JP2003183311A - ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

ビニル系重合体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】寒冷時でも有機溶剤を用いずに反応抑制剤を重
合系に添加することができ、仕込み用タンクや配管内で
反応抑制剤の凝固、それによる配管の閉塞等を防止でき
るヒ゛ニル系重合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】重合器内で水性媒体中においてラジカル反
応によりヒ゛ニル系単量体を重合する工程と、融点が40℃
以下である反応抑制剤を、反応抑制剤仕込み用タンクから
反応抑制剤仕込み用配管を介して重合器内に仕込む工程
と、を有するビニル系重合体の製造方法において、前記
の反応抑制剤仕込み用タンク及び反応抑制剤仕込み用配管
を保温して前記反応抑制剤を粘度が200mPa・s以下の液状
に保持した状態で重合器内に添加することを特徴とする
ヒ゛ニル系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒ゛ニル系重合体の製
造方法に関し、詳細にはラシ゛カル反応によりヒ゛ニル系単量体
を重合する方法において、反応抑制剤の添加方法に特徴
を有する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒ゛ニル系単量体のラシ゛カル重合反応に
おいて反応抑制剤(反応禁止剤とも称される)を重合系
中に添加することが行われている。反応抑制剤としてフェ
ノール系化合物、イオウ化合物、N-オキシト゛化合物、リン化合物、
不飽和炭化水素化合物などが知られている。これらの中
でフェノール系化合物としては、例えば2,2-シ゛-(4'-ヒト゛ロキシフェ
ニル)フ゜ロハ゜ン、ハイト゛ロキノン、p-メトキシフェノール、t-フ゛チルヒト゛ロキシアニソー
ル、n-オクタテ゛シル-3-(4-ヒト゛ロキシ-3,5-シ゛-t-フ゛チルフェニル)フ゜ロヒ゜オネ
ート、t-フ゛チルハイト゛ロキノン、2,5-シ゛-t-フ゛チルハイト゛ロキノン、4,4'-フ゛チ
リテ゛ンヒ゛ス-(3-メチル-6-t-フ゛チル)フェノール、3,5-シ゛-t-フ゛チル-4-ヒト゛
ロキシトルエン、2,2'-メチレン-ヒ゛ス-(4-エチル-6-t-フ゛チル)フェノール、トリエチ
レンク゛リコールヒ゛ス[3-(3-t-フ゛チル-5-メチル-4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロヒ゜オ
ネート]、ヘ゜ンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-シ゛-t-フ゛チル4-ヒト゛ロキシフ
ェノール)フ゜ロヒ゜オネート]、t-フ゛チルカテコール、4,4'-チオヒ゛ス-(6-t-フ゛チ
ル)-m-クレソ゛ール、トコフェロールなどが知られている。
【0003】これらの反応抑制剤の添加は様々な目的で
行われ、例えば、重合開始前に重合系中へ添加すること
によって、生成重合体中のフィッシュアイを減少させるため
(特開昭48-49990号公報、特公昭60-50366号公報)、ま
た重合反応の途中で添加してヒートキックを抑制するため、あ
るいは重合反応の終了時に添加して後重合を防止した
り、熱履歴による初期着色性の悪化を防止するため(米
国特許No.3642756明細書、特開昭57-185302号公報、同6
2-503号公報)などの目的で使用される。また、異常反
応時における緊急反応停止を目的としても用いられてい
る。
【0004】上記の反応抑制剤の中でも、特に2,2-シ゛-
(4'-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ンは反応禁止能力が適切であり、
得られる重合体の品質が良好であり、重合器へのスケール付
着量が少ない等の理由から重合反応の終了時に用いられ
てきた。しかし、2,2-シ゛-(4'-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ンは常温
で固体でありメタノール等の有機溶剤に溶解させて使用しな
ければ仕込み用配管から重合器へ添加する操作は困難で
ある。この方法は有機溶剤を使用しているため、作業者
が蒸気を吸入し身体的な障害を引き起こすばかりでな
く、環境汚染の原因にもなる。
【0005】そこで、2,2-シ゛-(4'-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ンに
代わるものとして、特公平7-113041公報には、下記一般
式(1)
【0006】
【化1】 [式中、Rは炭素原子数3以上のアルキル基である。]で示され
る反応抑制剤が開示されており、具体的にはRがsecフ゛チル
基である2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールが用いられて
いる。これは外気温が20〜25℃、つまり常温である時に
仕込みタンク及び配管内で液体であるため溶剤を使用せ
ずに仕込み用配管から重合器へ添加する操作が可能であ
る。また、2,4-シ゛メチル-6-(1-メチルヘ゜ンタテ゛シル)フェノール及び2,6-
シ゛-tert-フ゛チル-4-ノニルフェノールも常温で液状であるため、溶
剤を使用しないで重合器に仕込むことができる。
【0007】しかし、このような反応抑制剤も、外気温
は常温より低くなると問題が生じる。例えば2,6-シ゛-t-フ
゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールを使用する場合には融点が18〜20
℃であるため、外気温が低温、つまり10℃以下で使用す
る場合には過冷却状態となり、その結果、反応抑制剤が
凝固し易くなり、仕込み用配管が閉塞することがある。
最悪の場合には貯蔵タンク内に貯えられている状態でも反
応抑制剤が凝固して仕込み操作そのものが不可能にな
る。さらに、融点がより低い反応抑制剤、例えば2,6-シ゛
-tert-フ゛チル-4-ノニルフェノールを使用する場合でも、20℃にお
いて粘度は400mPa・s程度であり、寒冷時には粘度は1000
mPa・sを超えるため、仕込み操作が難しくなる恐れがあ
る。そのため、反応抑制剤をメタノール等の有機溶剤に溶解
して使用しなければならず、作業者の身体的障害、環境
汚染等の問題への対応としては不十分である。
【0008】また、乳化剤または懸濁剤などの分散剤を
用いてこの反応抑制剤を水性媒体に分散させて乳濁液、
懸濁液などの分散液を調製しこれを重合系に添加する方
法も有効であるが、分散液の粘度が著しく高くなる場合
があるため、仕込み用配管から重合器へ添加する操作が
困難になる恐れも考えられる。その上外気温が0℃以下
の場合、凝固する恐れがある。
【0009】更に、寒冷時に万一反応抑制剤が凝固して
仕込み用配管が閉塞した場合に、閉塞部位を高温で加熱
することで固化した反応抑制剤を融解して配管の閉塞を
防止する措置が取られているが、この場合、操作が煩雑
であり、反応抑制剤の融解に時間を要する上に危険が伴
う恐れもある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明の課題は、寒冷時でも有機溶剤を用いずに反
応抑制剤を重合系に添加することができ、仕込み用タン
クや配管内で反応抑制剤の凝固、それによる配管の閉塞
等の問題を起こすことのないヒ゛ニル系重合体の製造方法を
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、鋭意検討した結果、反応抑制剤仕込み用タン
ク及び反応抑制剤仕込み用配管を加熱保温して融点が40
℃以下である反応抑制剤を特定の粘度以下の液状に保持
することにより、反応抑制剤の凝固等による仕込み用配
管の閉塞等の問題を解消することができることを見い出
し、本発明をなすに至った。
【0012】すなわち、本発明は、重合器内で水性媒体
中においてラジカル反応によりヒ゛ニル系単量体を重合する
工程と、融点が40℃以下である反応抑制剤を、反応抑
制剤仕込み用タンクから反応抑制剤仕込み用配管を介して
重合器内に仕込む工程と、を有するビニル系重合体の製
造方法において、前記の反応抑制剤仕込み用タンク及び反
応抑制剤仕込み用配管を保温して前記反応抑制剤を粘度
が200mPa・s以下の液状に保持した状態で重合器内に添加
することを特徴とするヒ゛ニル系重合体の製造方法を提供す
るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳しく
説明する。本発明においては、反応抑制剤仕込み用タンク
及び仕込み用配管を加温することにより融点が40℃以下
である反応抑制剤を融点以上に保ち、粘度が200mPa・s以
下、好ましくは50mPa・s以下の液状に保持したまま重合
系に添加する。反応抑制剤の粘度が200mPa・sを超える
と、反応抑制剤仕込み用配管に反応抑制剤が付着し易く
なり、正確な量を容易に仕込むことが困難になるだけで
はなく、配管の加熱を停止した後に配管が冷えた時、付
着物が凝固してしまい仕込み配管を閉塞させる原因にな
る恐れがある。
【0014】一般的に反応抑制剤が過冷却状態、つまり
反応抑制剤が融点以下になっても液体の状態を保ってい
る場合には反応抑制剤は凝固し易くなる。具体的には反
応抑制剤が2,6-シ゛-tert-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールである場
合、融点が18〜20℃であるため外気温が20℃以下である
場合、凝固してしまう。しかし、本発明の方法により反
応抑制剤の粘度を200mPa・s以下の液状を保持したまま重
合器への添加を行えば、外気温が低温である場合でも仕
込み用タンクおよび仕込み用配管に存在する反応抑制剤は
融点以上に保たれる。さらに反応抑制剤の粘度が低い
為、添加操作は容易になる。したがって寒冷時において
も反応抑制剤仕込み用タンクから重合器に至る反応抑制剤
仕込み配管の閉塞を起こすことなく、メタノール、トルエンなど
の有機溶剤を使用せずに、反応抑制剤を重合系中に添加
することが可能である。
【0015】反応抑制剤仕込み用タンク及び反応抑制剤仕
込み用配管の加温は次のような方法で行われる。加温の
方法は特に限定されないが、通常、重合器及び配管に付
設したシ゛ャケットに温水乃至は水蒸気を通して行われる。
【0016】仕込み用タンクの加温は外気温が融点以下、
特に外気温が融点より10℃以上低くなった場合必ず実施
しなければならず、シ゛ャケットに温水を通して仕込み用タンク
内の反応抑制剤の温度をT℃〜60℃(T℃は、反応抑制剤
の融点である。)、好ましくは(T+5)℃〜60℃、さら
に好ましくは(T+5)℃〜(T+20)℃の範囲に保つ必要
がある。仕込み用タンク内の反応抑制剤の温度が融点以下
の場合、仕込み用タンク内で反応抑制剤が凝固する恐れが
ある。また、仕込み用タンク内の反応抑制剤の温度が60℃
以上の場合、反応抑制剤が長時間貯蔵を行うことにより
酸化による劣化及び着色を起こす恐れがあり、得られる
重合体の着色を引き起こす恐れがある。
【0017】反応抑制剤仕込みタンク及び配管は40〜1
70℃に保温することが好ましく、さらに70〜140
℃に保温することが好ましい。このように保温するため
の加熱の方法又は手段は特に限定されないが、40℃以上
170℃以下の温水乃至は水蒸気を用いることができる。
特に、仕込みタンク部位においては、好ましくは40℃以上8
0℃以下の温水によって、仕込み配管部位においては好
ましくは100℃以上150℃以下の水蒸気によって行われ
る。加熱温度が40℃未満である場合、反応抑制剤の固ま
りを防止する効果が不十分である。加熱温度が170℃を
超える場合、反応抑制剤が酸化反応を受け易くなり、酸
化防止剤の着色が見られる恐れがあり、得られる重合体
が着色したりする恐れがある。
【0018】更に、加熱を行う範囲は反応抑制剤仕込み
用タンクから重合器に至るまでの反応抑制剤計量器及び仕
込み用配管全体に亘って行うことが好ましい。仕込み用
配管等に加熱されていない部分がある場合、この部分が
外気によって冷却され、反応抑制剤の粘度が高くなり添
加操作が困難になるばかりではなく、反応抑制剤が融点
以下になることにより凝固してしまい仕込み用配管が閉
塞する恐れがある。
【0019】本発明においては、融点が40℃以下の反応
抑制剤が用いられる。このような反応抑制剤としては、
下記一般式(1):
【0020】
【化2】 [式中、Rは炭素原子数3以上のアルキル基である。]で示され
る反応抑制剤、及び2,4-シ゛メチル-6-(1-メチルヘ゜ンタテ゛シル)フェノール
(融点15℃)が好ましい。
【0021】上記一般式(1)で表される反応抑制剤の具
体的なものとして、2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール
(融点20℃)、2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-ノニルフェノール(融点-40
℃)等が例示される。特に好ましい融点が40℃以下であ
る反応抑制剤としては、2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノー
ル、2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-ノニルフェノール、2,4-シ゛メチル-6-(1-メチルヘ゜ン
タテ゛シル)フェノール(融点15℃)が挙げられる。
【0022】反応抑制剤は、その使用目的に応じて、重
合の開始前、重合中及び重合終了期のうち少なくても1
つの段階において重合系に添加され、その添加量は、一
般に、ヒ゛ニル系単量体100重量部当たり0.0005〜0.5重量部
程度である。さらに具体的には、生成重合体のフィッシュアイ
を減少させる目的で重合開始前に添加する場合には、ヒ゛
ニル系単量体100重量部当たり反応抑制剤0.0005〜0.005重
量部が好ましい。この場合は水性媒体を予め加温して仕
込む場合に有効である。所定の重合転化率に達した時点
で重合反応を終了させ、その後の後重合を防止する目的
で重合終了期に添加する場合には、仕込んだヒ゛ニル系重合
体100重量部当たり反応抑制剤0.005〜0.05重量部が好ま
しい。さらにまた、緊急時に懸濁重合反応を完全に停止
させる目的で、本発明の反応抑制剤を重合系中へ添加す
る場合は、その添加量は仕込んだヒ゛ニル系単量体100重量
部当たり反応抑制剤0.2〜0.5重量部が好ましい。
【0023】本発明のヒ゛ニル系重合体の製造方法におい
て、ヒ゛ニル系単量体としては、例えば塩化ヒ゛ニル、臭化ヒ゛ニ
ル、塩化ヒ゛ニリテ゛ン等のハロケ゛ン化ヒ゛ニル又はハロケ゛ン化ヒ゛ニリテ゛ン;ア
クリル酸エステル、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、フ゛チルアクリレー
ト、オクチルアクリレート、シアノエチルアクリレート等の少なくてとも1個の末
端基CH2=C<を有する重合性オレフィン系モノマー;ヒ゛ニルアセテート;メ
チルメタアクリレート、フ゛チルメタアクリレート等のメタアクリル酸のエステル;α-メチル
スチレン、ヒ゛ニルトルエン、クロロスチレン等を含むスチレン及びスチレン誘導
体;ヒ゛ニルナフタレン;フ゛タシ゛エン、イソフ゜レン、クロロフ゜レン等を含むシ゛オ
レフィン;及びこれらのモノマーと他の共重合可能なオレフィンモノマー
との混合物;並びに他の公知の重合性オレフィンモノマーが挙げ
られる。
【0024】本発明のヒ゛ニル系重合体の製造方法は、ヒ゛ニル
系単量体のラシ゛カル重合反応であれば、その重合形式によ
らず適用することができ、例えば懸濁重合、乳化重合、
塊状重合、微細懸濁重合などいずれの重合形式の重合に
おいても用いることができる。
【0025】次に、本発明のヒ゛ニル系重合体の製造方法
を、懸濁重合の場合について説明する。懸濁重合は、水
性媒体中で公知の重合開始剤及び分散剤の存在下におい
て、通常0〜100℃の温度で行われ、特に30〜70℃とする
ことが好ましい。ここで用いられる分散剤及び重合開始
剤は特に限定されず、従来塩化ヒ゛ニル系の重合に使用され
ているものでよく、分散剤としては例えばメチルセルロース、ヒト
゛ロキシエチルセルロース、ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルセルロース、ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルメチルセル
ロースなどの水溶性セルロースエーテル、水溶性および油溶性の部分
鹸化ホ゜リヒ゛ニルアルコール、アクリル酸重合体、セ゛ラチンなどの水溶性ホ
゜リマー、ソルヒ゛タンモノラウレート、ソルヒ゛タントリオレート、ク゛リセリントリステアレー
ト、エチレンオキシト゛フ゜ロヒ゜レンオキシト゛フ゛ロックコホ゜リマーなどの油溶性乳
化剤、ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タンモノラウレート、ホ゜リオキシエチレク゛リセリンオレー
ト、ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤などがあり、これら
は一種単独で使用しても二種以上を組み合わせて使用し
てもよい。これらの分散剤の使用量は特に限定されず、
通常、単量体100重量部に対し0.01〜5重量重量部が用い
られている。
【0026】また、重合開始剤としては、例えばシ゛イソフ゜
ロヒ゜ルハ゜ーオキシシ゛カーホ゛ネート、シ゛-2-エチルヘキシルハ゜ーオキシシ゛カーホ゛ネート、
シ゛エトキシエチルハ゜ーオキシシ゛カーホ゛ネートなどのハ゜ーカーホ゛ネート化合物、t-
フ゛チルハ゜ーオキシネオテ゛カネート、t-フ゛チルハ゜ーオキシヒ゜ハ゛レート、t-ヘキシルハ゜ー
オキシヒ゜ハ゛レート、α-クミルハ゜ーオキシネオテ゛カネート、2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル
-2-ハ゜ーオキシ-2-ネオテ゛カネートなどのハ゜ーエステル化合物、アセチルシクロヘキ
シルスルホニルハ゜ーオキシト゛、2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル-2-ハ゜ーオキシフェノキシアセテ
ート、3,5,5-トリメチルヘキサノイルハ゜ーオキシト゛、イソフ゛チリルハ゜ーオキシト゛など
の過酸化物、アソ゛ヒ゛ス-2,4-シ゛メチルハ゛レロニトリル、アソ゛ヒ゛ス(4-メトキ
シ)-2,4-シ゛メチルハ゛レロニトリルなどのアソ゛化合物;さらには過硫
酸アンモニウム、過酸化水素などがあり、これらは一種単独で
使用しても二種以上を組み合わせて使用してもよい。こ
れらの重合開始剤の使用量は特に限定されず、通常、単
量体100重量部に対し0.01〜1重量部である。
【0027】懸濁重合における他の条件、例えば重合器
への水性媒体の仕込み脱気方法、ヒ゛ニル単量体、場合によ
っては他のコモノマー、分散剤、重合開始剤などの仕込み方
法、これらの仕込み割合などは特に限定されず、通常行
われる条件でよく、重合系には必要に応じてヒ゛ニル系単量
体の重合に適宜使用される重合度調整剤、連鎖移動剤、
pH調整剤、ケ゛ル化改良剤、帯電防止剤、抗酸化剤、スケール
付着防止剤などを添加することも任意である。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。実施例及び比較例において、反応抑制剤
の粘度及び融点は下記の方法で測定された。
【0029】・反応抑制剤の粘度:直径5cmの円筒型容
器に反応抑制剤を580mL(20℃の状態)充填し、B型粘度
計を用いて測定を行った。その時の粘度計のスヒ゜ント゛ルの
回転数は60rpmとした。
【0030】・反応抑制剤の融点:融点は毛管に充填し
た固体の反応抑制剤を加熱した液で加熱し、目視によっ
て融点を測定する融点測定器によって測定した。
【0031】−実施例1− 攪拌機及びシ゛ャケット付の内容積が2000Lの重合器を用い
た。反応抑制剤仕込み用タンクとしてはシ゛ャケットが付設され
ているタンクを用いた。反応抑制剤仕込み用配管としては
配管外部にシ゛ャケットが付設されている配管を用いた。重合
器には、反応抑制剤仕込み用タンクに通じている反応抑制
剤仕込み用配管が接続されており、反応抑制剤仕込み用
タンクからタンク中にある反応抑制剤を反応抑制剤仕込み用配
管を通じて重合器内に仕込めるようになっている。外気
温が5℃の時、次のようにしてホ゜リ塩化ヒ゛ニルを製造した。
【0032】内容積2000Lの攪拌機及びシ゛ャケット付の重合
器に脱イオン水を800kg、分散剤として鹸化度80%,平均重合
度2000の部分鹸化ホ゜リヒ゛ニルアルコールを165g、鹸化度48%,平均
重合度250の部分鹸化ホ゜リヒ゛ニルアルコールを45g、メトキシ置換度29
%,ヒト゛ロキシフ゜ロホ゜キシ置換度9%,その2重量%水溶液の20℃にお
ける粘度が49.5mPa・sのヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルメチルセルロースを80g仕込
んだ。次いで、重合器内圧が0.013MPaになるまで脱気し
た後、塩化ヒ゛ニル単量体を720kg仕込んだ。攪拌しながらシ
゛エチルヘキシルハ゜ーオキシシ゛カーホ゛ネート270g、t-フ゛チルハ゜ーオキシネオテ゛カネート1
60g、クミルハ゜ーオキシネオテ゛カネート30gを圧入し、同時にシ゛ャケットに
熱水を通じて57℃まで昇温させた後、その温度を保ちな
がら重合させた。
【0033】一方、反応抑制剤仕込み用タンクは常時シ゛ャケッ
トに温水を通じ加温して反応抑制剤の温度が25℃、つま
り反応抑制剤の粘度が60mPa・sになるようにしておい
た。反応抑制剤仕込み用配管のシ゛ャケットに80℃の熱水を通
じて反応抑制剤仕込み配管を予め加温した後、重合器内
圧が0.6MPaに低下した時点で反応抑制剤として仕込み用
タンクから20℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール100g(粘
度90mPa・s)を仕込み配管を通じて添加した後、未反応
単量体を回収したのち、反応混合物であるスラリーを重合器
内から取り出し、遠心分離器で脱水した。その脱水ケーキ
をハ゛ッチ式流動乾燥機で70℃、3時間乾燥して製品とし
た。なおその時、反応抑制剤仕込み用配管には固体の付
着及び閉塞は特に見られなかった。
【0034】−実施例2− 外気温が5℃の時、実施例1と同様な方法で塩化ヒ゛ニル単量
体の重合及び反応抑制剤の貯蔵を行った。反応抑制剤仕
込み用配管のシ゛ャケットに140℃のスチームを通じて反応抑制剤
仕込み配管を予め加温した後、重合器内圧が0.6MPaに低
下した時点で反応抑制剤として仕込み用タンクから25℃の
2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール(粘度60mPa・s)100gを
仕込み用配管を通じて添加した後、実施例1と同様な方
法で製品を得た。なおその時、反応抑制剤仕込み用配管
には固体の付着及び閉塞は特に見られなかった。
【0035】−実施例3− 外気温が5℃の時、次のようにしてホ゜リ塩化ヒ゛ニルを製造し
た。内容積2000Lの攪拌機及びシ゛ャケット付の重合器に脱イオン
水を950kg、分散剤として鹸化度80%,平均重合度2000の
部分鹸化ホ゜リヒ゛ニルアルコールを110g、鹸化度48%,平均重合度25
0の部分鹸化ホ゜リヒ゛ニルアルコールを50g、実施例1と同種のヒト゛ロキ
シフ゜ロヒ゜ルメチルセルロースを160g仕込んだ。次いで、重合器内圧
が0.013MPaになるまで脱気した後、塩化ヒ゛ニル単量体を64
0kg仕込んだ。攪拌しながらt-フ゛チルハ゜ーオキシネオテ゛カネート500
g、クミルハ゜ーオキシネオテ゛カネート150gを圧入し、同時にシ゛ャケットに熱
水を通じて52℃まで昇温させた後、その温度を保ちなが
ら重合させた。
【0036】一方、反応抑制剤の貯蔵は実施例1と同様
な方法で行った。反応抑制剤仕込み用配管のシ゛ャケットに80
℃の熱水を通じて反応抑制剤仕込み用配管を予め加温し
た後、重合器内圧が0.6MPaに低下した時点で反応抑制剤
として仕込み用タンクから20℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チ
ルフェノール(粘度90mPa・s)80gを仕込み用配管を通して添加
した後、実施例1と同様な方法で製品を得た。なおその
時、反応抑制剤仕込み用配管には固体の付着及び閉塞は
特に見られなかった。
【0037】−実施例4− 外気温が5℃の時、実施例3と同様な方法で塩化ヒ゛ニル単量
体の重合を行った。反応抑制剤仕込み用配管のシ゛ャケットに
140℃のスチームを通じて反応抑制剤仕込み用配管を予め加
温した後、重合器内圧が0.6MPaに低下した時点で反応抑
制剤として加温してある仕込み用タンクから25℃の2,6-シ゛-
t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール(粘度60mPa・s)80gを仕込み用
配管を通して添加した後、実施例1と同様な方法で製品
を得た。なおその時、反応抑制剤仕込み用配管には固体
の付着及び閉塞は特に見られなかった。
【0038】−比較例1− 反応抑制剤仕込み用タンクに、20℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec
-フ゛チルフェノール200gをメタノール1000gで希釈して得た2,6-シ゛-t-フ
゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール/メタノール溶液を仕込み、反応抑制剤
の貯蔵を行い加温(保温)せずに放置した。外気温度が
5℃の時、反応抑制剤仕込み用タンク及び反応抑制剤仕込み
用配管を加温(保温)せずに実施例1と同様な方法で塩
化ヒ゛ニル単量体の重合を行い、重合器内圧が0.6MPaに低下
した時点で反応抑制剤仕込み用タンクから反応抑制剤仕込
み用配管を通じて5℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール
/メタノール溶液600gを添加した後、実施例1と同様な方法で
製品を得た。
【0039】−比較例2− 外気温5℃の時、実施例1と同様な方法で塩化ヒ゛ニル単量体
の重合及び反応抑制剤の貯蔵を行った後、重合器内圧が
0.6MPaに低下した時点で反応抑制剤として加温してある
仕込み用タンクから反応抑制剤用仕込み配管を加温(保
温)せずに2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール100gの反応
抑制剤用配管から添加を試みたが、仕込み途中で2,6-シ゛
-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールが固化したため仕込み用配管
が閉塞して全量を仕込むことができなかった。その後、
未反応単量体を回収した後、実施例1と同様な方法で製
品を得た。
【0040】−比較例3− 外気温5℃の時、反応抑制剤仕込み用タンクの加温を行わな
かった。その時、実施例1と同様な方法で塩化ヒ゛ニル単量
体の重合及びを行った後、重合器内圧が0.6MPaに低下し
た時点で反応抑制剤として仕込み用タンク内の2,6-シ゛-t-フ゛
チル-4-sec-フ゛チルフェノールの添加を試みたが、2,6-シ゛-t-フ゛チル-
4-sec-フ゛チルフェノールが既に仕込み用タンク内で固化したため重
合系に仕込むことができなかった。その後、未反応単量
体を回収した後、実施例1と同様な方法で製品を得た。
【0041】−比較例4− 反応抑制剤仕込み用タンクに、20℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec
-フ゛チルフェノール160gをメタノール800gで希釈して得た2,6-シ゛-t-フ゛
チル-4-sec-フ゛チルフェノール/メタノール溶液を仕込み、反応抑制剤の
貯蔵を行い加温(保温)せずに放置した。外気温度が5
℃の時、反応抑制剤仕込み用タンク及び反応抑制剤仕込み
用配管を加温(保温)せずに実施例3と同様な方法で塩
化ヒ゛ニル単量体の重合を行い、重合器内圧が0.6MPaに低下
した時点で反応抑制剤仕込み用タンクから反応抑制剤仕込
み用配管を通じて5℃の2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール
/メタノール溶液480gを添加した後、実施例1と同様な方法で
製品を得た。
【0042】−比較例5− 外気温5℃前後の時、実施例3と同様な方法で塩化ヒ゛ニル単
量体の重合及び反応抑制剤の貯蔵を行った後、重合器内
圧が0.6MPaに低下した時点で反応抑制剤として加温して
ある仕込み用タンクから反応抑制剤仕込み用配管を加温
(保温)せずに2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール80gの反
応抑制剤仕込み用配管から添加を試みたが、仕込み途中
で2,6-シ゛-t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールが固化したため仕込
み用配管が閉塞して全量を仕込むことができなかった。
その後、未反応単量体を回収した後、実施例1と同様な
方法で製品を得た。
【0043】−比較例6− 外気温5℃前後の時、反応抑制剤仕込み用タンクの加温を行
わなかった。その時、実施例3と同様な方法で塩化ヒ゛ニル
単量体の重合及びを行った後、重合器内圧が0.6MPaに低
下した時点で反応抑制剤として仕込み用タンク内の2,6-シ゛-
t-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールの添加を試みたが、2,6-シ゛-t-フ
゛チル-4-sec-フ゛チルフェノールが既に仕込み用タンク内で固化したた
め重合系に仕込むことができなかった。その後、未反応
単量体を回収した後、実施例1と同様な方法で製品を得
た。得られた各製品について下記のようにして物性、特
性の評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0044】・嵩比重 JIS K-6721に準拠して測定した。 ・可塑剤吸収量 内径25mm、深さ85mmのアルミニウム合金製容器の底にク゛ラスファイハ
゛ーを詰め、これに試料樹脂10gを採取して投入する。こ
れにDOP(シ゛オクチルフタレート)15ccを加え、30分放置してDOPを
十分浸透させる。その後、1500Gの加速度で過剰のDOPを
遠心分離し、樹脂に吸着されたDOP量を求め、樹脂100g
当たりの値で表した。
【0045】・可塑剤吸収性 塩化ヒ゛ニル重合体400gをフ゜ラヘ゛ンタ゛ー社製フ゜ラスチコータ゛ーのフ゜ラネタ
リーミキサー(シ゛ャケット温度:83℃)に投入し、60r.p.m.で混練
しながら4分間加熱した後、DOP200gを添加した。DOPの
添加時から、フ゜ラネタリーミキサーの混練トルクが最小になるまでの
時間をト゛ライアッフ゜時間とし、可塑剤吸収性の指標とした。
【0046】・初期着色性 塩化ヒ゛ニル重合体100gにスス゛系安定剤1.5g、DOP50gを配合
し、2本ロールミルを用いて160℃5分間混練した後、厚さ0.8m
mのシートを成形した。次に、このシートを裁断して重ね、4×
4×1.5cmの型枠に入れて160℃、6.5〜7MPaで加熱、加圧
成形した測定試料を作成した。この測定試料について、
光電色差計(日本電色工業(株)製)を用いてJIS-Z8730
(1980)に記載のハンター色差計において明度指数Lを求
め、a値、b値を測定した。
【0047】
【0048】上記配合処方に従って調製した配合物を6
インチロールを用いて140℃で5分間混練した後、幅15cm
×厚さ0.22mmのシートに成形した。得られたシートの全面につ
いて透明粒子数を計数し、これをロールフィッシュアイ数とした。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1及び表2の結果より明らかなように、本
発明の製造方法によれば、寒冷時でも反応抑制剤の仕込
み用タンク出口及び仕込み用配管を閉塞させることなく、
反応抑制剤を重合器に添加することができること、さら
に、従来の方法と比較して品質の劣らない塩化ヒ゛ニル系重
合体を製造できることが確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、寒冷時の仕
込み操作において反応抑制剤の凝固による反応抑制剤仕
込み用タンク出口及び反応抑制剤仕込み用配管の閉塞等の
問題を起こすことなく、従来の方法と比較して品質の劣
らない塩化ヒ゛ニル系重合体を製造することができる。特に
は、外気温10℃以下の場合において本発明の方法は効果
的である。また、有機溶剤を用いないので作業者にとっ
ても安全であり、環境汚染の原因ともならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川窪 紀彦 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社塩ビ技術研究所内 Fターム(参考) 4J011 AA01 AA10 DA03 DB12 JB02 NA18 NB02 NB03 NC01 NC07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合器内で水性媒体中においてラジカル
    反応によりヒ゛ニル系単量体を重合する工程と、 融点が40℃以下である反応抑制剤を、反応抑制剤仕込
    み用タンクから反応抑制剤仕込み用配管を介して重合器内
    に仕込む工程と、を有するビニル系重合体の製造方法に
    おいて、 前記の反応抑制剤仕込み用タンク及び反応抑制剤仕込み用
    配管を保温して前記反応抑制剤を粘度が200mPa・s以下の
    液状に保持した状態で重合器内に添加することを特徴と
    するヒ゛ニル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ヒ゛ニル系単量体が塩化ヒ゛ニルである請求項1
    に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 融点が40℃以下である反応抑制剤が2,6-
    シ゛-tert-フ゛チル-4-sec-フ゛チルフェノール、又は2,4-シ゛メチル-6-(1-メ
    チルヘ゜ンタテ゛シル)フェノール、又は2,6-シ゛-tert-フ゛チル-4-ノニルフェノール
    である請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応抑制剤仕込み用タンク及び配管を40〜1
    70℃に保温する請求項1に記載の製造方法。
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