JP2003171448A - 共重合体樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

共重合体樹脂組成物およびその製造方法

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JP2003171448A JP2002280753A JP2002280753A JP2003171448A JP 2003171448 A JP2003171448 A JP 2003171448A JP 2002280753 A JP2002280753 A JP 2002280753A JP 2002280753 A JP2002280753 A JP 2002280753A JP 2003171448 A JP2003171448 A JP 2003171448A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然物由来の水酸基およびカルボキシル基ま
たはその塩を有する単糖類および多糖類を多官能性中心
化合物として、これに水酸基およびカルボキシル基を含
有する化合物を、直接重縮合することにより、高い強度
を有し、成形可能な高分子量の共重合体組成物およびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 水酸基およびカルボキシル基またはその
塩を有する単糖類または多糖類(A)と、(b1)ヒド
ロキシカルボン酸、(b2)ポリヒドロキシカルボン
酸、(b3)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸、
および、(b4)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基
酸との脂肪族ポリエステルからなる群から選ばれた少な
くとも1種(B)とを、脱水重縮合反応させて共重合体
樹脂組成物とする。水酸基およびカルボキシル基を有す
る単糖類あるいは多糖類としては、アルギン酸が好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸基およびカル
ボキシル基またはイオン交換カルボキシル基を有する単
糖類あるいは多糖類を1原料成分とするポリエステル樹
脂組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】20世紀は石油資源を採掘し、プラスチ
ックやエネルギーとして限りなく使用してきた。しか
し、この石油資源にも限りがあることや、プラスチック
の使用後に燃焼することにより大量の二酸化炭素を発生
し、地球温暖化をはじめとする環境問題のひとつとなっ
ている。また、その廃棄物は、自然界の分解力では回復
できないほどの汚染をもたらしてきている。
【0003】そこで、廃棄物として自然界に放置されて
も、微生物などにより自然分解され、無害化されるよう
な材料の開発が進められている。すなわち、セルロース
誘導体などの多糖類と、ヒドロキシカルボン酸、脂肪族
高アルコール、脂肪族多塩基酸などとを重縮合して製造
したポリエステルは生分解性を有し、環境汚染を引き起
こさない成形材料として用いることが知られている(特
開平9−143253号公報)。しかしながら、この材
料は、生分解性を有していることから使用済みの材料は
自然界に放置しても分解して環境汚染を引き起こさない
という特徴を有しているものの、このポリエステル材料
を再利用するものではなく使用後は廃棄されるため、経
済性に問題があった。
【0004】一方、これまで廃プラスチック材料を再生
利用しようとする各種試みとしては、たとえば、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)で成形された成型物を
回収し、再溶融し各種成型物に再生することが行われて
いる。しかし、新たに合成されたプラスチックと比較し
て、このように回収資源から再生したプラスチックは、
一般的に強度が小さく、耐熱性が低く成形性が悪い。そ
のため、その用途も、特性が劣っていても実用上問題の
生じない限られた用途に限定されるため、必ずしも十分
プラスチックの再利用が進んでいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
プラスチック材料の問題点を改善するためになされたも
ので、自然界由来の材料を主原料とし、たとえ廃棄され
ても環境に負荷を与えないばかりでなく、成形性が良好
で再利用可能な樹脂組成物及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究した結果、分子内にカルボキシ
ル基と水酸基を同時に有する高分子の単糖類あるいは多
糖類と、乳酸のようなヒドロキシカルボン酸類や脂肪族
多塩基酸と脂肪族多価アルコールを、直接脱水重縮合す
ることによって、強度及び分解性が顕著に優れた高分子
量のポリエステル側鎖を有する共重合体樹脂を得ること
ができることを見出し、本発明を完成したものである。
【0007】すなわち、第1の本発明は、水酸基および
カルボキシル基またはイオン交換カルボキシル基を有す
る単糖類および多糖類から選ばれた少なくとも1種
(A)と、(b1)ヒドロキシカルボン酸、(b2)ポ
リヒドロキシカルボン酸、(b3)脂肪族多価アルコー
ルと脂肪族多塩基酸の混合物、および、(b4)脂肪族
多価アルコールと脂肪族多塩基酸との反応生成物である
脂肪族ポリエステルからなる群から選ばれた少なくとも
1種(B)とを、脱水重縮合反応することにより得られ
る共重合体を少なくとも含むことを特徴とする共重合体
樹脂組成物である。なお本発明において、イオン交換カ
ルボキシル基とは、カルボキシル基の水素を金属イオン
で交換した基をいい、この金属イオンとしては、アルカ
リ金属もしくはアルカリ土類金属が好ましい。
【0008】前記第1の本発明において、前記水酸基お
よびカルボキシル基またはイオン交換カルボキシル基を
有する多糖類としては、アルギン酸またはペクチンを用
いることができる。また、前記本発明において、前記水
酸基およびカルボキシル基またはイオン交換カルボキシ
ル基を有する単糖類としては、マンヌロン酸またはグル
ロン酸を用いることができる。
【0009】また、第1の本発明において、前記アルギ
ン酸類としては、アルギン酸またはそのイオン交換体の
いずれかを用いることができる。このアルギン酸のイオ
ン交換体とは、アルギン酸のカルボキシル基の水素イオ
ンを金属イオンで交換した塩を表し、この第1の本発明
においては金属イオンとしてアルカリ金属イオンもしく
はアルカリ土類金属イオンが好ましい。
【0010】また、前記第1の本発明において、前記ヒ
ドロキシカルボン酸としては、乳酸が好ましい。また、
前記ポリヒドロキシカルボン酸としては、ポリ乳酸が好
ましい。また、前記脂肪族多価アルコールと前記脂肪族
多塩基酸としては、それぞれ、エチレングリコールまた
は1,4−ブタンジオール、および、コハク酸またはア
ジピン酸が好ましい。さらに、前記脂肪族多価アルコー
ルと脂肪族多塩基酸との反応生成物である脂肪族ポリエ
ステルとしては、ポリエチレンサクシネートまたはポリ
ブチレンサクシネートであることが好ましい。
【0011】さらに、前記第1の本発明において、前記
ヒドロキシカルボン酸が、乳酸であり、前記ポリヒドロ
キシカルボン酸が、ポリ乳酸であり、前記脂肪族多価ア
ルコールと前記脂肪族多塩基酸が、それぞれ、エチレン
グリコールまたは1,4−ブタンジオール、および、コ
ハク酸またはアジピン酸であり、前記脂肪族多価アルコ
ールと脂肪族多塩基酸との反応生成物である脂肪族ポリ
エステルが、ポリエチレンサクシネートまたはポリブチ
レンサクシネートであることが好ましい。
【0012】第2の本発明は、水酸基およびカルボキシ
ル基またはイオン交換カルボキシル基を有する単糖類お
よび多糖類から選ばれた少なくとも1種(A)と、(b
1)ヒドロキシカルボン酸、(b2)ポリヒドロキシカ
ルボン酸、(b3)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩
基酸の混合物、および、(b4)脂肪族多価アルコール
と脂肪族多塩基酸との反応生成物である脂肪族ポリエス
テルからなる群から選ばれた少なくとも1種(B)と
を、触媒の存在下で、実質的に水が存在しない有機溶媒
中において脱水重縮合反応することを特徴とする共重合
体樹脂組成物の製造方法である。
【0013】前記第2の本発明において、前記有機溶媒
の少なくとも一部を分取し、分取した前記有機溶媒に含
まれる水分量よりも少ないかもしくは等しい水分量を持
った他の有機溶媒を前記反応系に注入することにより前
記有機溶媒の水分量を制御しながら脱水重縮合すること
が好ましい。その際に、前記分取した有機溶媒を、反応
系内の前記有機溶媒中の水分量よりも実質的に低い水分
量となるように処理し、その処理した有機溶媒を反応系
内に注入することができる。また、前記分取した有機溶
媒の処理を、乾燥剤と接触させることにより行うことが
できる。この乾燥剤としては、イオン交換樹脂、モレキ
ュラーシーブ類、五酸化二リンまたは金属水素化物など
を用いることができる。
【0014】前記第2の本発明において、水酸基および
カルボキシル基またはイオン交換カルボキシル基を有す
る単糖類および多糖類としては、アルギン酸類およびペ
クチン類が好ましい。このアルギン酸類としては、アル
ギン酸またはそのイオン交換体のいずれかを用いること
が好ましい。前記アルギン酸のイオン交換体としては、
アルギン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩
を用いることができる。また、前記ペクチン類として
は、ペクチンまたはそのイオン交換体のいずれかを用い
ることができる。前記ペクチン類のイオン交換体として
は、ペクチンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属
塩を用いることができる。
【0015】さらに、前記第2の本発明において、前記
ヒドロキシカルボン酸が、乳酸であり、前記ポリヒドロ
キシカルボン酸が、ポリ乳酸であり、前記脂肪族多価ア
ルコールと前記脂肪族多塩基酸が、それぞれ、エチレン
グリコールまたは1,4−ブタンジオール、および、コ
ハク酸またはアジピン酸であり、前記脂肪族多価アルコ
ールと脂肪族多塩基酸との反応生成物である脂肪族ポリ
エステルが、ポリエチレンサクシネートまたはポリブチ
レンサクシネートであることが好ましい。
【0016】上記発明において、ヒドロキシカルボン
酸、脂肪族多価アルコールまたは脂肪族多塩基酸をモノ
マーといい、ポリヒドロキシカルボン酸または脂肪族多
価アルコールと脂肪族多塩基酸の脂肪族ポリエステルを
ポリマーという。本発明により、多糖類であるアルギン
酸類の側鎖に高分子量のヒドロキシカルボン酸単位をも
つ共重合体、多糖類の側鎖に高分子量の脂肪族多価アル
コール単位と脂肪族多塩基酸単位をもつ共重合体、また
は多糖類であるアルギン酸の側鎖に高分子量のヒドロキ
シカルボン酸単位と高分子量の脂肪族多価アルコール単
位および脂肪族多塩基酸単位をもつ共重合体を、効率良
く短時間で得ることができる。
【0017】本発明の製造方法によって得られる共重合
体は、高い分子量と高い融点を有し、強靱であるため、
射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成形、バ
ルーン成形、中空成形、真空成形、発泡等の成形に好適
な材料である。特に、本発明の製造方法により得られる
共重合体は、ポリヒドロキシカルボン酸や脂肪族多価ア
ルコールと脂肪族多塩基酸との脂肪族ポリエステルのよ
うなホモポリマーと比較して、非常に高い溶融張力を有
し、ブロー成形や発泡体の製造に特に有効である。得ら
れた共重合体は、本来ポリ乳酸が有する優れた強靱性、
透明性と耐熱性に加えて、高い溶融張力を有し、発泡体
やブローボトル等の成形加工品に好適に成型加工するこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明で用いられる原料化
合物、溶媒、触媒などの副原料、及び製造工程について
順次説明する。
【0019】[水酸基およびカルボキシル基またはイオ
ン交換カルボキシル基を有する単糖類および多糖類]本
発明に用いられる水酸基およびカルボキシル基またはそ
の塩を有する単糖類としては、マンヌロン酸、グルロン
酸のほか、イドピラヌロン酸、ガラクトピラヌロン酸、
グルクロン酸などのウロン酸類が挙げられる。またこれ
らが開環したものであるイズロン酸、ガラクツロン酸、
グルコピラヌロン酸、グロピラヌロン酸、マンノピラヌ
ロン酸であってもよい。また、水酸基およびカルボキシ
ル基またはイオン交換カルボキシル基を有する多糖類と
しては、アルギン酸類、およびペクチン、ジェランガ
ム、ランサンガム、ウエランガムおよびその塩類があげ
られる。これらの内で、特にアルギン酸類が、樹脂成形
体の機械的強度、分解性など、本発明の目的とする特性
において優れており、また入手が容易であることから、
好ましい。
【0020】[アルギン酸類]本発明に用いられる多糖
類であるアルギン酸類としては、アルギン酸、アルギン
酸の誘導体等またはイオン交換体があげられ、これらは
単独でまたは組合せて使用することができる。また、多
糖類の調製方法は、天然物からの抽出法であっても、合
成法であっても、半合成法であってもかまわない。多糖
類の供給源である天然物は、いずれの生物や微生物であ
ってもかまわない。アルギン酸のイオン交換体として
は、アルギン酸の有するカルボキシル基と、アルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属で構成される塩が用いるこ
とができる。本発明において、実用的強度をもつ共重合
体樹脂組成物を短時間で製造するために、アルギン酸類
の分子量は、3,000以上が好ましい。
【0021】[ヒドロキシカルボン酸]本発明に用いら
れるヒドロキシカルボン酸は、分子内にヒドロキシ基を
有する脂肪族カルボン酸類であり、例えば、乳酸、グリ
コール酸、3−ヒドロキシブチリックアシッド、4−ヒ
ドロキシブチリックアシッド、3−ヒドロキシバレリッ
クアッシド、5−ヒドロキシバレリックアッシド、6−
ヒドロキシカプロン酸等があげられる。分子内に不斉炭
素を有する場合はD体、L体、それぞれ単独であっても
良いし、D体とL体の混合物すなわちラセミ体であって
もよいが、L体単独であることがより好ましい。その理
由は、L体を単独で使用した場合には、得られる重合体
の重合度が高く、成形性に優れるからである。また、例
えば乳酸とグリコール酸とを混合使用して、乳酸とグリ
コール酸のコポリマーを製造するように、一つのヒドロ
キシカルボン酸に他のヒドロキシカルボン酸を混合して
用いても良い。
【0022】[ポリヒドロキシカルボン酸]本発明に使
用するポリヒドロキシカルボン酸は、上記ヒドロキシカ
ルボン酸を脱水重縮合して得られるものでもよいし、ラ
クタイド、グリコライドのようなヒドロキシカルボン酸
の環状2量体またはε−カプロラクトンのようなヒドロ
キシカルボン酸の環状体を開環重合して得られたもので
もよい。もちろん、本発明に使用するポリヒドロキシカ
ルボン酸は、一つのヒドロキシカルボン酸に他のヒドロ
キシカルボン酸を重縮合して得られるコポリマーでもよ
い。本発明に使用するポリヒドロキシカルボン酸の分子
量に制限はない。従って、重合度が数10程度以下の、
いわゆるオリゴマーも用いることができる。
【0023】原料としての入手の容易さおよび価格と得
られる共重合体の物性を考慮して、ヒドロキシカルボン
酸が乳酸であり、ポリヒドロキシカルボン酸がポリ乳酸
であることが好ましい。
【0024】[脂肪族多価アルコール]本発明に用いら
れる脂肪族多価アルコールは、分子内に少なくとも二つ
の水酸基を有する化合物を包含し、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−
ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール等があげられ、これらは単独でまたは組み合わせて
使用することができる。分子内に不斉炭素を有する場
合、脂肪族多価アルコールは、D体、L体、それぞれ単
独であっても良いし、D体とL体の混合物すなわちラセ
ミ体であってもよい。
【0025】[脂肪族多塩基酸]本発明に用いられる脂
肪族多塩基酸は、分子内に少なくとも二つのカルボキシ
ル基を有する化合物を包含し、例えば、コハク酸、シュ
ウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン二酸、ドデカン二酸等があげられ、これらは単独でま
たは組み合わせて使用することができる。分子内に不斉
炭素を有する場合、脂肪族多塩基酸は、D体、L体、そ
れぞれ単独であっても良いし、D体とL体の混合物すな
わちラセミ体であってもよい。
【0026】本発明によって得られる共重合体が柔軟な
ものであるために、脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩
基酸の組み合わせは、脂肪族多価アルコールがエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオールであり、脂肪族多
塩基酸がアジピン酸、コハク酸であることが好ましい。
【0027】[脂肪族ポリエステル]本発明に用いられ
る脂肪族ポリエステルは、上記脂肪族多価アルコールと
脂肪族多塩基酸またはそれらの反応性誘導体から得られ
る脂肪族ポリエステルを包含し、例えば、ポリエチレン
アジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンサ
クシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレン
サクシネート等があげられる。ポリヒドロキシカルボン
酸側鎖と脂肪族ポリエステル側鎖を有する本発明の共重
合体中の脂肪族ポリエステルの量は、3.0〜51重量
%の範囲が好ましく、5.0〜40重量%の範囲がさら
に好ましく、この範囲においては、可撓性と透明性に特
に優れた共重合体が得られる。あまり少ないと、十分な
軟らかさ、延性若しくは塑性、または可撓性が充分では
なくなる傾向がみられ、多すぎると、透明性が低くなる
傾向がみられる。本発明に使用する脂肪族ポリエステル
の分子量に制限はない。従って、重合度が数10程度以
下の、いわゆるオリゴマーも用いることができる。
【0028】[重縮合反応]本発明の重縮合反応は、無
溶媒でも可能である。例えば、水酸基およびカルボキシ
ル基もしくはイオン交換カルボキシル基を有する単糖類
あるいは多糖類(以下、水酸基およびカルボキシル基も
しくはイオン交換カルボキシル基を有する単糖類あるい
は多糖類を総称してアルギン酸類等という)と、脂肪族
多価アルコールと脂肪族多塩基酸とは、均一系で、効率
よく反応させることができる。本発明において、ポリマ
ーとアルギン酸類等を反応させる場合、アルギン酸類等
はポリマーと相溶性の良いものが好ましい。ポリマーと
の相溶性の低いアルギン酸類等を用いる場合、脱水重縮
合する際に、反応が不均一になりやすく、ポリマー中
に、ゲル状の溶媒に不溶な成分が生成することがある。
この観点から、本発明においてアルギン酸類は、イオン
交換のされていないアルギン酸が好ましい。
【0029】[有機溶媒]本発明において使用すること
ができる有機溶媒は原料化合物を溶解することができ、
脱水中縮合反応を阻害しない溶媒を使用することができ
る。具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、メ
シチレン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモ
ベンゼン、ヨードベンゼン、ジクロロベンゼン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、p−クロロトルエン
等のハロゲン系溶媒、3−ヘキサノン、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン等のケトン系溶媒、ジブチルエーテ
ル、アニソール、フェネトール、o−ジメトキシベンゼ
ン、p−ジメトキシベンゼン、3−メトキシトルエン、
ジベンジルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、メト
キシナフタレン等のエーテル系溶媒、フェニルスルフィ
ド、チオアニソール等のチオエーテル溶媒、安息香酸メ
チル、フタル酸メチル、フタル酸エチル等のエステル系
溶媒、ジフェニルエーテル、または4−メチルフェニル
エーテル、3−メチルフェニルエーテル、3−フェノキ
シトルエン等のアルキル置換ジフェニルエーテル、また
は、4−ブロモフェニルエーテル、4−クロロフェニル
エーテル、4−ブロモジフェニルエーテル、4−メチル
−4’−ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン置換ジ
フェニルエーテル、または、4−メトキシジフェニルエ
ーテル、4−メトキシフェニルエーテル、3−メトキシ
フェニルエーテル、4−メチル−4’−メトキシジフェ
ニルエーテル等のアルコキシ置換ジフェニルエーテル、
または、ジベンゾフラン、キサンテン等の環状ジフェニ
ルエーテル等のジフェニルエーテル系溶媒があげられ、
これらは、単独でまたは混合して用いることができる。
【0030】本発明の製造方法は、脱水反応であり、後
に述べる理由から、本発明において使用する有機溶媒
は、実質的に、何らかの手法により脱水することが可能
であれば、水と共沸するものでもしないものでもよく、
水と分液するものでもしないものでもよい。しかしなが
ら、本発明に用いる有機溶媒は、分液や蒸留等の分離手
段により、水を容易に分離することができる溶媒が好ま
しい。本発明において用いる有機溶媒の沸点は、100
℃以上であることが好ましく、135℃以上であること
がより好ましい。反応を、低温、高真空度で行なうこと
により、好ましくない副反応を伴うことなく、効率的に
脱水反応を進行することができる。
【0031】以上の点から、特に重量平均分子量の高い
共重合体を得るためには、ハロゲン系溶媒、エーテル系
溶媒、アルキル−アリールエーテル系溶媒およびジフェ
ニルエーテル系溶媒がより好ましく、ハロゲン系溶媒、
アルキル−アリールエーテル系溶媒およびジフェニルエ
ーテル系溶媒がさらに好ましい。本発明において用いる
有機溶媒の使用量は、実質的に、反応の進行を維持でき
れば特に制限されないが、一般的には、得られるポリマ
ーの濃度に換算すると、5〜95%の範囲であることが
好ましいが、工業的見地から、反応速度、反応生成物の
純度、容積効率や溶媒回収等を勘案して設定する。本発
明の反応は、脱水反応であり、反応の進行にともない、
水が生成する。この生成した水が、脱水重縮合して生成
する共重合体の加水分解をうながし、高分子量の共重合
体の生成を妨げる。反応系内の水の量が多くなりすぎる
と反応が進まなくなる。また、脂肪族多価アルコールと
脂肪族多塩基酸のようなモノマーを反応に用いる場合、
反応のある段階で、これらモノマーが残存していると、
脱水重縮合反応が進みにくくなる。従って、反応速度を
高め、より高い分子量の共重合体を得るためには、反応
系内の水および/またはモノマーを除去する必要があ
る。
【0032】また、本発明における反応系の有機溶媒の
脱水および/または脱モノマー処理の態様には、過剰の
有機溶媒を予め装入しておき、単に有機溶媒を抜き出す
のみで脱水する方法、反応系の有機溶媒を他の有機溶媒
を用いて処理する方法等も含まれる。反応系から一部取
り出された溶媒を、系外で乾燥剤または吸着剤で処理す
るために用いられる乾燥剤または吸着剤は、特に制限さ
れない。乾燥剤または吸着剤は、反応の進行を維持でき
る程度まで、充分に高い重合度の高分子量生成物を生成
できる程度まで、あるいは、生成物の可逆的分解を抑制
できる程度まで、反応系の有機溶媒中の水分および/ま
たはモノマーを除去することができるものであればよ
い。
【0033】[乾燥剤/水分吸着剤]本発明において使
用することができる乾燥剤または水分吸着剤としては、
従来公知の乾燥剤および水分吸着剤を用いることができ
るが、具体例としては、例えば、モレキュラーシーブ3
A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5
A、モレキュラーシーブ13X等のモレキュラーシーブ
類、アルミナ、シリカゲル、塩化カルシム、硫酸カルシ
ウム、五酸化二リン、濃硫酸、過塩素酸マグネシウム、
酸化バリウム、酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、あるいは水素化カルシウム、水素化ナト
リウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化
物、または、ナトリウム等のアルカリ金属等、イオン交
換樹脂があげられる。これらは、単独でまたは混合また
は組み合わせて用いることができる。中でも、取扱いお
よび再生の容易さから、モレキュラーシーブ類およびイ
オン交換樹脂(特に陽イオン交換樹脂)が好ましい。本
発明において反応速度を促進し、高分子量の共重合体を
得るために触媒を使用することが好ましい。
【0034】[触媒]本発明において使用する触媒とし
ては、一般に脱水重縮合反応用触媒として公知の触媒を
用いることができるが、その具体例としては、例えば、
周期表II、III、IV、V族の金属、その酸化物あ
るいはその塩等があげられる。より具体的には、亜鉛
末、錫末、アルミニウム、マグネシウム等の金属、酸化
錫、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化チタン、酸化ゲルマニウム等の金
属酸化物、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化
第二錫、フッ化アンチモン、塩化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、硫酸錫、
硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸マグネシ
ウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、酢酸錫、オクタン酸錫、乳
酸錫、酢酸亜鉛、酢酸アルミニウム等の有機カルボン酸
塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫、トリフルオロメ
タンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸マ
グネシウム、メタンスルホン酸錫、p−トルエンスルホ
ン酸錫等の有機スルホン酸塩があげられる。これらは、
単独でまたは混合、組み合わせて用いることができる。
特に錫系触媒は重合の反応性から、もっとも好ましい。
【0035】その他の例としては、ジブチルチンオキサ
イド等の上記金属の有機金属酸化物、または、チタニウ
ムイソプロポキサイド等の上記金属の金属アルコキサイ
ド、または、ジエチル亜鉛等の上記金属のアルキル金属
等があげられる。これらもまた、単独でまたは混合、組
み合わせて用いることができる。本発明において使用す
る触媒の使用量は、実質的に、反応速度を促進する程度
のものであれば、特に制限されない。触媒の使用量は、
一般的には、使用するモノマーおよび/またはポリマー
の0.0001〜5重量%の範囲が好ましく、経済性を
考慮すると、0.001〜1重量%の範囲がより好まし
い。
【0036】本発明において、反応に有機溶媒が関与す
る場合は、反応温度は、実質的に、反応系に存在する有
機溶媒の液相状態を維持することができ、反応の進行を
維持できれば特に制限されない。また、溶媒が水と共沸
するために、沸点が低下したとしても、所定の温度で、
実質的に、反応の進行を維持できれば問題はない。本発
明において、反応に有機溶媒が関与する場合、一般的に
は、反応温度は、生成ポリマーの生成速度と熱分解速度
を考慮して、80〜200℃であり、100〜200℃
の範囲が好ましく、110〜180℃の範囲がより好ま
しい。反応は、通常、常圧下で使用する有機溶媒の留出
温度で行われる。反応温度を好ましい範囲にするため
に、高沸点の有機溶媒を用いる場合には、減圧下で行っ
てもよい。
【0037】本発明の共重合体を製造するには、系外か
ら水分が入らないように、および系内で発生した水分を
除去しながら、真空または窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気で行なうことが好ましく、不活性ガスで置換し
ながら、または不活性ガスでバブリングしながら行って
もよい。本発明の共重合体を製造する反応は、連続操作
でも回分操作でも行なうことができる。また、溶媒の脱
水、溶媒の装入も、連続操作でも回分操作でも行なうこ
とができる。
【0038】[反応工程]本発明において、脂肪族多塩
基酸と脂肪族多価アルコールとアルギン酸類等を反応さ
せる場合、および、ヒドロキシカルボン酸またはポリヒ
ドロキシカルボン酸および脂肪族ポリエステルとアルギ
ン酸類等を反応させる場合、その反応順序は、モノマー
やポリマーの種類により適宜選択できるが、反応順序の
好ましい態様は以下のとおりである。
【0039】1)アルギン酸類等及び脂肪族多塩基酸と
脂肪族多価アルコールを反応させる好ましい態様 i)第1工程:低分子量ポリエステルの生成工程 脂肪族多塩基酸に対して、当量かそれ以上の量の脂肪族
多価アルコールを、無溶媒で、触媒の存在下、脂肪族多
価アルコールが揮発しない温度および圧力で脱水重縮合
する。この反応で得られる脂肪族ポリエステルの分子量
は、重量平均分子量500〜1,000程度あり、5,
000程度にすることもできる。
【0040】ii)第2工程:高分子量ポリエステルの
生成工程 第1工程終了後の反応系を減圧下に加熱し、過剰の多価
アルコールを除去したのち、溶媒を加え、減圧下に加熱
し、脱水反応により生成する水とさらに残留する脂肪族
多価アルコールを、溶媒とともに分取して、脂肪族ポリ
エステルの分子量をさらにあげる。分取した溶媒は、水
分離器により水を分離して反応系に戻す。反応系に戻す
溶媒中の水の量は、500ppm以下が好ましい。有機
溶媒の使用量は、実質的に、反応の進行を維持できれば
特に制限されない。有機溶媒の使用量は、例えば、得ら
れるポリマーの濃度に換算して、約25%が好ましい。
この状態で数時間反応させると、溶媒の種類にもよる
が、重量平均分子量15,000〜50,000程度の
脂肪族ポリエステルが得られる。
【0041】iii)アルギン酸類等と脂肪族ポリエス
テルの反応 第2工程終了後の反応系にアルギン酸類等を加えて、減
圧下に加熱して、脱水縮合反応を行う。この反応におい
て、第2工程で用いた水分離器をはずし、代わりに乾燥
剤または水分吸着剤を充填した管を反応器に接続し、留
出する溶媒を乾燥剤または吸着剤の層を通して、留出す
る溶媒中の水の濃度を50ppm以下にして反応系に戻
す。留出した溶媒を、乾燥剤または吸着剤を入れた別の
反応器で処理して反応系に戻すようにするか、または新
たな水分含量の低い溶媒を反応器に装入してもよい。こ
のとき、微量留出する多価アルコールも乾燥剤または吸
着剤に吸着し、得られる共重合体の分子量向上に役立
つ。この状態で、10〜60時間反応することにより、
重量平均分子量50,000〜500,000の共重合
体が得られる。
【0042】2)アルギン酸類等とヒドロキシカルボン
酸またはポリヒドロキシカルボン酸および脂肪族ポリエ
ステルを反応させる順序 アルギン酸類等が他のポリマーあるいは、溶媒に対し、
溶解性が高いことから、色々な順序で反応させることが
できる。例えば、触媒の存在下、ポリヒドロキシカルボ
ン酸とアルギン酸を反応させた後、脂肪族ポリエステル
を反応させるかまたは、ポリヒドロキシカルボン酸と脂
肪族ポリエステルを反応させた後アルギン酸を反応させ
る等の方法で反応させることによりゲル化や不溶物の発
生の問題もなく、均一な反応生成物を得ることができ
る。また、触媒の存在下、ポリヒドロキシカルボン酸と
脂肪族ポリエステルとアルギン酸を一度に有機溶媒に溶
解し、反応させても同様である。
【0043】次に、各モノマーまたは各ポリマーと多糖
類との種々の反応について、好ましい反応態様を以下に
示す。 [第1の実施の形態] 1)アルギン酸類等と乳酸との反応 アルギン酸類等と乳酸を、触媒の存在下有機溶媒中で反
応させる方法について以下に詳述する。本発明の共重合
体は、乳酸とアルギン酸類等を、触媒の存在下有機溶媒
中で反応を行なうことにより得られる。この反応中に、
さらにポリマー分子量を上げる場合には、有機溶媒の少
なくとも一部を分取し、分取した有機溶媒に溶解する水
分量以下の水分量を有する有機溶媒を、追加溶媒として
反応系に注入しながら反応することができる。原料のア
ルギン酸類等の重量平均分子量は、3,000以上であ
ることが好ましい。本発明の共重合体中のアルギン酸類
等の量は、0.1〜10重量%の範囲が好ましく、0.
5〜5重量%の範囲がさらに好ましく、この範囲におい
ては、溶融張力が高く、透明性に優れたが共重合体が得
られる。少なすぎると、溶融張力が充分ではなくなる傾
向がみられ、多すぎると反応において均一性が得られな
くなる傾向がみられる。触媒の使用量は、一般的には、
使用する乳酸とアルギン酸類等の0.0001〜5重量
%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.001
〜1重量%の範囲がより好ましい。
【0044】本実施の形態の具体的な反応方法は以下の
とおりである。反応器に、溶媒、L−乳酸、アルギン酸
類等および触媒をそれぞれ所定量装入し、装入後、反応
器を加熱し、系外に水を留去しながらオリゴマー化を行
う。この後、モレキュラーシーブ等の乾燥剤を充填し溶
媒を入れた管を反応器にとりつけ、留出する溶媒がこの
管を通って還流するようにする。留出した溶媒を、乾燥
剤を入れた別の反応器で処理して反応器に戻すようにす
るか、または新たな水分含量の低い溶媒を反応器に装入
してもよい。このような方法により、溶媒に溶解する水
の量を、50ppm以下に維持しながら、数十時間反応
し続けることにより、重量平均分子量50,000〜5
00,000の範囲のL−乳酸とアルギン酸類等の共重
合体を得ることができる。得られた共重合体の重量平均
分子量は、溶媒の種類、触媒の種類および量、反応温
度、反応時間、共沸により留出した溶媒の処理方法等の
反応条件を変えることにより、種々のものが得られる
が、約70,000〜200,000の範囲のものが好
ましい。共重合体の重量平均分子量が50,000より
低いものでは、高いものと比較して、フィルム等に加工
した場合には、引張強度および伸び率が相対的に低い。
また、この共重合体は、透明で、高い溶融張力を有し、
フィルム、フィラメント、成形物等に加工した場合に、
優れた強度と強靭性を有する。さらに、得られた共重合
体は、ポリ乳酸の10倍以上の溶融張力を持つため、発
泡体やブロー成形品に加工し易い。
【0045】[第2の実施の形態] 2)アルギン酸類等と1,4−ブタンジオール及びコハ
ク酸との反応 水分離器(例えばDean Stark trap)を
備えた反応器に、溶媒および所定量の1,4−ブタンジ
オールとコハク酸およびアルギン酸類と所定量の触媒を
装入し、反応器を加熱し、共沸により溶媒と水を留出さ
せ水分離器に導く。溶媒の溶解度以上の水を水分離器で
分離して系外に除去し、溶解度分の水を含んだ溶媒は、
反応系に戻す。この段階で1,4−ブタンジオールとコ
ハク酸とアルギン酸類がオリゴマー化する。この段階に
おける生成物の重量平均分子量は、通常、500〜1,
000程度であるが、5,000程度とすることもでき
る。この間の反応時間は、約0.5時間から数時間であ
る。このオリゴマー化の反応は、あらかじめ別の反応器
で、無溶媒、無触媒、減圧下で行なっていてもよいし、
無触媒で溶媒を用いて行なってもよい。このまま溶媒の
留出温度で、反応が進むにつれて生成する水を除去し、
水で飽和した溶媒を反応系に戻しながら反応を続けてよ
い。さらに数時間反応させると、溶媒の種類にも依存す
るが、重量平均分子量5,000〜50,000程度の
ものが得られる。
【0046】さらに高分子量のポリマーを得るために、
以下のような操作を行うことができる。 i)反応系中の水を水分離器によりほぼ完全に留出させ
た後、水分離器をはずし、留出する溶媒を乾燥剤または
吸着剤を充填した管を通過するように還流して、さらに
脱水する。 ii)反応系中の水を水分離器によりほぼ完全に留出さ
せた後、水分離器をはずし、留出する溶媒を乾燥剤また
は吸着剤を入れた別の反応器で処理して反応器に戻るよ
うに還流させることにより、さらに脱水する。 iii)反応系中の水を水分離器によりほぼ完全に留出
させた後、水分離器をはずし、新たな水分含量の低い溶
媒を反応器に装入する。 これらの方法により、溶媒に溶解する水の量を50pp
m以下にし、このまま数10時間反応を続けることによ
り、溶媒の種類にも依存するが、重量平均分子量50,
000〜500,000の共重合体を得ることができ
る。得られた共重合体は、高い溶融張力と優れた柔軟性
を有する。
【0047】[第3の実施の形態] 3)アルギン酸類等及び乳酸とポリブチレンサクシネー
トの反応 触媒の存在下、乳酸をあらかじめ脱水重縮合し、重量平
均分子量3,000以上にした後、アルギン酸類等を添
加して反応させ、ついで、ポリブチレンサクシネートを
加えて、さらに加熱脱水重縮合反応をさせる。この反応
中に、さらにコポリマーの分子量を上げる場合には、有
機溶媒の少なくとも一部を除去し、除去した有機溶媒に
溶解する水分量以下の水分量を有する有機溶媒を、追加
溶媒として反応系に装入しながら反応することができ
る。そのために、留出する溶媒を乾燥剤を充填した管を
通過するように還流して、脱水してもよい。原料のアル
ギン酸類等の重量平均分子量は、3,000以上である
ことが望ましい。
【0048】本発明の共重合体中のアルギン酸類等の単
位の量は、0.1〜10重量%の範囲が好ましく、0.
5〜5重量%の範囲がさらに好ましく、この範囲におい
ては、可撓性、透明性および溶融張力に特に優れた共重
合体が得られる。少なすぎると、溶融張力が充分ではな
くなる傾向がみられ、多すぎると、反応の均一性がなく
なったり、得られた共重合体が脆くなったりする傾向が
みられる。原料のポリブチレンサクシネートの重量平均
分子量は、10,000以上であることが望ましい。本
発明の共重合体中のポリブチレンサクシネートの量は、
3.0〜51重量%の範囲が好ましく、5.0〜40重
量%の範囲がさらに好ましく、この範囲においては、可
撓性と透明性に特に優れた共重合体が得られる。あまり
少ないと、十分な軟らかさ、延性若しくは塑性、または
可撓性が充分ではなくなる傾向がみられ、多すぎると、
透明性が低くなる傾向がみられる。触媒の使用量は、一
般的には、使用する乳酸とアルギン酸の0.0001〜
5重量%の範囲が好ましく、経済性を考慮すると、0.
001〜1重量%の範囲がより好ましい。
【0049】具体的な反応方法は以下のとおりである。
反応器に、溶媒、L−乳酸および触媒をそれぞれ所定量
装入し、装入後、反応器を加熱し、系外に水を留去しな
がらオリゴマー化を行なう。ついで、アルギン酸および
ポリブチレンサクシネートを添加し、さらにモレキュラ
ーシーブ等の乾燥剤を充填し溶媒を入れた管を反応器に
とりつけ、留出する溶媒がこの管を通って還流するよう
にするか、留出した溶媒を、乾燥剤を入れた別の反応器
で処理して反応器に戻すようにするか、または新たな水
分含量の低い溶媒を反応器に装入する。このような方法
により、溶媒に溶解する水の量を、50ppm以下に維
持しながら、数十時間反応し続けることにより、重量平
均分子量50,000〜500,000の範囲のL−乳
酸とアルギン酸およびポリブチレンサクシネートの共重
合体を得ることができる。
【0050】[重縮合後の処理工程]上述した本発明に
よって製造した共重合体を反応液から単離する方法は、
公知・公用のいずれの方法によってもよく、実質的に、
反応生成物を所望の純度で回収できるものであれば、特
に制限されない。反応液から共重合体を単離する方法の
具体例としては、反応終了後に、適当な温度において、
反応生成物が溶解している反応液に、過剰の貧溶媒(例
えば、イソプロピルアルコール等)を加え、析出した反
応生成物の結晶を、デカンテーションまたは濾過等によ
り単離し、該結晶を溶解しない貧溶媒で充分に洗浄後、
乾燥する方法等があげられる。
【0051】本発明に係る反応において、縮合反応を触
媒の存在下で行なった場合には、得られた共重合体中に
触媒が残存する。得られた共重合体中に触媒が残存する
と、得られた共重合体の熱安定性および耐候性に好まし
くない影響を及ぼす虞があるので、得られた共重合体中
の触媒を除くことが好ましい。触媒除去方法の好ましい
態様としては、例えば、重縮合反応液を冷却して得られ
る粉末固体状共重合体を、攪拌状態または非攪拌状態
で、親水性有機溶媒の存在下、酸性物質と接触させる方
法があげられる。
【0052】この方法に使用される親水性有機溶媒の具
体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテル
等のエーテル類、酢酸、酪酸等のカルボン酸類、アセト
ニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセチアミド、1,3−ジメチル
イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホルアミド等のア
ミド類等があげられ、これらは単独でまたは組合せて使
用することができる。これらの中では、一般的には、安
価であり、かつ、共重合体を溶解しないアルコール類が
好適に使用される。酸性物質の具体例としては、例え
ば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸、パラ
トルエンスルホン酸等の有機酸等があげられ、これらは
単独でまたは組合せて使用することができる。これらの
中では、一般的には、安価な塩酸、硫酸、硝酸等が好適
に使用される。
【0053】脱触媒処理に供する固形共重合体の形状
は、特に制限されない。脱触媒処理に供する固形共重合
体の形状の具体例としては、例えば、粉末状、顆粒状、
粒状、フレーク状、ブロック状、リオフィライズ状等を
あげることができる。脱触媒処理に供する固形共重合体
の嵩密度は、特に制限されない。共重合体を酸性物質で
脱触媒処理する際の、親水性有機溶媒と共重合体の重量
比率は、一般的には、親水性有機溶媒と共重合体の合計
重量に対して、共重合体が3〜40重量%程度となるよ
うにすることが好ましい。共重合体を酸性物質で脱触媒
処理する温度は、一般的には、0〜100℃が好まし
く、0〜60℃がより好ましい。共重合体を酸性物質で
脱触媒処理する時間は、一般的には、0.1時間〜24
時間程度が好ましく、0.5〜8時間程度がより好まし
い。
【0054】[共重合体樹脂組成物]以上の工程によっ
て得られた共重合体は、主に、アルギン酸類等の少なく
と1つのカルボン酸と乳酸の水酸基、およびアルギン酸
類等の水酸基と乳酸のカルボン酸が反応してエステル結
合で結合した共重合体である。その重量平均分子量は、
溶媒の種類、触媒の種類および量、反応温度、反応時
間、共沸により留出した溶媒の処理方法等の反応条件を
変えることにより、種々のものが得られるが、約50,
000〜300,000の範囲のものが好ましい。得ら
れた共重合体は、フィルム、フィラメント、成形物等に
加工した場合に、優れた強度、強靭性、透明性および柔
軟性を有する。さらに、得られた共重合体は、メルトフ
ローインデックスが10g/10分のとき、0.7g以
上の大きな溶融張力をもつため、発泡体やブロー成形品
に加工し易い。
【0055】本発明により得られる共重合体の重量平均
分子量および分子量分布は、溶媒の有無または種類、触
媒の有無または種類および量、反応温度、反応時間、共
沸により留出した溶媒の処理方法、反応系の溶媒の脱水
の程度等の反応条件を適宜選択することにより、所望の
ものに制御することができる。本発明により、重量平均
分子量5万以上の共重合体が得られ、その共重合体は、
後述するフィルム、ブローボトル、発泡体等の成形物に
加工する場合、優れた加工性を示す。本発明の方法によ
り、通常のポリヒドロキシカルボン酸と比較して、高い
溶融張力を有する共重合体が得られる。この共重合体
は、溶融ポリマーの張力が高いために、例えば、Tダイ
押出フィルムを製造する際に、通常問題となる溶融フィ
ルムの垂れやネックインによるフィルム幅の低下が小さ
くなり、フィルムの成形が容易になる。また、通常のポ
リヒドロキシカルボン酸に比べて高い発泡倍率の発泡体
が容易に得られるという利点がある。さらに、ブロー成
形の際には、ダイレクトブローが容易になり、またシー
ト類から真空成形する際にも加熱シートの垂れが少な
く、成形が行ない易いという特徴がある。本発明の方法
で、ヒドロキシカルボン酸またはポリヒドロキシカルボ
ン酸と多糖類を反応させ、さらに脂肪族多価カルボン酸
と脂肪族多価アルコールから得られる脂肪族ポリエステ
ルを反応させることにより、柔軟で透明性を持ち、さら
に溶融張力の高い共重合体を得ることができる。
【0056】本発明において、アルギン酸類等としてイ
オン交換されたアルギン酸類等を用いた場合には、ポリ
ヒドロキシカルボン酸がポリL−乳酸のように、本来結
晶性を持っている場合でも、その結晶化の速度が著しく
低下した共重合体が得られる。このような共重合体は、
透明性を重視する成形物のように非晶の状態で用いられ
る用途において、高温、高湿度の条件で成形物が結晶化
して透明性を失ってしまうという欠点を改善することが
できる。また、二軸延伸フィルムを製造する際に、一方
向に延伸すると、フィルムの結晶化温度が低下して、別
方向にさらに延伸することが難しくなるという問題も改
善することができる。本発明により得られる共重合体
は、射出成形、押出成形、カレンダー成形、ブロー成
形、バルーン成形、中空成形、真空成形、発泡等の成形
に好適な材料である。特に、本発明により得られる共重
合体は、ブロー成形、発泡成形、押出成形等の溶融した
ポリマーの強度を要する加工に適している。例えば、押
出成形によるシートの場合に、溶融張力が高いため、溶
融されたシートの垂れ下がりやネックインによるシート
巾の減少が少ないという特徴がある。
【0057】[用途]以下に、本発明によって得られる
共重合体の用途を詳細に述べる。本発明によって得られ
る共重合体は、適当な成形加工法により、例えば、ボー
ルペン・シャープペン・鉛筆等の筆記用具の部材、ステ
ーショナリーの部材、ゴルフ用ティー、始球式用発煙ゴ
ルフボール用部材、経口医薬品用カプセル、肛門・膣用
座薬用担体、皮膚・粘膜用貼付剤用担体、農薬用カプセ
ル、肥料用カプセル、種苗用カプセル、コンポストバッ
グ、釣り糸用糸巻き、釣り用浮き、漁業用擬餌、ルア
ー、漁業用ブイ、狩猟用デコイ、狩猟用散弾カプセル、
食器等のキャンプ用品、釘、杭、結束材、ぬかるみ・雪
道用滑り止め材、ブロック等としても好適に使用するこ
とができる。本発明によって得られる共重合体は、適当
な成形加工法により、例えば、弁当箱、食器、コンビニ
エンスストアで販売されるような弁当や惣菜の容器、
箸、割り箸、フォーク、スプーン、串、つまようじ、カ
ップラーメンのカップ、飲料の自動販売機で使用される
ようなカップ、鮮魚・精肉・青果・豆腐・惣菜等の食料
品用の容器やトレイ、鮮魚市場で使用されるようなトロ
バコ、牛乳・ヨーグルト・乳酸菌飲料等の乳製品用のボ
トルや缶、炭酸飲料・清涼飲料等のソフトドリンク用の
ボトルや缶、ビール・ウィスキー等の酒類ドリンク用の
ボトルや缶、シャンプーや液状石鹸用のポンプ付きまた
はポンプなしのボトル、歯磨き粉用チューブ、化粧品容
器、洗剤容器、漂白剤容器、保冷箱、植木鉢、浄水器カ
ートリッジのケーシング、人工腎臓や人工肝臓等のケー
シング、注射筒の部材、テレビやステレオ等の家庭電化
製品の輸送時に使用するための緩衝材、コンピューター
・プリンター・時計等の精密機械の輸送時に使用するた
めの緩衝材、カメラ・眼鏡・顕微鏡・望遠鏡等の光学機
械の輸送時に使用するための緩衝材、ガラス・陶磁器等
の窯業製品の輸送時に使用するための緩衝材としても好
適に使用することができる。
【0058】本発明によって得られる共重合体は、フィ
ルムやシートの製造に好適な材料である。本発明によっ
て得られる共重合体を含むフィルムやシートは、公知・
公用の押出法、共押出法、カレンダー法、ホットプレス
法、溶媒キャスティング法、インフレーション法、バル
ーン法、テンター法等の技術により製造できる。本発明
によって得られる共重合体を、フィルムやシートに加工
する場合、押出法の場合、Tダイ、インフレーションダ
イ(円形ダイ)、フラットダイ、フィードブロック/シ
ングルマニホールドダイやいくつかのフィードブロック
を組み合わせたシングルマニホールドダイ等の公知・公
用のダイを用いることができる。また、共押出法を用い
ることもでき、この場合においては、性質の異なる複数
の該ポリマーおよびまたは他種ポリマーを用いて、多層
フィルムを製造することができる。
【0059】インフレーション法またはバルーン法を採
用すると、二軸同時延伸ができるために、低伸び率・高
弾性率・高強靭性を有する丈夫な製品を、高い生産性
で、相対的に安価に製造することができ、かつ、形状が
袋状(シームレス状)であるため、スーパーマーケット
用持ち帰りバッグ、冷凍食品や精肉等の低温の食品パッ
クに結露する水が周囲を濡らすことを防ぐための袋、コ
ンポストバッグ、等の袋やバッグの生産に好適である。
共押出法と組み合わせることにより、性質の異なる複数
の本発明の分解性共重合体およびまたは他種ポリマーを
用いて多層フィルムを、高い生産性で製造することがで
きる。インフレーション法またはバルーン法と共押出法
と組み合わせることもできる。
【0060】本発明によって得られる共重合体を含むフ
ィルムまたはシートは、さらに、延伸加工、ブロー加
工、真空成形等の二次元的または三次元的な形状を賦与
する二次的な加工にも好適な材料である。本発明によっ
て得られる共重合体を含むフィルムまたはシートは、シ
ョッピングバッグ、ゴミ袋、コンポストバッグ、セメン
ト袋、肥料袋、食品・菓子包装用フィルム、食品用ラッ
プフィルム、農業用・園芸用フィルム、温室用フィル
ム、ビデオやオーディオ等の磁気テープカセット製品包
装用フィルム、フレキシブルディスク包装用フィルム、
フェンス、海洋用・河川用・湖沼用オイルフェンス、粘
着テープ、テープ、結束材、防水シート、かさ、テン
ト、土嚢用袋、セメント袋、肥料用袋等として好適に使
用することができる。
【0061】また、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸
化チタン等の無機物を含むポリマーを押し出して作成し
たフィルムを、さらに延伸加工することにより、通気性
を持った多孔性フィルムを得ることもでき、オムツカバ
ーや特殊な包装材料等に使用することができる。円形ダ
イによる押し出しにより、本発明によって得られる共重
合体を含むシームレスパイプを製造することができる。
共押出法と組み合わせることにより、性質の異なる複数
の本発明の分解性共重合体およびまたは他種ポリマーを
用いて、多層シームレスパイプを製造することもでき
る。ダイによる押し出しにより、本発明によって得られ
る共重合体を含む角材や丸材を製造することができる。
共押出法と組み合わせることにより、性質の異なる複数
の本発明の分解性共重合体およびまたは他種ポリマーを
用いて、多層構造断面を有する角材や丸材を製造するこ
ともできる。このような共押出法との組み合わせによ
り、例えば、金太郎飴、鳴門巻、伊達巻のような、特定
の断面層構造と断面輪郭を有する角材や丸材を製造する
こともできる。
【0062】本発明によって得られる共重合体を、フィ
ルムやシートに加工する場合、添加剤(酸化防止剤、熱
安定剤、紫外線安定剤、滑剤、充填剤、付着防止剤、帯
電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑り防止剤、
顔料等)、押出条件、延伸条件等を目的に応じて、適
宜、選択することにより、所望の物性、ガスバリア性、
光学特性、透過光波長スペクトル、遮光性、耐油性等の
特性を有する、本発明の分解性共重合体を含むフィルム
やシートを製造することができる。本発明によって得ら
れる共重合体を、フィルムやシートに加工する場合、後
処理工程または仕上げ工程においては、ウェルディン
グ、ヒートシール、ミシン目付与、プライマー塗布、粘
着剤塗布、薬剤塗布、パーカライジング、蒸着、スパッ
タリング、CVD、コーティング、エッチング、噴き付
け、染色、塗装、静電塗装、エアブラッシング、ラミネ
ート、サンドイッチ、エンボス賦与、立体模様賦与、型
押し、波付け、印刷、転写、サンディング、サンドプラ
スト、シャーリング、パンチング、打ち抜き、ハニカム
構造化、段ボール構造化、積層体形成等の後処理や仕上
げの加工を行なうこともできる。
【0063】後処理工程または仕上げ工程には、目的に
応じ、カレンダー法、押し出し法、スクリーン印刷法、
グラビア印刷法、凸版法、凹版法、ドクターブレード
法、浸漬法、スプレー法、エアブラシ法、静電塗装法等
の公知・公用の方法を採用することができる。本発明に
よって得られる共重合体を含むフィルムまたはシート
は、紙や他のポリマー等の他の材質のシートと、ラミネ
ートや貼り合わせ等により、多層構造の積層体とするこ
ともできる。
【0064】既に述べたように、本発明によって得られ
る共重合体は、溶融張力が大きいため、発泡体の製造に
有効である。本発明において発泡体は、樹脂の内部に多
くの空隙(気泡、ボイド、マイクロボイド、キャビティ
ーを含む)が存在する、見かけ密度の小さい、樹脂の連
続相中に、空隙相(空隙は連続のものも、独立のものも
含む)が混在した、二相構造または多相構造を有する樹
脂構造体を包含し、例えば、細胞構造を有する高分子、
発泡高分子、膨張高分子、高分子発泡体、高分子フォー
ム等の構造体と認識されるもの一般をも包含し、軟質の
ものも硬質のものも包含する。
【0065】本発明によって得られる共重合体を含む発
泡体は、ガス注入発泡、ビーズ発泡等の公知・公用の方
法により製造することができる。発泡体の空隙(気泡、
ボイド、マイクロボイド、キャビティーを含む)の、連
続性、独立性、大きさ、形状、分布、大きさの均一性等
の特性は、目的に応じ、適宜、発泡条件を設定すること
により制御することができる。発泡体を製造するための
発泡剤には、不活性ガス、分解すると不活性ガスを発生
する化学的発泡剤、炭素数3〜5である炭化水素または
塩素化炭化水素、フルオロカーボン類、フロン類、水、
窒素、LPG、LNG、低沸点有機液体、炭酸ガス、不
活性ガス、アンモニア等を包含する。化学的発泡剤の例
としては、炭酸水素ナトリウム、ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、スルホニルヒドラジド、アゾジカルボ
ンアミド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、5
−フェニルテトラゾール、ジイソプロピルヒドラゾジカ
ルボキシラーゼ、5−フェニル−3,6−ジヒロドロ−
1,3,4−オキサジアジン−2−オン、水酸化ホウ素
ナトリウム等があげられる。
【0066】物理的発泡剤の例としては、n−ペンタ
ン、2,2−ジメチルプロパン、1−ペンテン等のペン
タン類、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチ
ルペンタン、2,2−ジメチルブタン、シクロヘキサン
等のヘキサン類、n−ヘプタン、2,2−ジメチルペン
タン、2,4−ジメチルペンタン、3−エチルペンタ
ン、1−ヘプテン等のヘプタン類、トルエン、トリクロ
ロメタン、テトラクロロメタン、トリクロロフルオロメ
タン、メタノール、2−プロパノール、イソプロピルエ
ーテル、メチルエチルケトン等があげられる。フルオロ
カーボン類の例としては、CFC−11、CFC−1
2、CFC−113、CFC−114等のCFCシリー
ズのフロンがあげられる。クロロフルオロカーボン(C
FC)代替物として、HCFC−141a、HCFC−
142b、HFC−134a、HCFC−141b、H
CFC−22、CFC−1113、HFC−32、HF
C−125、HCFC−124、HFC−125、HF
C−152a、HCFC−123、HFC−4310等
があげられる。
【0067】本発明によって得られる共重合体を含む発
泡体は、例えば、弁当箱、食器、コンビニエンスストア
で販売されるような弁当や惣菜の容器、カップラーメン
のカップ、飲料の自動販売機で使用されるようなカッ
プ、鮮魚・精肉・青果・豆腐・納豆・惣菜等の食料品用
の容器やトレイ、鮮魚市場で使用されるようなトロバ
コ、牛乳・ヨーグルト・乳酸菌飲料等の乳製品用の容
器、炭酸飲料・清涼飲料等の容器、ビール・ウィスキー
等の酒類ドリンク用の容器、化粧品容器、洗剤容器、漂
白剤容器、保冷箱、植木鉢、テープ、テレビやステレオ
等の家庭電化製品の輸送時に使用するための緩衝材、コ
ンピューター・プリンター・時計等の精密機械の輸送時
に使用するための緩衝材、カメラ・眼鏡・顕微鏡・望遠
鏡等の光学機械の輸送時に使用するための緩衝材、ガラ
ス・陶磁器等の窯業製品の輸送時に使用するための緩衝
材、遮光材、断熱材、防音材等としても好適に使用する
ことができる。本発明によって得られる共重合体を含む
発泡体は、医療用または衛生用に好適に用いることがで
きる。例えば、包帯、皮膚・粘膜用貼付剤用担体、三角
巾、絆創膏、タオル、使い捨てタオル、使い捨て濡れタ
オル、おしぼり、雑巾、ティッシュー、清浄用・消毒用
ぬれティッシュー、あかちゃんのおしりふき用ぬれティ
ッシュー、使い捨ておむつ、生理用・おりもの用ナプキ
ン、生理用タンポン、手術用・出産用血液吸収用タンポ
ン、衛生用カバーストック材、滅菌バッグ等に好適に用
いることができる。
【0068】これら医療用または衛生用の製品は、加熱
や蒸気による滅菌、エチレンオキサイドガスによる滅
菌、過酸化水素水やオゾンによる滅菌、紫外線や電磁波
の照射による滅菌、ガンマー線等の放射線の照射による
滅菌、エタノールや塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤等
を用いた公知・公用の方法により滅菌、殺菌または消毒
のうえ、無菌包装をすることができる。また、HEPA
フィルターにより超清浄空気を層流で供給できるクリー
ンベンチやクリーンルームの中に、工程を設置すること
により、無菌状態およびまたはエンドトキシン・フリー
の状態で製品を製造、包装することもできる。
【0069】本発明によって得られる共重合体を含む発
泡体は、農業、漁業、林業、工業、建設土木業、運輸交
通業を包含する一般産業用途およびレジャー、スポーツ
を包含するリクレーション用途に好適に用いることがで
きる。例えば、農業用寒冷紗、オイル吸収材、軟弱地盤
補強材、人工皮革、フレキシブルディスクの裏地、土嚢
用袋、断熱材、防音材、クッション材、ベッド・椅子等
の家具用クッション材、床用クッション材、包装材、結
束材、ぬかるみ・雪道用滑り止め材等として好適に用い
ることができる。
【0070】
【実施例】(実施例1)90%L−乳酸89.3g、重
量平均分子量7,800のアルギン酸1.9g、ジフェ
ニルエーテル300g、錫末0.37gを130℃/5
0mmHgで3時間、さらに130℃/30mmHgで
3時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌しオリゴマー
化を行った。この後、Dean Stark trap
を取りつけ、140℃/24mmHgで8時間共沸脱水
反応を行い、水分を除去した。つづいて、Dean S
tark trapをはずし、モレキュラーシーブ3A
50gと、水分が10ppm以下であるジフェニルエー
テル73.0gが入った管を取り付け、還流により留出
する溶媒がモレキュラーシーブ層を通って再び系内に戻
るようにして、130℃/13mmHgで9時間、系内
に水を混入させないようにしながら加熱攪拌し、反応し
た。なお、モレキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量
は、2ppmであった。この反応液に、0.7%塩酸/
イソプロピルアルコール溶液800mlを加え、1時間
攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去
した。濾塊にイソプロピルアルコール600mlを加え
て攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるま
で行い、続いてヘキサン洗浄を行った後、熱風乾燥して
得られた共重合体の重量平均分子量は、100,000
であった。この共重合体を示差熱分析したところ、ガラ
ス転移温度は58.1℃、融点は156.4℃の値を示
した。
【0071】(実施例2)90%L−乳酸178.6
g、重量平均分子量7,800のアルギン酸1.3g、
錫末0.74gを130℃/50mmHgで3時間、さ
らに130℃/30mmHgで2時間、系外に水を留去
しながら加熱攪拌しオリゴマー化を行った。その後、水
分が10ppm以下であるo−ジクロロベンゼン300
gを加え、モレキュラーシーブ3A70gと、水分が1
0ppm以下であるo−ジクロロベンゼン96.5gが
入った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキ
ュラーシーブ層を通って再び系内に戻るようにして、1
40℃/250mmHgで10時間、系内に水を混入さ
せないようにしながら加熱攪拌し、反応した。なお、モ
レキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量は、2ppm
であった。この反応液に、0.7%塩酸/イソプロピル
アルコール溶液800mlを加え、1時間攪拌した後、
吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去した。濾塊に
イソプロピルアルコール600mlを加えて攪拌した
後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、続
いてヘキサン洗浄を行った。その後、60℃で熱風乾燥
し得られた共重合体の重量平均分子量は、100,00
0であった。この共重合体を示差熱分析したところ、ガ
ラス転移温度は57.5℃、融点は159.1℃であっ
た。
【0072】(実施例3)90%L−乳酸89.3g、
ジフェニルエーテル300g、錫末0.37gを130
℃/50mmHgで3時間、さらに130℃/30mm
Hgで3時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。
反応中のポリマーの重量平均分子量は5,000であっ
た。重量平均分子量6,000のアルギン酸0.6gを
添加し、Dean Stark trapを取りつけ、
140℃/24mmHgで8時間共沸脱水反応を行い水
分を除去した。Dean Stark trapをはず
し、モレキュラーシーブ3A50gと、水分が10pp
m以下であるジフェニルエーテル73.0gが入った管
を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシ
ーブ層を通って再び系内に戻るようにして、130℃/
15mmHgで20時間、系内に水を混入させないよう
にしながら加熱攪拌し、反応した。なお、モレキュラー
シーブ通過後の溶媒中の水分量は、2ppmであった。
この反応液を30℃まで冷却し、0.7%塩酸/イソプ
ロピルアルコール溶液800mlを加え、1時間攪拌し
た後、吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去した。
濾塊にイソプロピルアルコール600mlを加えて攪拌
した後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで行
い、続いてヘキサン洗浄を行った。その後、60℃で熱
風乾燥し得られた共重合体の重量平均分子量は、12
0,000であった。この共重合体を示差熱分析したと
ころ、ガラス転移温度は58.1℃、融点は156.4
の値を示した。
【0073】(実施例4)90%L−乳酸89.3g、
ジフェニルエーテル300g、錫末0.37gを130
℃/50mmHgで3時間、さらに130℃/30mm
Hgで3時間、系外に水を留去しながら加熱攪拌した。
反応マス中のポリマーの重量平均分子量は5,000で
あった。重量平均分子量10,000のアルギン酸ナト
リウム1.9gを添加し、Dean Stark tr
apを取りつけ、140℃/24mmHgで8時間共沸
脱水反応を行い水分を除去した。Dean Stark
trapをはずし、モレキュラーシーブ3A50g
と、水分が10ppm以下であるジフェニルエーテル7
3.0gが入った管を取り付け、還流により留出する溶
媒がモレキュラーシーブ層を通って再び系内に戻るよう
にして、130℃/15mmHgで20時間、系内に水
を混入させないようにしながら加熱攪拌し、反応した。
なお、モレキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量は、
2ppmであった。この反応液を30℃まで冷却し、
0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶液800ml
を加え、1時間攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行
い、錫末を除去した。濾塊にイソプロピルアルコール6
00mlを加えて攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液
が中性になるまで行い、続いてヘキサン洗浄を行った。
その後、60℃で熱風乾燥し、得られた共重合体の重量
平均分子量は、120,000であった。この共重合体
を示差熱分析したところ、ガラス転移温度は57.6
℃、融点は156.0℃の値を示した。
【0074】(実施例5)90%L−乳酸89.3g、
錫末0.37gを130℃/50mmHgで3時間、さ
らに130℃/30mmHgで2時間、系外に水を留去
しながら加熱攪拌した。この後、o−ジクロロベンゼン
300gを加えDean Stark trapを取り
付け、140℃/250mmHgで8時間共沸脱水を行
い、水分を除去した。共沸脱水後の反応中のポリマーの
重量平均分子量は96,000であった。重量平均分子
量10,000のアルギン酸ナトリウム0.6gを添加
し、Dean Stark trapをはずし、モレキ
ュラーシーブ3A50gと、水分が10ppm以下であ
るo−ジクロロベンゼン73.0gが入った管を取り付
け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシーブ層を
通って再び戻るようにして、130℃/180mmHg
で20時間、系内に水を混入させないようにしながら加
熱攪拌し、反応した。なお、モレキュラーシーブ通過後
の溶媒中の水分量は、2ppmであった。この反応液を
30℃まで冷却し、0.7%塩酸/イソプロピルアルコ
ール溶液800mlを加え、1時間攪拌した後、吸引濾
過する操作を2回行い、錫末を除去した。濾塊にイソプ
ロピルアルコール600mlを加えて攪拌した後、吸引
濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、続いてヘキ
サン洗浄を行った。その後、60℃で熱風乾燥し得られ
た共重合体の重量平均分子量は、130,000であっ
た。この共重合体を示差熱分析したところ、ガラス転移
温度は58.0℃、融点は156.3℃の値を示した。
【0075】(実施例6)90%L−乳酸89.3g、
錫末0.37gを130℃/50mmHgで3時間、さ
らに130℃/30mmHgで3時間、系外に水を留去
しながら加熱攪拌しオリゴマー化を行った。この後、o
−ジクロロベンゼン300gを加えDean Star
k trapを取りつけ、140℃/250mmHgで
8時間共沸脱水反応を行い水分を除去した。Dean
Stark trapをはずし、モレキュラーシーブ3
A50gと、水分が10ppm以下であるo−ジクロロ
ベンゼン73.0gが入った管を取り付け、還流により
留出する溶媒がモレキュラーシーブ層を通って再び系内
に戻るようにして、130℃/180mmHgで、系内
に水を混入させないようにしながら8時間反応した。ポ
リマーの重量平均分子量は3,000であった。重量平
均分子量6,000のアルギン酸0.6gを添加し、1
30℃/180mmHgでさらに15時間反応を続け
た。なお、モレキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量
は2ppmであった。この反応液を30℃まで冷却し、
0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶液800ml
を加え、1時間攪拌した後、吸引濾過する操作を2回行
い、錫末を除去した。濾塊にイソプロピルアルコール6
00mlを加えて攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液
が中性になるまで行い、続いてヘキサン洗浄を行った。
その後、60℃で熱風乾燥し得られた共重合体の重量平
均分子量は150,000であった。この共重合体を示
差熱分析したところ、ガラス転移温度は57.5℃、融
点は157.0℃の値を示した。
【0076】(実施例7)反応器として、攪拌装置、真
空ライン、温度管理のできるヒーター、モレキュラーシ
ーブ5A充填管を接続できる溶媒還流ラインを備えたも
のを使用した。エチレングリコール22.9g、コハク
酸35.4g、重量平均分子量6,500のアルギン酸
0.427g、金属錫0.216gを反応器に挿入し、
150℃、常圧で7時間、次いで、150℃/10mm
Hgで4時間、さらに、150℃/4mmHgで4時
間、系外に水を留出しながら、重合反応を行なった。そ
の後、反応系にさらに、ジフェニルエーテル129.7
gを加え、モレキュラーシーブ5A20gを充填した管
を反応器に接続し、留出した溶媒がモレキュラーシーブ
層中を通過して、反応器に還流するようにした。その
後、130℃/15mmHgで45時間反応を行なっ
た。反応終了後、その反応系内容物に、クロロホルム5
00mlを加えて溶解した。この混合溶液を、濾過して
得た濾液に、アセトン5.5lに加えて再沈した。再沈
した固形分を濾過により、濾過残渣として回収した。こ
の濾過残渣に1%塩酸/イソプロピルアルコール溶液6
00mlを加えて、1時間攪拌した後、吸引濾過して溶
出した錫を除去した。錫を除去した濾過残渣に、新鮮な
イソプロピルアルコール600mlを加えて充分に攪拌
した後吸引濾過する洗浄操作を、濾液が中性になるまで
繰り返し行なった。洗浄終了後、60℃熱風乾燥して重
合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量は8
0,000であった。この共重合体を示差熱分析したと
ころ、ガラス転移温度は58.0℃、融点は157.0
℃の値を示した。
【0077】(実施例8)実施例7と同じ反応器を使用
した。1,4−ブタンジオール41.0g、コハク酸5
3.1g、酸化第一錫0.774gを反応器に装入し、
150℃、常圧で2.5時間、次いで150℃/15m
mHgで0.5時間、系外に水を留出しながら重合反応
を行なった。さらに、反応系に、オルソジクロルベンゼ
ン232gを装入し、モレキュラーシーブ5A20gを
充填した管を反応器に接続し、留出した溶媒がモレキュ
ラーシーブ層中を通過して反応器に還流するようにし
た。その後、110℃/100mmHgで7時間反応を
行った。その後、反応器に重量平均分子量10,000
のアルギン酸ナトリウム0.782gを添加し、110
℃/100mmHgで15時間反応を行なった。反応終
了後、その反応系内容物に、オルソジクロルベンゼン4
65gを加え晶析した。晶析した固形分を濾過により、
濾過残渣として回収した。濾過残渣に、1%塩酸/イソ
プロピルアルコール溶液600mlを加え、1時間攪拌
した後、吸引濾過する操作を行い、錫を除去した。錫を
除去した濾過残渣に、新鮮なイソプロピルアルコール6
00mlを加えて充分に攪拌した後吸引濾過する洗浄操
作を、濾液が中性になるまで繰り返し行なった。洗浄終
了後、60℃熱風乾燥し重合体を得た。この共重合体を
示差熱分析したところ、ガラス転移温度は57.0℃、
融点は156.5℃の値を示した。
【0078】(実施例9)90%L−乳酸89.3g、
重量平均分子量3,000のペクチン1g、ジフェニル
エーテル300g、錫末0.37gを130℃/50m
mHgで3時間、さらに130℃/30mmHgで3時
間、系外に水を留去しながら加熱攪拌しオリゴマー化を
行った。この後、Dean Stark trapを取
りつけ、140℃/24mmHgで8時間共沸脱水反応
を行い、水分を除去した。つづいて、Dean Sta
rk trapをはずし、モレキュラーシーブ3A50
gと、水分が10ppm以下であるジフェニルエーテル
73.0gが入った管を取り付け、還流により留出する
溶媒がモレキュラーシーブ層を通って再び系内に戻るよ
うにして、130℃/13mmHgで9時間、系内に水
を混入させないようにしながら加熱攪拌し、反応した。
なお、モレキュラーシーブ通過後の溶媒中の水分量は、
2ppmであった。この反応液に、0.7%塩酸/イソ
プロピルアルコール溶液800mlを加え、1時間攪拌
した後、吸引濾過する操作を2回行い、錫末を除去し
た。濾塊にイソプロピルアルコール600mlを加えて
攪拌した後、吸引濾過する操作を濾液が中性になるまで
行い、続いてヘキサン洗浄を行った後、熱風乾燥して共
重合体を得た。この共重合体を示差熱分析したところ、
ガラス転移温度は59.0℃、融点は158℃の値を示
した。
【0079】(実施例10)90%L−乳酸89.3
g、マンヌロン酸1.2g、ジフェニルエーテル300
g、錫末0.37gを130℃/50mmHgで3時
間、さらに130℃/30mmHgで3時間、系外に水
を留去しながら加熱攪拌しオリゴマー化を行った。この
後、Dean Stark trapを取りつけ、14
0℃/24mmHgで8時間共沸脱水反応を行い水分を
除去した。つづいて、Dean Stark trap
をはずし、モレキュラーシーブ3A50gと、水分が1
0ppm以下であるジフェニルエーテル73.0gが入
った管を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュ
ラーシーブ層を通って再び系内に戻るようにして、13
0℃/13mmHgで9時間、系内に水を混入させない
ようにしながら加熱攪拌し、反応した。なお、モレキュ
ラーシーブ通過後の溶媒中の水分量は、2ppmであっ
た。この反応液に、0.7%塩酸/イソプロピルアルコ
ール溶液800mlを加え、1時間攪拌した後、吸引濾
過する操作を2回行い、錫末を除去した。濾塊にイソプ
ロピルアルコール600mlを加えて攪拌した後、吸引
濾過する操作を濾液が中性になるまで行い、続いてヘキ
サン洗浄を行った後、熱風乾燥して得られた共重合体を
示差熱分析したところ、ガラス転移温度は58.2℃、
融点は158℃の値を示した。
【0080】(実施例11)90%グリコール酸89.
3g、グルロン酸1g、ジフェニルエーテル300g、
錫末0.37gを130℃/50mmHgで3時間、さ
らに130℃/30mmHgで3時間、系外に水を留去
しながら加熱攪拌しオリゴマー化を行った。この後、D
ean Stark trapを取りつけ、140℃/
24mmHgで8時間共沸脱水反応を行い水分を除去し
た。つづいて、Dean Starktrapをはず
し、モレキュラーシーブ3A50gと、水分が10pp
m以下であるジフェニルエーテル73.0gが入った管
を取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシ
ーブ層を通って再び系内に戻るようにして、130℃/
13mmHgで9時間、系内に水を混入させないように
しながら加熱攪拌し、反応した。なお、モレキュラーシ
ーブ通過後の溶媒中の水分量は、2ppmであった。こ
の反応液に、0.7%塩酸/イソプロピルアルコール溶
液800mlを加え、1時間攪拌した後、吸引濾過する
操作を2回行い、錫末を除去した。濾塊にイソプロピル
アルコール600mlを加えて攪拌した後、吸引濾過す
る操作を濾液が中性になるまで行い、続いてヘキサン洗
浄を行った後、熱風乾燥して得られた共重合体を示差熱
分析したところ、ガラス転移温度は58℃、融点は15
7℃の値を示した。
【0081】(実施例12)反応器として、攪拌装置、
真空ライン、温度管理のできるヒーター、モレキュラー
シーブ5A充填管を接続できる溶媒還流ラインを備えた
ものを使用した。ジエチレングリコール22.9g、シ
ュウ酸35.4g、重量平均分子量3,000のペクチ
ン0.427g、金属錫0.216gを反応器に挿入
し、150℃、常圧で7時間、次いで、150℃/10
mmHgで4時間、さらに、150℃/4mmHgで4
時間、系外に水を留出しながら、重合反応を行なった。
その後、反応系にさらに、ジフェニルエーテル129.
7gを加え、モレキュラーシーブ5A20gを充填した
管を反応器に接続し、留出した溶媒がモレキュラーシー
ブ層中を通過して、反応器に還流するようにした。その
後、130℃/15mmHgで45時間反応を行なっ
た。反応終了後、その反応系内容物に、クロロホルム5
00mlを加えて溶解した。この混合溶液を、濾過して
得た濾液に、アセトン5.5lに加えて再沈した。再沈
した固形分を濾過により、濾過残渣として回収した。こ
の濾過残渣に1%塩酸/イソプロピルアルコール溶液6
00mlを加えて、1時間攪拌した後、吸引濾過して溶
出した錫を除去した。錫を除去した濾過残渣に、新鮮な
イソプロピルアルコール600mlを加えて充分に攪拌
した後吸引濾過する洗浄操作を、濾液が中性になるまで
繰り返し行なった。洗浄終了後、60℃熱風乾燥し得ら
れた重合体の重量平均分子量は、90,000であっ
た。
【0082】(比較例1)90%L−乳酸89.3g、
重量平均分子量30,000、置換度1.5のアセチル
セルロース1.9g、ジフェニルエーテル300g、錫
末0.37gを130℃/50mmHgで3時間、さら
に130℃/30mmHgで3時間、系外に水を留去し
ながら過熱攪拌し、オリゴマー化を行った。この後、D
ean Stark trapをとりつけ、140℃/
24mmHgで8時間共沸脱水反応を行い、水分を除去
した。つづいて、Dean Stark trapをは
ずし、モレキュラーシーブ3Aを50gと、ジフェニル
エーテル73gが入った管を取り付け、還流により流出
する溶媒がモレキュラーシーブ層をとおって、再び系内
に戻るようにして130℃/13mmHgで9時間、系
内に水を混入させないようにしながら、過熱攪拌し反応
を行った。この反応液に0.7%塩酸/イソプロピルア
ルコール溶液800mLを加え、1時間攪拌した後、吸
引ろ過する操作を行い、錫末を除去した。ろ過した塊を
ヘキサンで洗浄し、中性になったところで風乾し、重合
体を得た。このとき得られた重合体は分子量600,0
00であった。
【0083】(加水分解特性比較試験)上記実施例1〜
8及び比較例1で得られた樹脂組成物を用いて、下記条
件で加水分解性を評価した。その結果を表1に示す。 加水分解条件:試験管に固体の水酸化ナトリウム2gと
メタノール6mLを採取し、この中に各実験で得られた
重合体1gを加え、65℃の湯浴中ガラス棒で押し付け
ながら加熱し、水酸化ナトリウムと接触している部分を
観察した。この条件において分解した重合体は○、未反
応のものは×とした、
【0084】(成形性比較試験)上記実施例1と比較例
で得られた樹脂組成物を用いて、押し出し成形により厚
さ100μmの幅100cmのフィルムを製造した。そ
の結果、本実施例のフィルムは、100mの長さにわた
って欠陥のないフィルムができたが、比較例のフィルム
は、押し出し成形中にフィルムに穴があき、満足な結果
が得られなかった。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物によれば、天然物由
来の原料を用いながら、加水分解性に優れた樹脂組成物
を得ることができるため、重合体をモノマーに分解して
再度重縮合原料として用いることができる。すなわち、
リサイクル性に優れた樹脂組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 一高 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4J029 AA02 AA03 AB01 AB04 AC02 AE01 BA03 BA05 CA04 CA06 EA05 FC29 JA011 JA061 JA091 JA111 JA121 JB131 JB171 JC371 JF131 JF181 JF221 JF321 JF361 JF371 JF471 KA01 KE09 KH01 4J200 AA02 AA10 BA03 BA05 BA07 BA14 BA20 BA36 DA17 EA11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基およびカルボキシル基またはイオン
    交換カルボキシル基を有する単糖類および多糖類から選
    ばれた少なくとも1種(A)と、(b1)ヒドロキシカ
    ルボン酸、(b2)ポリヒドロキシカルボン酸、(b
    3)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸の混合物、
    および、(b4)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基
    酸との反応生成物である脂肪族ポリエステルからなる群
    から選ばれた少なくとも1種(B)とを、脱水重縮合反
    応することにより得られる共重合体を少なくとも含むこ
    とを特徴とする共重合体樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記水酸基およびカルボキシル基またはイ
    オン交換カルボキシル基を有する単糖類が、マンヌロン
    酸またはグルロン酸であることを特徴とする請求項1に
    記載の共重合体樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記水酸基およびカルボキシル基またはイ
    オン交換カルボキシル基を有する多糖類が、アルギン酸
    またはペクチンであることを特徴とする請求項1に記載
    の共重合体樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記ヒドロキシカルボン酸が、乳酸であ
    り、前記ポリヒドロキシカルボン酸が、ポリ乳酸であ
    り、前記脂肪族多価アルコールと前記脂肪族多塩基酸
    が、それぞれ、エチレングリコールまたは1,4−ブタ
    ンジオール、および、コハク酸またはアジピン酸であ
    り、前記脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸との反
    応生成物である脂肪族ポリエステルが、ポリエチレンサ
    クシネートまたはポリブチレンサクシネートであること
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の共重合体
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】水酸基およびカルボキシル基またはイオン
    交換カルボキシル基を有する単糖類および多糖類から選
    ばれた少なくとも1種(A)と、(b1)ヒドロキシカ
    ルボン酸、(b2)ポリヒドロキシカルボン酸、(b
    3)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸の混合物、
    および、(b4)脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基
    酸との反応生成物である脂肪族ポリエステルからなる群
    から選ばれた少なくとも1種(B)とを、触媒の存在下
    で、実質的に水が存在しない有機溶媒中において脱水重
    縮合反応することを特徴とする共重合体樹脂組成物の製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記有機溶媒の少なくとも一部を分取し、
    分取した前記有機溶媒に含まれる水分量よりも少ないか
    もしくは等しい水分量を持った他の有機溶媒を前記反応
    系に注入することにより前記有機溶媒の水分量を制御し
    ながら脱水重縮合することを特徴とする請求項5記載の
    共重合体樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記分取した有機溶媒を、反応系内の前記
    有機溶媒中の水分量よりも実質的に低い水分量となるよ
    うに処理し、その処理した有機溶媒を反応系内に注入す
    ることを特徴とする請求項6記載の共重合体樹脂組成物
    の製造方法。
  8. 【請求項8】前記分取した有機溶媒の処理を、乾燥剤と
    接触させることにより行うことを特徴とする請求項7記
    載の共重合体樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】前記乾燥剤が、イオン交換樹脂、モレキュ
    ラーシーブ類、五酸化二リンまたは金属水素化物である
    ことを特徴とする請求項8記載の共重合体樹脂組成物の
    製造方法。
  10. 【請求項10】前記水酸基およびカルボキシル基または
    イオン交換カルボキシル基を有する多糖類が、アルギン
    酸またはそのイオン交換体、もしくはペクチンまたはそ
    のイオン交換対であることを特徴とする請求項5記載の
    共重合樹脂組成物の製造方法。
  11. 【請求項11】前記アルギン酸のイオン交換体が、アル
    ギン酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であ
    ることを特徴とする請求項10記載の共重合体樹脂組成
    物の製造方法。
  12. 【請求項12】前記ペクチン類のイオン交換体が、ペク
    チンのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である
    ことを特徴とする請求項12記載の共重合体樹脂組成物
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記ヒドロキシカルボン酸が、乳酸であ
    り、前記ポリヒドロキシカルボン酸が、ポリ乳酸であ
    り、前記脂肪族多価アルコールと前記脂肪族多塩基酸
    が、それぞれ、エチレングリコールまたは1,4−ブタ
    ンジオール、および、コハク酸またはアジピン酸であ
    り、前記脂肪族多価アルコールと脂肪族多塩基酸との反
    応生成物である脂肪族ポリエステルが、ポリエチレンサ
    クシネートまたはポリブチレンサクシネートであること
    を特徴とする請求項5記載の共重合体樹脂組成物の製造
    方法。
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