JP2003178856A - 外部加熱部材及びその製造方法、並びに、定着装置 - Google Patents

外部加熱部材及びその製造方法、並びに、定着装置

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JP2003178856A
JP2003178856A JP2001378842A JP2001378842A JP2003178856A JP 2003178856 A JP2003178856 A JP 2003178856A JP 2001378842 A JP2001378842 A JP 2001378842A JP 2001378842 A JP2001378842 A JP 2001378842A JP 2003178856 A JP2003178856 A JP 2003178856A
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Yosuke Tsutsumi
洋介 堤
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大型化することなく、定着部材の接着
破壊を確実に防止することができるのは勿論のこと、定
着部材に対する汚染の少なく、且つ高い熱伝導率と優れ
た温度制御特性とを示す外部加熱部材、及びその製造方
法、並びに、定着装置を提供すること。 【解決手段】 熱源103と、基材102と、前記基材
上に最外層として設けられた低表面エネルギー性の複合
金属メッキ層101と、を有することを特徴とする外部
加熱部材、及びその製造方法、並びに、それを備えた定
着装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、加熱部材
とこれに圧接する加圧部材とを備え、該両部材の圧接部
分を通し未定着トナー像を有する記録媒体を通過させる
ことによって記録媒体上にトナーを融着させて定着を行
う熱定着方式の定着装置における定着部材(例えば、加
熱部材や加圧部材など)を外部からを加熱するために使
用される外部加熱部材及びその製造方法、並びに、定着
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やプリンター、あるいはフ
ァクシミリ等の画像形成装置に使用される定着装置とし
ては、例えば、内部に加熱源を有する金属製コアの表面
にトナー像との剥離性を得る為の表面離型層を被覆した
加熱定着ロール若しくは既金属製コアのと表面離型層の
間に弾性層を形成した加熱定着ロール、更には、無端状
のベルト基材上に剥離性を得る為の表面離型層を被覆し
た定着ベルト、若しくは無端状のベルト基材上に弾性層
を介して剥離性を得る為の表面離型層を被覆した定着ベ
ルト等と、金属製コアの表面に被覆層を設けた加圧ロー
ルや加圧ベルトとを互いに圧接し、これらの加熱部材と
加圧部材とのニップ部に、未定着トナー像を担持した転
写材を通過させることにより、熱及び圧力で転写材上に
未定着トナー像を定着するように構成したものが用いら
れている。この定着装置は、転写材が加熱部材と加圧部
材とのニップ部を通過する際に、転写材によって定着部
材の熱が奪われるため、加熱部材表面の温度が低下す
る。そのため、このような定着装置では、定着部材の内
部より大電力ランプで加熱し、定着部材表面の温度低下
を防止するようになっている。
【0003】しかし、上記定着部材の表面には、熱伝導
率の低い弾性体層が被覆されていたり、高速化を実現す
る目的で高強度化を図る為、金属製コアや無端状のベル
ト基材の厚みを十分な厚みとする必要が有り、加熱部材
の表面と金属製コアとの間や加熱部材の表面と無端状の
ベルト基材との間に必然的に温度差が生じ、加熱部材の
熱が転写材によって奪われ、加熱定着ロールの表面温度
が低下した場合に、大電力ランプで急激に加熱すると、
金属製コアの温度や無端状のベルト基材が急激に上昇し
てしまい、金属製コア若しくは無端状のベルト基材と弾
性体層や表面離型層との間に接着破壊が発生するという
問題点があった。
【0004】そこで、かかる問題点を解決するため、定
着部材の表面に補助加熱用の外部加熱部材を接触配置す
ることで、この外部加熱部材によって定着部材の表面を
直接加熱し、定着部材表面の温度低下を防止するととも
に、定着部材の内部からの急激な加熱を回避可能とした
技術が既に提案されている。
【0005】しかしながら、かかる技術の場合には、外
部加熱ロールの温度を一定範囲に維持するために、外部
加熱部材内部のランプをON−OFFさせる必要がある
が、このときに発生する温度ドリフトは、定着部材の表
面温度にすぐに影響し、転写材の画質にムラを発生させ
てしまうという問題点が新たに生じる。
【0006】そこで、上記の問題点を防止するために
は、特開昭53−127741号公報に開示されている
ように、弾性体加熱部材の直径を加熱部材の直径よりも
大きく設定するように構成したものも提案されている。
【0007】この特開昭53−127741号公報に係
るトナー像定着装置は、弾性体層を有する加熱部材の表
面に、当該部材の直径よりも大きな直径を有する外部加
熱部材を接触させ、加熱部材の温度上昇を補助すること
を目的としたものであり、この外部加熱部材を大径とす
ることで、加熱部材との接触面積を大きくし、加熱部材
との接触回数を減少させて、熱伝導効率を改善すること
を特徴としている。
【0008】しかしながら、外部加熱部材は、加熱部材
の温度を必要な温度に上昇させるなど、定着に対して利
益を提供するが、外部加熱部材の使用に伴う問題も生じ
る。例えば、外部加熱部材は加熱部材の表面に熱を増加
させるが、この熱伝達が加熱部材表面の剥離性を妨害す
ることがある。具体的には、定着後、加熱部材に残った
トナーが外部加熱部材に移行し、次の定着サイクル時に
加熱部材に再移行する可能性がある。さらに、高速の複
写機及びプリンタに対する要望が高まっているため、高
速を維持するために定着システムにはさらに速い生産性
とさらに高い熱が要求されている。その上、必要とされ
る比較的高温で十分な熱を長時間維持しなければならな
い。
【0009】たとえば外部加熱部材の援助があっても、
定着部材の使用時間が長くなるほど温度は低下しやすく
なる為、高品質のプリント及び/又はコピーを生産する
には、特に、高い熱伝導率と改善された温度制御を示す
外部加熱部材の提供が求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、外部加
熱部材は、定着後、定着部材に残ったトナーが外部加熱
部材に移行し、次の定着サイクル時に定着部材に再移行
する事を回避する必要性が有り、定着部材に対する汚染
の少ない外部加熱部材の提供が求められている。さら
に、高速の複写機及びプリンタに対する要望から、比較
的高温で十分な熱を長時間維持しなければならなく、高
い熱伝導率と優れた温度制御を示す外部加熱部材の提供
が求められている。
【0011】従って、本発明は、前記従来における諸問
題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、装置を大型化することなく、定
着部材(例えば加熱部材や加圧部材など)の接着破壊を
確実に防止することができるのは勿論のこと、定着部材
(例えば加熱部材や加圧部材など)に対する汚染の少な
く、且つ高い熱伝導率及び優れた温度制御特性を示す外
部加熱部材、及びその製造方法、並びに、定着装置を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>熱源と、基材と、前記基材上に最外層として設け
られた低表面エネルギー性の複合金属メッキ層と、を有
することを特徴とする外部加熱部材である。
【0013】<2>前記複合金属メッキ層の厚さが、3
0μm未満であることを特徴とする前記<1>に記載の
外部加熱部材である。
【0014】<3>前記複合金属メッキ層の熱伝導率が
1.0×10-3cal/cm・sec・℃以上であるこ
とを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の外部加熱
部材である。
【0015】<4>前記複合金属メッキ層の表面抵抗率
が108Ω/mm2以下であることを特徴とする前記<1
>〜<3>のいずれかに記載の外部加熱部材である。
【0016】<5>前記複合金属メッキ層が、ニッケル
をマトリックスとした樹脂粒子を分散浮遊させ共折させ
たものであることを特徴とする前記<1>〜<4>のい
ずれかに記載の外部加熱部材である。
【0017】<6>前記樹脂粒子が、フッ素樹脂粒子で
あることを特徴とする前記<5>に記載の外部加熱部材
である。
【0018】<7>前記樹脂粒子が、ポリテトラフルオ
ロエチレン(PTFE)粒子であることを特徴とする前
記<5>に記載の外部加熱部材である。
【0019】<8>前記樹脂粒子の粒子径が、10μm
未満であることを特徴とする前記<5>〜<7>のいず
れかに記載の外部加熱部材である。
【0020】<9>熱源と、基材と、前記基材上に最外
層として設けられた低表面エネルギー性の複合金属メッ
キ層と、を有する外部加熱部材の製造方法であって、前
記複合金属メッキ層を、樹脂粒子をアルコール液中に分
散させた後、前記アルコール液をニッケルメッキ液中に
投入して、前記樹脂粒子を分散浮遊させ共析させて形成
することを特徴とする外部加熱部材の製造方法である。
【0021】<10>定着部材を外部から加熱する外部
加熱部材を備える定着装置であって、前記外部加熱部材
が前記<1>〜<8>のいずれかに記載の外部加熱部材
であることを特徴とする定着装置である。 <11>前記定着部材が最外層としてフッ素樹脂層を有
することを特徴とする前記<10>に記載の定着装置で
ある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明の製造方法についても共に説明する。本発
明の外部加熱部材は、熱源と、基材と、基材上に最外層
として設けられた低表面エネルギー性の複合金属メッキ
層と、を有することを特徴とする。本発明の外部加熱部
材は、定着部材(例えば加熱部材や加圧部材など)を外
部から加熱することで、定着装置を大型化することな
く、定着部材の接着破壊を確実に防止することができる
のは勿論のこと、さらに基材上に最外層として低表面エ
ネルギー性の複合金属メッキ層を有することで、定着部
材に対する汚染の少なく、且つ高い熱伝導率及び優れた
温度制御特性を示す。即ち、高い熱伝導性が得られると
共に適切な表面抵抗率が得られ、定着部材に対する汚染
性が少なく、且つ温度制御が容易であり及びON−OF
F制御の為の温度センサーの耐久性を向上させ、高速対
応性(高速印字特性)に優れる。
【0023】複合金属メッキ層について説明する。複合
金属メッキ層は、低表面エネルギー性を示せば、金属−
金属の複合金属メッキ層であってもよいし、樹脂−金属
の複合金属メッキ層であってもよいが、好適な低表面エ
ネルギー性を示す観点から、樹脂−金属の複合金属メッ
キ層であることが好ましい。ここで、低表面エネルギー
性とは、撥水性が高く、一方で、粘着性、走行抵抗及び
ぬれ性が低いことを示し、具体的には例えば、コンタク
トアングルで90°以上の値(例えば共和界面科学製コ
ンタクトアングルメータCAXを用いての値)を示すこ
とが好適である。本発明の外部加熱部材は、このような
低表面エネルギー性を有することで、高い熱伝導率と優
れた温度制御特性とを有しつつ、定着部材(例えば加熱
部材や加圧部材など)に対する汚染の少なくすることが
できる。
【0024】複合金属メッキ層の厚さは、30μm未満
であることが好ましく、より好ましくは5〜20μmで
あり、さらに好ましくは10〜15μmである。この厚
さが30μm以上では、外部加熱部材自体の加熱源から
の熱伝達を阻害し、高速での出力を維持できなくなって
しまうことがある。また、製造上30μmを越えた場合
にはメッキ面の内部応力の蓄積により、基材との密着性
が低下してしまう等の問題を生じることがある。
【0025】複合金属メッキ層の熱伝導率は、1.0×
10-3cal/cm・sec・℃以上であることが好ま
しく、より好ましくは5.0×10-3cal/cm・s
ec・℃以上、さらに好ましくは10.00×10-3
al/cm・sec・℃以上である。この熱伝導率が、
1.0×10-3cal/cm・sec・℃未満では、外
部加熱部材自体の加熱源からの熱伝達を阻害し、高速で
の出力を維持出来なくなってしまうことがある。ここ
で、熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により求められ
る値である。
【0026】複合金属メッキ層の表面抵抗率は、108
Ω/mm2以下であることが好ましく、より好ましくは
107Ω/mm2以下、さらに好ましくは106Ω/mm2
以下である。この表面抵抗率が108Ω/mm2を超える
と、定着部材(例えば加熱部材や加圧部材など)に対す
る汚染が多くなってしまう他、外部加熱部材自体にトナ
ーや紙粉が堆積し、熱効率を低下させてしまい、外部加
熱の効果が得られなくなってしまうことがある。ここで
表面抵抗率は、ハイレスタIP(三菱油化製)により求
められる値である。
【0027】複合金属メッキ層は、上述のように樹脂−
金属の複合金属メッキ層であることが好適であるが、こ
こで、樹脂としては、テトラフルオロエチレン系共重合
体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)系共重合体、テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、エチレン−テ
トラフルオロエチレン系共重合体、エチレン−クロロト
リフルオロエチレン系共重合体、プロピレン−テトラフ
ルオロエチレン系共重合体、ビニリデンフロライド−ヘ
キサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共
重合体などのフッ素系樹脂が好適に挙げられ、これらの
中でもポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が特に
好ましい。また、金属としては、ニッケル、クロム、
銅、亜鉛、スズ、ハンダ、鉄、鉛、カドニウム、金、
銀、及び各種合金が好適に挙げられ、これらの中でもニ
ッケルが特に好ましい。
【0028】複合金属メッキ層は、金属(好ましくはニ
ッケル)をマトリックスとした樹脂粒子(好ましくはフ
ッ素樹脂、特にPTFE)を分散浮遊させ共折させたも
のであることが好適である。複合金属メッキ層は、無電
解メッキ法、電解メッキ法何れの方法によっても形成可
能であるが、基材が導電性でないポリイミド基材等を用
いる際は、先ず無電解メッキにより基材との密着に優れ
たメッキ層を形成した後に電解メッキを行なうこともで
きる。具体的には、例えば、金属メッキ液(好ましくは
ニッケルメッキ液)中に、樹脂粒子(好ましくはフッ素
樹脂、特にPTFE)を分散浮遊させておき、このメッ
キ液でメッキ膜(複合金属メッキ層)を形成する。ここ
で、分散浮遊させるにあたり、予めアルコール(水との
混合液でもよい)中に樹脂粒子を分散させてからニッケ
ルメッキ液中に投入し、樹脂粒子を分散浮遊させること
が望ましい。このようなメッキ処理によって、金属と樹
脂粒子が一定の割合で同時に析出し、樹脂粒子が含有さ
れた金属メッキ膜(複合金属メッキ層)が形成される。
ここで、無電解メッキ法や、電解メッキ法による複合金
属メッキ層の形成は、樹脂粒子をメッキ液に分散浮遊さ
せる以外は、公知の方法に準じて行うことができる。例
えば、無電解ニッケルメッキ液としてカニフロン(日本
カニゼン(株)製)、電解メッキ液として、一般に知ら
れているワット浴やスルファミン酸浴を使用して、無電
解メッキ法や、電解メッキ法により複合金属メッキ層を
形成を形成することができるが、これらに限定されるわ
けではない。但し、本発明においては、メッキ基材への
ぬれ性向上及び樹脂粒子の分散安定化の観点から、樹脂
粒子をアルコール(水との混合液)に均一分散させた
後、この分散液をメッキ液中に投入することが好まし
い。分散に際に、フッ素系分散剤やノニオン系界面活性
剤等を用いると、分散の安定性やメッキの均一性、共析
の均一性を向上するさせることができる。また、メッキ
液の安定性を損なわない範囲で、アルコールを使用する
ことができる。
【0029】複合金属メッキ層における樹脂粒子の粒子
径は、10μm未満であることが好ましい。この粒子径
が10μm以上であるとメッキ膜の形成を阻害する場合
がある。また、樹脂粒子の粒子径としては、0.1〜2
μmであることが、樹脂粒子をメッキ膜の中により均一
存在させることができる観点から特に好ましい。また、
樹脂粒子の形状としては、鋭い角がなく、球状に近いも
のほど好ましい。さらに、複合金属メッキ層中の樹脂
(粒子)の含有率は、金属に対して約10重量%前後、
最大30質量%まで可能であるが、1.5〜8.5質量
%の範囲から選択することが好ましい。
【0030】基材について説明する。基材は、ロール、
ベルト、平面、シート、フィルム、又は熱可塑性トナー
画像を適切なコピー基板に定着させる際の補助として役
立つその他の適切な形状のものから選択することができ
る。即ち、本発明の外部加熱部材は、これらの形状から
選択することができる。また、基材の材料としては、例
えば、銅、アルミニウム、ステンレススチール、又はあ
る種のプラスチック材料(例えばポリイミド樹脂等)等
から選択することができる。
【0031】熱源について説明する。熱源は石英水銀灯
又はその他の任意の適切な熱源を選択することができ
る。
【0032】本発明の外部加熱部材は、例えば、加熱部
材とこれに圧接する加圧部材とを備え、該両部材の圧接
部分を通し未定着トナー像を有する記録媒体を通過させ
ることによって記録媒体上にトナーを融着させて定着を
行う熱定着方式の定着装置に配置させることができる
(本発明の定着部材)。本発明の外部加熱部材は、定着
部材(例えば、加熱部材や加圧部材など、好ましくは加
熱部材)を外部からを加熱するために使用され、これら
の定着部材に直接接触若しくは近接させて配置させるこ
とで、定着部材を外部から加熱することができる。本発
明の外部加熱部材は、ロール−ロールニップ方式や、ベ
ルト−ロールニップ方式等、公知の定着装置に適用させ
ることができる。なお、本発明において定着部材とは、
加熱定着ロール、加熱定着ベルト等の加熱部材、ドナー
ロール、クリーニングロール、ベルト、フィルム、シー
トなどを含む定着補助部材、加圧ロール、加圧ベルト、
フィルム、シートなどを含む加圧部材、及びディジタル
を含む静電複写又は電子写真機の定着システムに有用な
その他の部材のことである。特に、定着部材としての加
熱部材や加圧部材には、最外層として離型性を有する機
能性層が設けられてなることが好適であり、このような
離型性を有する機能性層は、トナーの付着を防止する目
的で設けられる。具体的には、機能性層として、例え
ば、特開平9−22212号公報や特開平11−338
283号公報に記載の、必要に応じてフッ素樹脂粒子や
SiC、Al23等の無機粒子を混合したフッ素ゴムを
主体とした弾性離型層や、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフ
ルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)等のフッ素樹脂層を形成することが好まし
い。また、これらを順次積層してもよい。形成される機
能層の厚さは2〜35μmが好ましく、10〜30μm
がより好ましい。
【0033】ここで、本発明の外部加熱部材(本発明の
定着装置)の一例を示すが、本発明の外部加熱部材は各
種の機器に使用でき、この一例に特に限定されるもので
はない。なお、同様の機能を有する部材には、同様の符
号を全図面通して付し、その説明を省略する。図1は、
本発明の外部加熱部材の一例を示す概略構成図である。
図1に示す外部加熱部材は、例えば、肉厚2mmでφ2
5mmの中空アルミ基材101外周面上にフッ素樹脂微
粒子を三次元的に分散せしめられた複合金属メッキ層
(ニッケルメッキ層)102が設けられてなる。中空の
アルミ基材101の内部には、石英水銀灯等の熱源10
3が配置されている。
【0034】図2は、本発明の定着装置の一例を示す概
略構成図である。図2に示す定着装置は、加熱定着ロー
ル201に加圧ロール202が圧接されてなる構成であ
る。さらに加熱定着ロール201には、外部加熱部材2
00が圧接されてなる。外部加熱部材200は、図1に
示す外部加熱部材と同様な構成である。また、加熱定着
ロール201に加圧ロール202は、共に、例えば、中
空アルミ基材上に弾性層とPFA層とを順次被覆したも
のであり、その内部には石英水銀灯等の熱源203、2
04がそれぞれ配置されている。
【0035】図2に示す定着装置では、加熱定着ロール
201が、内部から熱源203により、さらに外部から
外部加熱部材200により加熱される。加圧ロール20
2は、内部から熱源204により加熱される。このよう
な加熱された加熱定着ロール201と加圧ロール202
との圧接部(ニップ部)に、未定着トナー205が形成
された用紙206を通すことで、未定着トナー205が
加熱溶融され、用紙206上に定着される。
【0036】
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体
的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制
限するものではない。 <実施例1>脱脂、洗浄したφ25mm肉厚み2mmの
アルミパイプ(型体用金属円筒体)表面に、予めPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン)粒子を分散させた水
/イソプロピルアルコール混合液を投入してPTFE粒
子を分散浮遊させた電解メッキ浴(スルファミン酸浴
[Ni(NH2SO32・4H2O:330g/l、Ni
Cl2・6H2O:45g/l、H3BO3:35g/
l])を用いて、以下の条件で無電解Ni−PTFE複
合金属メッキ処理を行い、ニッケルとPTFEとを一定
の比率は、メッキ浴中のPTFEの配合量を調整するこ
とで同時に析出させた。
【0037】−電解メッキ浴の組成− ・Ni(NH2SO32・4H2O:23% ・NiCl2・6H2O:3% ・H3BO3:3% ・PTFE粒子(粒子径0.5μmの球形粒子):5%
(水/イソプロピルアルコール(10/90)の混合液
にポリオキシエチレン系界面活性剤を用いて分散) −電解メッキ条件− ・メッキ浴温度:50℃ ・電流密度:5A/dm2 ・処理時間:3000秒 ・メッキ浴pH:4.5
【0038】このようなメッキ処理により型体用金属円
筒体表面に、膜厚20μm、PTFE粒子含有量が8.
5質量%の複合ニッケルメッキ膜を得た。さらに型体用
金属円筒体内部に石英水銀灯を配置した。このようにし
て外部加熱部材を作製した。なお、この複合ニッケルメ
ッキ膜(最外層)の熱伝導率及び表面抵抗率を表1に示
す。
【0039】<実施例2>電解メッキ浴の組成における
PTFE粒子を1%(水/イソプロピルアルコール(1
0/90)の混合液にポリオキシエチレン系界面活性剤
を用いて分散)とした以外は、実施例1と同様にして、
膜厚20μm、PTFE含有量が1.0質量%の複合ニ
ッケルメッキ膜を形成し、外部加熱部材を作製した。な
お、この複合ニッケルメッキ膜(最外層)の熱伝導率及
び表面抵抗率を表1に示す。
【0040】<比較例1>脱脂したφ25mm肉厚み2
mmのアルミパイプ(型体用金属円筒体)表面に、接着
用プライマー902BN(三井デュポン製)を塗布し2
50度で焼き付けた後、PTFEを静電塗装し、これを
380度で焼成し、PTFE膜を得た。そして型体用金
属円筒体内部に石英水銀灯を配置した。このようにして
外部加熱部材を作製した。なお、このPTFE膜(最外
層)の熱伝導率及び表面抵抗率を表1に示す。
【0041】<実施例3>電界メッキ処理時間を、20
00秒とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚10
μm、PTFE含有量が8.5質量%の複合ニッケルメ
ッキ膜を形成し、外部加熱部材を作製した。なお、この
複合ニッケルメッキ膜(最外層)の熱伝導率及び表面抵
抗率を表1に示す。
【0042】<実施例4>電解メッキ浴の組成における
PTFE粒子を8%(水/イソプロピルアルコール(1
0/90)の混合液にポリオキシエチレン系界面活性剤
を用いて分散)とした以外は、実施例1と同様にして、
膜厚10μm、PTFE含有量が15質量%の複合ニッ
ケルメッキ膜を形成し、外部加熱部材を作製した。な
お、この複合ニッケルメッキ膜(最外層)の熱伝導率及
び表面抵抗率を表1に示す。
【0043】(評価)得られた実施例1〜2及び比較例
1の外部加熱部材を、図2に示す定着装置に装着した。
そして、一般的な画像を1000枚複写して複写完了時
間を計測し、さらに1000枚複写後の加熱定着ロール
の汚染性を評価した。尚、定着装置は加熱定着ロールの
温度を160℃でコントロールしたが、160±4℃の
範囲を越えた場合には、160±4℃の範囲に回復する
まで、複写を停止する様に制御し評価を行なった。外部
加熱部材、加熱定着ロール、加圧ロール、それぞれの制
御温度は200℃・160℃・140℃とした。それそ
れの内部に設けた熱源は300W・500W・300W
とした。使用した用紙はA3サイズJD紙(富士ゼロッ
クス製)であり、200mm/secのスピードで25
枚/min複写を行なった。結果を表1に示す。なお、
図2に示す定着装置における加熱定着ロール201及び
加圧ロール202としては以下のものを用いた。 ・加熱定着ロール201は、アルミ基材が肉厚み7mm
でその上にシリコ−ン弾性層を2.8mmの厚みに設
け、30μmのPFAを被覆し、内部には熱源203と
して石英水銀灯を配置したもの。 ・加圧ロール202は、アルミ基材が肉厚み7mmでそ
の上にシリコ−ン弾性層を2.0mmの厚みに設け、3
0μmのPFAを被覆し、内部には熱源204として石
英水銀灯を配置したもの。
【0044】―定着ロールの汚染性評価基準− ○:トナー或いは紙粉の付着が全く認められない。 △:トナー或いは紙粉の付着が僅かではあるが認められ
る。 ×:トナー或いは紙粉の付着が認められる。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果から、実施例の外部加熱部材
は、定着ロールに対する汚染性が少なく、さらに複写時
間も短いことから、高速対応性に優れ、高い熱伝導率及
び優れた温度制御特性を示すことがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上、本発明によれば、装置を大型化す
ることなく、定着部材の接着破壊を確実に防止すること
ができるのは勿論のこと、定着部材に対する汚染の少な
く、且つ高い熱伝導率及び優れた温度制御特性を示す外
部加熱部材、及びその製造方法、並びに、定着装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の外部加熱部材の一例を示す概略構成
図である。
【図2】 本発明の定着装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
101 基材 102 複合金属メッキ層 103 熱源 200 外部加熱部材 201 定着ロール 202 加圧ロール 203、204 熱源 205 未定着トナー 206 用紙

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源と、基材と、前記基材上に最外層と
    して設けられた低表面エネルギー性の複合金属メッキ層
    と、を有することを特徴とする外部加熱部材。
  2. 【請求項2】 前記複合金属メッキ層の厚さが、30μ
    m未満であることを特徴とする請求項1に記載の外部加
    熱部材。
  3. 【請求項3】 前記複合金属メッキ層の熱伝導率が1.
    0×10-3cal/cm・sec・℃以上であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の外部加熱部材。
  4. 【請求項4】 前記複合金属メッキ層の表面抵抗率が1
    8Ω/mm2以下であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の外部加熱部材。
  5. 【請求項5】 前記複合金属メッキ層が、ニッケルをマ
    トリックスとした樹脂粒子を分散浮遊させ共折させたも
    のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の外部加熱部材。
  6. 【請求項6】 前記樹脂粒子が、フッ素樹脂粒子である
    ことを特徴とする請求項5に記載の外部加熱部材。
  7. 【請求項7】 前記樹脂粒子が、ポリテトラフルオロエ
    チレン(PTFE)粒子であることを特徴とする請求項
    5に記載の外部加熱部材。
  8. 【請求項8】 前記樹脂粒子の粒子径が、10μm未満
    であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載
    の外部加熱部材。
  9. 【請求項9】 熱源と、基材と、前記基材上に最外層と
    して設けられた低表面エネルギー性の複合金属メッキ層
    と、を有する外部加熱部材の製造方法であって、 前記複合金属メッキ層を、樹脂粒子をアルコール液中に
    分散させた後、前記アルコール液をニッケルメッキ液中
    に投入して、前記樹脂粒子を分散浮遊させ共析させて形
    成することを特徴とする外部加熱部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 定着部材を外部から加熱する外部加熱
    部材を備える定着装置であって、前記外部加熱部材が請
    求項1〜8のいずれかに記載の外部加熱部材であること
    を特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】 前記定着部材が最外層としてフッ素樹
    脂層を有することを特徴とする請求項10に記載の定着
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005316240A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置、定着ベルトおよび画像形成装置
JP2008040442A (ja) * 2006-07-12 2008-02-21 Ricoh Co Ltd 定着装置

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