JP2003174001A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2003174001A
JP2003174001A JP2001373929A JP2001373929A JP2003174001A JP 2003174001 A JP2003174001 A JP 2003174001A JP 2001373929 A JP2001373929 A JP 2001373929A JP 2001373929 A JP2001373929 A JP 2001373929A JP 2003174001 A JP2003174001 A JP 2003174001A
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Japan
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substrate
nozzle
warm air
ozone gas
water vapor
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Application number
JP2001373929A
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English (en)
Inventor
Naotada Maekawa
直嗣 前川
Kazumi Kanemoto
和己 金本
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理効率の高い洗浄処理を行うことができる
基板処理装置を提供する。 【解決手段】 基板Wはリフター20によって下降さ
れ、2本の回転ローラ30に渡される。回転ローラ30
は、基板Wを保持して回転させる。基板Wを回転させつ
つ、温風ノズル80からの温風供給によって基板Wを加
熱し、水蒸気ノズル50およびオゾンガスノズル60か
らそれぞれ水蒸気およびオゾンガスを基板Wに供給す
る。基板Wの表面においては、オゾンガスが分解して生
成された水酸基ラジカルによってレジスト剥離処理が行
われる。このときに、温風ノズル80からの温風供給に
よって基板Wを加熱するため、基板Wをレジスト剥離処
理に適した温度にすることができ、処理効率の高い洗浄
処理を行うことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光
ディスク用基板等(以下、「基板」と称する)の表面の
洗浄処理、レジスト除去処理特にオゾン(O3)を使用
した洗浄処理、レジスト除去処理を行う基板処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体や液晶ディスプレイなどを
製造する工程の一部には、上記基板のフォトリソグラフ
ィ処理が含まれている。フォトリソグラフィ処理におい
ては、基板にフォトレジスト(以下、単にレジストとす
る)を塗布し、基板上に形成されたレジスト膜にパター
ンの露光を行い、さらにその後現像処理を行う。現像処
理が完了した後、不要となったレジストは除去される。
【0003】従来、レジストの除去処理は硫酸(H2
4)を含む溶液によって行われていたが、近年は排液
処理が容易で環境への負荷の少ないオゾン水を用いたレ
ジスト除去処理が注目されつつある。オゾン水を使用し
て効果的にレジストを除去するためには、高温かつ高濃
度のオゾン水中に基板を浸漬する必要があるが、他の気
体と同様にオゾンの場合も溶液の温度が高くなると溶解
度が低下するため、高温かつ高濃度のオゾン水を生成す
ることが困難で、オゾン水を使用しても高いレジスト除
去処理速度を得ることができなかった。
【0004】このため、最近は基板に水蒸気とオゾンガ
スとを供給し、反応性に富む水酸基ラジカル等を多量に
生成してレジストを酸化・除去する手法が注目されつつ
ある。この手法であれば、基板の温度が高くても反応性
に富む水酸基ラジカル等を基板表面に効率良く供給する
ことができ、オゾン水を使用するよりも高い処理速度が
得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような水蒸気とオ
ゾンガスとを使用したレジスト除去処理においては、オ
ゾンガス中のオゾン濃度と水蒸気によって基板表面に付
着する水分量と基板の温度との3つの因子が最適化され
たときに最も効率良く処理が行われる。そして、一般に
他の条件が同じであれば、基板の温度が高いほどレジス
ト除去処理の処理効率が向上する。
【0006】しかしながら、従来にあっては、水蒸気を
熱源として基板が加熱され、水蒸気の温度によって基板
の温度が決定されていた。よって、供給する水蒸気の温
度が高くなれば基板の温度も高くなり処理効率が高まる
のであるが、水蒸気の温度を高くするとその圧力が著し
く大きくなり装置に特別な耐圧構造が必要となる。従っ
て、装置構成上の制約から水蒸気の上限温度が定めら
れ、それによって基板の加熱温度にも上限があったので
ある。
【0007】また、水蒸気を供給する主たる目的は基板
に水分を与えることであり、基板の温度を上げる場合に
は基板に付着する水分量が適量とならないおそれがあ
る。すなわち、従来においては、水分量を適切にする観
点からも水蒸気の温度を大きく高めることは困難であっ
た。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、処理効率の高い洗浄処理を行うことができる基
板処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、基板表面の処理を行う基板処理
装置において、基板を収容するチャンバと、前記チャン
バ内にて基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保
持された基板にオゾンガスを供給するオゾンガス供給手
段と、前記保持手段に保持された基板に水蒸気を供給し
て、当該基板の表面に水蒸気を凝縮させる水蒸気供給手
段と、前記保持手段に保持された基板に温風を供給し
て、当該基板を加熱する温風供給手段と、を備える。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る基板処理装置において、前記温風供給手段に、前
記水蒸気供給手段からの水蒸気供給開始よりも前に温風
供給を開始させ、少なくとも前記水蒸気供給手段からの
水蒸気供給開始までは前記保持手段に保持された基板に
温風を供給させている。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2の発明に係る基板処理装置において、前記温風
供給手段に、60℃以上200℃以下の温風を供給させ
ている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0013】<1.基板処理装置の構成>図1は、本発
明に係る基板処理装置1の全体構成を示す図である。ま
た、図2は、図1の基板処理装置の側面図である。な
お、図1および以降の各図にはそれらの方向関係を明確
にするため必要に応じてZ軸方向を鉛直方向とし、XY
平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。
【0014】この基板処理装置1は、基板に水蒸気とオ
ゾンガスとを供給してレジスト除去処理を行うことを基
本機能とするものであり、該基本機能の他にシリコン酸
化膜を除去する機能と基板の乾燥処理を行う機能とを有
している。基板処理装置1は、チャンバ10の内部に、
基板Wを昇降させるリフター20と、処理時に基板Wを
保持して回転させる回転ローラ30と、チャンバ10内
に純水のシャワーを吐出する純水ノズル40と、水蒸気
を吐出する水蒸気ノズル50と、オゾンガスを吐出する
オゾンガスノズル60と、フッ酸等の処理液の蒸気を吐
出する処理液ノズル70と、基板Wに温風を吐出する温
風ノズル80とを備えている。また、基板処理装置1
は、チャンバ10の外部に、各ノズルに処理液、処理ガ
ス、温風等を供給する機構およびチャンバ10内を減圧
する機構等を備えている。
【0015】チャンバ10は、基板Wを収容して処理を
行うための筐体である。チャンバ10の上部には蓋11
が設けられており、蓋11は図示を省略するスライド開
閉機構によって開閉可能とされている。蓋11が開放さ
れた状態においては、その開放部分を介してリフター2
0と装置外部の搬送ロボットとの間で基板Wの受け渡し
を行い、チャンバ10に対する基板Wの搬出入を行うこ
とができる。一方、蓋11が閉鎖された状態において
は、蓋11とチャンバ10との間がO−リングによって
シールされ、チャンバ10内部を密閉空間とすることが
できる。この状態においては、チャンバ10内のガスが
外部に漏れ出ることはなく、またチャンバ10の内部を
大気圧よりも低い減圧状態にすることができる。
【0016】リフター20は、リフターアーム23、3
本の保持棒21a、21b、21cおよび昇降駆動部2
2を備えている。昇降駆動部22は、リフターアーム2
3を鉛直方向(Z軸方向)に沿って昇降させる機能を有
している。リフターアーム23には、3本の保持棒21
a、21b、21cがその長手方向が略水平(Y軸方向
と平行)となるように固設されており、3本の保持棒2
1a、21b、21cのそれぞれには基板Wの外縁部が
はまり込んで基板Wを起立姿勢にて保持する複数の保持
溝が所定のピッチにて配列して設けられている。
【0017】このような構成により、リフター20は3
本の保持棒21a、21b、21cによって所定ピッチ
にて相互に平行に積層配列されて保持された複数の基板
Wを鉛直方向に沿って昇降させることができる。リフタ
ー20が上昇したときには、複数の基板Wを装置外部の
搬送ロボットとの受渡位置(図1中にて二点鎖線で示す
位置)に保持する。また、図1の実線にて示すように、
リフター20が回転ローラ30よりも下方に下降したと
きには、複数の基板Wが3本の保持棒21a、21b、
21cから回転ローラ30に渡される。なお、リフター
20の昇降駆動部22には、リフターアーム23を昇降
させる機構として、ボールネジを用いた送りネジ機構や
プーリとベルトを用いたベルト機構など種々の機構を採
用することが可能である。
【0018】図3は、回転ローラ30の斜視図である。
回転ローラ30は、円筒形状の棒状部材であって、その
外周面には基板Wの外縁部がはまり込んで基板Wを起立
姿勢にて保持する複数の保持溝31が所定のピッチにて
配列して刻設されている。そして、このような2本の回
転ローラ30がその長手方向をY軸方向に沿わすように
して相互に平行に回転駆動部32に連結保持されてい
る。なお、保持溝31を刻設するピッチは、上記の保持
棒21a、21b、21cに設けられた保持溝のピッチ
と同じである。従って、リフター20が下降するときに
は、複数の基板Wが3本の保持棒21a、21b、21
cの保持溝から回転ローラ30の保持溝31に渡され
る。逆に、リフター20が上昇するときには、複数の基
板Wが回転ローラ30の保持溝31から保持棒21a、
21b、21cの保持溝に渡される。
【0019】回転駆動部32は、Y軸方向と平行な軸を
回転中心として2本の回転ローラ30を同じ向きに等し
い回転速度にて回転させる。2本の回転ローラ30が複
数の基板Wを保持した状態で回転することによって、図
1中矢印AR1にて示すようにそれら複数の基板WをY
軸方向と平行な軸を回転中心としてXZ面内にて一斉に
回転させることができる。すなわち、回転ローラ30は
チャンバ10内に複数の基板Wを保持するとともに、そ
れら保持した基板Wを回転させるものである。
【0020】純水ノズル40は、外周面に複数の吐出孔
41を有する円筒部材である。チャンバ10内にはこの
ような純水ノズル40が2本設けられている。2本の純
水ノズル40は、チャンバ10内の上部に、それぞれの
長手方向をY軸方向に沿わすようにして相互に平行に設
置されている。複数の吐出孔41は、回転ローラ30の
保持溝31のピッチと同じピッチにて純水ノズル40の
長手方向に沿って一列に穿設されている。また、複数の
吐出孔41は、その吐出方向がXZ平面と平行かつ回転
ローラ30に保持された基板Wに向かうように設けられ
ている。そして、1本の純水ノズル40に設けられた吐
出孔41の数は回転ローラ30の保持溝31の数より1
つ多く、少なくとも隣接する保持溝31の中間点に対応
する位置(当該中間点含むXZ平面が純水ノズル40と
交わる位置)に吐出孔41が設けられている(図2参
照)。従って、純水ノズル40は、回転ローラ30に保
持された隣接する基板W間のそれぞれに純水を吐出する
ことができる。
【0021】2本の純水ノズル40は、配管42によっ
て純水供給源44と連通接続されている。配管42の途
中には、純水バルブ43が配設されている。純水バルブ
43を開放することによって、純水供給源44から2本
の純水ノズル40に純水を送給して吐出孔41から回転
ローラ30に保持された基板Wに純水をシャワー状に吐
出することができる。一方、純水バルブ43を閉鎖する
と、純水ノズル40からの純水吐出が停止される。
【0022】水蒸気ノズル50は、純水ノズル40と同
様、外周面に複数の吐出孔51を有する円筒部材であ
る。チャンバ10内にはこのような水蒸気ノズル50が
2本設けられている。2本の水蒸気ノズル50は、チャ
ンバ10内の上部であって純水ノズル40よりも下方
に、それぞれの長手方向をY軸方向に沿わすようにして
相互に平行に設置されている。複数の吐出孔51は、回
転ローラ30の保持溝31のピッチと同じピッチにて水
蒸気ノズル50の長手方向に沿って一列に穿設されてい
る。また、複数の吐出孔51は、その吐出方向がXZ平
面と平行かつ回転ローラ30に保持された基板Wに向か
うように設けられている。そして、1本の水蒸気ノズル
50に設けられた吐出孔51の数は回転ローラ30の保
持溝31の数より1つ多く、少なくとも隣接する保持溝
31の中間点に対応する位置(当該中間点含むXZ平面
が水蒸気ノズル50と交わる位置)に吐出孔51が設け
られている(図2参照)。従って、純水ノズル40と同
様に水蒸気ノズル50も、回転ローラ30に保持された
隣接する基板W間のそれぞれに水蒸気を吐出することが
できる。
【0023】2本の水蒸気ノズル50は、配管52によ
って水蒸気供給源54と連通接続されている。水蒸気供
給源54は純水から水蒸気を生成する機能を有する。配
管52の途中には、水蒸気バルブ53が配設されてい
る。水蒸気バルブ53を開放することによって、水蒸気
供給源54から2本の水蒸気ノズル50に水蒸気を送給
して吐出孔51から回転ローラ30に保持された基板W
に水蒸気を吐出することができる。一方、水蒸気バルブ
53を閉鎖すると、水蒸気ノズル50からの水蒸気吐出
が停止される。
【0024】オゾンガスノズル60も、純水ノズル40
と同様、外周面に複数の吐出孔61を有する円筒部材で
ある。チャンバ10内にはこのようなオゾンガスノズル
60が2本設けられている。2本のオゾンガスノズル6
0は、チャンバ10内の水蒸気ノズル50よりも下方
に、それぞれの長手方向をY軸方向に沿わすようにして
相互に平行に設置されている。複数の吐出孔61は、回
転ローラ30の保持溝31のピッチと同じピッチにてオ
ゾンガスノズル60の長手方向に沿って一列に穿設され
ている。また、複数の吐出孔61は、その吐出方向がX
Z平面と平行かつ回転ローラ30に保持された基板Wに
向かうように設けられている。そして、1本のオゾンガ
スノズル60に設けられた吐出孔61の数は回転ローラ
30の保持溝31の数より1つ多く、少なくとも隣接す
る保持溝31の中間点に対応する位置(当該中間点含む
XZ平面がオゾンガスノズル60と交わる位置)に吐出
孔61が設けられている(図2参照)。従って、純水ノ
ズル40と同様にオゾンガスノズル60も、回転ローラ
30に保持された隣接する基板W間のそれぞれにオゾン
ガスを吐出することができる。
【0025】2本のオゾンガスノズル60には、配管6
2の一端部が連通接続されている。配管62は2つに分
岐されて、そのうちの一方がオゾン配管62aとしてオ
ゾンガス供給源64と連通接続され、他方が窒素配管6
2bとして窒素ガス供給源65と連通接続されている。
オゾン配管62aの途中にはオゾンガスバルブ63が配
設され、窒素配管62bの途中には窒素ガスバルブ66
が配設されている。
【0026】オゾンガスバルブ63を開放することによ
って、オゾンガス供給源64から2本のオゾンガスノズ
ル60にオゾンガスを送給して吐出孔61から回転ロー
ラ30に保持された基板Wにオゾンガスを吐出すること
ができる。一方、オゾンガスバルブ63を閉鎖すると、
オゾンガスノズル60からのオゾンガス吐出が停止され
る。また、窒素ガスバルブ66を開放することによっ
て、窒素ガス供給源65から2本のオゾンガスノズル6
0に窒素ガス(N2)を送給して吐出孔61から回転ロ
ーラ30に保持された基板Wに窒素ガスを吐出すること
ができる。一方、窒素ガスバルブ66を閉鎖すると、オ
ゾンガスノズル60からの窒素ガス吐出が停止される。
【0027】処理液ノズル70も、純水ノズル40と同
様、外周面に複数の吐出孔71を有する円筒部材であ
る。チャンバ10内にはこのような処理液ノズル70が
2本設けられている。2本の処理液ノズル70は、チャ
ンバ10内の温風ノズル80よりも下方に、それぞれの
長手方向をY軸方向に沿わすようにして相互に平行に設
置されている。複数の吐出孔71は、回転ローラ30の
保持溝31のピッチと同じピッチにて処理液ノズル70
の長手方向に沿って一列に穿設されている。また、複数
の吐出孔71は、その吐出方向がXZ平面と平行かつ回
転ローラ30に保持された基板Wに向かうように設けら
れている。そして、1本の処理液ノズル70に設けられ
た吐出孔71の数は回転ローラ30の保持溝31の数よ
り1つ多く、少なくとも隣接する保持溝31の中間点に
対応する位置(当該中間点含むXZ平面が処理液ノズル
70と交わる位置)に吐出孔71が設けられている(図
2参照)。従って、純水ノズル40と同様に処理液ノズ
ル70も、回転ローラ30に保持された隣接する基板W
間のそれぞれにフッ酸蒸気等を吐出することができる。
【0028】2本の処理液ノズル70には、配管72の
一端部が連通接続されている。配管72は3つに分岐さ
れて、そのうちの一つがIPA配管72aとしてIPA
蒸気供給源74と連通接続され、別の一つがフッ酸配管
72bとしてフッ酸蒸気供給源76と連通接続され、さ
らに残りの一つが酢酸配管72cとして酢酸供給源78
と連通接続されている。IPA配管72aの途中にはI
PAバルブ73が配設され、フッ酸配管72bの途中に
はフッ酸蒸気バルブ75が配設され、酢酸配管72cの
途中には酢酸バルブ77が配設されている。
【0029】IPAバルブ73を開放することによっ
て、IPA蒸気供給源74から2本の処理液ノズル70
にIPA(イソプロピルアルコール)の蒸気を送給して
吐出孔71から回転ローラ30に保持された基板WにI
PA蒸気を吐出することができる。一方、IPAバルブ
73を閉鎖すると、処理液ノズル70からのIPA蒸気
吐出が停止される。また、フッ酸蒸気バルブ75を開放
することによって、フッ酸蒸気供給源76から2本の処
理液ノズル70にフッ酸(HF)の蒸気を送給して吐出
孔71から回転ローラ30に保持された基板Wにフッ酸
蒸気を吐出することができる。フッ酸蒸気バルブ75を
閉鎖すると、処理液ノズル70からのフッ酸蒸気吐出が
停止される。さらに、酢酸バルブ77を開放することに
よって、酢酸供給源78から2本の処理液ノズル70に
酢酸(CH3COOH)を送給して吐出孔71から回転
ローラ30に保持された基板Wに酢酸のミストを吐出す
ることができる。酢酸バルブ77を閉鎖すると、処理液
ノズル70からの酢酸ミスト吐出が停止される。
【0030】なお、本実施形態においては、IPAおよ
びフッ酸を蒸気の形態にて吐出し、酢酸を霧状のミスト
の形態にて吐出するようにしているが、これらの供給形
態は限定されるものではなく、例えばIPAおよびフッ
酸をミストの形態にて吐出し、酢酸をシャワーの形態に
て吐出するようにしても良い。
【0031】図4は、温風ノズル80の斜視図である。
温風ノズル80は、円筒部材の長手方向に沿ってスリッ
トSLを設けている。チャンバ10内にはこのような温
風ノズル80が2本設けられている。2本の温風ノズル
80は、回転ローラ30に保持された基板Wの側方の両
側に、それぞれの長手方向をY軸方向に沿わすようにし
て相互に平行に配置されている。従って、温風ノズル8
0のスリットSLも回転ローラ30に保持された複数の
基板Wの配列方向(Y方向)に沿って延びることとな
り、その吐出方向は回転ローラ30に保持された基板W
に向かうようにされている。よって、温風ノズル80
は、回転ローラ30に保持された複数の基板Wのそれぞ
れに温風を供給することができる。
【0032】2本の温風ノズル80は、配管82によっ
て温風発生器81と連通接続されている。温風発生器8
1はコイルヒータと送風機とを内蔵しており、当該コイ
ルヒータを発熱させて送風機からエアを吹き付けること
によって温風を発生させる。温風発生器81を駆動する
と、温風発生器81から配管82を経て温風ノズル80
に温風が送給される。送給された温風は温風ノズル80
のスリットSLから回転ローラ30に保持された基板W
に供給される。一方、温風発生器81の駆動を停止する
と、温風ノズル80からの温風吐出が停止される。
【0033】温風ノズル80のスリットSL近傍には、
温度計85が設置されている。温度計85は、例えば熱
電対を用いて構成されており、温風ノズル80のスリッ
トSLから吐出される温風の温度を計測する。温度計8
5によって計測された温度は、後述するコントローラ9
9に伝達される。
【0034】また、チャンバ10には排気管91が連通
接続されている。排気管91の途中には真空ポンプ90
が配設されている。真空ポンプ90を作動させることに
よってチャンバ10内を大気圧未満に減圧することがで
きる。
【0035】また、チャンバ10の底部には排液管92
が連通接続されている。排液管92は装置外部の排液ド
レイン94に接続されるとともに、その途中には排液バ
ルブ93が設けられている。排液バルブ93を開放する
ことによって、基板Wの処理によって生じた排液はチャ
ンバ10の底部から排液管92を経て排液ドレイン94
へと排出される。
【0036】さらに、基板処理装置1には装置全体を管
理するコントローラ99が設けられている。コントロー
ラ99は、コンピュータを用いて構成されており、昇降
駆動部22、回転駆動部32、温風発生器81、温度計
85、真空ポンプ90および各バルブと電気的に接続さ
れ、それらとの間で信号の送受信を行って動作を制御す
る。例えば、温度計85からの測温結果を受け取って温
風発生器81をフィードバック制御し、温風ノズル80
から予め設定された所定の温度の温風が吐出されるよう
にしている。
【0037】<2.基板処理装置の動作>次に、上記構
成を有する基板処理装置1の動作について説明する。図
5は、基板処理装置1における処理手順の概略を示すフ
ローチャートである。また、図6は、基板処理装置1に
おける動作のタイミングチャートである。図5に示すよ
うに、基板処理装置1における処理手順の概略は、フッ
酸による基板Wの表面処理を行った後、オゾンによる表
面処理を行い、さらにその後基板Wの乾燥処理を連続し
て行うというものである。なお、これらの処理は全てコ
ントローラ99が各部を制御することによって実行され
るものである。
【0038】図5の処理に先立ってレジスト塗布、露
光、現像の各処理工程を経た複数の基板Wが時刻t0に
基板処理装置1に搬入される。このときには、蓋11が
開放されるとともに、リフター20が受渡位置(図1の
二点鎖線位置)まで上昇している。そして、装置外の搬
送ロボットがレジスト除去処理の対象であって予め所定
ピッチにて積層配列された複数の基板Wを搬送してそれ
らを一括してリフター20に渡す。リフター20の保持
棒21a、21b、21cは所定ピッチにて積層配列さ
れた複数の基板Wを起立姿勢にて保持する。その後、リ
フター20が回転ローラ30よりも下方に下降して複数
の基板Wが2本の回転ローラ30に渡されるとともに、
蓋11が閉鎖されてチャンバ10内が密閉空間とされ
る。2本の回転ローラ30も所定ピッチにて積層配列さ
れた複数の基板Wを起立姿勢にて保持する。
【0039】次に、時刻t1から時刻t4まではフッ酸
による表面処理(ステップS1)が行われる。まず、時
刻t1にて回転駆動部32によって2本の回転ローラ3
0が回転を開始するとともに、温風発生器81が駆動を
開始して温風ノズル80からの温風吐出が行われる。2
本の回転ローラ30が回転することによってそれらに保
持された複数の基板WもY軸方向と平行な軸を回転軸と
して一斉に回転する。つまり、複数の基板Wは各ノズル
からの吐出方向と平行な面内にて回転する。
【0040】また、回転ローラ30に保持された複数の
基板Wに温風ノズル80から温風が供給されることによ
ってそれら複数の基板Wが加熱される。このときには、
温風ノズル80から基板Wに供給される温風の温度が温
度計85によって計測される。そして、温風の設定温度
値が予めコントローラ99に設定されており、コントロ
ーラ99は、温度計85による実測値に基づいて、温風
ノズル80から供給される温風の温度が上記設定温度値
となるように温風発生器81を制御する。
【0041】温風ノズル80は60℃以上200℃以下
の温風を供給することができ、除去対象となるレジスト
の種類に応じて異なる温度の温風を供給する。すなわ
ち、レジストの種類によってオゾンによる剥離効率が最
も良好な温度が異なり、温風ノズル80はレジスト剥離
に最適な温度の温風を供給するのである。例えば、除去
対象となるレジストの種類がD−UVのレジストである
場合には、温風ノズル80から約190℃の温風が供給
されるようにコントローラ99が温風発生器81を制御
する。
【0042】温風ノズル80から供給される温風の温度
が60℃未満では基板Wの加熱によるレジスト剥離促進
効果が得られ難い。また、温風の温度が200℃より高
いと温風ノズル80等の装置構成部材に与える熱的負荷
が大きすぎる。このため、温風ノズル80からは60℃
以上200℃以下の温風を供給するようにしている。
【0043】なお、本実施形態では、回転ローラ30に
よる基板Wの回転および温風ノズル80からの温風供給
はフッ酸による表面処理、オゾンによる表面処理、その
後の乾燥処理の全ての処理工程を通じて継続される。
【0044】次に、時刻t2にフッ酸蒸気バルブ75を
開放して処理液ノズル70から回転ローラ30に保持さ
れた基板Wにフッ酸蒸気を供給する。供給されたフッ酸
蒸気の一部は基板Wの表面に形成されたシリコン酸化物
(SiO2)に作用してこれを分解除去する。また、フ
ッ酸蒸気は基板Wの不要なレジストにも作用してこれを
遊離させるいわゆるリフトオフ効果をも有する。
【0045】次に、時刻t3にフッ酸蒸気バルブ75を
閉鎖するとともに、純水バルブ43および窒素ガスバル
ブ66を開放する。これにより、純水ノズル40から基
板Wに純水のシャワーが供給されるとともに、チャンバ
10内にオゾンガスノズル60から窒素ガスが供給され
る。すなわち、窒素ガスの雰囲気中にて純水による基板
Wのリンス処理が行われ、基板Wに付着していたフッ酸
が洗い流される。不活性な窒素ガス雰囲気中にて基板W
のリンス処理を行うため、基板W表面の酸化が防止され
る。なお、このときに排液バルブ93も開放されてお
り、生じた排液は排液管92から排液ドレイン94へと
排出される。
【0046】その後、時刻t4に純水バルブ43および
窒素ガスバルブ66を閉鎖して純水によるリンス処理を
終了する。これにより、基板Wの表面をフッ酸で洗浄し
た後に純水でリンス処理を行うという一連のフッ酸表面
処理(ステップS1)が完了する。次に、時刻t4から
時刻t11まではオゾンによる表面処理(ステップS
2)が行われる。
【0047】時刻t4には真空ポンプ90を作動させる
とともに、他の全てのバルブを閉鎖する。これにより、
チャンバ10内の雰囲気ガスが排気管91を経て排出さ
れチャンバ10内が大気圧未満に減圧される。
【0048】次に、時刻t5に真空ポンプ90の動作を
停止するとともに、水蒸気バルブ53を開放する。これ
により、水蒸気ノズル50から基板Wに水蒸気が供給さ
れる。供給された水蒸気は基板Wの表面に凝縮し、その
結果基板Wの表面には薄い水膜が形成される。このとき
に、チャンバ10内が大気圧未満の減圧状態となってい
るため、水蒸気ノズル50から吐出された水蒸気は迅速
かつ均一にチャンバ10内に拡散し、基板Wの表面に均
一に凝縮する。
【0049】次に、時刻t6においては、水蒸気ノズル
50からの水蒸気供給を続行しつつ、オゾンガスバルブ
63および酢酸バルブ77を開放する。これにより、オ
ゾンガスノズル60から基板Wにオゾンガスが供給され
るとともに、処理液ノズル70から酢酸ミストが供給さ
れる。従って、基板W表面に形成された薄い水膜の外側
からオゾンガスおよび酢酸ミストが供給されることとな
る。
【0050】このときに、純水とオゾンガスとが反応し
て水酸基ラジカルが生成され、その水酸基ラジカルが水
膜中を移動して基板Wの表面に到達し、基板W表面のレ
ジストに作用してこれを分解する。水蒸気が凝縮して形
成される水膜は薄いため、該水膜中を移動して基板Wの
表面に到達する前に自己分解を起こす水酸基ラジカルは
少なく、効果的にレジスト膜を分解することができる。
【0051】また、酢酸ミストはオゾンの分解促進剤と
して作用する。すなわち、オゾンガスと酢酸とが混合さ
れることによって、オゾンガスの分解が促進されてより
大量の水酸基ラジカルが生成される。大量に生成された
水酸基ラジカルがレジストの分解に寄与することによっ
てより迅速にレジスト膜を分解することができる。
【0052】所定時間のオゾンによる処理を行い時刻t
7に到達した時点でオゾンガスバルブ63および酢酸バ
ルブ77を閉鎖し、オゾンガスおよび酢酸の供給を停止
する。それと同時(時刻t7)に、純水バルブ43を開
放して純水ノズル40から基板Wに純水のシャワーを供
給する。この純水シャワーによって基板Wの表面に分解
されて残渣の状態で付着していたレジストが洗い流さ
れ、レジスト剥離が完了する。
【0053】次に、時刻t8に水蒸気バルブ53および
純水バルブ43を閉鎖して、水蒸気および純水シャワー
の供給を停止する。それと同時に、窒素ガスバルブ66
を開放し、真空ポンプ90を作動させる。チャンバ10
内を強制排気しつつオゾンガスノズル60から窒素ガス
の供給を行うことにより、チャンバ10内をオゾンガス
雰囲気から窒素ガス雰囲気に迅速に置換することができ
る。
【0054】その後、時刻t9に窒素ガスの供給を続行
しつつ、真空ポンプ90の動作を停止する。これによ
り、チャンバ10内が窒素ガス雰囲気にて満たされるこ
ととなる。そして、時刻t10に窒素ガスバルブ66を
閉鎖して窒素ガスの供給を停止する。これにより、基板
W表面のレジストを水蒸気による水膜、オゾンガス、酢
酸の組み合わせで分解し、その分解された残渣を純水シ
ャワーで流すという一連のオゾン表面処理(ステップS
2)が完了する。次に、時刻t11から時刻t14まで
は基板Wの乾燥処理(ステップS3)が行われる。
【0055】まず、時刻t11にIPAバルブ73を開
放して処理液ノズル70から基板WにIPA蒸気を供給
する。供給されたIPA蒸気は基板Wの表面に凝縮し、
基板W表面に付着した水分と置換する。
【0056】その後、時刻t12にIPAバルブ73を
閉鎖してIPA蒸気の供給を停止するとともに、窒素ガ
スバルブ66を開放し、かつ真空ポンプ90を作動させ
る。チャンバ10内を排気しつつオゾンガスノズル60
から窒素ガスの供給を行うことにより、チャンバ10内
がIPA雰囲気から窒素ガス雰囲気に置換される。ま
た、このときには、真空ポンプ90による排気流量より
もオゾンガスノズル60からの窒素ガスの供給流量が少
なくなるようにしておく。このようにすれば、チャンバ
10内を窒素ガス雰囲気に置換しつつ減圧することがで
き、基板Wに付着したIPAの沸点が低下して、IPA
が急速に気化する。従って、いわゆるIPAによる減圧
乾燥が実行され、基板Wに付着したIPAが迅速に乾燥
する。
【0057】時刻t13には、窒素ガスの供給を続行し
つつ、真空ポンプ90の動作を停止する。これにより、
チャンバ10内が窒素ガス雰囲気にて満たされ、大気圧
にまで復圧することとなる。そして、時刻t14に窒素
ガスバルブ66を閉鎖して窒素ガスの供給を停止する。
また、時刻t14には、2本の回転ローラ30を停止す
ることによってそれらに保持された複数の基板Wの回転
も停止するとともに、温風発生器81の駆動を停止して
温風ノズル80からの温風吐出をも停止する。これによ
り、基板Wに付着していた水分をIPAの減圧乾燥によ
り乾燥するという一連の乾燥処理(ステップS3)が完
了する。
【0058】その後、リフター20が上昇して複数の基
板Wを2本の回転ローラ30から受け取り、さらに複数
の基板Wを保持して受渡位置まで上昇する。また、この
とき同時に蓋11が開放される。そして、装置外の搬送
ロボットが処理済の基板Wをリフター20から受け取っ
てチャンバ10から搬出し、全ての処理が完了する。
【0059】このようにすれば、フッ酸による表面処
理、オゾンによる表面処理、乾燥処理の全ての工程を通
じて回転ローラ30によって基板Wが回転されているた
め、均一な処理を行うことができる。例えば、オゾンに
よる表面処理時に、基板Wを回転させていなければ、基
板Wの面のうち水蒸気ノズル50およびオゾンガスノズ
ル60のそれぞれに近い位置と遠い位置との間で処理条
件が異なることとなり、均一なレジスト剥離処理が阻害
されるおそれがある。そこで本実施形態のように、回転
ローラ30によって基板Wを回転させつつ水蒸気ノズル
50から水蒸気を供給するようにすれば、基板Wの全面
に均一な条件にて水蒸気を供給して均一な水膜を形成す
ることができる。また、回転ローラ30によって基板W
を回転させつつオゾンガスノズル60からオゾンガスを
供給するようにすれば、基板Wの全面に均一にオゾンガ
スを供給して均一なレジスト剥離処理を行うことができ
る。なお、同様に、フッ酸による表面処理および乾燥処
理についても、基板Wを回転させることにより均一な処
理を行うことができる。
【0060】また、回転ローラ30によって基板Wを回
転させつつ温風ノズル80からの温風吐出を行うことに
より、基板Wを均一に加熱することができる。基板Wを
加熱することによってオゾンによるレジスト分解の速度
が高くなるのであるが、このときに基板Wを均一に加熱
することにより、レジスト剥離に対する温度因子をも均
一にすることができ、均一なレジスト剥離処理を行うこ
とができる。
【0061】また、基板Wの加熱を温風ノズル80から
の温風吐出によって行っているため、温風の温度をレジ
ストの種類に応じた最適な温度にすれば、レジスト剥離
処理の処理効率を最適なものとすることができる。すな
わち、従来は水蒸気ノズル50から供給される水蒸気に
よって基板Wの表面に薄い水膜を形成するとともに、基
板Wの加熱をも行っていたのであるが、既述したよう
に、水蒸気の温度を高くすることは困難であり、また水
蒸気の温度を高くすると基板Wの表面に最適な水膜が形
成されないおそれもあった。そこで、本実施形態のよう
にすれば、温風ノズル80からの温風吐出によって基板
Wを加熱しているため、供給する水蒸気の条件は基板W
の表面に薄い水膜を形成するのに最適なものとしつつ、
温風の温度をレジストの種類に応じた最適なものとする
ことにより、レジスト剥離処理の処理効率を最適なもの
とすることができるのである。また、温風であれば水蒸
気よりも装置に大きな負担をかけることなく容易に高温
にすることができる。
【0062】また、少なくとも隣接する保持溝31の中
間点に対応する位置に各ノズルの吐出孔を設けているた
め、回転ローラ30に保持された複数の基板Wの全てに
確実に水蒸気やオゾンガス等を供給することができる。
【0063】<3.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。例えば、上記実施形態においては、フッ
酸による表面処理、オゾンによる表面処理、その後の乾
燥処理の全ての処理工程を通じて回転ローラ30によっ
て基板Wを回転させるようにしていたが、少なくともオ
ゾンによる表面処理時に基板Wを回転させれば良い。そ
れにより、均一なレジスト剥離処理を行うことができ
る。
【0064】また、上記実施形態では、回転ローラ30
が保持溝にて複数の基板Wを直接保持回転させていた
が、基板Wを所定形状のケーシングに固定保持し、その
ケーシングを回転ローラ30によって回転させるように
しても良い。このようにすれば、回転ローラ30と基板
Wの端縁部との摺動による発塵を防止することができ
る。
【0065】また、上記実施形態においては、フッ酸に
よる表面処理、オゾンによる表面処理、乾燥処理の全て
の処理工程を通じて温風ノズル80からの温風吐出によ
る基板Wの加熱を行うようにしていたが、これに限定さ
れるものではなく、水蒸気ノズル50からの水蒸気供給
開始(図6の時刻t5)よりも前に温風供給を開始し、
少なくとも水蒸気ノズル50からの水蒸気供給開始まで
は回転ローラ30に保持された基板Wに温風を供給して
加熱するようにすれば良い。温風供給による基板Wの加
熱は、オゾンによるレジスト分解速度を高めるために行
うものであり、オゾンガス供給時(図6の時刻t6から
時刻t7の間)に基板Wの温度が高められていればその
目的は達成される。そして、水蒸気ノズル50から水蒸
気が供給されるまで温風供給によって基板Wを加熱して
おけば、その後は水蒸気ノズル50から供給される水蒸
気の熱によって基板Wの温度低下が最小限に抑制される
こととなる。このため、少なくとも図6の時刻t5まで
温風ノズル80からの温風吐出により基板Wを加熱して
おくようにすれば良い。
【0066】また、上記実施形態では、温風ノズル80
から60℃以上200℃以下の温風を供給するようにし
ていたが、本発明に係る技術は特に水蒸気ノズル50か
ら供給される水蒸気の温度以上の温風を供給して基板W
を加熱したい場合、つまりレジスト剥離処理に高温を必
要とする場合に有効である。例えば上記のD−UVのレ
ジストの如く、レジストの種類によっては基板Wを15
0℃以上に加熱したい場合もあり、既述したような理由
によって150℃以上の水蒸気を供給することは困難で
ある。このような場合であっても、温風ノズル80から
の温風供給であれば、容易に150℃以上の温風を供給
することができる。水蒸気ノズル50からは150℃未
満の水蒸気を供給して基板Wの表面に薄い水膜を形成
し、温風ノズル80からは水蒸気ノズル50から供給さ
れる水蒸気の温度以上の温風を供給して基板Wを加熱す
ることにより、レジスト剥離処理の処理効率をより高め
ることができるのである。
【0067】また、上記実施形態では、乾燥処理時に基
板WにIPA蒸気を供給するようにしていたが、これに
限定されず他の有機溶剤の蒸気を供給するようにしても
良い。ここでいう有機溶剤は親水性の有機溶剤であり、
水溶性の有機溶剤である。詳述すると、水と混合し、そ
の混合物の沸点を下げる液体である。このような有機溶
剤としては、ケトン類、エーテル類、多価アルコールを
使用することができる。例えば、ケトン類としては、ア
セトン、ジエチルケトン等が使用でき、エーテル類とし
てはメチルエーテル、エチルエーテル等が使用でき、多
価アルコールとしてはエチレングリコール等を使用する
ことができる。なお、金属等の不純物の含有量が少ない
ものが市場に多く提供されている点などからすると、本
実施形態の如くイソプロピルアルコール(IPA)を使
用するのが最も好ましい。
【0068】また、上記実施形態では、図6の時刻t5
から時刻t8までの間、基板Wに水蒸気の供給を行って
いたが、水蒸気を供給する目的は基板Wの表面に薄い水
膜を形成することであるため、そのような水膜を形成で
きるのであれば少なくともオゾンガスの供給開始時点
(時刻t6)まで水蒸気供給を行うようにすれば良い。
【0069】また、図6の時刻t7から時刻t8までの
間は純水シャワーによって基板Wの表面に分解されて残
渣の状態で付着していたレジストを洗い流していたが、
純水シャワーの供給を行わず、水蒸気ノズル50からの
水蒸気の吐出によってレジストを洗い流すようにしても
良い。
【0070】また、水蒸気ノズル50やオゾンガスノズ
ル60等には複数の吐出孔を設けるようにしていたが、
それらの形態を温風ノズル80(図4)のようにしても
良い。逆に、温風ノズル80の形態を水蒸気ノズル50
の如く円筒表面に複数の吐出孔を備える形態にしても良
い。
【0071】さらに、上記実施形態においては、水蒸気
供給源54から2本の水蒸気ノズル50に水蒸気を供給
するようにしていたが、これに限定されるものではな
く、チャンバ10内に抵抗加熱式のヒータを設け、それ
によって純水を加熱して水蒸気を発生させるようにして
も良い。
【0072】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、基板を収容するチャンバと、チャンバ内にて
基板を保持する保持手段と、保持手段に保持された基板
にオゾンガスを供給するオゾンガス供給手段と、保持手
段に保持された基板に水蒸気を供給して、当該基板の表
面に水蒸気を凝縮させる水蒸気供給手段と、保持手段に
保持された基板に温風を供給して、当該基板を加熱する
温風供給手段と、を備えるため、温風供給手段からの温
風によって基板を最適な温度に加熱することができ、処
理効率の高い洗浄処理を行うことができる。
【0073】また、請求項2の発明によれば、水蒸気供
給手段からの水蒸気供給開始よりも前に温風供給を開始
し、少なくとも水蒸気供給手段からの水蒸気供給開始ま
では保持手段に保持された基板に温風を供給するため、
洗浄処理時には基板の温度を高温に維持することがで
き、処理効率の高い洗浄処理を行うことができる。
【0074】また、請求項3の発明によれば、温風供給
手段が60℃以上200℃以下の温風を供給するため、
基板を最適な温度に加熱することができ、処理効率の高
い洗浄処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の全体構成を示す図
である。
【図2】図1の基板処理装置の側面図である。
【図3】回転ローラの斜視図である。
【図4】温風ノズルの斜視図である。
【図5】図1の基板処理装置における処理手順の概略を
示すフローチャートである。
【図6】図1の基板処理装置における動作のタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1 基板処理装置 10 チャンバ 20 リフター 30 回転ローラ 40 純水ノズル 50 水蒸気ノズル 60 オゾンガスノズル 70 処理液ノズル 80 温風ノズル 81 温風発生器 85 温度計 90 真空ポンプ 99 コントローラ 100 処理槽 W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C03C 23/00 H01L 21/306 J (72)発明者 金本 和己 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2H090 HC18 JA13 JB02 JC08 JC19 3B201 AA01 AB23 AB33 AB47 BB02 BB11 BB22 BB82 BB93 BB98 CC13 CD11 CD35 4G059 AA08 AB19 AC30 5F043 AA40 BB27 DD07 EE40 GG10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面の処理を行う基板処理装置であ
    って、 基板を収容するチャンバと、 前記チャンバ内にて基板を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された基板にオゾンガスを供給する
    オゾンガス供給手段と、 前記保持手段に保持された基板に水蒸気を供給して、当
    該基板の表面に水蒸気を凝縮させる水蒸気供給手段と、 前記保持手段に保持された基板に温風を供給して、当該
    基板を加熱する温風供給手段と、を備えることを特徴と
    する基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置において、 前記温風供給手段は、前記水蒸気供給手段からの水蒸気
    供給開始よりも前に温風供給を開始し、少なくとも前記
    水蒸気供給手段からの水蒸気供給開始までは前記保持手
    段に保持された基板に温風を供給することを特徴とする
    基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の基板処
    理装置において、 前記温風供給手段は、60℃以上200℃以下の温風を
    供給することを特徴とする基板処理装置。
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