JP2003181554A - スピニング成形方法、スピニング成形装置、および触媒コンバータ - Google Patents

スピニング成形方法、スピニング成形装置、および触媒コンバータ

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JP2003181554A JP2002203930A JP2002203930A JP2003181554A JP 2003181554 A JP2003181554 A JP 2003181554A JP 2002203930 A JP2002203930 A JP 2002203930A JP 2002203930 A JP2002203930 A JP 2002203930A JP 2003181554 A JP2003181554 A JP 2003181554A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材管の中心軸線と成形工具の公転中心軸線
とを相対的に傾斜させることなく、素材管を容易に偏角
させることができるスピニング成形方法を提供する。 【解決手段】 素材管1とローラ10とを所定の径で相
対的に公転させながら、素材管1の中心軸線C1とロー
ラ10の公転中心軸線CKとを相対的に偏心させると同
時に素材管1とローラ10とを相対的に軸方向に移動さ
せて、素材管1とローラ10とを相対的に成形進行方向
に移動させる。この成形進行方向移動時において、素材
管1に対するローラ10の周方向位置が偏角方向内側か
ら偏角方向外側に向うときには、素材管1に対してロー
ラ10を相対的に軸方向に移動させ、また、偏角方向外
側から偏角方向内側に向うときには、素材管1に対する
ローラ10の相対的な軸方向の移動を停止させるよう
に、軸方向移動手段13を制御することにより、素材管
1の端部を偏角させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニング成形方
法、スピニング成形装置、および触媒コンバータに関
し、さらに詳しくは、素材管に対して成形工具を相対的
に公転させながら成形進行方向に移動させることによ
り、素材管を所定の角度に偏角成形するスピニング成形
方法およびスピニング成形装置と、触媒容器内に触媒担
体が設置されてなる触媒コンバータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば車両の内燃機関などの燃焼機関に
おいては、排気ガスを流通・排出するための排気系シス
テムが接続されている。排気系システムは、燃焼機関か
ら排出されエキゾーストマニホールドから流通される排
気ガスを酸化・還元などの化学反応を作用させて浄化処
理を行うための触媒コンバータを備えている。
【0003】触媒コンバータは、触媒容器の内部に触媒
担体を収容することにより構成されている。図20に示
すように、触媒容器1”は、一般に、その長手方向略中
央に配置されて触媒担体2を収容する比較的大径の触媒
設置部1aと、両端に配置されて内燃機関の排気管およ
び導出管にそれぞれ接続される比較的小径の接合部1b
と、触媒設置部1aの両端部と各接合部1bとの間で漸
次径が変化するようにロート状に形成されるコーン部1
cとを備えている。
【0004】このような触媒コンバータを製造する場合
においては、図1および図2に示した一般的なスピニン
グ成形装置を使用して中空状の素材管1を縮径させて、
触媒設置部1aとコーン部1cと接合部1bとを一体に
成形することが近年行われるようになっている。
【0005】図1および図2に示したスピニング成形装
置は、概略、素材管1を保持するクランプ手段11と、
素材管1をその径方向に移動させる径方向移動手段12
と、素材管1をその軸方向に移動させる軸方向移動手段
13と、素材管1に対して成形工具であるローラ10を
公転駆動する公転駆動手段14と、ローラ10の公転径
を変更する公転径変更手段(図示は省略する)と、を備
えている。
【0006】このような構成のスピニング成形装置を使
用して触媒コンバータを製造する場合では、触媒設置部
1aと略同じ径を有する中空状の素材管1をクランプ手
段11に保持させて、公転駆動手段14によりローラ1
0を公転させ、軸方向移動手段13によってローラ10
を素材管1のスピニング成形開始位置となる触媒設置部
1aとコーン部1cとの境界位置に相対的に配置し、図
示しない公転径変更手段によって素材管1にローラ10
を押し当てながら軸方向移動手段13によってローラ1
0を素材管1のスピニング成形開始位置から端部に向か
って相対的に軸方向に移動させて、素材管1の一方の端
部をスピニング成形して縮径させる。そして、触媒担体
2をマット3(図20を参照)に巻回した状態で素材管
1のスピニング成形されていない他方の端部から挿入
し、この他方の端部を同様にスピニング成形によって縮
径させる。
【0007】また、図1および図2に示したスピニング
成形装置では、スピニング成形時において、素材管1を
さらに径方向に移動させることによって、触媒設置部1
aの中心軸線C1に対して接合部1bの中心軸線C2が
並行にずれて偏心するよう成形することもできる。
【0008】ところで、触媒容器1”のなかには、排気
系システムの配置などの要請から、図20に示したよう
に、触媒設置部1aの中心軸線C1に対してコーン部1
cおよび接合部1bの中心軸線C2が最終的に所定の角
度θ5を形成するように偏角成形されたものがある。さ
らに、かかる触媒容器1”のなかには、図17および図
18に参照されるように、一方のコーン部1cおよび接
合部1bの中心軸線C2に対して、他方のコーン部1c
および接合部1bの中心軸線C2が、触媒設置部1aの
中心軸線C1回りに所定の角度αを形成して、位相を異
ならせるように偏角成形されるものもある。
【0009】素材管にスピニング加工を施して、中心軸
線に対して所定の角度で偏角させるための従来の技術と
しては、特開平11−151535号公報に開示されて
いるように、ワーク(素材管)の管軸とロール(成形工
具)の公転軸を相対的に傾斜させてスピニング加工を施
すことを特徴とする管端の成形方法、および、ワークの
管軸とロールの公転軸を相対的に傾斜させることを特徴
とする管端の成形方法とその装置が知られている。さら
に、当該公報には、上記ロールはそのロール公転軸を中
心に公転させるとともに公転軸を中心とする放射方向に
移動させ、ワークは、その管軸を中心として回転しない
ように保持することも記載されている。
【0010】そして、当該公報においては、ワークの管
軸とロールの公転軸を相対的に傾斜させるために、ワー
クを保持するクランプ装置にモータ等のワークの傾動手
段を設けて、この傾動手段によってクランプ装置を回転
させることが記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術にあっては、図20に示すように、コーン部お
よび接合部の中心軸線を触媒設置部の中心軸線に対して
偏角成形すべくスピニング加工を行うときに、ワーク
(素材管)の管軸とロール(成形工具)の公転軸を相対
的に傾斜させるために、スピニング成形装置のワークを
保持するクランプ装置にモータ等のワークの傾動手段を
設ける必要があり、スピニング成形装置の小型化やコス
ト削減を図ることができなかった。
【0012】また、上記従来の技術のように、傾動手段
によってクランプ手段を回転させてワークの管軸とロー
ルの公転軸を相対的に傾斜させてスピニング成形を行な
う場合には、図20に示したように、触媒容器1”の触
媒設置部1aとコーン部1cの境界面Kが触媒設置部1
aの中心軸線C1と略直交することがなく傾斜するよう
に成形される。一方、触媒設置部1aに収容される触媒
担体2は、その端面が中心軸線と略直交する略円筒形で
あるのが一般的である。そのため、触媒設置部1aとコ
ーン部1cの境界面Kと、触媒担体2の端面との間に
は、位置によって距離が異なるクサビのような空間Sが
形成されることとなる。このようにスピニング成形品さ
れた製品を上述したように触媒コンバータの触媒容器
1”に使用する場合、排気ガスは、コーン部1cから上
記クサビのような空間S内で位置によって距離が異なる
空間を介して、触媒担体2の端面に導入される。そのた
め、排気ガスを触媒担体2の端面全体から均等に導入さ
せることができず、排気ガスの浄化効率を向上させるこ
とができないなどの問題もあった。さらに、図20に示
したように、触媒設置部1aとコーン部1cの境界面K
が触媒設置部1aの中心軸線C1に対して傾斜するよう
に成形された触媒容器1”にあっては、境界面と触媒担
体の端面との間にクサビ状の空間Sが形成されるため、
全体の長さL”が長くなり、触媒コンバータを設置する
場所に大きなスペースを要するという問題や、触媒容器
を成形するために多量の素材を要するなどの問題があっ
た。
【0013】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
もので、従来の技術のように素材管の中心軸線と成形工
具の公転中心軸線とを相対的に傾斜させることなく、素
材管を容易に偏角させることができるスピニング成形方
法を提供することを目的とする。また、本発明は、上述
した問題に鑑みてなされたもので、従来の技術のような
ワークの傾動手段を設けることなく、素材管を容易に偏
角させることができ、もって、小型で安価に製作するこ
とができるスピニング成形装置を提供することを目的と
する。さらに、本発明は、上述した問題に鑑みてなされ
たもので、排気ガスを触媒担体2の端面全体から均等に
導入させて排気ガスの浄化効率を向上させることができ
ると共に、全体の長さをコンパクトなものにすることが
できる触媒コンバータを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1のスピニング加
工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、素材管
を所定の角度に偏角させるスピニング成形方法であっ
て、素材管と成形工具とを相対的に公転させると共に、
素材管の中心軸線と成形工具の公転中心軸線とを相対的
に偏心させつつ、偏角させる方向に応じて、公転する成
形工具の素材管に対する周方向の位置と同期して、素材
管に対する成形工具の相対的な軸方向への移動を制御し
て、素材管と成形工具とを相対的に成形進行方向に移動
させることを特徴とするものである。
【0015】請求項2のスピニング成形装置に係る発明
は、上記目的を達成するため、素材管に対して成形工具
を相対的に、公転させる公転駆動手段、軸方向に移動さ
せる軸方向移動手段、および径方向に移動させることに
より偏心させる径方向移動手段を備えてなり、素材管を
所定の角度に偏角させるスピニング成形装置であって、
偏角させる方向に応じて、公転する成形工具の素材管に
対する周方向の位置と同期して、素材管と成形工具とを
相対的に軸方向に往復移動させる往復移動手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0016】請求項3の触媒コンバータに係る発明は、
上記目的を達成するため、触媒容器内に触媒担体が設置
されてなり、触媒容器が、触媒担体を収容する比較的大
径の触媒設置部と、端部に配置された比較的小径の接合
部と、触媒設置部と接合部との間で漸次径が変化するよ
うに形成されたコーン部と、を備えており、触媒設置部
の中心軸線に対して接合部とコーン部の中心軸線が所定
の角度を形成するように偏角成形されてなる触媒コンバ
ータであって、触媒容器を、触媒設置部とコーン部の境
界面が触媒設置部の中心軸線に対して略直交するように
成形したことを特徴とするものである。
【0017】請求項4の触媒コンバータに係る発明は、
上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明におい
て、触媒容器は、素材管をスピニング加工することによ
り成形されてなることを特徴とするものである。
【0018】請求項5の触媒コンバータに係る発明は、
上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明におい
て、スピニング加工は、請求項1に記載のスピニング成
形方法に従って行われたものであることを特徴とするも
のである。
【0019】請求項1の発明では、素材管と成形工具と
を相対的に公転させながら、偏心させる方向と反対方向
に素材管の中心軸線を成形工具の公転中心軸線から相対
的に遠ざけるように偏心させつつ、素材管と成形工具と
を相対的に成形進行方向に移動させる。そして、素材管
に対する成形工具の周方向位置が偏角方向内側から偏角
方向外側に向うときには、素材管に対して成形工具を相
対的に軸方向に移動させ、また、偏角方向外側から偏角
方向内側に向うときには、素材管に対して成形工具が相
対的に軸方向に移動しないように、あるいは素材管に対
して成形工具が相対的に軸方向に反対側へ移動するよう
に、制御する。これにより、素材管の材料が偏角方向外
側で軸方向に延伸するように、あるいは偏角方向内側で
軸方向に収縮するように流動されるため、素材管を所定
の角度に偏角成形することとなる。さらに、素材管に対
する成形工具の周方向位置が偏角方向内側から偏角方向
外側に向うとき、または、偏角方向外側から偏角方向内
側に向うときの成形工具の軌跡が成形方向に対して略直
角の関係となるため、成形工具により素材管が適切に押
圧されて精度よく縮径される。なお、素材管に対する成
形工具の相対的な軸方向への移動量や、素材管の中心軸
線と成形工具の公転中心軸線との偏心ピッチ等を変化さ
せることによって、素材管の偏角角度を変化させる。
【0020】請求項2の発明では、公転駆動手段によっ
て素材管に対して成形工具を相対的に公転させながら、
軸方向駆動手段によって素材管と成形工具とを相対的に
軸方向に移動させると同時に、径方向移動手段によって
素材管の中心軸線と成形工具の公転中心軸線とを相対的
に偏心させて成形進行方向に相対的に移動させるよう制
御する。このとき、往復移動手段によって、成形工具の
素材管に対する周方向位置が偏角方向内側から偏角方向
外側に向うときには、素材管に対して成形工具を相対的
に軸方向に移動させ、また、偏角方向外側から偏角方向
内側に向うときには、素材管に対して成形工具が相対的
に軸方向に移動しないように、あるいは素材管に対して
成形工具が相対的に軸方向に反対側へ移動するように、
成形工具の軸方向の往復移動を制御する。これにより、
素材管の材料が偏角方向外側で軸方向に延伸するよう
に、あるいは偏角方向内側で軸方向に収縮するように流
動させるため、素材管が所定の角度に偏角成形されるこ
ととなる。さらに、素材管に対する成形工具の周方向位
置が偏角方向内側から偏角方向外側に向うとき、また
は、偏角方向外側から偏角方向内側に向うときの成形工
具の軌跡が成形方向に対して略直角の関係となるため、
成形工具が素材管を適切に押圧する。なお、素材管に対
する成形工具の相対的な軸方向への移動量や、素材管の
中心軸線と成形工具の公転中心軸線との偏心ピッチ等を
変化させて制御することによって、素材管の偏角角度は
変化する。
【0021】請求項3の発明では、触媒容器の触媒設置
部とコーン部の境界面が触媒設置部の中心軸線に対して
略直交するように成形されていることにより、従来の触
媒容器のように触媒設置部およびコーン部の境界面と触
媒担体との間にクサビ状の空間が形成されないため、触
媒容器内に導入された排気ガスが触媒担体の端面に均等
にあたることから排気ガスの浄化効率が向上すると共
に、全体の長さがコンパクトとなる。
【0022】請求項4の発明では、請求項3に記載の発
明において、素材管をスピニング加工することにより、
触媒コンバータの触媒容器の成形が実現化される。
【0023】請求項5の発明では、請求項4に記載の発
明において、請求項1に記載のスピニング成形方法に従
って素材管にスピニング加工を行うことにより、触媒コ
ンバータの触媒容器の成形が実現化される。
【0024】
【発明の実施の形態】最初に、本発明のスピニング成形
方法に使用されるスピニング成形装置を図1および図2
に基づいて説明する。なお、この実施の形態では、素材
管1をスピニング成形して触媒コンバータを製造する場
合により説明するが、本発明はこの実施の形態に限定さ
れることなく、他の目的に使用される中空の部材を製造
する場合にも適用することができる。同一符号は、同一
部分または相当する部分を示すものとする。
【0025】この実施の形態で使用されるスピニング成
形装置は、概略、素材管1を保持するクランプ手段11
と、素材管1をその径方向に移動させる径方向移動手段
12と、素材管1をその軸方向に移動させる軸方向移動
手段13と、素材管1に対して成形工具としてのローラ
10を公転駆動する公転駆動手段14と、ローラ10の
公転径を変更する公転径変更手段(図示は省略する)
と、を備えている。公転駆動手段14は基台20の一方
側に設けられ、クランプ手段11、径方向移動手段1
2、および軸方向移動手段13は、基台20の他方側に
設けられている。
【0026】公転駆動手段14は、基台20上のコラム
20aに回転可能に支持されその端面にローラ10を公
転径方向に移動可能に支持するスピンドル21と、所定
の回転数で回転駆動制御することが可能なモータ22
と、このモータ22の回転駆動力をスピンドル21に伝
達するための、スピンドル21に設けられたプーリ23
とモータ22の回転軸に設けられたプーリ24との間に
巻き掛けられたベルトなどの巻き掛け伝動機構25と、
により構成されていている。図1および図2に示した実
施の形態の場合、ローラ10は単一でスピンドル21に
支持されており、そのローラ10の対角線位置にはカウ
ンタバランサ26が支持されている。図示しない公転径
変更手段によって、ローラ10およびカウンタバランサ
26はスピンドル21の径方向に移動される。なお、図
に示された一点鎖線CKは、ローラ10の公転中心軸線
を表している。
【0027】軸方向移動手段13は、基台20上にロー
ラ10の公転中心軸線CKと平行に配設された一対のガ
イドレール30と、両ガイドレール30の間に並行に且
つ軸回りに回転可能に配設されたボールネジ軸31と、
ボールネジ軸31の一端に接続されてそのボールネジ軸
31を軸回りに回転駆動するサーボモータ32と、ガイ
ドレール30上に摺動可能に載置された軸方向移動台3
3と、軸方向移動台33の下面に設けられボールネジ軸
31に螺合されたボールネジナット34と、により構成
されている。サーボモータ32を回転駆動すると、ボー
ルネジ軸31に螺合されたボールネジナット34を介し
て軸方向移動台33が軸方向(図1および図2の左右方
向)に任意の速度で任意の位置まで移動されることとな
る。
【0028】径方向移動手段12は、この実施の形態の
場合、軸方向移動台33上にローラ10の公転中心軸線
CKと直交するように配設された一対のガイドレール4
0と、両ガイドレール40の間に並行に且つ軸回りに回
転可能に配設されたボールネジ軸41と、ボールネジ軸
41の一端に接続されてそのボールネジ軸41を軸回り
に回転駆動するサーボモータ42と、ガイドレール40
上に摺動可能に載置された径方向移動台43と、径方向
移動台43の下面に設けられボールネジ軸41に螺合さ
れたボールネジナット44と、により構成されている。
サーボモータ42を回転駆動すると、ボールネジ軸41
に螺合されたボールネジナット44を介して径方向移動
台43が径方向(図1および図2の上下方向)に任意の
速度で任意の位置まで水平に移動されることとなる。な
お、径方向移動手段12は、上述したように径方向移動
台43を水平に移動させる実施の形態に限定されること
なく、垂直方向に昇降させるなど、ローラ10の公転中
心軸線CKに対して直交する方向であれば、他の方向に
移動させるよう構成することもできる。
【0029】クランプ手段11は、図14に参照される
ように、素材管1を把持する複数の爪からなるコレット
チャック(50)が、径方向移動台43上に設けられた
フレーム(51)に支持されている。
【0030】次に、本発明のスピニング成形方法の実施
の一形態を、以上のように構成されたスピニング成形装
置を使用した場合により、図3〜図9に基づいて詳細に
説明する。
【0031】本発明のスピニング成形方法は、概略、素
材管1と成形工具であるローラ10とを所定の径で相対
的に公転させながら、素材管1の中心軸線C1とローラ
10の公転中心軸線CKとを相対的に偏心させると同時
に素材管1とローラ10とを相対的に軸方向に移動させ
て、素材管1とローラ10とを相対的に成形進行方向に
移動させるもので、この成形進行方向移動時において、
素材管1に対するローラ10の周方向位置が偏角方向内
側から偏角方向外側に向うときには、素材管1に対して
ローラ10を相対的に軸方向に移動させ、また、偏角方
向外側から偏角方向内側に向うときには、素材管1に対
するローラ10の相対的な軸方向の移動を停止させるよ
うに、軸方向移動手段13を制御することにより、素材
管1の端部をスピニング成形しない部分の中心軸線C1
に対して所定の角度に偏角させるものである。
【0032】図3は、本発明により素材管1を偏角させ
る原理を説明するために、図4から図8にそれぞれ示し
た1回の工程(1パス)を模式的に示した図であるが、
素材管1を基準として、ローラ10が素材管1の中間部
から端部に向かって移動するように示されていることに
注意されたい。ここで、偏角方向内側とは、図3におい
て、素材管1の偏角成形される部分の上方を指し、偏角
方向外側とは、素材管1の偏角成形された部分の下方を
指す。
【0033】素材管1をスピニング加工により偏角成形
して触媒コンバータを製造するするに際しては、最初
に、触媒設置部1aと略同じ径の素材管1を用意して、
かかる素材管1をクランプ手段11のコレットチャック
50に把持させる。このとき、素材管1は、その中心軸
線C1とローラ10の公転中心軸線CKとが同一直線上
に位置するように、径方向移動手段12によって配置さ
れている。この状態で、素材管1の軸方向に関して、ロ
ーラ10が素材管1のスピニング成形の開始地点に位置
するように軸方向移動手段13のサーボモータ32を駆
動して素材管1を移動させ、ローラ10を素材管1に対
して所定量押し込むように図示しない公転径変更手段に
よってローラ10の公転径を調整すると共に公転駆動手
段14のモータ22を駆動して、ローラ10の公転径を
所定に維持して公転させながら、径方向移動手段12の
サーボモータ42を駆動して公転するローラ10に対し
て素材管1を偏心移動させると同時に、軸方向移動手段
13のサーボモータ32を駆動して公転するローラ10
から素材管1を抜くように概ね移動させる。ここで、成
形進行方向とは、公転するローラ10に対する素材管1
の、径方向移動手段12による径方向への偏心移動と軸
方向移動手段13による軸方向への移動とを合成した方
向を云う。
【0034】このとき、軸方向移動手段13のサーボモ
ータ32は、より正確には、図3に示すように、素材管
1に対するローラ10の周方向位置が偏角方向内側P
1、P3…から偏角方向外側P2、P4…にそれぞれ向
うときに、素材管1の中間部側から端部側に向かってロ
ーラ10が相対的に軸方向に移動するように、また、素
材管1に対するローラ10の周方向位置が偏角方向外側
P2、P4…から偏角方向内側P3、P5…にそれぞれ
向かうときに、素材管1に対してローラ10が軸方向に
移動しないように、ローラ10の素材管1に対する周方
向位置と同期して駆動制御される。
【0035】これにより、素材管1に対するローラ10
の周方向位置が偏角方向内側P1、P3…から偏角方向
外側P2、P4…に向うときに、素材管1の材料が偏角
方向外側で軸方向に延伸されるように流動するため、従
来の技術のように素材管1の中心軸線C1とローラ10
の公転中心軸線CKを相対的に傾斜させることなく、図
1および図2に示された従来から知られている一般的な
スピニング成形装置を使用して、素材管1の端部が偏角
成形されることとなる。そして、素材管1に対するロー
ラ10の周方向位置が偏角方向内側P1、P3…から偏
角方向外側P2、P4…に向うときのローラの軌跡は、
偏角しようとする中心軸線C2に対して直角となるた
め、素材管1を適切に押圧して精度よく縮径することと
なる。
【0036】図4〜図8は、素材管1から触媒容器1’
のコーン部1cと接合部1bとを連続した一体に偏角成
形する様子を工程順に示したもので、図4においては、
スピニング成形の開始地点は、触媒容器1’の触媒設置
部1aとコーン部1cの境界地点に設定されており、ロ
ーラ10の公転半径がR1となるように図示しない公転
径変更手段が設定されており、偏角方向内側の位置P
1、P3…から偏角方向外側の位置P2、P4…への軸
方向の移動ピッチがp1となるように、公転駆動手段1
4および軸方向移動手段12の駆動速度比率が設定され
ており、また、素材管1の抜き方向(成形進行方向)が
所定の角度θ1となるように、軸方向移動手段13と径
方向移動手段12の駆動速度比率が設定されている。そ
して、図示しない公転径変更手段によって設定された公
転径R1となるまでローラ10を素材管1の成形開始位
置に押し付けながら公転駆動手段によって公転させると
共に(図4の左方を参照)、上述したように、径方向移
動手段12によって公転するローラ10に対して素材管
1を偏心移動させると同時に、軸方向移動手段13によ
ってローラ10の周方向位置に同期させてローラ10に
対する素材管1の軸方向の移動および停止を繰り返しな
がら端部まで抜いて1回の工程が終了すると(図4の右
方を参照)、素材管1の境界地点から端部までのスピニ
ング成形された部分は、その中心軸線(成形進行方向)
C2が素材管1の中心軸線C1に対してθ1の角度に偏
角され、また境界地点の近傍が僅かに縮径されて、そこ
から先端が所定の径に縮径成形されることとなる。その
後、図示しない公転径変更手段によってローラ10を素
材管1に接触させないように径方向外側へ開かせて、軸
方向移動手段13および径方向移動手段12を駆動する
ことによって次の工程のスピニング成形の開始地点にロ
ーラ10が相対的に位置するように素材管1を所定の位
置(後述する)に戻す。
【0037】次いで、2回目の工程では、図5に示すよ
うに、スピニング成形の開始地点が1回目の工程による
縮径終了位置に設定されており、ローラ10の公転半径
がR2(≦R1)となるように図示しない公転径変更手
段が設定されており、偏角方向内側の位置P1、P3…
から偏角方向外側の位置P2、P4…への軸方向の移動
ピッチがp2(≧p1)となるように、公転駆動手段1
4および軸方向移動手段13の駆動速度比率が設定され
ており、また、素材管1の抜き方向(成形進行方向)が
所定の角度θ2(≧θ1)となるように、軸方向移動手
段13と径方向移動手段12の駆動速度比率が設定され
ている。そして、図示しない公転径変更手段によって設
定された公転径R2となるまでローラ10を素材管1の
成形開始位置に押し付けながら公転駆動手段によって公
転させると共に(図5の左方を参照)、上述したよう
に、径方向移動手段12によって公転するローラ10に
対して素材管1を偏心移動させると同時に、軸方向移動
手段13によってローラ10の周方向位置に同期させて
ローラ10に対する素材管1の軸方向の移動および停止
を繰り返しながら端部まで抜いて2回の工程が終了する
と(図5の右方を参照)、素材管1の境界地点から端部
までのスピニング成形された部分は、その中心軸線(成
形進行方向)C2が素材管1の中心軸線C1に対してθ
2の角度に偏角され、また境界地点の近傍が僅かに縮径
されて、そこから先端が所定の径に縮径成形されること
となる。その後、1回目の工程と同様に、ローラ10を
開かせて次の工程のスピニング成形の開始地点にローラ
10が相対的に位置するように素材管1を所定の位置に
戻す。
【0038】3回目の工程では、図6に示すように、ス
ピニング成形の開始地点が2回目の工程による縮径終了
位置に設定されており、ローラ10の公転半径がR3
(≦R2)となるように図示しない公転径変更手段が設
定されており、偏角方向内側の位置P1、P3…から偏
角方向外側の位置P2、P4…への軸方向の移動ピッチ
がp3(≧p2)となるように、公転駆動手段14およ
び軸方向移動手段13の駆動速度比率が設定されてお
り、また、素材管1の抜き方向(成形進行方向)を所定
の角度θ3(≧θ2)となるように、軸方向移動手段1
3と径方向移動手段12の駆動速度比率が設定されてい
る。図示しない公転径変更手段によって設定された公転
径R3となるまでローラ10を素材管1の成形開始位置
に押し付けながら公転駆動手段14によって公転させる
と共に(図6の左方を参照)、上述したように、径方向
移動手段12によって公転するローラ10に対して素材
管1を偏心移動させると同時に、軸方向移動手段13に
よってローラ10の周方向位置に同期させてローラ10
に対する素材管1の軸方向の移動および停止を繰り返し
ながら端部まで抜いて3回の工程が終了すると(図6の
右方を参照)、素材管1の境界地点から端部までのスピ
ニング成形された部分は、その中心軸線(成形進行方
向)C2が素材管1の中心軸線C1に対してθ3の角度
に偏角され、また境界地点から連続して縮径されて、そ
こから先端が所定の径に縮径成形されることとなる。そ
の後、1回目および2回目の工程と同様に、ローラ10
を開かせて次の工程のスピニング成形の開始地点にロー
ラ10が相対的に位置するように素材管1を所定の位置
に戻す。
【0039】4回目の工程では、図7に示すように、ス
ピニング成形の開始地点が3回目の工程による縮径終了
位置に設定されており、ローラ10の公転半径がR4
(≦R3)となるように図示しない公転径変更手段が設
定されており、偏角方向内側の位置P1、P3…から偏
角方向外側の位置P2、P4…への軸方向の移動ピッチ
がp4(≧p3)となるように、公転駆動手段14およ
び軸方向移動手段13の駆動速度比率が設定されてお
り、また、素材管1の抜き方向(成形進行方向)を所定
の角度θ4(≧θ3)となるように、軸方向移動手段1
3と径方向移動手段12の駆動速度比率が設定されてい
る。図示しない公転径変更手段によって設定された公転
径R4となるまでローラ10を素材管1の成形開始位置
に押し付けながら公転駆動手段14によって公転させる
と共に(図7の左方を参照)、上述したように、径方向
移動手段12によって公転するローラ10に対して素材
管1を偏心移動させると同時に、軸方向移動手段13に
よってローラ10の周方向位置に同期させてローラ10
に対する素材管1の軸方向の移動および停止を繰り返し
ながら端部まで抜いて4回の工程が終了すると(図7の
右方を参照)、素材管1の境界地点から端部までのスピ
ニング成形された部分は、その中心軸線(成形進行方
向)C2が素材管1の中心軸線C1に対してθ4の角度
に偏角され、また境界地点から先端近傍までが連続して
縮径されて、そこから先端が所定の径に縮径成形される
こととなる。その後、1回目〜3回目の工程と同様に、
ローラ10を開かせて次の工程のスピニング成形の開始
地点にローラ10が相対的に位置するように素材管1を
所定の位置に戻す。
【0040】5回目の工程では、図8に示すように、ス
ピニング成形の開始地点が4回目の工程による縮径終了
位置に設定されており、ローラ10の公転半径がR5
(≦R4)となるように図示しない公転径変更手段が設
定されており、偏角方向内側の位置P1、P3…から偏
角方向外側の位置P2、P4…への軸方向の移動ピッチ
がp5(≧p4)となるように、公転駆動手段14およ
び軸方向移動手段13の駆動速度比率が設定されてお
り、また、素材管1の抜き方向(成形進行方向)を所定
の角度θ5(≧θ4)となるように、軸方向移動手段1
3と径方向移動手段12の駆動速度比率が設定されてい
る。図示しない公転径変更手段によって設定された公転
径R5となるまでローラ10を素材管1の成形開始位置
に押し付けながら公転駆動手段14によって公転させる
と共に(図8の左方を参照)、上述したように、径方向
移動手段12によって公転するローラ10に対して素材
管1を偏心移動させると同時に、軸方向移動手段13に
よってローラ10の周方向位置に同期させてローラ10
に対する素材管7の軸方向の移動および停止を繰り返し
ながら端部まで抜いて5回の工程が終了すると(図8の
右方を参照)、素材管1の境界地点から端部までのスピ
ニング成形された部分は、素材管1の中心軸線C1に対
するその中心軸線(成形進行方向)C2が最終形状であ
るθ5の角度に偏角され、また境界地点から連続して縮
径されてコーン部1cを形成し、先端が所定の径に成形
されて接合部1bを形成することとなる。
【0041】その後、所定の径に縮径成形された先端の
接合部1bは、図9に示すように、必要に応じて所定の
長さにカットされる。そして、触媒コンバータを製造す
る場合には、素材管1のスピニング成形されていない他
端から触媒担体2を例えばマット3(図19を参照)で
巻回した状態で挿入し、その他端も上述したようにスピ
ニング成形する(図16(d)を参照)。
【0042】なお、本発明は、上述した回数の工程に限
定されることはなく、素材管1の偏角成形する角度など
に応じて変更することができる。また、本発明は、上述
したスピニング成形装置を使用する場合に限定されるこ
とはなく、例えば、素材管1に対してローラ10が軸方
向および/または径方向に移動するよう構成されたスピ
ニング成形装置を使用する場合にも適用することができ
る。さらに、軸方向移動手段13の駆動制御は、素材管
1に対するローラ10の周方向位置が偏角方向内側P
1、P3…から偏角方向外側P2、P4…にそれぞれ向
うときに、素材管1の中間部側から端部側に向かってロ
ーラ10を相対的に軸方向に移動させ、または、素材管
1に対してローラ10を軸方向に移動させることなく、
一方、素材管1に対するローラ10の周方向位置が偏角
方向外側P2、P4…から偏角方向内側P3、P5…に
それぞれ向かうときに、素材管1に対してローラ10を
軸方向に移動させることなく、または、素材管1の端部
側から中間部側に向かってローラ10を相対的に軸方向
に移動させるように、ローラ10の素材管1に対する周
方向位置と同期して駆動制御される。
【0043】次に、本発明のスピニング成形装置の実施
の一形態を、図10および図11に基づいて詳細に説明
する。なお、上述したスピニング成形装置と異なる部分
について説明し、同様または相当する部分については同
じ符号を付してその説明を省略する。
【0044】本発明のスピニング成形装置は、概略、素
材管1を保持するクランプ手段11と、素材管1をその
径方向に移動させる径方向移動手段12と、素材管1を
その軸方向に移動させる軸方向移動手段13と、素材管
1に対して成形工具であるローラ10を公転駆動する公
転駆動手段と、ローラ10の公転径を変更する公転径変
更手段(図示は省略する)と、を備えており、さらに、
偏角させる方向に応じて、公転するローラ10の素材管
1に対する周方向の位置と同期して、素材管1とローラ
10とを相対的に軸方向に往復移動させる往復移動手段
15が設けられている。なお、図10においては、説明
の都合により、往復移動手段15を実際の位相と異なる
ように示したことに注意されたい。
【0045】図10に示すように、公転駆動手段14の
スピンドル21は、コラム20aに対して回転可能に且
つ軸方向に移動可能に支持されており、また、プーリ2
3が相対回転不能に且つ軸方向に摺動可能に設けられて
いる。
【0046】スピンドル21には軸方向にキー溝21a
が形成されており、プーリ23の内側にはキー23aが
取付けられている。プーリ23のキー23aがスピンド
ル21のキー溝21aに摺動可能に係合されていること
により、プーリ23に対してスピンドル21が相対回転
不能に、且つ軸方向に移動できるように構成されてい
る。
【0047】往復移動手段15は、スピンドル21の後
方端(図10における左方端)に回転可能に設けられた
ガイドローラ60と、このガイドローラ60が内接され
るリング部材61と、偏角成形する方向に応じてリング
部材61を俯仰させるように支持する固定部材62およ
び、リング部材61を軸方向に制御可能に移動させるリ
ング部材俯仰駆動機構63と、を備えている。
【0048】スピンドル21の後方端の中心軸線から所
定長さだけ離れた位置には支持軸21bが設けられてお
り、この支持軸21bにガイドローラ60が回転可能に
取付けられている。ガイドローラ60の外周面は、リン
グ部材61に係合し得る形状に成形されている。リング
部材61は固定部材62に対して俯仰可能に係合されて
おり、この固定部材62に係合した部分と反対側の部分
は可動部材65に係合されている。リング部材俯仰駆動
機構63は、可動部材65に設けられたボールネジナッ
ト66と、ボールネジナット66が螺合されるボールネ
ジ軸67と、このボールネジ軸67を軸回りに回転駆動
するサーボモータ68とにより構成されている。サーボ
モータ68を任意の方向に所定量駆動することによっ
て、可動部材65が軸方向に移動されて、リング部材6
1が所定の角度に傾動し、このリング部材61にガイド
ローラ60が内接していることにより、ローラ10がそ
の公転と同期して軸方向に移動することとなる。なお、
リング部材61の傾動する方向は、素材管1を偏角成形
する方向に応じて設定される。
【0049】本発明の往復移動手段15は、上述した実
施の形態に限定されることはない。図示は省略するが、
例えば、固定部材62に代えて、リング部材61の中心
から可動部材65への方向と直交する方向の外側位置に
軸を設け、かかる軸を回転可能に支持することによりリ
ング部材61を回動させるように構成することもでき
る。また、リング部材61とガイドローラ60に替え
て、カムとカムフォロワなどによって構成することもで
き、さらには、スピンドル21の後方端にボールネジ機
構を設けて、スピンドル21の軸方向位置を直接制御す
るよう構成することもできる。
【0050】次に、以上のように構成されたスピニング
成形装置を使用する場合により、本発明のスピニング成
形方法の実施の形態を説明する。なお、この実施の形態
においては、上述した実施の形態と異なる部分のみにつ
いて説明し、上述した実施の形態と同様または相当する
部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0051】上述した実施の形態では、ローラ10の公
転と同期して素材管1に対するローラ10の周方向位置
に応じた軸方向の移動を、軸方向移動手段13の制御の
みによって行っていたが、この実施の形態では、軸方向
移動手段13によってローラ10から抜くように移動さ
れる素材管1に対して、往復移動手段15によってロー
ラ10をその公転と同期して周方向位置に応じて軸方向
に移動させる。
【0052】図11に示すように、往復移動手段15の
リング部材61は、ローラ10が素材管1の偏角方向内
側にあるときに前進(図11の実線を参照)し、素材管
1の偏角方向内側にあるときに後退(図11の鎖線を参
照)するように、傾動されている。そして、軸方向移動
手段13は、ローラ10が後退した位置から前進した位
置に移動するときの速度と略同じ速度で素材管1を軸方
向に反対側へ移動させるよう設定されている。
【0053】このように構成されたスピニング成形装置
では、図3に示したように、素材管1に対するローラ1
0の周方向位置が偏角方向内側P1、P3…から偏角方
向外側P2、P4…にそれぞれ向うときに、ローラ10
が後退して素材管1の中間部側から端部側に向かってロ
ーラ10が抜かれるように軸方向に相対的に移動し、ま
た、素材管1に対するローラ10の周方向位置が偏角方
向外側P2、P4…から偏角方向内側P3、P5…にそ
れぞれ向うときにはローラ10が前進するが、軸方向移
動手段13によって素材管1が軸方向に移動されてロー
ラ10の前進移動が相殺されるために、ローラ10と素
材管1の軸方向に関する相対位置が変わらず、したがっ
て、素材管1に対してローラ10が軸方向に移動しな
い。
【0054】そのため、この実施の形態においても、上
述した実施の形態と同様に素材管1をローラ10によっ
て偏角成形することができる。しかしながら、上述した
実施の形態においては、ローラ10と素材管1の軸方向
に関する移動を軸方向移動手段13のサーボモータ32
の駆動によってのみ制御するため、構成が簡単ではある
が、ローラ10の公転速度が速い場合にはそのローラ1
0の公転に軸方向移動手段13のサーボモータ32を追
従させて制御することが困難となる。したがって、上述
した実施の形態は、ローラ10の公転速度が比較的低い
場合に有効となる。一方、この実施の形態においては、
往復移動手段15によってローラ10が公転と同期して
確実に前進・後退するため、ローラ10の公転速度が速
い場合に有効となる。
【0055】次に、本発明のスピニング成形装置の公転
駆動手段14と往復移動手段15の別の実施の形態を図
12および図13に基づいて説明する。なお、この実施
の形態においては、上述した実施の形態と同様または相
当する部分についてはその説明を省略し、異なる部分に
ついてのみ詳細に説明する。
【0056】この実施の形態においては、公転駆動手段
14のスピンドル21がコラム20aに対して軸方向に
移動することなく回転可能に支持されており、スピンド
ル21の中央にはドローバ70が相対回転不能に且つ軸
方向に移動可能に担持されている。スピンドル21の前
端面には、図示しない径方向移動手段によって径方向に
移動される一対の支軸71が軸方向に延びるように設け
られており、この支軸71には、ローラ10を回転可能
に支持するスリーブ72がそれぞれ嵌挿されている。ド
ローバ70の先端と一方のスリーブ72とは連結部材7
3によって連結されている。スピンドル21の前端面に
はブラケット74が設けられており、このブラケット7
4には一方のスリーブ72と他方のスリーブ72とを連
結するリンク75の中央部が揺動可能に数着されてい
る。なお、図12においては、リンク75と接続される
ブラケット76をスリーブ72にそれぞれ設けた場合を
示し、図13においては、リンク75と接続されるピン
77をスリーブ72にそれぞれ設けた場合を示してい
る。いずれの場合も、リンク75に長穴75aが成形さ
れており、図示しない公転径変更手段によるローラ10
の径方向の移動を妨げることなく、支軸71に対してス
リーブ72を軸方向に駆動することができるよう構成さ
れている。ドローバ70の後端には往復移動手段15が
設けられている。
【0057】このように構成されたスピニング成形装置
を使用するに際しては、往復移動手段15のリング部材
61を所定の姿勢に径動させた状態で、公転駆動手段1
4のモータ22によりスピンドル21を回転させる。ス
ピンドル21の回転に伴ってリング部材61に内接され
たガイドローラ60が回転し、ドローバ70が軸方向に
往復移動されると、これに連結された一方のローラ10
が軸方向に往復移動し、中央がブラケット74に枢着さ
れたリンク75によって連結された他方のローラ10
は、一方のローラ10と対称的に軸方向に往復移動され
ることとなる。したがって、図12において、ガイドロ
ーラ60がリング部材61の下方に内接している状態
(鎖線を参照)では、ドローバ70が右方に突出される
ように移動して、一方のローラ10が上方に実線で示さ
れた軸方向位置に移動し、他方のローラ10が下方に同
じく実線で示された軸方向位置に移動する。
【0058】このとき、径方向移動手段12および軸方
向移動手段13により、素材管1は、偏心移動されると
共に公転するローラ10から抜かれるように軸方向に移
動される。そのため、両ローラ10、10は、上述した
実施の形態と同様に、図3に示したように、それぞれそ
の周方向位置が偏角方向内側P1、P3…から偏角方向
外側P2、P4…に向うときに、素材管1の中間部側か
ら端部側に向かって相対的に軸方向に移動するように、
また、それぞれの周方向位置が偏角方向外側P2、P4
…から偏角方向内側P3、P5…に向かうときに、素材
管1に対してローラ10が軸方向に移動しないように、
ローラ10の素材管1に対する周方向位置と同期して駆
動制御される。これにより、素材管1の端部は、素材管
1が適切に押圧されて精度よく縮径されると共に、偏角
成形されることとなる。そして、この実施の形態におい
ては、一対のローラ10、10を使用するため、スピニ
ング成形を短時間で効率よく行うことができる。
【0059】次に、本発明のスピニング成形装置のクラ
ンプ手段11の別の実施の形態を説明するが、これに先
だって、このようなクランプ手段11を設けることが望
ましい製品を図17および図18に基づいて説明する。
【0060】図17および図18は、素材管1をスピニ
ング加工により偏角成形した触媒コンバータを示したも
ので、触媒コンバータを設置する条件などにより、触媒
容器1’の一方のコーン部1cおよび接合部1bに対し
て他方のコーン部1cおよび接合部1bが角度αを有す
るねじれの位置関係に成形する必要がある場合もある。
このような場合、素材管1の一方の端部を上述したよう
にスピニング成形により偏角したコーン部1cおよび接
合部1bを成形し、その後、素材管1の他方端から触媒
担体2をマット3(図19を参照)に巻回した状態で挿
入し、他方の端部を一方の端部に対して角度αとなるよ
うな姿勢で保持して、かかる他方の端部を同様にスピニ
ング成形により偏角成形してコーン部1cおよび接合部
1bを成形する。
【0061】図14および図15、または図16に示し
た実施の形態におけるクランプ手段11は、素材管1の
一端および他端をそれぞれローラ10によってスピニン
グ成形し得るように、クランプ手段11のフレーム51
を回転させて位置決めする回転手段52と、素材管1を
その中心軸線C1回りに回転駆動して位相を変更する位
相変更手段53と、を備えている。
【0062】回転手段52は、径方向移動台43とフレ
ーム51の間に介装されてなるもので、コレットチャッ
ク50に把持された素材管1の中心軸線C1がローラ1
0の公転中心軸線CKと並行となるように、径方向移動
台43に対してフレーム51を矢印X方向に180度回
転させて位置決めする。
【0063】図14および図15に示された実施の形態
における位相変更手段53は、コレットチャック50が
フレーム51に対して軸回りに回転可能に支持されてお
り(図14および図15の矢印Yを参照)、コレットチ
ャック50がウォームホイール55内に設けられてお
り、このウォームホイール55と噛合されるウォーム5
6、およびこのウォーム56を駆動するためのモータ5
7がフレーム51に設けられて構成されている。
【0064】このように構成されたクランプ手段11で
は、素材管1の一方の端部の偏角成形が完了すると、モ
ータ57を駆動してウォーム56を軸回りに回転させ、
ウォームホイール55内に設けられたコレットチャック
50に把持された素材管1をその軸周りに矢印Y方向へ
角度αだけ回転させる。そして、素材管1の他方の端部
をスピニング成形し得るように、回転手段52によって
フレーム51を径方向移動台43に対して矢印X方向へ
180度回転させる。なお、フレーム51を径方向移動
台43に対して矢印X方向へ180度回転させた後に、
素材管1をその軸周りに矢印Y方向へ角度αだけ回転さ
せてもよい。
【0065】図16に示された実施の形態における位相
変更手段53は、フレーム51のローラ10側とは反対
側に設けられたチャックシリンダ58と、このチャック
シリンダ58を矢印Y方向(図16(b)を参照)に回
動可能に支持するロータリシリンダ59とを備え、ロー
タリシリンダ59がフレーム51に対して近接・遠退移
動可能に設けられてなるものである。
【0066】このように構成されたクランプ手段11で
は、素材管1の一方の端部の偏角成形が完了すると、図
16の(a)に示すように、チャックシリンダ58を開
いた状態でロータリシリンダ59をフレーム51に近接
移動させると共に、コレットチャック50をアンクラン
プ状態としておき、次いで図16の(B)に示すよう
に、チャックシリンダ58を閉じて素材管1の他方の端
部を把持し、ロータリシリンダ59の駆動によって矢印
Y方向に所定角度αだけ回転させ、コレットチャック5
0をクランプ状態にして、素材管1を把持する。その後
図16の(c)に示すように、チャックシリンダ58を
開いてロータリシリンダ59をフレーム51から遠退移
動させ、素材管1の他方の端部をスピニング成形し得る
ように、回転手段52によってフレーム51を径方向移
動台43に対して矢印X方向へ180度回転させ、この
ときまでに素材管1の端部からマット3を巻回した状態
の触媒担体2を素材管1の他方端から挿入し、図16の
(d)に示すように、ローラ10によって素材管1の他
方の端部も同様にスピニングにより偏角成形してコーン
部1cおよび接合部1bを成形する。
【0067】本発明のクランプ手段11は、そのフレー
ム51が径方向移動台43に対して180度回転して位
置決めすることができるように構成するだけでよく、従
来の技術のように所定の角度に傾動させるような複雑な
構成は必要ない。
【0068】次に、本発明の触媒コンバータの実施の一
形態を、上述したスピニング加工方法に従ってスピニン
グ加工装置を用いて製造した場合よって詳細に説明す
る。本発明の触媒コンバータは、概略、触媒容器1’内
に触媒担体2が設置されてなり、触媒容器1’が、触媒
担体2を収容する比較的大径の触媒設置部1aと、端部
に配置された比較的小径の接合部1bと、触媒設置部1
aと接合部1bとの間で漸次径が変化するように形成さ
れたコーン部1cと、を備えており、触媒設置部1aの
中心軸線C1に対して接合部1bとコーン部1cの中心
軸線C2が所定の角度θ5を形成するように偏角成形さ
れてなるもので、触媒容器1’の触媒設置部1aとコー
ン部1cの境界面Kが触媒設置部1aの中心軸線C1に
対して略直交するように成形されている。そして、触媒
容器1’は、素材管1をスピニング加工することにより
成形されてなり、さらには、上述した本発明のスピニン
グ加工方法に従って素材管1を成形してなるものであ
る。
【0069】本発明の触媒コンバータの触媒容器1’
は、その長手方向略中央に触媒担体2が収容される比較
的大径の触媒設置部1aが配設されており、また、両端
には内燃機関の排気管および導出管にそれぞれ接続され
る比較的小径の接合部1bが配設され、触媒設置部1a
と接合部1bとの間には、比較的大径の触媒設置部1a
から比較的小径の接合部1bに向かって漸次縮径するよ
うにコーン部1cが配設されている。このような形状の
触媒容器1’は、触媒設置部1aと略同径の素材管1の
一端側をスピニング加工してコーン部1cと接合部1b
を成形し、他端側からマット3に巻回された触媒担体2
を挿入し、かかる他端側を一端側と同様にスピニング加
工してコーン部1cと接合部1bを成形することにより
一体に成形される。そして、このスピニング加工を行う
ときに、上述したように、素材管1と成形工具であるロ
ーラ10とを所定の径で相対的に公転させながら、素材
管1の中心軸線C1とローラ10の公転中心軸線CKと
を相対的に偏心させると同時に素材管1とローラ10と
を相対的に軸方向に移動させて、素材管1とローラ10
とを相対的に成形進行方向に移動させるのであるが、こ
の成形進行方向移動時において、素材管1に対するロー
ラ10の周方向位置が偏角方向内側から偏角方向外側に
向うときには、素材管1に対してローラ10を相対的に
軸方向に移動させ、また、偏角方向外側から偏角方向内
側に向うときには、素材管1に対するローラ10の相対
的な軸方向の移動を停止させるように、軸方向移動手段
13を制御することにより、素材管1の端部をスピニン
グ成形しない部分である触媒設置部1aの中心軸線C1
に対して所定の角度に偏角させる。この工程は所定の回
数繰り返し行われる。
【0070】このように成形された触媒コンバータの触
媒容器1’は、図19に示すように、触媒設置部1aの
中心軸線C1に対してコーン部1cおよび接合部1bの
中心軸線C2が所定の角度θ5を形成することとなる。
そして、触媒設置部1aとコーン部1cとの境界面K
は、従来の技術(図20)のように触媒担体2の端面と
の間にクサビ型の空間Sが形成されることなく、触媒設
置部1aの中心軸線C1に対して略直交するように成形
される。そのため、排気ガスの流れGが接合部1bから
コーン部1cを経て触媒担体2の端面に均等に導入され
て、効率良く浄化されることとなる。また、触媒コンバ
ータの全長L’は、従来の技術における全長L”よりも
確実に短くなるため、その設置場所に大きなスペースを
要することがなく、しかも、素材管1が短くて済むこと
となる。なお、本発明の触媒コンバータの触媒容器1’
は、素材管1をスピニング加工することにより一体に成
形した上述した実施の形態に限定されることなく、触媒
設置部1aとコーン部1cの境界面Kが触媒設置部1a
の中心軸線C1に対して略直交するように成形されたも
のであれば、例えば触媒設置部1aとコーン部1cおよ
び接合部1bとを個別に成形して接合したものなども含
まれる。
【0071】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、素材管と成形
工具とを相対的に公転させると共に、素材管の中心軸線
と成形工具の公転中心軸線とを相対的に偏心させつつ、
偏角させる方向に応じて、公転する成形工具の素材管に
対する周方向の位置と同期して、素材管に対する成形工
具の相対的な軸方向への移動を制御して、素材管と成形
工具とを相対的に成形進行方向に移動させることによ
り、素材管の材料が偏角方向外側で軸方向に延伸するよ
うに、あるいは偏角方向内側で軸方向に収縮するように
流動されるため、従来の技術のようなワークの傾動手段
を必要とすることなく、素材管を所定の角度に容易に偏
角成形することができ、しかも、成形工具により素材管
を適切に押圧して精度よく縮径させることができるスピ
ニング成形方法を提供することができる。
【0072】請求項2の発明によれば、素材管に対して
成形工具を相対的に、公転させる公転駆動手段、軸方向
に移動させる軸方向移動手段、および径方向に移動させ
ることにより偏心させる径方向移動手段を備えてなるス
ピニング成形装置に、偏角させる方向に応じて、公転す
る成形工具の素材管に対する周方向の位置と同期して、
素材管と成形工具とを相対的に軸方向に往復移動させる
往復移動手段を設けたことにより、成形工具の軸方向の
往復移動を制御して、素材管の材料が偏角方向外側で軸
方向に延伸するように、あるいは偏角方向内側で軸方向
に収縮するように流動させるため、従来の技術のような
ワークの傾動手段を設けることなく、素材管を所定の角
度に安価で容易に偏角成形することができ、しかも、成
形工具が素材管を適切に押圧して精度よく縮径させるこ
とができる小型のスピニング成形装置を提供することが
できる。
【0073】請求項3の発明によれば、触媒設置部の中
心軸線に対して接合部とコーン部の中心軸線が所定の角
度を形成するように偏角成形されてなる触媒コンバータ
の触媒容器を、触媒設置部とコーン部の境界面が触媒設
置部の中心軸線に対して略直交するように成形したこと
により、従来の技術のように触媒設置部およびコーン部
の境界面Kと触媒担体の端面との間にクサビ型の空間が
形成されることなく、触媒設置部の中心軸線に対して略
直交するように成形されるため、排気ガスの流れが接合
部からコーン部を経て触媒単体の端面に均等に導入され
て効率良く浄化され、また、触媒コンバータの全長が確
実に短くなるため、その設置場所に大きなスペースを要
することがなく、しかも、素材管が小さくて済む触媒コ
ンバータを提供することができる。そして、請求項4の
発明によれば、請求項3の発明を実現化させた触媒コン
バータを提供することができる。さらに、請求項5の発
明によれば、請求項4の発明を実現化させた触媒コンバ
ータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピニング成形方法に使用される一般
的なスピニング成形装置の正面図である。
【図2】図1に示したスピニング成形装置の平面図であ
る。
【図3】本発明により素材管を偏角させる原理を説明す
るための、1回の工程を模式的に示した図である。
【図4】本発明の1度目の工程により素材管を偏角成形
する様子を示す説明図である。
【図5】図4の状態から2度目の工程により素材管を偏
角成形する様子を示す説明図である。
【図6】図5の状態から3度目の工程により素材管を偏
角成形する様子を示す説明図である。
【図7】図6の状態から4度目の工程により素材管を偏
角成形する様子を示す説明図である。
【図8】図7の状態から5度目の工程により素材管を偏
角成形する様子を示す説明図である。
【図9】図8の状態から先端の不要な部分をカットして
所定形状のスピニング成形を完了した状態を示す説明図
である。
【図10】本発明のスピニング成形装置の正面図であ
る。
【図11】図10に示したスピニング成形装置の平面図
である。
【図12】本発明のスピニング成形装置における公転駆
動手段と往復移動手段の別の実施の形態を示す部分正面
図である。
【図13】図12に示したスピニング成形装置の要部を
説明するための部分断面図である。
【図14】本発明のクランプ手段の別の実施の形態の構
成を示す説明図である。
【図15】図14の側面図である。
【図16】本発明のクランプ手段のさらに別の実施の形
態の構成とその作動を示す説明図である。
【図17】本発明により成形される製品として、コーン
部および接合部の一方が他方とねじれの関係に成形され
た触媒コンバータを示す斜視図である。
【図18】図17の矢印方向から見た正面図である。
【図19】本発明の触媒容器を示す正面図である
【図20】従来の技術により製造された触媒容器を示す
正面図である
【符合の説明】
1 素材管 10 ローラ(成形工具) 11 クランプ手段 12 径方向移動手段 13 軸方向移動手段 14 公転駆動手段 15 往復移動手段 C1 素材管の中心軸線 C2 偏角成形部分の中心軸線 CK 公転中心軸線 1’ 触媒容器 1a 触媒設置部 1b 接合部 1c コーン部 2 触媒担体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/28 F01N 3/28 311U

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材管を所定の角度に偏角させるスピニ
    ング成形方法であって、 素材管と成形工具とを相対的に公転させると共に、 素材管の中心軸線と成形工具の公転中心軸線とを相対的
    に偏心させつつ、偏角させる方向に応じて、公転する成
    形工具の素材管に対する周方向の位置と同期して、素材
    管に対する成形工具の相対的な軸方向への移動を制御し
    て、素材管と成形工具とを相対的に成形進行方向に移動
    させることを特徴とするスピニング成形方法。
  2. 【請求項2】 素材管に対して成形工具を相対的に、公
    転させる公転駆動手段、軸方向に移動させる軸方向移動
    手段、および径方向に移動させることにより偏心させる
    径方向移動手段を備えてなり、素材管を所定の角度に偏
    角させるスピニング成形装置であって、 偏角させる方向に応じて、公転する成形工具の素材管に
    対する周方向の位置と同期して、素材管と成形工具とを
    相対的に軸方向に往復移動させる往復移動手段を設けた
    ことを特徴とするスピニング成形装置。
  3. 【請求項3】 触媒容器内に触媒担体が設置されてな
    り、触媒容器が、触媒担体を収容する比較的大径の触媒
    設置部と、端部に配置された比較的小径の接合部と、触
    媒設置部と接合部との間で漸次径が変化するように形成
    されたコーン部と、を備えており、触媒設置部の中心軸
    線に対して接合部とコーン部の中心軸線が所定の角度を
    形成するように偏角成形されてなる触媒コンバータであ
    って、 触媒容器を、触媒設置部とコーン部の境界面が触媒設置
    部の中心軸線に対して略直交するように成形したことを
    特徴とする触媒コンバータ。
  4. 【請求項4】 触媒容器は、素材管をスピニング加工す
    ることにより成形されてなることを特徴とする請求項3
    に記載の触媒コンバータ。
  5. 【請求項5】 スピニング加工は、請求項1に記載のス
    ピニング成形方法に従って行われたものであることを特
    徴とする請求項4に記載の触媒コンバータ。
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