JP2003170748A

JP2003170748A - バッテリ搭載構造

Info

Publication number: JP2003170748A
Application number: JP2001373863A
Authority: JP
Inventors: So Sato; 創佐藤
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2001-12-07
Filing date: 2001-12-07
Publication date: 2003-06-17

Abstract

(57)【要約】【課題】バッテリを大型化することなく、側突に対す
る車体の剛性及び強度を向上する。【解決手段】フロアパネル１８上に載置されたバッテ
リ４０の前後に車幅方向に沿ってバッテリ固定手段とし
てのフロントフロアクロスメンバ２０と後側フレーム２
８とが配設されており、フロントフロアクロスメンバ２
０と後側フレーム２８との各車幅方向両端部がロッカ１
２に固定されている。また、フロントシートの下方に配
設した後側フレーム２８とフロアパネル１８との間に形
成された隙間２９に、リヤシートに着座した乗員の足先
等を挿入できるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はバッテリ搭載構造に
係り、特に、電気自動車におけるバッテリ搭載構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電気自動車におけるバッテリ搭載
構造の一例としては、特開２０００−２３８５４１号が
知られている。

【０００３】図９に示される如く、このバッテリ搭載構
造では、バッテリ１００をフロアパネル１０２上に車幅
方向沿って２個配設しており、各バッテリ１００の車幅
方向外側の端部１００Ａを車両側部のロッカ１０４とセ
ンタピラー１０６との連結部１０８にブラケット１１０
を介して固定している。また、左右のバッテリ１００を
ブラケット１１２によって互いに連結しており、別途ク
ロスメンバを追加することなく、バッテリ１００により
連結部１０８を補強することで、側突に対する車体の剛
性及び強度の向上を図っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなバッテリ搭載構造では、バッテリ１００をクロスメ
ンバに代わる補強部材として使用しているため、バッテ
リ１００を補強する必要があり、バッテリ１００が大型
化する。

【０００５】本発明は上記事実を考慮し、バッテリを大
型化することなく、側突に対する車体の剛性及び強度を
向上できるバッテリ搭載構造を得ることが目的である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明
は、フロアパネル上に載置されたバッテリと、該バッテ
リの前後に車幅方向に沿って配設され、車幅方向両端部
がロッカに固定され、車幅方向中間部に前記バッテリが
固定されたバッテリ固定手段と、を有することを特徴と
する。

【０００７】従って、フロアパネル上に載置されたバッ
テリの前後に車幅方向に沿って配設され、車幅方向両端
部がロッカに固定されたバッテリ固定手段によって、側
突に対する車体の剛性及び強度を向上できる。即ち、バ
ッテリによって車体の剛性及び強度を向上する構成でな
いため、バッテリを大型化することなく、側突に対する
車体の剛性及び強度を向上できる。

【０００８】請求項２記載の本発明は、請求項１記載の
バッテリ搭載構造において、前記バッテリをシートの下
方に配設すると共に、前記バッテリの後側に配設される
バッテリ固定手段と前記フロアパネルとの間に隙間を形
成したことを特徴とする。

【０００９】従って、請求項１記載の内容に加えて、シ
ートの下方に配設したバッテリの後側のバッテリ固定手
段とフロアパネルとの間に形成された隙間によって、後
方側のシートに着座した乗員の足先等を挿入可能な空間
を確保できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明におけるバッテリ搭載構造
の一実施形態を図１〜図５に従って説明する。

【００１１】なお、図中矢印ＦＲは車両前方方向を、矢
印ＩＮは車幅内側方向を、矢印ＵＰは車両上方方向を示
す。

【００１２】図１に示される如く、自動車車体１０にお
ける下部の車幅方向両端部には、車両前後方向に延設さ
れたロッカ１２（図１においては、車両右側のロッカの
みを示す）が配設されており、ロッカ１２における前端
部１２Ａにはフロントピラー１４が立設されている。ま
た、ロッカ１２における前後方向略中央部１２ＢにはＢ
ピラー１６が立設されている。

【００１３】左右のロッカ１２の間には、フロアパネル
１８が配設されており、フロアパネル１８上におけるフ
ロントピラー１４とＢピラー１６の略中間部となる部位
には、バッテリ固定手段としてのフロントフロアクロス
メンバ２０が車幅方向に沿って配設されている。フロン
トフロアクロスメンバ２０の車幅方向から見た断面形状
は、開口部を下方へ向けたハット状とされており、開口
縁部に形成されたフランジ２０Ａ、２０Ｂがフロアパネ
ル１８に溶着されている。従って、フロントフロアクロ
スメンバ２０はフロアパネル１８とで車幅方向に沿って
延びる閉断面部２２を形成している。

【００１４】また、フロントフロアクロスメンバ２０の
車幅方向両端部には、フランジ２０Ｃ、２０Ｄが形成さ
れており、これらのフランジ２０Ｃ、２０Ｄは、ロッカ
１２の車幅方向内側壁部１２Ｃに溶着されている。な
お、フロントフロアクロスメンバ２０の前壁部の車幅方
向中央部には、車両前後方向に沿って形成されたトンネ
ル部２４の後端が溶着されている。

【００１５】フロントフロアクロスメンバ２０の後方に
は、所定の間隔を開けてバッテリ固定手段としての後側
フレーム２８が車幅方向に沿って配設されており、この
後側フレーム２８とフロアパネル１８との間には隙間２
９が形成されている。

【００１６】図３に示される如く、後側フレーム２８は
断面矩形状の閉断面構造となっており、図４に示される
如く、後側フレーム２８の車幅方向両端部２８Ａは、平
板状に潰されている。また、後側フレーム２８の車幅方
向両端部２８Ａには、前後２つの取付孔３０が形成され
ており、これらの取付孔３０に対向するロッカ１２の上
壁部１２Ｄの部位には取付孔３２が形成されている。取
付孔３０と取付孔３２には、上方からボルト３４が挿入
されており、ボルト３４は、ロッカ１２の上壁部１２Ｄ
の下面に溶着されたウエルドナット３６に螺合してい
る。即ち、後側フレーム２８の車幅方向両端部２８Ａ
は、ボルト３４とウエルドナット３６とによってロッカ
１２の上壁部１２Ｄに固定されている。なお、後側フレ
ーム２８の車幅方向両端部２８Ａは、溶接によってロッ
カ１２の上壁部１２Ｄに固定しても良い。

【００１７】図２に示される如く、ブロック形状のバッ
テリ４０はフロントシート３７の下方となる部位におい
て、平行に配設されたフロントフロアクロスメンバ２０
と後側フレーム２８との間に固定されている。

【００１８】図１に示される如く、バッテリ４０の上壁
部４０Ａの四隅近傍には、取付ブラケット４２が配設さ
れている。

【００１９】図３に示される如く、取付ブラケット４２
の一方の端部４２Ａは、リベット４４によって、バッテ
リ４０の上壁部４０Ａに固定されており、取付ブラケッ
ト４２の他方の端部４２Ｂには、取付孔４６が形成され
ている。一方、バッテリ４０の前方側に配設された取付
ブラケット４２の取付孔４６に対向するフロントフロア
クロスメンバ２０の上壁部２０Ｅには、取付孔４８が形
成されている。取付孔４６と取付孔４８には、上方から
ボルト５０が挿入されており、ボルト５０は、フロント
フロアクロスメンバ２０の上壁部２０Ｅの下面に溶着さ
れたウエルドナット５２に螺合している。即ち、バッテ
リ４０の前方側に配設された取付ブラケット４２の端部
４２Ｂは、ボルト５０とウエルドナット５２とによって
フロントフロアクロスメンバ２０の上壁部２０Ｅに固定
されている。

【００２０】また、バッテリ４０の後方側に配設された
取付ブラケット４２の取付孔４６に対向する後側フレー
ム２８の上壁部２８Ｃには、ウエルドボルト５４が固定
されている。ウエルドボルト５４の螺子部５４Ａは、取
付孔４６を貫通しており、ウエルドボルト５４の螺子部
５４Ａには上方からナット５６が螺合している。即ち、
バッテリ４０の後方側に配設された取付ブラケット４２
の端部４２Ｂは、ウエルドボルト５４とナット５６とに
よって後側フレーム２８の上壁部２８Ｃに固定されてい
る。

【００２１】図５に示される如く、バッテリ４０の側面
４０Ｂにおける前後方向中央部の下部には、取付部４０
Ｃが突出形成されており、この取付部４０Ｃには、取付
孔５８が形成されている。また、バッテリ４０の取付孔
５８には、フロアパネル１８上に固定したウエルドボル
ト６０の螺子部６０Ａが挿入されており、この螺子部６
０Ａには、上方側からナット６２が螺合されている。な
お、バッテリ４０の下面４０Ｄには、複数の脚部４０Ｅ
が突出形成されており、これらの脚部４０Ｅがフロアパ
ネル１８に当接している。

【００２２】次に、本実施形態の作用を説明する。

【００２３】本実施形態のバッテリ搭載構造では、フロ
アパネル１８上に載置されたバッテリ４０の前後に車幅
方向に沿ってバッテリ固定手段としてのフロントフロア
クロスメンバ２０と後側フレーム２８とが配設されてお
り、フロントフロアクロスメンバ２０と後側フレーム２
８との各車幅方向両端部がロッカ１２に固定されてい
る。この結果、フロントフロアクロスメンバ２０と後側
フレーム２８とによって、側突に対する車体の剛性及び
強度を向上できる。この結果、図９に示す従来技術のよ
うにバッテリによって車体の剛性及び強度を向上する構
成と異なり、本実施形態では、バッテリ４０を補強する
必要がない。この結果、バッテリ４０を大型化すること
なく、側突に対する車体の剛性及び強度を向上できる。

【００２４】また、本実施形態では、フロントシート３
７の下方に配設した後側フレーム２８とフロアパネル１
８との間に形成された隙間２９に、図２に示される如
く、リヤシート６４に着座した乗員６６の足先６６Ａま
たは荷物等を挿入できる。即ち、フロントシート３７の
下方にリヤシート６４に着座した乗員６６の足先６６Ａ
等を挿入可能な空間を確保できる。

【００２５】また、本実施形態では、バッテリ４０の前
方側のバッテリ固定手段としてフロントフロアクロスメ
ンバ２０を使用するため、部品点数を低減できる。

【００２６】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
あり、例えば、フロントフロアクロスメンバ２０または
後側フレーム２８とバッテリ４０とを連結する取付ブラ
ケット４２の固定方法は、上記実施形態に限定されな
い。例えば、図６に示される如く、バッテリ４０の後方
側に配設された取付ブラケット４２の取付孔４６に対向
する後側フレーム２８の上壁部２８Ｃと下壁部２８Ｄに
取付孔７０、７２を形成し、下壁部２８Ｄの下面に固定
したウエルドナット７４に、上方からボルト７６を螺合
させた構成としても良い。

【００２７】また、図６に示される如く、フロントフロ
アクロスメンバ２０の高さＨ１が、バッテリ４０の高さ
Ｈ２に比べて低い場合には、バッテリ４０の前壁部４０
Ｆに取付ブラケット７８の一方の端部７８Ａを固定し、
取付ブラケット７８の他方の端部７８Ｂを、ボルト５０
とウエルドナット５２とによってフロントフロアクロス
メンバ２０の上壁部２０Ｅに固定した構成としても良
い。なお、バッテリ４０の取付ブラケットは、バッテリ
４０より突出形成されても良い。

【００２８】また、上記実施形態では、後側フレーム２
８の断面形状を矩形閉断面構造としたが、後側フレーム
２８の断面形状は矩形閉断面構造に限定されず、所定の
剛性及び強度を確保できれば、開口部を下方に向けたコ
字状、ハット状等の開断面構造としても良い。

【００２９】また、図７に示される如く、後側フレーム
２８の前壁部２８Ｅを下方へ延設し、前壁部２８Ｅの下
端部に車両後方に向けて形成したフランジ２８Ｆに車幅
方向に沿って所定の間隔で複数の取付孔８０を形成する
と共に、これらの取付孔８０に、フロアパネル１８上に
固定したウエルドボルト８２の螺子部８２Ａを挿入し、
この螺子部８２Ａに、上方側からナット６４を螺合した
構成としても良い。なお、この構成の場合には、後側フ
レーム２８の前壁部２８Ｅによって、車体の剛性及び強
度を更に向上できる。

【００３０】また、上記実施形態では、バッテリ４０を
フロントシート３７の下方に配設したが、バッテリ４０
の配設場所はフロアパネル１８上の他の部位でも良い。
例えば、３列シートの車両の場合には、バッテリ４０を
２番目のシートの下方に配設しも良い。また、図８に示
される如く、バッテリ４０をリヤシート６４の下方に配
設しても良い。なお、この場合には、バッテリ４０の前
方側に後側フレーム２８を配設し、リヤフロアクロスメ
ンバ８４とフロアパネル１８とで形成される閉断面部８
６をバッテリ固定手段として、この閉断面部８６にバッ
テリ４０を固定しても良い。なお、図８の符号８８は燃
料タンクを示している。

【００３１】

【発明の効果】請求項１記載の本発明は、フロアパネル
上に載置されたバッテリと、バッテリの前後に車幅方向
に沿って配設され、車幅方向両端部がロッカに固定さ
れ、車幅方向中間部にバッテリが固定されたバッテリ固
定手段と、を有するため、バッテリを大型化することな
く、側突に対する車体の剛性及び強度を向上できるとい
う優れた効果を有する。

【００３２】請求項２記載の本発明は、請求項１記載の
バッテリ搭載構造において、バッテリをシートの下方に
配設すると共に、バッテリの後側に配設されるバッテリ
固定手段とフロアパネルとの間に隙間を形成したため、
請求項１記載の効果に加えて、後方側のシートに着座し
た乗員の足先等を挿入可能な空間を確保できるという優
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るバッテリ搭載構造を
示す車両斜め後方から見た斜視図である。

【図２】本発明の一実施形態に係るバッテリ搭載構造を
示す側断面図である。

【図３】図１の３−３線に沿った拡大断面図である。

【図４】図１の４−４線に沿った拡大断面図である。

【図５】図１の５−５線に沿った拡大断面図である。

【図６】本発明の他の実施形態に係るバッテリ搭載構造
を示す図３に対応する断面図である。

【図７】本発明の他の実施形態に係るバッテリ搭載構造
を示す図３に対応する断面図である。

【図８】本発明の他の実施形態に係るバッテリ搭載構造
を示す側断面図である。

【図９】従来例に係るバッテリ搭載構造を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１２ロッカ１８フロアパネル２０フロントフロアクロスメンバ（バッテリ固定手
段）２８後側フレーム（バッテリ固定手段）２９隙間３７フロントシート４０バッテリ４２取付ブラケット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】フロアパネル上に載置されたバッテリ
と、該バッテリの前後に車幅方向に沿って配設され、車幅方
向両端部がロッカに固定され、車幅方向中間部に前記バ
ッテリが固定されたバッテリ固定手段と、を有することを特徴とするバッテリ搭載構造。
【請求項２】前記バッテリをシートの下方に配設する
と共に、前記バッテリの後側に配設されるバッテリ固定
手段と前記フロアパネルとの間に隙間を形成したことを
特徴とする請求項１に記載のバッテリ搭載構造。