JP2003181428A - 生ゴミ処理装置の異常検出方法 - Google Patents
生ゴミ処理装置の異常検出方法Info
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Landscapes
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易な構成で経済的に脱臭排気部の熱触媒の
異常を検出できる生ゴミ処理装置の異常検出方法を提供
すること。 【解決手段】 生ゴミを分解して処理する処理部と、分
解処理された処理物を回収する回収部と、処理部或いは
回収部からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とを備
えた生ゴミの処理装置において、装置外部に設けられた
外気温センサーで測定された装置外温度と、脱臭排気部
を経た排気が通る排気路に設けられた温度センサーで測
定された排気温度とが略等しく、かつ、脱臭排気部の熱
触媒を加熱する発熱体に付設された温度センサーで測定
された発熱体温度が、排気温度より所定温度高ければ、
熱触媒に異常があると判定する。
異常を検出できる生ゴミ処理装置の異常検出方法を提供
すること。 【解決手段】 生ゴミを分解して処理する処理部と、分
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回収部からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とを備
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された発熱体温度が、排気温度より所定温度高ければ、
熱触媒に異常があると判定する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、家庭等の調理場や
食品工場などの食品加工現場、更には、野菜等の田畑な
ど食品生産現場から排出される生物系のゴミ一般を分解
処理する生ゴミ処理装置に関する。特に、脱臭排気部の
熱触媒の異常を検出する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】生ゴミを分解処理する生ゴミ処理装置
は、諸々の装置が既に市場で流通している。例えば、生
ゴミを発酵処理する処理部と、発酵処理された処理物を
回収する回収部と、処理部からの臭気を脱臭して排気す
る脱臭排気部と、を備えた生ゴミ発酵処理装置は、公知
である。この種の生ゴミ処理装置では、生ゴミは、ま
ず、発酵菌等の発酵促進材料と共に、処理部の発酵処理
槽に投入される。投入された生ゴミは、発酵処理槽に装
備された回転撹拌爪によって撹拌され、発酵熟成を促進
される。発酵処理された処理物は、回収部の処理物回収
器へ収容される。そして、最終処理物は、肥料などとし
て再利用される。 【0003】脱臭排気部には、熱触媒等の脱臭手段を装
備された脱臭ケースが備わっている。その脱臭ケース
は、処理部の処理槽に連通されると共に、装置の外部へ
排気するための排気口に連通されている。脱臭ケースに
は、熱触媒が目詰まりする問題がある。この熱触媒の目
詰まりを検出するためには、従来は、熱触媒の上流側に
位置して、熱触媒を加熱する発熱体に付設された温度セ
ンサーで測定された発熱体温度と、熱触媒の下流側に位
置して、熱触媒に付設された温度センサーで測定された
熱触媒温度との温度差を利用して判定していた。そのた
め、熱触媒を挟んで二つの温度センサーが必要であり、
経済的ではなかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、簡
易な構成で経済的に脱臭排気部の熱触媒の異常を検出で
きる生ゴミ処理装置の異常検出方法を提供することを課
題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の生ゴミ処理装置は、次の構成を備える。す
なわち、生ゴミを分解して処理する処理部と、分解処理
された処理物を回収する回収部と、処理部或いは回収部
からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とを備えた生
ゴミの処理装置において、装置外部に設けられた外気温
センサーで測定された装置外温度と、脱臭排気部を経た
排気が通る排気路に設けられた温度センサーで測定され
た排気温度とが略等しく、かつ、脱臭排気部の熱触媒を
加熱する発熱体に付設された温度センサーで測定された
発熱体温度が、排気温度より所定温度高ければ、熱触媒
に異常があると判定することを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
の例に基づいて説明する。本発明は、生ゴミを分解して
処理する処理部と、分解処理された処理物を回収する回
収部と、処理部或いは回収部からの臭気を脱臭して排気
する脱臭排気部と、を備えた任意の生ゴミ処理装置を対
象とすることができる。しかし、以下では、好適実施例
として、典型的な生ゴミ発酵処理装置を例示して説述す
る。なお、本発明の構成は、その主旨から逸脱しない限
り適宜設計変更可能なものである。 【0007】ここでは、生ゴミは、処理部で発酵菌によ
って分解処理される。発酵による処理方法は、連続運転
と経費節減の点で利用価値が高い。しかし、生ゴミの処
理方法は、発酵菌によって糖質を分解する狭義の発酵に
限らず、他の微生物が関与する諸々の分解や、微生物よ
り薬品類の関与が深い分解処理であってもよい。 【0008】例えば、澱粉やセルロース、キチンなどの
天然高分子、ポリカプロラクトンなどの合成高分子を分
解する微生物を、発酵菌に混入させてもよい。すると、
これら高分子を原料とした分解性プラスティックで形成
された包装材や容器も、分解処理される。そのため、生
ゴミを、包装材や容器から分ける必要なく、一緒に処理
部へ投入して分解処理することが可能になる。 【0009】図1ないし3は、それぞれ、本発明による
生ゴミ発酵処理装置の一部切欠正面図、側面断面図、一
部切欠背面図である。 1.要部構成 生ゴミ発酵処理装置は、その主な構成要素として、少な
くとも、処理部(S)、回収部(K)、脱臭排気部
(D)を備える。処理部(S)は、生ゴミを発酵熟成さ
せて分解処理する部分であり、回収部(K)は、処理部
(S)で処理された処理物を回収する部分であり、脱臭
排気部(D)は、処理部(S)或いは回収部(K)から
の臭気を脱臭して排気する部分である。なお、処理物
は、回収部(K)から装置外へ取り出され、肥料等とし
て再利用される。 【0010】2.生ゴミ投入部 この生ゴミ発酵処理装置は、立脚姿勢では縦長の略直方
体であり、その上面に、平板状の蓋(10)が、開閉自
在に設置されている。生ゴミは、この蓋(10)を開け
て投入され自由落下し、その直下の処理部(S)に収容
される。蓋(10)の内部(11)は中空であり、発泡
樹脂等の断熱材が充填されている。 【0011】3.処理部(S) 処理部(S)において、生ゴミは、処理槽(20)内
で、撹拌爪(30)によって撹拌されることで、発酵熟
成が促進され処理される。処理の際に生じる臭気は、脱
臭排気部(D)へ送られて脱臭された後に排気される。
処理物は、処理槽(20)の下に位置する回収部(K)
へ送られて装置外へ排出される。 【0012】3−1.処理槽(20) 処理槽(20)は、生ゴミの投入口(20a)が、上方
の蓋(10)に面して開口し、生ゴミの溜まる底部(2
0b)が、U字状に形成されている。この底部(20
b)のU字形状は、図2に明示されるように、撹拌爪
(30)の回転軌跡に呼応させるためである。処理槽底
部(20b)の裏面には、パネルヒーター(22)が略
全面にわたって張設され、処理槽(10)の室温が加熱
制御されている。室温は、およそ45〜50℃が発酵熟
成に好適である。処理槽(10)は、2重の槽になって
いて、内外の槽壁の間に中空部分(21)が設けられ、
断熱が図られている。 【0013】3−2.撹拌爪(30) 処理槽(20)には、細長い薄板状の撹拌爪(30)が
複数連架されている。撹拌爪(30)は、その中央に設
けられた孔に、撹拌爪支軸(31)を貫通されて支持さ
れる。撹拌爪(30)の長さは、処理槽底部(20b)
のU字形状における円弧の径より若干短い。撹拌爪支軸
(31)は、処理槽底部(20b)の円弧の中心位置で
水平に懸架され、回転駆動される。この配置により、処
理槽(20)に投入された生ゴミは、処理槽底部(20
b)と撹拌爪(30)先端との間で着実に破砕される。
撹拌爪(30)を回転させて生ゴミを撹拌するのは、生
ゴミに十分な空気を均等に供給しながら破砕すると共
に、熱伝導を促進するためである。これによって、生ゴ
ミの発酵熟成と乾燥が、均一に高速で行なわれる。な
お、撹拌爪支軸(31)は、モーター(35)の動力を
伝動チェーン(33)を介して受けて回転駆動される。 【0014】3−3.生ゴミ発酵熟成方法 生ゴミは、上記のように、処理槽(20)に投入され、
ヒーターによる加熱と撹拌爪(30)による撹拌を受け
て、発酵熟成されて処理される。生ゴミを発酵させるた
めには、発酵菌が必要である。そこで、初めて生ゴミを
投入する場合や、発酵菌を補給したい場合には、発酵菌
の付着した副資材を処理槽(20)に投入する。その副
資材としては、好気性の発酵菌を種菌として付着させた
おが屑やゼオライトなどが好適である。生ゴミは、例え
ば1ヶ月等の所定期間、処理槽(20)に滞留され、発
酵熟成処理された後、回収部(K)へ送られる。この
際、処理槽(20)に、生ゴミの半処理物を一部残留さ
せておくと、それに発酵菌が含有されているので、生ゴ
ミを追加して連続投入することができ、処理効率が向上
する。 【0015】生ゴミを効率よく着実に発酵熟成させるた
めには、処理槽(20)の環境を調整したり、撹拌爪
(30)による撹拌を制御することが好ましい。 【0016】3−3−1.処理槽(20)の環境調整 処理槽(20)の室内を、生ゴミが発酵熟成し易い環境
になるように調整するパラメーターとしては、温度、p
Hなどが挙げられる。温度は、処理槽底部(20b)の
裏面に張設されたヒーターによって司り、pHは、石灰
や米糠等のpH調整剤を添加することによって司る。発
酵菌の活性を向上させるためには、酸素発生剤を添加す
る。 【0017】3−3−2.撹拌爪(30)の撹拌制御 撹拌爪(30)による撹拌運転を制御する際のパラメー
ターとしては、生ゴミの内容や量、含水率などが挙げら
れる。生ゴミの内容が、蛋白質分の高い肉類など発酵し
易い物か、繊維質の野菜など発酵し難い物かによって、
撹拌爪(30)の回転速度や回転数を変えたり、場合に
よっては形状の異なる撹拌爪に交換したりする。生ゴミ
の処理程度に応じて、運転様式は変えられる。その運転
様式としては、生ゴミが液状化しない程度に粉砕する破
砕運転や、加熱しながら断続的に短い時間だけ撹拌する
発酵運転、放置時間の長い熟成運転などが挙げられる。 【0018】4.回収部(K) 発酵熟成処理された処理物は、処理槽底部(20b)に
連結された排出路(42)を経て、その下に位置する回
収部(K)へ送られる。回収部(K)には、箱形の処理
物回収器(40)が備わり、排出路(42)から落下す
る処理物を収容する。処理物回収器(40)は、生ゴミ
発酵処理装置の表面に開口した処理物排出口(41)
に、引き出し自在に挿入設置されている。これによっ
て、回収器(40)に充満した処理物は、装置外へ排出
され肥料等として再利用される。 【0019】5.脱臭排気部(D) 発酵熟成処理の際に生じる臭気は、脱臭排気部(D)へ
送られて脱臭された後に排気される。脱臭排気部(D)
は、臭気を脱臭して排気する脱臭ケース(60)と、こ
の脱臭ケース(60)へ生ゴミ処理槽(20)を連通す
る臭気案内ダクト(50)とから成る。回収部(K)の
処理物回収器(40)と脱臭ケース(60)とを連通す
る臭気案内ダクトを付設して、回収部(K)からの臭気
も脱臭するように構成してもよい。 【0020】5−1.臭気案内ダクト(50) 生ゴミ処理槽(20)の上部には、幅広の排気口(5
1)が、図示しない網体及びフィルターを装備されて開
口している。この排気口(51)に、臭気案内ダクト
(50)の上流端(50a)が連結される。臭気案内ダ
クト(50)の上流部分には、上流排気ファンが設けら
れ、生ゴミ処理槽(20)から臭気案内ダクト(50)
への送気に寄与している。臭気案内ダクト(50)は、
図3に明示されるように、その上流端(50a)から下
方へ進むに連れ、断面積が減少していく。そして、下流
端(50b)が、脱臭ケース(60)のダクト連結口に
連結される。 【0021】5−2.脱臭ケース(60) 脱臭ケース(60)は、略箱形であり、臭気案内ダクト
下流端(50b)が連結された端部であるダクト連結口
の他端に、排気口(81)が開口している。臭気案内ダ
クト(50)から流入した臭気は、脱臭ケース(60)
内を、ダクト連結口から脱臭排気口(60a)へ向かっ
て流れる。その中流部に相当する脱臭ケース(60)の
略中央部には、臭気を脱臭する手段としてオゾン発生器
や熱触媒(71)が配設されている。 【0022】熱触媒(71)としては、酸化鉄と酸化マ
ンガンの粉体を表面積の大きいハニカム状に焼成したも
のが利用できる。臭気は、このハニカムに接触して酸化
されて脱臭される。熱触媒(71)は、高率に機能する
200℃程度に加熱される。熱触媒(71)は、自己発
熱型の触媒であってもよい。例えば、触媒入りセラミッ
クに電熱性金属粉を添加して焼結したものに、電極を設
け通電可能に構成すると、温度制御の精密化と省スペー
スに寄与する。 【0023】熱触媒(71)を加熱する手段としては、
発熱体(72)としてヒーターが付設されている。発熱
体(72)は、熱触媒(71)の上流側に配設される。
発熱体(72)は、U字状やW字状、渦巻状など、平面
的に屈曲させて、熱触媒(71)に対向させて設置する
ことで、放熱面積を大きくして効率のよい加熱に寄与さ
せてもよい。必要に応じて、発熱体(72)及び熱触媒
(71)の温度制御に寄与する温度センサーが、発熱体
(72)及び熱触媒(71)のそれぞれ近傍に設置され
ている。 【0024】6.本発明 以上のような生ゴミ発酵処理装置において、本発明は、
脱臭排気部(D)の脱臭ケース(60)内の熱触媒の異
常を、簡易な構成で経済的に検出できるように改善し
た。 【0025】図4は、本発明による一実施例を示すもの
であり、脱臭ケース(60)の周辺の脱臭排気路の説明
図である。排気口(51)を介して処理部(S)の処理
槽(20)に連通している臭気案内ダクト(50)は、
装置外へ直接連通される直接排気路と、脱臭ケース(6
0)へ連通される脱臭路(52)とに分岐される。脱臭
路(52)は、臭気案内ダクト下流端(50b)で、脱
臭ケース(60)に連通している。 【0026】略細長状の脱臭ケース(60)には、臭気
を脱臭する熱触媒(71)と、その上流部に熱触媒(7
1)を加熱する発熱体(72)とが備わっていて、その
間に、発熱体(72)の温度を測定する温度センサー
(72s)が設置されている。従来は、熱触媒(71)
を挟む位置に二つの温度センサーが設けられていたが、
本発明では、発熱体(72)用の温度センサー(72
s)のみに簡略化されている。 【0027】脱臭ケース(60)を通って脱臭された排
気は、排気路(53)から装置外へ排出される。排気路
(53)には希釈ファン(53a)が設置されていて、
排気を希釈する必要のある場合などに駆動されて、装置
外から吸引した空気で排気を希釈して排気する。排気路
(54)には、排気の温度を測定する温度センサー(5
4s)が設置されている。なお、装置を持ち運ぶ際に利
用する凹部の奥など、装置の外部には、外気の温度を測
定する外気温センサーが装備されている。 【0028】熱触媒(71)が、目詰まりなどなく正常
の場合は、装置外部に設けられた外気温センサーで測定
された装置外温度の方が、脱臭排気部(D)を経た排気
が通る排気路(54)に設けられた温度センサー(54
s)で測定された排気温度より低い。また、排気の通過
が円滑であれば、発熱体(71)から放出された熱が滞
留することないので、発熱体(71)に付設された温度
センサー(71s)で測定された発熱体温度は、排気温
度と比べて特段に高いことはない。 【0029】しかし、熱触媒(71)に目詰まりなどの
異常が生じると、装置外温度と排気温度とが略等しくな
り、発熱体温度が排気温度よりかなり高くなる。そこ
で、装置外温度と排気温度とが略等しく、かつ、発熱体
温度が排気温度より所定温度高ければ、熱触媒に異常が
あると判定するようにする。このように外気温センサー
を活用することによって、従来は熱触媒に付設されてい
た温度センサーを省いて、経済的に熱触媒の異常を検出
することができる。 【0030】 【発明の効果】本発明は、以上の構成を備えることによ
って、下記の効果を奏する。請求項1に記載の生ゴミ処
理装置によると、外気温センサーを活用して、装置外温
度と排気温度とが略等しいか否かを一要件として、熱触
媒の正常異常を判定するので、簡易な構成で経済的に熱
触媒の異常を検出することができる。
食品工場などの食品加工現場、更には、野菜等の田畑な
ど食品生産現場から排出される生物系のゴミ一般を分解
処理する生ゴミ処理装置に関する。特に、脱臭排気部の
熱触媒の異常を検出する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】生ゴミを分解処理する生ゴミ処理装置
は、諸々の装置が既に市場で流通している。例えば、生
ゴミを発酵処理する処理部と、発酵処理された処理物を
回収する回収部と、処理部からの臭気を脱臭して排気す
る脱臭排気部と、を備えた生ゴミ発酵処理装置は、公知
である。この種の生ゴミ処理装置では、生ゴミは、ま
ず、発酵菌等の発酵促進材料と共に、処理部の発酵処理
槽に投入される。投入された生ゴミは、発酵処理槽に装
備された回転撹拌爪によって撹拌され、発酵熟成を促進
される。発酵処理された処理物は、回収部の処理物回収
器へ収容される。そして、最終処理物は、肥料などとし
て再利用される。 【0003】脱臭排気部には、熱触媒等の脱臭手段を装
備された脱臭ケースが備わっている。その脱臭ケース
は、処理部の処理槽に連通されると共に、装置の外部へ
排気するための排気口に連通されている。脱臭ケースに
は、熱触媒が目詰まりする問題がある。この熱触媒の目
詰まりを検出するためには、従来は、熱触媒の上流側に
位置して、熱触媒を加熱する発熱体に付設された温度セ
ンサーで測定された発熱体温度と、熱触媒の下流側に位
置して、熱触媒に付設された温度センサーで測定された
熱触媒温度との温度差を利用して判定していた。そのた
め、熱触媒を挟んで二つの温度センサーが必要であり、
経済的ではなかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、簡
易な構成で経済的に脱臭排気部の熱触媒の異常を検出で
きる生ゴミ処理装置の異常検出方法を提供することを課
題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の生ゴミ処理装置は、次の構成を備える。す
なわち、生ゴミを分解して処理する処理部と、分解処理
された処理物を回収する回収部と、処理部或いは回収部
からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とを備えた生
ゴミの処理装置において、装置外部に設けられた外気温
センサーで測定された装置外温度と、脱臭排気部を経た
排気が通る排気路に設けられた温度センサーで測定され
た排気温度とが略等しく、かつ、脱臭排気部の熱触媒を
加熱する発熱体に付設された温度センサーで測定された
発熱体温度が、排気温度より所定温度高ければ、熱触媒
に異常があると判定することを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
の例に基づいて説明する。本発明は、生ゴミを分解して
処理する処理部と、分解処理された処理物を回収する回
収部と、処理部或いは回収部からの臭気を脱臭して排気
する脱臭排気部と、を備えた任意の生ゴミ処理装置を対
象とすることができる。しかし、以下では、好適実施例
として、典型的な生ゴミ発酵処理装置を例示して説述す
る。なお、本発明の構成は、その主旨から逸脱しない限
り適宜設計変更可能なものである。 【0007】ここでは、生ゴミは、処理部で発酵菌によ
って分解処理される。発酵による処理方法は、連続運転
と経費節減の点で利用価値が高い。しかし、生ゴミの処
理方法は、発酵菌によって糖質を分解する狭義の発酵に
限らず、他の微生物が関与する諸々の分解や、微生物よ
り薬品類の関与が深い分解処理であってもよい。 【0008】例えば、澱粉やセルロース、キチンなどの
天然高分子、ポリカプロラクトンなどの合成高分子を分
解する微生物を、発酵菌に混入させてもよい。すると、
これら高分子を原料とした分解性プラスティックで形成
された包装材や容器も、分解処理される。そのため、生
ゴミを、包装材や容器から分ける必要なく、一緒に処理
部へ投入して分解処理することが可能になる。 【0009】図1ないし3は、それぞれ、本発明による
生ゴミ発酵処理装置の一部切欠正面図、側面断面図、一
部切欠背面図である。 1.要部構成 生ゴミ発酵処理装置は、その主な構成要素として、少な
くとも、処理部(S)、回収部(K)、脱臭排気部
(D)を備える。処理部(S)は、生ゴミを発酵熟成さ
せて分解処理する部分であり、回収部(K)は、処理部
(S)で処理された処理物を回収する部分であり、脱臭
排気部(D)は、処理部(S)或いは回収部(K)から
の臭気を脱臭して排気する部分である。なお、処理物
は、回収部(K)から装置外へ取り出され、肥料等とし
て再利用される。 【0010】2.生ゴミ投入部 この生ゴミ発酵処理装置は、立脚姿勢では縦長の略直方
体であり、その上面に、平板状の蓋(10)が、開閉自
在に設置されている。生ゴミは、この蓋(10)を開け
て投入され自由落下し、その直下の処理部(S)に収容
される。蓋(10)の内部(11)は中空であり、発泡
樹脂等の断熱材が充填されている。 【0011】3.処理部(S) 処理部(S)において、生ゴミは、処理槽(20)内
で、撹拌爪(30)によって撹拌されることで、発酵熟
成が促進され処理される。処理の際に生じる臭気は、脱
臭排気部(D)へ送られて脱臭された後に排気される。
処理物は、処理槽(20)の下に位置する回収部(K)
へ送られて装置外へ排出される。 【0012】3−1.処理槽(20) 処理槽(20)は、生ゴミの投入口(20a)が、上方
の蓋(10)に面して開口し、生ゴミの溜まる底部(2
0b)が、U字状に形成されている。この底部(20
b)のU字形状は、図2に明示されるように、撹拌爪
(30)の回転軌跡に呼応させるためである。処理槽底
部(20b)の裏面には、パネルヒーター(22)が略
全面にわたって張設され、処理槽(10)の室温が加熱
制御されている。室温は、およそ45〜50℃が発酵熟
成に好適である。処理槽(10)は、2重の槽になって
いて、内外の槽壁の間に中空部分(21)が設けられ、
断熱が図られている。 【0013】3−2.撹拌爪(30) 処理槽(20)には、細長い薄板状の撹拌爪(30)が
複数連架されている。撹拌爪(30)は、その中央に設
けられた孔に、撹拌爪支軸(31)を貫通されて支持さ
れる。撹拌爪(30)の長さは、処理槽底部(20b)
のU字形状における円弧の径より若干短い。撹拌爪支軸
(31)は、処理槽底部(20b)の円弧の中心位置で
水平に懸架され、回転駆動される。この配置により、処
理槽(20)に投入された生ゴミは、処理槽底部(20
b)と撹拌爪(30)先端との間で着実に破砕される。
撹拌爪(30)を回転させて生ゴミを撹拌するのは、生
ゴミに十分な空気を均等に供給しながら破砕すると共
に、熱伝導を促進するためである。これによって、生ゴ
ミの発酵熟成と乾燥が、均一に高速で行なわれる。な
お、撹拌爪支軸(31)は、モーター(35)の動力を
伝動チェーン(33)を介して受けて回転駆動される。 【0014】3−3.生ゴミ発酵熟成方法 生ゴミは、上記のように、処理槽(20)に投入され、
ヒーターによる加熱と撹拌爪(30)による撹拌を受け
て、発酵熟成されて処理される。生ゴミを発酵させるた
めには、発酵菌が必要である。そこで、初めて生ゴミを
投入する場合や、発酵菌を補給したい場合には、発酵菌
の付着した副資材を処理槽(20)に投入する。その副
資材としては、好気性の発酵菌を種菌として付着させた
おが屑やゼオライトなどが好適である。生ゴミは、例え
ば1ヶ月等の所定期間、処理槽(20)に滞留され、発
酵熟成処理された後、回収部(K)へ送られる。この
際、処理槽(20)に、生ゴミの半処理物を一部残留さ
せておくと、それに発酵菌が含有されているので、生ゴ
ミを追加して連続投入することができ、処理効率が向上
する。 【0015】生ゴミを効率よく着実に発酵熟成させるた
めには、処理槽(20)の環境を調整したり、撹拌爪
(30)による撹拌を制御することが好ましい。 【0016】3−3−1.処理槽(20)の環境調整 処理槽(20)の室内を、生ゴミが発酵熟成し易い環境
になるように調整するパラメーターとしては、温度、p
Hなどが挙げられる。温度は、処理槽底部(20b)の
裏面に張設されたヒーターによって司り、pHは、石灰
や米糠等のpH調整剤を添加することによって司る。発
酵菌の活性を向上させるためには、酸素発生剤を添加す
る。 【0017】3−3−2.撹拌爪(30)の撹拌制御 撹拌爪(30)による撹拌運転を制御する際のパラメー
ターとしては、生ゴミの内容や量、含水率などが挙げら
れる。生ゴミの内容が、蛋白質分の高い肉類など発酵し
易い物か、繊維質の野菜など発酵し難い物かによって、
撹拌爪(30)の回転速度や回転数を変えたり、場合に
よっては形状の異なる撹拌爪に交換したりする。生ゴミ
の処理程度に応じて、運転様式は変えられる。その運転
様式としては、生ゴミが液状化しない程度に粉砕する破
砕運転や、加熱しながら断続的に短い時間だけ撹拌する
発酵運転、放置時間の長い熟成運転などが挙げられる。 【0018】4.回収部(K) 発酵熟成処理された処理物は、処理槽底部(20b)に
連結された排出路(42)を経て、その下に位置する回
収部(K)へ送られる。回収部(K)には、箱形の処理
物回収器(40)が備わり、排出路(42)から落下す
る処理物を収容する。処理物回収器(40)は、生ゴミ
発酵処理装置の表面に開口した処理物排出口(41)
に、引き出し自在に挿入設置されている。これによっ
て、回収器(40)に充満した処理物は、装置外へ排出
され肥料等として再利用される。 【0019】5.脱臭排気部(D) 発酵熟成処理の際に生じる臭気は、脱臭排気部(D)へ
送られて脱臭された後に排気される。脱臭排気部(D)
は、臭気を脱臭して排気する脱臭ケース(60)と、こ
の脱臭ケース(60)へ生ゴミ処理槽(20)を連通す
る臭気案内ダクト(50)とから成る。回収部(K)の
処理物回収器(40)と脱臭ケース(60)とを連通す
る臭気案内ダクトを付設して、回収部(K)からの臭気
も脱臭するように構成してもよい。 【0020】5−1.臭気案内ダクト(50) 生ゴミ処理槽(20)の上部には、幅広の排気口(5
1)が、図示しない網体及びフィルターを装備されて開
口している。この排気口(51)に、臭気案内ダクト
(50)の上流端(50a)が連結される。臭気案内ダ
クト(50)の上流部分には、上流排気ファンが設けら
れ、生ゴミ処理槽(20)から臭気案内ダクト(50)
への送気に寄与している。臭気案内ダクト(50)は、
図3に明示されるように、その上流端(50a)から下
方へ進むに連れ、断面積が減少していく。そして、下流
端(50b)が、脱臭ケース(60)のダクト連結口に
連結される。 【0021】5−2.脱臭ケース(60) 脱臭ケース(60)は、略箱形であり、臭気案内ダクト
下流端(50b)が連結された端部であるダクト連結口
の他端に、排気口(81)が開口している。臭気案内ダ
クト(50)から流入した臭気は、脱臭ケース(60)
内を、ダクト連結口から脱臭排気口(60a)へ向かっ
て流れる。その中流部に相当する脱臭ケース(60)の
略中央部には、臭気を脱臭する手段としてオゾン発生器
や熱触媒(71)が配設されている。 【0022】熱触媒(71)としては、酸化鉄と酸化マ
ンガンの粉体を表面積の大きいハニカム状に焼成したも
のが利用できる。臭気は、このハニカムに接触して酸化
されて脱臭される。熱触媒(71)は、高率に機能する
200℃程度に加熱される。熱触媒(71)は、自己発
熱型の触媒であってもよい。例えば、触媒入りセラミッ
クに電熱性金属粉を添加して焼結したものに、電極を設
け通電可能に構成すると、温度制御の精密化と省スペー
スに寄与する。 【0023】熱触媒(71)を加熱する手段としては、
発熱体(72)としてヒーターが付設されている。発熱
体(72)は、熱触媒(71)の上流側に配設される。
発熱体(72)は、U字状やW字状、渦巻状など、平面
的に屈曲させて、熱触媒(71)に対向させて設置する
ことで、放熱面積を大きくして効率のよい加熱に寄与さ
せてもよい。必要に応じて、発熱体(72)及び熱触媒
(71)の温度制御に寄与する温度センサーが、発熱体
(72)及び熱触媒(71)のそれぞれ近傍に設置され
ている。 【0024】6.本発明 以上のような生ゴミ発酵処理装置において、本発明は、
脱臭排気部(D)の脱臭ケース(60)内の熱触媒の異
常を、簡易な構成で経済的に検出できるように改善し
た。 【0025】図4は、本発明による一実施例を示すもの
であり、脱臭ケース(60)の周辺の脱臭排気路の説明
図である。排気口(51)を介して処理部(S)の処理
槽(20)に連通している臭気案内ダクト(50)は、
装置外へ直接連通される直接排気路と、脱臭ケース(6
0)へ連通される脱臭路(52)とに分岐される。脱臭
路(52)は、臭気案内ダクト下流端(50b)で、脱
臭ケース(60)に連通している。 【0026】略細長状の脱臭ケース(60)には、臭気
を脱臭する熱触媒(71)と、その上流部に熱触媒(7
1)を加熱する発熱体(72)とが備わっていて、その
間に、発熱体(72)の温度を測定する温度センサー
(72s)が設置されている。従来は、熱触媒(71)
を挟む位置に二つの温度センサーが設けられていたが、
本発明では、発熱体(72)用の温度センサー(72
s)のみに簡略化されている。 【0027】脱臭ケース(60)を通って脱臭された排
気は、排気路(53)から装置外へ排出される。排気路
(53)には希釈ファン(53a)が設置されていて、
排気を希釈する必要のある場合などに駆動されて、装置
外から吸引した空気で排気を希釈して排気する。排気路
(54)には、排気の温度を測定する温度センサー(5
4s)が設置されている。なお、装置を持ち運ぶ際に利
用する凹部の奥など、装置の外部には、外気の温度を測
定する外気温センサーが装備されている。 【0028】熱触媒(71)が、目詰まりなどなく正常
の場合は、装置外部に設けられた外気温センサーで測定
された装置外温度の方が、脱臭排気部(D)を経た排気
が通る排気路(54)に設けられた温度センサー(54
s)で測定された排気温度より低い。また、排気の通過
が円滑であれば、発熱体(71)から放出された熱が滞
留することないので、発熱体(71)に付設された温度
センサー(71s)で測定された発熱体温度は、排気温
度と比べて特段に高いことはない。 【0029】しかし、熱触媒(71)に目詰まりなどの
異常が生じると、装置外温度と排気温度とが略等しくな
り、発熱体温度が排気温度よりかなり高くなる。そこ
で、装置外温度と排気温度とが略等しく、かつ、発熱体
温度が排気温度より所定温度高ければ、熱触媒に異常が
あると判定するようにする。このように外気温センサー
を活用することによって、従来は熱触媒に付設されてい
た温度センサーを省いて、経済的に熱触媒の異常を検出
することができる。 【0030】 【発明の効果】本発明は、以上の構成を備えることによ
って、下記の効果を奏する。請求項1に記載の生ゴミ処
理装置によると、外気温センサーを活用して、装置外温
度と排気温度とが略等しいか否かを一要件として、熱触
媒の正常異常を判定するので、簡易な構成で経済的に熱
触媒の異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一部切欠正面図
【図2】同、側面断面図
【図3】同、一部切欠背面図
【図4】脱臭排気路の説明図
【符号の説明】
S 処理部
K 回収部
D 脱臭排気部
10 蓋
11 中空部分
12 開閉支軸
13 取手
20 処理槽
20a 投入口
20b 底部
21 中空部分
22 パネルヒーター
23 側壁
30 撹拌爪
31 撹拌爪支軸
32、34 スプロケット
33 伝動チェーン
35 モーター
40 処理物回収器
40a 側壁
41 処理物排出口
42 排出路
42a フード
43 支点部
44 センサー
45 支持体
46 転倒防止体
50 臭気案内ダクト
50a 臭気案内ダクトの上流端
50b 臭気案内ダクトの下流端
51 排気口
52 脱臭路
53 排気路
53a 希釈ファン
53s 温度センサー
60 脱臭ケース
60a 脱臭排気口
71 熱触媒
72 発熱体
72s 発熱体の温度センサー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D004 AA03 AA04 BA04 CA04 CA19
CA35 CA48 CB28 CB32 CC08
CC12 CC15 DA01 DA02 DA06
DA13 DA20
4D048 AA22 CC38 CC52 CD06 DA01
DA02 DA06 DA20
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 生ゴミを分解して処理する処理部と、分
解処理された処理物を回収する回収部と、処理部或いは
回収部からの臭気を脱臭して排気する脱臭排気部とを備
えた生ゴミの処理装置において、 装置外部に設けられた外気温センサーで測定された装置
外温度と、脱臭排気部を経た排気が通る排気路に設けら
れた温度センサーで測定された排気温度とが略等しく、
かつ、脱臭排気部の熱触媒を加熱する発熱体に付設され
た温度センサーで測定された発熱体温度が、排気温度よ
り所定温度高ければ、熱触媒に異常があると判定するこ
とを特徴とする生ゴミ処理装置の異常検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001387775A JP2003181428A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 生ゴミ処理装置の異常検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001387775A JP2003181428A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 生ゴミ処理装置の異常検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003181428A true JP2003181428A (ja) | 2003-07-02 |
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ID=27596500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001387775A Withdrawn JP2003181428A (ja) | 2001-12-20 | 2001-12-20 | 生ゴミ処理装置の異常検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003181428A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014166260A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Fujitsu General Ltd | 脱臭装置 |
-
2001
- 2001-12-20 JP JP2001387775A patent/JP2003181428A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014166260A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Fujitsu General Ltd | 脱臭装置 |
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