JP2003174185A - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

Info

Publication number
JP2003174185A
JP2003174185A JP2001370907A JP2001370907A JP2003174185A JP 2003174185 A JP2003174185 A JP 2003174185A JP 2001370907 A JP2001370907 A JP 2001370907A JP 2001370907 A JP2001370907 A JP 2001370907A JP 2003174185 A JP2003174185 A JP 2003174185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric field
layer
field region
receiving element
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001370907A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Makiuchi
正男 牧内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001370907A priority Critical patent/JP2003174185A/ja
Publication of JP2003174185A publication Critical patent/JP2003174185A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体受光素子に関し、超高速動作、高量子
効率を実現することに加えて、信頼性、製造性を向上す
る。 【解決手段】 光吸収層3の一方の側に電子9が高速度
で走行できる電界を印加した低電界領域2を設けるとと
もに、他方の側に正孔10が高速度で走行できる電界を
印加した高電界領域4を形成し、前記低電界領域2及び
高電界領域4においてアバランシェ現象によるキャリア
の増減が無いように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体受光素子に関
するものであり、特に、高速光通信網に用いるpinフ
ォトダイオードの動作速度を40GHz以上にするため
の構成に特徴のある半導体受光素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の光通信の高度化、高速化に伴い、
その情報伝送速度として40GHz以上が要求されてき
ており、また、単位時間当たりの情報伝送量が大きくな
るため、素子単体に対する信頼性もより高いものが要求
されてきている。
【0003】このような状況で、40GHz以上の動作
速度を実現できる半導体受光素子としては、pinフォ
トダイオードがあげられるが、このpin接合構造のも
のでも多くの改良を加えなければ、十分な信頼性、製造
性を実現できない。
【0004】ここで、従来の提案されている各種のpi
nフォトダイオードを説明する。 図7参照 図7は従来のpinフォトダイオードのバンドダイヤグ
ラムであり、光吸収層として、厚さLが、例えば、0.
3μmのアンドープのi型InGaAs光吸収層32を
用いるフォトダイオードであり、このi型InGaAs
光吸収層32において電子34と正孔35が発生し、こ
れらが夫々p型InP層33及びn型InP基板31を
介してp側電極及びn側電極(いずれも図示を省略)へ
走行するものである。
【0005】図8参照 図8は従来の他のpinフォトダイオードのバンドダイ
ヤグラムであり、光吸収層としてp型InGaAs光吸
収層37を用いるとともに、n側に、厚さLがp型In
GaAs光吸収層37の厚さの1〜5倍のi型InP電
子走行層36を設けて電子34のみを走行させる構造と
したものである。
【0006】図9参照 図9は従来のさらに他のpinフォトダイオードのバン
ドダイヤグラムであり、光吸収層としてi型InGaA
s光吸収層32を用い、n側にi型InP電子走行層3
6を設けるとともに、p側にi型InP正孔走行層38
を設けて、電子34と正孔35が同時にp側電極及びn
側電極(いずれも図示を省略)に到達するようにすると
ともに、素子容量をより低減したものである。この場
合、i型InP電子走行層36の厚さLL は、i型In
P正孔走行層38の厚さLH の1〜5倍になるようにし
ている。
【0007】この様なpinフォトダイオードにおい
て、超高速動作を実現するには、この電子や正孔の電極
への走行時間を小さくする必要があり、そのためには、
光吸収層やキャリア走行層をできる限り薄くするととも
に、光の入射方向を光吸収層に平行な方向にすること、
即ち、エッジ入射構造にすることが一般に行われ、これ
によって高い量子効率の受光素子が実現されている。
【0008】一方、超高速動作を実現するために光吸収
層やキャリア走行層を薄くすれば、電極間容量が増大
し、この容量Cと負荷抵抗RによるCR制限で応答速度
が劣化するので超高速になればなるほど、電極間容量を
減少するために、接合面積の小さい受光素子を開発しな
ければならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提案され
ている各種のpinフォトダイオードにおいて、応答速
度50GHz以上を実現しようとすると、極微細加工が
要求され、安定に製造供給することが困難になるという
問題がある。
【0010】例えば、図7に示したpinフォトダイオ
ードにおいては、おおむねドリフト速度の遅い正孔によ
って応答速度が律則され、とくに、電子の速度電界特性
において電子が高速で走行するところで素子設計するこ
とが困難であるという問題がある。
【0011】また、図8に示したpinフォトダイオー
ドにおいては、上記の点を考慮して、走行速度の遅い正
孔をキャリア走行層に注入しないようにし、電子のみを
走行させるように工夫しているが、光吸収層をp型半導
体としているために電子は拡散でキャリア走行層まで移
動しなければならず、応答速度を劣化させないためには
より光吸収層を薄くしなければならないという問題があ
る。
【0012】また、電極側への電子の拡散防止のための
バリア層が必要であるとともに、光吸収層では電子、正
孔が発生しているので正孔を無駄にしていることにな
る。
【0013】さらに、図9に示したpinフォトダイオ
ードの場合には、光吸収層の両側にキャリア走行層を設
けて電子と正孔とが同時に電極に到達するように構成し
ているが、この場合には、i型InP正孔走行層38の
価電子帯側のエネルギーギャップが正孔35に対する電
位障壁となるので、実際に正孔35をi型InP正孔走
行層38側に走行させることが困難であるという問題が
ある。
【0014】したがって、本発明は、超高速動作、高量
子効率を実現することに加えて、信頼性、製造性を向上
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明するとともに、併せて
図2を参照して本発明の作用効果を説明するが、図1
(a)は、本発明の半導体受光素子の光の入射方向に沿
った概略的断面図であり、また、図1(b)はそのバン
ドダイヤグラムであり、さらに、図2は、InGaAs
及びInP内の電子と正孔のドリフト速度の電界強度依
存性を説明する特性図である。なお、図1における符号
1,5は、夫々一導電型半導体基板及び逆導電型半導体
層である。
【0016】図1(a)及び(b)参照 上記の目的を達成するため、本発明は、半導体受光素子
において、光吸収層3の一方の側に電子9が高速度で走
行できる電界を印加した低電界領域2を設けるととも
に、他方の側に正孔10が高速度で走行できる電界を印
加した高電界領域4を形成し、前記低電界領域2及び高
電界領域4においてアバランシェ現象によるキャリアの
増減が無いように構成したことを特徴とする。
【0017】図2参照 図2に示すように、電子9は5kV/cm近傍の低電界
強度においてドリフト速度のピークがあり、一方、正孔
10は高電界強度側でドリフト速度が大きくなるので、
電子9が走行する領域を低電界領域2とし、正孔10が
走行する領域を高電界領域4とすることによって、入射
光8の吸収により光吸収層3で発生した電子9及び正孔
10を夫々の最高速度で走行させることができ、これに
よって、キャリア走行層となる低電界領域2及び高電界
領域4を厚くすることができ、その結果、接合容量をよ
り小さくできるので、高速動作が可能になるとともに、
製造も容易になる。
【0018】因に、従来と同じ応答速度を得るためには
キャリア走行層を約5倍の厚さにすることができる。な
お、低電界領域2及び高電界領域4においてアバランシ
ェ現象が生じた場合、入射光によるキャリアの発生と、
アバランシェによるキャリアの発生に時差が生ずるの
で、40GHz以上の高速応答性を得ることができなく
なる。
【0019】再び、図1(a)及び(b)参照 この場合、高電界領域4の厚さLH と低電界領域2の厚
さLL の比を、速度−電界特性において、正孔10の最
高速度と電子9の最高速度の比に等しくすることが望ま
しく、それによって、電子9と正孔10とを同時に電極
6,7に到達させることができ、ドリフト速度の小さな
正孔10によって応答速度が律則されることがなくな
る。
【0020】また、電子9及び正孔10に対する電位障
壁を低減するために、高電界領域4及び低電界領域2の
少なくとも一方をバンドギャップが連続的または階段的
に変化したグレーデッド層で構成することが望ましい。
【0021】また、この様な高電界領域4を形成するた
めに、光吸収層3の一方の側或いは他方の側のいずれか
一方の側に高電界領域4を形成するための電界調整層を
設けることが望ましく、この電界調整層は光吸収層3の
一部を兼ねるように構成しても良い。
【0022】また、上記の図2の電子9と正孔10のド
リフト速度の電界強度依存性は、InGaAsやInP
等のIII-V族化合物半導体において顕著であり、したが
って、高電界領域4をアンドープのInGaAsPグレ
ーデッド層で構成するとともに、低電界領域2をn型I
nP電界調整層とアンドープInP層とにより構成した
り、或いは、高電界領域4と低電界領域2をアンドープ
InGaAsPグレーデッド層で構成するとともに、光
吸収層3をアンドープInGaAs層とn型InGaA
s電界調整層とにより構成することが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】ここで、図3を参照して、本発明
の第1の実施の形態のpinフォトダイオードを説明す
る。 図3(a)参照 図3(a)は、本発明の第1の実施の形態のpinフォ
トダイオードの光の入射方向に沿った概略的断面図であ
り、まず、n型InP基板11上に、有機金属気相成長
法(MOVPE法)を用いて、厚さが、例えば、0.3
5μmのi型InP層12、厚さが、例えば、30nm
で、不純物濃度が1×1018cm-3のn型InP電界調
整層13、厚さが、例えば、0.3μmのi型InGa
As光吸収層14、厚さが、例えば、80nmのi型I
nGaAsPグレーデッド層15、厚さが、例えば、
0.2μmで、不純物濃度が1×1018cm-3のp型I
nP層16、及び、p型InGaAsキャップ層17を
順次堆積させる。
【0024】この場合、低電界領域を構成するn型In
P電界調整層13とi型InP層12との和の厚さLL
=0.38μmとi型InGaAsPグレーデッド層1
5の厚さLH =0.08μmの比は、図2に示す電子の
ドリフト速度の最大値と正孔のドリフト速度の最大値の
比にほぼ等しくなるように設定している。
【0025】また、i型InGaAsPグレーデッド層
15は、i型InGaAs光吸収層14側からp型In
P層16に向かって、吸収端波長が1.3μmから1.
1,μmに連続的に変化するように組成が変化するグレ
ーデッド層とする。
【0026】次いで、例えば、10μm×7μmの大き
さのSiO2 膜をマスクとして、異方性エッチングを施
すことによって、p型InGaAsキャップ層17乃至
i型InP層12をメサエッチングしたのち、SiO2
マスクををそのまま選択成長マスクとして用いてメサの
周囲にi型InP埋込層18を形成する。
【0027】次いで、SiO2 マスクを除去したのち、
p型InGaAsキャップ層17上にAuZn/Auか
らなるp側電極19を設けるとともに、n型InP基板
11の裏面にAuGe/Auからなるn側電極20を設
けることによって、本発明の第1の実施の形態のpin
フォトダイオードの基本的構成が完成する。なお、i型
InP埋込層18の光入射面にはARコートを施す。
【0028】図3(b)参照 図3(b)は、本発明の第1の実施の形態のpinフォ
トダイオードのバンドダイヤグラムであり、p側電極1
9とn側電極20との間に印加された電圧Vbは、殆ど
n型InP電界調整層13とp型InP層16との間に
印加されるので、i型InGaAs光吸収層14とi型
InGaAsPグレーデッド層15とが高電界領域とな
るとともに、n型InP電界調整層13とi型InP層
とが低電界領域となる。
【0029】この場合、低電界領域が、図2に示した電
子のドリフト速度が最大になる電界Ee となるととも
に、高電界領域が正孔のドリフト速度が最大になる電界
h となる電圧Vb が印加され、i型InGaAs光吸
収層14で発生した電子21と正孔22は夫々高速でn
側電極22及びp側電極21に向かって走行することな
る。
【0030】また、正孔走行層をi型InGaAsPグ
レーデッド層15としているので、i型InGaAs光
吸収層14との間に、価電子帯側のエネルギーギャップ
に起因する電位障壁が形成されないので、正孔22はス
ムーズにi型InGaAsPグレーデッド層15側に移
動することが可能になる。
【0031】次に、図4を参照して、本発明の第1の実
施の形態のpinフォトダイオードの変形例を説明す
る。 図4参照 図4は、本発明の第1の実施の形態のpinフォトダイ
オードの変形例のバンドダイヤグラムであり、n型In
P電界調整層13とi型InGaAs光吸収層14の間
にバンドギャップの不連続をなくすためのi型InGa
AsPグレーデッド層23を挿入した以外は上記の第1
の実施の形態と全く同様である。
【0032】超高速の受光素子ではわずかなバンド不連
続がキャリアの迅速な移動を妨げる可能性があるが、こ
の第1の実施の変形例においては、不連続となるn型I
nP電界調整層13とi型InGaAs光吸収層14の
界面にi型InGaAsPグレーデッド層23を挿入し
ているので、電子21は迅速に移動することができる。
【0033】次に、図5を参照して、本発明の第2の実
施の形態のpinフォトダイオードを説明するが、この
第2の実施の形態においては、電界調整層をn型InG
aAs層とすることによって、光吸収層の一部を兼ねる
ようにしたものであり、基本的な素子構造は上記の第1
の実施の形態と同様であるので、詳しい説明は省略す
る。
【0034】図5参照 図5は、本発明の第2の実施の形態のpinフォトダイ
オードのバンドダイヤグラムであり、n型InP基板1
1、厚さが、例えば、0.35μmのi型InP層1
2、厚さが、例えば、30nmで、不純物濃度が1×1
18cm-3の光吸収層を兼ねるn型InGaAs電界調
整層24、厚さが、例えば、0.3μmのi型InGa
As光吸収層14、厚さが、例えば、80nmのi型I
nGaAsPグレーデッド層15、厚さが、例えば、
0.2μmで、不純物濃度が1×10 18cm-3のp型I
nP層16、及び、p型InGaAsキャップ層(図示
を省略)からなる。
【0035】この場合もn型InGaAs電界調整層2
4によって、高電界領域と低電界領域とが形成されるの
で、電子21と正孔22とを高速で移動させることが可
能になる。なお、この場合には、電子走行層側のバンド
不連続が大きくなるので、図4に示したi型InGaA
sPグレーデッド層を挿入することがより望ましくな
る。
【0036】次に、図6を参照して、本発明の第3の実
施の形態のpinフォトダイオードを説明するが、この
第3の実施の形態においては、第2の実施の形態におけ
る電子走行層となるi型InP層12をi型InGaA
sPグレーデッド層25に置き換えたものであり、基本
的な素子構造は上記の第1の実施の形態と同様であるの
で、製造工程の説明は省略する。
【0037】図6参照 図6は、本発明の第3の実施の形態のpinフォトダイ
オードのバンドダイヤグラムであり、n型InP基板1
1、厚さが、例えば、0.35μmのi型InGaAs
Pグレーデッド層25、厚さが、例えば、30nmで、
不純物濃度が1×1018cm-3のn型InGaAs電界
調整層24、厚さが、例えば、0.27μmのi型In
GaAs光吸収層14、厚さが、例えば、80nmのi
型InGaAsPグレーデッド層15、厚さが、例え
ば、0.2μmで、不純物濃度が1×1018cm-3のp
型InP層16、及び、p型InGaAsキャップ層
(図示を省略)からなる。
【0038】この場合、i型InGaAsPグレーデッ
ド層15は、i型InGaAs光吸収層14側からp型
InP層16に向かって、吸収端波長が1.1μmから
1.3μmに連続的に変化するように組成が変化するグ
レーデッド層とする。
【0039】また、i型InGaAsPグレーデッド層
25は、n型InP基板11からn型InGaAs電界
調整層24に向かって、吸収端波長が1.3μmから
1.1,μmに連続的に変化するように組成が変化する
グレーデッド層とする。
【0040】この本発明の第3の実施の形態において
は、n型InGaAs電界調整層24において電子21
の移動速度が落ちるものの、電子走行層となるi型In
GaAsPグレーデッド層25との界面のバンド不連続
がなくなるので、電子21の移動がスムーズになる。
【0041】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は各実施の形態に記載した構成に限られる
ものではなく、各種の変更が可能である。例えば、上記
の各実施の形態の説明においては、InGaAs/In
P系のpinフォトダイオードとして説明しているが、
InGaAs/InP系に限られるものではなく、Ga
As/AlGaAs系等の他のIII-V族化合物半導体に
も適用されるものである。
【0042】その場合、上記の各実施の形態において
は、i型InGaAs/p型InP界面に、電子親和力
χとバンド・ギャップEg の和(χ+Eg )の差に起因
して価電子帯にバンド不連続ができるので、正孔走行層
をグレーデッド層としているが、価電子帯にバンド不連
続が形成されない半導体材料の組合せの場合には、必ず
しも、正孔走行層をグレーデッド層にする必要はない。
【0043】また、上記の第1の実施の形態の変形例に
おいては、光吸収層と電界調整層との間にバンド不連続
を解消するためのグレーデッド層を挿入しているが、こ
の様なグレーデッド層を設ける場合には、グレーデッド
層自体をn型層にして電界調整層としても良く、その場
合には、n型InP電界調整層を除去しても良いもので
ある。
【0044】また、上記の各実施の形態においては、電
界が殆どかからない電界調整層におけるキャリアの移動
の遅れを少なくするために、n型電界調整層をキャリア
の移動度の大きな電子走行層側に設けているが、正孔走
行層を高電界領域にするためには、光吸収層と正孔走行
層との間にn型電界調整層を設けても良いものである。
【0045】また、上記の各実施の形態においては、受
光部をi型InP埋込層で埋め込んだ構造としている
が、この埋込部に入射光を受光部に導く光導波路を構成
しても良いものである。
【0046】さらには、i型埋込層を設けずに、メサ構
造そのままにしても良いものであり、その場合には、露
出したメサ側面にARコートを施すことが望ましい。
【0047】また、上記の各実施の形態においては、光
の入射方向を端面側としたエッジ入射構造としている
が、エッジ入射構造に限られるものではなく、例えば、
p側電極を環状電極として、p型層側から光を入射する
ように構成しても良いものである。
【0048】また、上記の実施の形態においては、単体
のpinフォトダイオードとして説明しているが、アレ
イ化したpinフォトダイオードアレイにも適用される
ものであり、さらには、半導体レーザ等の他の光素子と
集積化した光集積回路装置にも適用されるものである。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、電界調整層を設けて正
孔走行層を高電界領域とし、電子走行層を低電界領域と
しているので、キャリア走行層を厚くすることができ、
それによって、素子容量を低減できるので光吸収層で発
生した電子と正孔を高速で同時で電極に到達させること
ができるとともに、素子形成が容易になり、ひいては、
高速光通信網の普及・発展に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】InGaAs及びInP内の電子と正孔のドリ
フト速度の電界強度依存性の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のpinフォトダイ
オードの説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のpinフォトダイ
オードの変形例のバンドダイヤグラムである。
【図5】本発明の第2の実施の形態のpinフォトダイ
オードのバンドダイヤグラムである。
【図6】本発明の第3の実施の形態のpinフォトダイ
オードのバンドダイヤグラムである。
【図7】従来のpinフォトダイオードのバンドダイヤ
グラムである。
【図8】従来の他のpinフォトダイオードのバンドダ
イヤグラムである。
【図9】従来のさらに他のpinフォトダイオードのバ
ンドダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 一導電型半導体基板 2 低電界領域 3 光吸収層 4 高電界領域 5 逆導電型半導体層 6 電極 7 電極 8 入射光 9 電子 10 正孔 11 n型InP基板 12 i型InP層 13 n型InP電界調整層 14 i型InP光吸収層 15 i型InGaAsPグレーデッド層 16 p型InP層 17 p型InGaAsキャップ層 18 i型InP埋込層 19 p側電極 20 n側電極 21 電子 22 正孔 23 i型InGaAsPグレーデッド層 24 n型InGaAs電界調整層 25 i型InGaAsPグレーデッド層 31 n型InP基板 32 i型InGaAs光吸収層 33 p型InP層 34 電子 35 正孔 36 i型InP電子走行層 37 p型InGaAs光吸収層 38 i型InP正孔走行層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光吸収層の一方の側に電子が高速度で走
    行できる電界を印加した低電界領域を設けるとともに、
    他方の側に正孔が高速度で走行できる電界を印加した高
    電界領域を形成し、前記低電界領域及び高電界領域にお
    いてアバランシェ現象によるキャリアの増減が無いよう
    に構成したことを特徴とする半導体受光素子。
  2. 【請求項2】 上記高電界領域の厚さと低電界領域の厚
    さの比が、速度−電界特性において、正孔の最高速度と
    電子の最高速度の比に等しいことを特徴とする請求項1
    記載の半導体受光素子。
  3. 【請求項3】 上記高電界領域のバンドギャップを連続
    的または階段的に変化させ、光吸収層からp型電極に向
    かって徐々にバンドギャップを大きくすることを特徴と
    する請求項1または2に記載の半導体受光素子。
  4. 【請求項4】 上記低電界領域のバンドギャップを連続
    的または階段的に変化させ、光吸収層からn型電極に向
    かって徐々にバンドギャップを大きくすることを特徴と
    する請求項1または2に記載の半導体受光素子。
  5. 【請求項5】 上記高電界領域のバンドギャップを連続
    的または階段的に変化させ、光吸収層からp型電極に向
    かって徐々にバンドギャップを大きくするとともに、上
    記低電界領域のバンドギャップを連続的または階段的に
    変化させ、光吸収層からn型電極に向かって徐々にバン
    ドギャップを大きくすることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の半導体受光素子。
  6. 【請求項6】 上記光吸収層、高電界領域、及び、低電
    界領域が、III-V族化合物半導体により構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載
    の半導体受光素子。
  7. 【請求項7】 上記光吸収層の一方の側或いは他方の側
    のいずれか一方の側に高電界領域を形成するための電界
    調整層を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れか1項に記載の半導体受光素子。
  8. 【請求項8】 上記光吸収層の一方の側寄り或いは他方
    の側寄りのいずれか一方の側の領域が高電界領域を形成
    するための電界調整層を兼ねることを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれか1項に記載の半導体受光素子。
  9. 【請求項9】 上記高電界領域をアンドープのInGa
    AsPグレーデッド層で構成するとともに、上記低電界
    領域をn型InP電界調整層とアンドープInP層とに
    より構成したことを特徴とする請求項7記載の半導体受
    光素子。
  10. 【請求項10】 上記高電界領域と低電界領域をアンド
    ープInGaAsPグレーデッド層で構成するととも
    に、上記光吸収層をアンドープInGaAs層とn型I
    nGaAs電界調整層とにより構成したことを特徴とす
    る請求項8記載の半導体受光素子。
JP2001370907A 2001-12-05 2001-12-05 半導体受光素子 Withdrawn JP2003174185A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001370907A JP2003174185A (ja) 2001-12-05 2001-12-05 半導体受光素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001370907A JP2003174185A (ja) 2001-12-05 2001-12-05 半導体受光素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003174185A true JP2003174185A (ja) 2003-06-20

Family

ID=19180055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001370907A Withdrawn JP2003174185A (ja) 2001-12-05 2001-12-05 半導体受光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003174185A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7242697B2 (en) 2002-06-14 2007-07-10 Fujitsu Limited Wavelength selection device, wavelength selection laser, and tunable laser
JP2011176094A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオード
JP2011181581A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオード
JP2012124404A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオードおよびその製造方法
EP2808908A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-03 Tyco Electronics Svenska Holdings AB High-speed photodetector
WO2023141895A1 (zh) * 2022-01-27 2023-08-03 成都英飞睿技术有限公司 红外探测器及其制备方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7242697B2 (en) 2002-06-14 2007-07-10 Fujitsu Limited Wavelength selection device, wavelength selection laser, and tunable laser
JP2011176094A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオード
JP2011181581A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオード
JP2012124404A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> フォトダイオードおよびその製造方法
EP2808908A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-03 Tyco Electronics Svenska Holdings AB High-speed photodetector
WO2014191275A1 (en) * 2013-05-31 2014-12-04 Tyco Electronics Svenska Holdings Ab High speed photodetector
US9882080B2 (en) 2013-05-31 2018-01-30 Mellanox Technologies Ltd. High speed photodetector
WO2023141895A1 (zh) * 2022-01-27 2023-08-03 成都英飞睿技术有限公司 红外探测器及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6755285B2 (ja) アバランシェ・フォトダイオード
US5079601A (en) Optoelectronic devices based on intraband transitions in combinations of type i and type ii tunnel junctions
JP2002203983A (ja) 受光素子
US20220181846A1 (en) Optical modulator and method for manufacturing the same
JP5497686B2 (ja) アバランシェフォトダイオード
US8847357B2 (en) Opto-electronic device
US5324959A (en) Semiconductor optical device having a heterointerface therein
JP2003174185A (ja) 半導体受光素子
JP4030847B2 (ja) 半導体受光装置
JP2002231992A (ja) 半導体受光素子
JP3604400B2 (ja) 半導体レーザ素子
US20050056862A1 (en) Photo-diode and method for fabricating the same
US11749773B2 (en) Avalanche photodiode and method for manufacturing same
JPH10163567A (ja) 多重量子井戸型半導体レーザ
JP4025651B2 (ja) 複数の光吸収層間に加速用のスペーサ層を介在させた半導体受光素子及びその製造方法
JP2004047674A (ja) 半導体受光素子
JP2664960B2 (ja) アバランシェフォトダイオード
JP2550714B2 (ja) 高抵抗半導体層埋め込み型半導体レーザ
JP2962069B2 (ja) 導波路構造半導体受光素子
US20220246781A1 (en) High modulation speed pin-type photodiode
JPH10270741A (ja) 半導体受光素子
JP3425571B2 (ja) 導波路型受光素子
JPS6261383A (ja) 半導体レ−ザおよびその製造方法
JP2001024211A (ja) 半導体受光素子
JPH09148616A (ja) 半導体導波路型受光素子およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301