JPH10198201A - 定着用ベルト - Google Patents

定着用ベルト

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JPH10198201A
JPH10198201A JP1461497A JP1461497A JPH10198201A JP H10198201 A JPH10198201 A JP H10198201A JP 1461497 A JP1461497 A JP 1461497A JP 1461497 A JP1461497 A JP 1461497A JP H10198201 A JPH10198201 A JP H10198201A
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秀樹 柏原
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昌宏 宮本
Toshihiko Takiguchi
敏彦 滝口
Yasuhiro Fukumoto
泰博 福本
Akira Nishimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー離型性に優れ、かつ厚み方向での弾力
性があり、カラートナーを十分に包み込んで、鮮明な画
像定着が可能な定着用ベルトを提供すること。 【解決手段】 薄肉のチューブ状基体の外周面に耐熱性
エラストマー層を設け、さらにその上にフッ素樹脂層を
設けた積層構成を有する定着用ベルトにおいて、(a)
チューブ状基体の厚さが10〜300μmの範囲内で、
(b)フッ素樹脂層の厚さが10〜50μmの範囲内で
あり、かつ、(c)耐熱性エラストマー層の厚さをA
(mm)、耐熱性エラストマーの硬度(JIS−A硬
度)をBとした場合、下記式(1) S=(1.0−A)×(100−B) (1) で表されるソフト指数Sが8〜64の範囲内であること
を特徴とする定着用ベルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置において、
記録紙などの被転写物上に転写されたトナー画像を加熱
により定着する定着部に用いられる定着用ベルトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、ファクシミリ、プリン
ター等において、印刷・複写の最終段階では、一般に、
記録紙などの被転写物上のトナーを加熱溶融して、被転
写物上に定着させている。例えば、電子写真複写機で
は、感光体上に像露光を行って静電潜像を形成する工
程、静電潜像にトナーを付着させて可視像(粉体像)
とする工程、記録紙上に粉体像を転写し、感光体から
記録紙を分離する工程、及び未定着の粉体像を加熱等
の方法で記録紙上に定着させる工程を経て、複写が行わ
れる。現像剤であるトナーとしては、一般に、カーボン
ブラックなどの着色剤を含有する樹脂粉末が用いられて
いる。
【0003】定着方法としては、熱定着方式が一般的で
ある。従来、熱定着方式では、図1に示すような熱ロー
ラ定着法が汎用されている。熱ローラ定着法では、内部
にヒーター2を配置し、外周面を離型性の良いゴムまた
は樹脂で被覆したヒートローラ(定着用ローラ)1とゴ
ムローラ5とからなる一対のローラを圧接させ、これら
のローラ間にトナー像3が形成された記録紙4を通過さ
せてトナーを加熱溶融し、トナーを記録紙上に融着させ
ている。熱ローラ定着法は、ヒートローラ全体が所定温
度に保持されているため、高速化に適しているが、その
反面、待ち時間が長いという欠点を有している。すなわ
ち、電子写真複写機などの画像形成装置の運転開始時に
は、電源投入後、ヒーター2からの熱伝導によりヒート
ローラ1の表面を所定の温度にまで加熱するのにかなり
の時間が必要であるため、電源投入から運転可能となる
までの間に長い待ち時間が発生する。また、熱ローラ定
着法では、ヒートローラ全体を加熱しなければならない
ため、消費電力も大きい。
【0004】そこで、近年、図2に示すように、フィル
ム状のエンドレスベルトを介して、ヒーターにより、被
転写物上のトナーを加熱する定着方法が提案されてい
る。このエンドレスベルト定着法では、定着用ベルト6
とゴムローラ10を圧接させ、この間にトナー像8が形
成された記録紙9を通過させ、その際ヒーター7により
加熱してトナーを記録紙上に融着させる。この定着方法
では、薄いフィルム状の定着用ベルト6を介するだけ
で、ヒーター7により実質上直接的に加熱することにな
り、電源投入後、加熱部が短時間で所定の温度に達する
ため、電源投入時の待ち時間がほぼゼロとなる。さら
に、この方式では、必要部分のみを加熱するため、消費
電力も少ないという利点がある。
【0005】従来、エンドレスベルト定着法に用いられ
る定着用ベルトとしては、耐熱性、弾性率、強度、ベル
ト内面の絶縁性、ベルト外面の離型性などを考慮して、
ポリイミド製のエンドレスベルトの外周面にフッ素樹脂
のコーティング層を設けたものが用いられている。従来
よりエンドレスベルト定着法に用いられている定着用ベ
ルトは、着色剤としてカーボンブラックを含有する単色
トナーのみを定着するモノクロ用レーザービームプリン
ターには適しているが、複数種のカラートナーを用いた
画像形成装置の定着用には必ずしも適していないという
問題があった。より具体的に、赤、黄、青、黒の4色の
トナーを定着するカラー用レーザービームプリンターあ
るいはフルカラー複写機では、定着時に複数種のカラー
トナーを溶融状態で混色する必要があるため、定着用ベ
ルトには、カラートナーを十分に包み込んで溶融・混色
させることができるだけの高い弾力性が求められる。と
ころが、ポリイミド製のエンドレスベルト(薄肉のチュ
ーブ)の外周面にフッ素樹脂のコーティング層を設けた
従来の定着用ベルトは、厚み方向の弾力性が不足してお
り、カラートナーの定着には適していないという問題が
あった。一方、ポリイミド製のエンドレスベルトの外周
面にエラストマー層を形成すれば、厚み方向に弾力性を
付与することができるが、一般に、エラストマー層は、
トナー離型性に劣るため、オフセット現象や定着用ベル
ト表面の汚染が著しくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ー離型性に優れ、かつ、厚み方向での弾力性があり、カ
ラートナーを十分に包み込んで、鮮明な画像定着が可能
な定着用ベルトを提供することにある。本発明者らは、
前記従来技術の問題点を解決するために鋭意研究した結
果、金属チューブや耐熱性樹脂チューブ等からなる薄肉
のチューブ状基体の外周面に耐熱性エラストマー層を設
け、さらにその上にフッ素樹脂層を設けることにより、
弾力性のある定着用ベルトの得られることを見いだし
た。しかし、単にこのような積層構成としただけでは、
カラートナーの定着性、熱伝導性などの特性を十分に満
足させる定着用ベルトとすることができない。
【0007】そこで、さらに検討を行った結果、チュー
ブ状基体の厚さとフッ素樹脂層の厚さをそれぞれ特定の
範囲内にすると共に、耐熱性エラストマー層の厚さと硬
度との間の関係を選択された範囲内に調整することによ
り、十分な弾力性があり、カラートナーを包み込んで鮮
明な画像定着が可能な定着用ベルトが得られることを見
いだした。本発明は、これらの知見に基づいて完成する
に至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、薄肉の
チューブ状基体の外周面に耐熱性エラストマー層を設
け、さらにその上にフッ素樹脂層を設けた積層構成を有
する定着用ベルトにおいて、(a)チューブ状基体の厚
さが10〜300μmの範囲内で、(b)フッ素樹脂層
の厚さが10〜50μmの範囲内であり、かつ、(c)
耐熱性エラストマー層の厚さをA(mm)、耐熱性エラ
ストマーの硬度(JIS−A硬度)をBとした場合、下
記式(1) S=(1.0−A)×(100−B) (1) で表されるソフト指数Sが8〜64の範囲内であること
を特徴とする定着用ベルトが提供される。
【0009】また、本発明において、耐熱性エラストマ
ーの熱伝導率をD(10-3cal/cm・sec・℃)
とした場合、下記式(2) H=(D−0.5)/A2 (2) で表される熱伝導指数Hが0.3以上であることが好ま
しく、0.5以上であることがより好ましく、0.8以
上であることが特に好ましい。耐熱性エラストマー層の
厚さA(mm)は、1.0mm未満であり、好ましくは
0.1〜0.9mm、特に好ましくは0.2〜0.8m
mである。耐熱性エラストマーのJIS−A硬度Bは、
100未満であり、好ましくは20〜90、より好まし
くは20〜70、特に好ましくは20〜60である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
図3に、本発明の定着用ベルトの積層構造を示す。本発
明の定着用ベルトは、薄肉のチューブ状基体11の外周
面に耐熱性エラストマー層12を設け、さらにその上に
フッ素樹脂層13を設けた積層構成を有している。定着
用ベルトの基材には、薄肉のチューブを用いる。チュー
ブ状基材の材質としては、耐熱性樹脂及び金属が挙げら
れる。耐熱性樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリベンズイミダゾールなどが挙
げられるが、これらの中でも、耐熱性、弾性率、強度、
ベルト内面の絶縁性などの観点から、特にポリイミドが
好ましい。金属としては、例えば、アルミニウム、ステ
ンレス、鉄、ニッケル、及びこれらの合金が用いられる
が、電磁誘導加熱によって金属チューブを加熱する方式
の採用を考慮した場合、鉄、ニッケル、及びこれらの合
金、またはフェライト系ステンレスが特に好ましい。
【0011】チューブ状基体の厚さは、10〜300μ
mであり、好ましくは20〜100μm、より好ましく
は30〜80μmである。チューブ状基体の厚さが薄す
ぎると耐久性が低下し、厚すぎると定着用ベルト全体の
構造的な弾力性が不足するおそれがある。チューブ状基
体の外径は、定着装置の大きさによって適宜定めること
ができるが、通常、15〜150mm、好ましくは20
〜100mm程度である。チューブ状基体の長さは、記
録紙等の被転写物の大きさに応じて適宜定めることがで
きる。
【0012】本発明では、カラートナーを包み込めむよ
うにして十分に溶融・混色して定着させるようにするた
め、チューブ状基体の外周面に耐熱性エラストマー層を
設けて、定着用ベルトにソフト性(厚み方向の弾力性)
を付与する。耐熱性エラストマーとしては、耐熱性に優
れるフッ素ゴム及びシリコーンゴムが好ましい。定着用
ベルトにソフト性を付与するためには、耐熱性エラスト
マーの硬度が低いことが望ましい。耐熱性エラストマー
の硬度(JIS K6301に規定するスプリング式固
さ試験A形により測定した硬度;JIS−A硬度とい
う)は、100未満であり、好ましくは20〜90、よ
り好ましくは20〜70、特に好ましくは20〜60で
ある。耐熱性エラストマー層の硬度が高すぎると、定着
用ベルトがトナーを包み込むようにして溶融・混色する
ことができなくなり、カラートナーを用いた場合、定着
不良を起こしやすくなる。耐熱性エラストマーの硬度が
低すぎると、耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0013】耐熱性エラストマー層の厚さは、1.0m
m未満であり、好ましくは0.1〜0.9mm、特に好
ましくは0.2〜0.8mmである。耐熱性エラストマ
ー層が厚くなるとソフト性が増すので、その厚さは、
0.2mm以上であることが特に好ましい。しかし、耐
熱性エラストマー層が厚くても、耐熱性エラストマーの
硬度が高い場合は、ソフト性が低くなる。本発明者ら
は、特にカラートナーの定着性との関連で、このような
ソフト性の指標として、下記式(1)で定義されるソフ
ト指数Sが有効であることを見いだした。 S=(1.0−A)×(100−B) (1) 式(1)中、Aは、耐熱性エラストマー層の厚さ(m
m)であり、Bは、耐熱性エラストマーの硬度(JIS
−A硬度)である。このソフト指数Sは、8〜64の範
囲内にあることが、カラートナーの定着性との関連で必
要であり、好ましくは16〜56、最も好ましくは24
〜48である。ソフト指数が高すぎても低すぎても、カ
ラートナーの定着性に劣る定着用ベルトしか得ることが
できない。
【0014】耐熱性エラストマー層は、シリコーンゴム
またはフッ素ゴムのそれぞれの単層だけではなく、例え
ば、シリコーンゴム層とフッ素ゴム層を積層したもので
あってもよい。特に、シリコーンゴム層をチューブ状基
材側の下層とし、その上に、厚さ20〜100μmのフ
ッ素ゴム層を設け、さらにその上に、フッ素樹脂層を設
けた積層構造の定着用ベルトは、耐熱性、耐シリコーン
オイル性、フッ素樹脂との接着性などの観点から好まし
い。
【0015】耐熱性エラストマーには、例えば、シリ
カ、アルミナ、ボロンナイトライドなど熱伝導率を向上
させる充填剤を配合することができる。耐熱性エラスト
マー層の熱伝導率を高くすると、定着用ベルトの内側に
配置されているヒーターからの熱を素早く定着ベルトの
外表面に供給することができる。一方、耐熱性エラスト
マー層が厚いと熱伝導性が低下する。本発明者らは、こ
のような熱伝導性の指標として、式(2)で定義される
熱伝導指数Hが有効であることを見いだした。 H=(D−0.5)/A2 (2) 式(2)中、Dは、耐熱性エラストマーの熱伝導率(1
-3cal/cm・sec・℃)であり、Aは、耐熱性
エラストマー層の厚さ(mm)である。この式(2)で
表される熱伝導指数Hは、好ましくは0.3以上、より
好ましくは0.5以上、特に好ましくは0.8以上であ
る。ソフト指数Sを8〜64の範囲内とし、かつ、熱伝
導指数Hを0.3以上とすることにより、高速でカラー
トナーを鮮明に定着させることができる。
【0016】また、耐熱性エラストマーは、180℃で
22時間熱処理した時の圧縮永久歪みが20%より大き
いと、荷重が加えられた時に耐熱性エラストマー層の厚
さにバラツキが発生し、定着できない部分が発生するお
それがある。そこで、この圧縮永久歪を20%以下とす
ることが好ましく、10%以下とすることがより好まし
い。定着用ベルトの最外層には、トナー離型層としてフ
ッ素樹脂層を設ける。フッ素樹脂を外層に用いることに
より、シリコーンオイル等の離型オイルを塗布する必要
がないか、あるいは少量の離型オイルの塗布で、十分な
トナーの離型性を得ることができる。
【0017】フッ素樹脂としては、四弗化エチレン樹脂
(PTFE)、四弗化エチレン−パーフロロアルコキシ
エチレン共重合体(PFA)、四弗化エチレン−六弗化
プロピレン共重合体などが挙げられるが、特に、耐熱性
の点からPTFEまたはPFAを用いることが好まし
い。フッ素樹脂層の厚さは、10〜50μmであり、好
ましくは10〜35μm、より好ましくは10〜25μ
mである。フッ素樹脂層の厚さが薄すぎると耐久性に劣
り、複写枚数が多くなるにつれて早期に摩耗して離型性
が損なわれるおそれがある。フッ素樹脂層の厚さが厚す
ぎると、定着用ベルト表面が硬くなり、カラートナーの
定着性が低下する。
【0018】本発明の定着用ベルトの製造方法は、特に
限定されないが、通常、最内層となるチューブ状基体の
外周面に耐熱性エラストマーをプレス加硫し、その表面
を研磨して外径や形状を整え、次いで、その上に、フッ
素樹脂の分散液を塗布し、熱処理して燒結させる。加硫
剤を配合した耐熱性エラストマーから熱収縮性チューブ
を作成し、これをチューブ状基体の外周面に被せ、熱収
縮させることにより、耐熱性エラストマー層を形成して
もよい。各層間の接着性を向上させるために、各層の表
面を表面処理したり、プライマー層を介して積層しても
よい。
【0019】本発明の定着用ベルトは、各種画像形成装
置の定着部において使用することができる。チューブ状
基体が耐熱性樹脂チューブや非磁性金属チューブである
場合には、内側にヒーターを配置する。チューブ状基体
が磁性金属チューブである場合には、通常、内側にイン
ダクションヒーティング用コイルを配置する。定着用ベ
ルトは、ゴムローラ等からなる加圧ローラと対向・圧接
させて使用するが、構造的な弾力性を利用して、バック
アップローラにより定着用ベルトを加圧ローラに圧接さ
せてもよい。
【0020】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明する。
【0021】[実施例1〜8、比較例1〜2]ポリイミ
ドワニス(宇部興産UワニスS)を用いて、常法により
チューブ状に成形し、ポリイミドチューブ(厚さ50μ
m、内径26mm、長さ24cm)を作成した。この外
周面に、耐熱性エラストマーとしてシリコーンゴム(東
レダウコーニング社製)を、硬度を調整してプレス成形
した。このようにして得られたゴム層の表面を研削し
て、表1に示す各厚さに調整した後、さらにその上に、
フッ素樹脂塗料(ダイキン製D−1)を塗布して熱処理
し、フッ素樹脂層を形成した。フッ素樹脂層の厚さは、
20μmであった。シリコーンゴムの硬度の調整は、シ
リコーンゴムベース(東レダウコーニング社製DY32
−911u、硬度20)に、ボロンナイトライドの配合
量を調節する方法により行った。ボロンナイトライドの
かわりに、シリカなどの他の充填剤を用いてもよい。
【0022】<定着性試験>このようにして得られた各
定着用ベルトを用いて、連続10枚通紙のカラートナー
の定着試験を実施した。具体的には、内径26mm、長
さ24cmの定着用ベルトを図2と同様の定着ユニット
に取り付け、ヒーターの両端に3Kgづつ荷重をかけて
定着用ベルトを加圧ローラに押さえ付けて圧接させた。
ヒーターによって定着用ベルトの表面を150℃に昇温
した後、連続10枚のA4縦未定着用紙を通紙した。定
着画像は、赤、青、黄、緑、黒の2cm角の画像を1枚
のA4用紙上に配したものを用いた。定着性は、以下の
基準で1枚目及び10枚目の記録紙を観察して評価し
た。結果を表1に示す。 ◎:色むらなし、かつ、ざら付きなし、 ○:色むらはないが、ざら付きあり、 ×:色むらあり、かつ、ざら付きあり。
【0023】
【表1】
【0024】[実施例9]実施例1で作成したポリイミ
ドチューブの外周面に耐熱性エラストマーとしてシリコ
ーンゴム(東レダウコーニング社製)をプレス成形し
た。シリコーンゴムの硬度は、40であった。このよう
にして得られたゴム層の表面を研削して、厚さ0.4m
mに調整した後、その上に、フッ素ゴム(ダイキン社製
ダイエルラテックスGLS−21)を厚さ50μmとな
るように塗布し、熱処理して硬化させた。さらにその上
に、フッ素樹脂塗料(ダイキン製D−1)を塗布して熱
処理し、フッ素樹脂層を形成した。フッ素樹脂層の厚さ
は、20μmであった。このようにして得られた定着用
ベルトを用いて定着性試験を行ったところ、優れた定着
性を示した。この定着用ベルトは、耐熱性、耐シリコー
ンオイル性、フッ素樹脂との接着性などが良好であり、
耐久性にも優れていた。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、厚み方向での弾力性が
あり、カラートナーを十分に包み込んで、鮮明な画像定
着が可能な定着用ベルトが提供される。本発明の定着用
ベルトは、トナー離型性とカラートナー定着性に優れて
おり、特に、フルカラー画像形成装置の定着部に好適に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、熱ローラ定着法の説明図(断面図)で
ある。
【図2】図2は、エンドレスベルト定着法の説明図(断
面図)である。
【図3】図3は、本発明の定着用ベルトの積層構造の説
明図(断面図)である。
【符号の説明】
1:ヒートローラ(定着用ローラ) 2:ヒーター 3:トナー 4:記録紙 5:加圧ローラ 6:定着用ベルト 7:ヒーター 8:トナー 9:記録紙 10:加圧ローラ 11:チューブ状基体 12:耐熱性エラストマー層 13:フッ素樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 泰博 大阪府泉南郡熊取町大字野田950番地 住 友電気工業株式会社熊取製作所内 (72)発明者 西村 昭 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉のチューブ状基体の外周面に耐熱性
    エラストマー層を設け、さらにその上にフッ素樹脂層を
    設けた積層構成を有する定着用ベルトにおいて、(a)
    チューブ状基体の厚さが10〜300μmの範囲内で、
    (b)フッ素樹脂層の厚さが10〜50μmの範囲内で
    あり、かつ、(c)耐熱性エラストマー層の厚さをA
    (mm)、耐熱性エラストマーの硬度(JIS−A硬
    度)をBとした場合、下記式(1) S=(1.0−A)×(100−B) (1) で表されるソフト指数Sが8〜64の範囲内であること
    を特徴とする定着用ベルト。
  2. 【請求項2】 耐熱性エラストマーの熱伝導率をD(1
    -3cal/cm・sec・℃)とした場合、下記式
    (2) H=(D−0.5)/A2 (2) で表される熱伝導指数Hが0.3以上である請求項1記
    載の定着用ベルト。
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