JP2003178663A - マトリックスリレー - Google Patents

マトリックスリレー

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JP2003178663A
JP2003178663A JP2002238566A JP2002238566A JP2003178663A JP 2003178663 A JP2003178663 A JP 2003178663A JP 2002238566 A JP2002238566 A JP 2002238566A JP 2002238566 A JP2002238566 A JP 2002238566A JP 2003178663 A JP2003178663 A JP 2003178663A
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Minoru Sakata
稔 坂田
Takuya Nakajima
卓哉 中島
Tomonori Seki
知範 積
Teruhiko Fujiwara
照彦 藤原
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H57/00Electrostrictive relays; Piezoelectric relays
    • H01H2057/006Micromechanical piezoelectric relay

Landscapes

  • Micromachines (AREA)
  • Thermally Actuated Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超小型で組立が容易なマトリックスリレーを
提供することにある。 【解決手段】 単結晶からなる薄板状基材125に圧電
素子128を設け、かつ、片面に可動接点130を設け
た第1,第2,第3,第4可動片121,122,12
3,124を絶縁状態で並設するとともに、その両端を
ベース110にそれぞれ固定支持し、前記圧電素子12
8を介して前記可動片121,122,123,124
を個々に湾曲させることにより、前記可動接点130
を、前記ベース110の上方に位置するカバー140の
天井面に形成した固定接点145,146に接離させて
複数の電気回路を開閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマトリックスリレ
ー、特に、単結晶の薄板状基材からなる可動片を湾曲さ
せて接点を開閉するマトリックスリレーに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、マ
トリックスリレーとしては、例えば、特開平7−294
73号公報に記載のものがある。
【0003】すなわち、固定接点コアにソレノイドを捲
装した所要数の電磁石からなる電磁石列で、帯板に設け
た可動ばね接点を駆動することにより、接点を開閉する
ものである。
【0004】しかしながら、前述のマトリックスリレー
は、固定接点コアにソレノイドを捲装した電磁石を構成
部品とするので、装置の小型化、特に、薄型化に限界が
ある。また、構成部品の大部分が偏平でなく、一方向か
ら積み重ねることができないので、組立に手間がかか
り、生産性が低いという問題点がある。
【0005】本発明は、前記問題点に鑑み、超小型で組
立が容易なマトリックスリレーを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるマトリッ
クスリレーは、前記目的を達成するため、単結晶からな
る薄板状基材に駆動手段を設け、かつ、片面に可動接点
を設けた複数の可動片を絶縁状態で並設するとともに、
その両端をベースにそれぞれ固定支持し、前記駆動手段
を介して前記可動片を個々に湾曲させることにより、前
記可動接点を、前記ベースの上方に位置するカバーの天
井面に形成した固定接点に接離させて複数の電気回路を
開閉する構成としてある。
【0007】前記駆動手段は、前記薄板状基材の片面に
積層した圧電素子であってもよく、また、前記薄板状基
材の片面に形成したヒータ層であってもよい。さらに、
前記駆動手段は、前記薄板状基材の片面に形成したヒー
タ層と、このヒータ層に絶縁膜を介して金属材を積層し
て形成した駆動層とからなるものであってもよい。
【0008】本願発明によれば、単結晶の薄板状基材か
らなる可動片を湾曲させて接点を開閉できるので、装置
の小型化が容易である。また、前記可動片の慣性力が小
さいので、疲労破壊じ生じにくくなり、寿命が伸びる。
さらに、前記可動片は、その両端を固定支持してあるの
で、外部振動等の影響を受けにくく、安定した動作特性
を有するマトリックスリレーが得られる。特に、駆動手
段に金属材からなる駆動層を設けてあるので、動作特性
が俊敏になり、応答特性が向上する。
【0009】また、前記駆動手段は、前記カバーに設け
たスルーホールを介し、前記カバーの表面において電気
接続可能としてもよい。また、前記固定接点は、前記カ
バーに設けたスルーホールを介し、前記カバーの表面に
おいて電気接続可能としてもよい。本実施形態によれ
ば、内部構成部品の電気接続をカバーの表面で行うこと
ができ、接続作業が容易になる。
【0010】また、前記カバーの表面に露出するスルー
ホールの上端部を、前記カバーの表面に形成したプリン
ト配線を介し、前記カバーの表面に設けた接続パッドに
電気接続しておいてもよい。本実施形態によれば、カバ
ーの表面に設けた接続パッドを介して所望の位置で外部
機器に接続できるので、便利であるという効果がある。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる実施形態を
図1ないし図47の添付図面に従って説明する。第1実
施形態にかかるマイクロリレーは、図1に示すように、
上面に可動片20の両端を固定支持した可動接点ブロッ
ク10と、この可動接点ブロック10に陽極接合された
固定接点ブロック30とで形成されている。そして、前
記可動片20の上面に設けた可動接点25は、前記固定
接点ブロック30の天井面に形成した一対の固定接点3
8,39に接離可能に対向している。
【0012】すなわち、図2Aないし図2Cに示すよう
に、前記可動接点ブロック10を構成するベース11
は、シリコン,ガラス等のウエハからなるものである。
【0013】前記可動片20は、シリコン等の単結晶か
らなる薄板状基材21の上面に、絶縁膜を介し、厚さ方
向に湾曲させるための駆動手段を一体に設けたものであ
る。そして、この駆動手段は、圧電素子24の表裏面に
駆動用下部電極,上部電極22,23を積層して構成さ
れている。
【0014】前記固定接点ブロック30は、ガラス,シ
リコン等のウエハ31からなるもので、入出力用スルー
ホール32,35および駆動用スルーホール33,34
が形成されている。
【0015】前記入出力用スルーホール32,35は、
ウエハ31の下面に形成されたプリント配線36,37
を介して固定接点38,39にそれぞれ電気接続されて
いる。さらに、前記入出力用スルーホール32,35
は、プリント配線36,37との接続信頼性を高めるた
め、その下端部に導電材からなる接続パッド32a(図
示せず),35aを設けてある。
【0016】一方、駆動用スルーホール33,34は、
その下端部に導電材からなる接続パッド33a,34a
を設けることにより、前記駆動用下部,上部電極22,
23にそれぞれ接続可能としてある。
【0017】本実施形態によれば、スルーホール32な
いし35を介し、接続ポイントが同一平面上に揃ってい
るので、接続が容易なるという利点がある。
【0018】次に、前述のマイクロリレーの製造方法に
ついて説明する。本実施形態では、図2Aないし図2C
に示すように、可動接点ブロック10と、固定接点ブロ
ック30とを別工程で製造した後、両者を陽極接合で一
体化して組み立てる方法を採用している。なお、説明の
便宜上、図3Aないし図10Cにおいては、重要な部分
のみを示す部分断面図とした。
【0019】まず、可動接点ブロック10は、図3Aな
いし図3Eに示すように、ベース11となる厚さ400
μm,結晶方位100の第1シリコンウエハ11aの表
裏面に、後述するTMAH(水酸化テトラメチルアンモ
ニウム)エッチングのマスク材となる熱酸化膜(therma
l SiO2)を形成する。そして、レジスト(resist)を
塗布し、フォトリソグラフィによってTMAHエッチン
グするためのパターンを形成する。ついで、熱酸化膜を
エッチングした後、レジストを除去する。
【0020】つぎに、図4Aないし図4Cに示すよう
に、TMAHでシリコンウエハ11にエッチングを施し
てキャビティ(cavity)を形成した後、その表裏面にマ
スク材となるシリコン窒化膜を積層する。そして、表面
側のシリコン窒化膜および熱酸化膜をドライエッチング
および酸化膜エッチングで除去する。
【0021】一方、厚さ400μm,結晶方位100の
シリコンウエハの片面に、厚さ2μmの高濃度のB(ホ
ウ素),Ge(ゲルマニウム)層をエピタキシャル成長
で形成する。さらに、その表面に20μmの通常濃度の
B層をエピタキシャル成長で形成し、薄板状基材21を
形成するための第2シリコンウエハ21aを得た。そし
て、この第2シリコンウエハ21aのB層を前記第1シ
リコンウエハ11aの上面に載置し、直接接合で一体化
する(図4D)。
【0022】そして、図5Aないし図5Dに示すよう
に、第2シリコンウエハ21aの表面をTMAHでエッ
チングしてシンニング(thining)する。これによっ
て、エピタキシャル成長で形成した高濃度のB,Ge層
でエッチングが停止し、エピタキシャル成長で形成した
通常濃度のB層が露出し、薄板状基材21が形成され
る。ついで、露出したB層の表面に後述する下部電極2
2の保護膜であるLTO(低温成長酸化膜)を形成す
る。そして、チタン(Ti)および白金(Pt)をスパ
ッタリングで順次積層することにより、下部電極22を
形成する。さらに、スパッタリングでチタン酸ジルコン
酸鉛等の圧電薄膜(PZT)をスパッタリングで形成す
る。
【0023】ついで、図6Aないし図6Dに示すよう
に、レジストを塗布し、フォトリソグラフィで圧電薄膜
のパターンを形成する。そして、RIE(反応性イオン
エッチング)でエッチングした後、レジストを除去する
ことにより、圧電素子24が形成される。ついで、SO
G(Spin On Glass)塗布によって絶縁膜を形成する。
SOGを使用するのは、圧電薄膜は加熱されると、その
特性が変化するおそれがあるので、加熱せずに絶縁膜を
形成するためである。そして、レジストを塗布し、フォ
トリソグラフィでパターンを形成する。さらに、絶縁膜
の中央部を除去して圧電素子24を露出させた後、上部
電極23となる白金(Pt)薄膜をスパッタリングで蒸着
する。
【0024】ついで、図7Aないし図7Dに示すよう
に、白金薄膜にレジストを塗布し、フォトリソグラフィ
によって上部電極23のパターンを形成する。そして、
不要な白金をエッチングして上部電極23を形成し、レ
ジストを除去する。さらに、レジストを塗布し、フォト
リソグラフィで上部電極22,下部電極23間のSOG
による絶縁膜をエッチングするためのパターンを形成す
る。
【0025】ついで、図8Aないし図8Dに示すよう
に、フォトリソグラフィによってSOGによる絶縁膜を
エッチングして除去し、上部電極22,下部電極23間
の絶縁膜のパターンを形成した後、フォトレジストを除
去する。そして、上部電極23と後述する可動接点25
との間を絶縁する絶縁膜SiOをスパッタリングまた
はLTOによる方法で形成する。さらに、可動接点材料
CrおよびAuをスパッタリングで順次積層する。
【0026】そして、図9Aないし図9Cに示すよう
に、レジストを塗布し、フォトリソグラフィによってパ
ターンを形成する。ついで、不要な可動接点材料をエッ
チングすることにより、可動接点25および接続台部2
6を形成した後、レジストを除去する。
【0027】さらに、図10Aないし図10Cに示すよ
うに、レジストを塗布し、フォトリソグラフィによって
パターンを形成する。そして、絶縁膜を除去して下部電
極22,上部電極23の一端を露出させた後、レジスト
を除去することにより、可動片20を備えた可動接点ブ
ロック10が完成する。
【0028】固定接点ブロック30は、図11Aないし
図11Eに示すように、ガラスウエハ31に出入力用ス
ルーホール32,35および駆動用スルーホール33,
34を形成する。そして、動作空間を確保するための凹
部31aおよび固定接点38,39を配置するための凹
部31bを順次形成する。ついで、ガラスウエハ31の
凹部31a,31bに導電材を蒸着し、フォトリソグラ
フィによって不要な導電材をエッチングしてプリント配
線36,37を形成する。さらに、導電材を蒸着し、フ
ォトリソグラフィでエッチングすることにより、固定接
点38,39および接続パッド32a(図示せず),3
3a,34a,35aを形成し、固定接点ブロック30
が完成する。なお、接続パッド33aは、下部電極22
に電気接続するために肉厚となっている。
【0029】最後に、図2Aないし図2Cに示すよう
に、可動接点ブロック10に固定接点ブロック30を載
置し、陽極接合することにより、組み立てが完了する。
【0030】本実施形態によれば、可動接点ブロック1
0に設けた接続台部26に、固定接点ブロック30に設
けたスルーホール35の接続パッド35aが圧接する。
このため、スルーホール35と接続パッド35aとの接
続が確実となり、接触信頼性が向上するという利点があ
る。なお、スルーホール32も同様な構造となってい
る。
【0031】この第1実施形態にかかるマイクロリレー
の動作について説明する。まず、圧電素子24に電圧が
印加されていない場合、可動片20は平坦なままであ
り、可動接点25が一対の固定接点38,39から開離
している。
【0032】ついで、上部電極22,下部電極23を介
して圧電素子24に電圧を印加すると、前記圧電素子2
4が上方に湾曲する。このため、可動片20が湾曲して
可動接点25を押し上げ、この可動接点25が一対の固
定接点38,39に接触して電気回路を閉成する。
【0033】そして、前記圧電素子24に対する電圧の
印加を解除すると、薄板状基材21のばね力により、可
動片20が元の状態復帰し、可動接点25が固定接点3
8,39から開離する。
【0034】なお、前記圧電素子としては、前述のもの
に限らず、電圧を印加すると、厚さ方向に変形し、電圧
の印加を解除しても、その変形状態を維持する形状記憶
圧電素子を利用してもよい。
【0035】また、前述の実施形態において、駆動を開
始する臨界値近傍の圧縮応力を、シリコン酸化膜,シリ
コン窒化膜等のシリコン化合物膜から得られるように設
計しておけば、小さな入力で大きな変位を得ることがで
きるという利点がある。ただし、シリコン化合物膜を形
成する位置は、薄板状基材の片面に直接形成する場合に
限らず、任意の位置に形成してもよい。
【0036】第2実施形態は、図12Aないし図19に
示すように、薄板状基材21の熱膨張率と、その上面に
金属材を積層して形成される駆動層28の熱膨張率との
差を利用して可動片20を湾曲させ、接点を開閉する場
合である。したがって、第2実施形態は、第1実施形態
が圧電素子24の厚さ方向の湾曲を利用して接点を開閉
する点において第1実施形態と異なる。
【0037】ただし、第2実施形態は、前述の第1実施
形態と同様、可動片20を両端支持した可動接点ブロッ
ク10と、固定接点ブロック30とを陽極接合すること
により、組み立てられる。
【0038】可動接点ブロック10を構成するベース1
1は、前述の第1実施形態と同様であるので、説明を省
略する。
【0039】可動片20は、薄板状基材21の表層部内
に形成したヒータ層27に、絶縁膜を介し、金属材を積
層して駆動層28を形成し、さらに、絶縁膜を介して可
動接点25を形成したものである。そして、前記ヒータ
層27の両端部には接続パッド27a,27bが露出し
ている。
【0040】固定接点ブロック30は、前述の第1実施
形態と同様、ガラスウエハ31に入出力用スルーホール
32,35および駆動用スルーホール33,34を形成
したものである。そして、前記入出力用スルーホール3
2,35はプリント配線36,37を介して固定接点3
8,39に電気接続されている。さらに、スルーホール
32,33,34,35の下端部には、導電材からなる
接続パッド32a,33a,34a,35aがそれぞれ
形成されている。ただし、接続パッド32a,35aは
図示されていない。
【0041】次に、前述の構造を有するマイクロリレー
の製造方法について説明する。なお、説明の便宜上、図
13Aないし図19には、重要な部分のみを示す部分断
面図とした。さらに、図13Aないし図14Dに示すよ
うに、ベース11に薄板状基材21を形成するまでの工
程は、前述の第1実施形態と同様であるので、説明を省
略する。
【0042】したがって、図15Aないし図15Dに示
すように、薄板状基材21にレジストを塗布してフォト
リソグラフィでヒータ層27となる部分のパターンを形
成する。さらに、露出する薄板状基材21の表層部内に
B(ホウ素)イオンを注入する。ついで、フォトレジス
トを除去した後、注入したBイオンを電気的に活性化し
て電気抵抗を増大させるために加熱する。
【0043】そして、図16Aないし図16Dに示すよ
うに、ヒータ層27を絶縁するためにLTO(低温成長
酸化膜)を積層する。さらに、レジストを塗布し、フォ
トリソグラフィによってコンタクトホールのパターンを
形成する。ついで、不要な酸化膜を除去してヒータ層2
7のコンタクトホールを形成した後、レジストを除去す
る。ついで、その表面に駆動層28および接続部27
a,27bを形成する金属薄膜をスパッタリングで積層
する。
【0044】さらに、図17Aないし図17Dに示すよ
うに、レジストを塗布し、フォトリソグラフィで駆動層
28および接続部27a,27bを形成するためのパタ
ーンを形成する。そして、不要な金属薄膜をエッチング
で除去して駆動層28および接続部27a,27bを形
成し、レジストを除去する。ついで、低温成長酸化膜か
らなる絶縁膜およびスパッタリングによる金属薄膜を順
次積層する。
【0045】ついで、図18Aないし図18Dに示すよ
うに、フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィで
可動接点25および接続台部26のパターンを形成し、
金属薄膜の不要な部分をエッチングで除去した後、レジ
ストを除去する。さらに、フォトレジストを塗布し、フ
ォトリソグラフィでヒータ層27に接続するためのコン
タクトホールのパターンを形成する。そして、絶縁膜の
パターンニングにより、コンタクトホール上に位置する
絶縁膜を除去し、接続部27a,27bを露出させる。
【0046】そして、図19に示すように、フォトレジ
ストを除去することにより、可動片20を両端支持した
可動接点ブロック10が完成する。
【0047】一方、固定接点ブロック30は、前述の第
1実施形態とほぼ同様に処理して形成されるので、詳細
な説明は省略する。
【0048】最後に、図12Bに示すように、可動接点
ブロック10に固定接点ブロック30を載置し、陽極接
合で接合一体化することにより、組立作業が完了する。
【0049】本実施形態によれば、可動接点ブロック1
0に設けた接続台部26に、図示しないスルーホール3
5の下端部に設けた接続パッド35aが圧接する。この
ため、スルーホール35とプリント配線37との接続が
確実になり、接続信頼性が向上するという利点がある。
なお、スルーホール33も同様な構造となっている。
【0050】この第2実施形態の動作について説明す
る。まず、ヒータ層27に電圧が印加されていない場
合、ヒータ層27が発熱しない。このため、可動片20
は平坦なままであり、可動接点25が一対の固定接点3
8,39から開離している。
【0051】ついで、接続部27a,27bを介してヒ
ータ層27に電圧を印加して加熱すると、前記ヒータ層
27の発熱によって駆動層28が加熱され、膨張する。
この駆動層28は薄板状基材21よりも熱膨張率が大き
い。このため、可動片20は上面が凸部となるように湾
曲し、可動接点25が一対の固定接点38,39に接触
して電気回路を閉成する。
【0052】そして、前記ヒータ層27に対する電圧の
印加を解除し、発熱を停止すると、駆動層28が収縮す
る。このため、薄板状基材21のばね力によって可動片
20が元の状態に復帰し、可動接点25が固定接点3
8,39から開離する。
【0053】本実施形態によれば、ヒータ層27の発熱
に基づいて膨張する駆動層28の熱膨張率は、薄板状基
材21の熱膨張率よりも極めて大きい。このため、本実
施形態によれば、応答特性がよく、大きな接点圧力が得
られるという利点がある。
【0054】第3実施形態は、図20Aないし図20C
に示すように、薄板状基材21の熱膨張率と、前記薄板
状基材21の表層部内に形成したヒータ層27の熱膨張
率との差を利用する場合である。このため、第3実施形
態は、第2実施形態が薄板状基材21の熱膨張率と金属
材からなる駆動層28の熱膨張率との差を利用した点に
おいて前述の第2実施形態と異なる。なお、絶縁膜29
は、可動接点30をヒータ層27から絶縁するためのも
のである。
【0055】本実施形態の製造は、金属材からなる駆動
層28を設けない点を除き、前述の第2実施形態とほぼ
同様であるので、説明を省略する。
【0056】この第3実施形態の動作について説明す
る。まず、ヒータ層27に電圧が印加されていない場
合、ヒータ層27が発熱しないので、可動片20は平坦
なままであり、可動接点25が一対の固定接点38,3
9から開離している。
【0057】ついで、接続部27a,27bを介してヒ
ータ層27に電圧を印加すると、前記ヒータ層27が発
熱する。このため、ヒータ層27自体が膨張するととも
に、このヒータ層27に加熱されて薄板状基材21が膨
張する。しかし、ヒータ層27は、薄板状基材21より
も熱膨張率が大きいので、可動片20は上面が凸部とな
るように湾曲する。このため、可動接点25が一対の固
定接点38,39に接触して電気回路を閉成する。
【0058】そして、前記ヒータ層27に対する電圧の
印加を解除し、ヒータ層27の発熱を停止すると、ヒー
タ層27が収縮する。このため、薄板状基材21のばね
力によって可動片20が元の状態に復帰し、可動接点2
5が固定接点38,39から開離する。
【0059】本実施形態によれば、第2実施形態のよう
に金属材からなる駆動層28を設ける必要がなく、ヒー
タ層27を駆動層に兼用できる。このため、第2実施形
態よりも生産工程が少なく、生産性の高いマイクロリレ
ーが得られるという利点がある。
【0060】前述の実施形態では、ヒータ層27を薄板
状基材21の表層部内に形成する場合について説明した
が、必ずしもこれに限らず、薄板状基材21の表面にプ
ラチナ,チタン等の金属材あるいはポリシリコンを積層
して形成してもよい。
【0061】第4実施形態は、図21に示すように、シ
リコン製ハンドルウエハ40からなる箱形ベース41の
開口縁部に、シリコン製デバイスウエハ50からなるカ
バー51を接合一体化したものである。
【0062】前記箱形ベース41は、熱酸化膜43を形
成した凹所42の底面に、接続パッド44、プリント配
線45および固定接点46を左右対称に形成したもので
ある。
【0063】一方、表裏面に酸化膜52,53を形成し
た前記カバー51は、一対の平行なスリット54,54
を形成することにより、可動片55が切り出されてい
る。この可動片55には、平面略コ字形状の拡散抵抗か
らなるヒータ部56が形成されている。このヒータ部5
6の両端部は、前記酸化膜52から露出する接続パッド
57,57に接続されている。また、前記可動片55の
下面には、前記固定接点46,46に接離する可動接点
58が設けられている。さらに、前記カバー51は、前
記接続パッド44,44に対応する位置に接続用開口部
59,59が形成されている。
【0064】次に、第4実施形態にかかるマイクロリレ
ーの製造方法を、図23Aないし図26Fについて説明
する。なお、図23Aないし図26Fにおいて左側に示
した断面図は図22の23A−23A線断面図であり、
右側に示した断面図は図22の23B−23B線断面図
を示す。
【0065】図23Aないし図23Jに示すように、箱
形ベース41となるハンドルウエハ40は、不純物タイ
プで面方位が任意なものであり、このハンドルウエハ4
0の下面にアライメントマーク47をウェットエチング
あるいはドライエッチングで形成する(図23C,23
D)。ついで、前記アライメントマーク47をエッチン
グマスクに位置決めし、前記ハンドルウエハ40の上面
に凹所42をウェットエチングあるいはドライエッチン
グで形成する(図23E,23F)。さらに、前記ウエ
ハを熱酸化して酸化膜を形成した後、その外側面および
下面の熱酸化膜を除去する(図23G,23H)。残存
する酸化膜43は、固定接点46を絶縁するとともに、
後述する低温接合を容易にするためのものである。そし
て、前記凹所42の底面に位置する酸化膜43の上面に
接続パッド44,プリント配線45および固定接点46
を形成し、箱形ベース41を得る(図23I,23
J)。
【0066】前記固定接点46等の形成方法としては、
スパッタリング、蒸着等の半導体プロセス処理の他、ス
クリーン印刷法,鍍金法も可能である。なお、前記スク
リーン印刷法は比較的厚い金属膜(10μm前後)を形
成できるので、固定接点46等の形成には有利である。
ただし、スクリーン印刷法では900℃前後の焼結処理
を必要とする。
【0067】また、前記固定接点46等の材料として
は、例えば、Au,Ag,Cu,Pt,Pd,Cdの単
体またはこれらの化合物が挙げられる。一方、図24A
ないし図24Hに示すように、可動片55を形成するた
め、デバイスウエハ50としてp型SOIウエハを使用
する。まず、デバイスウエハ50の下面側の薄いシリコ
ン層にリンイオンを打ち込み、埋設された酸化膜52に
到達するまで拡散させることにより、ヒータ部56を形
成する(図24C,24D)。さらに、前記ウエハ50
全体に熱酸化膜を形成した後、下面の熱酸化膜53だけ
を残して他の熱酸化膜を除去する(図24E,24
F)。下面に残存する熱酸化膜53は可動接点58を絶
縁するとともに、後述する低温接合を容易にするもので
ある。そして、前記固定接点46,46と同様に、スパ
ッタリング,蒸着等で前記酸化膜53の下面に可動接点
58を形成する(図24G,24H)。
【0068】そして、図25Aおよび図25Bに示すよ
うに、前記箱形ベース41に前記デバイスウエハ50を
接合一体化する。
【0069】従来、約1000℃の接合温度でシリコン
同士を直接接合一体化していたが、本実施形態では、熱
酸化膜43,53を介して接合一体化するので、450
℃以下の低温で接合一体化できる。このため、例えば、
Au,Ag,Pt,Pd等の低融点の金属を接点材料に
使用でき、設計の自由度が広がるという利点がある。
【0070】ついで、デバイスウエハ50の上面に位置
するシリコンをTMAHあるいはKOH等のアルカリエ
ッチング液で除去する。このアルカリエッチング液は酸
化膜エッチレートがシリコンエッチレートよりも極端に
小さい。このため、膜厚精度の高い酸化膜/シリコン/
酸化膜のサンドイッチ構造が得られる(図25C,25
D)。
【0071】さらに、酸化膜52のうち、接続パッド5
7,57を形成する部分を除去し、前記ヒータ部56の
端部を露出させる(図25E,25F)。そして、図2
6Aおよび図26Bに示すように、ヒータ部56と接続
パッド57との間におけるオーミック接触を得るため、
露出させたヒータ部の端部にリンを打ち込む。ついで、
Al,Au等で接続パッド57,57を形成する(図2
6C,26D)。最後に、前記酸化膜/シリコン/酸化
膜を部分的に除去し、平行な一対のスリット54,54
を形成して可動片55を切り出すとともに(図26E,
26F)、接続用開口部59,59を形成する(図2
1)。この接続用開口部59を介して接続パッド44,
44がワイヤボンディングで外部に接続可能となる。
【0072】次に、前述の構造を有するマイクロリレー
の動作について説明する。駆動用接続パッド57,57
に電流を入力していない場合には、ヒータ部56が発熱
せず、可動片55が真直であるので、可動接点58が固
定接点46,46から開離している。
【0073】そして、前記駆動用接続パッド57,57
に電流を入力すると、ヒータ部56が発熱して可動片5
5を加熱して膨張させる。このため、可動片55が座屈
して湾曲し、可動接点58が固定接点46,46に接触
する。
【0074】ついで、前述の電流の入力を除去すると、
可動片55の温度が低下して収縮する。このため、可動
片55が元の形状に復帰し、可動接点58が固定接点4
6,46から開離する。
【0075】本実施形態によれば、ヒータ部56が可動
片55の内部に形成され、さらに、その表裏面が酸化膜
52,53で被覆されているので、熱損失が少ない。こ
のため、応答特性が高いとともに、消費電力の少ないマ
イクロリレーが得られる。
【0076】本願発明の第5実施形態は、図27に示す
ように、可動片55の基部にアール55aを形成した場
合である。応力集中を緩和し、耐久性が向上するという
利点がある。
【0077】第6実施形態は、図28および図29に示
すように、可動片55を除いたカバー51の上面にドラ
イエッチングで冷却用フィン51aを形成した場合であ
る。例えば、多数のマイクロリレーを並設した場合に、
外部からの熱の干渉を防止し、動作特性にバラツキが生
じるのを防止できるという利点がある。
【0078】なお、可動片55の上面だけにフィン51
aを設けてもよく、あるいは、カバー51の上面全体に
フィン51aを設けてもよい。
【0079】第7実施形態は、図30に示すように、可
動片55に、可動接点58を囲む一対の略コ字形のスリ
ット55b,55bを設けることにより、一対のヒンジ
部55c,55cを形成し、前記可動接点58を回動可
能に支持する場合である。
【0080】本実施形態によれば、前記可動接点58が
固定接点46,46に接触するときに、前記ヒンジ部5
5c,55cを介して可動接点58が回転する。このた
め、固定接点46,46に対する可動接点58の片当た
りがなくなり、接触信頼性が向上するという利点があ
る。
【0081】第8実施形態によれば、図31に示すよう
に、可動片55の基部をシリコン酸化物,シリコン窒化
物からなるシリコン化合物部55d,55eで仕切る場
合である。このため、本実施形態では、接続パッド5
7,57がシリコン化合物部55eの上面を乗り越えて
ヒータ部56まで延在している。
【0082】一般に、シリコン,シリコン酸化膜,シリ
コン窒化膜の熱伝導率は、それぞれ1.412W/(c
mK),0.014W/(cmK),0.185W/
(cmK)である。シリコン酸化膜,シリコン窒化膜の
熱伝導率はシリコンの熱伝導率よりも極めて小さい。こ
のため、可動片55のヒータ部56が発熱しても、前記
シリコン化合物部55d,55eが外部への熱伝導によ
る熱の拡散を防止する。この結果、応答特性に優れ、節
電型のマイクロリレーが得られるという利点がある。
【0083】第9実施形態は、図32に示すように、可
動片55の基部近傍にシリコン化合物部55d,55e
を形成した場合である。特に、接続パッド57近傍のシ
リコン化合物部55eは不連続となっている。
【0084】第10実施形態は、図33に示すように、
接続用開口部59,59の内側面から露出するシリコン
層を絶縁膜59aでそれぞれ被覆した場合である。
【0085】本実施形態によれば、信号用接続パッド4
4,44にワイヤボンディングしたワイヤがカバー51
のシリコン層に接触することがなく、駆動用電源に干渉
されないという利点がある。第11実施形態は、図34
に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、
異なる点は、可動片20の表裏面に可動接点25,25
を設けた場合である。他は前述の実施形態とほぼ同様で
あるので、説明を省略する。
【0086】第12実施形態は、図35に示すように、
前述の第1実施形態とほぼ同様である。異なる点は、可
動片20を固定接点38,39側に予め湾曲するように
付勢することにより、可動接点25を固定接点38,3
9に接触させ、常時閉成のマイクロリレーとした点であ
る。
【0087】このため、復帰状態で可動接点25が一対
の固定接点38,39に常時接触している。そして、前
述の実施形態のように駆動手段を駆動すると、付勢力に
抗して可動片20が反転し、可動接点25が固定接点3
8,39から開離する。ついで、駆動手段の駆動を停止
すると、可動片20自身の付勢力によって可動片20が
反転し、可動接点25が固定接点38,39に接触して
元の状態に復帰する。
【0088】本実施形態によれば、動作していない場合
であっても、可動接点25が固定接点38,39に接触
しているので、消費電力が少ない節電型マイクロリレー
が得られる。
【0089】なお、可動接点25を可動片20の表裏面
に設けることにより、複数の電気回路を交互に開閉して
もよい。
【0090】第13実施形態は、図36に示すように、
基材20の表面に設けた2つの可動接点25a,25b
で異なる電気回路を交互に開閉する場合である。すなわ
ち、可動片20を構成する薄板状基材21の両側縁部の
略中央部から同一軸心上に回動軸21b,21bを突設
し、さらに、この回動軸21b,21bをベース11に
一体化してある。
【0091】そして、可動片20の片側半分20aが下
方に凸形状となるように予め湾曲させて付勢してある一
方、残る片側半分20bが上方に凸形状となるように予
め湾曲させて付勢してある。
【0092】したがって、駆動手段の駆動前においては
可動接点25aが一対の固定接点38a,39aから開
離している一方、可動接点25bが一対の固定接点38
b,39bに接触している。
【0093】そして、駆動手段を駆動すると、可動片2
0の片側半分20aが上方に凸形となるように反転し、
可動接点25aが一対の固定接点38a,39aに接触
する。これと同時に、可動片20の片側半分20bが下
方に凸形となるように反転し、可動接点25bが一対の
固定接点38b,39bから開離する。
【0094】さらに、前記駆動手段の駆動を停止する
と、可動片20が自己のばね力によって元の状態に復帰
する。このため、可動接点25aが一対の固定接点38
a,39aから開離する。一方、可動接点25bが一対
の固定接点38b,39bに接触する。
【0095】なお、本実施形態は、可動片20の上面に
2個の可動接点25a,25bを配置した場合である
が、必ずしもこれに限らない。可動片20の表裏面に2
個ずつ可動接点を設けることにより、4つの電気回路を
同時に開閉してもよい。
【0096】前述の第1実施形態から第13実施形態に
おける駆動手段としては、通常の圧電素子、形状記憶圧
電素子、ヒータ層単体、ヒータ層と金属材からなる駆動
層との組み合わせ、あるいは、拡散抵抗からなるヒータ
部のいずれかを、必要に応じて選択できることは勿論で
ある。
【0097】また、前述の実施形態によれば、可動接点
にプリント配線を施す必要がなく、固定接点のみにプリ
ント配線を形成するだけでよい。このため、製造工数が
少なく、生産性の高いマイクロリレーが得られる。さら
に、前述の実施形態によれば、可動片にプリント配線を
行う必要がなく、可動片に反りが生じても、プリント配
線に断線が生じないので、寿命が長い。そして、前述の
実施形態では、接点構造がいわゆるダブルブレイクとな
るので、絶縁特性が良いという利点がある。
【0098】ついで、前記可動片は真空中あるいはネオ
ン,アルゴン等の不活性ガスを充填した雰囲気中におい
て駆動することにより、接点開閉時に生じる絶縁物の発
生を防止してもよい。
【0099】(実施例1)可動片を構成するシリコンウ
エハからなる厚さ20μmの薄板状基材の上面に、厚さ
1.4μmの酸化膜、厚さ0.3μmの下部電極、厚さ
2μmの圧電素子、および、厚さ0.3μmの上部電極
を順次積層し、全体厚さ24μm、スパン4mm、巾
0.8mmの大きさを有する可動片からなるマイクロリ
レーについて、印加電圧に対する接触荷重および変位量
を計算した。計算結果を図37Aおよび図37Bに示
す。図37Aおよび図37Bによれば、圧電素子に対す
る印加電圧を制御するだけで所定の接点圧力,変位が得
られることが判る。
【0100】(実施例2)可動片を構成するシリコンウ
エハからなる厚さ20μmの薄板状基材の表層部内に深
さ3μmのヒータ層を形成し、かつ、このヒータ層の上
面に厚さ1.1μmの絶縁性酸化膜を形成し、全体厚さ
21.1μm、スパン4mm、巾0.8mmの大きさを
有する可動片からなるマイクロリレーについて、印加電
圧に対する接触荷重および変位量を計算した。計算結果
を図38Aおよび図38Bに示す。
【0101】図38Aおよび図38Bによれば、印加電
圧を制御し、ヒータ層の発熱を調整するだけで所定の変
位,接点圧力が得られることが判る。
【0102】次に、第2の目的を達成するマトリックス
リレーを示す第14ないし第17実施形態を図39Aな
いし図45の添付図面に従って説明する。第14実施形
態は、図39Aないし図41Bに示すように、ベース1
10に、可動片ユニット120、および、カバー140
を順次積み重ね、接合一体化したマトリックスリレーで
ある。
【0103】前記ベース110は、シリコンウエハ11
0aの上面に4本の浅溝111,112,113,11
4を所定のピッチで並設したものである。
【0104】前記可動片ユニット120は、方形枠状シ
リコンウエハ120aに第1,第2,第3,第4可動片
121,122,123,124を架け渡すように形成
することにより、絶縁状態で並設したものである。そし
て、第1,第2,第3,第4可動片121,122,1
23,124は単結晶の薄板状基材125の上面に絶縁
膜126を積層し、さらに、下部電極127、圧電素子
128および上部電極129を順次積層してある。ま
た、前記絶縁膜126の中央部には可動接点130が絶
縁状態で配置されている。
【0105】そして、前記ベース110に可動片ユニッ
ト120を積み重ねて接合一体化することにより、前記
第1,第2,第3,第4可動片121,122,12
3,124は前記浅溝111,112,113,114
の上方に位置するとともに、その両端を前記ベース11
0の開口縁部にそれぞれ固定支持されることになる。
【0106】なお、図39Bにおいて、下部電極12
7、圧電素子128および上部電極129が、可動接点
130で分断されているように図示されているが、左右
の下部電極127、圧電素子128および上部電極12
9はそれぞれ電気接続されている。
【0107】前記カバー140は、ガラスウエハ140
aの下面に内部空間となる深溝141,142,14
3,144を所定のピッチで並設し、この深溝141,
142,143,144の天井面のうち、前記可動接点
130に対応する位置に一対の固定接点145,146
をそれぞれ設けてある。
【0108】各固定接点145は、前記ガラスウエハ1
40aの下面に沿って形成したプリント配線(図示せ
ず)を介し、ガラスウエハ140aに設けたスルーホー
ル161a,162a,163a,164aにそれぞれ
接続され、カバー140の表面に引き出されている。
【0109】同様に、各固定接点146は、前記ガラス
ウエハ140aの下面に沿って形成したプリント配線1
51,152,153,154を介し、ガラスウエハ1
40aに設けたスルーホール161b,162b,16
3b,164bにそれぞれ接続され、カバー140の表
面において電気接続可能となっている。
【0110】そして、前記スルーホール161a,16
2aはプリント配線155を介して入力用第1接続パッ
ド170に電気接続され、前記スルーホール163a,
164aはプリント配線156を介して入力用第2接続
パッド171に電気接続されている。さらに、前記スル
ーホール161b,163bはプリント配線157を介
して出力用第1接続パッド172に電気接続されてい
る。また、前記スルーホール162b,164bはプリ
ント配線158を介して出力用第2接続パッド173に
電気接続されている。
【0111】また、4つの下部電極127は、カバー1
40に設けた駆動用共通スルーホール180に電気接続
されている。一方、4つの上部電極129は、カバー1
40に設けた駆動用スルーホール181,182,18
3,184にそれぞれ電気接続されている。
【0112】したがって、図41A,41Bの回路図に
おける入力1,2、および、出力1,2が、前記接続パ
ッド170,171、および、接続パッド172,17
3にそれぞれ対応する。
【0113】また、図41A,41BにおけるRy1,
2,3,4が、前記第1,第2,第3,第4可動片12
1,122,123,124からなるリレーにそれぞれ
対応する。
【0114】次に、前述の構造を有するマトリックスリ
レーの動作について説明する。まず、第1可動片121
の下部電極127,上部電極129に電圧が印加されて
いない場合、圧電素子128が励起されず、第1可動片
121は平坦なままであり、その可動接点130は固定
接点145,146から開離している。
【0115】そして、駆動用共通スルーホール180お
よび駆動用スルーホール181を介し、圧電素子128
が上方に湾曲するように電圧を印加すると、薄板状基材
125のばね力に抗して第1可動片121が上方に湾曲
する。このため、可動接点130が固定接点145,1
46に接触し、スルーホール161a,161bからプ
リント配線155,157を介し、接続パッド170,
172が相互に導通する。
【0116】さらに、前述の電圧の印加を解除すると、
薄板状基材125のばね力によって第1可動片121が
元の状態に復帰し、可動接点130が固定接点145,
146から開離する。
【0117】以後、同様に、スルーホール180,18
2を介し、第2可動片122の圧電素子128が上方に
湾曲するように電圧を印加すると、第2可動片122が
上方に湾曲する。このため、可動接点130が固定接点
145,146に接触し、スルーホール162a,16
2bからプリント配線155,158を介し、接続パッ
ド170,173が相互に導通する。
【0118】また、スルーホール180,183を介
し、第3可動片123の圧電素子128が上方に湾曲す
るように電圧を印加すると、第3可動片123が上方に
湾曲する。このため、可動接点130が固定接点14
5,146に接触し、スルーホール163a,163b
からプリント配線156,157を介し、接続パッド1
71,172が相互に導通する。
【0119】さらに、スルーホール180,184を介
し、第4可動片の圧電素子128が上方に湾曲するよう
に電圧を印加すると、第4可動片124が上方に湾曲す
る。このため、可動接点30が固定接点145,146
に接触し、スルーホール164a,164bからプリン
ト配線156,158を介し、接続パッド171,17
3が相互に導通する。
【0120】前述の第14実施形態では、印加電圧を解
除すると、元の状態に復帰する通常の圧電素子128を
利用する場合について説明した。しかし、必ずしもこれ
に限らず、印加電圧を解除しても、変形状態を維持し、
逆方向に電圧を印加した場合に元の状態に復帰する形状
記憶圧電素子を使用することにより、いわゆるラッチン
グタイプのマトリックスリレーとしてもよい。
【0121】第15実施形態は、図42A,図42Bお
よび図43に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同
様であり、異なる点は、第1実施形態が圧電素子28の
変形を利用する場合であるのに対し、第1,第2,第
3,第4可動片121,122,123,124の熱膨
張による変形を利用する点である。
【0122】すなわち、第1,第2,第3,第4可動片
121,122,123,124は、単結晶からなる薄
板状基材125の表面にホウ素等を打ち込んで電気抵抗
を大きくしたヒータ層131と、絶縁膜132を介し、
金属材を積層して形成した駆動層133とからなるもの
である。そして、前記絶縁膜132の中央部には、可動
接点130が絶縁状態で配置されている。
【0123】次に、第15実施形態にかかるマトリック
スリレーの動作について説明する。例えば、図42Aお
よび図42Bに示すように、第3可動片123のヒータ
層131に電流が流れていない場合、ヒータ層131が
発熱しないので、駆動層133は膨張しない。このた
め、第1可動片121は平坦なままであり、その可動接
点130は固定接点145,146から開離している。
【0124】そして、駆動用共通スルーホール180お
よび駆動用スルーホール183を介してヒータ層131
に電流を流すと、ヒータ層131が発熱し、薄板状基材
125および駆動層133を加熱する。しかし、薄板状
基材125の熱膨張係数よりも駆動層133の熱膨張係
数の方が極めて大きいので、薄板状基材125のばね力
に抗して第3可動片123が上方に湾曲する。このた
め、可動接点130が固定接点145,146に接触す
る。この結果、スルーホール163a,163bからプ
リント配線156,157を介して接続パッド170,
172が相互に導通する。
【0125】さらに、前述の電圧の印加を解除すると、
薄板状基材125のばね力によって第3可動片123が
元の状態に復帰し、可動接点130が固定接点145,
146から開離する。
【0126】なお、他の第1,第2,第4可動片12
1,122,124の動作は、前述の第14実施形態と
同様であるので、説明を省略する。
【0127】また、各可動片は駆動手段としてヒータ層
だけを形成してもよい。さらに、前記ヒータ層は、薄板
状基材の表面にプラチナ,チタン等の金属材あるいはポ
リシリコンを積層して形成してもよい。
【0128】前述の実施形態では、4つの可動片を並設
したマトリックスリレーについて説明したが、必ずしも
これに限らず、図44に示す第16実施形態あるいは図
45に示す第17実施形態のように、4つ以上の可動片
を並設したマトリックスリレーに適用してもよいことは
勿論である。この場合における各固定接点の接続方法と
しては、例えば、カバーに設けたスルーホールを介し、
カバーの表面に多層構造のプリント配線を形成して接続
する方法がある。
【0129】次に、第3の目的を達成する電子部品を示
す第18実施形態を、図46および図47の添付図面に
従って説明する。本実施形態はマイクロリレーに適用し
た場合であり、マイクロリレーチップ210と、箱形の
基台230と、ヒートシンク240とからなるものであ
る。
【0130】前記マイクロリレーチップ210は、並設
した5つの接点機構を内蔵するもので、片面に凹部21
2を形成したシリコン単結晶からなるベース211と、
このベース211の開口縁部に両端を固定支持した可動
片213と、前記ベース211に陽極接合で一体化した
ガラスウエハ221からなるカバー220とで構成され
ている。
【0131】前記可動片213は、シリコン単結晶から
なる薄板状基材214の片側表層部内にホウ素等を打ち
込んで電気抵抗値を大きくしたヒータ層215に、絶縁
膜216を介し、金属材からなる駆動層217を積層し
たものである。さらに、前記絶縁膜216の中央部に
は、可動接点218が絶縁状態で配置されている。
【0132】カバー220は、ガラスウエハ221の片
面に設けた凹部222の底面に、一対の固定接点22
3,224を形成したものである。
【0133】前記固定接点223,224は、図示しな
い入出力用スルーホールを介してガラスウエハ221の
表面に引き出され、その表面に設けたプリント配線22
5,226を介して基台230の入出力用外部端子23
1,232(図46中、奥側に位置する外部端子231
は図示せず)に電気接続されている。
【0134】さらに、ガラスウエハ221には、前記可
動片213のヒータ層215に電気接続するスルーホー
ル227,228が形成されている。このスルーホール
227,228は後述する基台230の駆動用入力端子
233,234にそれぞれ電気接続される。
【0135】次に、本実施形態にかかるマイクロリレー
の組立方法について説明する。まず、図示しないリード
フレームにプレス加工を施し、入出力用外部端子231
および駆動用外部端子233を交互に櫛歯状に打ち抜く
とともに、入出力用外部端子232および駆動用外部端
子234も同様に形成する。そして、前記外部端子23
1ないし234の自由端部に、マイクロチップ210の
図示しない入出力用スルーホールおよび駆動用スルーホ
ール227,228をそれぞれ位置決めし、電気接続す
る。
【0136】ついで、一対の金型でマイクロリレーチッ
プ210を挾持し、ベース211の底面が露出するよう
に基台230を一体成形する。
【0137】さらに、前記基台230の上面に形成した
環状段部235に、熱伝導率の大きい銅,アルミニウ
ム,真鍮等の板状ヒートシンク240を嵌め込んだ後、
前記外部端子231ないし234をリードフレームから
切り離した後、その先端部を屈曲することにより、組立
作業が完了する。
【0138】前述の構成からなるマイクロリレーの動作
について説明する。駆動用外部端子233,234から
可動片213のヒータ層215に電流が流れていない場
合、可動片213は平坦なままであり、可動接点218
は一対の固定接点223,224から開離している。
【0139】ついで、駆動用外部端子233,234を
介して駆動用スルーホール227,228からヒータ層
215に電流が流れると、ヒータ層215が発熱し、薄
板状基材214および駆動層217が熱膨張する。そし
て、駆動層217の熱膨張率は薄板状基材214の熱膨
張率よりも極めて大きいので、可動片213は固定接点
223,224側に湾曲する。ついで、可動接点218
が一対の固定接点223,224に接触して電気回路を
閉成する。
【0140】そして、前述の電流を断ってヒータ層21
5の発熱を停止すると、薄板状基材214および駆動層
217が冷えて収縮する。このため、可動片213が元
の状態に復帰し、可動接点218が固定接点223,2
24から開離する。
【0141】前述の実施形態では、外部端子231,2
32,233,234と、ヒートシンク240とを部材
で構成する場合について説明した。しかし、必ずしもこ
れに限らず、リードフレームから外部端子およびヒート
シンクを同時に打ち抜いて屈曲し、外部端子とヒートシ
ンクとの間にマイクロリレーチップを位置決めし電気接
続した後、樹脂モールドしてもよい。
【0142】また、前述の実施形態ではマイクロリレー
チップに適用する場合について説明した。しかし、必ず
しもこれに限らず、内部構成部品が発熱する他の電子部
品チップに適用してもよいことは勿論である。
【0143】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかるマトリックスリレーによれば、単結晶の薄板状
基材からなる可動片を湾曲させて接点を開閉できるの
で、装置の小型化が容易であるとともに、可動片の慣性
力が小さいので、疲労破壊じ生じにくくなり、寿命が伸
びるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本願発明にかかるマイクロリレーの
第1実施形態を示す概略断面図である。
【図2】 図2Aは、図1に示したマイクロリレーの詳
細な平面図、図2Bは、その分解断面図、図2Cは、接
合した状態を示す図2Aの2C−2C線断面図である。
【図3】 図3Aないし図3Eは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図4】 図4Aないし図4Dは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図5】 図5Aないし図5Dは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図6】 図6Aないし図6Dは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図7】 図7Aないし図7Dは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図8】 図8Aないし図8Dは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図9】 図9Aないし図9Cは、図1で示した可動接
点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図10】 図10Aないし図10Cは、図1で示した
可動接点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図11】 図11Aないし図11Eは、図1で示した
固定接点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図12】 図12Aは、本願発明にかかるマイクロリ
レーの第2実施形態を示す平面図、図12Bは、その分
解断面図、図12Cは、その接合した状態を示す図12
Aの12C−12C線断面図である。
【図13】 図13Aないし図13Eは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図14】 図14Aないし図14Dは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図15】 図15Aないし図15Dは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図16】 図16Aないし図16Dは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図17】 図17Aないし図17Dは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図18】 図18Aないし図18Dは、図12Aない
し図12Cで示した可動接点ブロックの製造工程を示す
断面図である。
【図19】 図19は、図12Aないし図12Cで示し
た可動接点ブロックの製造工程を示す断面図である。
【図20】 図20Aは、本願発明にかかるマイクロリ
レーの第3実施形態を示す平面図、図20Bは、その分
解断面図、図20Cは、その接合した状態を示す図20
Aの20C−20C線断面図である。
【図21】 図21は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第4実施形態を示す斜視図である。
【図22】 図22は、図21で示したマイクロリレー
の平面図である。
【図23】 図23Aないし図23Jは、図21で示し
たマイクロリレーのハンドルウエハの製造工程を示す断
面図である。
【図24】 図24Aないし図24Hは、図21で示し
たマイクロリレーのデバイスウエハの製造工程を示す断
面図である。
【図25】 図25Aないし図25Fは、図23Aない
し図24Jに示したウエハを接合した後の製造工程を示
す断面図である。
【図26】 図26Aないし図26Fは、図23Aない
し図24Jに示したウエハを接合した後の製造工程を示
す断面図である。
【図27】 図27は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第5実施形態を示す平面図である。
【図28】 図28は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第6実施形態を示す斜視図である。
【図29】 図29は、図28で示したフィンの拡大斜
視図である。
【図30】 図30は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第7実施形態を示す平面図である。
【図31】 図31は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第8実施形態を示す平面図である。
【図32】 図32は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第9実施形態を示す平面図である。
【図33】 図33は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第10実施形態を示す斜視図である。
【図34】 図34は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第11実施形態を示す断面図である。
【図35】 図35は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第12実施形態を示す断面図である。
【図36】 図36は、本願発明にかかるマイクロリレ
ーの第13実施形態を示す断面図である。
【図37】 図37Aは、圧電素子を利用したマイクロ
リレーの理論的動作特性、特に、印加電圧と接触荷重と
の関係を示を示すグラフ図であり、図37Bは、印加電
圧と変位との関係を示すグラフ図である。
【図38】 図38Aは、ヒータ層を駆動層に兼用した
マイクロリレーの理論的動作特性、特に、温度上昇と接
触荷重との関係を示すグラフ図であり、図38Bは、温
度上昇と変位との関係を示すグラフ図である。
【図39】 図39Aは、マトリックスリレーであるマ
イクロリレーの第14実施形態を示す平面図、図39B
は、図39Aの39B−39B線断面図である。
【図40】 図40は、図39Aの40−40線断面図
である。
【図41】 図41Aは、図39Aおよび図39Bのマ
トリックスリレーの回路を示すマトリックス回路図、図
41Bは図41Aを見やすくするために書き換えた回路
図である。
【図42】 図42Aは、本願発明にかかるマトリック
スリレーの第15実施形態を示す平面図、図42Bは、
図42Aの42B−42B線断面図である。
【図43】 図43は、図42Aの43−43線断面図
である。
【図44】 図44は、マトリックスリレーを構成する
並設した多数の可動片を示す第16実施形態の斜視図で
ある。
【図45】 図45は、多数のリレー素子からなる第1
7実施形態にかかるマトリックスリレーの回路図であ
る。
【図46】 図46は、本願発明にかかる電子部品を示
す第18実施形態の斜視図である。
【図47】 図47は、図46に示した電子部品の横断
面図である。
【符号の説明】
110…ベース、120…可動片ユニット、121,1
22,123,124…第1,第2,第3,第4可動
片、125…薄板状基材、126…絶縁膜、127,1
29…下部,上部電極、128…圧電素子、130…可
動接点、131…ヒータ層、132…絶縁膜、133…
駆動層、140…カバー、151〜158…プリント配
線、161a,161b〜164a,164b…入出力
用スルーホール、170〜173…接続パッド、180
…駆動用共通スルーホール、181〜184…駆動用ス
ルーホール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/09 H01L 41/08 U 41/18 D // B81C 1/00 41/18 101Z (72)発明者 積 知範 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 (72)発明者 藤原 照彦 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5G041 DC04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶からなる薄板状基材に駆動手段を
    設け、かつ、片面に可動接点を設けた複数の可動片を絶
    縁状態で並設するとともに、その両端をベースにそれぞ
    れ固定支持し、前記駆動手段を介して前記可動片を個々
    に湾曲させることにより、前記可動接点を、前記ベース
    の上方に位置するカバーの天井面に形成した固定接点に
    接離させて複数の電気回路を開閉することを特徴とする
    マトリックスリレー。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段が、前記薄板状基材の片面
    に積層した圧電素子であることを特徴とする請求項1に
    記載のマトリックスリレー。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、前記薄板状基材の片面
    に形成したヒータ層からなることを特徴とする請求項1
    に記載のマトリックスリレー。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段が、前記薄板状基材の片面
    に形成したヒータ層と、このヒータ層に絶縁膜を介して
    金属材を積層して形成した駆動層とからなることを特徴
    とする請求項1に記載のマトリックスリレー。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段を、前記カバーに設けたス
    ルーホールを介し、前記カバーの表面において電気接続
    可能としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載のマトリックスリレー。
  6. 【請求項6】 前記固定接点を、前記カバーに設けたス
    ルーホールを介し、前記カバーの表面において電気接続
    可能としたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    か1項に記載のマトリックスリレー。
  7. 【請求項7】 前記カバーの表面に露出するスルーホー
    ルの上端部を、前記カバーの表面に形成したプリント配
    線を介し、前記カバーの表面に設けた接続パッドに電気
    接続したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    1項に記載のマトリックスリレー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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