JP2003171363A - スルホニウム塩及びその用途 - Google Patents

スルホニウム塩及びその用途

Info

Publication number
JP2003171363A
JP2003171363A JP2001372870A JP2001372870A JP2003171363A JP 2003171363 A JP2003171363 A JP 2003171363A JP 2001372870 A JP2001372870 A JP 2001372870A JP 2001372870 A JP2001372870 A JP 2001372870A JP 2003171363 A JP2003171363 A JP 2003171363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
formula
carbon atoms
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001372870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4042395B2 (ja
Inventor
Yoshiko Miya
芳子 宮
Yasunori Kamiya
保則 上谷
Takehiro Kusumoto
武宏 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001372870A priority Critical patent/JP4042395B2/ja
Publication of JP2003171363A publication Critical patent/JP2003171363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4042395B2 publication Critical patent/JP4042395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】新規なスルホニウム塩を提供するとともに、こ
れと樹脂成分とを含有し、エキシマレーザーリソグラフ
ィに適した、解像度やプロファイルに優れる化学増幅型
のポジ型レジスト組成物を提供する。 【解決手段】〔1〕下式(I)で示されるスルホニウム
塩。 (式中、R1、R2、R3は、互いに独立に、水素、水酸
基、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1
〜6のアルコキシ基を表す。式中、Qは、少なくとも一
つのフッ素で置換されている脂環式炭化水素基を示
す。) 〔2〕酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身
はアルカリに不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカ
リに可溶となる樹脂と、〔1〕に記載の化合物とを含有
する化学増幅型ポジ型レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なスルホニウ
ム塩、半導体の微細加工に用いられる化学増幅型のレジ
スト組成物及び重合開始剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の微細加工には、通常、レジスト
組成物を用いたリソグラフィプロセスが採用されてお
り、リソグラフィにおいては、レイリー(Raylei
gh)の回折限界の式で表されるように、原理的には露
光波長が短いほど解像度を上げることが可能である。半
導体の製造に用いられるリソグラフィ用露光光源は、波
長436nmのg線、波長365nmのi線、波長24
8nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのA
rFエキシマレーザーと、年々短波長になってきてお
り、次世代の露光光源として、波長157nmのF2
キシマレーザーが有望視され、その後は波長13nm以
下の軟X線(EUV)が光源として提案されている。
【0003】エキシマレーザー等の、g線、i線より短
い波長の光源は照度が低いため、レジストの感度を高め
る必要があることから、スルホニウム塩から露光により
発生する酸の触媒作用を利用し、その酸により解裂する
基を有する樹脂を含有するいわゆる化学増幅型レジスト
が通常用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なスルホニウム塩を提供するとともに、これと樹脂成分
とを含有し、ArFやKrFやF2などのエキシマレー
ザーリソグラフィに適した、解像度やプロファイルに優
れる化学増幅型のポジ型レジスト組成物を提供すること
にある。
【0005】本発明者らは、検討を加えた結果、下式
(I)に示されるような特定の嵩高いアニオンを有する
スルホニウム塩を有することにより、解像性を向上させ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
〔1〕下式(I)で示されるスルホニウム塩に係るもの
である。 (式中、R1、R2、R3は、互いに独立に、水素、水酸
基、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1
〜6のアルコキシ基を表す。式中、Qは、少なくとも一
つのフッ素で置換されている脂環式炭化水素基を示し、
該脂環式炭化水素基は、水酸基、フッ素以外のハロゲ
ン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアル
コキシ基で置換されていても良い。該アルキル基及び該
アルコキシ基は、それぞれ独立に、水酸基又はハロゲン
で置換されていても良い。)
【0007】さらに、本発明は、〔2〕下式(II)で
示されるスルホニウム塩に係るものである。 (式中、R1、R2、R3は、前記の定義と同じであ
る。)
【0008】また、本発明は、〔3〕酸に不安定な基を
持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリに不溶又は難
溶であるが、酸の作用でアルカリに可溶となる樹脂と、
〔1〕又は〔2〕に記載の化合物とを含有することを特
徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】化学増幅型のレジスト組成物に用
いられる酸発生剤は、その物質自体に、あるいはその物
質を含むレジスト組成物に、光や電子線などの放射線を
作用させることにより、その物質が分解して酸を発生す
るものである。本発明の式(I)で示されるスルホニウ
ム塩は、該酸発生剤として、好適に使用される。
【0010】式(I)において、R1、R2、R3は、互
いに独立に、水素、水酸基、ハロゲン、炭素数1〜6の
アルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。ア
ルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直
鎖でも分岐していてもよい。具体的なアルキル基の例と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが
挙げられる。
【0011】また、式(I)において、Qは、少なくと
も一つのフッ素で置換されている脂環式炭化水素基を示
し、該脂環式炭化水素基は、水酸基、フッ素以外のハロ
ゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のア
ルコキシ基で置換されていても良い。該アルキル基及び
該アルコキシ基は、それぞれ独立に、水酸基又はハロゲ
ンで置換されていても良い。具体的な脂環式炭化水素基
の例としては、パーフルオロシクロヘキシルなどが挙げ
られる。炭素数1〜6のアルキル基の例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、トリフ
ルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロ
ブチル基などが挙げられる。アルコキシ基の例として
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基などが挙げられる。これらの中で、全てフッ素置換さ
れている4−パーフルオロエチルパーフルオロシクロヘ
キシル基を用いた場合は、解像度が特に優れるので好ま
しい。すなわち、酸発生剤として、式(II)で示され
るスルホニウム塩を用いると、レジストの解像度が特に
優れるので好ましい。
【0012】式(I)で示されるスルホニウム塩の製法
としては、例えば、相当するスルホニウムブロマイド
を、目的とする化合物の陰イオンと同じスルホン酸の銀
塩と反応させる方法や、Chem. Pharm. Bull., Vol.29,
3753 (1981) の記載に準じて、相当するジフェニルスル
ホキシドとベンゼン系化合物とパーフルオロアルカンス
ルホン酸とを、トリフルオロ酢酸無水物の存在下で反応
させる方法、特開平 8-311018 号公報の記載に準じて、
相当するアリールグリニヤ試薬を塩化チオニルと反応さ
せ、次いでトリオルガノシリルハライドと反応させてト
リアリールスルホニウムハライドとした後、目的とする
化合物の陰イオンと同じスルホン酸の銀塩と反応させる
方法などにより製造できる。また、式(II)中の
1、R2及び/又はR3が水酸基である化合物は、上記
特開平 8-311018 号公報の記載に準じて、ベンゼン環上
にtert−ブトキシ基を有するトリフェニルスルホニウム
塩を、その化合物の陰イオンと同じスルホン酸で処理し
てtert−ブチル基を脱離させることにより製造できる。
【0013】式(I)に示されるスルホニウム塩の具体
例としては、次のような化合物を挙げることができる。
【0014】トリフェニルスルホニウム パーフルオロ
−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、トリフェニ
ルスルホニウム パーフルオロ−4−エチルシクロヘキ
サンスルホネート、4−メチルフェニルジフェニルスル
ホニウム パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンス
ルホネート、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スル
ホニウム パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンス
ルホネート、4−ヒドロキシフェニルジフェニルスルホ
ニウム パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスル
ホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウ
ム パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネ
ート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム パ
ーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、
トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム パーフ
ルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、トリ
フェニルスルホニウム パーフルオロシクロヘキシルス
ルホナート4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム
パーフルオロシクロヘキシルスルホナート、トリス
(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム パーフル
オロシクロヘキシルスルホナート、4−ヒドロキシフェ
ニルジフェニルスルホニウム パーフルオロシクロヘキ
シルスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルス
ルホニウム パーフルオロシクロヘキシルスルホナー
ト、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム パー
フルオロシクロヘキシルスルホナート、トリス(4−メ
トキシフェニル)スルホニウム パーフルオロシクロヘ
キシルスルホナート
【0015】次に、本発明のレジスト組成物を構成する
樹脂成分について説明する。この樹脂は、酸に不安定な
基を持つ重合単位を有し、それ自身ではアルカリに不溶
又は難溶であるが、酸の作用でアルカリに可溶となるも
のであり、酸の作用により一部の基が解裂し、解裂後は
アルカリ可溶性となるものが挙げられる。酸に不安定な
基として具体的には、各種のカルボン酸エステル部分を
有する基や、各種のアセタール型エーテル部分を有する
基等が挙げられる。
【0016】各種のカルボン酸エステル部分を有する基
としては、例えば、メチルエステル及びtert−ブチルエ
ステルに代表されるアルキルエステル;メトキシメチル
エステル、エトキシメチルエステル、1−エトキシエチ
ルエステル、1−イソブトキシエチルエステル、1−イ
ソプロポキシエチルエステル、1−エトキシプロピルエ
ステル、1−(2−メトキシエトキシ)エチルエステ
ル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチルエステル、
1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチ
ルエステル、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニル
オキシ)エトキシ〕エチルエステル、テトラヒドロ−2
−フリルエステル及びテトラヒドロ−2−ピラニルエス
テルのようなアセタール型エステル;イソボルニルエス
テル及び2−アルキル−2−アダマンチルエステル、1
−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルエステ
ルのような脂環式エステルなどが挙げられる。このよう
なカルボン酸エステルを有する重合単位へ導くモノマー
は、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルのよう
な(メタ)アクリル系のものでもよいし、ノルボルネン
カルボン酸エステル、トリシクロデセンカルボン酸エス
テル、テトラシクロデセンカルボン酸エステルのよう
に、カルボン酸エステル基が脂環式モノマーに結合した
ものでもよい。
【0017】このようなモノマーのうち、酸の作用によ
り解裂する基として、例えば2−アルキル−2−アダマ
ンチル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアル
キルのような脂環族を含む嵩高い基を有するものを使用
すると解像度が優れるので好ましい。このような嵩高い
基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−ア
ルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−
(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノ
ルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマ
ンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−
アダマンチル)−1−アルキルアルキルなどが挙げられ
る。とりわけ(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−ア
ダマンチルをモノマーとして用いた場合は、解像度が優
れるので好ましい。このような(メタ)アクリル酸2−
アルキル−2−アダマンチルの代表例としては、例えば
アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル
酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチ
ル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−
アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマ
ンチルなどが挙げられる。これらの中では、特に(メ
タ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチルを用いた
場合、感度、耐熱性のバランスが良いので好ましい。も
ちろん必要に応じて、酸の作用により解裂する基を持つ
他のモノマーを併用してもよい。
【0018】(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−ア
ダマンチルは、通常、2−アルキル−2−アダマンタノ
ール又はその金属塩とアクリル酸ハライド又はメタクリ
ル酸ハライドとの反応により製造できる。
【0019】また、アセタール型エーテル部分を有する
基としては、具体的にはメトキシメトキシ基、エトキシ
メトキシ基、ピバロイルオキシメトキシ基、メトキシエ
トキシメトキシ基、ベンジルオキシメトキシ基などが挙
げられる。このようなアセタール型エーテル部分を有す
る重合単位へ導く樹脂は、これらの酸不安定基を一部有
するヒドロキシスチレンのヒドロキシル基をこれらの酸
不安定基で置換したものでも良く、2−ノルボルネン系
を置換する水酸基やヒドロキシアルキル基の水酸基をこ
れらの酸不安定基で置換したものでも良い。中でも19
0nm以下の波長の放射線用レジストに用いられる場
合、2−ノルボルネン系を置換する水酸基やヒドロシキ
アルキル基の水酸基をこれらの酸不安定基で置換したも
のが、露光波長に対する透過率が高く、性能向上の面で
好ましい。
【0020】本発明における樹脂は、酸に不安定な重合
単位に加えてさらに、下式(III)で示される重合単
位を有するものが挙げられる。 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に、水素、ハ
ロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式
環もしくはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲ
ン、水酸基もしくは脂環式環で置換されていても良い。
該脂環式環及びラクトン環は、それぞれ独立に、ハロゲ
ン、水酸基、アルキル基で置換されていても良い。n又
はlは、0〜4の整数を表す。R7、R8は、それぞれ独
立に、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。R9
とR10のいずれか又は両方は、少なくとも1つのフッ素
原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基であ
る。R 11は、水酸基又は酸の存在下で解離する酸不安定
基を表す。)
【0021】式(III)で示される重合単位の中で
も、下式(IV)で示される重合単位が、合成面から好
ましい。 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に、水素、ハ
ロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式
環もしくはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲ
ン、水酸基もしくは脂環式環で置換されていても良い。
該脂環式環もしくはラクトン環は、それぞれ独立に、ハ
ロゲン、水酸基、アルキル基で置換されていても良い。
11は、水酸基又は酸の存在下で解離する酸不安定基を
表す。)式(III)や(IV)のような構造を有する
樹脂は、190nm以下の露光波長の放射線レジスト用
樹脂として露光波長の透過率が高いことから好ましい。
【0022】式(III)、(IV)で示される重合単
位の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
【0023】
【0024】これらの酸不安定基は、公知の保護基反応
を施すことによって、又はこのような基を有する不飽和
化合物をひとつのモノマーとする共重合を行うことによ
って、樹脂中に容易に導入することができる。
【0025】本発明における樹脂は、上記のような酸に
不安定な基を有する重合単位の他に、酸の作用により解
裂しないか又は解裂しにくい他の重合単位を含有するこ
とも可能である。含有しうる他の重合単位としては、例
えば、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボ
ン酸基を有するモノマーの重合単位、無水マレイン酸や
無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水
物の重合単位、2−ノルボルネンの重合単位、(メタ)
アクリロニトリルの重合単位、各種(メタ)アクリル酸
エステル類の重合単位などを挙げることができる。Ar
F露光の場合は光吸収が大きくて好ましくはないが、K
rF露光の場合は光吸収の問題が無いので、ヒドロキシ
スチレンの重合単位を用いることができる。
【0026】特に、p−ヒドロキシスチレンの重合単
位、m−ヒドロキシスチレンの重合単位、(メタ)アク
リル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルの重合単位、
(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマ
ンチルの重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されて
いてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラク
トンの重合単位、下式(Va)、(Vb)で示される脂
環式ラクトンの重合単位などを共重合させることはレジ
ストの基板への接着性の点で好ましい。
【0027】 (式中、R1、R2は、互いに独立に、水素、メチル又は
トリフルオロメチルを表し、nは1〜3の数を表す。n
が複数の場合には、R2は、互いに同一でも異なってもよ
い。)
【0028】(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−
アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキ
シ−1−アダマンチルは、市販されているが、例えば対
応するヒドロキシアダマンタンを(メタ)アクリル酸又
はそのハライドと反応させることにより、製造すること
もできる。また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチ
ロラクトンは、ラクトン環がアルキルで置換されていて
もよいα−若しくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンに
アクリル酸若しくはメタクリル酸を反応させるか、又は
ラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−若し
くはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸
ハライド若しくはメタクリル酸ハライドを反応させるこ
とにより製造できる。式(Va)、(Vb)で示される脂
環式ラクトンの重合単位に導くためのモノマーは、具体
的には例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクト
ンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙
げられる。これらのエステルは、例えば対応する水酸基
を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応
により製造し得る(例えば特開2000−26446号
公報)。
【0029】
【0030】(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−
アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキ
シ−1−アダマンチルの重合単位、α−(メタ)アクリ
ロイロキシ−γ−ブチロラクトンの重合単位、β−(メ
タ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンの重合単
位、式(Va)、(Vb)で示される脂環式ラクトンの重
合単位は、いずれも極性が高く、それらのいずれかを樹
脂中に存在させることにより、それを含むレジストの基
板への接着性が向上する。また、これらの重合単位は、
レジストの解像性の向上にも寄与する。
【0031】ここで、(メタ)アクリロイロキシ−γ−
ブチロラクトンの重合単位に導くためのモノマーとして
は、例えば、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクト
ン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α
−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラ
クトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−
γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチ
ル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α
−メチル−γ−ブチロラクトン、β−アクリロイロキシ
−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−γ−
ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−α−メチル
−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0032】また、2−ノルボルネンの重合単位を含む
樹脂は、その主鎖に直接脂環基を有するために頑丈な構
造となり、ドライエッチング耐性に優れるという特性を
示す。2−ノルボルネンの重合単位は、例えば対応する
2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン
酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用した
ラジカル重合により主鎖へ導入し得る。したがって、2
−ノルボルネンの重合単位は、その二重結合が開いて形
成されるものであり式(VI)で表すことができる。ま
た、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位である
無水マレイン酸の重合単位、無水イタコン酸の重合単位
は、それらの二重結合が開いて形成されるものであり、
それぞれ式(VII)及び(VIII)で表すことがで
きる。
【0033】
【0034】ここで、式(VI)中のR3及びR4は、互
いに独立に、水素、水酸基、ハロゲン、炭素数1〜3の
アルコキシ、炭素数1〜8のアルキル、カルボキシル、
シアノ若しくは基−COOZ(Zはアルコール残基であ
る)を表すか、又はR3とR4が一緒になって、−C(=
O)OC(=O)−で示されるカルボン酸無水物残基を
表す。ここで、炭素数1〜8のアルキルは、水酸基、ハ
ロゲン、炭素数1〜3のアルコキシ基で置換されていて
もよい。R3及び/又はR4が置換基を有してもよいアル
キルである場合の具体例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2
−ヒドロキシル−2、2−ジトリフルオロメチルエチル
などが挙げられる。R3及び/又はR4が基−COOZで
ある場合は、カルボキシルがエステルとなったものであ
り、Zに相当するアルコール残基としては、例えば、置
換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル、2−
オキソオキソラン−3−イル又は2−オキソオキソラン
−4−イルなどを挙げることができ、ここにアルキルの
置換基としては、水酸基や脂環式炭化水素残基などが挙
げられる。そこで、R3及び/又はR4が−COOZで示
されるカルボン酸エステル残基である場合の具体例とし
ては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−
ヒドロキシエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボ
ニル、2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニ
ル、2−オキソオキソラン−4−イルオキシカルボニ
ル、1,1,2−トリメチルプロポキシカルボニル、1
−シクロヘキシル−1−メチルエトキシカルボニル、1
−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエトキシ
カルボニル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエ
トキシカルボニルなどが挙げられる。
【0035】また、上式(VII)や(VIII)のよ
うな脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を含まない樹脂
は、190nm以下の露光波長の放射線レジスト用樹脂
として露光波長の透過率が高いことから好ましい。
【0036】このような樹脂は、該当する(III)や(I
V)や(VI)で示されるモノマーをPdやNiのよう
な金属触媒を用いて、公知の配位重合で単独又は共重合
を行うことによって得られる。
【0037】また、式(VI)で示される重合単位に導
くためのモノマーとして、具体的には例えば、次のよう
な化合物を挙げることができる。
【0038】2−ノルボルネン、2−ヒドロキシ−5−
ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5
−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸−t−ブチル、5−ノルボルネン
−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチ
ル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチ
ルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボル
ネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキ
シル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カ
ルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシ
ル)エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−
(1−アダマンチル)−1−メチルエチル、5−ノルボ
ルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5
−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダ
マンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチ
ル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボ
ン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、5−ノルボルネン−
2−メタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
ン酸無水物など。
【0039】
【0040】
【0041】本発明で用いる樹脂は、パターニング露光
用の放射線の種類や酸に不安定な基の種類などによって
も変動するが、一般には、酸に不安定な基を持つ重合単
位を10〜80モル%の範囲で含有するのが好ましい。
そして、酸に不安定な基として特に、(メタ)アクリル
酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル
酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、
又は5−ノルボルネン−2−(2,2-ジトリフルオロ
メチル−2−アルコキシメトキシ)エチルの重合単位を
用いる場合は、この単位が樹脂全体のうち15モル%以
上となるようにするのが有利である。また、酸に不安定
な基を持つ重合単位に加えて、酸の作用で解裂しにくい
他の重合単位、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロ
キシ−1−アダマンチルの重合単位、(メタ)アクリル
酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メ
タ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンの重合単
位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクト
ンの重合単位、式(IIIa)、(IIIb)で示される脂環
式ラクトンの重合単位、ヒドロキシスチレンの重合単
位、式(IV)で示される2−ノルボルネンの重合単
位、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位である
式(V)で示される無水マレイン酸の重合単位、式(V
I)で示される無水イタコン酸の重合単位などを存在さ
せる場合は、それらの合計が、樹脂全体のうち20〜9
0モル%の範囲となるようにするのが好ましい。
【0042】なお、2−ノルボルネン類及び脂肪族不飽
和ジカルボン酸無水物を共重合モノマーとする場合に
は、これらは重合しにくい傾向があるので、この点を考
慮し、これらは過剰に使用することが好ましい。
【0043】また、本発明の化学増幅型のポジ型レジス
ト組成物においては、塩基性化合物、特に塩基性含窒素
有機化合物、例えばアミン類を、クェンチャーとして添
加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活に
よる性能劣化を改良できる。クェンチャーに用いられる
塩基性化合物の具体的な例としては、以下の各式で示さ
れるようなものが挙げられる。
【0044】
【0045】
【0046】式中、R11、R12及びR17は、それぞれ独
立に、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを
表す。該アルキル、シクロアルキル又はアリールは、そ
れぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6の
アルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、
炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。ま
た、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シ
クロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該ア
リールは、炭素数6〜10程度が好ましい。R13、R14
及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロ
アルキル、アリール又はアルコキシを表す。該アルキ
ル、シクロアルキル、アリール、又はアルコキシは、そ
れぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6の
アルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基
は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよ
い。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好まし
く、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好まし
く、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましく、該
アルコキシは、炭素数1〜6程度が好ましい。R16は、
アルキル又はシクロアルキルを表す。該アルキル又はシ
クロアルキルは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、
炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよ
い。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換さ
れていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程
度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程
度が好ましい。Aは、アルキレン、カルボニル、イミ
ノ、スルフィド又はジスルフィドを表す。該アルキレン
は、炭素数2〜6程度であることが好ましい。また、R
11〜R17において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得
るものについては、そのいずれでもよい。
【0047】本発明のレジスト組成物は、その全固形分
量を基準に、樹脂を80〜99.9重量%程度、そして
酸発生剤を0.1〜20重量%程度の範囲で含有するこ
とが好ましい。また、クェンチャーとしての塩基性化合
物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準
に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有することが好
ましい。この組成物はまた、必要に応じて、増感剤、溶
解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、
各種の添加物を少量含有することもできる。
【0048】本発明のレジスト組成物は、通常、上記の
各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とさ
れ、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティ
ングなどの常法に従って塗布される。ここで用いる溶剤
は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸
発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよ
く、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しう
る。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロ
ソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステ
ル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビ
ン酸エチルのようなエステル類、アセトン、メチルイソ
ブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンの
ようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エス
テル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、そ
れぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0049】基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜
には、パターニングのための露光処理が施され、次いで
脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、ア
ルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像
液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液で
あることができるが、一般には、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が
用いられることが多い。
【0050】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなん
ら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量
を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。ま
た重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲ
ルパーミェーションクロマトグラフィーにより求めた値
である。
【0051】酸発生剤合成例1:酸発生剤A1の合成
(トリフェニルスルホニウム パーフルオロ−4−エチ
ルシクロヘキサンスルホネートの合成) 四つ口フラスコに、トリフェニルスルホニウム クロリ
ド4.5gとアセトニトリル155gを仕込み、攪拌下
にアセトニトリル110gに溶解させたパーフルオロ−
4−エチルシクロヘキサンスルホン酸カリウム(RM9
8、ミテニ製)7.5gを加えて、室温で攪拌した。懸
濁液を濾過し、濾液を濃縮した後、クロロホルム350
gを加えた。得られたクロロホルム溶液をイオン交換水
100gで洗浄した後、濃縮して結晶を得た。この結晶
を、酢酸ブチル70gを用いて再結晶することにより、
トリフェニルスルホニウム パーフルオロ−4−エチル
シクロヘキサンスルホネート7.5g(収率69%)を
得た。得られた結晶のESIマススペクトルの結果は、
それぞれm/z=263.1、187.2(posit
ive)、m/z=461.0(negative)で
あった。
【0052】樹脂合成例1(pNBHFA) ポリ5−ノルボルネン−2−(2,2−ジトリフルオロ
メチル−2−ヒドロキシ)エチル(以下、pNBHFA
ということがある。)の合成 スクリュー管にテトラフルオロほう酸銀を4.3g量り
取り、1,2−ジクロロエタン45gを加え、ついで、
π−アリルパラジウムクロロブリッジダイマー2.0g
を添加し、撹拌し、錯体を調製した。30分撹拌後、フ
ィルター濾過し、フラスコ中の5−ノルボルネン−2−
(2,2−ジトリフルオロメチル−2−ヒドロキシ)エ
チル(セントラル硝子(株)より入手)75gと1,2
−ジクロロエタン75gの混合溶液中に滴下した。室温
で、24時間撹拌後、適量のテトラヒドロフランを加
え、溶液に水素を吹き込み、析出した黒色物を濾過によ
って除去した。得られたろ液を、酢酸エチル溶液に溶媒
置換し、水洗を6回行った。有機層を濃縮後、適量のア
セトンで希釈し、ヘプタン中にチャージ、樹脂を析出さ
せた。その後、デカントにより溶媒を廃棄し、固体を真
空乾燥した。得られたポリ5−ノルボルネン−2−
(2,2−ジトリフルオロメチル−2−ヒドロキシ)エ
チル(pNBHFA)の結晶は60.7gであった。ま
た、重量平均分子量は約14300、分散度1.87
(GPC法:ポリスチレン換算)であった。
【0053】樹脂合成例2:樹脂B1の合成例 フラスコに、合成例1で得られたpNBHFA6gとメ
チルイソブチルケトン60gとジイソプロピルエチルア
ミン7.5gを仕込んで、メトキシメチルクロライド3.
9gを滴下し、室温で反応させた。反応開始より14時
間後、適当量のメチルイソブチルケトンを加え、水洗を
6回行った。有機層を濃縮後、適量のアセトンで希釈
し、水360g、メタノール240gの混合液中にチャ
ージし、樹脂を析出させた。濾過後、固体を真空乾燥し
た。得られたpNBHFAの部分メトキシメチル化した
樹脂A1の結晶は6.0gであった。また、メトキシメ
チル化率は、核磁気共鳴(1H−NMR)分光計によ
り、約24%と求めることができた。
【0054】樹脂合成例1:樹脂C1の合成 メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリ
ル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、及びα−メタ
クリロイロキシ−γ−ブチロラクトンを、5:2.5:
2.5のモル比(20.0部:9.5部:7.3部)で仕込
み、全モノマーに対して2重量倍のメチルイソブチルケ
トンを加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリルを全モノマー量に対して2モル
%添加し、80℃で約8時間加熱した。その後、反応液
を大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回行い、
精製した。その結果、重量平均分子量が約 9,200の共重
合体を得た。この共重合体を樹脂C1とする。
【0055】次に、以下の酸発生剤D1を用いてレジス
ト組成物を調製し、評価した例を示す。 酸発生剤D1: 4−メチルフェニルジフェニルスルホ
ニウム パーフルオロ−オクタンスルホナート
【0056】実施例1〜2及び比較例1〜2 表1に示す樹脂、酸発生剤を、以下に示す各成分と混合
し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾
過してレジスト液を調製した。 樹脂:10部(種類は表1記載のとおり) 酸発生剤:種類と量は、表1記載のとおり。 クェンチャー:E;2,6-ジイソプロピルアニリンを0.0075部 F;テトラブチルアンモニウムハイドロオキサオイドを0.03部 溶剤:プロピレングリコールモノメチルエ−テルアセテート 95部 γ−ブチロラクトン 5部
【0057】Brewer社製の“DUV-30J”を塗布し、21
5℃、60秒の条件でベークして厚さ1,600Åの有
機反射防止膜を形成させたシリコンウェハーに、上記の
レジスト液を乾燥後の膜厚が0.19μmとなるようにス
ピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホッ
トプレート上にて160℃で60秒間プリベークした。
こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、 ArFエ
キシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR ArF”、NA=0.
55、σ=0.6〕を用い、露光量を段階的に変化させてライ
ンアンドスペースパターンを露光した。露光後は、ホッ
トプレート上にて130℃で60秒間ポストエキスポジ
ャーベークを行い、さらに2.38%テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を
行った。現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察
し、実効感度及び解像度を調べた。評価結果を表1に示
した。
【0058】実効感度: 0.18μmのラインアンドス
ペースパターンが1:1となる最少露光量で表示した。
【0059】解像度: 実効感度の露光量で分離するラ
インアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
【0060】プロファイルT/B:0.18μmのライ
ンの上部の長さ(Tと示す)と底部(Bと示す)の比で
表示した。1に近いほどプロファイルが良好であること
を示す。
【0061】Brewer社製の有機反射防止膜用組成
物である「DUV−30J−14」を塗布して215
℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ160
0Åの有機反射防止膜を形成させたシリコンウェハー
に、上で調製したレジスト液を乾燥後の膜厚が0.13
μmとなるよう塗布した。プリベークは、160℃60
秒の条件で、ダイレクトホットプレート上にて行った。
こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、簡易型F2
エキシマレーザー露光機〔リソテックジャパン(株)か
ら入手した「VUVES−4500」〕を用い、露光量
を段階的に変化させてオープンフレーム露光した。露光
後は、ダイレクトホットプレート上にて、130℃で6
0秒間のポストエキスポジャーベーク(PEB)を行
い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。現
像後のウェハーを目視観察して、レジストが膜抜けする
最少露光量(膜抜け感度)を求め、表1の結果を得た。
【0062】一方、フッ化マグネシウムウェハーに、先
に調製したレジスト液及び樹脂のみをプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート溶媒に溶解した液を
乾燥後の膜厚が0.1μmとなるよう塗布し、130
℃、60秒の条件で、ダイレクトホットプレート上にて
プリベークして、レジスト膜を形成させた。こうして形
成されたレジスト膜の波長157nmにおける透過率
を、真空紫外分光器(日本分光製 VUV−200)用
いて測定し、表1に示す結果を得た。
【0063】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 例 No. 樹脂 酸発生剤 クエンチャー 実効感度 解像度 T/B 157nm 透過率 露光感度 (mJ/cm2)(μm) (%) (mJ/cm2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 B1 A1(0.19部) E 14 0.15 1 64 4 実施例2 B1 A1(0.19部) F 42 0.14 1 64 15 ──────────────────────────────────── 比較例1 B1 D1(0.2部) E 15 0.15 0.33 64 4 比較例2 B1 D1(0.2部) F 56 0.15 0.83 64 20 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0064】表1に示されるように、実施例のレジスト
組成物は、レジストとして機能し、比較例にくらべて解
像性、プロファイルが向上している。また、157nm
に対する透過率も高く、F2用レジストとしても機能す
る。
【0065】実施例3及び比較例3 表2に示す樹脂、酸発生剤を、以下に示す各成分と混合
し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾
過してレジスト液を調製した。 樹脂:10部(種類は表1のとおり) 酸発生剤:種類と量は、表1のとおり。 クェンチャー:2,6-ジイソプロピルアニリンを0.0075部 溶剤:プロピレングリコールモノメチルエ−テルアセテート 57部 γ−ブチロラクトン 3部
【0066】Brewer社製の“ARC-25”を塗布し、215
℃、60秒の条件でベークして厚さ780Åの有機反射
防止膜を形成させたシリコンウェハーに、上記のレジス
ト液を乾燥後の膜厚が0.385μmとなるようにスピン
コートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプ
レート上にて130℃で60秒間プリベークした。こう
してレジスト膜を形成したウェハーに、 ArFエキシ
マステッパー〔(株)ニコン製の“NSR ArF”、NA=0.55、
σ=0.6〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインア
ンドスペースパターンを露光した。露光後は、ホットプ
レート上にて130℃で60秒間ポストエキスポジャー
ベークを行い、さらに2.38%テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行っ
た。現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、実
効感度及び解像度を調べた。評価結果を表2に示した。
【0067】実効感度: 0.18μmのラインアンドス
ペースパターンが1:1となる最少露光量で表示した。
【0068】解像度: 実効感度の露光量で分離するラ
インアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
【0069】
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 例 No. 樹脂 酸発生剤 実効感度 解像度 (mJ/cm2) (μm) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例3 C1 A1(0.19部) 20 0.145 ─────────────────────────── 比較例3 C1 D1(0.2部) 20 0.150 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0070】表2に示されるように、実施例のレジスト
組成物は、レジストとして好適に機能し、比較例にくら
べて解像性が向上している。
【0071】
【発明の効果】本発明のスルホニウム塩は、化学増幅型
ポジ型レジストに好適に使用でき、その化学増幅型ポジ
型レジスト組成物は、解像度及びプロファイルが著しく
改善され、感度などのレジスト諸性能も良好である。し
たがって、この組成物は、KrFエキシマレーザーやA
rFエキシマレーザー、F2レーザーなどを用いたリソ
グラフィに適しており、それによって高い性能のレジス
トパターンを与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠本 武宏 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AC08 AD03 BE07 BE10 BG00 CB08 CB41 CB45 CC20 FA17 4H006 AA01 AA03 AB76 AB92

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I)で示されるスルホニウム塩。 (式中、R1、R2、R3は、互いに独立に、水素、水酸
    基、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1
    〜6のアルコキシ基を表す。式中、Qは、少なくとも一
    つのフッ素で置換されている脂環式炭化水素基を示し、
    該脂環式炭化水素基は、水酸基、フッ素以外のハロゲ
    ン、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアル
    コキシ基で置換されていても良い。該アルキル基及び該
    アルコキシ基は、それぞれ独立に、水酸基又はハロゲン
    で置換されていても良い。)
  2. 【請求項2】式(I)におけるQが、脂環式炭化水素基
    における水素が全てフッ素で置換されている基である請
    求項1記載のスルホニウム塩。
  3. 【請求項3】下式(II)で示されるスルホニウム塩。 (式中、R1、R2、R3は、前記の定義と同じであ
    る。)
  4. 【請求項4】酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、そ
    れ自身はアルカリに不溶又は難溶であるが、酸の作用で
    アルカリに可溶となる樹脂と、請求項1〜3のいずれか
    に記載の化合物とを含有することを特徴とする化学増幅
    型ポジ型レジスト組成物。
  5. 【請求項5】樹脂中の酸に不安定な基を持つ重合単位の
    含有率が、10〜80モル%である請求項4に記載の組
    成物。
  6. 【請求項6】樹脂中の酸に不安定な基を持つ重合単位
    が、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチ
    ル及び/又は(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチ
    ル)−1−アルキルアルキルの重合単位である請求項4
    又は5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】樹脂がさらに、下式(III)で示される
    重合単位から選ばれる少なくとも1種の重合単位を含有
    する請求項4〜6のいずれかに記載の組成物。 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に、水素、ハ
    ロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式
    環もしくはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲ
    ン、水酸基もしくは脂環式環で置換されていても良い。
    該脂環式環及びラクトン環は、それぞれ独立に、ハロゲ
    ン、水酸基、アルキル基で置換されていても良い。n又
    はlは、0〜4の整数を表す。R7、R8は、それぞれ独
    立に、水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。R9
    とR10のいずれか又は両方は、少なくとも1つのフッ素
    原子で置換されている炭素数1〜6のアルキル基であ
    る。R 11は、水酸基又は酸の存在下で解離する酸不安定
    基を表す。)
  8. 【請求項8】樹脂がさらに、下式(IV)で示される重
    合単位から選ばれる少なくとも1種の重合単位を含有す
    る請求項4〜8のいずれかに記載の組成物。 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ独立に、水素、ハ
    ロゲン、水酸基、炭素数1〜14のアルキル基、脂環式
    環もしくはラクトン環を表す。該アルキル基は、ハロゲ
    ン、水酸基もしくは脂環式環で置換されていても良い。
    該脂環式環もしくはラクトン環は、それぞれ独立に、ハ
    ロゲン、水酸基、アルキル基で置換されていても良い。
    11は、水酸基又は酸の存在下で解離する酸不安定基を
    表す。)
  9. 【請求項9】さらに、塩基性化合物をクェンチャーとし
    て含有する請求項4〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 【請求項10】樹脂100重量部に対して、塩基性化合
    物が0.001〜1重量部の範囲である請求項9に記載
    の組成物。
JP2001372870A 2001-12-06 2001-12-06 スルホニウム塩及びその用途 Expired - Fee Related JP4042395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001372870A JP4042395B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 スルホニウム塩及びその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001372870A JP4042395B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 スルホニウム塩及びその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003171363A true JP2003171363A (ja) 2003-06-20
JP4042395B2 JP4042395B2 (ja) 2008-02-06

Family

ID=19181682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001372870A Expired - Fee Related JP4042395B2 (ja) 2001-12-06 2001-12-06 スルホニウム塩及びその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4042395B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029720A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Zeon Corporation 感放射線性樹脂組成物、樹脂パターン膜とその形成方法、及び樹脂パターン膜の利用
WO2005057284A1 (ja) * 2003-12-08 2005-06-23 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ホトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2005057287A1 (ja) * 2003-12-15 2005-06-23 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2006027997A1 (ja) * 2004-09-09 2006-03-16 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 電子線またはeuv(極端紫外光)用レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
US7459261B2 (en) * 2005-01-06 2008-12-02 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist composition and patterning process using the same

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004029720A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Zeon Corporation 感放射線性樹脂組成物、樹脂パターン膜とその形成方法、及び樹脂パターン膜の利用
WO2005057284A1 (ja) * 2003-12-08 2005-06-23 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ホトレジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2005057287A1 (ja) * 2003-12-15 2005-06-23 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2006027997A1 (ja) * 2004-09-09 2006-03-16 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 電子線またはeuv(極端紫外光)用レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
US7736842B2 (en) 2004-09-09 2010-06-15 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Resist composition for electron beam or EUV (extreme ultraviolet) and method for forming resist pattern
US7459261B2 (en) * 2005-01-06 2008-12-02 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist composition and patterning process using the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP4042395B2 (ja) 2008-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100704423B1 (ko) 화학 증폭형 포지티브 레지스트
US6818379B2 (en) Sulfonium salt and use thereof
JP3763239B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物
JP3972568B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びスルホニウム塩
KR20000076477A (ko) 화학증폭형 포지티브 레지스트 조성물
JP2002357905A (ja) レジスト組成物
JP3928433B2 (ja) レジスト組成物
JP4529316B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びスルホニウム塩
JP4193478B2 (ja) スルホニウム塩及びその用途
JP3890989B2 (ja) レジスト組成物
US20030068573A1 (en) Chemical amplification type positive resist composition
JP2005126706A (ja) 樹脂とその製造方法及び化学増幅型ポジ型レジスト用組成物
JP3899771B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びスルホニウム塩
JP2003114523A (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物
JP2004162040A (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びスルホニウム塩
JP4042395B2 (ja) スルホニウム塩及びその用途
US20040053171A1 (en) Chemical amplification type resist composition
JP4225046B2 (ja) エネルギー活性なスルホニウム塩及びその用途
JP4254249B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物
US20050031984A1 (en) Chemical amplification type positive resist composition
JP4039056B2 (ja) 化学増幅型レジスト組成物
JP4379028B2 (ja) 酸発生剤及びレジスト組成物
JP4433527B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びスルホニウム塩
JP4329148B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物
JP4281410B2 (ja) 化学増幅型ポジ型レジスト組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071105

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 3

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 3

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees