JP2003176851A - 積層ゴム支承 - Google Patents

積層ゴム支承

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JP2003176851A
JP2003176851A JP2001377993A JP2001377993A JP2003176851A JP 2003176851 A JP2003176851 A JP 2003176851A JP 2001377993 A JP2001377993 A JP 2001377993A JP 2001377993 A JP2001377993 A JP 2001377993A JP 2003176851 A JP2003176851 A JP 2003176851A
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laminated rubber
plate
pull
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peripheral ring
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JP2001377993A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Sugisawa
充 杉沢
Yuki Hamada
由記 濱田
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Kawaguchi Metal Industries Co Ltd
Original Assignee
Kawaguchi Metal Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部材形状を小さくして、用途上無駄な空間を
減少するとともに、形状を単純化し、部材数および溶接
量を低減し、積層ゴムの点検および、取替え時の作業が
簡単に行えるようにする。 【解決手段】 上部構造体10に固定される束部材1の
下部に周囲に張り出すようにして設けられると共に、下
部構造体8に固定した積層ゴムアイソレータ3の上部に
固着された引き抜き抵抗板2と、積層ゴムアイソレータ
3の周囲に配置し下部構造体に固着した外周リング5
と、外周リング5の上端に設けた、引き抜き抵抗板2の
上動を阻止する押え板4とにより構成される積層ゴム支
承において、外周リング5および押え板4からなる抵抗
板押え部材37aが分割線37aを介して平面的に複数
分割され、分離・移動が可能に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建築および
機械の分野において、地震や台風などの動的荷重を受け
て振動する構造物の振動抑制装置(積層ゴム支承)およ
びその構成部材に関する。
【0002】
【従来の技術】引き抜き防止機構付き積層ゴム支承は、
建物の上に架かるトラスの束材(支点)に使用される。
この場合、積層ゴム支承に必要な機能は、トラス自体の
地震時の動きと、2つの建物の相対変位を吸収すること
(これは、温度変化によるトラスの伸縮を含む。)であ
る。また、積層ゴム支承には、上部構造物の吹き上げに
よる引き抜き荷重がかかるので、これに対する引き抜き
防止機構も必要となる。なお、前記において、支点の荷
重は250kN/ヶ所位、引き抜き荷重も250kN位
である。トラス相互の地震時変位は8cm位、これに積
層ゴム支承装置自体の地震時変位10cmが加算され
る。
【0003】従来、引き抜き防止機構付き積層ゴム支承
の場合、建物を支持する鋼管製の束材の下部に積層ゴム
を設置すると共に、束材の下部と積層ゴムの上部とを引
き抜き抵抗板を介して結合し、さらに、積層ゴムの周辺
に外周リング又は支持梁を配置し、外周リングの上部に
設けた押え板や、支持梁の上端に設けたH型鋼の片持ち
梁にて前記引き抜き抵抗板を取囲むように配置すること
で引き抜き防止機構を構成し、地震などで前記引き抜き
防止機構に引き抜き力が発生した時に、上部構造体が浮
き上がることを抑制している。
【0004】図16によって引き抜き防止機構付き積層
ゴム支承の第1従来例を説明すると、支持杭22の上端
にフーチング23が構築されると共に、このフーチング
23に積層ゴムアイソレータ24が載置され、その積層
ゴム24aの下部板25がフーチング23に植設された
アンカー部材26で固着されている。また、積層ゴム2
4aの上端に固着した引き抜き抵抗板30が、積層ゴム
24aの上部支持板30aを兼用している。
【0005】引き抜き抵抗板30(=上部支持板30
a)には鋼管製の束材21の下端が溶接されると共に、
この束材21の上端縁にはフランジ状の取付け板21a
が固着されており、取付け板21aと柱27の下端に設
けた柱部ベースプレート35とがボルトナット36で結
合されている。このようにしてH形鋼からなる柱27お
よび梁28が組まれてなる鉄骨柱29は、その直下に配
置されている積層ゴムアイソレータ24で支持されてい
る。
【0006】そして、引き抜き抵抗板30(=上部支持
板30a)は、低摩擦摺動部材31の下面に取付けた押
え板26の下部に位置して、その上動を拘束している。
押え板26は、外周鋼管からなる脚部材34の上端に固
着されており、脚部材34の下端に固着されたベースプ
レート32は、アンカー部材33によってフーチング2
3の上面に固着されている。
【0007】前記構成よると、地震時建造物に上揚力が
作用し、それに伴い積層ゴムアイソレータ24に引き抜
き力が作用したとき、当該積層ゴムアイソレータ24の
引き抜き抵抗板30(=上部支持板30a)の上動が押
え板26で拘束されるので、その引抜きが防止される。
また、押え板26は、防火カバーを兼用しており、万一
火災が発生したとき押え板26が防火カバーとなって、
火が積層ゴム24に及び焼損する恐れを防止できる。さ
らに、積層ゴムアイソレータ24は、地震時に働く水平
力に対しても、せん断変形とその復元力により減衰させ
る機能を有している。
【0008】次に、図17〜図19によって引き抜き防
止機構付き積層ゴム支承の第2従来例を説明すると、上
部構造体10の下端部に束材1を介して引き抜き抵抗板
2が接合されている。引き抜き抵抗板2の下部には、積
層ゴムアイソレータ3が設置されていて、積層ゴム3a
に一体的に固着した上プレート13と引き抜き抵抗板2
とは高さ調整用ライナープレート16を介在させボルト
12で結合されている。また、積層ゴムアイソレータ3
は、積層ゴム3aに一体に固着の下プレート13を介し
て、ボルトナット12によりアンカープレート7に固着
されており、アンカープレート7は下部構造体8にスタ
ッド9などにより結合される。
【0009】アンカープレート7上には、平面90度間
隔でベースプレート19が設置され、各ベースプレート
19上にはH形鋼製の柱材17が立設されていて、柱材
17の上端に押えフレームの梁材18が片持ち状態で固
着され、引き抜き抵抗板2の上部を4方から取囲むよう
に設けられている。
【0010】この第2従来例においても、地震時建造物
に上揚力が作用し、積層ゴム3aに引き抜き力が作用し
たとき、当該積層ゴム3aの引き抜き抵抗板2(=上部
支持板30a)の上動が押えフレームの梁材18で拘束
されるので、その引抜きが防止される。また、積層ゴム
3aは、地震時に働く水平力に対しても、せん断変形と
その復元力により減衰させる機能を有している。
【0011】前記引き抜き防止機構付き積層ゴム支承
は、つぎの改良すべき点を有している。
【0012】すなわち、第1従来例、第2従来例の引き
抜き防止機構付き積層ゴム支承の場合、束材21、1の
下部に積層ゴム24a、3aを設置し、積層ゴム24
a、3aの上部の引き抜き抵抗板30、2を押え板26
又は、H型鋼の片持ち梁からなる押えフレームの梁材1
8で取囲んで押え、上部構造体10が浮き上がることを
抑制している。
【0013】しかし、前記の従来の方法は、部材形状
が大きくなり、用途上、無駄な空間が増加する。形状
が複雑で、デザイン性に欠ける。部材数および部材同
士の溶接量が増え、高い加工精度が要求される。変位
調整用装置が取付け難い。積層ゴムの点検および、取
替え時の作業が大掛かりになる等の欠点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の欠点
に鑑みて提案するもので、 (1)積層ゴム支承装置の高さを抑え、コンパクトな装
置を得る。 (2)積層ゴム支承の体形状をシンプルにして、デザイ
ン性を高める。 (3)装置の部材数を減らし、溶接量を最小限にして、
溶接歪みの発生を抑えるとともに、工程を簡単にし、経
済性を高める。 (4)変位調整用のジャッキの併設を可能にする。 (5)装置の点検が容易に行えるようにする。 (6)水平ジャッキ方向の過大な変位を抑制するストッ
パーを兼用する。 以上、(1)〜(6)が、本発明の課題である。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明は、次のように構成する。
【0016】[請求項1記載の発明]図1〜図4が請求
項1に対応し、上部構造体10の下端部に、束材1を介
して引き抜き抵抗板2が接合されている。引き抜き抵抗
板2の下部には、積層ゴムアイソレータ3が設置されて
いる。積層ゴムアイソレータ3は、アンカープレート7
を介して下部構造体8にスタッド9などにより結合され
る。引き抜き抵抗板2の上部には、中央部に開口39を
持つ押え板4が引き抜き抵抗板2との間に鉛直方向の隙
間を持って設置される。
【0017】押え板4は、外周リング5に結合され、外
周リング5の下部にはベースプレート6が結合され、ベ
ースプレート6はアンカープレート7を介してスタッド
9などにより下部構造体8に結合される。
【0018】外周リング5、押え板4およびベースプレ
ート6から構成される部材(この3部材を抵抗板押え部
材37という)は、平面的に二分割される。そして、二
分割された押え板4は、分割線37aを介してそれぞれ
二分割された外周リング5に個別に固着され、二分割さ
れた外周リング5は、それぞれ二分割されたベースプレ
ート6に固着され、二分割されたベースプレート6は、
それぞれアンカープレート7にボルトナット12で固着
されている。したがって、ボルトナット12を外すこと
により、外周リング5、押え板4およびベースプレート
6から構成される抵抗板押え部材37を、分割線37a
から左右(水平方向)に分離して取り外すことができ、
上部構造体10が邪魔にならないので、積層ゴムアイソ
レータ3の点検・取替えを容易に行うことがきる。
【0019】引き抜き抵抗板2は、外周リング5との間
に水平方向の空隙38を持つ。また、押え板4の中央開
口部は、束材(支点)1との間に水平方向の空隙39を
持つ。これら空隙38、39により、上部構造体10と
下部構造体8との間に相対変位が生じた場合に、積層ゴ
ムアイソレータ3がせん断変形することができる余裕が
生じ、変位を吸収できる。
【0020】外周リング5および押え板4の外形は、円
形、矩形または正八角形などの対称形である。積層ゴム
3は、鉛プラグ入り積層ゴムまたは高減衰ゴムによる積
層ゴムを使用することにより、ダンパー機能を兼用でき
る。ダンパー機能を必要としない場合は、天然ゴム系の
積層ゴムを使用できる。外周リング5は、引き抜き抵抗
板2の水平方向移動を抑制し、過大な水平変形を生じる
ことを防ぐ。
【0021】[請求項2記載の発明]同じく図1〜図4
が請求項2に対応し、請求項1の構成に加えて、押え板
4の上部に、水平ジャッキ11を設置する。地震後に、
束材(支点)1が残留変位を生じている場合に、この水
平ジャッキ11を用いて、束材(支点)1を押して位置
の修正を行う。
【0022】[請求項3記載の発明]同じく図1〜図4
が請求項3に対応し、請求項1、2の構成に加えて、外
周リング5の壁面に開口部14を設置する。この開口部
14により、内部の点検および清掃を行うことができ
る。開口部が壁面であるため、開口部14の位置・形状
をバランスよくすることにより、装置として必要な強度
を容易に確保できる。
【0023】[請求項4記載の発明]図5〜図8が請求
項4に対応し、請求項1〜3の構成に加えて、押え板
4、外周リング5およびベースプレート6からなる抵抗
板押え部材37の2分割部材を、間隔40を空けて向い
合せて設置する。これにより、間隔40の間隙を利用し
て抵抗板押え部材37の内部の点検および清掃を容易に
行うことができる。積層ゴムアイソレータ3の高さが小
さい場合などに、効果的である。
【0024】[請求項5記載の発明]図9〜図12が請
求項5に対応し、請求項1〜4の構成に加えて、外周リ
ング5と押え板4および外周リング5とベースプレート
6との各部材の接合部に溶接を用いず、全てボルト12
による接合とする。
【0025】全ボルト接合とすることで、つぎの、
の作用が奏される。 溶接が不要となり、作業工程が簡明になる。溶接歪の
発生がなく、寸法精度が向上し、かつ生産性が上昇し
て、経済効果が高い。建設地で、押え板4のみを外し
て、点検・清掃を行うことができる。外周リング5の材
料としては、厚肉鋼管または、厚板が考えられるが、ボ
ルト接合をするために外周リング5の厚みが増加する。
その結果として、装置全体の強度が増加する。
【0026】さらに、押え板4の分割方向を、外周リン
グ5の分割方向と直角に交差させることにより、装置全
体の剛性を増加させることができる。
【0027】[請求項6記載の発明]図9〜図12が請
求項6に対応し、在来工法の、片持ち梁方式の場合にお
いて、片持ちの押えフレームの梁材20に水平ジャッキ
11を内蔵する。これにより水平ジャッキ11の設置ス
ペースを別に設置する必要が無くなり、経済的である。
水平ジャッキ11は、4方向全てに取付ける必要は無
く、通常、直交する2方向となる位置に配置すればよ
い。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する。
【0029】図1〜図4は、請求項1、2および3に対
応する、実施形態1を示し、図1は装置の正面外観図、
図2は図1のA−A断面図、図3は、図1のB−B矢視
図、図4は図2のC−C断面図である。
【0030】各図の構成を説明すると、上部構造体10
(従来例の図19における柱27と梁28を含む鉄骨柱
29を略図的に示している)を支持する支点部材の一例
としての束材1の下端に、引き抜き抵抗板2が結合され
ている。引き抜き抵抗板2の下部には、積層ゴム3aに
よる積層ゴムアイソレータ3が設置される。積層ゴムア
イソレータ3は、アンカープレート7を介して、下部構
造体8に結合される。引き抜き抵抗板2の上部には、中
央部に空隙39を持つ押え板4が、引き抜き抵抗板2と
の間に上下方向の隙間を持って設置される。
【0031】なお、建物相互の地震時変位は8cm程度
であり、これに積層ゴム支承装置自体の地震時変位10
cmが加算される。積層ゴム3aとしては、主として、
鉛プラグ入り積層ゴムを使用し、高減衰ゴムでもよいの
だが、鉛を使用したほうが、初期トリガー効果が顕著に
得られる。
【0032】押え板4は外周リング5に結合し、外周リ
ング5の下端にはベースプレート6を結合し、アンカー
プレート7を介してスタッド9により下部構造体8に結
合する。外周リング5、押え板4およびベースプレート
6から構成される部材(これらを抵抗板押え部材37と
総称する)は、分割線37aを介して平面的に2分割さ
れている。
【0033】引き抜き抵抗板2は、外周リング5との間
に空隙38を持つ。また、押え板4の中央開口部は、束
材(支点部材)1との間に空隙を持つ。これらの空隙に
より、上部構造体10と下部構造体8との間に相対変位
が生じた場合に対応できる。外周リング5の形状は、円
形、矩形または正八角形など自由である。
【0034】前記の構成により、次の〜の作用が奏
される。
【0035】装置全体の高さが抑えられる。すなわ
ち、従来のように、外周リング5、押え板4およびベー
スプレート6から構成される部品が一体構造であると、
積層ゴムアイソレータ3を点検又は取替えの際、前記外
周リング5等の部品を一旦持ち上げて、その下の空間を
利用して、この積層ゴムアイソレータ3を取り替え、点
検作業をしていたので、上部構造体10と押え板4の間
に十分な高さ(図16にSで示す)を確保する必要があ
ったが、本発明では、外周リング5等の抵抗板押え部材
37を二分割し、分割線37aを介して水平方向に移動
して左右に分離できる構造にしたので、上部構造体10
と押え板4の間に十分な高さを確保する必要が無く、そ
の分装置全体の高さが抑えられる。したがって、押え板
2の上部の空間を有効に活用でき、後述の水平ジャッキ
11の設置も可能となり、さらに、平面的にも概ね必要
最小寸法となり、コンパクトな装置が得られる。
【0036】装置全体の外観をシンプルにすることが
できる。部品数を減らし、必要とされる加工精度を低
減できる。引き抜き抵抗板の上部空間に変位調整用装
置(ジャッキ等)を設置でき、空間を有効に活用でき
る。外周リング5の壁面に開口部14を形成すること
により、部材強度を落とさずに、簡単に内部の点検・清
掃ができる。
【0037】図5〜図8は、請求項4に対応する実施形
態2を示し、図5は装置の正面外観図、図6は、図5の
D−D縦断面図、図7は、図5のE−E矢視図、図8
は、図6のF−F断面図である。
【0038】図5〜図8の実施形態2では、二分割され
る外周リング5、押え板4およびベースプレート6から
構成される抵抗板押え部材37の間に所定の間隔40を
設けている。他の構成は、前に述べた実施形態2の構成
と同じである。
【0039】図5〜図8の実施形態2によると、形成
された間隔40を利用して、引き抜き防止機構内部の点
検・清掃ができる。外周リング5の壁面に開口が設置
できない場合、積層ゴムの高さが、比較的低い場合など
には、側面開口より有効である。
【0040】図9〜図12は請求項5に対応する実施形
態4を示し、図9は、装置の正面外観図、図10は、図
9のG−G縦断面、図11は、図9のH−H矢視図、図
12は、図9のI−I断面図である。
【0041】図9〜図12の実施形態3では、外周リン
グ5と押え板4の接合部、および外周リング5とベース
プレート6の接合部を全て、ボルト12により接合して
いる。他の構成は先の実施形態1、2と同じである。
【0042】実施形態3によると、以下、の作用が
奏される。 前記の各部品間の接合を全てボルト接合にしていて、
一切溶接を使用していないので、溶接接合とした場合に
生じる、歪発生を防ぐことができ、寸法精度の低下を防
止できる。押え板4のみを移動することができる。従
って、常時は装置内部を密閉しておき、点検時に、押え
板を外したり、ずらすことが容易にできる。また、押え
板4の分割方向を、外周リング5の分割方向と直交させ
ることにより、全体としての剛性を高めることもでき
る。
【0043】図13〜図15は請求項6に対応する実施
形態4を示し、図13は装置の縦断面図、図14は、図
13のJ−J矢視図、図15は、図13のK−K断面図
である。
【0044】図13〜図15の実施形態4に係る装置
は、実施形態1〜3における外周リング5に代えて、平
面90度間隔で押えフレームの柱材17が立設され、そ
の下端の押えフレームのベースプレート19がアンカー
プレート7上にボルト12で接合されている。押えフレ
ームの柱材17に押え梁20の端部が片持ち梁状態で固
着され、この押え梁20で、積層ゴムアイソレータ3の
上部を取囲むと共に、この押え梁20には水平ジャッキ
11が内蔵され、地震等により、束材(支点)1が残留
変形した場合、この水平ジャッキ11を使用して、原位
置に復帰させる。通常は、水平ジャッキ付き積層ゴムア
イソレータ3は、構造物の4隅の束材(支点)に設置さ
れ、それぞれ2基の直交するジャッキが用いられる。
【0045】
【発明の効果】本発明によると、引き抜き防止機構付き
積層ゴム支承の積層ゴムアイソレータの取り替え、点検
作業に際し、引き抜き抵抗板の押え板部材を平面的に複
数分割して横引き分離できるように構成したので、装置
全体の高さを抑えることができ、したがって、押え板の
上部の空間を有効に活用でき、平面的にも、概ね必要最
小寸法となり、コンパクトな装置が得られる。外周リン
グの壁面に開口部を形成し、または、平面的に複数分割
する引き抜き抵抗板の押え板部材の間に間隔を設けるこ
とにより、前記開口部や間隔を利用して、部材強度を落
とさずに、簡単に内部の定期的な点検・清掃が容易にで
きる。
【0046】さらに、外周リング、押え板ベースプレー
ト等の引き抜き抵抗板の押え板部材をボルト接合とする
ことにより、溶接量を最小限にして溶接歪の発生を抑え
ることができるうえ、経済性が高い加工度を低減でき
る。さらに、部品数を減らし、装置全体の外観をシンプ
ルにすることができる。またさらに、梁に変位調整用装
置(ジャッキ等)を内蔵する方式としたので、引き抜き
抵抗板の上部空間を有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層ゴム支承の実施形態1の正面
外観図である。
【図2】図1のA−A縦断面図である。
【図3】図1のB−B矢視図である。
【図4】図2のC−C断面図である。
【図5】本発明に係る積層ゴム支承の実施形態2の正面
外観図である。
【図6】図5のD−D縦断面図である。
【図7】図5のE−E矢視図である。
【図8】図6のF−F断面図である。
【図9】本発明に係る積層ゴム支承の実施形態3の正面
外観図である。
【図10】図9のG−G縦断面図である。
【図11】図9のH−H矢視図である。
【図12】図10のI−I断面図である。
【図13】本発明に係る積層ゴム支承の実施形態4の縦
断面図である。
【図14】図13のJ−J矢視図である。
【図15】図13のK−K断面図である。
【図16】第1従来例の引き抜き防止機構付き積層ゴム
支承の縦断面図である。
【図17】第2従来例の積層ゴム支承の正面外観図であ
る。
【図18】図17のL−L矢視図である。
【図19】図17のM−M断面図である。
【符号の説明】
1 束材(支点) 2 引き抜き抵抗板 3 積層ゴムアイソレータ 3a 積層ゴム 4 押え板 5 外周リング 6 ベースプレート 7 アンカープレート 8 下部構造体 9 スタッド 10 上部構造体 11 ジャッキ 12 ボルト 13 積層ゴムアイソレータ 14 開口部 15 ジャッキ受け金物 16 高さ調整用ライナープレート 17 押えフレームの柱材 18 押えフレームの梁材 19 押えフレームのベースプレート 20 押えフレームの梁材 21 束材 21a 取付け板 22 支持板 23 フーチング 24 積層ゴムアイソレータ 24a 積層ゴム 25 下部板 26 押え板 27 柱 28 梁 29 鉄骨柱 30 抜け止め抵抗板 30a 上部支持板 31 低摩擦摺動部材 32 ベースプレート 33 アンカー部材 34 脚部材 35 柱部ベースプレート 36 ボルトナット 37 抵抗板押え部材 38 空隙 39 空隙 40 間隔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部構造体に固定される束部材の下部に
    周囲に張り出すようにして設けられると共に、下部構造
    体に固定した積層ゴムアイソレータの上部に固着された
    引き抜き抵抗板と、積層ゴムアイソレータの周囲に配置
    し下部構造体に固着した外周リングと、外周リングの上
    端に設けた、前記引き抜き抵抗板の上動を阻止する押え
    板とにより構成される引き抜き防止機構を持つ積層ゴム
    支承において、前記外周リングおよび押え板からなる抵
    抗板押え部材が平面的に複数分割され、分離・移動が可
    能に設けられていることを特徴とする積層ゴム支承。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の構成において、押え板の
    上部に水平ジャッキを設置したことを特徴とする引き抜
    き防止機構を持つ積層ゴム支承。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の構成において、外周リン
    グの壁面に開口部を形成したことを特徴とする引き抜き
    防止機構を持つ積層ゴム支承。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の構成において、二分割さ
    れた抵抗板押え部材を、間隔をあけて設置したことを特
    徴とする引き抜き防止機構を持つ積層ゴム支承。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の構成において、外周リン
    グと押え板の接合および、外周リングとベースプレート
    の接合を、ボルト接合にしたことを特徴とする引き抜き
    防止機構を持つ積層ゴム支承。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の外周リング及び押え板に
    代えて設けた支持梁及びその上端に接合の押え梁により
    構成される引き抜き抵抗機構を持つ積層ゴム支承におい
    て、前記押え梁に水平ジャッキを設置することを特徴と
    する引き抜き防止機構を持つ積層ゴム支承。
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