JP2003182630A - 中空パネルの補強構造 - Google Patents

中空パネルの補強構造

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JP2003182630A
JP2003182630A JP2001389922A JP2001389922A JP2003182630A JP 2003182630 A JP2003182630 A JP 2003182630A JP 2001389922 A JP2001389922 A JP 2001389922A JP 2001389922 A JP2001389922 A JP 2001389922A JP 2003182630 A JP2003182630 A JP 2003182630A
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hollow
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filled
reinforcement
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Nobuaki Matsuki
伸明 松木
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TEIMU ENTERPRISE KK
Kyowa Sangyo Co Ltd
TIM Enterprise Co Ltd
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TEIMU ENTERPRISE KK
Kyowa Sangyo Co Ltd
TIM Enterprise Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両ボディを構成する中空パネルを補強する
のに必要な発泡体の重量を軽減し、車両全体の重量を軽
減することができる中空パネルの補強構造を提供する。 【解決手段】 中空パネル1は、車室内側のインナパネ
ル2及び車室側のアウタパネル3とが閉じ状態に接合し
て構成される。インナパネル2及びアウタパネル3の間
には、リインフォースメントパネル4が内設されてお
り、このリインフォースメントパネル4によって、中空
パネル1の中空室5が2つの中空領域に仕切られる。イ
ンナパネル2側に配置する第1の中空領域6は、発泡体
9aによって充填され、アウタパネル3側に配置する第
2の中空領域7は、第1の中空領域6を充填する発泡体
9aよりも発泡倍率の低い発泡体9bにより充填され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両ボディを構
成する中空パネルの補強構造に関し、主として複数枚の
パネルによって中空の箱形閉じ断面に構成された中空パ
ネル(例えば、車両ボディのセンタピラー、フロントピ
ラー、クオータピラー、ルーフサイドパネル、ロッカパ
ネル等)を補強するための補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両ボディの中空パネルの補強構
造としては、中空パネルを構成するインナパネルとアウ
タパネルとの間に金属製リインホースメントパネルを内
設して中空パネルを補強しているのが一般的であった。
更に、より十分な補強を行うためには、その中空パネル
の中空室内部に高剛性の発泡体を充填することにより補
強するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空室
内部に発泡体を充填すると、中空パネルの重量が大幅に
増加し、燃費等に悪影響を及ぼすので問題であった。本
発明はこのような問題点に鑑みて創案されたものであ
り、車両ボディを構成する中空パネルを補強するのに必
要な発泡体の重量を軽減し、車両全体の重量を軽減する
ことができる中空パネルの補強構造を提供することを課
題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、特許請求の範囲の各請求項に記載した通りの発明が
構成される。請求項1に記載の中空パネルの補強構造に
よれば、車室内側のインナパネル及び車室外側のアウタ
パネルによって中空パネルが構成される。これらインナ
パネル及びアウタパネルの間には例えばリインフォース
メントパネルが内設されており、このリインフォースメ
ントパネルによって、中空パネルの中空室内部が少なく
とも2つの中空領域に仕切られる。以下では、この2つ
の中空領域のうち、インナパネル側に配置する中空領域
のことを第1の中空領域と呼び、アウタパネル側に配置
する中空領域のことを第2の中空領域と呼ぶ。
【0005】一般に、中空パネルの中空室内部に発泡体
を充填して補強する場合、高い補強強度を得るために
は、相対的に低い発泡倍率の発泡体を充填する。反対
に、それほど高くない補強強度でよい場合には、相対的
に高い発泡倍率の発泡体を充填する。しかし、高い補強
強度を得るためであっても、中空室内部を一律に低い発
泡倍率の発泡体で充填すると、全体的に密度が高くなる
ため重量が著しく増加する。しかし、請求項1に記載の
中空パネルの補強構造によれば、第1の中空領域が第1
の発泡体により充填され、第2の中空領域が前記第1の
発泡体の発泡倍率とは異なる発泡倍率の第2の発泡体に
より充填される。つまり、中空パネルの中空室内部が複
数の中空領域で構成され、これらに充填する発泡体の発
泡倍率を異ならせている。これにより、例えば、高い補
強強度が要求される部分に対応した中空領域には、低い
発泡倍率の発泡体を充填することができる。反対に、あ
まり高い補強強度が要求されない部分に対応した中空領
域には、高い発泡倍率の発泡体を充填することができ
る。つまり、一部において高い発泡倍率の発泡体を充填
することにより重量を軽減することができる一方、高い
補強強度が必要とされる部分では、低い発泡倍率の発泡
体を充填することにより必要とされる補強強度を十分に
確保することができる。
【0006】請求項2に記載の中空パネルの補強構造に
よれば、第1の中空領域を充填する第1の発泡体の発泡
倍率が、第2の中空領域を充填する第2の発泡体の発泡
倍率よりも大となっている。つまり、一般的に高い補強
強度が要求されるアウタパネル側の中空領域は、相対的
に低い発泡倍率の発泡体により充填されることで必要と
される補強強度が確保される。反対に、それほど高い補
強強度が要求されないインナパネル側の中空領域は、相
対的に高い発泡倍率の発泡体により充填されることで重
量を軽減することが可能となっている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面を参
照しながら以下に説明する。図1は、中空パネル1の補
強構造が構成される前の状態を示す斜視図である。本実
施の形態に係る中空パネル1は、車両のボディを構成す
る中空パネルとして用いられるものであり、例えば、車
両ボディのセンタピラー、フロントピラー、クオータピ
ラー、ルーフサイドパネル、ロッカパネル等を構成する
中空パネルとして用いられるものである。
【0008】図1に示すように、中空パネル1は、主と
して車両の車室内側に配設されるインナパネル2と、車
両の車室外側に配設されるアウタパネル3とが、補強用
パネルとして内設されるリインフォースメントパネル4
を間に介した状態で接合されることにより構成される。
インナパネル2及びアウタパネル3及びリインフォース
メントパネル4は、長尺状の鋼板が長手方向に沿って曲
げ形成されたものである。インナパネル2及びアウタパ
ネル3及びリインフォースメントパネル4のそれぞれの
両側部には、それらのパネル同士を互いに接合するため
の接合部となるフランジ部2f、3f、4fが形成され
ている。インナパネル2及びアウタパネル3のそれぞれ
のフランジ部2f、3fは、リインフォースメントパネ
ル4のフランジ部4fを間に介装した状態でスポット溶
接により接合される。これにより、図2に示すように、
インナパネル2及びアウタパネル3が閉じ状態に接合
し、断面が略四角形状をなした中空室5が中空パネル1
の内部に構成される。なお、インナパネル2及びアウタ
パネル3及びリインフォースメントパネル4は、各フラ
ンジ部2f、3f、4fにおけるスポット溶接以外に
も、例えばネジ止め等の手段によって互いに接合されて
もよい。
【0009】図2は、本実施の形態における中空パネル
1の断面図である。図2に示すように、中空パネル1の
内部には、断面形状が略四角形をなす中空室5が構成さ
れる。中空室5は、インナパネル2及びアウタパネル3
の間に内設されたリインフォースメントパネル4によっ
て2つの中空領域に仕切られている。つまり、このリイ
ンフォースメントパネル4が、中空パネル1を補強する
ための補強用パネルとして機能するとともに、中空室5
を複数の中空領域に仕切るための仕切り部材としても機
能している。以下では、リインフォースメントパネル4
を境目として、インナパネル2側に配置した中空領域の
ことを第1の中空領域6と呼び、アウタパネル3側に配
置した中空領域のことを第2の中空領域7と呼ぶ。
【0010】図1及び図2に示すように、インナパネル
2及びアウタパネル3の内側面には、長尺の平板状に形
成された発泡性基材8a、8bがそれぞれ配設される。
発泡性基材8a、8bは、第1の中空領域6及び第2の
中空領域7のそれぞれの内部で外部加熱により発泡する
発泡性材料により構成されている。ここで、発泡性基材
8a、8bは、インナパネル2及びアウタパネル3の内
壁面に対して接着剤により接合されるが、例えば、クリ
ップや磁石等の他の接合手段によって接合されるように
してもよい。
【0011】発泡性基材8a、8bは、外部加熱により
発泡する発泡剤を混入した合成樹脂系の発泡性材料によ
り形成されるが、特に、金属面や合成樹脂面に対し接着
性を有する合成樹脂を主成分とし、これにガラス繊維の
ような繊維状物質等が混合され、車両ボディの焼き付け
塗装の際の熱(例えば、110℃〜190℃前後の温
度)等によって発泡し、高剛性の発泡体となる発泡性材
料により形成されるのが、補強効果を高める上で好まし
い。このような接着性を有し、かつ、高剛性の発泡体と
なる発泡性材料としては、例えば、特開平8−2088
71号公報、特開平11−158313号公報等に開示
されたものが用いられる。
【0012】図3は、第1の中空領域6及び第2の中空
領域7の内部において、発泡性基材8a、8bが外部加
熱により発泡し、発泡体9a、9bとなった状態を示す
断面図である。図3に示すように、発泡体9a、9b
は、インナパネル2及びアウタパネル3のそれぞれの内
壁面に密着して一体状に結合するので、例えばインナパ
ネル2及びアウタパネル3のいずれかの外壁面に対して
外力が作用した場合には、その外力が発泡体9a、9b
に直接的に伝達される。これにより、中空パネル1の壁
面に作用する外力を効率的に吸収することができるの
で、中空パネル1を効果的に補強することができる。な
お、本実施の形態では、発泡体9aが本発明における
「第1の発泡体」に対応し、発泡体9bが本発明におけ
る「第2の発泡体」に対応している。
【0013】一般に、中空パネル1の中空室5内部に発
泡体を充填して補強をする場合、高い補強強度を得るた
めには、相対的に低い発泡倍率の発泡体を充填する。な
ぜならば、発泡体の発泡倍率が低ければ、発泡体の密度
は高まることになり、より密な状態で発泡体を充填して
中空パネル1を強固に補強することができるからであ
る。反対に、それほど高くない補強強度で中空パネル1
を補強する場合には、相対的に高い発泡倍率の発泡体を
充填する。なぜならば、発泡体の発泡倍率が高ければ、
発泡体の密度は低くなることになり、それほど高い補強
強度が得られないかわりに、単位体積当りの発泡体の重
量を軽減することができるからである。その一方で、た
とえ高い補強強度を得るためであっても、中空室5の内
部を一律に低い発泡倍率の発泡体で充填すると、発泡体
の密度が全体的に高くなるため、発泡体によって充填さ
れた中空パネル1全体の重量が著しく増加する。このこ
とは、車両の燃費の悪化等につながるので問題である。
しかし、本実施の形態の形態おける中空パネル1の補強
構造10によれば、第1の中空領域6が発泡体9aによ
り充填され、第2の中空領域7が発泡体9aよりも低い
発泡倍率の発泡体9bより充填される。これにより、車
室外側に配置されるために、一般に高い補強強度が要求
されるアウタパネル3側に配置した第2の中空領域7
は、相対的に低い発泡倍率の発泡体9bが充填されるこ
とで強固に補強される。反対に、車室内側に配置される
ために、それほど高い補強強度が要求されないインナパ
ネル2側に配置した第1の中空領域6は、相対的に高い
発泡倍率の発泡体9aが充填されることで重量の軽減が
図られる。つまり、中空室5の一部の領域において、高
い発泡倍率の発泡体9aを充填することにより重量を軽
減することができる一方、高い補強強度が必要とされる
領域では、適宜低い発泡倍率の発泡体9bを充填するこ
とにより必要とされる補強強度を十分に確保することが
できる。
【0014】なお、本発明は前記実施の形態に限定する
ものではない。例えば、上記実施の形態では、中空室5
の断面形状が略四角形である例を説明したが、これに限
定するものではなく、例えば、三角形、五角形等、その
他種々の形状で中空室が構成された中空パネルに対して
も、本発明を適用することができる。
【0015】また、発泡性基材8a、8bは、長尺の平
板状に形成されている例を説明したが、中空パネルの内
部に配設され得る形状に形成されていればよく、例え
ば、球状、ブロック状等、種々の形状に形成された発泡
性基材を用いた場合であっても本発明を適用するこがで
きる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
車両ボディを構成する中空パネルを補強するのに必要な
発泡体の重量を軽減し、車両全体の重量を軽減すること
ができる。これにより、車両の燃費の悪化等を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空パネルの補強構造が構成される前の状態を
示す斜視図である。
【図2】本実施の形態における中空パネルの断面図であ
る。
【図3】第1の中空領域及び第2の中空領域の内部にお
いて、発泡性基材が外部加熱により発泡し、発泡体とな
った状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…中空パネル 2…インナパネル 3…アウタパネル 4…リインフォースメントパネル 5…中空室 6…第1の中空領域 7…第2の中空領域 8a、8b…発泡性基材 9a、9b…発泡体 10…中空パネルの補強構造

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ボディを構成する中空パネルの補強
    構造であって、 前記中空パネルの中空室内部のうち、インナパネル側に
    配置した第1の中空領域が第1の発泡体により充填さ
    れ、アウタパネル側に配置した第2の中空領域が前記第
    1の発泡体の発泡倍率とは異なる発泡倍率の第2の発泡
    体により充填されていることを特徴とする中空パネルの
    補強構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中空パネルの補強構造
    であって、 第1の発泡体の発泡倍率が、第2の発泡体の発泡倍率よ
    りも高くなっていることを特徴とする中空パネルの補強
    構造。
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