JP2003172455A - パネル組立式タンク用止水パッキンとパネル組立式タンクの水密施工方法 - Google Patents

パネル組立式タンク用止水パッキンとパネル組立式タンクの水密施工方法

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JP2003172455A
JP2003172455A JP2001372087A JP2001372087A JP2003172455A JP 2003172455 A JP2003172455 A JP 2003172455A JP 2001372087 A JP2001372087 A JP 2001372087A JP 2001372087 A JP2001372087 A JP 2001372087A JP 2003172455 A JP2003172455 A JP 2003172455A
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Daisuke Endo
大輔 遠藤
Hirobumi Hashimoto
博文 橋本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パネル組立式タンク用止水パッキン5と、パ
ネル組立式タンク用止水パッキン5を用いたことで、パ
ネル組立式タンクの単位パネル4の継ぎ目となる十字交
点部1、T字交点部2、コーナー交点部3の水密が容易
に行えるような水密施工方法。 【解決手段】 パネル組立式タンクにおいて、止水パッ
キン5に吸水膨潤性不織布8と発泡ゴム弾性体を複合化
したことを特徴するパネル組立式タンク用止水パッキ
ン。また、発泡ゴム弾性体は、25%圧縮強度0.01
MPa以下であることを特徴とする。パネル組立式タン
クの水密施工方法においては、パネル組立式タンクに構
成される十字交点部1、T字交点部2、コーナー交点部
3に、上記止水パッキン5、組立パッキン6、接合箇所
に応じて、吸水膨潤性不織布8、幅広パッキン7を用い
たパネル組立式タンクの水密施工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業状の利用分野】本発明は、FRP製及びSUS製
のパネル組立式タンクに適用されるパネル組立式タンク
用止水パッキンとパネル組立式タンクの水密施工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、単位パネルのフランジ
部でのボルト接合によって、組立られるパネル組立式タ
ンクは、単位パネルの接合部での止水性向上が課題であ
った。特に底壁単位パネルと側壁単位パネルとの接合部
では、単位パネル同士の交点部で隙間が発生しやすく漏
水しやすい。
【0003】そこで、単位パネル同士の接合部には、単
位パネルのフランジ部内側に当て板材を当てるなどして
単位パネルのフランジ部に形成されたボルト穴に挿通さ
れたボルトにナットを螺合して締め付けることで、剛性
をあげて水圧荷重や地震変動圧による変形を最大限抑制
し、さらにこの形状に即したパッキンを用いて止水性を
向上させるなどの方法が採られていた。
【0004】例えば、特開平7−27230のようなT
字パッキンを用いて側壁単位パネルと底壁単位パネルと
の接合部で、止水性を向上させようとしてきた。また、
長方型の止水パッキンゴムを利用し、ゴム弾性体の反縮
反発力で止水性を保証していた。そのため、荷重の偏り
などで、パネル組立タンク自体が変形して、接合部が開
くなどして止水パッキンのゴム弾性体の圧縮反発力が低
下すると止水性も低下し、漏水に至ることになる。
【0005】近年、吸水性パッキンのパネル組立式タン
クへの利用が行われてきたが、吸水限界を超えると漏水
し、さらにコスト高になると問題もある。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明は、上記の問題を鑑みな
されたパネル組立式タンクの単位パネルの接合部に目地
充填する止水パッキンにおいて、止水パッキン5に吸水
膨潤性不織布8を用いたことを特徴とするパネル組立式
タンク用止水パッキンを提供するものである。
【0007】また、止水パッキン5に吸水膨潤性不織布
8と発泡ゴム弾性体9とを複合化したものを用いたこと
を特徴とするパネル組立式タンク用止水パッキン5を提
供するものである。
【0008】また、発泡ゴム弾性体9は、25%圧縮強
度0.01MPa以下のEPDM発泡体、PVC発泡
体、ウレタンゴム、シリコンゴムを用いたパネル組立式
タンク用止水パッキン5を提供するものである。
【0009】また、本発明はパネル組立式タンクであっ
て、パネル組立式タンクの側壁あるいは底壁で4枚の単
位パネル4が付き合わされて構成される十字交点部1に
おいて、単位パネルのフランジ面から順に、請求項1及
至3記載のパネル組立式タンク用止水パッキン5、組立
パッキン6を用いて目地充填したことを特徴とする。
【0010】また、パネル組立式タンクの側壁と底壁の
各2枚の単位パネル4が付き合わされて構成されるT字
交点部2において、側壁単位パネルから順に、請求項1
及至3記載のパネル組立式タンク用止水パッキン5、組
立パッキン6、吸水膨潤性不織布8を用いて目地充填し
たことを特徴とする。
【0011】また、パネル組立式タンクの2枚の側壁単
位パネル4と1枚の底壁単位パネル4が付き合わされて
構成されるコーナー交点部3において、底壁単位パネル
側から順に、請求項1及至3記載のパネル組立式タンク
用止水パッキン5、組立パッキン6、幅広パッキン7、
吸水膨潤性不織布8を用いて目地充填したことを特徴と
する。
【0012】また、本発明はパネル組立式タンクの水密
施工方法であって、パネル組立式タンクの側壁あるいは
底壁で4枚の単位パネル4が付き合わされて構成される
十字交点部1、側壁と底壁の各2枚の単位パネルが付き
合わされて構成されるT字交点部2において、目地充填
される少なくとも1本の組立パッキン8が、単位パネル
のフランジ端部より3〜7mm突出するように長めに設
定されているとともに、各フランジのボルト穴に挿通さ
れたボルトにナットを螺合して締め付け、組み立てるこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施形態】以下本発明の実施形態を図1〜図1
1に基づいて説明する。ゴム弾性と吸水力の二種類の特
性を併用し、両者の欠点を補いながら止水の信頼性を高
める設計を行う必要があり、そこで、パッキンのゴム弾
性力で基本的な止水をはかり、それでも発生する微小な
隙間からの漏水を吸水する組み合わせることを考えた。
【0014】そこで、本発明の基本思想としては、タン
ク内面接水側にはパッキン類を設置しておき、パッキン
類の微小な隙間から漏水した場合のために、単位パネル
フランジ面からパッキン類よりも外側に水膨潤性繊維か
らなる不織布を配置することとした。
【0015】図3〜図5に示すように、本発明で用いる
パッキンとしては、止水パッキン5、組立パッキン6、
幅広パッキン8の3種類がある。止水パッキン5に積層
されている発泡ゴム弾性体9、組立パッキン8、幅広パ
ッキン9の素材としては、発泡ゴム弾性体であるゴムス
ポンジ素材なら特に限定されないが、例えば、EPDM
発泡体、PVC発泡体、シリコーン樹脂発泡体、ウレタ
ン樹脂発泡体等が上げられる。
【0016】発泡ゴム弾性体の基本物性としては、25
%圧縮力で0.02〜0.1MPaの範囲であり、さら
に独立気泡であることが望ましい。25%圧縮力で0.
1MPaより大きい場合は、単位パネル4のフランジ同
士をボルトで止結する際に、隙間を生じやすく、過度の
ボルト止結が必要となるため、単位パネル4の破損ある
いは単位パネル4が破損しない場合でも施工に非常に手
間が掛かってしまう。また、独立気泡でなく連続気泡で
ある場合は、連続した気泡から漏水のおそれがあるため
好ましくない。
【0017】形状としては、特に限定はしなく矩形状あ
るいは平板状でも構わないが、図10〜図11に示すよ
うに、平板にリブを付けたりするリブ付組立パッキン1
3、平板にテーパによる突起を設けたりするテーパー付
組立パッキン14が面圧を稼ぐ観点から好ましい。但
し、圧縮強度の機械特性が0.02MPaより小さい場
合は静水圧に負け、0.1MPaより大きい場合は単位
パネル同士の交点部での充填性が極端に落ちることが分
かっている。
【0018】図3〜図4に示すように、単位パネル4間
の組立パッキン6の突出量としては、3〜7mmである
必要がある。単位パネル4の強度に依存する部分もある
が、組立パッキン6の突出量が3mmより小さいと充填
性が落ち漏水の可能性があり、突出量が7mmを超える
と外観及び施工上単位パネルのフランジ面同士を接合す
る際に、突出量分ボルトの締付を強くする必要があり、
好ましくない。また、組立パッキン6は、発生面圧を向
上させることで、止水耐圧の向上が計れることになる。
また、単位パネル同士の接合部の隙間の許容量にも余裕
が生まれる。この設計思想のもとで、具体的な形状設計
を実施した。形状としては2種類あり、平板にリブ及び
テーパを付けた形状である。2種類の形状に関して、C
AE解析を行った。また、上記2種以外でも発生面圧を
向上させることができるものなら構わない。図10は、
リブ付組立パッキン13の例である。リブはR1.5の
半円形状を3カ所設けたものである。リブ付組立パッキ
ン13のリブが2本付いている側がパネル組立タンクの
内面側になるように設置する。図11は、テーパ付組立
パッキン14の例である。テーパは最大6mm、最小4
mmの直線傾斜とした。この数字は締め付け後の変形量
と圧縮率を計算して求めた。いずれも、局所的に圧縮応
力を高めることができることが分かった。特にテーパ付
組立パッキンは最大面圧幅を広く稼げることが分かっ
た。
【0019】吸水膨潤性不織布8としては、吸水膨潤性
繊維からなる不織布であれば特に限定されないが、例え
ば、ポリエステル、不飽和ポリエステル、ポリアクリル
ニトル等の繊維素材が上げられる。吸水膨潤性不織布8
としては、アクリニトル系繊維などを水酸化ナトリウム
溶液等で繊維中のCOOH基やCN基を親水化させたも
のであり、全体を親水化させているため、充分な吸水が
でき止水効果が充分に発揮できることから好ましい。ま
た、吸水性モノマーを付着、重合させたものは、水膨潤
性が不均一となり易いこと並びに水膨潤性部分が脱落し
易い欠点を有すること、付着した吸水性モノマーが組立
パネルタンク内に溶出する可能性があることから好まし
くない。また、これらの繊維素材の末端基をアルカリ処
理したものが好ましい。吸水量としては、120ml/
g以上であることが必要であり、好ましくは150ml
/g程度である。120ml/gより小さい場合は、吸
水量が十分でないため、膨潤不足となることがあり、隙
間を生じる原因となる。引張強度としては、0.25M
Pa以上であることが必要であり、0.25MPaより小
さい場合は、施工時にボルト穴に挿通されたボルトにナ
ットを螺合して締め付ける際に、ボルトに巻き込まれ不
織布自体が切れてしまうことがある。
【0020】図1は、本発明のパネル組立式タンク用止
水パッキン斜視図である。図1に示すように、組立式タ
ンク用止水パッキン5の構成としては、吸水膨潤性不織
布8、発泡ゴム成形体9、接着層11、セパレーター1
2の積層構造体である。また、接着層11、セパレータ
ー12は、施工時に便宜上、セパレーター12を剥がし
単位パネル4に貼着するためのものであり、別途接着剤
等により単位パネル4のフランジ部あるいは単位パネル
4に貼着、配置する手段があれば必要ない。また、止水
パッキン5の長さは、任意の長さで施工する必要がある
が、帯状に巻いたものから任意の長さに、はさみ等によ
り切取り使用すると便利である。また、静水圧を稼ぐた
めにリブを接着面側に設けることも有効である。
【0021】以下、本発明のパネル組立式タンク用止水
パッキン5を用いた水密施工方法について図2〜図5を
用いて説明する。図2は、パネル組立式タンクをタンク
内側からの側壁、底壁の斜視図である。以下に、パネル
組立式タンクの接合箇所について図2を用いて説明す
る。パネル組立式タンクの単位パネル4同士の接合箇所
としては、十字交点部1、T字交点部2、コーナー交点
部3の3通りがある。十字交点部1としては、パネル組
立式タンクの側壁あるいは底面で各単位パネル4が4隅
を同一面で付き合わせて形成される十字交点1を形成す
る箇所である。T字交点部2は、パネル組立式タンク側
壁に形成される2枚の側壁単位パネル4とタンク底板単
位パネル4で形成される単位パネルの2面が直角に交わ
るT字交点部2を形成する箇所である。コーナー交点部
3は、パネル組立式タンク2面の側壁をパネル組立式タ
ンク底板面との3面の3隅が各々直角に付き合わせて形
成されるコーナー交点部3を形成する箇所である。ただ
し、底壁単位パネルに各側壁単位パネルを接合する構成
上、互いの側壁単位パネルは接合面を有しないため、コ
ーナー材10によりボルト接合がされている。
【0022】以下各交点の接合方法について具体的に述
べる。図3は、十字交点部1における4枚の側壁単位パ
ネル4と止水パッキン5と組立パッキン6の配置説明斜
視図である。また、側壁に限らず底壁及び上壁について
も十字交点部1が形成される箇所には同様の方法にて水
密施工を行うことができる。まず、十字交点部1を形成
する側壁単位パネル4の突き合わせを行う4隅の側壁単
位パネルフランジ部に止水パッキン5の貼着を行う。次
ぎに側壁単位パネル4と側壁単位パネル4間に組立パッ
キン6の配置を行う。また、垂直或いは水平方向のどち
らか一方の組立パッキンは一体のものを使用するほうが
施工の面から好ましい。この際、一体とされていない組
立パッキン6は単位パネル4から3〜7mm突出する配
置させる。突出させるのは、単位パネル4の角部では、
単位パネル4の製造上、角部にはわずかに丸みをおびて
いることと、角部でのボルトの止結が甘くなりやすいこ
とから、目地充填量を上げる必要があるためである。3
mm以下の場合は、目地充填量が充分にならず、漏水の
可能性がある。また、7mmより大きい場合は、目地充
填量が必要量以上となり、ボルトの止結時に目地充填材
がはみ出るあるいは止結に必要以上の圧力を欠ける必要
があるので単位パネル4の破損につながるため好ましく
ない。
【0023】図4−1〜3は、T字交点部2における側
壁単位パネル4での止水パッキン5と組立パッキン6、
吸水膨潤性不織布8の配置説明斜視図である。以下に、
図4−1、図4−2、図4−3を用いて、T字交点部2
の施工を説明する。図4−1は、T字交点部2における
2枚の側壁単位パネル4と止水パッキ5ンと組立パッキ
ン6の配置説明斜視図である。図4−1のように、側壁
単位パネル4と底壁単位パネル4との接合面は、側壁単
位パネル4の内壁面側になるため、止水パッキン5は単
位パネル4の内面側に貼着する必要がある。また、側壁
単位パネル4間に配置される組立パッキン6は3〜7m
m単位パネル4の端部から突出するように配置する。組
立パッキン6を3〜7mm突出させるのは、十字交点部
1と同様の理由である。図4−2は、T字交点部2にお
ける底壁単位パネル4と止水パッキン5と組立パッキン
8の配置説明斜視図である。図4−2のように、底壁単
位パネル4と側壁単位パネル4との接合面は、底壁単位
パネル4のフランジになるため、止水パッキン5は単位
パネル4のフランジ側に貼着する必要がある。また、底
壁単位パネル4間に配置される組立パッキン6は3〜7
mm単位パネル端部から突出するように配置する。突出
させるのは、十字交点部1と同様の理由である。図4−
3は、図4−1に示す側壁単位パネルと図4−2に示す
底壁単位パネルとを接合する際の、組立パッキン6と吸
水膨潤性不織布8の配置説明図である。図4−3に示す
ように、側壁単位パネル4の内面側と底壁単位パネル4
のフランジを接合するため、側壁単位パネル4と底壁単
位パネル4間には吸水膨潤性不織布8と組立パッキン6
を介在させ止結を行う。吸水性膨潤性不織布8を介在さ
せるのは、T字交点部では、タンクの底面に位置するた
め水圧がかかることと、単位パネル4の角部では微小な
隙間が生じ易いことから、吸水性膨潤不織布8を設けて
いる。吸水膨潤性不織布8を設けることで、施工時、あ
るいは施工後地震等によりパネル組立式タンクがわずか
に歪んだ際に生じるわずかな隙間が生じた際に、吸水膨
潤性不織布8で漏水した水を吸水膨潤することで隙間を
埋めることで漏水を防止する。
【0024】図5−1〜2は、コーナー部3における底
壁単位パネル4、2枚の側壁単位パネル4、コーナー材
10、止水パッキン5、組立パッキン6、幅広パッキン
7と吸水膨潤性不織布8の配置説明斜視図、配置上面図
である。以下、図5−1、図5−2を用いて、コーナー
部3における水密施工方法を説明する。図5−1は、コ
ーナー部3における底壁単位パネル4、2枚の側壁単位
パネル4、コーナー材10、止水パッキン5、組立パッ
キン6、幅広パッキン7と吸水性膨潤不織布7の配置説
明斜視図である。図5−2は、コーナー部3における底
壁単位パネル4、2枚の側壁単位パネル4、コーナー材
10、止水パッキン5、組立パッキン6、幅広パッキン
7と吸水性膨潤不織布7の配置上面図である。図5−
1、図5−2に示すように、側壁単位パネル4と底壁単
位パネル4との接合面は側壁単位パネル4の内面側と底
壁単位パネル4のフランジ面で接合を行うため、側壁単
パネル4の内面側に止水パッキン5を貼着する。また、
底壁単位パネル4のフランジ面の角部に止水パッキン5
の貼着を行う。次ぎに、底壁単位パネル4と側壁単位パ
ネル4の接着面に介在させる組立パッキン6の配置を行
う。組立パッキン6は図5−1、図5−2に示すよう
に、一帯のものが水密施工には好ましい。また、組立パ
ッキン6の長さの関係により、一帯とできない場合に
は、単位パネル4の端部より、3〜5mm突出させる必
要がある。次ぎに、吸水膨潤性不織布8を底壁単位パネ
ル4と側壁単位パネル4が付き合わせて構成される接合
面に配置する。吸水膨潤性不織布8を配置するのは、コ
ーナー部3では、隙間が生じ易く目地充填量を上げるた
めと、隙間が生じた場合に吸水膨潤性不織布8により隙
間を埋めるためである。次ぎに、2枚の側壁単位パネル
4の接合に用いるコーナー材10と幅広パッキン7の配
置を行う。コーナー材10は、側壁単位パネル4のフラ
ンジ部ともう一方の側壁単位パネル4のフランジ部とを
接合するものであり、L字アングル状の形状をなしてお
り、幅広パッキン7は、コーナー材10をの接合面側を
覆うように形成する必要がある。また、コーナー材10
のコーナー部に接合する箇所は止結が弱くなり易いた
め、コーナー材10にはあらかじめ止水パッキン5を貼
着させる必要がある。これらを単位パネル4とコーナー
材10に形成されたボルト穴と止結ボルトにて止結を行
う。
【0025】
【実施例1】図6は、十字交点部1における止水耐圧と
限界変形量を求めるためのテスト装置である。テスト装
置の構成としては、水圧を上げるためのポンプ15、水
を入水させる入水口16、耐水圧を欠ける水槽に単位パ
ネル4を固定することができるボルト穴有する縁を持っ
た耐水圧水槽17、から構成される漏水圧、交点部変位
量測定装置である。図3に示す、止水パッキン5と組立
パッキン6をテスト装置に配置し、、ボルトの締め付け
トルクを300N・m、400N・m、500N・m、
で締め付けた際の十字交点部で漏水が黙視された時の漏
水圧(MPa)、十字交点部の単位パネルと単位パネル
の交点部変位X(mm)を測定した。
【0026】
【実施例2】実施例1の組立パッキンをリブ付組立パッ
キンにして、実施例1と同様の方法で、ボルトの締め付
けトルクを200N・m、300N・m、400N・
m、500N・m、で締め付けた際の十字交点部で漏水
が黙視された時の漏水圧(MPa)、十字交点部の単位
パネル4と単位パネル4の交点部変位X(mm)を測定
した。
【0027】
【実施例3】パッキンを凸型止水パッキンにして、実施
例1と同様の方法で、ボルトの締め付けトルクを200
N・m、300N・m、400N・m、で締め付けた際
の十字交点部で漏水が黙視された時の漏水圧(MP
a)、十字交点部の単位パネルと単位パネルの交点部変
位X(mm)を測定した。
【0028】
【実施例4】図7は実施例4の説明図である。図7は、
図6と同様の漏水圧、交点部変位量測定装置であるが、
単位パネルの1枚を上方に5mmずらした状態でボルト
止結することでより厳しい条件での漏水圧、交点部変位
量を測定する装置条件である。実施例3を図7に示す固
定状態で、ボルトの締め付けトルクを300N・m、4
00N・m、500N・m、で締め付けた際の十字交点
部で漏水が黙視された時の漏水圧(MPa)、十字交点
部の単位パネルと単位パネルの交点部変位X(mm)を
測定した。
【0029】
【比較例1】実施例1の図1に示す止水パッキン5から
吸水膨潤性不織布8を外して、発泡ゴム弾性体のみ、リ
ブなしの組立パッキンを用いて、実施例1と同様にボル
トのトルクを300N・m、400N・m、500N・
m、600N・m、で締め付けた時の十字交点部で漏水
が黙視された時の漏水圧(MPa)、十字交点部の単位
パネルと単位パネル交点部変位X(mm)を測定した。
【0030】
【比較例2】比較例1の組立パッキンを図10に示すリ
ブ付組立パッキンとして、実施例1と同様にボルトの締
め付けトルクを200N・m、300N・m、400N
・m、で締め付けた時の十字交点部で漏水が黙視された
時の漏水圧(MPa)、十字交点部の単位パネルと単位
パネル交点部変位X(mm)を測定した。
【0031】実施例1〜4及び比較例1〜2の漏水圧及
び交点部変位量を表1に示す。
【表1】 実施例1〜4及び比較例1〜2の漏水圧発生時の交点部
隙間発生量を図8に示す。実施例1〜4及び比較例1〜
2の漏水圧発生時の漏水圧を図9に示す。表1に示すよ
うに、止水パッキンに、吸水膨潤不織布を貼り付けるこ
とで、ボルト締め付けトルク29.4N・m、39.2
N・mで0.16MPa、0.20MPa漏水圧が上が
っていることが分かる。また、交点部では、耐水圧の上
昇に伴い、十字交点部が耐圧方向に凸状に盛り上がるた
め、交点部変位量Xは開く傾向にあるが、締め付けトル
ク29.4N・m、39.2N・mで2.73mm、
2.63mmと漏水までの交点変位量が上がっているこ
とが分かる。これに対し、比較例1の漏水圧は、ボルト
締め付けトルク29.4N・m、39.2N・mで0.
08MPa、0.13MPa漏水圧と低いことが分か
る。また、比較例2の漏水圧は、ボルト締め付けトルク
29.4N・m、39.2N・mで0.14MPa、
0.18MPa漏水圧と実施例1より低く、比較例1・
2では不満足であることが分かる。また、図8から分か
るように吸水膨潤不織布を貼り付けることで漏水開始時
の交点変位量Xが上がっていることが分かる。また、図
9から分かるように吸水膨潤性不織布を貼り付けること
で、漏水開始時の漏水圧が上がっていることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明は、パネル組立式タンクにおい
て、止水パッキン5に吸水膨潤性不織布8を用いことを
特徴とするパネル組立式タンク用止水パッキンと、パネ
ル接合部に出来る十字交点部1、T字交点部2、コーナ
ー部3の目地充填に上記止水パッキン5、組立パッキン
6、幅広パッキン7、吸水膨潤性不織布8を接合箇所に
応じて用い、組立パッキンは単位パネルから3〜7mm
突出させた状態で接合することを特徴とするパネル組立
式タンクの水密施工方法であり、パッキン類で基本的な
止水をはかり、それでも発生する微小な隙間を吸水膨潤
性不織布8で吸水し隙間を膨潤させ、尚かつボルトによ
る止結が甘くなりやすい単位パネル4の突き合わせ箇所
で組立パッキン8を3〜7mm突出させたことで単位パ
ネル4の突き合わせ部の目地充填を充分に行うことで容
易に水漏れのないパネル組立式タンクを施工できるもの
である。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】パネル組立式タンク用止水パッキンの斜視図
【図2】パネル組立式タンクをタンク内側からの側壁、
底壁の斜視図
【図3】十字交点部における4枚の側壁単位パネルと止
水パッキンと組立パッキンの配置説明斜視図
【図4−1】T字交点部における2枚の側壁単位パネル
と止水パッキンと組立パッキンの配置説明斜視図
【図4−2】T字交点部における底壁単位パネルと止水
パッキンと組立パッキンの配置説明斜視図
【図4−3】側壁(図4−1)と底壁(図4−2)とを
接合する際の、組立パッキンと吸水膨潤性不織布の配置
説明図
【図5−1】コーナー部における底壁単位パネル、2枚
の側壁単位パネル、コーナー材、止水パッキン、組立パ
ッキン、幅広パッキンと吸水膨潤性不織布の配置説明斜
視図
【図5−2】コーナー部における底壁単位パネル、2枚
の側壁単位パネル、コーナー材、止水パッキン、組立パ
ッキン、幅広パッキンと吸水膨潤性不織布の配置上面図
【図6】十字交点部における止水耐圧と限界変形量を求
めるためのテスト装置
【図7】単位パネルの1枚を上方に5mmずらした状態
でボルト止結することでより厳しい条件での漏水圧、交
点部変位量を測定する装置条件
【図8】漏水圧発生時の交点部隙間発生量
【図9】漏水圧発生時の漏水圧
【図10】リブ付組立パッキンの例
【図11】テーパ付組立パッキンの例
【符号の説明】
1 十字交点部 2 T字交点部 3 コーナー交点部 4 単位パネル 5 止水パッキン 6 組立パッキン 7 幅広パッキン 8 吸水膨潤性不織布 9 発泡ゴム弾性体 10 コーナー材 11 接着層 12 セパレーター 13 リブ付パッキン 14 テーパー付パッキン 15 耐水圧ポンプ 16 入水口 17 耐水圧水槽 18 締め付けボルト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル組立式タンクの単位パネルの接合
    部に目地充填する止水パッキンにおいて、止水パッキン
    (5)に吸水膨潤性不織布(8)を用いたことを特徴と
    するパネル組立式タンク用止水パッキン。
  2. 【請求項2】 止水パッキン(5)に吸水膨潤性不織布
    (8)と発泡ゴム弾性体(9)とを複合化したものを用
    いたことを特徴とする請求項1に記載のパネル組立式タ
    ンク用止水パッキン(5)。
  3. 【請求項3】 発泡ゴム弾性体(9)は、25%圧縮強
    度0.01MPa以下のEPDM発泡体、PVC発泡
    体、ウレタンゴム、シリコンゴムを用いたことを特徴と
    する請求項2に記載のパネル組立式タンク用止水パッキ
    ン。
  4. 【請求項4】 パネル組立式タンクの側壁あるいは底壁
    で4枚の単位パネル(4)が付き合わされて構成される
    十字交点部(1)において、単位パネルのフランジ面か
    ら順に、請求項1及至3記載のパネル組立式タンク用止
    水パッキン(5)、組立パッキン(6)を用いて目地充
    填したことを特徴とするパネル組立式タンク。
  5. 【請求項5】 パネル組立式タンクの側壁と底壁の各2
    枚の単位パネル(4)が付き合わされて構成されるT字
    交点部(2)において、側壁単位パネルから順に、請求
    項1及至3記載のパネル組立式タンク用止水パッキン
    (5)、組立パッキン(6)、吸水膨潤性不織布(8)
    を用いて目地充填したことを特徴とするパネル組立式タ
    ンク。
  6. 【請求項6】 パネル組立式タンクの2枚の側壁単位パ
    ネル(4)と1枚の底壁単位パネル(4)が付き合わさ
    れて構成されるコーナー交点部(3)において、底壁単
    位パネル側から順に、請求項1及至3記載のパネル組立
    式タンク用止水パッキン(5)、組立パッキン(6)、
    幅広パッキン(7)、吸水膨潤性不織布(8)を用いて
    目地充填したことを特徴とするパネル組立式タンク。
  7. 【請求項7】 パネル組立式タンクの側壁あるいは底壁
    で4枚の単位パネル(4)が付き合わされて構成される
    十字交点部(1)、側壁と底壁の各2枚の単位パネルが
    付き合わされて構成されるT字交点部(2)において、
    目地充填される少なくとも1本の組立パッキン(8)
    が、単位パネルのフランジ端部より3〜7mm突出する
    ように長めに設定されているとともに、各フランジのボ
    ルト穴に挿通されたボルトにナットを螺合して締め付
    け、組み立てることを特徴とするパネル組立式タンクの
    水密施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR101117961B1 (ko) 2010-07-07 2012-02-15 (주)아쿠아플랜트 지지대 고정부재를 갖는 플라스틱 패널 물탱크

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