JP2003176327A - 導電性硬化性樹脂組成物 - Google Patents

導電性硬化性樹脂組成物

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    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性フィラーの高充填性に優れ、かつ成形加
工性に優れた導電性硬化性樹脂組成物、その組成物を未
硬化の状態でシート状に成形し、燃料電池用セパレー
タ、電池用集積体、電極または放熱板の形状に硬化せし
めることによって得られる、導電性、及び放熱性に優れ
た燃料電池用セパレータ、電池用集積体、電極または放
熱板及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】(A)ムーニー粘度(ML1+4(100
℃))が25以上であるエラストマーを2〜80質量%
の割合で含む硬化性樹脂組成物及び(B)炭素材料を、
(A)成分と(B)成分の質量比で、70〜5:30〜
95の割合で含むことを特徴とする導電性硬化性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性と放熱性に優
れた導電性硬化性樹脂組成物に関し、特に燃料電池用セ
パレータ、電池用集積体、電極または放熱板及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高い導電性が必要な用途には金属
や炭素材料などが用いられてきた。特に炭素材料は金属
のような腐食がなく、耐熱性、潤滑性、熱伝導性、耐久
性等にも優れた材料であることから、エレクトロニク
ス、電気化学、エネルギー、輸送機器などの分野で重要
な役割を果たしてきた。そして、炭素材料と高分子材料
の組み合わせによる複合材料においても、目覚ましい発
展を遂げ高性能化、高機能性化の一躍を担った。特に高
分子材料との複合化により成形加工性の自由度が向上し
たことが、導電性が要求される各分野で炭素材料が発展
してきたひとつの理由である。
【0003】近年、環境問題、エネルギー問題の観点か
ら燃料電池が、水素と酸素を使用して水の電気分解の逆
反応で発電し、水以外の排出物がなくクリーンな発電装
置として注目されているが、ここでも炭素材料と高分子
材料が大きな役割を担うことができる。中でも固体高分
子型燃料電池は、低温で作動するため、自動車や民生用
として最も有望である。前記燃料電池は、高分子固体電
解質、ガス拡散電極、触媒、セパレータから構成された
単セルを積層することによって高出力の発電が達成でき
る。
【0004】この単セルを仕切るために用いられるセパ
レータは、通常、燃料ガスと酸化剤ガスが供給される溝
があり、これらのガスを完全に分離できる高い気体不透
過性が要求され、また、内部抵抗を小さくするために高
い導電性が要求される。さらには、熱伝導性、耐久性、
強度などに優れていることが要求される。
【0005】これらの要求を達成する目的で、従来、こ
のセパレータは金属と炭素材料の両面から検討されてき
た。金属は耐食性の問題から、表面に貴金属や炭素を被
覆させる試みがされてきたが、十分な耐久性が得られ
ず、さらに被覆にかかるコストが問題になる。
【0006】一方、炭素材料も多く検討が成され、膨張
黒鉛シートをプレス成形して得られた成形品、炭素焼結
体に樹脂を含浸させ硬化させた成形品、熱硬化性樹脂を
焼成して得られるガラス状カーボン、炭素粉末と樹脂を
混合後成形した成形品などが例として上げられる。
【0007】例えば、特開平8−222241号公報に
は、信頼性と寸法精度を確保するために炭素質粉末に結
合材を加えて加熱混合後CIP成形し、次いで焼成、黒
鉛化して得られた等方性黒鉛材に熱硬化性樹脂を含浸、
硬化処理し、溝を切削加工によって彫るという煩雑な工
程が開示されている。また、特開昭60−161144
号公報には、炭素粉末または炭素繊維を含む紙に熱硬化
性樹脂を含浸後、積層圧着し、焼成することが開示され
ている。
【0008】特開2001−68128号公報には、フ
ェノール樹脂をセパレータ形状の金型に射出成形し、焼
成することが開示されている。これらの例のように焼成
処理された材料は高い導電性を示すが、焼成に要する時
間が長く生産性が乏しい。そして、切削加工が必要な場
合は、さらに量産性が乏しく高コストであるため、将来
普及する材料としては難しい面が多い。
【0009】一方、量産性が高く低コストが期待できる
手段としてモールド成形法が考えられているが、それに
適用可能な材料としては、炭素系フィラーと樹脂のコン
ポジットが一般的である。例えば、特開昭58−531
67号公報、特開昭60−37670号公報、特開昭6
0−246568号公報、特公昭64−340号公報、
特公平6−22136号公報には、フェノール樹脂等の
熱硬化性樹脂と黒鉛、カーボンからなるセパレータが、
特公昭57−42157号公報には、エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂とグラファイト等の導電性物質とからなる
双極隔離板が、特開平1−311570号公報には、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂に膨張黒鉛
及びカーボンブラックを配合してなるセパレータが開示
されている。
【0010】炭素系フィラーと樹脂のコンポジットを用
いたセパレータでは、高い導電性を発現させるため、炭
素系フィラーの充填量を大幅に増やす必要があるが、モ
ールド成形性を保持するために樹脂の含有量を多くする
ため、十分に高い導電性を得ることが困難であった。さ
らに、燃料電池用セパレータで特に重要な特性である厚
み精度を向上させる目的で、組成物をロール等で精度の
良いシートに成形してから燃料電池用セパレータ形状に
硬化する試みも成されているが、炭素系フィラーを高充
填すると均一なシートにならないため、マトリックスと
なる樹脂の含有量を増やしていた。そのため十分な導電
性や熱伝導性が発現できなかった。
【0011】さらに、高い導電性を得るために、成形体
を1000〜3000℃の高温で長時間加熱を行う焼成
の工程を含むと、製造に要する時間が長くなると共に、
製造工程が煩雑となってコストが上昇してしまうという
問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みてなされたものであり、導電性フィラーの高充填
性に優れ、かつ成形加工性に優れた導電性硬化性樹脂組
成物を提供するものである。さらに、その組成物を未硬
化の状態でシート状に成形し、燃料電池用セパレータ、
電池用集積体、電極または放熱板の形状に硬化せしめる
ことによって得られる、導電性、及び放熱性に優れた燃
料電池用セパレータ、電池用集積体、電極または放熱板
及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に鑑み、炭素系フィラーと硬化性樹脂組成物を主原
料として、その硬化体が優れた導電性を有し、かつ放熱
性に優れた導電性硬化性樹脂組成物の開発に鋭意取り組
み、硬化性樹脂組成物中に高分子量のエラストマーを含
有させることにより、炭素系フィラーを高充填でき、成
形加工性に優れ、さらに未硬化の状態で均一なシートを
成形できる導電性硬化性樹脂組成物及びその未硬化シー
トを開発した。また、ホウ素を含有する特定の炭素材料
と該硬化性樹脂組成物との組合せにより、薄肉で厚み精
度に優れた高導電性の燃料電池用セパレータ、電池用集
積体、電極または放熱板及びその製造方法を発明し、完
成するに至った。
【0014】すなわち、前記目的を達成するための本発
明は以下の導電性硬化性樹脂組成物とその未硬化シー
ト、及びそれを用いた燃料電池用セパレータ、電池用集
積体、電極または放熱板とその製造法等に関する。 [1](A)ムーニー粘度(ML1+4(100℃))が
25以上であるエラストマーを2〜80質量%の割合で
含む硬化性樹脂組成物及び(B)炭素材料を、(A)成
分と(B)成分の質量比で、70〜5:30〜95の割
合で含むことを特徴とする導電性硬化性樹脂組成物。 [2](A)成分の硬化性樹脂組成物が、(A1)ムー
ニー粘度(ML1+4(100℃))が25以上であるエ
ラストマー80〜2質量%、及び(A2)ラジカル反応
性樹脂20〜98質量%に、(A3)有機過酸化物を、
(A1+A2)100質量部に対して0.2〜10質量
部含有する組成物であることを特徴とする上記[1]に
記載の導電性硬化性樹脂組成物。
【0015】[3](A1)成分のエラストマーが、ア
クリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、
スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エ
チレンプロピレンジエン三元共重合ゴム、エチレンブタ
ジエンゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーン
ゴム、アクリルゴム及びブタジエンゴムからなる群より
選ばれた1種、または2種類以上の組み合わせであるこ
とを特徴とする上記[1]または[2]のいずれかに記
載の導電性硬化性樹脂組成物。 [4](A1)成分のエラストマーが、アクリロニトリ
ルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピ
レンジエン三元共重合ゴム及びブタジエンゴムからなる
群より選ばれる1種または2種類以上の組み合わせであ
る上記[3]に記載の導電性硬化性樹脂組成物。
【0016】[5](B)成分の炭素材料が、黒鉛粉
末、人造黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、膨張黒鉛粉末、炭素
繊維、繊維径が0.05〜10μmであり繊維長が1〜
500μmの気相法炭素繊維、繊維径が0.5〜100
nmであり繊維長が0.01〜10μmのカーボンナノ
チューブ及びカーボンブラックからなる群より選ばれる
1種または2種以上の組み合わせからなる材料であるこ
とを特徴とする上記[1]ないし[3]のいずれかに記
載の導電性硬化性樹脂組成物。 [6]黒鉛粉末が、平均粒径0.1〜150μmであ
り、格子間隔(Co値)6.745Å以下の黒鉛微紛で
ある上記[5]に記載の導電性硬化性樹脂組成物。
【0017】[7](B)成分の炭素材料が、嵩密度が
1.5g/cm3となるように加圧した状態において、
加圧方向に対し直角方向の粉末電気比抵抗が0.07Ω
cm以下であることを特徴とする上記[1]ないし
[6]のいずれかに記載の導電性硬化性樹脂組成物。 [8](B)成分の炭素材料が、0.05質量%〜10
質量%のホウ素を含有することを特徴とする上記[1]
ないし[7]のいずれかに記載の導電性硬化性樹脂組成
物。
【0018】[9]上記[1]ないし[8]のいずれか
に記載の導電性硬化性樹脂組成物を用いて成形されてな
ることを特徴とするシート。 [10]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の導
電性硬化性樹脂組成物を押出機、ロール、カレンダーの
いずれか1つの成形機を用いて未硬化の状態で成形する
ことを特徴とする未硬化シートの製造方法。 [11]上記[10]に記載の製造方法により製造され
てなる未硬化シート。
【0019】[12]厚さ0.5〜3mm、幅20〜3
000mmである上記[11]に記載の未硬化シート。 [13]上記[11]または[12]に記載の未硬化シ
ートをカットまたは打ち抜き、そのシートを金型内に供
給し、圧縮成形機で熱硬化させることを特徴とする溝付
きシート硬化体の製造方法。 [14]片面又は両面溝付き金型を用い上記[13]に
記載の製造方法により製造されてなる燃料電池用セパレ
ータ、電池用集積体、電極または放熱板。
【0020】[15]上記[11]または[12]に記
載の未硬化シートを硬化して得られる燃料電池用セパレ
ータ。 [16]上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の導
電性硬化性樹脂組成物あるいは上記[11]または[1
2]に記載の未硬化シートを、両面溝付きの金型内へ供
給し、圧縮成形機で硬化して得られる硬化体からなる燃
料電池用セパレータであって、体積固有抵抗が2×10
-2Ωcm以下、接触抵抗が2×10-2Ωcm2以下、熱
伝導率が1.0W/m・K以上、及び通気率が1×10
-6cm2/sec以下であり、さらに0.1ppm以上
のホウ素を含有することを特徴とする燃料電池用セパレ
ータ。
【0021】[17](A)エラストマーを2〜80質
量%の割合で含む硬化性樹脂組成物と(B)炭素材料
を、(A)成分と(B)成分の質量比で70〜5:30
〜95の割合で含む、溝付き導電性硬化樹脂シートであ
ることを特徴とする燃料電池用セパレータ、電池用集積
体、電極または放熱板。[18](A)成分のエラスト
マーが、アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニト
リルゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレ
ンゴム、エチレンプロピレンジエン三元共重合ゴム、エ
チレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、
シリコーンゴム、アクリルゴム、ブタジエンゴムの中か
ら選ばれた1種、または2種類以上の組み合わせである
ことを特徴とする上記[17]に記載の燃料電池用セパ
レータ、電池用集積体、電極または放熱板。
【0022】[19](A)成分がエラストマー80〜
2質量%とラジカル反応性樹脂20〜98質量%からな
る上記[17]または[18]に記載の燃料電池用セパ
レータ、電池用集積体、電極または放熱板。[20]体
積固有抵抗が2×10-2Ωcm以下、接触抵抗が2×1
-2Ωcm2以下、熱伝導率が1.0W/m・K以上、
及び通気率が1×10-6cm2/sec以下であり、さ
らに0.1ppm以上のホウ素を含有することを特徴と
する上記[17]ないし[19]のいずれかに記載の燃
料電池用セパレータ。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における(A)成分の硬化性樹脂組成物中に含ま
れるエラストマー(A1)としては、アクリロニトリル
ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレンブタジ
エンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレ
ンジエン三元共重合ゴム、エチレンブタジエンゴム、フ
ッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、アクリル
ゴム、ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、クロロプレ
ンゴム、ウレタンゴム、ポリエーテル系特殊ゴム、四フ
ッ化エチレン・プロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴ
ム、ノルボルネンゴム、ブチルゴム等の中から選ばれた
1種、ないし2種類以上の組み合わせによるものが挙げ
られる。
【0024】中でも、耐久性、耐水性、加工性の面で、
アクリロニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、エチレンプロピレンジエン三元共重合ゴム、エチレ
ンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ハイ
スチレンゴム、ポリエーテル系特殊ゴム、エピクロロヒ
ドリンゴムが好ましく、更には、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレンブタジエン
ゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジ
エン三元共重合ゴム、ブタジエンゴムが好適である。
【0025】本発明における(A)成分の硬化性樹脂組
成物中に含まれるエラストマー(A1)はムーニー粘度
(ML1+4(100℃))が25以上であり、好ましく
は40以上、さらに好ましくは50以上である。ムーニ
ー粘度(ML1+4(100℃))が25以下では、炭素
材料フィラーのローディング性が悪いため、炭素材料フ
ィラーを高充填すると均一な未硬化シートを連続的に成
形し難くなる。
【0026】ムーニー粘度の測定はJIS K6300
に準拠し、ムーニー粘度測定機 AM−1(株式会社東
洋精機製作所製)を用いて測定できる。ML1+4(10
0℃)のMはムーニー粘度を、Lはローターの形別でL
型を、1+4は、予熱時間の1分とローターの作動時間4
分を、(100℃)は試験温度の100℃をそれぞれ表
している。
【0027】本発明における(A)成分の硬化性樹脂組
成物中に含まれるラジカル反応性樹脂(A2)として
は、分子の末端にビニル基やアリル基を含有するか、主
鎖に炭素−炭素不飽和二重結合や1級炭素のアルキル鎖
を含む樹脂、あるいはその樹脂組成物である。例えば、
不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アリル
エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アルキド樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、1,2−ポリブタジエン
樹脂等から選ばれる1種または2種類以上の組成物が挙
げられる。
【0028】さらに、耐熱性、耐酸性などが要求される
分野では、同素環、複素環にような環式の構造を分子骨
格にもつ樹脂が好ましい。例えば、ビスフェノール系の
不飽和ポリエステルやビニルエステル樹脂、ノボラック
型ビニルエステル樹脂、アリルエステル樹脂、ジアリル
フタレート樹脂などを含むものは、耐熱性、耐薬品性、
耐熱水性を向上することができるという点で好ましい。
また、1,2−ポリブタジエン樹脂は主鎖に二重結合を
含まない事から耐熱性、耐薬品性、耐熱水性を向上する
ことができるという点で好ましい。
【0029】本発明においては、(A)成分の硬化性樹
脂組成物の成分として、上記の成分(A1)、(A2)
以外にビニル基、アリル基等の不飽和二重結合を含有す
るラジカル反応性モノマーを反応速度のコントロール、
粘度調整、架橋密度の向上、機能付加などを目的に添加
することができる。例えば不飽和脂肪酸エステル、芳香
族ビニル化合物、飽和脂肪酸または芳香族カルボン酸の
ビニルエステル及びその誘導体、架橋性多官能モノマー
等が挙げられる。
【0030】不飽和脂肪酸エステルとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ド
デシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メ
チルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル
(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メ
タ)アクリレート、フルオロフェニル(メタ)アクリレ
ート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、シアノフ
ェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メ
タ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート等
のアクリル酸芳香族エステル;フルオロメチル(メタ)
アクリレート、クロロメチル(メタ)アクリレート等の
ハロアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メ
タ)アクリレート、アルキルアミノ(メタ)アクリレー
ト、α−シアノアクリル酸エステル等がある。
【0031】芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホ
ン酸、4−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン等を挙
げることができる。飽和脂肪酸または芳香族カルボン酸
のビニルエステル及びその誘導体としては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等がある。
【0032】また、架橋性多官能モノマーとしては、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,5−ペンタジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、オリゴエステルジ(メタ)アクリレート、ポ
リブタジエンジ(メタ)アクリレート、
【0033】2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ω−
(メタ)アクリロイロキシピリエトキシ)フェニル)プ
ロパン、等のジ(メタ)アクリレート;フタル酸ジアリ
ル、イソフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジメタアリ
ル、テレフタル酸ジアリル、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジアリル、1,5−ナフタレンジカルボン酸ジア
リル、1,4−キシレンジカルボン酸アリル、4,4’
−ジフェニルジカルボン酸ジアリル等の芳香族カルボン
酸ジアリル類;シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、
ジビニルベンゼン、等の二官能の架橋性モノマー;トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレート、
【0034】トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリストーリルトリ(メタ)アクリレ
ート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メ
タ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、
ジアリルクロレンデート等の三官能の架橋性モノマー;
ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレートのよう
な四官能の架橋性モノマー等が挙げられる。この中でも
耐熱性、耐熱水性等を向上させるためには架橋性多官能
モノマーの添加が望ましい。
【0035】本発明における(A)成分の硬化性樹脂組
成物中に含まれる有機過酸化物(A3)としては、ジア
ルキルパーオキサイド、アシルパーオキサイド、ハイド
ロパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシ
エステル等の公知のものを用いることができる。具体例
としては、ベンゾイルパーオキサイド、1−シクロヘキ
シル‐1‐メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサネ
ート、1,1,3,3‐テトラメチルブチルパーオキシ
2−エチルヘキサネート、1,1−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)‐3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン、2,2−ビス(4,4−ジブチルパーオキシシクロ
ヘキシル)プロパン、
【0036】t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキ
サネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、t−ブチルクミルパーオキサイド、p−
メンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジブチルパーオキシヘキシ
ン−3等が挙げられる。
【0037】それらの中でも、分解温度が90℃から1
90℃、活性化エネルギーが30Kcal/mol以上
であるものが製品の成形サイクルと強度、耐久性の面で
好ましい。例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)‐3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルクミルパーオキサイド、p−メンタンハ
イドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジブチルパーオキシヘキシン−3等が
挙げられる。
【0038】上記の硬化性樹脂組成物におけるエラスト
マー(A1)とラジカル反応性樹脂(A2)の質量比
は、エラストマー80〜2質量%、ラジカル反応性樹脂
20〜98質量%である(A1+A2を100質量%と
する)。エラストマーが80質量%を越えると硬化物の
導電性が低下し、2質量%未満ではシート成形性が悪く
なる。好ましくはエラストマー70〜5質量%、ラジカ
ル反応性樹脂30〜95質量%、さらに好ましくはエラ
ストマー60〜10質量%、ラジカル反応性樹脂40〜
90質量%である。
【0039】硬化性樹脂組成物中に含まれる有機過酸化
物(A3)は(エラストマー(A1)+ラジカル反応性
樹脂(A2)の100質量部に対して、0.2〜10質
量部添加するのがよい。より好ましくは、0.5〜8質
量部、さらに好ましくは0.8〜6質量部である。有機
過酸化物(A3)の添加量が10質量部を越えると、有
機過酸化物の分解により発生するガスが増加し、製品の
気密性低下の原因となることがある。また、0.2質量
部以下では、製品の架橋密度が低くなるため強度が低下
し、さらに耐久性も低下する場合がある。
【0040】本発明における(B)成分の炭素材料とし
ては、黒鉛粉末、人造黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、膨張黒
鉛粉末、炭素繊維、繊維径が0.05〜10μmであり
繊維長が1〜500μmの気相法炭素繊維、繊維径が
0.5〜100nmであり繊維長が0.01〜10μm
のカーボンナノチューブ、及びカーボンブラックから選
ばれる1種ないし2種以上の組み合わせからなる混合物
が好ましい。
【0041】更に、黒鉛粉末は平均粒径が0.1〜15
0μm、格子間隔(Co値)が6.745Å以下の黒鉛
微粉であることが望ましく、ホウ素を含有することがさ
らに好ましい。ホウ素を含有する、平均粒径が0.1〜
150μm、格子間隔(Co値)が6.745Å以下の
黒鉛微粉とは、黒鉛微粉の導電性及び樹脂への充填性を
高めるために、ホウ素化合物を黒鉛化の際に添加して黒
鉛化することで得られる。ホウ素を添加しない場合、黒
鉛化すると黒鉛化度(結晶化度)が下がり、格子間隔
(以下「Co値」という。)が大きくなり、充分な高導
電性の黒鉛粉末が得られない場合がある。
【0042】また、ホウ素の含有の形態は黒鉛中にホウ
素及び/またはホウ素化合物が混合されていれば構わな
いが、黒鉛結晶の層間に存在するもの、黒鉛結晶を形成
する炭素原子の一部がホウ素原子に置換されたものがよ
り好適なものとして挙げられる。また、炭素原子の一部
がホウ素原子に置換された場合のホウ素原子と炭素原子
の結合は、共有結合、イオン結合等どのような結合様式
であっても構わない。
【0043】該黒鉛微粉を得るためには、通常は先ずコ
ークスを製造する。コークスの原料は石油系ピッチ、石
炭系のピッチなどが用いられ、これらの原料を炭化して
コークスとする。
【0044】コークスから黒鉛化粉末にするには一般的
にコークスを粉砕後黒鉛化処理する方法、コークス自体
を黒鉛化した後粉砕する方法、あるいはコークスにバイ
ンダーを加え成形、焼成した焼成品(コークス及びこの
焼成品を合わせてコークス等という)を黒鉛化処理後粉
砕して粉末とする方法等がある。本発明では、コークス
等を粉砕後黒鉛化する方法を用いるのがよい。原料のコ
ークス等はできるだけ結晶の発達していない方がよいの
で、2000℃以下、好ましくは1200℃以下で加熱
処理したものが適する。
【0045】コークス等の粉末を黒鉛化処理すると結晶
化が進むだけでなく、同時に粒子の表面積が小さくな
り、この点においても都合がよいことを見出した。例え
ばコークスを粉砕して得た平均粒径約10μmのコーク
ス粉末の比表面積は約14m2/gであるが、これを2
800℃以上で黒鉛化すると、比表面積は2m2/g〜
3m2/gとなる。
【0046】しかし、黒鉛化してから粉砕した場合に
は、粒径によっても異なるが、少なくとも5m2/g以
上、場合によっては10m2/g以上になる。これに比
較して、粉砕後に黒鉛化する方法では、黒鉛化するとき
に炭素原子が再配列され、また高温で表面の一部が蒸発
することによって、表面が清浄あるいは平滑化されたた
め、比表面積が低下すると考えられる。
【0047】コークス等の粉砕には、高速回転粉砕機
(ハンマーミル、ピンミル、ケージミル)や各種ボール
ミル(転動ミル、振動ミル、遊星ミル)、撹拌ミル(ビ
ーズミル、アトライター、流通管型ミル、アニュラーミ
ル)等が使用できる。また、微粉砕機のスクリーンミ
ル、ターボミル、スーパーミクロンミル、ジェットミル
でも条件を選定することによって使用可能である。これ
らの粉砕機を用いてコークス等を粉砕し、その際の粉砕
条件の選定、及び必要により粉末を分級し、平均粒径が
0.1μm〜150μmの範囲に入るようにするのがよ
い。好ましくは粒径が0.1μm以下及び/または15
0μmを超える粒子を実質的に除去し、これらの粒子が
各々5質量%以下、好ましくは1質量%以下になるよう
にする。
【0048】本発明における黒鉛粉末は、ホウ素を含有
することが好ましく、粒度は、平均粒径で0.1μm〜
150μmが好ましく、より好ましくは1μm〜100
μm、さらに好ましくは5μm〜80μmである。粒径
は、レーザー回折散乱法で測定した。具体的には、サン
プル50mgを秤量し、50mlの蒸留水に添加し、更
に2%Triton(界面活性剤)水溶液0.2mlを
加えて3分間超音波分散させた後、日機装株式会社製の
マイクロトラックHRA装置で測定したものである。
【0049】コークス粉末等を分級する方法としては、
分離が可能であれば何れでもよいが、例えば、箭分方や
強制渦流型遠心分級機(ミクロンセパレーター、ターボ
プレックス、ターボクラシファイアー、スーパーセパレ
ーター)、慣性分級機(改良型バーチュウアルインパク
ター、エルボジェット)等の気流分級機が使用できる。
また湿式の沈降分離法や遠心分級法等も使用可能であ
る。
【0050】更に、本発明の黒鉛粉末を得るために、黒
鉛化処理前のコークス等の粉末にホウ素源としてB単
体、H3BO3、B23、B4C、BN等を添加し、良く
混合して黒鉛化する。ホウ素化合物の混合が不均一だ
と、黒鉛粉末が不均一になるだけでなく、黒鉛化時に焼
結する可能性が高くなる。均一に混合させるために、こ
れらのホウ素源は50μm以下、好ましくは20μm以
下程度の粒径を有する粉末にしてコークス等の粉末に混
合することが好ましい。
【0051】また、ホウ素源を含むコークス等の粉末の
黒鉛化温度は高い方が好ましいが、装置等の制約がある
ので、2500〜3200℃の範囲が好ましい。黒鉛化
方法は、粉末を黒鉛ルツボに入れ直接通電するアチソン
炉を用いる方法、黒鉛発熱体により粉末を加熱する方法
等を用いることができる。
【0052】本発明のホウ素含有の黒鉛粉末は、できる
だけ結晶性がよいものが望ましく、六角網面層が積み重
なった黒鉛構造のCo値は6.745Å以下が望まし
く、より好ましくは6.730Å以下、さらに好ましく
は6.720Å以下である。このように黒鉛粉末の結晶
化を高めることにより硬化体の電気比抵抗を下げること
ができる。
【0053】膨張黒鉛粉末は例えば、天然黒鉛、熱分解
黒鉛等高度に結晶構造が発達した黒鉛を、濃硫酸と硝酸
との混液、濃硫酸と過酸化水素水との混液の強酸化性の
溶液に浸漬処理して黒鉛層間化合物を生成させ、水洗し
てから急速加熱して、黒鉛結晶のC軸方向を膨張処理す
ることによって得られた粉末や、それを一度シート状に
圧延したものを粉砕した粉末である。
【0054】炭素繊維としては、重質油、副生油、コー
ルタール等から作られるピッチ系と、ポリアクリロニト
リルから作られるPAN系が挙げられる。
【0055】気相法炭素繊維は、例えばベンゼン、トル
エン、天然ガス等の有機化合物を原料に、フェロセン等
の遷移金属触媒の存在下で、水素ガスとともに800〜
1300℃で熱分解反応させることによって得られる。
さらに、その後約2500〜3200℃で黒鉛化処理す
ることが好ましい。より好ましくは、ホウ素、炭化ホウ
素、ベリリウム、アルミニウム、ケイ素等の黒鉛化触媒
とともに約2500〜3200℃で黒鉛化処理する。
【0056】本発明においては、繊維径が0.05〜1
0μm、繊維長が1〜500μmの気相法炭素繊維を用
いることが好ましく、より好ましくは繊維径が0.1〜
5μm、繊維長が5〜50μmであり、さらに好ましく
は繊維径が0.1〜0.5μm、繊維長が10〜20μ
mである。
【0057】カーボンナノチューブとは、近年その機械
的強度のみでなく、電界放出機能や、水素吸蔵機能が産
業上注目され、さらに磁気機能にも目が向けられ始めて
いる。この種のカーボンナノチューブは、グラファイト
ウィスカー、フィラメンタスカーボン、グラファイトフ
ァイバー、極細炭素チューブ、カーボンチューブ、カー
ボンフィブリル、カーボンマイクロチューブ、カーボン
ナノファイバーなどとも呼ばれている。カーボンナノチ
ューブにはチューブを形成するグラファイト膜が一層で
ある単層カーボンナノチューブと、多層である多層カー
ボンナノチューブがある。本発明ではどちらも使用可能
であるが、好ましくは単層カーボンナノチューブを用い
た方がより高い導電性や機械的強度の硬化体が得られ
る。
【0058】カーボンナノチューブは、例えば、コロナ
社出版「カーボンナノチューブの基礎」に記載(P23
〜P57、1998年発行)のアーク放電法、レーザ蒸
発法及び熱分解法などにより作製し、さらに純度を高め
るために水熱法、遠心分離法、限外ろ過法、及び酸化法
等により精製することによって得られる。より好ましく
は、不純物を取り除くために約2500〜3200℃の
不活性ガス雰囲気中で高温処理する。さらに好ましく
は、ホウ素、炭化ホウ素、ベリリウム、アルミニウム、
ケイ素等の黒鉛化触媒とともに、不活性ガス雰囲気中、
約2500〜3200℃で高温処理する。
【0059】本発明においては、繊維径が0.5〜10
0nm、繊維長が0.01〜10μmのカーボンナノチ
ューブを用いることが好ましく、より好ましくは繊維径
が1〜10nm、繊維長が0.05〜5μmであり、さ
らに好ましくは繊維径が1〜5nm、繊維長が0.1〜
3μmである。
【0060】本発明における気相法炭素繊維とカーボン
ナノチューブの繊維径、及び繊維長は電子顕微鏡により
測定することができる。
【0061】カーボンブラックとしては、天然ガス等の
不完全燃焼、アセチレンの熱分解により得られるケッチ
ェンブラック、アセチレンブラック、炭化水素油や天然
ガスの不完全燃焼により得られるファーネスカーボン、
天然ガスの熱分解により得られるサーマルカーボン等が
挙げられる。
【0062】本発明における(B)成分の炭素材料は、
嵩密度を1.5g/cm3としたときの加圧方向に対し
て、直角方向の粉末電気比抵抗ができるだけ低いことが
望ましく、0.07Ωcm以下であることが好ましく、
さらに0.01Ωcm以下であることがより好ましい。
炭素材料の電気比抵抗が0.07Ωcmを超えると、硬
化性樹脂との組成物を硬化して得られる硬化体の導電性
が低くなり、所望の硬化体が得られない。
【0063】この黒鉛粉末の電気比抵抗の測定法は図1
および図2に示す。図1において1、1’は銅板からな
る電極(+)および電極(−)、2は樹脂からなる圧縮
ロッド、3は受け台、4は側枠で、いずれも樹脂からな
る。5は試料の黒鉛粉末である。6は試料の下端で、紙
面に垂直方向の中央部に設けられている電圧測定端子で
ある。
【0064】この図1および図2に示す四端子法を用い
て、以下のようにして試料の電気比抵抗を測定する。試
料を圧縮ロッド2により圧縮する。電極(+)1より電
極(−)1’へ電流(I)を流す。端子6により端子間
の電圧(V)を測定する。このとき電圧は試料を圧縮ロ
ッドにより嵩密度1.5g/cm3としたときの値を用
いる。試料の電気抵抗(端子間)をR(Ω)とするとR
=V/Iとなる。これからρ=R・S/Lにより電気比
抵抗を求めることができる〔ρ:電気比抵抗、S=試料
の通電方向、即ち加圧方向に対し、直角方向の断面積
(cm2)、Lは端子6間の距離(cm)である。〕。
実際の測定では試料は直角方向の断面は横が約1cm、
縦(高さ)が0.5cm〜1cm、通電方向の長さ4c
m、端子間の距離(L)は1cmである。
【0065】また、本発明の(B)成分の炭素材料にホ
ウ素を含む場合には、炭素材料中に0.05質量%〜1
0質量%含まれることが好ましい。ホウ素量が0.05
質量%未満では、目的とする高導電性の黒鉛粉末が得ら
れないことがあり、好ましくない。ホウ素量が10質量
%を超えて含まれていても、炭素材料の導電性向上の改
善効果は小さく、好ましくない。
【0066】ホウ素を含有させる方法としては、本発明
のホウ素含有黒鉛微粉を単独で用いるか、他の炭素材料
とブレンドすることによって含有させることができる。
また、人造黒鉛、天然黒鉛、炭素繊維、気相法炭素繊維
(VGCF)、カーボンナノチューブ(CNT)等の単
品、あるいは混合物にホウ素源として、B単体、B
4C、BN、B23、H3BO3等を添加し、よく混合し
て約2500〜3200℃で黒鉛化処理することによっ
て含有させることができる。
【0067】本発明の硬化性樹脂組成物(A)と炭素材
料(B)は、質量比で、70〜5:30〜95の割合で
ある。(A)成分の添加量が70質量%を超え、(B)
炭素材料が30質量%未満になると、硬化体の導電性が
低くなる。(A)成分と(B)成分の割合はより好まし
くは質量比で45〜5:55〜95、さらに好ましくは
質量比で20〜10:80〜90の割合である。
【0068】さらに本発明の導電性硬化性樹脂組成物に
は、硬度、強度、導電性、成形性、耐久性、耐候性、耐
水性等を改良する目的で、ガラスファイバー、無機繊維
フィラー、有機繊維、紫外線安定剤、酸化防止剤、消泡
剤、レベリング剤、離型剤、滑剤、撥水剤、増粘剤、低
収縮剤、親水性付与剤、架橋助剤等の添加剤を添加でき
る。
【0069】本発明の導電性硬化性樹脂組成物を得るに
は、上記各成分をロール、押出機、ニーダー、バンバリ
ーミキサー、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサ
ー等の樹脂分野で一般的に用いられている混合機、混練
機を使用し、硬化が開始しない温度で一定に保ちなが
ら、なるべく均一に混合させるのが好ましい。また、有
機過酸化物を添加する場合は、その他の全ての成分を均
一に混合してから、最後に有機過酸化物を加えて混合す
るのがよい。
【0070】得られた導電性硬化性樹脂組成物は、厚み
精度の良い燃料電池用セパレータを得るために、押出
機、ロール、カレンダー等を用いて硬化が始まらない温
度で所定の厚み、幅のシートに一度成形する。例えば、
押出機を用いる場合は、粉末または塊状の導電性硬化性
樹脂組成物を、温度が60℃から100℃に保たれたシ
ート成形用ダイス付き押出機に投入し、押出し成形した
後、コンベア等で引取る。
【0071】より厚みを精度良く成形するためには、押
出機で成形後、ロールやカレンダーで圧延することが好
ましい。シート中のボイドやエアーをなくすためには、
真空状態で押出成形することが好ましい。ロールを用い
る場合は、粉末または塊状の導電性硬化性樹脂組成物を
温度20℃から100℃に保たれた等速で回転する2本
ロールに投入し、シート化した後、コンベア等で引取
る。より厚みを精度良く成形するためには、シート化
後、さらにロールやカレンダーで圧延する事が好まし
い。
【0072】本発明の導電性硬化性樹脂組成物から得ら
れる導電性硬化樹脂製品は、限定されるものではない
が、特に燃料電池用セパレータ、電池用集積体、電極ま
たは放熱板等の作製を目的として開発されたものであ
り、燃料電池用セパレータ、電池用集積体、電極または
放熱板に有用である。
【0073】上記の如くして得られたシートから燃料電
池用セパレータ、電池用集積体、電極または放熱板を作
製する場合、例えば、得られたシートを目的の大きさに
カットまたは、打ち抜き、そのシートを両面溝付きの金
型内に1枚、または2枚以上並列に並べるか、重ねて挿
入し、圧縮成形機で熱硬化することによって、燃料電池
用セパレータ、電池用集積体、電極または放熱板を得
る。欠陥のない良品を得るためには、硬化の際にキャビ
ティ内を真空にすることが好ましい。硬化後は製品の反
りを矯正するために、10〜50℃に制御された押さえ
板で、3MPa以上で加圧して冷却することが好まし
い。
【0074】硬化の条件としては、組成物の種類に応じ
て最適温度を選定、探索することが重要である。例え
ば、120〜200℃の温度範囲で、30秒間〜120
0秒間という範囲で適宜決定することができる。また、
硬化後、150〜200℃の温度範囲で10分間〜60
0分間アフターキュアーを施すことによって完全な硬化
を実施し得る。アフターキュアーは5MPa以上に加圧
して行うことによって製品の反りを抑制できる。
【0075】本発明において、燃料電池用セパレータ、
電池用集積体、電極または放熱板としては、それぞれ要
求特性を満足する性能を有するものであれば特に限定は
ないが、以下に述べる特性を有するものが好ましい。す
なわち、体積固有抵抗は2×10-2Ωcm以下が好まし
く、より好ましくは8×10-3Ωcm以下であり、特に
燃料電池用セパレータ用途には5×10-3Ωcm以下が
好適に用いられる。接触抵抗は2×10-2Ωcm2以下
が好ましく、より好ましくは1×10-2Ωcm2以下で
あり、とりわけ7×10-3Ωcm2以下が好適である。
【0076】熱伝導率は1.0W/m・K以上が好まし
く、より好ましくは4.0W/m・K以上であり、とり
わけ10W/m・K以上が好適である。また、燃料電池
用セパレータとして重要な特性値である通気率は1×1
-6cm2/sec以下が好ましく、より好ましくは1
×10-8cm2/sec以下であり、とりわけ1×10
-9cm2/sec以下が好適である。
【0077】図3に両面溝つきシートの例を示した。こ
のような両面溝付シート硬化体を用いて燃料電池を構成
することは一般に行われており説明を必要としない(例
えば、特開昭58−53167号公報)。
【0078】本発明の導電性硬化性樹脂組成物は、炭素
材料を高充填されても連続的なシートを成形できるた
め、厚み精度を要求される分野、例えばエレクトロニク
ス関連の複合材料等として最適である。さらに、その硬
化体は、黒鉛の導電性や熱伝導性を限りなく再現でき、
耐熱性、耐食性、成形精度等に優れる点で極めて高性能
なものが得られるため、エレクトロニクス分野、電機、
機械、車輌などの各種部品等の各用途に有用であり、特
に、燃料電池用セパレータ、電池用集積体、電極または
放熱板等の材料に好適な材料として挙げられる。
【0079】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例になんら限定されるものでは
ない。
【0080】用いた材料を以下に示す。 (A)成分(硬化性樹脂組成物)A1: エラストマー NBR1(アクリロニトリルブタジエンゴム;日本ゼオ
ン株式会社製 Nipol DN003、ムーニー粘度
(ML1+4(100℃):78) NBR2(アクリロニトリルブタジエンゴム;日本ゼオ
ン株式会社製 Nipol 1312、ムーニー粘度
(ML1+4(100℃):液状のため測定不可能) EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム;日本合成ゴ
ム株式会社製 EP25、ムーニー粘度(ML1+4(1
00℃):90) SBR(スチレンブタジエンゴム;日本合成ゴム株式会
社製 SL574、ムーニー粘度(ML1+4(100
℃):64)
【0081】A2:ラジカル反応性樹脂 ALE(アリルエステル樹脂;昭和電工株式会社製 A
A101) VE1(ビニルエステル樹脂;昭和高分子株式会社製、
試作品、フェノールノボラク系ジアリルフタレート5重
量%含有;粘度 2.1(Pa・sec , 80℃)) VE2(ビニルエステル樹脂;昭和高分子株式会社製
H−600) UP(不飽和ポリエステル樹脂;日本ユピカ株式会社製
ユピカ5836)
【0082】A3:有機過酸化物 DCP(ジクミルパーオキサイド;日本油脂株式会社製
パークミルD) (B)成分(炭素材料) B1:ホウ素含有黒鉛微粉は以下の方法で得た。
【0083】非針状コークス(然か焼品)である新日鉄
化学(株)製LPC−Sコークス(以下「コークスA」
という。)をパルベライザー〔ホソカワミクロン(株)
製〕で2mm〜3mm以下の大きさに粗粉砕した。この
粗粉砕品をジェットミル(IDS2UR、日本ニューマ
チック(株)製)で微粉砕した。
【0084】その後、分級により所望の粒径に調整し
た。5μm以下の粒子除去は、ターボクラシファイアー
(TC15N、日清エンジニアリング(株)製)を用
い、気流分級を行った。この調整した微粉砕品の一部1
4.4kgに炭化ホウ素(B4C)0.6kgを加え、
ヘンシェルミキサーにて800rpmで5分間混合し
た。これを内径40cm、容積40リットルの蓋付き黒
鉛ルツボに封入し、黒鉛ヒーターを用いた黒鉛化炉に入
れて2900℃の温度で黒鉛化した。これを放冷後、粉
末を取り出し、14kgの粉末を得た。得られた黒鉛微
粉は平均粒径20.5μm、格子間隔(Co値)6.7
16Å、B含有量1.3質量%であった。
【0085】B2:ホウ素を含まない黒鉛微粉は以下の
方法で得た。 コークスAをパルベライザーで2mm〜3mm以下の大
きさに粗粉砕した。この粗粉砕品をジェットミルで微粉
砕した。その後、分級により所望の粒径に調整した。5
μm以下の粒子除去は、ターボクラシファイアーを用
い、気流分級を行った。これを内径40cm、容積40
リットルの蓋付き黒鉛ルツボに封入し、黒鉛ヒーターを
用いた黒鉛化炉に入れて2900℃の温度で黒鉛化し
た。これを放冷後、粉末を取り出し黒鉛微粉を得た。得
られた黒鉛微粉は平均粒径20.5μm、格子間隔(C
o値)6.758Å、B含有量0質量%であった。
【0086】 UFG:人造黒鉛;昭和電工株式会社製 UFG30 EXP:膨張黒鉛;日本黒鉛工業株式会社製 EXP−
50EL VGCF(昭和電工株式会社登録商標):気相法炭素繊
維;昭和電工株式会社製 VGCF−G(繊維径0.1
〜0.3μm、繊維長10〜50μm) CNT:カーボンナノチューブは以下の方法で得た。
【0087】直径6mm、長さ50mmのグラファイト
棒に、先端から中心軸に沿って直径3mm、深さ30m
mの穴をあけ、この穴にロジウム(Rh):白金(P
t):グラファイト(C)を重量比率1:1:1の混合
粉末として詰め込み、陽極を作製した。一方、99.9
8%純度のグラファイトからなる、直径13mm、長さ
30mmの陰極を作製した。
【0088】これらの電極を反応容器に対向配置し、直
流電源に接続した。そして、反応容器内を純度99.9
%のヘリウムガスで置換し、直流アーク放電を行った。
その後、反応容器内壁に付着した煤(チャンバー煤)と
陰極に堆積した煤(陰極煤)を回収した。反応容器中の
圧力と電流は、600Torrと70Aで行った。反応
中は、陽極と陰極間のギャップが常に1〜2mmになる
ように操作した。
【0089】回収した煤は、水とエタノールが1:1の
混合溶媒中に入れ超音波分散させ、その分散液を回収し
て、ロータリエバポレーターで溶媒を除去した。そし
て、その試料を陽イオン界面活性剤である塩化ベンザル
コニウムの0.1%水溶液中に超音波分散させた後、5
000rpmで30分間遠心分離して、その分散液を回
収した。さらに、その分散液を350℃の空気中で5時
間熱処理することによって精製し、繊維径が1〜10n
m、繊維長が0.05〜5μmのカーボンナノチューブ
を得た。
【0090】硬化体の物性の測定方法を以下に示す。 体積固有抵抗:JIS K7194に準拠し、四探針法
により測定した。
【0091】接触抵抗値:図4に示した装置により試験
片21(20mm×20mm×2mm)と炭素板22
(1.5×10-3Ωcm、20mm×20mm×1m
m)を接触させ、それを銅板23ではさみ、98Nの荷
重を加える。そして、1Aの定電流を貫通方向に流し
て、試験片21と炭素板22の界面に端子24を接触さ
せて電圧を測定することによって抵抗値を計算した。そ
の値に、接触している断面積を積算して接触抵抗値とし
た。
【0092】曲げ強度、曲げ弾性率及び曲げひずみ:J
IS K6911に準拠し、試験片をスパン間隔64m
m、曲げ速度2mm/minの条件で3点式曲げ強度測
定法により測定した。試験片サイズは100×10×
1.5mmで行った。
【0093】熱伝導率:レーザーフラッシュ法(t1/2
法、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置 LF/TC
M FA8510B 理学電気社製)により、試験片
(φ10mm、厚さ 1.7mm)を温度80℃、真空
中、照射光ルビーレーザー光(励起電圧2.5kV)の
条件で測定した。
【0094】気体透過率:JIS K7126 A法に
準拠し、23℃でHeガスを用いて測定した。
【0095】シート成形性:10インチの2本ロールを
用いて、ロール温度60℃、ロールのギャップ幅2m
m、回転数15rpmの条件で、硬化性導電性樹脂組成
物を投入してシート成形し、その成形性と外観を評価し
た。
【0096】炭素材料中のホウ素含有量:誘導結合プラ
ズマ質量分析装置(ICP−MS)(セイコー電子製
SPQ9000)を用いて測定した。
【0097】面精度:シート硬化体の表面を均等に16
分割し、夫々の中心点をマイクロメーターにて測定し、
それらの平均より算出した。
【0098】実施例1〜15 実施例1〜15は加圧式ニーダー(容量:1L)を用い
て、温度70℃、回転数40rpmの条件で、まずエラ
ストマー成分を投入し1分間素練りを行った。次にラジ
カル反応性樹脂と炭素材料を投入して5分間混練し、そ
の後DCPを投入して2分間混練した。組成物はニーダ
ー容量の80vol%充填されるようにその全量を調整
した。混練後、その組成物を10インチの2本ロールを
用いて、ロール温度60℃、ロールのギャップ幅2m
m、回転数15rpmの等速回転の条件で、厚さ2mm
のシートを成形し、100×100×1.5mmの平板
ができる金型にそのシートをカットして投入し、50t
圧縮成形機を用いて、金型温度170℃、30MPaの
加圧下で5分間硬化して硬化体を得た。
【0099】比較例1〜2 比較例1〜2は、加圧式ニーダー(容量:1L)を用い
て、温度70℃、回転数40rpmの条件で、まずエラ
ストマー成分を投入し1分間素練りを行った。次にラジ
カル反応性樹脂と炭素材料を投入して5分間混練し、そ
の後DCPを投入して2分間混練した。組成物はニーダ
ー容量の80vol%充填されるようにその全量を調整
した。その混練物を100×100×1.5mmの平板
ができる金型に投入し、50t圧縮成形機を用いて、金
型温度170℃、30MPaの加圧下で5分間硬化して
硬化体を得た。
【0100】比較例3 比較例3は加圧式ニーダー(容量:1L)を用いて、温
度70℃、回転数40rpmの条件で、まずエラストマ
ー成分を投入し1分間素練りを行った。次にラジカル反
応性樹脂と炭素材料を投入して5分間混練し、その後D
CPを投入して2分間混練した。組成物はニーダー容量
の80vol%充填されるようにその全量を調整した。
混練後、その組成物を10インチの2本ロールを用い
て、ロール温度60℃、ロールのギャップ幅2mm、回
転数15rpmの等速回転の条件で、厚さ2mmのシー
トを成形し、100×100×1.5mmの平板ができ
る金型にそのシートをカットして投入し、50t圧縮成
形機を用いて、金型温度170℃、30MPaの加圧下
で5分間硬化して硬化体を得た。
【0101】実施例16 まず実施例1で用いた組成物を、10インチの2本ロー
ルを用いて、ロール温度60℃、ロールのギャップ幅
1.7mm、回転数15rpmの等速回転の条件で、厚
さ1.7mmの未硬化シートを成形し、280×200
のサイズにカットした。次に280×200×1.5m
mのサイズで1mmピッチの溝が両面にできる平板を成
形できる金型に、そのシートを投入し、500t圧縮成
形機を用いて、金型温度170℃、60MPaの加圧下
で3分間硬化して両面溝付きシート硬化体を得た。
【0102】実施例17 まず実施例1で用いた組成物を、60φ単軸押出機を用
いて温度60〜90℃、回転数40rpmの条件で、厚
さ1.8mm、幅70mmの未硬化シートを押出成形
し、200×70のサイズにカットした。次に280×
200×1.5mmのサイズで1mmピッチの溝が両面
にできる平板を成形できる金型にそのシートを並列に4
枚並べて投入し、500t圧縮成形機を用いて、金型温
度170℃、60MPaの加圧下で3分間硬化して両面
溝付きシート硬化体を得た。
【0103】
【0104】比較例4 実施例1で用いた組成物を、冷却型ウィレーミル(吉田
製作所製)を用いて粉砕し、その粉末280×200×
1.5mmのサイズで1mmピッチの溝が両面にできる
平板を成形できる金型にカットしたシートを並列に並べ
て投入し、500t圧縮成形機を用いて、金型温度17
0℃、60MPaの加圧下で3分間硬化して両面溝付き
シート硬化体を得た。
【0105】比較例5 比較例2で得た組成物を、冷却型ウィレーミル(吉田製
作所製)を用いて粉砕し、その粉末280×200×
1.5mmのサイズで1mmピッチの溝が両面にできる
平板を成形できる金型にカットしたシートを並列に並べ
て投入し、500t圧縮成形機を用いて、金型温度17
0℃、60MPaの加圧下で3分間硬化して両面溝付き
シート硬化体を得た。
【0106】実施例18 実施例18は実施例16の両面溝付きシート硬化体を燃
料電池用セパレータに用いた場合の物性を測定した。
【0107】実施例19 実施例19は実施例17の両面溝付きシート硬化体を燃
料電池用セパレータに用いた場合の物性を測定した。
【0108】比較例6 比較例6は比較例4の両面溝付きシート硬化体を燃料電
池用セパレータに用いた場合の物性を測定した。
【0109】比較例7 比較例7は比較例5の両面溝付きシート硬化体を燃料電
池用セパレータに用いた場合の物性を測定した。
【0110】
【表1】
【0111】表1に示すとおり、ムーニー粘度の高いエ
ラストマーを添加することにより、炭素材料を高充填し
ても良好なシート成形ができた。エラストマーがない場
合、炭素材料を80質量%越えて添加すると、その混練
物は粉末状態のコンパウンドにしかならなかった。ま
た、比較例3ではエラストマーの添加量が多いと導電性
が低下することがわかる。
【0112】
【表2】
【0113】表2に示すとおり、炭素材料中にホウ素が
含有すると、高い導電性の硬化体が得られることがわか
った。
【0114】
【表3】
【0115】表3に示すとおり、シートプレス成形によ
って、面精度(厚み精度)が良く、ガス不透過性が良い
燃料電池用セパレータ形状の平板が得られることがわか
った。
【0116】
【表4】
【0117】表4に示すとおり、シートプレス成形によ
って得られた両面溝付きシート硬化体を燃料電池用セパ
レータに用いた場合、十分に要求性能を満たしているこ
とがわかった。
【0118】上記のように、ムーニー粘度の高いエラス
トマーを添加することによって、炭素材料を高充填で
き、かつシート成形性に優れた目的の導電性硬化性樹脂
組成物が得らた。さらに、ホウ素を含有する炭素材料を
充填材として用いれば、高い導電性と放熱性を兼ね備え
た組成物が得られ、それを押出機、ロール、カレンダー
等を用いてシート成形し、プレス成形によって硬化する
ことによって、ガス不透過性、面精度に優れた、薄肉で
大面積の燃料電池用セパレータが得られた。
【0119】
【発明の効果】本発明の導電性硬化性樹脂組成物は、そ
の硬化体が導電性、放熱性に優れているので、従来実現
が困難であった領域の材料、例えば、エレクトロニクス
分野、電気製品、機械部品、車輌部品などの各種用途・
部品に広く適用可能であり、特に固体高分子型燃料電池
等の燃料電池のセパレータ用素材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】黒鉛粉末の電気比抵抗の測定方法を表す図であ
る。
【図2】黒鉛粉末の電気比抵抗の計算方法を説明する図
である。
【図3】両面溝つきシート硬化体の一例を示す図であ
る。
【図4】硬化体の接触抵抗の測定方法を表す図である。
【符号の説明】
1 電極(+) 1’ 電極(−) 2 圧縮ロッド 3 受け台 4 側枠 5 試料 6 電圧測定端子 11 試験片 12 炭素板 13 銅板 14 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/24 H01B 1/24 Z H01M 8/02 H01M 8/02 B // H01M 8/10 8/10 (72)発明者 小林 智明 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭 和電工株式会社研究開発センター(川崎) 内 (72)発明者 飯野 匡 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭 和電工株式会社研究開発センター(川崎) 内 Fターム(参考) 4J002 AC03W AC06W AC07W AC08W AC11X BB05W BB15W BD12W BF00X BG04W CF21X CF28X CK02X CP03W EK006 FD156 GQ02 4J027 AA03 AB01 AG36 CA08 CA12 CB03 CC02 CD01 5G301 DA18 DA19 DA20 DA42 DA43 DA47 DD08 DD10 5H026 AA06 BB00 BB01 BB02 BB08 CC03 CX02 CX08 EE05 EE06 EE18 EE19 HH00 HH01 HH03 HH04 HH05 HH06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ムーニー粘度(ML1+4(100
    ℃))が25以上であるエラストマーを2〜80質量%
    の割合で含む硬化性樹脂組成物及び(B)炭素材料を、
    (A)成分と(B)成分の質量比で、70〜5:30〜
    95の割合で含むことを特徴とする導電性硬化性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】(A)成分の硬化性樹脂組成物が、(A
    1)ムーニー粘度(ML1+ 4(100℃))が25以上
    であるエラストマー80〜2質量%、及び(A2)ラジ
    カル反応性樹脂20〜98質量%に、(A3)有機過酸
    化物を、(A1+A2)100質量部に対して0.2〜
    10質量部含有する組成物であることを特徴とする請求
    項1に記載の導電性硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A1)成分のエラストマーが、アクリロ
    ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレ
    ンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン
    プロピレンジエン三元共重合ゴム、エチレンブタジエン
    ゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、
    アクリルゴム及びブタジエンゴムからなる群より選ばれ
    た1種、または2種類以上の組み合わせであることを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載の導電性硬
    化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(A1)成分のエラストマーが、アクリロ
    ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレ
    ンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン
    プロピレンジエン三元共重合ゴム及びブタジエンゴムか
    らなる群より選ばれる1種または2種類以上の組み合わ
    せである請求項3記載の導電性硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(B)成分の炭素材料が、黒鉛粉末、人造
    黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、膨張黒鉛粉末、炭素繊維、繊
    維径が0.05〜10μmであり繊維長が1〜500μ
    mの気相法炭素繊維、繊維径が0.5〜100nmであ
    り繊維長が0.01〜10μmのカーボンナノチューブ
    及びカーボンブラックからなる群より選ばれる1種また
    は2種以上の組み合わせからなる材料であることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性硬化
    性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】黒鉛粉末が、平均粒径0.1〜150μm
    であり、格子間隔(Co値)6.745Å以下の黒鉛微
    紛である請求項5に記載の導電性硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(B)成分の炭素材料が、嵩密度が1.5
    g/cm3となるように加圧した状態において、加圧方
    向に対し直角方向の粉末電気比抵抗が0.07Ωcm以
    下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    に記載の導電性硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(B)成分の炭素材料が、0.05質量%
    〜10質量%のホウ素を含有することを特徴とする請求
    項1ないし7のいずれかに記載の導電性硬化性樹脂組成
    物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載の導電
    性硬化性樹脂組成物を用いて成形されてなることを特徴
    とするシート。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれかに記載の導
    電性硬化性樹脂組成物を押出機、ロール、カレンダーの
    いずれか1つの成形機を用いて未硬化の状態で成形する
    ことを特徴とする未硬化シートの製造方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の製造方法により製造
    されてなる未硬化シート。
  12. 【請求項12】厚さ0.5〜3mm、幅20〜3000
    mmである請求項11に記載の未硬化シート。
  13. 【請求項13】請求項11または12に記載の未硬化シ
    ートをカットまたは打ち抜き、そのシートを金型内に供
    給し、圧縮成形機で熱硬化させることを特徴とする溝付
    きシート硬化体の製造方法。
  14. 【請求項14】片面又は両面溝付き金型を用い請求項1
    3に記載の製造方法により製造されてなる燃料電池用セ
    パレータ、電池用集積体、電極または放熱板。
  15. 【請求項15】請求項11または12に記載の未硬化シ
    ートを硬化して得られる燃料電池用セパレータ。
  16. 【請求項16】請求項1ないし8のいずれかに記載の導
    電性硬化性樹脂組成物あるいは請求項11または12に
    記載の未硬化シートを、両面溝付きの金型内へ供給し、
    圧縮成形機で硬化して得られる硬化体からなる燃料電池
    用セパレータであって、体積固有抵抗が2×10-2Ωc
    m以下、接触抵抗が2×10-2Ωcm2以下、熱伝導率
    が1.0W/m・K以上、及び通気率が1×10-6cm
    2/sec以下であり、さらに0.1ppm以上のホウ
    素を含有することを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  17. 【請求項17】(A)エラストマーを2〜80質量%の
    割合で含む硬化性樹脂組成物と(B)炭素材料を、
    (A)成分と(B)成分の質量比で70〜5:30〜9
    5の割合で含む、溝付き導電性硬化樹脂シートであるこ
    とを特徴とする燃料電池用セパレータ、電池用集積体、
    電極または放熱板。
  18. 【請求項18】(A)成分のエラストマーが、アクリロ
    ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、スチレ
    ンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン
    プロピレンジエン三元共重合ゴム、エチレンブタジエン
    ゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、
    アクリルゴム、ブタジエンゴムの中から選ばれた1種、
    または2種類以上の組み合わせであることを特徴とする
    請求項17に記載の燃料電池用セパレータ、電池用集積
    体、電極または放熱板。
  19. 【請求項19】(A)成分がエラストマー80〜2質量
    %とラジカル反応性樹脂20〜98質量%からなる請求
    項17または18に記載の燃料電池用セパレータ、電池
    用集積体、電極または放熱板。
  20. 【請求項20】体積固有抵抗が2×10-2Ωcm以下、
    接触抵抗が2×10-2Ωcm2以下、熱伝導率が1.0
    W/m・K以上、及び通気率が1×10-6cm2/se
    c以下であり、さらに0.1ppm以上のホウ素を含有
    することを特徴とする請求項17ないし19のいずれか
    に記載の燃料電池用セパレータ。
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