリ乳酸は、コーンやジャガイモ等の植物由来の澱
粉を発酵して得られる乳酸を原料とするため、限りある
石油資源に依存する必要がなく、他の樹脂に比べてコス
トや物性面でも優れていることから、最も有望視されて
いる。しかしながら、ポリ乳酸は、その剛直な分子構造
の為に、伸びや柔軟性に劣り、耐衝撃性が低いという欠
点を有する。 【0002】かかるポリ乳酸の欠点を改善するために、
特開平9−272794号公報、特開平9−11110
7号公報、特開2001−31853号公報などは、ポ
リ乳酸にポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルをブレンド
したり共重合することで、柔軟性や耐衝撃性を改良する
ことを開示する。しかし、混合する樹脂の粘度や分子量
などによっては、相分離を起こしてストランド化やペレ
ット化が困難になることがあり、また、得られる成型品
表面に相分離による混合ムラが見られることもあった。
特開2000−319446号公報は、生分解性樹脂と
天然ゴムと充填剤とからなるゴム組成物を開示するが、
充填剤の添加により耐衝撃性が発現し難くなり、分解速
度にも悪影響がある。 【0003】特開平8―259788号公報は、生分解
性樹脂と無機充填剤と特定のエラストマーとからなる生
分解性プラスチック組成物を開示するが、特開2000
−319446号公報と同様に、かかる無機充填剤も耐
衝撃性の発現に悪影響がある。このように、従来、生分
解性ポリマーの耐衝撃性や伸びを改良する方法として、
ゴムやその他の化合物を配合する方法が試みられている
としても、これらの性能は十分に改良できていなかっ
た。 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、自然
環境下で分解可能であり、成形性に優れ、ポリ乳酸の特
徴である剛性を維持しつつ優れた耐衝撃性を備えたポリ
乳酸系樹脂組成物を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、結晶性
ポリ乳酸と、天然ゴムおよびポリイソプレンから選ばれ
た少なくとも1種のゴム成分とからなるポリ乳酸系樹脂
組成物が提供される。 【0005】本発明で用いられるポリ乳酸は、結晶性の
ものであり、実質的にL−乳酸及び/又はD−乳酸由来
のモノマー単位のみで構成されるポリマーである。ポリ
乳酸が、L−乳酸及びD−乳酸の何れか一方のモノマー
単位だけからなる場合には、重合体は高度の結晶性と高
融点を有し、また、L−乳酸由来のモノマー単位とD−
乳酸由来のモノマー単位の比率を変化させることによ
り、結晶性と融点を自在に調節することができる。本発
明で使用するポリ乳酸の光学純度は76%ee以上であ
ることが必要であり、85%ee以上であることが好ま
しい。ポリ乳酸の光学純度が低下すると結晶性も低下
し、光学純度が76%ee未満になると非晶性のポリ乳
酸となる。この光学純度は下式によって求められる: 【0006】 【数1】 式中、OPは光学純度(%ee)、[L]および[D]
はそれぞれポリ乳酸構成単位中のL−乳酸由来のモノマ
ー単位のモル濃度およびD−乳酸由来のモノマー単位の
モル濃度を表す。なお、工業的な入手の容易性の点か
ら、上式において[L]>[D]であることが好まし
い。 【0007】ポリ乳酸の光学純度は高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)を用いることにより定量すること
ができる。なお、本発明で用いられるポリ乳酸は、L−
乳酸及び/又はD−乳酸由来のモノマー単位のみで実質
的に構成されるものであればよく、すなわち、本発明の
効果を損なわない範囲で、L−乳酸又はD−乳酸に以外
の他のモノマー単位を少量含むことを妨げるものではな
い。また、ポリ乳酸の結晶性は、プラスチックの転移温
度測定方法(JIS−K7121)による融点における
融解熱量にも反映される。本発明の結晶性ポリ乳酸の融
解熱量は、通常、10J/g以上であり、12J/g以
上であることが好ましい。一般的には融解熱量が10J
/g未満であると、ポリ乳酸は非晶性となり、融点が観
測されない。なお、本発明においては、ポリ乳酸のメル
トフローレート(MFR:190℃、2.16kg)
は、好ましくは25g/10min以下、特に好ましく
は15g/10min以下である。ポリ乳酸の製造方法
としては、既知の任意の重合方法を用いることができ
る。最も代表的には、乳酸の無水環状二量体であるラク
チドを開環重合する方法(ラクチド法)であるが、乳酸
を直接縮合重合してもよい。重合体の重量平均分子量と
しては、50,000〜1,000,000の範囲が好
ましい。かかる範囲を下回ると機械物性等が十分発現さ
れず、上回る場合は加工性に劣る。 【0008】本発明で用いられるゴム成分は、天然ゴム
又はポリイソプレンから選ばれ、これらのゴム成分は単
独で用いてもよく、または組合わせて用いてもよい。こ
の中、石油資源に依存しない再生可能な植物由来の原料
から製造できる点から、天然ゴムを用いることが好まし
い。天然ゴムとしては、パラゴムノキ(hevea b
rasiliensis)に代表されるゴムの木から採
取したラテックス液を固めてシート状、ブロック状など
の形状にしたものが挙げられ、薫製して乾燥させたもの
であっても薫製せずに乾燥させたものであってもよい。
シート状の天然ゴムとしては、リブドスモークシート
(Ribbed Smoked Sheet: RS
S)、ホワイトクレープ、ペールクレープ、エステート
ブラウンプレープ、コンポクレープ、薄手ブランウンク
レープ、厚手ブラウンクレープ、フラットバーククレー
プ、純スモークドブランケットクレープなどが挙げられ
る。RSSには、所謂グリーンブック(Interna
tional Standards of Quali
tyand Packing for Natural
Rubber Grades)にしたがって視覚的に
格付けされた各種等級のものが含まれる。ブロック状の
天然ゴムとしては、クラムラバーまたはブロックラバー
と呼ばれる技術的格付けゴム(Technically
Specified Rubber: TSR)が挙
げられ、その中には、マレーシア産のSMR(Stan
dard Malaysian Rubber)、シン
ガポール産のSSR(Standard Singap
ore Rubber)、インドネシア産のSIR(S
tandard Indonesian Rubbe
r)、タイ産のSTR(Standard Thai
Rubber)などが含まれる。これらのうち、経済性
を考えるとリブドスモークシート(RSS)が好まし
い。 【0009】ポリイソプレンとしては、チーグラー触
媒、リチウム触媒などの触媒を用いてイソプレンを重合
して得られるcis−1,4−ポリイソプレンが挙げら
れ、cis−1,4含量が約90%以上のものが好まし
く、約95%以上のものが更に好ましい。本発明の生分
解性ポリ乳酸系樹脂組成物において、結晶性ポリ乳酸
(A)とゴム成分(B)の組成比は、好ましくは結晶性
ポリ乳酸(A)30〜99重量%、ゴム成分(B)1〜
70重量%の割合であり、更に好ましくは結晶性ポリ乳
酸(A)50〜95重量%、ゴム成分(B)5〜50重
量%、特に好ましくは結晶性ポリ乳酸(A)60〜95
重量%、ゴム成分(B)5〜40重量%、最も好ましく
は結晶性ポリ乳酸(A)75〜93重量%、ゴム成分
(B)7〜25重量%である。ゴム成分が少なすぎると
耐衝撃性の改善が困難であり、多すぎると成形加工が困
難となり、またポリ乳酸の特徴である高剛性が損なわれ
る。 【0010】本発明の組成物は、結晶性ポリ乳酸とゴム
成分とを溶融混合することにより、容易に製造される。
混合方法や混合装置は、特に限定されないが、混練効率
の高い2軸押し出し機、バンバリーミキサー等が好まし
く、また連続的に処理できるものの方が工業的に有利で
好ましい。溶融混合法では、ポリマーの劣化、変質を防
ぐためできるだけ低温で短時間に混合することが好まし
い。例えば、温度は210℃以下、好ましくは190℃
以下、時間は20分以内、好ましくは10分以内で混合
することが好ましい。また、40〜70重量%の高ゴム
含有量の組成物を混練した後、上記所定の混合比を満た
す量の結晶性ポリ乳酸と混練しても良い。本発明のポリ
乳酸系樹脂組成物には、上記の各成分の他に、その物性
を損なわない限りにおいて、副次的添加物を加えること
ができる。副次的添加物としては、例えば、安定剤、酸
化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、各種充填材、滑剤、
可塑剤、着色防止剤、着色剤、抗菌剤、核形成剤、静電
剤などの他、これらに類似のものが挙げられる。 【0011】安定剤は、耐加水分解性を向上させる目的
で添加することができ、エポキシ系安定剤などが用いら
れる。エポキシ系安定剤としては、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサン
カルボキシレートが好ましい。酸化防止剤としては、リ
ン系安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、エポ
キシ系安定剤、イオウ系安定剤が挙げられる。 【0012】リン系安定剤として、例えば酸化防止剤と
して各安定剤メーカーから市販されているものをいずれ
も使用できる。具体的には、トリフェニルホスファイ
ト、ジフェニルノニルホスファイト、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリスノニル
フェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスフ
ァイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルイソ
デシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホ
スファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェノール)フルオロホスファイト、フェニ
ルジイソデシルホスファイト、フェニルジ(トリデシ
ル)ホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホス
ファイト、トリス(イソデシル)ホスファイト、トリス
(トリデシル)ホスファイト、ジブチルハイドロゲンホ
スファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、テト
ラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’
−ビフェニレンジホスホナイト、4,4’−イソプロピ
リデンジフェノールアルキル(C12〜C15)ホスフ
ァイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェニル)ジトリデシルホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホ
スファイト、フェニル−ビスフェノールAペンタエリス
リトールジホスファイト、テトラフェニルジプロピレン
グリコールジホスファイト、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、3,4,5,6−ジベンゾ−
1,2−オキサホスファン−2−オキシド等を使用する
ことができる。リン系安定剤の添加量は、特に制限され
ないが、好ましくは上記成分(A)+(B)合計100
重量部に対して0.0001から5重量部である。 【0013】ヒンダードフェノール系酸化防止剤として
は、例えばn−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフ
ェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、ペンタエリスリチル−テトラ
キス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]などが挙げられる。エポキ
シ系安定剤としては、例えばエポキシ化大豆油、エポキ
シ化アマニ油、フェニルグリシジルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レートなどが挙げられる。イオウ系安定剤としては、例
えばジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミ
リスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリ
ル3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
これらの安定剤の添加量は特に制限されないが好ましく
は上記成分(A)+(B)合計100重量部に対して
0.0001から5重量部である。 【0014】離型剤としては、メチルフェニルシリコー
ンオイルなどのシリコン系離型剤、ペンタエリスリトー
ルテトラステアレート、グリセリンモノステアレート、
モンタン酸ワックス、ポリアルファオレフィンなどのエ
ステル系離型剤やオレフィン系離型剤などが好ましい。
これらの添加量は、特に制限されないが好ましくは上記
成分(A)+(B)合計100重量部に対して0.00
01から5重量部である。 【0015】紫外線吸収剤としては、慣用の紫外線吸収
剤がいずれも使用できる。例えばベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチ
レ−ト系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸
収剤などが挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−
メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
フェノール]などが挙げられる。また、ベンゾフェノン
系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−m−オ
クトキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オ
クトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノンなどを、サリチレート系紫外線吸収剤として
は、フェニルサリチレート、4−t−ブチルフェニルサ
リチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなど
を、シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、2−
エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどを例示することができる。これらの添加
量は、特に制限されないが好ましくは上記成分(A)+
(B)合計100重量部に対して0.0001から5重
量部である。 【0016】各種充填材としては、具体的には、ガラス
繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維、アスベス
ト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、ガラ
スフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレー、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化アル
ミニウムなどが挙げられる。滑剤としては、モンタン酸
およびその塩、エステルまたはハーフエステルの他、ス
テアリルアルコール、ステラアマイドおよびエチレンワ
ックスなどが挙げられる。可塑剤としては、脂肪族多価
カルボン酸エステル、脂肪族多価アルコールエステル、
オキシ酸エステルなどが挙げられる。着色防止剤として
は、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などが挙げられる。 【0017】着色剤としては、特に制限は無く、公知の
顔料や染料および加飾材を使用することができる。例え
ば、モノアゾ系及び縮合アゾ系、アントラキノン系、イ
ソインドリノン系、複素環系、ペリノン系、ペリレン
系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン
系、フタロシアニン系等の有機顔料や、アントラキノン
系、複素環系、ペリノン系、チオインジゴ系等の染料
や、酸化チタン、ベンガラ、タルク、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、チタンイエロー、酸化鉄、群
青、コバルトブルー、焼成顔料、カーボンブラック等の
無機顔料、メタリック・パールのような特殊顔料等の
他、これらに類似のものが挙げられる。 【0018】抗菌剤としては、無機系および有機系の何
れの抗菌剤も用いることができる。無機系の抗菌剤とし
ては、銀や銅等の抗菌性金属を担持させた無機化合物で
あれば特に制限はなく、銀イオンを担持させる無機化合
物としては、例えば、活性アルミナ、シリカゲル等の無
機系吸着剤、ゼオライト、リン酸カルシウム、リン酸ジ
ルコニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム、含水酸
化ビスマス、含水酸化ジルコニウム、ハイドロタルサイ
ト等の無機イオン交換体が挙げられる。また、有機系抗
菌剤としては、第4アンモニウム塩系化合物、脂肪酸エ
ステル系化合物、ビグアナイド類化合物、ブロノポ−
ル、フェノ−ル系化合物、アニリド系化合物、ヨウ素系
化合物、イミダゾ−ル系化合物、チアゾ−ル系化合物、
イソチアゾロン系化合物、トリアジン系化合物、ニトリ
ル系化合物、フッ素系化合物、キトサン、トロポロン系
化合物、有機金属系化合物(ジンクピリチオン、OBP
A)等が挙げられる。 【0019】核形成剤としては、例えば、リン酸2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ナトリウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニ
ル)ナトリウム、ビス(p−メチルベンジリデン)ソル
ビトール、アルキル置換ジベンジリデンソルビトール、
ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトールなどが挙
げられる。静電剤としては、例えば、脂肪酸塩類、高級
アルコール硫酸エステル塩類、脂肪族アミンおよび脂肪
族アマイドの硫酸塩類、脂肪族アルコールリン酸エステ
ル塩類、ホルマリン縮合のナフタリンスルホン塩類、脂
肪族アミン塩類、第4級アンモニウム塩類、アルキルピ
リジニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタ
ンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル類、イミダゾリン誘導体などが挙げら
れる。本発明の生分解性ポリ乳酸系樹脂組成物は、包装
材料、産業資材、工業用品、容器、医療用具などの各種
用途に使用できる。 【0020】 【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に
説明するが、本発明は該実施例のみに限定されるもので
はない。本実施例では以下に示す2種のポリ乳酸、2種
の天然ゴムを使用し実験を行った。 <ポリ乳酸(A)> A−1:島津製作所製ラクティー(登録商標) #90
30(結晶性ポリ乳酸、光学純度90〜98%ee、重
量平均分子量140,000、MFR(190℃、2.
16kg)5.5g/10min、ガラス転移点60
℃); A−2:島津製作所製ラクティー(登録商標) #98
00(非結晶ポリ乳酸、光学純度50〜60%ee、重
量平均分子量120,000、MFR(190℃、2.
16kg)30g/10min、ガラス転移点50℃) <天然ゴム(B)> B−1:RSS3号; B−2:SMR(マレーシア産TSR)。 また、本実施例において、アイゾット衝撃試験はAST
M D256、曲げ試験はASTM D790、引っ張
り試験はASTM D638に準じて測定した。 【0021】実施例1 ポリ乳酸(A−1)と天然ゴム(B−1)とを各々真空
乾燥機により十分に水分率を減少させた後、混合比
(A)/(B)=90/10でバンバリーミキサーにて
混練後、ペレット化した。得られたペレットを真空乾燥
機により乾燥後、射出成形機にて必要な試験片を成形し
各種測定を実施した。結果を表1に示す。 【0022】実施例2および3、比較例1〜3 各ポリマーの混合比を表1に記載のように変更した以
外、実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。 【0023】 【表1】なお、表中、Ru%は天然ゴム(B)の混合比を示す。 【0024】実施例1と比較例1の対比、および、実施
例2と比較例2の対比から明らかなように、ポリ乳酸と
ゴム成分とからなる樹脂組成物においてポリ乳酸として
結晶性ポリ乳酸を用いた場合、耐衝撃性が著しく改善さ
れるだけでなく、曲げ弾性率や引張強度も良好に維持さ
れ、剛性と耐衝撃性のバランスに優れた生分解性ポリ乳
酸系樹脂組成物が得られることがわかる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、結晶性ポリ乳酸と特定
のゴムとを混合することによって、自然環境下で分解可
能であり、成形性に優れ、ポリ乳酸の特徴である剛性を
維持しつつ耐衝撃性にも優れた生分解性ポリ乳酸系樹脂
組成物が提供される。この樹脂組成物は、生分解性を有
するので、従来のプラスチックの様な廃棄物処理の問題
も軽減され、また、石油資源に頼らない、植物由来の原
料から製造できる資源循環型の環境に優しい材料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC01X AC06X CF18W FD010 FD020 FD030 FD050 FD090 FD110 FD160 FD200 GB01 GG01 GG02 GL00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 結晶性ポリ乳酸と、天然ゴムおよびポリ
    イソプレンから選ばれた少なくとも1種のゴム成分とか
    らなるポリ乳酸系樹脂組成物。
JP2001383513A 2001-12-17 2001-12-17 ポリ乳酸系樹脂組成物 Withdrawn JP2003183488A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001383513A JP2003183488A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 ポリ乳酸系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001383513A JP2003183488A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 ポリ乳酸系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003183488A true JP2003183488A (ja) 2003-07-03

Family

ID=27593537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001383513A Withdrawn JP2003183488A (ja) 2001-12-17 2001-12-17 ポリ乳酸系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003183488A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005226056A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Asahi Kasei Chemicals Corp 脂肪族ポリエステル樹脂の成形体
JP2005336414A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Toyota Motor Corp 樹脂組成物及びそれを用いた成形体
WO2005123831A1 (ja) * 2004-06-16 2005-12-29 Unitika Ltd. ポリ乳酸含有樹脂組成物及びそれより得られる成形体
WO2006121118A1 (ja) 2005-05-11 2006-11-16 Mitsubishi Plastics, Inc. 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器
WO2008026632A1 (fr) * 2006-09-01 2008-03-06 Kaneka Corporation Composition élastomère thermoplastique
EP1950053A1 (en) 2007-01-26 2008-07-30 Seed Company Ltd. Elastomer composition, method for producing the same, and eraser using the same
WO2008096798A1 (ja) 2007-02-06 2008-08-14 Mitsubishi Plastics, Inc. 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、およびこの成形品を用いた、またはこのラベルを装着した容器
EP2058368A1 (en) 2007-11-08 2009-05-13 Seed Company Ltd. Elastomer composition, method for producing the same, and eraser using the same
WO2010010696A1 (ja) 2008-07-25 2010-01-28 株式会社シード 研磨材入り字消し
CN100588678C (zh) * 2005-08-04 2010-02-10 住友橡胶工业株式会社 橡胶组合物及使用该组合物的充气轮胎

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005226056A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Asahi Kasei Chemicals Corp 脂肪族ポリエステル樹脂の成形体
JP2005336414A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Toyota Motor Corp 樹脂組成物及びそれを用いた成形体
WO2005123831A1 (ja) * 2004-06-16 2005-12-29 Unitika Ltd. ポリ乳酸含有樹脂組成物及びそれより得られる成形体
JPWO2005123831A1 (ja) * 2004-06-16 2008-04-10 ユニチカ株式会社 ポリ乳酸含有樹脂組成物及びそれより得られる成形体
JP5305590B2 (ja) * 2004-06-16 2013-10-02 ユニチカ株式会社 ポリ乳酸含有樹脂組成物及びそれより得られる成形体
WO2006121118A1 (ja) 2005-05-11 2006-11-16 Mitsubishi Plastics, Inc. 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器
US8470420B2 (en) 2005-05-11 2013-06-25 Mitsubishi Plastics, Inc. Heat-shrinkable film, moldings and heat-shrinkable labels made using the heat-shrinkable film, and containers made by using the moldings or fitted with the labels
EP1990359A2 (en) 2005-05-11 2008-11-12 Mitsubishi Plastics Inc. Heat-shrinkable film, moldings and heat-shrinkable labels made by using the film, and containers made by using the moldings or fitted with the labels
CN100588678C (zh) * 2005-08-04 2010-02-10 住友橡胶工业株式会社 橡胶组合物及使用该组合物的充气轮胎
WO2008026632A1 (fr) * 2006-09-01 2008-03-06 Kaneka Corporation Composition élastomère thermoplastique
JP5500823B2 (ja) * 2006-09-01 2014-05-21 株式会社カネカ 熱可塑性エラストマー組成物
US8748526B2 (en) 2006-09-01 2014-06-10 Kaneka Corporation Thermoplastic elastomer composition
US7732523B2 (en) 2007-01-26 2010-06-08 Seed Company Ltd. Elastomer composition, method for producing the same, and eraser using the same
EP1950053A1 (en) 2007-01-26 2008-07-30 Seed Company Ltd. Elastomer composition, method for producing the same, and eraser using the same
US8420193B2 (en) 2007-02-06 2013-04-16 Mitsubishi Plastics, Inc. Heat-shrinkable film, molded product and heat-shrinkable label employing the film, and container employing the molded product or having the label fitted thereon
WO2008096798A1 (ja) 2007-02-06 2008-08-14 Mitsubishi Plastics, Inc. 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、およびこの成形品を用いた、またはこのラベルを装着した容器
US9206312B2 (en) 2007-02-06 2015-12-08 Mitsubishi Plastics, Inc. Heat-shrinkable film, molded product and heat-shrinkable label employing the film, and container employing the molded product or having the label fitted thereon
EP2058368A1 (en) 2007-11-08 2009-05-13 Seed Company Ltd. Elastomer composition, method for producing the same, and eraser using the same
WO2010010696A1 (ja) 2008-07-25 2010-01-28 株式会社シード 研磨材入り字消し

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8354463B2 (en) Flame retardant thermoplastic elastomers
KR20160021757A (ko) 핵화 조성물 및 이러한 핵화 조성물을 함유하는 열가소성 중합체 조성물
US8247485B2 (en) Fibrous basic magnesium sulfate-containing pellets and production of molded propylene polymer products
EP2903828B1 (en) Vinylidene chloride copolymer composition for barrier film
JP2003183488A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物
TWI503326B (zh) 螺環雙亞磷酸酯系化合物及其應用
JP2005255722A (ja) 樹脂組成物および製造方法
EP2639266B1 (en) Polypropylene resin composition
KR101778741B1 (ko) 폴리올레핀계 수지 조성물
JP5628539B2 (ja) ジベンジリデンソルビトール系透明化剤の効果を向上させた透明化剤組成物
EP2204408B1 (en) Polyolefin resin composition
JP6863045B2 (ja) ポリカーボネート樹脂用着色防止剤
TW201903134A (zh) 難燃劑組合物及含有其之難燃性樹脂組合物
JP4581420B2 (ja) 樹脂組成物
EP3006368B1 (en) Polyolefin resin packaging material
KR20140092471A (ko) 폴리에스터 수지 조성물
JP2005336414A (ja) 樹脂組成物及びそれを用いた成形体
WO2018163601A1 (ja) 核剤及びこれを含有する樹脂組成物
JP2005239741A (ja) ポリオレフィン成型体
TW201831442A (zh) 化合物、成核劑、樹脂組成物及成形體
KR20160083528A (ko) 폴리에스터 수지 조성물 및 이를 이용한 플라스틱 성형체 제조
JP2003041073A (ja) ポリプロピレン成形材料
JPH08188689A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物組成物及びその用途
KR20170036230A (ko) 고분자 수지 조성물 및 수처리용 분리막
JP2007031510A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物および核形成ポリオレフィン系樹脂成形物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301