JP2011162755A - 複合材料及びその製造方法 - Google Patents

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和靖 中根
Junko Okumura
純子 奥村
Hiroyuki Nishimura
浩之 西村
Takeshi Kashiwagi
猛 柏木
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Abstract

【課題】 少量の炭素材料であっても高い導電性を有する複合材料の提供。
【解決手段】 炭素材料と、ポリマーマトリックスとを有し、前記炭素材料が前記ポリマーマトリックス中に分散している複合材料において、
前記ポリマーマトリックスが、
下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、
下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、
を含むことを特徴とする、複合材料。
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
−(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(3)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、炭素材料とポリマーとを含む複合材料及びその製造方法に関し、特にカーボンナノチューブとエラストマーとを含む複合材料及びその製造方法に関する。
プラスチックやゴム等のポリマー化合物に、無機系フィラーを添加することは一般的に行われている。その中でも、炭素系フィラーは、強度や導電性の点で、従来から幅広く用いられている。炭素系フィラーには、古くからカーボンブラックが用いられ、その他には最近、炭素繊維や、特にカーボンナノチューブ(CNT)のようなナノカーボンを用いることがよく検討されている。最近これらの中でも特に、CNTが、生成物に対して高い強度や高い導電性を付与できるため、多く用いられている(特許文献1)。
特開2004−143240号公報
上記の技術によれば、CNTをある程度の量を加えなければ満足な導電性を得ることができず、(1)CNTの添加量の増大によってコストがかさむ、(2)ポリマーが本来有している特性が失われてしまうといった問題があった。そこで、本発明は、少量の炭素材料であっても高い導電性を有する複合材料を提供することを目的とする。
本発明者は、複合材料のポリマーマトリックスとして、特定の組合せの材料を用いることにより、少量の添加量の炭素材料であっても顕著に高い導電性を有することを発見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明(1)は、炭素材料と、ポリマーマトリックスとを有し、前記炭素材料が前記ポリマーマトリックス中に分散している複合材料において、
前記ポリマーマトリックスが、
下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、
下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、
を含むことを特徴とする、複合材料である。
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
−(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(3)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
本発明(2)は、前記炭素材料がカーボンナノチューブである、前記発明(1)の複合材料である。
本発明(3)は、炭素材料と、二種類以上のポリマーとを含有するポリマーマトリックスと、を含む複合材料を製造する方法において、
下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、
下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、
を混練する熱混練工程を有することを特徴とする、前記炭素材料が前記マトリックス中に分散している複合材料の製造方法である。
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
−(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(3)
(但し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
本発明は、複合材料のポリマーマトリックスとしてエラストマー(a)及びエラストマー(b)の組合せを選択することにより、少量の炭素材料の添加量であっても、高い導電性を有する複合材料を得ることができるという効果を奏する。
本発明に係る複合材料は、炭素材料と、ポリマーマトリックスとを有し、前記炭素材料が前記ポリマーマトリックス中に分散している複合材料において、前記ポリマーマトリックスが、下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、を含むことを特徴とする。エラストマー(a)は、アリール基(芳香族置換基)を含まない非芳香族系のエラストマーであり、エラストマー(b)は、アリール基を有する芳香族系のエラストマーである。これらのエラストマーの組み合わせによって、少ない炭素材料の添加量であっても、高い導電性を有する複合材料を得ることができる。このような組合せによって、導電性が向上する理由は定かではないが、ひとつの可能性として、芳香族系のエラストマーと非芳香族系のエラストマーとで炭素材料に対する親和性が若干異なり、偏在・配向する等して局部的な濃淡が発生し、その結果導電ネットワークが少量でも出来やすくなったことが考えられる。
以下、本発明に係る複合材料の各構成について詳細に説明する。
エラストマー(a)は、下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系ポリマーである。
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
上記のエラストマー(a)の中でも、上記式(1)を主構造単位とする非芳香族系ポリマーを用いるのが好適である。ここで主構造単位とは、ポリマーの50wt%以上を占める構造単位を意味する。エラストマー(a)のより具体的な例としては、天然ゴム等のポリイソプレンゴム、ブチルゴム、ハロブチルゴム等が挙げられる。これらの中でも、天然ゴムを用いることが好適である。
続いて、エラストマー(b)は、下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有するポリマーである。
−(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
−(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・(3)
(但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
上記のエラストマー(b)の中でも、上記式(2)及び(3)を主構造単位とする芳香族系ポリマーを用いるのが好適である。ここで主構造単位とは、ポリマーの50wt%以上を占める構造単位を意味する。エラストマー(b)のより具体的な例としては、スチレン/イソブチレンゴム(SIR)、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、スチレン/イソブチレン/ブチレンゴム(SIBR)等のスチレンブロックコポリマーゴムや、イソブチレン/パラ‐アルキルスチレンコポリマー、イソブチレン/パラ‐アルキルスチレンハロゲン化コポリマーが挙げられる。これらの中でも、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)が特に好適である。
ここで、本形態に係るポリマーマトリックス中におけるエラストマー(a)とエラストマー(b)比率は、エラストマー(a)が当該エラストマーの合計質量に対して、5〜95質量%が好適であり、10〜95質量%がより好適であり、80〜95質量%がより好適である。
炭素材料
本発明における「炭素材料」としては、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、ナノカーボンなどが挙げられる。これらの炭素材料の中でもナノカーボンが好適であり、ナノカーボンの中でもカーボンナノチューブが好適である。ここでいう「ナノカーボン」とは、1000nm以下の直径を有する炭素材料を意味し、例えば、カーボンナノチューブ(単層・二層・多層タイプ、カップスタック型)、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン又はフラーレンを挙げることができる。ナノカーボンとして使用可能なカーボンナノチューブは、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)であっても、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)であってもよい。カーボンナノチューブの長さは、0.1〜100μmが好適であり、0.1〜50μmがより好適であり、0.1〜20μmが更に好適である。カーボンナノチューブの直径は、5〜200nmが好適であり、8〜160nmがより好適であり、9〜120nmが更に好適である。尚、当該チューブの長さ、直径は、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて、所定範囲内に存在する100個以上の構造体について測定し、90%以上の個数が入る範囲とする。
また、カーボンナノチューブの合成法も特に限定されず、いかなる合成方法、例えば、電気放電法(C.Journet et al., Nature 388, 756(1997)及びD.S. Bethune et al., Nature 363, 605(1993))、レーザー蒸着法(R.E.Smally et al., Science 273, 483(1996))、気相合成法(R.Andrews et al., Chem. Phys. Lett.,303,468, 1999)、熱化学気相蒸着法(W.Z.Li et al., Science, 274, 1701(1996)、Shinohara et al., Jpn.J.Appl.Phys. 37, 1257(1998))、プラズマ化学気相蒸着法(Z.F.Ren et al., Science. 282,1105(1998))等により製造されたものでもよい。尚、合成に際し金属触媒が用いられた粗生成物に関しては、酸で処理して金属触媒を除去することが好適である。酸処理に関しては、例えば、特開2001−26410記載のように、酸水溶液としては硝酸溶液又は塩酸溶液を用い、例えば、硝酸溶液は50倍の水に希釈された溶液を、塩酸溶液も50倍の水に希釈された溶液を使用する手法を挙げることができる。そして、このように酸処理した後、洗浄し、フィルタリングし、カーボンナノチューブ水溶液とする。
本発明に係る複合材料は、カーボンナノチューブの分散液を使用してもよい。ここで、溶媒としては、水系溶媒、有機溶媒の何れであっても使用することができる。カーボンナノチューブは、当該分散液中で孤立分散していることが好適である。ここで、カーボンナノチューブが孤立分散した分散体を調製する手段としては、カーボンナノチューブを含む溶媒に孤立分散可能な分散剤を添加する方法や、カーボンナノチューブ自体に親水性の官能基を導入する化学修飾法(自己分散化)が挙げられる。ここで、孤立分散可能な分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子量のもので、カルボン酸、アミン等の官能基を複数有する高分子界面活性剤が好ましく用いられる。
本発明において用いられる水系溶媒とは、水又は水と親水性溶媒(例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、2−ブタノン(MEK)等のケトン類、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド類、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、が挙げられる。)との混合液を意味する。
有機溶媒は、特に限定されないが、例えば、芳香族炭化水素類であるトルエン、ベンゼン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、塩化芳香族炭化水素類であるクロルベンゼン、オルト−ジクロルベンゼン、塩化脂肪族炭化水素類である塩化メチレン、クロロホルム(トリクロルメタン)、四塩化炭素(テトラクロルメタン)、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、1,2−ジクロルエチレン、トリクロルエチレン、トラクロルエチレン(パークロルエチレン)、アルコール類であるメタノール(メチルアルコール)、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール(イソアミルアルコール)、ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エステル類である酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル(酢酸アミル)、酢酸イソペンチル(酢酸イソアミル)、エーテル類であるエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ケトン類であるアセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホン、グリコールエーテル(セロソルブ)類であるエチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(セロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(セロソルブアセテート)、脂環式炭化水素類並びにその誘導体であるシクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、脂肪族炭化水素類であるノルマルヘキサン、脂肪族又は芳香族炭化水素の混合物であるガソリン、ベンジン、ゴム揮発油、大豆揮発油、ミネラルスピリット、クリーニングソルベント、コールタールナフサ(沸点範囲120〜160℃、120〜180℃、140〜200℃)、石油エーテル、石油ナフサ、石油ベンジン、ミネラルスピリット、脂環族炭化水素(テレビン油)、混合炭化水素(HAWS、ソルベット100、ソルベット150)、グリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カービトール、ブチルカービトール、メトキシブタノール)及びエステルエーテル類(酢酸セロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸カービトール、酢酸メトキシブチル)、シリコーンオイル類(ポリジメチルシロキサン、部分オクチル置換ポリジメチルシロキサン、部分フェニル置換ポリジメチルシロキサン)、ハロゲン化炭化水素(クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、ブロモベンゼン、ジクロロメタン、トリクロロメタン)、フッ素化物類、その他であるクレゾール、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。またこれらを2種以上混合してもよい。これらの溶剤の中でも、分散性と除去・回収の容易性から、メチルエチルケトン、トルエンが好適である。
尚、本発明に係る分散液中に含まれるナノカーボンの濃度は、0.2〜50wt%が好適であり、0.5〜20wt%がより好適であり、1〜10wt%が更に好適である。また、分散剤のナノカーボンに対する重量比は、0.01〜100が好適であり、0.05〜20がより好適であり、0.1〜10が更に好適である。
(その他、任意成分)
本発明に係る複合材料には、任意成分として、ナノカーボン類以外のフィラー、例えばガラス繊維、金属系フィラー、その他無機・有機系各種フィラー類等を含有することができる。また樹脂・ゴム工業で一般的に用いられている各種添加剤を用いることができる。例えば、補強剤、酸化・老化防止剤、着色剤等が挙げられる。
(複合材料の組成)
ここで、本発明に係る複合材料の炭素材料の濃度は、0.1〜50wt%が好適であり、0.2〜40wt%がより好適であり、0.5〜30wt%であることが更に好適である。
(複合材料の性質)
本形態に係る複合材料の体積抵抗値の上限値は、用途によって適宜選択されるが、通常は1×1010Ω・cm以下が好適であり、1×10Ω・cm以下がより好適であり、1×10Ω・cm以下がより好適が更に好適である。下限値については特に制限はないが、ナノカーボンの添加量とポリマー物性、コスト等との兼ね合いから、通常は1×10−2Ω・cm、好ましくは10−1Ω・cmである。特に、炭素材料の複合材料における濃度が、固形分中、0.1〜20wt%といった特に低濃度であっても前記のような高い伝導性を有する点で、本発明における複合材料は優れている。
(複合材料の用途)
本形態に係る複合材料の用途は、特に限定されないが、例えば、タイヤやキャスター等各種ゴム製品等に使用される。
(製造方法)
本発明に係る製造方法は、炭素材料と、二種類以上のポリマーを含有するポリマーマトリックスと、を含む複合材料を製造する方法において、エラストマー(a)と、エラストマー(b)とを、混練する工程を有することを特徴とする。混練は、一方のみのエラストマーの軟化点温度以上であってもよいし、両方のエラストマーの軟化点温度以上であってもよい。すなわち、前者であっても後者であっても、本発明に係るエラストマーの組合せによれば、高い導電性を発揮する。尚、上記の任意成分もまた、上記の混練工程において添加して混練することで複合材料中に適用することが可能となる。ここで、混練は、ニーダー、ラボプラストミル、ロール等の周知の混練装置を用いて行なうことが可能である。
(複合材料の製造:実施例1〜4、比較例1,2)
カーボンナノチューブ(CNT,昭和電工社製VGCF−S、チューブ径100nm)を、下記の表1記載の各種樹脂(非芳香族系エラストマー(a)として天然ゴム(NR)、芳香族系エラストマー(b)としてスチレン/ブタジエンゴム(SBR)を用いた。)をラボプラストミルとロールによって混練した。その後、混練した組成物を160℃にてプレスして実施例1〜4及び比較例1,2に係る試験片を得た。当該試験片を三菱化学製ロレスタにより体積抵抗値(Ω・cm)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2011162755
Figure 2011162755
結果、二種類の樹脂相を形成させた場合、天然ゴム(NR)やスチレン/ブタジエンゴム(SBR)単独の樹脂にCNTを混練した場合と比較すると、同じCNT含有率であっても、顕著に高い導電性を有することがわかった。

Claims (3)

  1. 炭素材料と、ポリマーマトリックスとを有し、前記炭素材料が前記ポリマーマトリックス中に分散している複合材料において、
    前記ポリマーマトリックスが、
    下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、
    下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、
    を含むことを特徴とする、複合材料。
    −(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
    (但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
    −(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
    (但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
    −(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(3)
    (但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
  2. 前記炭素材料がカーボンナノチューブである、請求項1記載の複合材料。
  3. 炭素材料と、二種類以上のポリマーとを含有するポリマーマトリックスと、を含む複合材料を製造する方法において、
    下記式(1)の構造単位を少なくとも有する非芳香族系エラストマー(a)と、
    下記式(2)及び(3)の構造単位を少なくとも有する芳香族系エラストマー(b)と、
    を混練する熱混練工程を有することを特徴とする、前記炭素材料が前記マトリックス中に分散している複合材料の製造方法。
    −(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(1)
    (但し、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
    −(C(Ar)H−CH)− ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
    (但し、Arは、一又は二以上の水素原子が炭素数1〜3のアルキル基と置換していてもよいフェニル基、ナフチル基などのアリール基である。)
    −(CH−C(R)=CH−CH)− ・・・・・・・・・・・・・(3)
    (但し、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
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