JP2003177143A - プローブカード用鉛筆型プローブの製造方法及び鉛筆型プローブ - Google Patents

プローブカード用鉛筆型プローブの製造方法及び鉛筆型プローブ

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JP2003177143A JP2001379718A JP2001379718A JP2003177143A JP 2003177143 A JP2003177143 A JP 2003177143A JP 2001379718 A JP2001379718 A JP 2001379718A JP 2001379718 A JP2001379718 A JP 2001379718A JP 2003177143 A JP2003177143 A JP 2003177143A
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和正 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最近の集積回路の微細化に伴い、集積回路の
電極ピッチも120μmから100μmとなりつつあ
り、それに対応してプローブの直径も80μmから65
μmが要求されている。集積回路の微細化の進展による
ICチップの電極間のピッチ寸法が小さくなることに対
応しうるプローブカード用鉛筆型プローブの製造方法及
びその鉛筆型プローブを提供する。 【解決手段】 直径40〜150μmのタングステン線
又はタングステン合金線に、微細加工レーザーにより線
芯に内径20〜100μmの孔を連続して貫穿した後、
該孔列に貴金属又は貴金属合金を溶融埋め込みして固着
し、又は該孔列の開放端部から拡開して、拡開孔列に貴
金属又は貴金属合金線を挿入した後挟み込んで掴持した
後、該端部を研磨加工して貴金属又は貴金属合金部を先
鋭化するプローブカード用鉛筆型プローブの製造方法及
びその鉛筆型プローブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICチップの電気
的特性を検査するプローブカードに用いられるプローブ
カード用鉛筆型プローブの製造方法及びその鉛筆型プロ
ーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスを形成してなるICチッ
プの電気的特性を検査する際にプローブカードと呼ばれ
る装置が用いられている。図8は垂直型プローブカード
の構成を示す断面図である。同図に示すように、垂直型
プローブカードは、湾曲部1aを有し針状をなす複数個
のプローブカード用プローブ(以下、単にプローブとい
う)1と、これらのプローブ1を垂下して固定するガイ
ド部2と、各プローブ1ごとにプローブ後端がはんだ付
けによって接続される配線パターンがそれぞれ形成され
た基板3とにより構成されている。
【0003】4はウエハ載置台であり、このウエハ載置
台4の上に、検査対象である複数個のICチップ51が
形成されたウエハ5が載置されている。51aはICチ
ップ51の表面に形成された電極である。垂直型プロー
ブカードは、ICチップ51の電極51aにプローブ1
の先端部を垂直に接触させるようにしたものであり、プ
ローブ1の方向にウエハ載置台4を上昇させることによ
り、ICチップ51の電極51aとプローブ1の先端部
とが接触する。
【0004】ここで、ICチップ51の電極51aはア
ルミニウムと銅とを含むアルミニウム−銅合金膜、ある
いはアルミニウム膜により形成されているが、この電極
51aの表面は薄い酸化アルミニウムよりなる酸化膜が
形成されている。この酸化膜は絶縁体であるため、単に
電極51a表面にプローブ1の先端部を接触させただけ
ではプローブ1の先端部とアルミニウム−銅合金膜との
間を電気的に接続することができない。
【0005】そのため、電極51aにプローブ1の先端
部を接触させ、しかる後、さらにICチップ51をプロ
ーブ1の方向に上昇させ、すなわちオーバードライブを
加えると、図9に示すように、プローブ1は、その湾曲
部1aが弾性的に変形して撓むことにより、プローブ先
端部が所定の接触圧(針圧)にて電極51aを押圧す
る。これにより、プローブ1と電極51aとの接触点に
おいて電極51aの表面から酸化膜が破られて、プロー
ブ1の先端部と電極51aのアルミニウム−銅合金膜と
が直接接触することができる。なお、接触圧(g)はオ
ーバードライブ量(μm)の値に比例して大きくなるも
のである。
【0006】図10は垂直型プローブカードに用いられ
るプローブの外観形状を示す説明図である。プローブの
寸法について説明すると、直径(外径)D:80μm、
先端長さL1:450μm、最先端直径d:25〜30
μm、湾曲部長さL2:約2mmである。この直径Dが
80μmのプローブは、電極間のピッチ寸法が120μ
mのICチップを検査する垂直型プローブカードに使用
されるものである。従来、集積回路のウエハーテストに
おけるプローブには、硬くて弾力の大きい金属、例えば
タングステンやベリリュウム銅等が使われる。とくに耐
摩耗性に優れ、直径が数十ミクロンという細い線材も比
較的安く入手できるので、タングステンが使用されるこ
とが多く、現在のプローブカードでは90%以上にタン
グステンプローブが用いられている。しかし、タングス
テンは金属としては比較的電気抵抗が大きく、またプロ
ーブとして数千回のコンタクトを集積回路と繰り返して
いると、プローブ先端部の接触抵抗が増大して、ついに
はテスト不能の状態に陥る。このようなタングステンプ
ローブの接触性能を改善する一つの手段として、酸化さ
れ難い金属、例えば金、白金などを使用することも考え
られるが価格が高いうえに、タングステンなどに比べる
と柔らかく、すぐに摩耗してしまう。また、プローブと
しての強度、弾性などもタングステンと比べるとかなり
小さく、所定の接触圧力を与えるためには太い線材を使
用せねばならず、微細化の要求に適合し難い面がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】タングステンはプロー
ブとして非常に優れた性能を有しているが、欠点として
は表面が酸化され易く、プローブ先端部の導電性が低下
してくる現象が挙げられる。通常、バーインテストにお
ける検査温度が85℃又は150℃であることに加え
て、アルミニウム又はアルミニウムー銅合金で出来てお
る集積回路の電極と数千回、数万回ものコンタクトを繰
り返し、電流が流れると摩擦熱や接触抵抗による発熱現
象でプローブ先端部の温度が上昇して酸化され、また集
積回路の電極に蒸着されているアルミニウム又はアルミ
ニウム合金と化合しアルミニウム酸化物が発生付着す
る。この様な状態になるとプローブ表面の電気抵抗が大
きくなり、ウエハーのテストに支障来たすので先端部を
研磨してリフレッシュせねばならない。普通、プローブ
先端部の研磨作業は数千回のコンタクトに一回の割合で
実施しており、この研磨作業が全自動で行われるテスト
作業での障害となり、問題点になっている。
【0008】このような接触性能の劣化を改善する方法
として、本出願人は特開平11−38039号公報の技
術を開示しており、メタライズ法によりタングステンプ
ローブ表面に非酸化性金属である金、白金、ロジウム、
パラジウム、イリジウムの内から選んだ1種の非酸化性
金属の被膜を形成し、その後、非酸化性の雰囲気あるい
は真空中で加熱して、前記非酸化性金属の被膜をタング
ステン中に拡散させることにより、直径250μm、金
の拡散層厚み20μmのタングステンプローブを得てい
る。最近の集積回路の電極ピッチが小さくなる状況の中
では、線径の太いこと(80μm)および非酸化膜の厚
みに関して十分満足できるものでなかった。
【0009】また、接触性能を改善する方法の一つとし
て、貴金属を主体とした合金にてプローブを作る方法が
ある。例えば米国にてパリネイー7と呼ばれる合金があ
り、パラジウム、銀、白金、金などを含む合金で、時効
硬化により硬くなり、プローブとして使用できる。しか
しながら、抗張力強度、弾性(ヤング率)などの特性が
タングステンに比べると劣るので、直径100μmの太
さが限界で、集積回路の微細化に対応するためのより細
い線ではプローブの特性を維持するのが難しい。この対
応策として、タングステン線の先端部のみに、前記合金
線を接着させる方法が提案されているが、タングステン
に異種金属を溶接することは極めて難しく、溶接の信頼
性も乏しい。
【0010】さらに、最近の集積回路の微細化に伴い、
集積回路の電極ピッチも120μmから100μmとな
りつつあり、それに対応してプローブの直径も80μm
から65μmが要求されている。本発明は上記事情に鑑
みて、種々創案、試行した結果、完成に到ったもので、
集積回路の微細化の進展によるICチップの電極間のピ
ッチ寸法が小さくなることに対応しうる、プローブカー
ドの鉛筆型プローブの製造方法およびその鉛筆型プロー
ブを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、直径40〜150μmのタン
グステン線又はタングステン合金線の端部から軸方向へ
2〜3mmの範囲内に、微細加工レーザーにより線芯に
内径20〜100μmの孔を孔が重なるように連続して
貫穿した後、該細長い孔列に、タングステンより溶融温
度の低い非酸化性の貴金属又は貴金属合金を溶融埋め込
みして固着し、該端部を研磨加工して先鋭化することを
特徴とするプローブカード用鉛筆型プローブの製造方法
である。
【0012】請求項2の発明は、直径40〜150μm
のタングステン線又はタングステン合金線の端部から軸
方向へ2〜3mmの範囲内に、微細加工レーザーにより
線芯に内径20〜100μmの孔を孔が重なるように連
続して貫穿した後、孔列の開放端部から拡開し、該細長
い拡開孔列に非酸化性の貴金属線又は貴金属合金線を挿
入した後、挟み込んで掴持した後、該端部を研磨加工し
て先鋭化することを特徴とするプローブカード用鉛筆型
プローブの製造方法である。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または2記載
のプローブカード用鉛筆型プローブの製造方法であっ
て、直径80〜150μmのタングステン線又はタング
ステン合金線において、微細加工レーザーの代わりに、
微細加工用ドリルを用いて貫穿し、その後、線の軸方向
にある穿孔の壁を微細加工レーザーにより溶融除去して
連続の孔列を設けることを特徴とするものである。
【0014】タングステン線又はタングステン合金線は
抗張力強度及び弾力性が高いので、適正な接触圧力を得
るプローブの最小線径は40μmが可能である。ここで
いうタングステン合金線はレニウム3質量%を含有する
W−3質量%Re合金が挙げられる。しかし、タングス
テン又はタングステン合金(以下タングステンと称す)
は酸化され易く、電気的な接触性能が劣化するので、こ
れを改善するには検査温度でも酸化しない、かつ、導電
性に優れた貴金属又は貴金属合金の針先が望ましい。請
求項1乃至3はタングステン線に貴金属又は貴金属合金
の針先を付設するための製造方法である。
【0015】その要旨は光線の波長が揃っている微細加
工できるレーザーを用いる。この光線のエネルギーでタ
ングステン線に微細な孔を貫穿する。ここにタングステ
ンより溶融温度の低い非酸化性の貴金属又は貴金属合金
線を溶融して埋め込み、あるいは非酸化性の貴金属又は
貴金属合金線を挟み込んで掴持して両者を接合させるも
のである。ここで称する貴金属は金、白金、銀、ロジウ
ム、パラジウム、イリジウムから選ばれた一種の金属で
あり、貴金属合金は前述の貴金属群から2種以上選択さ
れた金属から成る合金をいう。
【0016】請求項4の発明は、請求項1乃至3記載の
プローブカード用鉛筆型プローブの製造方法により製造
されたプローブカード用プローブである。請求項5の発
明は、請求項4記載のプローブカード用鉛筆型プローブ
において、さらに、最表面に金メッキが施されているこ
とを特徴とするプローブカード用鉛筆型プローブであ
る。
【0017】これらの方法で製作された鉛筆型プローブ
は直径40〜150μmのタングステン線の先端部に貴
金属又は貴金属合金(以下貴金属合金と称す)の針先を
有し、該針先を有する貴金属合金部の大部分は該タング
ステン線において、軸方向に延在して形成された連続し
た孔列内又は楕円孔内に固着又は掴持されている。本発
明方法により製作された鉛筆型プローブは本体部分がタ
ングステン線であるから、タングステンが有する硬く
て、弾力のある(ヤング率が高い)特徴が生かされ、プ
ローブ径が40〜150μmと細くても、所定のオーバ
ードライブ量で充分、接触圧力が得られる。しかも、タ
ングステンの針先では接触回数が多くなると、酸化によ
って接触性能が悪化して、先端部を研磨してリフレッシ
ュしなければならなかったが、本発明鉛筆型プローブは
先端が非酸化性の貴金属合金の針先であるから、接触回
数が増加しても接触性能が劣化することがない。また、
本発明方法によるタングステン線中に固着又は掴持され
た貴金属合金部の接合は充分強度も、導電性も備えてお
り、全体としてプローブとしての性能を充分発揮しう
る。
【0018】請求項4の発明による鉛筆型プローブにお
いて、さらに、最表面に金めっきを施すようにしてもよ
い。最表面に金めっきが施されているものは、プローブ
に高周波信号を流す場合、表皮効果によって電気抵抗が
大きくなることを回避することができる。なお、先端形
状を形成する研磨加工と湾曲部を形成する曲げ加工とを
行ってから、金めっきが施される。金めっきの厚みは
0.2〜1.0μmが適切である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明は接合が困難な異種金属を機械的に
接合せんとするもので、従来の技術では達成し得なかっ
た内径20〜100μmの孔を微細な加工により穿孔す
ることで、その内部に貴金属を溶融埋め込み、貴金属部
とタングステン部との接合部の機械的、電気的接合の信
頼を高めようとするものである。以下に図面を用いて詳
述する。図1は直径65μmのタングステン線100に
内径30μmの孔200を二個レーザー加工により穿孔
した状態を示している。レーザー光のスポットは10μ
m程度で、光線をミラーにより回転させ、内径30μm
の孔200を穿孔加工して作成する。普通、このような
レーザー加工をした場合、貫通孔200の出口は20μ
m程度になり、円錘状の孔となる。。この孔の上に貴金
属合金線を置き、タングステンは溶融しないが貴金属合
金線が溶融する温度になるようアルゴンまたは窒素雰囲
気下でレーザー光を照射すると、貴金属合金300は溶
融して孔200の内部に入り、タングステン線の孔壁に
固着する。この状態のA−A方向から見た断面図が図2
で、これに示すように、貴金属合金300が孔200を
埋め尽くして若干盛り上がる状態がタングステン線との
固着の点で良い。。この後、常法により先端部を研磨し
て、最先端直径25μmの貴金属合金部300が露出し
た先端部を作れば、信頼性の高い異種金属との接合部を
有する本発明プローブカード用鉛筆型プローブの先端部
を得る。図3はこの状態を示したものである。この接合
部は貴金属合金300の接合領域が大きく、かつ、タン
グステン線100の壁により抱き込まれた形状なので、
機械的に強くホールドされている。
【0020】また、第二の方法は図4に示すように、直
径80〜150μmのタングステン線100に微細加工
用ドリル(50〜100μmφ)を用いて、複数の隣接
した内径50〜100μmの貫通した孔200を開け
る。その後、タングステン線100の軸方向にある穿孔
200の壁を微細加工用レーザーで溶融除去して連続の
孔列を設ける。この孔列の開放端201を微細加工用鉗
子にて押し広げて、ここに貴金属合金線300を挿入す
る。この状態を図5に示す。さらに、拡げられた孔20
0を微細加工用ペンチにより挟んで、元に戻すと、図6
のように貴金属合金線300を挟み込んだ状態の掴持部
を得る。この時、余分な貴金属合金線300の一部は塑
性変形して、孔200の軸方向にはみだす位、強力な接
合を行うので、この接合も信頼性の高い特性を示す。た
だし、この作業においては機械的に貴金属合金線300
をタングステン線100に挿入するから、孔列200の
長さは第1の方法よりも大きくする必要がある。以上の
他、本発明はタングステン多角線、或いは板に孔を開け
て、異種金属、合金などを機械的に接合するものも含む
ものである。
【0021】
【実施例1】直径65μmのタングステン線を長さ41
mmに切断し、一方の端部から60μmの位置に直径3
0μmの孔を25μmずらして、2個開ける。この時、
使用するレーザーは三菱重工株式会社製のYAG短波長
レーザーで、波長266nmスポット径10μmの微細
加工用のレーザーである。これは図2のように線の中心
線に沿った方向にずらせる。2個の孔は瓢箪型につなが
っているのが望ましい。この孔の上部にパリネイ7の商
品名で知られる、パラジュウム、銀、白金、金等を主と
する直径65μmの貴金属合金線を1mm置き、アルゴ
ン雰囲気中にてレーザー光を照射する。パリネイ7(P
aliney7:商品名)は米国のNEY社で開発さ
れ、化学成分がPd35質量%、Ag30質量%、Pt
10質量%、Au10質量%、Cu14質量%、Zn1
質量%から成る6元合金である。このときのレーザー照
射のエネルギーはタングステンが溶融せず(約3400
℃)、貴金属合金線は溶融する(約1800℃)条件で
行う。こうすると、レーザー光により貴金属合金線は端
から溶融し、球状の融液となり、前述の孔を埋めて凝固
し、タングステンの孔壁に固着する。この後、先端部を
研磨して、先鋭化させると、最先端直径25μmの非酸
化性貴金属合金の先端部を有するタングステンプローブ
が得られる。タングステンと凝固した貴金属合金層は複
雑な形状の比較的大きい接触面積を有して固着し、図3
に示されたように瓢箪型の壁に固着されているように、
機械的にホールドされた状態で、接合強度及び導電性に
ついて信頼性の高い接合が得られた。
【0022】
【実施例2】直径80μmのタングステン線を長さ41
mmに切断し、一方の端部から微細加工用ドリルを用い
て、50μmの孔を芯間距離55μmおきに50個開け
る。孔が繋がっていないので、レーザー光線を走査して
孔間の隔壁を溶融除去して長楕円形の孔とするととも
に、孔の一方の端部も溶融除去して開放状態とする。次
いで、微細加工用鉗子を用いて長楕円形孔の端部から約
30度の角度で拡開して鰐口状にし、ここに直径60μ
m、長さ4mmの前記パリネイー7の商品名で知られる
貴金属合金線を挿入する。タングステンの拡開した両端
部をペンチのような強い力で閉じると、タングステンの
壁で抱きこまれた形状で掴持され、その結果、接合強度
及び導電性について満足できる強い接合が得られた。
【0023】本発明の実施例1及び実施例2の鉛筆型プ
ローブと従来のタングステン線及び貴金属合金線(パリ
ネイ7)製プローブの性能比較を表1に示す。この結
果、本発明の実施例1,2の鉛筆型プローブは線径、弾
力性、抗張力強度、接触抵抗性、再クリーニング迄の処
理数の点で従来例に比べて優れておることが判明した。
【0024】
【表1】
【0025】なお、本発明は、垂直型プローブカード用
であって湾曲部を有するプローブに限定されず、垂直型
プローブカード用であって湾曲部がなくて真っ直ぐに下
方に伸びる直線状のプローブにも適用可能である。ま
た、本発明はカンチレバー型プローブカード用であって
先端部が下向きに折り曲げられたプローブにも適用可能
である。
【0026】
【発明の効果】以上述べたところから明らかのように、
本発明によれば、タングステンプローブ先端部に導電性
と耐酸化性を有する貴金属合金を機械的、電気的に信頼
性の高い接合を完成せしめる。こうすれば、タングステ
ンの剛性、弾力性を有し、かつ接触性能の良い貴金属合
金製の針先を有する鉛筆型プローブが得られる。この鉛
筆型プローブにより集積回路の微細化が進んで、電極間
のピッチ寸法が小さくなっても充分対応が可能となり、
しかも、再クリーニングが少なくなることで、集積回路
の検査処理能力の向上に寄与する。また、この鉛筆型プ
ローブは直径が40乃至65μmと細くなっても性能が
維持できるので、半導体ウェハーの検査のみならず、ピ
ッチ寸法がより小さい液晶用ドライバーの検査等にも対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タングステン線に連続した孔2個を穿孔した状
態を示す。
【図2】タングステン線の孔中に貴金属合金を溶解して
埋め込んだ鉛筆型プローブ先端部のA−A断面図であ
る。
【図3】タングステン線の端部を研磨し貴金属合金を先
鋭化した状態を示す。
【図4】タングステン線に連続した孔列を穿孔した状態
を示す。
【図5】貴金属合金線を矢印の方向から拡開した孔列へ
挿入する状態を示す。
【図6】タングステン線の拡開した孔列の開放部を閉じ
て、貴金属合金線を挟み込んだ状態を示す。
【図7】タングステン線の端部の貴金属合金部を研磨し
先鋭化した状態を示す。
【図8】垂直型プローブカードの構成を示す断面図であ
る。
【図9】プローブカードに用いられる湾曲部を有するプ
ローブの図である。
【図10】垂直型プローブカードに用いられるプローブ
の外観形状を示す図である。
【符号の説明】
100:タングステン線 200:タングステ
ン線に開けられた孔 201:タングステン線の孔列の開放端部 300:
貴金属合金 1:プローブ 1a:湾曲部 2:ガイド部
3:基板 4:ウェハ載置台 5:ウェハ 51:ICチッ
プ 51a:電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 浩 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目5番13号 日 本電子材料株式会社内 Fターム(参考) 2G011 AA02 AA16 AB01 AB07 AC00 AC14 AF07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径40〜150μmのタングステン線
    又はタングステン合金線の端部から軸方向へ2〜3mm
    の範囲内に、微細加工レーザーにより線芯に内径20〜
    100μmの孔を孔が重なるように連続して貫穿した
    後、該細長い孔列に、タングステンより溶融温度の低い
    非酸化性の貴金属又は貴金属合金を溶融埋め込みして固
    着し、該端部を研磨加工して貴金属又は貴金属合金部を
    先鋭化することを特徴とするプローブカード用鉛筆型プ
    ローブの製造方法。
  2. 【請求項2】 直径40〜150μmのタングステン線
    又はタングステン合金線の端部から軸方向へ2〜3mm
    の範囲内に、微細加工レーザーにより線芯に内径20〜
    100μmの孔を孔が重なるように連続して貫穿した
    後、孔列の開放端部から拡開し、該細長い拡開孔列に非
    酸化性の貴金属線又は貴金属合金線を挿入した後、挟み
    込んで掴持した後、該端部を研磨加工して貴金属又は貴
    金属合金部を先鋭化することを特徴とするプローブカー
    ド用鉛筆型プローブの製造方法。
  3. 【請求項3】 直径80〜150μmのタングステン線
    又はタングステン合金線において、微細加工用ドリルを
    用いて、内径50〜100μmの複数隣接した孔を貫穿
    し、その後、線の軸方向にある穿孔の壁を微細加工レー
    ザーにより溶融除去して連続の孔列を設けることを特徴
    とする請求項1または2記載のプローブカード用鉛筆型
    プローブの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のプローブカード用
    鉛筆型プローブの製造方法により製造されたプローブカ
    ード用鉛筆型プローブ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプローブカード用鉛筆型
    プローブにおいて、さらに、最表面に金メッキが施され
    ていることを特徴とするプローブカード用鉛筆型プロー
    ブ。
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