JP2003181238A - ガス透過層接合体およびガス透過層接合体を用いた部品 - Google Patents
ガス透過層接合体およびガス透過層接合体を用いた部品Info
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Abstract
問題とならないような、ガス透過層接合体およびガス透
過層接合体を用いた部品の提供。 【解決手段】基体11にガス透過層28を積層してなる
積層体10と、支持層26に中間層24を積層してなる
支持体11とを積層してなるガス透過層接合体12であ
って、ガス透過層28と中間層24の接合されるそれぞ
れの面を活性化処理した後、活性化処理面同士が対向す
るように当接して重ね合わせて積層接合してガス透過層
接合体12を製造する。ガス透過層接合体12より基体
22を除去して支持体11にエッチング加工を施して開
口接合材30を製造してガス分離膜部品とし、またはメ
ッシュ板34や基台36を積層してガス分離膜ユニット
として、水素分離装置などに適用する。
Description
を積層してなる積層体と、支持層に中間層を積層してな
る支持体とを積層してなるガス透過層接合体およびガス
透過層接合体を用いた部品に関する。
つれて、高純度水素を得るための改質器用途に水素分離
膜を用いた水素分離装置が注目されてきており、これに
適用される各種の水素分離部品が提案されている。例え
ば、特願2000−099674号では、金属支持体と
水素ガス分離性材料とをクラッド加工法により直接積層
した後、金属支持体にエッチング法を用いて多数の細孔
を設けることにより水素ガス分離ユニットを形成してい
る。しかしながらこのような直接積層では、材料のハン
ドリング性などの点から、より一層の水素ガス分離性材
料の薄箔化は困難であるという問題点があった。
問題に鑑みて、極薄のガス透過層を用いてもハンドリン
グ性が問題とならないような、基体にガス透過層を積層
してなる積層体と、支持層に中間層を積層してなる支持
体とを積層してなるガス透過層接合体、およびガス透過
層接合体を用いた部品を提供することを課題とする。
解決手段として本発明のガス透過層接合体は、基体にガ
ス透過層を積層してなる積層体と、支持層に中間層を積
層してなる支持体とを積層してなるガス透過層接合体で
あって、積層体のガス透過層と支持体の中間層との接合
面が、接合されるそれぞれの面を活性化処理した後、活
性化処理面同士が対向するように当接して重ね合わせて
積層接合してなる構成である。好ましくは前記活性化処
理が、不活性ガス雰囲気中でグロー放電を行わせて、前
記接合されるそれぞれの面をスパッタエッチング処理す
る構成である。また好ましくは前記基体が、高分子層か
らなる構成である。
発明の部品は、第1の解決手段に記載のガス透過層接合
体を用いた構成である。
する。図3は、本発明のガス透過層接合体12の一実施
形態を示す概略断面図であり、基体22の片面にガス透
過層28を積層してなる積層体10と、支持層26に中
間層24を積層してなる支持体11を積層接合してなる
例を示している。図1は、本発明のガス透過層接合体1
2の製造に用いる積層体10の一実施形態を示す概略断
面図であり、基体22の片面にガス透過層28を積層し
てなる例を示しており、例えば基体22に蒸着やスパッ
タリングなどの方法によりガス透過層28を積層するこ
とで製造することができる。また図2は、本発明のガス
透過層接合体12の製造に用いる支持体11の一実施形
態を示す概略断面図であり、支持層26の片面に中間層
24を積層してなる例を示しており、例えば支持層26
に蒸着やスパッタリングなどの方法により中間層24を
積層することで製造することができる。なおガス透過層
や中間層が極薄である場合には、基体や支持層はそれぞ
れガス透過層や中間層のハンドリング性を確保する働き
をも担っている。
合体12を製造可能であり、ガス透過層接合体を用いた
部品を充分に支持しうる強度などを有する素材で、エッ
チング加工が可能であれば特にその種類は限定されず、
ガス透過層接合体12の用途により適宜選択して用いる
ことができる。例えば、ステンレス鋼、ニッケル、ニッ
ケル基合金、銅合金、鉄・ニッケル合金などを適用する
ことができる。ガス透過層接合体12の用途が水素分離
装置などであれば、支持層26としてはステンレス鋼な
どを適用することができる。また支持層26の厚みは、
10〜500μmが好ましい。10μm未満では充分な
強度を維持することが難しく、500μmを超えるとエ
ッチング加工に向かなくなるとともに重くなり過ぎる。
合体12を製造可能であり、支持層26をエッチング加
工する際にガス透過層28に悪影響が及ぶことを抑止し
うる素材であれば特にその種類は限定されずガス透過層
接合体12の用途により適宜選択して用いることができ
る。例えば、ガス透過層接合体12の用途が水素分離装
置などであれば、中間層24としては、銀などを適用す
ることができる。中間層24は、板材でもよいし、メッ
キや蒸着やスパッタリングなどによる膜材であってもよ
い。また中間層24の厚みは、1〜200μmが好まし
い。1μ未満ではガス透過層に及ぶ可能性のある悪影響
を充分に抑止することが難しく、200μmを超えると
エッチング加工に向かなくなるとともに重くなり過ぎ
る。より好ましくは、5〜100μmである。
層接合体12を製造可能であり、目的とするガスなどを
充分に透過しうる素材であれば特にその種類は限定され
ずガス透過層接合体12の用途により適宜選択して用い
ることができる。ガス透過層接合体12の用途が水素分
離装置などであれば、ガス透過層28としては、パラジ
ウム、パラジウムを含む合金(例えばパラジウム・銀合
金、パラジウム・ホルミウム合金、パラジウム・ガドリ
ニウム合金など)、ジルコニウム・ニッケル合金などを
適用することができる。ガス透過層28は、板材でもよ
いし、メッキや蒸着やスパッタリングなどによる膜材で
あってもよいし、アモルファスであってもよいし、複数
層のガス透過層からなる積層材であってもよい。またガ
ス透過層28の厚みは、1〜100μmが好ましい。1
μ未満ではピンホールを生じやすくなり、100μmを
超えると透過効率が低下したり重くなり過ぎる。より好
ましくは、1〜20μmである。
体12を製造可能であり、ガス透過層28を積層可能な
素材であれば特にその種類は限定されず、ガス透過層接
合体12の用途により適宜選択して用いることができ
る。例えば、支持層に適用できる素材や高分子素材など
である。ガス透過層接合体12の用途が水素分離装置な
どであれば、基体22としてはポリイミドなどを適用す
ることができる。また基体22の厚みは、10〜500
μmが好ましい。10μm未満では充分な強度を維持す
ることが難しく、500μmを超えると重くなり過ぎ
る。より好ましくは、25〜150μmである。
クなどの有機高分子物質やプラスチックに粉末や繊維な
どを混ぜた混合体などを適用することができる。プラス
チックとしては、例えば、アクリル樹脂、アミノ樹脂
(メラミン樹脂、ユリア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂な
ど)、アリル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、液晶
ポリマー、EEA樹脂(Ethylene Ethylacrylate 樹
脂)、AAS樹脂(Acrylonitrile Acrylate Styrene
樹脂)、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styren
e 樹脂)、ACS樹脂(Acrylnitrile Chlorinated Pol
yethylene Styrene 樹脂)、AS樹脂(Acrylonitrile
Styrene 樹脂)、アイオノマー樹脂、エチレンポリテト
ラフルオロエチレン共重合体、エポキシ樹脂、珪素樹
脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、弗化エ
チレンプロピレン、弗素樹脂、ポリアセタール、ポリア
リレート、ポリアミド(6ナイロン、11ナイロン、1
2ナイロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナ
イロンなど)、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルサルホン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリシクロヘキンジメルテレフタレート、ポ
リトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフ
タレートなど)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリ
プロピレンなど)、ポリカーボネート、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、ポリサルホン、ポリスチレン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリブタジエン、ポリブテ
ン、ポリメチルペンテンなどを適用することができる。
に示す基体22にガス透過層28を積層してなる積層体
10と、図2に示す支持層26に中間層24を積層して
なる支持体11を積層接合してなるものであって、以下
に説明する活性化接合法を用いることによって製造する
ことができる。図9に示すように、真空槽52内におい
て、巻き戻しリール62に設置された積層体10を形成
するガス透過層28側の、支持体11を形成する中間層
24との接合予定面側を、活性化処理装置70で活性化
処理する。同様にして巻き戻しリール64に設置された
支持体11を形成する中間層24側の、積層体10を形
成するガス透過層28との接合予定面側を、活性化処理
装置80で活性化処理する。
る。すなわち、真空槽52内に装填された支持体11を
形成する支持層26側、積層体10を形成する基体22
側をそれぞれアース接地された一方の電極Aと接触さ
せ、絶縁支持された他の電極Bとの間に、10〜1×1
0−3Paの極低圧不活性ガス雰囲気好ましくはアルゴ
ンガス中で、1〜50MHzの交流を印加してグロー放
電を行わせ、グロー放電によって生じたプラズマ中に露
出される電極Aと接触した支持体11を形成する中間層
24側、積層体10を形成するガス透過層28側のそれ
ぞれの面積が、電極Bの面積の1/3以下となるように
スパッタエッチング処理する。なお不活性ガス圧力が1
×10−3Pa未満では安定したグロー放電が行いにく
く高速エッチングが困難であり、10Paを超えると活
性化処理効率が低下する。印加する交流は、1MHz未
満では安定したグロー放電を維持するのが難しく連続エ
ッチングが困難であり、50MHzを超えると発振し易
く電力の供給系が複雑となり好ましくない。また、効率
よくエッチングするためには電極Aと接触した支持体1
1を形成する中間層24側、積層体10を形成するガス
透過層28側のそれぞれの面積を電極Bの面積より小さ
くする必要があり、1/3以下とすることにより充分な
効率でエッチング可能となる。
を形成する中間層24側、積層体10を形成するガス透
過層28側を積層接合する。積層接合は、支持体11を
形成する中間層24側、積層体10を形成するガス透過
層28側のそれぞれ活性化処理された面が対向するよう
にして両者を当接して重ね合わせ圧接ユニット60で冷
間圧接を施すことによって達成することができる。この
際の積層接合は低温度で可能であり、積層体10、支持
体11ならびに接合部に組織変化や合金層の形成などと
いった悪影響を軽減または排除することが可能である。
Tを積層体、支持体の温度(℃)とするとき、0℃<T
≦300℃で良好な圧接状態が得られる。0℃以下では
特別な冷却装置が必要となり、300℃を超えると組織
変化などの悪影響が生じてくるため好ましくない。また
T<(基体の耐熱温度)であることが好ましい。さらに
この際の積層接合は低加圧力での接合が可能であるた
め、ガス透過層接合体の残留応力を低く抑えることがで
きる。
の層厚みを有するガス透過層接合体12を形成すること
ができ、巻き取りロール66に巻き取られる。さらに必
要により所定の大きさに切り出して、図3に示すガス透
過層接合体12を製造することができる。またこのよう
にして製造されたガス透過層接合体12に、接合界面で
の合金層の形成などの問題が起こらない程度に必要によ
り残留応力の除去または低減などのために熱処理を施し
てもよい。なお図1に示す積層体10は、上記の図9の
説明において、支持体11の代わりに基体22を用い、
積層体10の代わりに電解箔や圧延箔などの板材のガス
透過層28を用いることによっても製造することが可能
であり、同様に図2に示す支持体11は、上記の図9の
説明において、支持体11の代わりに電解箔や圧延箔な
どの板材の支持層26を用い、積層体10の代わりに電
解箔や圧延箔などの板材の中間層24を用いることによ
っても製造することが可能である。
チ処理を用いることができる。すなわち真空槽内に予め
所定の大きさに切り出された支持体や積層体の板材を複
数枚装填して活性化処理装置に搬送して垂直または水平
など適切な位置に処理すべき面を対向または並置した状
態などで設置または把持して固定して活性化処理を行
い、さらに支持体や積層体の板材を保持する装置が圧接
装置を兼ねる場合には活性化処理後に設置または把持し
たまま圧接し、支持体や積層体の板材を保持する装置が
圧接装置を兼ねない場合にはプレス装置などの圧接装置
に搬送して圧接を行うことにより達成される。なお活性
化処理は、支持体や積層体の板材を絶縁支持された一方
の電極Aとし、アース接地された他の電極Bとの間で行
うことが好ましい。
素材からなる場合には、図4に示すようにガス透過層接
合体12から基体22を除去した3層構造のガス透過層
積層材14や、図5、6に示すように3層構造のガス透
過層積層材14に1段または複数段のエッチング加工を
施した中間開口材16や開口接合材30、ガス透過層接
合体12の支持体11に1段または複数段のエッチング
加工を施したもの、さらに図7に示すように開口接合材
30にメッシュ板34や基台36を積層したユニット3
2などである。図3に示すガス透過層接合体12におい
て、基体22とガス透過層28の接合強度が、ガス透過
層28と中間層24との接合強度や、中間層24と支持
層26との接合強度や、ガス透過層28自体の強度など
よりも充分に低い場合には、基体22を容易に剥離させ
ることが可能である。また必要により基体22に熱処理
や化学処理などの適切な手段を用いて、基体22を溶融
・溶解させたり、基体22とガス透過層28の接合強度
を低下させて、基体22を除去しやすくさせることも可
能である。さらに基体22が支持体11に適用される素
材からなる場合には、ガス透過層接合体が支持層−中間
層−ガス透過層−中間層−支持層の5層構造となり、こ
の両面に1段または複数段のエッチング加工を施した中
間開口材や開口接合材、さらにこれらにメッシュ板34
や基台36を積層したユニットなども部品とすることが
できる。
間層−ガス透過層の3層構造のガス透過層積層材14
に、2段のエッチング加工を施して、所定の開口率で支
持層26や中間層24に少なくとも1つの開口を設ける
ことができる。この場合、支持層26、中間層24の材
質、エッチング液などを適切に選定することにより、こ
の中間層24をエッチングストップ層として機能させる
ことができ、ガス透過層28に悪影響を与えることなく
エッチング加工を施すことができる。すなわち、支持層
26を加工する1段目のエッチングでは中間層24をエ
ッチングストップ層として機能させて図5に示す中間開
口材16を製造し、支持層26の開口を通じて中間層2
4を加工する2段目のエッチングではガス透過層28が
エッチングの影響を受けないように開口を設けることが
でき、図6に示す開口接合材30を製造することができ
る。例えば図4に示す3層構造のガス透過層積層材14
が、ステンレス(支持層26)−銀(中間層24)−パ
ラジウム合金(ガス透過層28)構造である場合、エッ
チング液として、ステンレス箔26に対しては塩化第二
鉄液を用い、銀箔24に対しては硝酸第二鉄液を用いる
ことにより、銀箔24をエッチングストップ層として機
能させることができ、ガス透過層28に悪影響を与える
ことなく支持層26および中間層24に開口を設けるこ
とができる。同様にして支持層−中間層−ガス透過層−
中間層−支持層の5層構造のガス透過層接合体にエッチ
ング加工を施すことによって、ガス透過層の両面に開口
を設けた開口接合材を製造することができる。
膜ユニットに適用することができる。さらにガス分離膜
部品やガス分離膜ユニットは水素分離装置などへ適用す
ることもできる。ガス分離膜部品は、例えば、ガス透過
層接合体の支持体にエッチング加工を施したものや、3
層構造のガス透過層接合材の支持体にエッチング加工を
施した中間開口材や開口接合材、支持層−中間層−ガス
透過層−中間層−支持層の5層構造のガス透過層接合体
の両面にエッチング加工を施した中間開口材や開口接合
材などである。
ように、開口接合材30にメッシュ板34を積層したも
のであり、あるいは基台36をさらに積層したものであ
る。図6に示す開口接合材30は、図4に示す支持層−
中間層−ガス透過層の3層構造のガス透過層積層材14
の支持体11に複数段のエッチング加工を施して製造し
たもので、ガス透過層28の片面に開口を有し他面が露
出した形態である。この開口接合材30のガス透過層露
出面側にメッシュ板34を、また必要により基台36を
積層してレーザー溶接などで接合することにより図7に
示すユニット32を製造することができる。メッシュ板
34は開口接合材の保護や補強などを図るためのもので
あり、ステンレス鋼などにエッチング加工などを施して
貫通孔を設けたものである。基台36は、開口接合材の
保持やガス透過層より透過した水素などの目的とする透
過ガスを集めるためのものであり、例えば図8に示すよ
うに基台の表面や内部に透過ガスHのための溝やトンネ
ルなどの導出路を設けたものである。また必要により、
基台表面にガス分離膜部品やメッシュ板を支える基台の
凸部39を設けることによってガス分離膜部品やメッシ
ュ板の変形を抑止することができる。さらに基台の他の
面にも適切な導出路を設けることにより、基台の上下面
や側面にも開口接合材を配置することができ、ガス分離
膜ユニットのガス分離能力を高めることができる。例え
ば、基台の上下面に導出路を設けて2つの開口接合材を
積層した場合、ガス分離能力はほぼ2倍となる。なお必
要により開口接合材の供給ガスG側にメッシュ板を積層
してもよいし、ガス透過層の両面に開口を有する開口接
合材を用いる場合は、開口接合材と基台36の間のメッ
シュ板34を省略してもよい。
膜ユニットに適用する場合、図7に示すように、目的と
するガスの分離効率を高めるために、供給ガスG側の開
口部は開口の総面積を増してガス透過層と供給ガスGと
の接触面積を大きくすることが求められる。ガス透過層
接合材の支持体部分に丸孔や長孔などの開口を多数設け
ることでは開口間に支持体部分が残るため開口率は低く
なり、そのためガス透過層接合材自体を大きくしなけれ
ばらなくなが、逆に各開口を大きくして開口間の残部を
減らすことにより開口率を上げて開口の総面積を増すこ
とができる。本発明の部品では、支持体に複数段のエッ
チング加工を施すことにより、各開口の面積を増しても
支持体のエッチング加工によるガス透過層へのピンホー
ル発生などの悪影響はないため、各開口の大きさはエッ
チング加工による制限は受けずに、ガス透過層の強度な
どにより決定することができる。各開口の大きさは形状
により異なるが、幅または短径で1mm〜100mm、
あるいは面積で1mm2〜10000mm2であること
が好ましい。1mm未満では充分な接触面積が得られ
ず、100mmを超えると強度が不足してくる。同様に
1mm2未満では充分な接触面積が得られず、1000
0mm2を超えると強度が不足してくる。より好ましく
は、幅または短径で2mm〜10mm、あるいは面積で
4mm2〜100mm2である。開口接合材は、溶接し
ろなどの固定や保持のための領域の枠部とガス透過層を
露出させるための孔開け加工を施された領域の開口部か
らなり、さらに開口部はガス透過層を露出させる少なく
とも1つの開口と開口間に残された支持体部分の仕切か
らなる。開口面積を開口部におけるガス透過層の露出し
た面積とし、仕切面積を開口部におけるガス透過層が隠
れた非露出面積とするとき、開口面積の総和と仕切面積
の総和の比率である開口率は、開口率(%)=露出総面
積/(露出総面積+仕切総面積)で表すことができる。
なお開口率は50%〜99%が好ましい。50%未満で
はガス分離効率が悪く99%を超えると強度が不足す
る。より好ましくは70%〜95%であり、さらに好ま
しくは80%〜90%である。
図1に示す積層体10として50μm厚みのポリイミド
フィルムからなる基体22にパラジウム・銀合金からな
るガス透過層28を蒸着法により5μm積層したものを
用い、図2に示す支持体11として厚み100μmのス
テンレス(JIS規定のSUS430)箔からなる支持
層26に厚み20μmの銀層からなる中間層24を積層
したものを用いた。積層体10、支持体11を図9に示
す製造装置50にセットし、真空槽52内の活性化処理
ユニット70および80でスパッタエッチング法により
それぞれ活性化処理した。次に圧接ユニット60を用い
て、これら活性化処理された積層体10、支持体11
を、活性化処理面同士を重ね合わせて圧接して積層接合
して図3に示すガス透過層接合体12を製造した。次に
ガス透過層接合体12よりポリイミドフィルム22を除
去して図4に示すガス透過層積層材14を製造し、ガス
透過層積層材14に1段目のエッチング加工を施して図
5に示す中間開口材16を製造し、続いて中間開口材1
6に2段目のエッチング加工を施して図6に示す開口接
合材30を製造した。さらに開口接合材30にメッシュ
板34、基台36を接合して図7に示すユニット32を
製造した。
接合体は、基体にガス透過層を積層してなる積層体と、
支持層に中間層を積層してなる支持体とを積層接合して
なるものであり、本発明の部品はガス透過層接合体を用
いたものである。このため極薄のガス透過層を用いても
ハンドリング性が問題とはならず、ガス分離膜ユニット
などへの適用も好適である。
実施形態を示す概略断面図である。
実施形態を示す概略断面図である。
概略断面図である。
ある。
図である。
略断面図である。
す概略断面図である。
を示す概略平面図である。
形態を示す概略断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基体にガス透過層を積層してなる積層体
と、支持層に中間層を積層してなる支持体とを積層して
なるガス透過層接合体であって、積層体のガス透過層と
支持体の中間層との接合面が、接合されるそれぞれの面
を活性化処理した後、活性化処理面同士が対向するよう
に当接して重ね合わせて積層接合してなることを特徴と
するガス透過層接合体。 - 【請求項2】 前記活性化処理が、不活性ガス雰囲気中
でグロー放電を行わせて、前記接合されるそれぞれの面
をスパッタエッチング処理することを特徴とする請求項
1に記載のガス透過層接合体。 - 【請求項3】 前記基体が、高分子層からなることを特
徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のガス透過層
接合体。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のガス
透過層接合体を用いたことを特徴とする部品。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003311867A (ja) * | 2002-04-24 | 2003-11-06 | Toyo Kohan Co Ltd | 分離膜積層材および分離膜積層材を用いた部品 |
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JP2003311867A (ja) * | 2002-04-24 | 2003-11-06 | Toyo Kohan Co Ltd | 分離膜積層材および分離膜積層材を用いた部品 |
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