JP2003176298A - 抗hiv剤 - Google Patents
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Abstract
る。 【解決手段】 本発明は、下記のモジュール構造(MS)1
〜3の少なくとも1種を含むエイズウイルスのN36に結合
性を有するポリペプチド、その複合体、該ポリペプチド
又は該複合体含む抗HIV剤等に関する。 (Y')m1−X1aX1b−A1−X1cX1dX1e−A2−(X'')n1:MS1 (Y')m2−X2a−A1A1−X2bX2c−A2A2−(X'')n2:MS2 (Y')m3−X3a−A1−X3bX3cX3d−A2−X':MS3 {A1は酸性アミノ酸、A2は塩基性アミノ酸、X1a〜X3dは
アミノ酸、X'はアミノ酸、-OR1又は-NR2R3 、X''は-OR4
又は-NR5R6(R1〜R6はH、アルキル基等)、Y'はH、R7CO-
(R7はアルキル基等)等、n1〜2はMS1〜2がC末端の場合
は1、C末端の場合以外は0であり、m1〜m3はMS1〜3がN末
端の場合は1、N末端の場合以外は0であり、MS1〜3にお
いてアミノ酸は-NH-CH(R')-CO-(R'はアミノ酸の側鎖)を
意味する。}
Description
及びその複合体に関し、特にその抗HIV剤、AIDSの発症
予防剤又はAIDSの治療剤としての用途に関する。
複合体を有効成分として含有する医薬組成物、更には、
AIDSの発症予防方法又はAIDSの治療方法に関する。
治療法として、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に対する
逆転写酵素阻害剤及びプロテアーゼ阻害剤等を組み合わ
せる多剤併用療法が一般的に行われているが、多剤耐性
菌の出現、副作用、高コストという問題が生じている。
を有する薬剤、例えば、HIVの宿主細胞への侵入を阻害
する薬剤が望まれている。
つとして、HIVのgp41タンパク質中のα−へリックス構
造を有するC34(カルボキシ末端側のC領域中の、gp160
におけるアミノ酸配列の628〜661位;図1参照(図1では
628位のアミノ酸を1位として表してある。))の3量体
が、α−へリックス構造を有するN36(アミノ末端側のN
領域中の、gp160におけるアミノ酸配列の546〜581位)
の3量体を包み込むようにして6量体を形成し、HIVの細
胞膜と宿主細胞の細胞膜との融合が起こるというメカニ
ズムが知られている(例えば、非特許文献1等参照、図2
参照)。
形成を防ぐための薬剤、例えばDP178等が開発されてき
ている。しかし、DP178(T-20)は臨床試験においてPha
se IIIまで進んでいるが、耐性株の発生が懸念されてい
る。
エッカート(D.M.Eckert), ピー.エス.キム(P.S.Ki
m), アニュアルレヴューオブバイオケミストリー(Ann
ual Review of Biochemistry), 2001年, 70, p.777-81
0
に強い親和性を有するポリペプチドを提供することにあ
る。
構造1〜3の少なくとも1種を含む、エイズウイルスのN3
6に結合性を有するポリペプチド。 (Y')m1−X1aX1b−A1−X1cX1dX1e−A2−(X'')n1 :モジュール構造1(MS1) (Y')m2−X2a−A1A1−X2bX2c−A2A2−(X'')n2 :モジュール構造2(MS2) (Y')m3−X3a−A1−X3bX3cX3d−A2−X' :モジュール構造3(MS3) {モジュール構造中、A1は酸性アミノ酸を示し、A2は塩
基性アミノ酸を示し、X1a〜X3dは同一又は異なった任意
のアミノ酸を示し、X'は保護基を有していてもよい任意
のアミノ酸、−OR1又は−NR2R3 を示し、X''は−OR4又
は−NR5R6を示し、(R1〜R6は同一又は異なってH、アル
キル基、アリール基又はアラルキル基を示す。)Y'は
H、R7CO−(R7はアルキル基、置換基を有していてもよ
いフェニル基又は置換基を有していてもよいベンジル基
を示す。)、トルエンスルホニル基又はメタンスルホニ
ル基を示し、n1は、モジュール構造1がC末端の場合は1
であり、C末端の場合以外は0である。n2は、モジュール
構造2がC末端の場合は1であり、C末端の場合以外は0で
ある。m1は、モジュール構造1がN末端の場合は1であ
り、N末端の場合以外は0である。m2は、モジュール構造
2がN末端の場合は1であり、N末端の場合以外は0であ
る。m3は、モジュール構造3がN末端の場合は1であり、N
末端の場合以外は0である。また、モジュール構造1〜3
において、アミノ酸は−NH−CH(R')−CO−(R'はアミ
ノ酸の側鎖を示す。)を意味するものとする。} 項2.3つの前記ポリペプチドと3つのN36が6量体を形成
し得る上記項1に記載のポリペプチド。
列を含む上記項1に記載のポリペプチド。
及びモジュール構造3からなる群から選ばれる少なくと
も2種のモジュール構造を含み、任意に7つのアミノ酸か
らなる挿入配列を含む上記項1に記載のポリペプチド。
酸からなる挿入配列の合計が2〜15個である上記項1に記
載のポリペプチド。
選ばれる2〜15個のモジュール構造からなる上記項1に記
載のポリペプチド。
項1に記載のポリペプチド。 MS1−MS1−MS1−MS1−MS1、MS2−MS2−MS2−MS2−MS2、
MS3−MS3−MS3−MS3−MS3、AA−MS1−MS1−MS1−MS1、M
S1−AA−MS1−MS1−MS1、MS1−MS1−AA−MS1−MS1、MS1
−MS1−MS1−AA−MS1、MS1−MS1−MS1−MS1−AA、AA−M
S2−MS2−MS2−MS2、MS2−AA−MS2−MS2−MS2、MS2−MS
2−AA−MS2−MS2、MS2−MS2−MS2−AA−MS2、MS2−MS2
−MS2−MS2−AA、MS3−AA−MS3−MS3−MS3、MS3−MS3−
AA−MS3−MS3、MS3−MS3−MS3−AA−MS3、MS3−MS3−MS
3−MS3−AA、AA−MS3−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−AA−
MS1−MS3、MS1−MS2−MS2−MS1−MS3、MS1−AA−MS2−M
S1−MS3、MS1−MS2−MS1−AA−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS2−MS3−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS1−MS2−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS1−MS3−MS1−MS3、MS1−MS1−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS2−MS1−MS2−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS2−MS2−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS3−MS1−MS3、MS1−MS2−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS2−MS3−MS3−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS1−MS2−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS3−MS2−MS1−MS3、MS1−MS3−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS3−MS2−MS3−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS3−MS2−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
3−MS3 (MS1はモジュール構造1を示し、MS2はモジュール構造2
を示す、MS3はモジュール構造3を示し、AAは7つのアミ
ノ酸からなる挿入配列を示す。) 項8.上記項1に記載のポリペプチドに、逆転写酵素阻
害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤及びケモカインレセプタ
ー拮抗剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が、ス
ペーサー物質を介して又は介さずに結合していることを
特徴とする複合体。
ペプチド及び/又は上記項8に記載の複合体、又はその
薬学的に許容される塩を有効成分として、薬学的に許容
される担体、賦形剤又は希釈剤を含有する抗HIV剤。
リペプチド及び/又は上記項8に記載の複合体、又はそ
の薬学的に許容される塩を有効成分として、薬学的に許
容される担体、賦形剤又は希釈剤を含有するAIDS発症予
防剤又はAIDS治療剤。
項10に記載のAIDS発症予防剤又はAIDS治療剤の有効量を
AIDS患者又はHIVのキャリアに投与するAIDSの発症予防
又は治療方法。
のAIDSの発症予防又は治療方法を併用するAIDSの発症予
防又は治療方法。
個又は7個のアミノ酸からなるポリペプチドであり、以
下の3種類が例示される。 (Y')m1−X1aX1b−A1−X1cX1dX1e−A2−(X'')n1 :モジュール構造1(MS1) (Y')m2−X2a−A1A1−X2bX2c−A2A2−(X'')n2 :モジュール構造2(MS2) (Y')m3−X3a−A1−X3bX3cX3d−A2−X' :モジュール構造3(MS3) (X1a〜X3d、A1、A2、X'、X''、Y'、n及びmは前記に定
義した通りである。)。
おいて、A1は酸性アミノ酸を示し、好ましくはグルタミ
ン酸、アスパラギン酸又はシステイン酸であり、より好
ましくはグルタミン酸又はアスパラギン酸である。A2は
塩基性アミノ酸を示し、好ましくはリジン、アルギニ
ン、オルニチン又はヒスチジンであり、より好ましくは
リジン、アルギニン又はオルニチンであり、更に好まし
くはリジン又はオルニチンである。
れi位、i+4位の関係になっている。このi位、i+4位のア
ミノ酸がそれぞれ酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸という
組み合わせ(又はその逆の組み合わせでも良い)にする
ことにより、両者間にsalt bridgeが形成され、本発明
ポリペプチドのα-へリックスが形成されやすくなる。
また、このsalt bridgeの双極子の方向が、ペプチド主
鎖によって形成される双極子の方向と逆を向くのでヘリ
ックスを形成した場合の分子の熱力学的安定性が増大す
る。
み合わせの中でも、グルタミン酸−リジンの組み合わせ
がより好ましい。
合わせは、各モジュール中に1又は2個存在するのが好ま
しい。
ル内にのみに限られず、モジュール間(モジュール構造
を超えた範囲)においても、上記のi位、i+4位の組み合
わせを有していてもよい。本発明のポリペプチドは、モ
ジュール間におけるこの組み合わせを有することによ
り、α−へリックスを更に安定化させることができる。
X1a〜X3d(X1a、X1b、X1c、X1d、X1 e、X2a、X2b、X2c、
X3a、X3b、X3c及びX3d)は、同一又は異なった任意のア
ミノ酸を示す。
リシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、
フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、セリ
ン、スレオニン、システイン、システイン酸、メチオニ
ン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グル
タミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、プロリ
ン、オルニチン、サルコシン、β−アラニン、ノルロイ
シン(Nle)、ナフチルアラニン(Nal)等が例示でき
る。
クス構造を破壊する可能性がある場合には使用しないほ
うが良いが、アミノ末端(以下、「N末端」という。)
又はカルボキシ末端(以下、「C末端」という。)に位
置してα−へリックス構造を破壊する可能性がない場合
には使用しても良い。
ち、X1a、X2a又はX3aのアミノ酸としては、トリプトフ
ァン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、セリン、
スレオニン、アスパラギン、バリン、フェニルアラニ
ン、チロシン、メチオニン、グリシン、アラニン、ナフ
チルアラニン等が好ましい。
は「c」の位置のアミノ酸、即ちX3bのアミノ酸として
は、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、
イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプト
ファン、セリン、スレオニン、システイン、システイン
酸、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラ
ギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジ
ン、プロリン、オルニチン、サルコシン、β−アラニ
ン、ノルロイシン、ナフチルアラニン等が例示できる。
クス構造を破壊する可能性がある場合には使用しないほ
うが良いが、N末端又はC末端に位置してα−へリックス
構造を破壊する可能性がない場合には使用しても良い。
即ち、X1c、X2b、X3c、X1d、X2c又はX3dのアミノ酸とし
ては、例えば、トリプトファン、ロイシン、イソロイシ
ン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グル
タミン酸、セリン、スレオニン、バリン、フェニルアラ
ニン、チロシン、メチオニン、グリシン、アラニン等が
好ましい。
アミノ酸としては、例えば、グリシン、アラニン、バリ
ン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロ
シン、トリプトファン、セリン、スレオニン、システイ
ン、システイン酸、メチオニン、アスパラギン、グルタ
ミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギ
ニン、ヒスチジン、プロリン、オルニチン、サルコシ
ン、β−アラニン、ノルロイシン、ナフチルアラニン等
が例示できる。
クス構造を破壊する可能性がある場合には使用しないほ
うが良いが、N末端又はC末端に位置してα−へリックス
構造を破壊する可能性がない場合には使用しても良い。
ノ酸、−OR1又は−NR2R3 を示し、X''は−OR4又は−NR5
R6を示す。
ラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルア
ラニン、チロシン、トリプトファン、セリン、スレオニ
ン、システイン、システイン酸、メチオニン、アスパラ
ギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リ
ジン、アルギニン、ヒスチジン、プロリン、オルニチ
ン、サルコシン、β−アラニン、ノルロイシン、ナフチ
ルアラニン等が例示できる。
クス構造を破壊する可能性がある場合には使用しないほ
うが良いが、N末端又はC末端に位置してα−へリックス
構造を破壊する可能性がない場合には使用しても良い。
する場合、保護基としては以下のものが例示できる。エ
トキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、9−フル
オレニルメトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボ
ニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基、2,
2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル基、ホルミル
基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が例示
できる。
同一又は異なってH、アルキル基、アリール基又はアラ
ルキル基を示す。
鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられ、好ましくは、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、tert-ブチル等が挙げられる。アリール基とし
ては、例えばフェニル基、置換基を有するフェニル基が
例示できる。置換基としては、上で例示したアルキル
基、ハロゲン原子、シアノ、カルボン酸、ニトロ、アミ
ノ、アセチルアミノ、アルコキシ基、水酸基等が例示で
きる。置換基の数は特に限定されず、1〜5、好ましくは
1〜3である。
はメタンスルホニル基を示す。R7はアルキル基、置換基
を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していて
もよいベンジル基を示す。アルキル基は上述したものが
使用できる。置換基の例示又は数も上で例示した通りで
ある。
であり、C末端の場合以外は0である。n2は、モジュール
構造2がC末端の場合は1であり、C末端の場合以外は0で
ある。
であり、N末端の場合以外は0である。m2は、モジュール
構造2がN末端の場合は1であり、N末端の場合以外は0で
ある。m3は、モジュール構造3がN末端の場合は1であ
り、N末端の場合以外は0である。
ノ酸は−NH−CH(R')−CO−(R'はアミノ酸の側鎖を示
す。)を意味するものとする。
構造1〜3の少なくとも1種、好ましくは、モジュール構
造1〜3を少なくとも1種以上含むポリペプチドである。
本発明のポリペプチドが、モジュール構造として同じモ
ジュール構造のみからなっていても良い。
構造を例えば2〜15個、好ましくは3〜12個、更に好まし
くは4〜10個含むことができ、特に5〜7が好ましい。各
モジュール構造の結合順序は、本発明のポリペプチドが
α−へリックス構造をとり、N36と結合する限り限定さ
れない。
ール構造1をアミノ末端(以下、「N末端」という。)に
有するポリペプチドが挙げられ、その中でも、N末端に
位置するモジュール構造1が「Trp-Z-Glu-Trp-Asp-Arg-L
ys」(「Z」は、ノルロイシン、メチオニン又はグルタ
ミン酸を表す。)であることが特に好ましい。
ジュール構造3がC末端に位置するポリペプチドも例示で
き、その中でもX'が−NH2のものがより好ましい。
ール間にモジュール構造を形成するアミノ酸以外のアミ
ノ酸が存在しないことが特に好ましい。しかしながら、
本発明のポリペプチドがα−へリックスを形成し、N36
と結合することができる限り、各モジュール構造間に7
個の任意のアミノ酸からなる7アミノ酸挿入配列が含ま
れていても良い。N末端又はC末端であれば、1〜6個の任
意のアミノ酸を付加してもよい。
ン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェ
ニルアラニン、チロシン、トリプトファン、セリン、ス
レオニン、システイン、システイン酸、メチオニン、ア
スパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、プロリン、オル
ニチン、サルコシン、β−アラニン、ノルロイシン、ナ
フチルアラニン等が例示できる。これらのアミノ酸は、
上述した通り保護基を有していてもよい。
クス構造を破壊する可能性がある場合には使用しないほ
うが良いが、N末端又はC末端に位置してα−へリックス
構造を破壊する可能性がない場合には使用しても良い。
挿入配列としては、例えば「X2a−A2A2−X2bX2c−A
1A1」(X2a、X2b、X2c、A1及びA2は前記で定義した通り
である。)が好ましい態様として例示できる。
ュール構造間であれば1個、N末端又はC末端であれば1〜
3個、本発明のポリペプチドに含むことができる。
端及び/又はC末端に、N36に結合し得る化合物を有する
こともできる。
えば13又は14〜104又は105個、好ましくは13又は14〜83
又は84個、より好ましくは13又は14〜48又は49個、特に
好ましくは34又は35個有することができる。
アミノ酸は、L体(Lアミノ酸)が好ましいが、D体を用
いても良い。D体を用いる場合には、全ての光学活性ア
ミノ酸をD体にする必要がある。
プチド結合(-NH-CO-⇔-N=C(OH)-)を、それと生物学的
に等価な結合、例えば、アルケン(-CH=CH-)又はフル
オロアルケン(-CF=CH-)とすることも可能である。ア
ルケンについては、例えば、S. Oishi, T. Kamano, A.
Niida, Y. Odagaki, N. Hamanaka, M. Yamamoto, K. Aj
ito, H. Tamamura, A. Otaka, and N. Fujii. Diastere
oselective Synthesis of New Ψ[(E)-CH=CMe]- and Ψ
[(Z)-CH=CMe]-type Alkene Dipeptide Isosteres by Or
ganocopper Reagents and Application to Conformatio
nally Restricted Cyclic RGD Peptidomimetics. J. Or
g. Chem. 2002, 67, 6162-6173.等に記載されており、
フルオロアルケンについては、例えば、A. Otaka, H. W
atanabe,A. Yukimasa, S. Oishi, H. Tamamura, and N.
Fujii. New Access to a-Substituted (Z)-Fluoroalke
ne Dipeptide Isosteres Utilizing Organocopper Reag
ents under "Reduction-Oxidative Alkylation (R-OA)"
Conditions. Tetrahedron Lett. 2001, 42, 5443-544
6.等に記載されている。
て、例えば以下の式で表されるポリペプチドが例示でき
る(MS1はモジュール構造1を示し、MS2はモジュール構
造2を示す、MS3はモジュール構造3を示し、AAは7つのア
ミノ酸からなる挿入配列を示す。); MS1−MS1−MS1−MS1−MS1、MS2−MS2−MS2−MS2−MS2、
MS3−MS3−MS3−MS3−MS3、AA−MS1−MS1−MS1−MS1、M
S1−AA−MS1−MS1−MS1、MS1−MS1−AA−MS1−MS1、MS1
−MS1−MS1−AA−MS1、MS1−MS1−MS1−MS1−AA、AA−M
S2−MS2−MS2−MS2、MS2−AA−MS2−MS2−MS2、MS2−MS
2−AA−MS2−MS2、MS2−MS2−MS2−AA−MS2、MS2−MS2
−MS2−MS2−AA、MS3−AA−MS3−MS3−MS3、MS3−MS3−
AA−MS3−MS3、MS3−MS3−MS3−AA−MS3、MS3−MS3−MS
3−MS3−AA、AA−MS3−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−AA−
MS1−MS3、MS1−MS2−MS2−MS1−MS3、MS1−AA−MS2−M
S1−MS3、MS1−MS2−MS1−AA−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS2−MS3−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS1−MS2−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS1−MS3−MS1−MS3、MS1−MS1−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS2−MS1−MS2−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS2−MS2−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS3−MS1−MS3、MS1−MS2−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS2−MS3−MS3−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS1−MS2−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS3−MS2−MS1−MS3、MS1−MS3−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS3−MS2−MS3−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS3−MS2−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
3−MS3。
例としては、例えば、「Ac-Trp-Nle-Glu-Trp-Asp-Arg-L
ys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Lys-Lys-Leu-Ile
-Glu-Glu-Ser-Gln-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-G
lu-Leu-Lys-NH2」(SC34−a)、「Ac-Trp-Met-Glu-Trp-
Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Lys-Ly
s-Leu-Ile-Glu-Glu-Ser-Gln-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-
Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-NH2」(SC34−b)、「Ac-Trp-Nle
-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-I
le-Glu-Glu-Leu-Ile-Lys-Lys-Ser-Gln-Glu-Gln-Gln-Glu
-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-NH2」(SC34(EK)−
a)、「Ac-Trp-Met-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-
Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Glu-Glu-Leu-Ile-Lys-Lys-Ser-Gl
n-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-N
H2」(SC34(EK)−b)、「Ac-Trp-Glu-Glu-Trp-Asp-Lys-
Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Glu-Glu-Leu-Il
e-Lys-Lys-Ser-Glu-Glu-Gln-Gln-Lys-Lys-Asn-Glu-Glu-
Glu-Leu-Lys-Lys-NH2」(SC35(EK))(「Ac」はアセチ
ル基を示す。)等を例示することができる。
チド合成法、特に液相合成法あるいは固相合成法によっ
て製造することができる。また、本発明のポリペプチド
をコードするDNAを遺伝子組換え技術により宿主細胞に
導入し、発現させる方法によっても合成することができ
る。
応するアミノ酸のアミノ基を9-フルオレニルメチルオ
キシカルボニル(Fmoc)基などのウレタン型保護基で保護
したN-保護アミノ酸のカルボキシル基を、アミノ基を有
する不溶性樹脂に結合させた後、アミノ基の保護基を除
去し、N末端方向に順次保護アミノ酸を縮合させ、次い
で不溶性樹脂およびアミノ酸の保護基を脱保護させて、
本発明のポリペプチドを得ることができる。
は、特に限定されないが、Fmoc-NH-SAL樹脂(4-(2',4'-
ジメトキシフェニル-Fmoc-アミノエチル)フェノキシリ
ンカー樹脂)が好ましく、開裂によって直接目的物を与
えることができる。
アミノ酸は、官能基を公知の方法により公知の保護基で
保護することにより得ることができるし、市販の保護ア
ミノ酸を使用することもできる。保護基としては公知の
ものが使用でき、例えば、上記に例示したを使用でき
る。
ば、DIPCDI(ジイソプロピルカルボジイミド)-HOBt(1-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール)法等のような公知の方法
を用いることができる。本縮合反応は公知の溶媒中で行
うことができ、例えば、ジメチルホルムアミド等の有機
溶媒が例示される。アミノ基の保護基の脱離試薬として
は限定されず、ピペリジン/ジメチルホルムアミド等の
公知の試薬によって、Fmoc基等の保護基を切断すること
ができる。
行の程度は、例えばニンヒドリン反応法のような公知の
方法によって確認することができる。
有する保護ポリペプチドを得ることができる。
た場合、TMSBr(トリメチルシリルブロミド)やTFA(トリ
フルオロ酢酸)等で処理することにより、樹脂及び保護
基を同時に脱離させることができる。
チドは、例えば、抽出、再結晶、各種クロマトグラフィ
ー(ゲルろ過、イオン交換、分配、吸着)、電気泳動、向
流分配等、公知の手段により単離精製することができ、
逆相高速液体クロマトグラフィーによる方法が好まし
い。
宿主細胞(例えば、T細胞等)に侵入(感染)すること
を防ぐことができ、または感染したHIVが宿主細胞内で
増殖し更なる感染を引き起こすことを防ぐことができる
ので、HIVの感染予防、AIDSの発症予防、更にはAIDSの
治療等にも使用することができる。
HIV活性物質である逆転写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ
阻害剤及びケモカインレセプター拮抗剤からなる群から
選ばれる少なくとも1種を化学的に結合することが可能
である。
活性を阻害する物質であって、ヌクレオシド系の阻害剤
及び非ヌクレオシド系の阻害剤に分けられる。
逆転写によってDNAを合成する際にRNA中に取り込まれ、
その結果DNAの合成を阻害するために非天然型ヌクレオ
シド又はヌクレオシドアナログであることが好ましい。
シドと類似の立体構造をもつ非ヌクレオシド化合物を指
す。また、これらの逆転写酵素阻害剤は、市販のものあ
るいは既知の合成法に従って調製したものを使用するこ
とが可能である。
は、ピリミジン塩基、プリン塩基、イミダゾール塩基又
はトリアゾール塩基のいずれかの塩基と、少なくとも一
つの水酸基を有するフラノース又はそのアシクロ体とか
ら構成されるヌクレオシド又はその類縁体が好ましい。
16-87-1:ジドブジン(zidovudine))、ddI(CAS REGIST
RY NUMBERS: 69655-05-6:ジダノシン(didanosine))、
ddC(CAS REGISTRY NUMBERS: 7481-89-2:ザルシタビン
(zalcitabine))、2',3'-ジデヒドロ-2',3'-ジデオキシ
チミジン(CAS REGISTRY NUMBERS: 3056-17-5:d4T:ス
タブジン(stavudine))、3'-チア-2',3'-ジデオキシシ
チジン(CAS REGISTRY NUMBERS: 134678-17-4:3TC:ラ
ミブジン(lamivudine))、2'-β-フルオロ-ddC、3'-フ
ルオロチミジン(CAS REGISTRY NUMBERS: 25526-93-6:
FLT)、9-(2-ホスホニル-メトキシエチル)-アデニン(C
AS REGISTRY NUMBERS: 106941-25-7:PMEA)、6-Cl-dd
I、6-Cl-ddC等が挙げられる。
剤としては、例えば、テトラヒドロ−イミダゾ−ベンゾ
−ジアゼピン−オンもしくは−チオン(TIBO)誘導体
(具体的には、(+)-S-4,5,6,7-テトラヒドロ-5-メチル-
6-(3-メチル-2-ブテニル)イミダゾ[4,5,1-jk][1,4]ベン
ゾジアゼピン-2(1H)-チオン)(CAS REGISTRY NUMBERS:1
67206-29-3:R82913)、ヒドロキシエトキシ−メチルフ
ェニルチオチミン(HEPT)誘導体、ネビラピン(Nevirapin
e)(CAS REGISTRY NUMBERS: 129618-40-2)、ピリジノン
誘導体等が挙げられる。
結合が容易であり、細胞内に取り込まれることによって
効果的にDNA合成を阻害できるので、ヌクレオシド系の
逆転写酵素阻害剤が好ましい。ヌクレオシド系のHIV転
写酵素阻害剤の中でも、既に臨床においてヒトに投与さ
れているAZT、ddI、ddC、d4T、3TC等が好ましい。
ロテアーゼの活性を阻害する物質であって、該プロテア
ーゼの基質遷移状態ミミック化合物である阻害剤が好ま
しい。
合部位に結合可能な物質で、酵素基質複合体における基
質と類似の立体構造を有する物質を指す。
GISTRY NUMBERS: 127779-20-8:サキナビル(saquinavi
r))、A-77003(CAS REGISTRY NUMBERS: 134878-17-
4)、A-80987(CAS REGISTRY NUMBERS: 144141-97-
9)、KNI-93(CAS REGISTRY NUMBERS: 138258-64-7)、
KNI-102(CAS REGISTRY NUMBERS: 139694-65-8)、KNI-
174、KNI-227(CAS REGISTRY NUMBERS: 147384-69-
8)、KNI-272(CAS REGISTRY NUMBERS: 147318-81-
8)、L-735527(CAS REGISTRY NUMBERS: 150378-17-9
:インジナビル(indinavir))、SC-52151(CAS REGIST
RY NUMBERS: 143224-34-4 :テリナビル(Telinavi
r))、VX-478、ABT-538(CAS REGISTRY NUMBERS: 15521
3-67-5:リトナビル(ritonavir))、DMP-323(CAS REGI
STRY NUMBERS: 151867-81-1)、U-96988(CAS REGISTRY
NUMBERS: 149394-65-0)等が挙げられる。
31-8959、L-735527、KNI-272等が好ましい。
市販のもの又は公知の合成法に従って調製したものを使
用することができる。Ro 31-8959については、例えば、
J.Med.Chem.36,p2300-2310(1993)に記載の調製法が挙
げられる。
K-779 (Takeda), SCH-351125 (Schering-Plough), E913
(Ono), AMD3100, KRH-1120 (Kureha), AMD8664, T-140
(京大、藤井)等が挙げられる。これらの化合物は、HI
Vが感染する際に必要とされる第2受容体(ケモカイン
レセプター)をブロックすることによりHIVの宿主細胞
への侵入を阻害する働きを有する。
ドと上記抗HIV活性物質とが化学的に結合しているが、
その結合様式は特に限定されず、例えば、エステル結
合、アミド結合、エーテル結合、ジスルフィド結合等が
挙げられる。
リペプチドに結合した抗HIV活性物質が生体内の標的細
胞内に運搬された後、エステラーゼ等で該結合が切断さ
れ、抗HIV活性物質がその作用点近傍で遊離され得る。
エステル結合は、運搬中に容易に切断されることがない
程度の安定性を有する結合であるので好ましいが、これ
に限定されない。
性物質と結合する本発明のポリペプチドの部位は特に限
定されないが、本発明のポリペプチド自体とHIV表面タ
ンパク質gp41のN36との親和性を維持することができる
ように、N末端付近が好ましい。
基又はω-アミノ基、或いはTamが抗体作成のために開発
したMAPシステム(multiple antigenic peptide syste
m) (J.P.Tam、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、85, 5409-5
413 (1988); J.P.Tam、"Peptides:synthesis、structur
es,and applications" (B.Gutte、ed.)、pp.456-500、A
cademic Press,Inc.、New York (1995))の放射状に分
枝したリジンを用いた樹枝状の構造(dendrimer)を、上
記Tamの方法によって上記ポリペプチド鎖のN末端部に作
成し、その末端及び側鎖に存在する複数のアミノ基に複
数の抗HIV活性物質を結合させ、本発明のポリペプチド
鎖一分子あたり複数の抗HIV活性物質を結合させること
も可能である。
アミノ基を2個以上含有する物質が挙げられ、その中で
も、リジン、オルニチン等が好ましい。
る抗HIV活性物質の結合部位は、結合する該活性物質の
種類により適宜選択されるべきであるが、当該物質中に
カルボキシル基または水酸基が存在する場合はこれらの
官能基を介して形成される化学的結合が好ましく、特に
水酸基を介した化学的結合が好ましい。
中心的役割を有する部位であったとしても、標的細胞付
近又は細胞中で化学的結合が切断される為、結合する部
位となる当該官能基の分子中での位置は特に限定はされ
ない。
を介して、抗HIV活性物質を本発明のポリペプチド鎖に
結合させることにより本発明の複合体を得る場合は、公
知の方法により前記保護ポリペプチド樹脂のN末端部ア
ミノ基と抗HIV活性物質のカルボキシル基の間でアミド
結合を形成させ、直接的に結合させることができる。ま
た、本発明のポリペプチドと上記抗HIV活性物質とを、
適切なスペーサー物質を介して生体内で切断が可能な化
学的結合により結合することもできる。
IV活性物質をポリペプチド鎖に結合させて本発明の複合
体を得る場合には、保護ポリペプチド樹脂のN末端部の
官能基と抗HIV活性物質の水酸基の両方に対して化学的
に結合可能な官能基を有するスペーサー物質を介して結
合させることができる。
するポリペプチド鎖のN末端部のアミノ基と結合が可能
な一方のカルボキシル基を有し、さらに上記抗HIV活性
物質中の水酸基ともエステル結合を形成することができ
る上記とは異なるカルボキシル基を有することが好まし
く、具体的にはカルボキシル基を2個以上有する芳香族
化合物又は脂肪族化合物等が挙げられるが、鎖状構造を
形成していることから脂肪族化合物が好ましい。
た場合、一方のカルボキシル基と本発明のポリペプチド
のN末端部のアミノ基とでアミド結合を形成し、スペー
サー物質の他方のカルボキシル基と前記抗HIV活性物質
中の水酸基とでエステル結合を形成することにより、本
発明のポリペプチドと前記抗HIV活性物質とを結合する
ことができる。
ものではないが、合成の簡便性、生体内での酵素による
切断の容易性、本発明の複合体の標的部位との結合の容
易性などを考慮すると、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボ
ン酸が好ましく、炭素数4〜8の脂肪族ジカルボン酸がよ
り好ましい。
ら、コハク酸、グルタル酸又はそれらの誘導体が特に好
ましい。なお、該ジカルボン酸は、本発明のポリペプチ
ドと抗HIV活性物質との結合を妨げない限り、他の官能
基を有していても良い。
カルボン酸をスペーサー物質として結合する方法として
は、特に限定はされないが、以下の方法が例示される。
せることができる。例えば、ジメチルアミノピリジン存
在下でAZTを無水コハク酸又は無水グルタル酸と反応さ
せ、常法処理後、AZTにコハク酸又はグルタル酸がエス
テル結合したAZTとスペーサー物質の結合体(以下、「A
ZT−スペーサー物質」という。)を得る。
記保護ポリペプチド樹脂のN末端部のアミノ酸のα−ア
ミノ基、ω−アミノ基、又は該アミノ酸にデンドリマー
状に結合した樹枝状構造の末端及び側鎖に存在する複数
のアミノ基に、例えば、DIPCI-HOBt法等のような公知の
方法で縮合させることにより結合することができる(こ
の物質を「保護基保護化ポリペプチド樹脂−スペーサー
物質−AZT複合体」とも記載する)。
ペプチド樹脂−スペーサー物質−AZT複合体は、公知の
方法により、不溶性樹脂及び保護基の離脱反応に付すこ
とにより、本発明の複合体とすることができる。
ペーサー物質−AZT複合体を合成する方法において、AZT
に代えて他の公知の抗HIV活性物質を使用することもで
きる。
は、公知の方法により単離精製することができるが、逆
相高速液体クロマトグラフィーにより行うのが好まし
い。
プチドによる効果だけでなく、抗HIV活性物質による効
果も得ることができる。更に、本発明のポリペプチドが
N36に結合することにより、その近傍に存在するHIVのす
ぐ近くで抗HIV活性物質を遊離することができるので、H
IVの感染を防ぐだけでなく、高い効率の抗HIV活性も得
ることができる。
抗HIV、AIDSの発症予防、更にはAIDSの治療等にも使用
することができる。
は、その医薬的に許容される塩も包含される。かかる塩
には、当業界で周知の方法により調製される、例えばナ
トリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシ
ウムなどの無毒性アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩
等が包含される。更に上記塩には、本発明ポリペプチド
と適当な有機酸乃至無機酸との反応による無毒性酸付加
塩も包含される。代表的酸付加塩としては、例えば塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、ラウリ
ン酸塩、乳酸塩、リン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩
(トシレート)、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸
塩、コハク酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、ベンゼン
スルホン酸塩及びメタンスルホン酸塩などを例示でき
る。
リペプチド及び/又は複合体の薬理学的有効量を活性成
分とし、これを適当な医薬担体乃至希釈剤と共に含む医
薬組成物乃至医薬製剤が含まれる。
医薬担体としては、製剤の使用形態に応じて通常使用さ
れる、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面
活性剤、滑沢剤などの希釈剤或は賦形剤などを例示で
き、これらは得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜
選択使用される。該製剤形態としては各種のものが治療
目的に応じて選択でき、その代表的なものとしては錠
剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、カプセル剤、坐剤、注
射剤(液剤、懸濁剤など)、噴霧剤、エアゾール剤、吸
入剤、徐放性ミクロカプセル剤などを例示できる。
白製剤などに使用され得る各種の成分、例えば安定化
剤、殺菌剤、緩衝剤、等張化剤、キレート剤、pH調整
剤、界面活性剤、リン脂質などを適宜使用して調製され
る。
ルブミンや通常のL−アミノ酸、糖類、セルロース誘導
体などを例示でき、これらは単独で又は界面活性剤など
と組合せて使用できる。特にこの組合せによれば、有効
成分の安定性をより向上させ得る場合がある。
く例えばグリシン、システィン、グルタミン酸などのい
ずれでもよい。
ルコース、マンノース、ガラクトース、果糖などの単糖
類、マンニトール、イノシトール、キシリトールなどの
糖アルコール、ショ糖、マルトース、乳糖などの二糖
類、デキストラン、ヒドロキシプロピルスターチ、コン
ドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などの多糖類など及びそ
れらの誘導体などを使用できる。
ン性及び非イオン性界面活性剤のいずれも使用でき、例
えばポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキル
エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル系、
ソルビタンモノアシルエステル系、脂肪酸グリセリド系
などを使用できる。
く、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースナトリウムなどを使用できる。
0.0001mg程度以上、好ましくは約0.01〜10mg程度の範囲
とするのが適当である。界面活性剤の添加量は、有効成
分1μg当り約0.00001mg程度以上、好ましくは約0.0001
〜0.01mg程度の範囲とするのが適当である。ヒト血清ア
ルブミンの添加量は、有効成分1μg当り約0.0001mg程度
以上、好ましくは約0.001〜0.1mg程度の範囲とするのが
適当である。アミノ酸は、有効成分1μg当り約0.001〜1
0mg程度とするのが適当である。また、セルロース誘導
体の添加量は、有効成分1μg当り約0.00001mg程度以
上、好ましくは約0.001〜0.1mg程度の範囲とするのが適
当である。
は、広範囲から適宜選択されるが、通常約0.00001〜70
重量%、好ましくは0.0001〜5重量%程度の範囲とするの
が適当である。
例えば緩衝剤、等張化剤、キレート剤などをも添加する
ことができる。ここで緩衝剤としては、リン酸、酢酸、
クエン酸、ε−アミノカプロン酸、グルタミン酸及び/
又はそれらに対応する塩(例えばそれらのナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩)などを例示でき
る。等張化剤としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、糖類、グリセリンなどを例示できる。またキレ
ート剤としては、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸
などを例示できる。
きる他に、これを凍結乾燥化し保存し得る状態にした
後、用時水、生埋的食塩水などを含む緩衝液などで溶解
して適当な濃度に調製した後に使用することも可能であ
る。
剤、粉末剤、顆粒剤、カプセル剤などの固体投与形態
や、溶液、懸濁剤、乳剤、シロップ、エリキシルなどの
液剤投与形態に調製されてもよい。これらは更に投与経
路に応じて経口剤、非経口剤、経鼻剤、経膣剤、坐剤、
舌下剤、軟膏剤などに分類され、それぞれ通常の方法に
従い、調合、成形乃至調製することができる。
は、上記製剤担体として乳糖、白糖、塩化ナトリウム、
ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリ
ン、結晶セルロース、ケイ酸、リン酸カリウムなどの賦
形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブ
ドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
セルロース、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチル
セルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カン
テン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カル
シウムなどの崩壊剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン
酸モノグリセリドなどの界面活性剤、白糖、ステアリ
ン、カカオバター、水素添加油などの崩壊抑制剤、第4
級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸
収促進剤、グリセリン、デンプンなどの保湿剤、デンプ
ン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸
などの吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸
末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤などを使用で
きる。
錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィ
ルムコーティング錠或は二重錠乃至多層錠とすることが
できる。
体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、
硬化植物油、カオリン、タルクなどの賦形剤、アラビア
ゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結
合剤、ラミナラン、カンテンなどの崩壊剤などを使用で
きる。
効成分を上記で例示した各種の製剤担体と混合して硬質
ゼラチンカプセル、軟質カプセルなどに充填して調整さ
れる。
活性希釈剤、例えば水、を含む医薬的に許容される溶
液、エマルジョン、懸濁液、シロップ、エリキシルなど
を包含し、更に湿潤剤、乳剤、懸濁剤などの助剤を含ま
せることができ、これらは常法に従い調製される。
滅菌水性乃至非水性溶液、エマルジョン、懸濁液などへ
の調製に際しては、希釈剤として例えば水、エチルアル
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ
化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステル及びオリーブ油などの植物油など
を使用でき、また注入可能な有機エステル類、例えばオ
レイン酸エチルなどを配合できる。これらには更に通常
の溶解補助剤、緩衝剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、保存
剤、分散剤などを添加することもできる。 滅菌は、例
えばバクテリア保留フィルターを通過させる濾過操作、
殺菌剤の配合、照射処理及び加熱処理などにより実施で
きる。また、これらは使用直前に滅菌水や適当な滅菌可
能媒体に溶解することのできる滅菌固体組成物形態に調
製することもできる。
しては、製剤担体として、例えばポリエチレングリコー
ル、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエス
テル類、ゼラチン及び半合成グリセライドなどを使用で
きる。
舌下投与用組成物は、周知の標準賦形剤を用いて、常法
に従い調製することができる。
着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤などや他の医薬
品などを含有させることもできる。
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度などに応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、
液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤は経口投与
され、注射剤は単独で又はブドウ糖やアミノ酸などの通
常の補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じ単
独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与され、坐剤
は直腸内投与され、経膣剤は膣内投与され、経鼻剤は鼻
腔内投与され、舌下剤は口腔内投与される。
ず、所望の治療効果、投与法、治療期間、患者の年齢、
性別その他の条件などに応じて広範囲より適宜選択され
るが、一般的には、通常成人に対して有効成分量が、1
日体重1kg当り、約0.01μg〜10mg程度、好ましくは約0.
1μg〜1mg程度とするのがよく、該製剤は1日に1回又は
数回に分けて投与することができる。
のポリペプチド及び/又は複合体、又はその薬学的に許
容される塩は、例えば、現在臨床の現場で行われている
多剤療法(HAART:Highly Active Anti-retroviral The
rapy)等の公知の療法と併用することも可能である。
製造 Ac-Trp-Nle-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr
-Lys-Lys-Ile-Lys-Lys-Leu-Ile-Glu-Glu-Ser-Gln-Glu-G
ln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-NH2 (1) SC34保護ポリペプチド樹脂の合成 Fmoc-NH-SAL樹脂(0.51 mmol/g) 392 mg (0.2 mmol)のFm
oc基を20% ピペリジン/DMF(ジメチルホルムアミド)で
除去後、H2N-SAL樹脂に対し、34位に相当するFmoc-Lys
(Boc)-OH (2.5 eq)を加え、DMF中、DIPCDI-HOBt法によ
り縮合反応を行った。縮合反応の進行の程度はニンヒド
リン試験法により調べた。
以下のアミノ酸誘導体、Leu, Glu(Ot-Bu), Lys(Boc), G
ln(Trt), Asn(Trt), Lys(Boc), Glu(Ot-Bu), Gln(Trt),
Gln(Trt), Glu(Ot-Bu), Gln(Trt), Ser(t-Bu), Glu(Ot
-Bu), Glu(Ot-Bu), Ile, Leu, Lys(Boc), Lys(Boc), Il
e, Lys(Boc), Lys(Boc), Thr(t-Bu), Tyr(t-Bu), Glu(O
t-Bu), Glu(Ot-Bu), Ile, Lys(Boc), Arg(Pbf), Asp(Ot
-Bu), Trp, Glu(Ot-Bu), Nle, Trpを縮合した。アミノ
酸の縮合が完了した樹脂を20% ピペリジン/DMFで処理
し、Fmoc基の切断を行った。次いで、本保護樹脂を無水
酢酸/ピリジンで処理することによりN末端アミノ基を
アセチル化し、SC34保護ペプチド樹脂を得た。
離および精製 保護ペプチド樹脂100 mg当たり、TFA (4.0 mL)-チオア
ニソール(0.5 mL)-m-クレゾール(0.5 mL)-エタンジチオ
ール(0.5 mL)-H2O(0.5 mL)で25°C, 3時間反応させた。
反応混合物から樹脂を濾別し、樹脂をTFA 1 mLで2回洗
浄し、濾液、洗液を合わせたものに氷冷乾燥エーテル10
0 mLを加え、生じた沈殿物を遠心分離し、残査をデカン
テーションにより上澄みから分離した。得られた残査を
冷エーテルで洗浄し、H2O−アセトニトリル(CH3CN) 1 :
1, 10 mLに溶解した。この溶液を、HPLC(コスモシール
5C18 ARIIカラム:アセトニトリル傾斜溶出)により精
製し、単一ピークのポリペプチドを得た。純度はHPLCに
より確認した。 [α]D (c 0.38: 0.1 N AcOH): −50.0 イオンスプレーマススペクトル(IS-MS): (C198H318N52O
62) 計算値:4419.1 実測値:4419.5 (トリプルステージ四重極型質量分析装置APIII (Perkin
-Elmer ScieX))実施例2 本発明のポリペプチドSC34(EK)−aの製造 Ac-Trp-Nle-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr
-Lys-Lys-Ile-Glu-Glu-Leu-Ile-Lys-Lys-Ser-Gln-Glu-G
ln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-NH2一部のア
ミノ酸の配列を換えた以外は、上記(本発明のポリペプ
チドSC34)と同様にして、本発明のポリペプチドSC34(E
K)を得た。 [α]D (c 0.4: 0.1 N AcOH): −52.4 イオンスプレーマススペクトル(IS-MS): (C198H318N52O
62) 計算値:4419.1 実測値:4419.5 (トリプルステージ四重極型質量分析装置APIII (Perkin
-Elmer ScieX))。
のポリペプチドを合成した; SC34−b:Ac-Trp-Met-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Glu-Gl
u-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Lys-Lys-Leu-Ile-Glu-Glu-Ser-
Gln-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Lys-NH
2(IS-MS;C197H316N52O62S)、計算値:4437.1、実測
値:4437.5) SC34(EK)−b:Ac-Trp-Met-Glu-Trp-Asp-Arg-Lys-Ile-Gl
u-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Glu-Glu-Leu-Ile-Lys-Lys-
Ser-Gln-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-Lys-Glu-Leu-Ly
s-NH2(IS-MS;C197H316N52O62S、計算値:4437.1、実
測値:4437.5) SC35(EK):Ac-Trp-Glu-Glu-Trp-Asp-Lys-Lys-Ile-Glu-G
lu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Glu-Glu-Leu-Ile-Lys-Lys-Ser
-Glu-Glu-Gln-Gln-Lys-Lys-Asn-Glu-Glu-Glu-Leu-Lys-L
ys-NH2(IS-MS;C203H325N51O66、計算値:4536.2、実
測値:4537.7)。
Arg-Lys-Ile-Glu-Glu-Tyr-Thr-Lys-Lys-Ile-Lys-Lys-Le
u-Ile-Glu-Glu-Ser-Gln-Glu-Gln-Gln-Glu-Lys-Asn-Glu-
Lys-Glu-Leu-Lys-NH2 SC34の合成中間体であるN末端TrpのNa-保護基が除去さ
れ、遊離のN末端アミノ基を有する保護ペプチド樹脂に
対して、まずスペーサー物質としてFmoc-NH-(CH2)5-COO
HをDIPCDI-HOBt法により縮合後、Fmoc基の切断を行い、
次いでAZT-CO-(CH 2)3-COOHをDIPCDI-HOBt法により縮合
した。
TFA (4.0 mL)-チオアニソール(0.5mL)-m-クレゾール(0.
5 mL)-エタンジチオール(0.5 mL)-H2O(0.5 mL)で25°C,
3時間反応させた。
1 mLで2回洗浄し、濾液、洗液を合わせたものに氷冷乾
燥エーテル100 mLを加え、生じた沈殿物を遠心分離し、
残査をデカンテーションにより上澄みから分離した。
アセトニトリル(CH3CN) 1 : 1, 10mLに溶解した。この
溶液を、HPLC(コスモシール 5C18 ARIIカラム:アセト
ニトリル傾斜溶出)により精製し、単一ピークのポリペ
プチドを得た。純度はHPLCにより確認した。 [α]D (c 0.4: 0.1 N AcOH): 41.7 イオンスプレーマススペクトル(IS-MS): (C217H344N58O
68) 計算値:4853.51 実測値:4854.00 (トリプルステージ四重極型質量分析装置APIII (Perkin
-Elmer ScieX))。
体の抗HIV活性の評価 活性評価はgalactosidase indicator assay (MAGI assa
y)1,2,3により行った。標的細胞(HeLa CD4-LTR/b-gal:
104/well)を96-well培養プレートで1日培養した後、培
地を除去後、HIV-1 clones (70 MAGI unit/well, which
gave 70 blue cells after 48 h incubation)を加え、
種々の濃度の本発明ポリペプチドが存在する培地で細胞
培養を行う。48時間後、青色細胞(HIV-1が感染すると
青色に発色する)の数を測定する。コントロールとして
DP178(T-20)を用いた。
on of replication-competent andpseudotyped human i
mmunodeficiency virus with a sensitive cell line o
n the basis of activation of an integrated beta-ga
lactosidase gene. J Virol. 66:2232-9. 2.Kodama E, Kohgo S, Kitano K, Machida H, Gatanag
a H, Shigeta S, Matsuoka M, Ohrui H, Mitsuya H. 20
01. 4'-Ethynyl nucleoside analogs: Potentinhibitor
s active against multi-drug-resistant HIV variants
in vitro. Antimicrobial Agents and Chemotherapy.
. 3.Maeda Y, Venzon D, Mitsuya H. 1998. Evolution a
nd fitness of HIV-1with the pol gene mutations con
ferring multi-dideoxynucleoside resistance. J. Inf
ect. Dis. 177:1207-1213.。
6量体の融点の測定 試験例1で用いた本発明のポリペプチドとN36を、PBS(p
H7.0)中で等モル量混合し、37℃で1時間撹拌した後、
その複合体(40μM)の融点(6量体の熱安定性を示
し、50%の分子が6量体を形成していない温度と定義)
をCDスペクトルにて測定した。結果は表1に併せて示
す。
高い抗HIV活性を有しており、また、N36との強固な結合
を形成することがわかる。
エイズウイルスを用いた本発明のポリペプチドの効果 試験例1と同様に、DP178に対して耐性を示すウイルスを
用いて、本発明のポリペプチドの効果を確かめた。結果
を表2に示す。
治験のPhase IIIの段階に進んでいる抗HIV剤DP178より
非常に強い抗HIV活性を示し、更に、DP178に耐性を示す
ウイルスに対しても、非常に高い抗HIV活性(耐性株よ
りも強い抗HIV活性)を示すことが分かった。
評価 本発明ポリペプチドSC34及び公知のC34と公知のN36の等
量混合物の各温度におけるCDスペクトルを測定し、222
nmにおける吸収の温度変化を追跡することによりSC34-N
36複合体とC34-N36複合体の熱安定性について検討し
た。
36が52°Cであったのに対し、SC34-N36は67°Cとなり、
SC34がN36とより強固な複合体を形成していることを確
認した。
際に存在する分子量測定を行ったところ、6量体(3分子
のSC34、3分子のN36)として存在することが確認され
た。結果を図3に示す。
性増大を確認した。分析条件としてはカラムとしてコス
モシール5C18 AR-II (4.6 x 150 mm)を用い、0.1% TFA
水溶液中、アセトニトリル濃度を30分で30%から50%まで
増大させるグラジエント溶出法を採用した。
されることから、SC34は公知のC34と比較して大幅に水
溶性が向上していることが確認された。
認 本発明のポリペプチド及びN36を等モル量ずつPBS(pH7.
0)に中で混合し、37℃で1時間撹拌した。形成された複
合体の濃度が40μMになるように調製し、BECKMAN XL-I
を用いて24000rpmで、20℃における見かけの分子量の測
定を行った。試料溶液の部分比容v=0.73cm3/g、試料溶
液密度ρ=1.00g/cm3とした。
発明のポリペプチドと3つのN36が6量体を形成している
ことが確認できた。
い親和性を有しており、高い抗HIV活性を示す。更に、
水溶性も高いので、医薬品として使用しやすいだけでな
く、HIV及びHIV感染細胞への薬物輸送のためのベクター
分子としても使用しやすくなる。
示す図である。
合力を示す図である。
を形成していることを示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 下記のモジュール構造1〜3の少なくとも
1種を含む、エイズウイルスのN36に結合性を有するポ
リペプチド。 (Y')m1−X1aX1b−A1−X1cX1dX1e−A2−(X'')n1 :モジュール構造1(MS1) (Y')m2−X2a−A1A1−X2bX2c−A2A2−(X'')n2 :モジュール構造2(MS2) (Y')m3−X3a−A1−X3bX3cX3d−A2−X' :モジュール構造3(MS3) {モジュール構造中、A1は酸性アミノ酸を示し、A2は塩
基性アミノ酸を示し、X1a〜X3dは同一又は異なった任意
のアミノ酸を示し、X'は保護基を有していてもよい任意
のアミノ酸、−OR1又は−NR2R3 を示し、X''は−OR4又
は−NR5R6を示し、(R1〜R6は同一又は異なってH、アル
キル基、アリール基又はアラルキル基を示す。)Y'は
H、R7CO−(R7はアルキル基、置換基を有していてもよ
いフェニル基又は置換基を有していてもよいベンジル基
を示す。)、トルエンスルホニル基又はメタンスルホニ
ル基を示し、n1は、モジュール構造1がC末端の場合は1
であり、C末端の場合以外は0である。n2は、モジュール
構造2がC末端の場合は1であり、C末端の場合以外は0で
ある。m1は、モジュール構造1がN末端の場合は1であ
り、N末端の場合以外は0である。m2は、モジュール構造
2がN末端の場合は1であり、N末端の場合以外は0であ
る。m3は、モジュール構造3がN末端の場合は1であり、N
末端の場合以外は0である。また、モジュール構造1〜3
において、アミノ酸は−NH−CH(R')−CO−(R'はアミ
ノ酸の側鎖を示す。)を意味するものとする。} - 【請求項2】 更に7つのアミノ酸からなる挿入配列を
含む請求項1に記載のポリペプチド。 - 【請求項3】 モジュール構造1、モジュール構造2及び
モジュール構造3からなる群から選ばれる少なくとも2種
のモジュール構造を含み、任意に7つのアミノ酸からな
る挿入配列を含む請求項1に記載のポリペプチド。 - 【請求項4】 モジュール構造1〜3と7つのアミノ酸か
らなる挿入配列の合計が2〜15個である請求項1に記載の
ポリペプチド。 - 【請求項5】 モジュール構造1〜3からなる群から選ば
れる2〜15個のモジュール構造からなる請求項1に記載の
ポリペプチド。 - 【請求項6】 以下の式のいずれかで表される請求項1
に記載のポリペプチド。 MS1−MS1−MS1−MS1−MS1、MS2−MS2−MS2−MS2−MS2、
MS3−MS3−MS3−MS3−MS3、AA−MS1−MS1−MS1−MS1、M
S1−AA−MS1−MS1−MS1、MS1−MS1−AA−MS1−MS1、MS1
−MS1−MS1−AA−MS1、MS1−MS1−MS1−MS1−AA、AA−M
S2−MS2−MS2−MS2、MS2−AA−MS2−MS2−MS2、MS2−MS
2−AA−MS2−MS2、MS2−MS2−MS2−AA−MS2、MS2−MS2
−MS2−MS2−AA、MS3−AA−MS3−MS3−MS3、MS3−MS3−
AA−MS3−MS3、MS3−MS3−MS3−AA−MS3、MS3−MS3−MS
3−MS3−AA、AA−MS3−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−AA−
MS1−MS3、MS1−MS2−MS2−MS1−MS3、MS1−AA−MS2−M
S1−MS3、MS1−MS2−MS1−AA−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS1−MS3、MS1−MS1−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS2−MS3−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS1−MS1−MS2−MS3、MS1−MS1−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS1−MS3−MS1−MS3、MS1−MS1−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS1−MS3−MS3−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS2−MS1−MS2−MS3、MS1−MS2−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS2−MS2−MS3、MS1−MS2−MS2−MS
3−MS3、MS1−MS2−MS3−MS1−MS3、MS1−MS2−MS3−MS
2−MS3、MS1−MS2−MS3−MS3−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS1−MS2−MS3、MS1−MS3−MS1−MS
3−MS3、MS1−MS3−MS2−MS1−MS3、MS1−MS3−MS2−MS
2−MS3、MS1−MS3−MS2−MS3−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
1−MS3、MS1−MS3−MS3−MS2−MS3、MS1−MS3−MS3−MS
3−MS3 (MS1はモジュール構造1を示し、MS2はモジュール構造2
を示す、MS3はモジュール構造3を示し、AAは7つのアミ
ノ酸からなる挿入配列を示す。) - 【請求項7】 請求項1に記載のポリペプチドに、逆転
写酵素阻害剤、HIVプロテアーゼ阻害剤及びケモカイン
レセプター拮抗剤からなる群から選ばれる少なくとも1
種が、スペーサー物質を介して又は介さずに結合してい
ることを特徴とする複合体。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプ
チド及び/又は請求項8に記載の複合体、又はその薬学
的に許容される塩を有効成分として、薬学的に許容され
る担体、賦形剤又は希釈剤を含有する抗HIV剤。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプ
チド及び/又は請求項8に記載の複合体、又はその薬学
的に許容される塩を有効成分として、薬学的に許容され
る担体、賦形剤又は希釈剤を含有するAIDS発症予防剤又
はAIDS治療剤。 - 【請求項10】 請求項9に記載の抗HIV剤又は請求項10
に記載のAIDS発症予防剤又はAIDS治療剤の有効量をAIDS
患者又はHIVのキャリアに投与するAIDSの発症予防又は
治療方法。 - 【請求項11】 AIDSの多剤療法に請求項11に記載のAI
DSの発症予防又は治療方法を併用するAIDSの発症予防又
は治療方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008050830A1 (fr) * | 2006-10-25 | 2008-05-02 | Kyoto University | Agent anti-vih |
JP2011500755A (ja) * | 2007-10-22 | 2011-01-06 | イステイチユート・デイ・リチエルケ・デイ・ビオロジア・モレコラーレ・ピ・アンジエレツテイ・エツセ・ピー・アー | ウイルス融合のインヒビターのコレステロール誘導体 |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002283411A patent/JP4332618B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2014111628A (ja) * | 2007-10-22 | 2014-06-19 | Istituto Di Ricerche Di Biologia Molecolare P Angeletti Spa | ウイルス融合のインヒビターのコレステロール誘導体 |
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