JP2003171537A - カレンダー加工用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いたシート - Google Patents

カレンダー加工用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いたシート

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JP2003171537A JP2001373036A JP2001373036A JP2003171537A JP 2003171537 A JP2003171537 A JP 2003171537A JP 2001373036 A JP2001373036 A JP 2001373036A JP 2001373036 A JP2001373036 A JP 2001373036A JP 2003171537 A JP2003171537 A JP 2003171537A
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Kazunori Komatsu
和憲 小松
Osamu Iritani
治 入谷
Mitsuo Nishida
光生 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレンダー加工する際のロールからのシート
の離型性はもとより、カレンダーロールから冷却ロール
への溶融シートの引き取り性に極めて優れた特性を持
ち、しかも出来上がったシートの透明性が良好である優
れた品質のカレンダーシート加工を可能にするポリエス
テル樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 非晶性ポリエステル100重量部、滑剤
0.01〜5重量部、分子量増大剤0.01〜50重量
部からなる組成物であって、かつカレンダー加工した後
のシートにおいてポリマーにあたる成分の重量平均分子
量が当該ポリエステルのそれに比べて5%以上増加して
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステルのカ
レンダー加工においてロール剥離性、ロングラン加工
性、熱安定性、特にカレンダー加工したシートの引き取
り性に優れ、食品、化粧品、飲料用のシュリンクラベ
ル、保香性ヒートシールフィルム、耐油性多層シート
等、各種シート、フィルム、特に工業加工用シート、フ
ィルムに有用なカレンダー加工に最適なポリエステル樹
脂組成物及びそのシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より塩化ビニル系シート(フィルム
を含む。以下同じ)は安価でかつ透明性に優れることか
らあるゆる用途に多用されている。このシートを加工す
る方法としては押し出し成型やカレンダー成型が知られ
ているが、押し出し成型ではカレンダー成型と比較し
て、ダイリップの摩擦が樹脂の加工性(成型性)を左右
し、シート(フィルム。以下同じ)の厚さ、幅、流れ方
向などにおいて精度が劣り、また大量生産にも不向きで
ある。よって生産性や品質の観点より後者がより多く使
われている。また塩化ビニルに可塑剤を添加する事によ
り自由に柔軟性を調節できることからシートとしての加
工がしやすく、その用途の代表例としては、木材の意匠
性向上のために木目を印刷した化粧板シート(フィル
ム。以下同じ)がある。しかしながら近年、数々の問題
より塩化ビニル系シート(フィルム。以下同じ)を他の
素材に置き換えようとする動きがある。数ある代替素材
の内、ポリエステルはその物理的性状、価格等の面より
有力な素材である。しかし、ポリエステルで代替するに
当たっては以下の大きな課題がある。
【0003】それは塩ビシートの成型方法として多用さ
れているカレンダー成型への適用が難しいことである。
従来ポリエステル樹脂は、シートやフィルムを製造する
方法として、加工の容易さから押し出し成型が主に使用
されてきた。しかしながらポリエステル樹脂をカレンダ
ー加工しようとすると、熱可塑化した際のロールへの粘
着力が比較的強く、加工時にロールに付着し易いため成
型が困難である。そこでロールへの付着を防止するため
に種々の滑剤を添加することが試みられている。かかる
滑剤としては例えばポリエチレンワックスやパラフィン
ワックス等の炭化水素系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、高級
アルコール系滑剤、高級脂肪酸による金属石鹸、脂肪酸
アマイド系滑剤、エステル系滑剤、他種の滑剤の検討が
行われている。例えば、特開平11−343353、特
開2000−136294、特開2000−18619
1、特開2000−302951、特開2001−64
496、特開2001−4019、US−606891
0でシクロヘキサンジメタノールを共重合した非晶性の
ポリエチレンテレフタレートに様々な滑剤を用いてカレ
ンダー加工によりシート化している。これらの中にはロ
ールからの剥離性が良好と記載されているものもある
が、実用化するにあたって大きな課題があることが判っ
てきた。すなわち本発明者らが開示されている非晶性ポ
リエステルと滑剤を使用してカレンダー加工のテストを
行ったところ、カレンダーロールからの剥離は、滑剤を
多くしていくと達成できるが、このシートをカレンダー
ロールから剥がし取った後、引き取って、冷却ロールに
持っていく際に、樹脂自身の溶融体強度が不足してお
り、シートの自重によりいわゆる「たれ」が発生し、カ
レンダーロールから冷却ロールへの引き取りが上手く行
かないという問題が浮上した。すなわち溶融シートの引
き取り性不足の問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、加工時におけるロールからのシートの離型性が良好
なだけでなく、カレンダーロールからの引き取り性に関
しても良好で、しかも出来上がったシートの透明性が良
好であるカレンダー加工用ポリエステル樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
達成すべく、鋭意研究した結果、非晶性ポリエステル樹
脂、滑剤、分子量増大剤を配合することにより、カレン
ダー加工時におけるロール離型が良好なだけでなく、カ
レンダーロールからの溶融シート引き取り性、シートの
透明性に関しても両立化できることを見出し、本発明を
完成させた。
【0006】すなわち本発明は以下の特徴を有してい
る。 (1) 非晶性ポリエステル100重量部、滑剤0.0
1〜5重量部、分子量増大剤0.01〜50重量部から
なる組成物であって、かつカレンダー加工した後のシー
トにおいてポリマーにあたる成分の重量平均分子量が当
該ポリエステルのそれに比べて5%以上増加しているこ
とを特徴とするカレンダー加工用ポリエステル樹脂組成
物。
【0007】(2) (1)記載の樹脂組成物をカレンダー
加工して得られたシート。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のカレンダー加工用ポリエ
ステル樹脂組成物は、非晶性ポリエステル100重量
部、滑剤0.01〜5重量部、分子量増大剤0.01〜
50重量部からなる組成物であって、かつその組成物の
重量平均分子量が当該ポリエステルのそれに比べて5%
以上増加していることを特徴とするものである。ここで
言う非晶性とは以下のように定義する。すなわち示差走
査熱量計(DSC)を用いて−100℃から300℃ま
で20℃/分の速度で昇温した後、50℃/minで3
00℃から−100℃まで冷却し、次に−100℃から
300℃まで20℃/minの速度で再度昇温する。そ
の二度の昇温過程のどちらにも明確な融解ピークを持た
ないことを示す。
【0009】本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹
脂は炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜
10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分とするこ
とが望ましい。ここでいう主成分とは全酸成分及びグリ
コール成分をそれぞれ100モル%としたとき、両成分
それぞれが50モル%以上、好ましくは60モル%、さ
らに好ましくは65モル%以上を占める成分のことであ
る。両成分が50モル%未満になるとカレンダー加工し
て得られるシートの伸度及び機械的物性が低下する。
【0010】本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹
脂のうち炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフ
タル酸あるいはイソフタル酸であることが望ましい。こ
れらのジカルボン酸を使用するとカレンダー加工して得
られるシートの伸度及び機械的物性がさらに向上する。
【0011】本発明の非晶性ポリエステル樹脂は、上記
のテレフタル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン
酸を共重合しても良く、例えばオルソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用
できる。
【0012】本発明に用いられる非晶性ポリエステルの
うち炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールが
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、シクロヘキサンジメタノールであるこ
とが好ましい。この中でもエチレングリコールとネオペ
ンチルグリコールの組み合わせは滑剤との相溶性が良好
であり、シートの離型性とシートの透明性を両立させや
すい。
【0013】本発明の非晶性ポリエステル樹脂は、上記
のエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール以外の
他の多価アルコール成分が共重合されていても良く、例
えば1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール、ヘキサンジオール、ノ
ナンジオール、ダイマージオール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加
物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、2−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカン
ジメタノール、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エス
テル、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオ
ール、トリメチロールプロパン等が使用できる。
【0014】本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹
脂の重量平均分子量は、好ましくは30000〜800
00、より好ましくは35000〜75000、さらに
好ましくは40000〜70000である。重量平均分
子量が30000未満であると、樹脂凝集力不足のため
にシートの強伸度が不足し、脆くなる傾向がある。一
方、80000以上になると溶融粘度が上がるために、
カレンダー加工するのに最適な温度も上がってしまい、
結果的にロールからのシートの離型性が低下する。
【0015】本発明に用いられる非晶性ポリエステル樹
脂の酸価は、好ましくは60当量/106g以下、より
好ましくは50当量/106g以下、さらに好ましくは
40当量/106g以下である。酸価が60当量/106
gを越えると、カレンダー加工時に樹脂を加熱する際、
加水分解がより促進され、できあがったシートの機械的
強度が低下する。また、樹脂の分解が進むことより、ロ
ールからのシートの離型性も低下する。
【0016】本発明に用いられるポリエステル樹脂組成
物の、220℃、剪断速度100sec-1のときの溶融
粘度は、好ましくは6000〜60000dPa・se
c、より好ましくは7000〜50000dPa・se
c、さらに好ましくは8000〜40000dPa・s
ecである。溶融粘度が6000dPa・sec未満だ
と樹脂の粘着性が増すためにロールからのシートの離型
性が低下する。一方60000dPa・secを越える
と溶融粘度が高すぎて、生産性が低下するため実用的で
ない。
【0017】本発明に用いられるカレンダー加工用非晶
性ポリエステルの具体例としては東洋紡績株式会社製S
I173Cやイーストマンケミカル株式会社製PETG
6763等が挙げられるが特に限定されるわけではな
い。
【0018】本発明のポリエステル樹脂を使用してカレ
ンダー加工によりシートを作成する場合、ロールからの
溶融シートの離型性を高めるために、当該ポリエステル
樹脂に滑剤を配合する必要がある。本発明に用いられる
滑剤の配合量は0.01〜5重量部である。好ましい下
限は0.05重量部、より好ましい下限は0.1重量
部、さらに好ましい下限は0.2重量部である。また好
ましい上限は4.5重量部、より好ましい上限は4重量
部、さらに好ましい上限は3.5重量部である。滑剤の
量が0.01重量部未満ではロール離型性の向上効果が
得難く、5重量部を越えると加工で得られたシートの透
明性、着色、印刷性が低下する傾向を示す。
【0019】本発明に用いられる滑剤としては、ポリオ
レフィン系ワックス、有機リン酸エステルの金属塩、有
機リン酸エステル、アジピン酸またはアゼライン酸と高
級脂肪族アルコールとのエステル化合物、エチレンビス
ステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマ
イド、エチレンビスオレイン酸アマイドなどの脂肪酸ア
マイド、グリセリン高級脂肪酸エステル化合物、ペンタ
エリスリトール高級脂肪酸エステル化合物、高級脂肪族
アルコール、高級脂肪酸、石油または石炭より誘導され
るパラフィン、ワックス、天然または合成された高分子
エステルワックス、高級脂肪酸による金属石鹸等が挙げ
られる。これらは1種または2種以上を併用してもよ
い。特に有機リン酸エステルの金属塩や脂肪酸アマイド
を主たる滑剤とし、さらにオレフィン系やエステル系ワ
ックスを併用するのがロールからのシートの離型性と出
来たシートの透明性が両立しやすく好ましい。
【0020】本発明のポリエステル樹脂を使用してカレ
ンダー加工によりシートを作成する場合、ロールからの
溶融シートの引き取り性を高めるために、カレンダー加
工した後のシートにおいてポリマーにあたる成分(重量
平均分子量2000以上の成分を言う)の重量平均分子
量が当該ポリエステルのそれに比べて5%以上増加させ
る効果のある分子量増大剤0.01〜50重量部を配合
する必要がある。より好ましい下限は0.2重量部、さ
らに好ましい下限は0.3重量部である。より好ましい
上限は45重量部、さらに好ましい上限は40重量部で
ある。添加量が0.01重量部未満であると引き取り性
への効果が認められない場合がある。一方50重量部を
越えると、重量平均分子量が上がりすぎて測定不能にな
ったり(いわゆる三次元架橋によるゲル化)、あるいは
反応点の過多によりポリエステルと反応せず、分子量増
大剤がそのまま残留することにより可塑化効果が高ま
り、結果的にシートの引き取り性が不足する。シートの
引き取り性の効果を発揮させるためには分子量増大剤の
添加により組成物の重量平均分子量を、当該ポリエステ
ルの重量平均分子量に比べて5%以上、より好ましくは
10%以上、さらに好ましくは15%以上増加させる必
要がある。重量平均分子量の増加が5%未満、あるいは
元の分子量より下がってしまうとシート引き取り性に対
する効果が認められない。
【0021】本発明のポリエステル樹脂の重量平均分子
量を5%以上増加させる分子量増大剤は特に限定されな
いが、ポリエステルとの反応性置換基としてイソシアネ
ート基、エポキシ基、カルボジイミド基、アミノ基、カ
ルボキシル基、エステル基、ヒドロキシル基等が含まれ
るものが好ましい。また滑剤や酸化防止剤、紫外線吸収
剤等に同様な効果がある場合も本発明の範囲に含む。さ
らにはラクトンやラクチド、ラクタム等ポリエステル末
端と開環付加重合を行う化合物でも良い。あるいは反応
性置換基が分子内に含まれるオリゴマーやポリマーも含
まれる。分子内の全ての反応性置換基が反応する必要は
なく、ごく一部分でも反応し、重量平均分子量が増加す
ればシート引き取り性への効果はある。ちなみにこの場
合の反応とは共有結合を生じるものはもとより、イオン
結合や配位結合、水素結合等その他の結合を生ずるもの
でも良い。それらの中でも特にヘキサメチレンジイソシ
アネートやその3量体であるトリス(ヘキサメチレンジ
イソシアネート)等が汎用性や反応の安定性の観点より
好ましい。
【0022】本発明のポリエステル樹脂組成物には、用
途に応じて他の成分も適宜添加することができる。例え
ば、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、帯電防止
剤、抗菌剤、可塑剤等があげられる。
【0023】
【実施例】本発明を更に詳細に説明するために以下に実
施例を挙げるが、本発明は実施例に何ら限定されるもの
ではない。実施例に記載された測定値は以下の方法によ
って測定したものである。
【0024】ガラス転移温度:示差走査熱量計を用い、
測定試料10mgをアルミパンに入れ、蓋を押さえて密
封し20℃/minの昇温速度で測定した。 重量平均分子量:ヘキサフルオロイソプロパノールを溶
媒として用いてゲル浸透クロマトグラフィによりポリス
チレン換算値として求めた。カレンダー加工用の非晶性
ポリエステルとしては以下の2種類を使用した。 ポリエステルA:東洋紡績株式会社製飽和共重合ポリエ
ステル樹脂SI173C(ガラス転移温度76℃、重量
平均分子量51000) ポリエステルB:イーストマンケミカル株式会社製飽和
共重合ポリエステル樹脂PETG6763(ガラス転移
温度78℃、重量平均分子量58000)
【0025】実施例1 非晶性ポリエステルA100重量部と分子量増大剤とし
てヘキサメチレンジイソシアネート0.5重量部、滑剤
としてトリデシルポリ(オキシエチレン)ホスフェート
亜鉛塩0.5重量部、スチレン変性ポリエチレンワック
ス0.1部をビーカー内で混合し、該混合物を190℃
に設定した2本の6インチチルドロール上で混練した。
時折へらでチルドロールに付着した樹脂を剥がしながら
混合し、5分混練後、ロール間隔を0.3mmに設定
(シート厚み0.3mm設定)し、溶融シートをロール
から30cmの距離まで引き取り、その際のたれを目視
で観察することにより、シート引き取り性を評価した。
またその際のロールからのシートの剥離性も評価した。
尚評価基準は以下の通りである。その結果を表1に示
す。
【0026】シート剥離性:○−ロールからの剥離性良
好、×−ロールへの粘着性が強く、剥離が困難で、正常
なシートが採取できない シート引き取り性:◎−たれが全く生じない、○−わず
かにたれが発生するが実用上差し支えない、×−溶融シ
ートが自重でたれてしまい、正常なシートが採取できな
い 透明性:○−極めて透明、×−透明性に劣る シート引き取り性、透明性評価の欄の内、−はシート剥
離性や引き取り性が悪く正常なシートが採取できないた
め、評価未実施であることを示す。
【0027】尚、表1に記載された分子量増大剤及び滑
剤は以下化合物を意味する。 a:ヘキサメチレンジイソシアネート b:トリス(ヘキサメチレンジイソシアネート)(日本
ポリウレタン工業株式会社製コロネートHX) c:トリデシルポリ(オキシエチレン)ホスフェート亜
鉛塩 d:スチレン変性ポリエチレンワックス また表中のポリエステル量、分子量増大剤量、滑剤量に
おける数値は重量部である。
【0028】実施例2〜4及び比較例1〜3 実施例1の非晶性ポリエステル、分子量増大剤、滑剤を
表1記載の配合に変更して行った。結果を表1に併せて
記載する。
【0029】
【表1】
【0030】表1より明らかなように各実施例に関して
の評価結果は、分子量増大剤を添加しない比較例1、
2、滑剤を添加しない比較例3に比べて、シート離型
性、シート引き取り性、透明性の点で優れていることが
判る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリエス
テル樹脂組成物は、非晶性ポリエステル100重量部、
滑剤0.01〜5重量部、分子量増大剤0.01〜50
重量部からなる組成物であって、かつカレンダー加工し
た後のシートにおいてポリマーにあたる成分の重量平均
分子量が当該ポリエステルのそれに比べて5%以上増加
していることを特徴としており、この組成物を使用する
と、過去に難しかったポリエステル樹脂組成物をカレン
ダー加工する際のロールからのシート離型性はもとよ
り、カレンダーロールから冷却ロールへの溶融シートの
引き取り性に極めて優れた特性を持ち、しかも出来上が
ったシートの透明性が良好である優れた品質のカレンダ
ーシート加工を可能にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA15 AA43 AC12 AC15 AE11 AE22 BB04 BB12 BC01 4F204 AA24 AB07 AG01 FA06 FA07 FA08 FB02 4J002 AE032 AE052 BB022 CF041 CF061 CF071 CF081 CF091 CF101 EC066 EF056 EH046 EP026 ER007 EW046 FD176 FD207

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性ポリエステル100重量部、滑剤
    0.01〜5重量部、分子量増大剤0.01〜50重量
    部からなる組成物であって、かつカレンダー加工した後
    のシートにおいてポリマーにあたる成分の重量平均分子
    量が当該ポリエステルのそれに比べて5%以上増加して
    いることを特徴とするカレンダー加工用ポリエステル樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物をカレンダー
    加工して得られたシート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8071695B2 (en) 2004-11-12 2011-12-06 Eastman Chemical Company Polyeste blends with improved stress whitening for film and sheet applications
JP6913802B1 (ja) * 2020-08-18 2021-08-04 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂組成物、樹脂シート、多層体、および、カード

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