JP2003170592A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

液体噴射ヘッド

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JP2003170592A
JP2003170592A JP2002266288A JP2002266288A JP2003170592A JP 2003170592 A JP2003170592 A JP 2003170592A JP 2002266288 A JP2002266288 A JP 2002266288A JP 2002266288 A JP2002266288 A JP 2002266288A JP 2003170592 A JP2003170592 A JP 2003170592A
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    • B41J2002/14362Assembling elements of heads

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアス電位のリークを防止でき、且つ、余
剰な接着剤による不具合を防止する。 【解決手段】 振動子ユニットは、列の両端に設けたダ
ミー振動子と、ダミー振動子の間に配置された複数の駆
動振動子とを有する。弾性板38は、ステンレス鋼板製
の支持板43と電気絶縁性の弾性フィルム44とを積層
した二層構造であり、支持板を部分的に除去して弾性部
46を形成する。この弾性部内には、駆動振動子の先端
面部が当接する可動島部47と、ダミー振動子の先端面
部が当接する固定島部49とを、それぞれが電気的に絶
縁された状態で設け、接着剤を保持可能な接着剤保持凹
部を固定島部によって弾性部内に区画形成し、収納空部
の先端開口52における隅角部を接着剤保持凹部に臨ま
せた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録ヘッド,液晶噴射ヘッド,色材噴射ヘッド等、液体
を液滴の状態で吐出可能な液体噴射ヘッドに関し、特
に、複数の圧電振動子を列設してなる振動子ユニットを
有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】圧力室内の液体に圧力変動を生じさせる
ことでノズル開口から液滴を吐出可能な液体噴射ヘッド
としては、例えば、画像記録装置に用いられてインク滴
を吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。ま
た、最近では、極く少量の液体を精度良く吐出できると
いう特長を生かして各種産業機械等にも応用されてい
る。例えば、液晶を吐出可能な液晶噴射ヘッド,フィル
タ用の色材を吐出可能な色材噴射ヘッド,電極となる電
極材を吐出可能な電極材用噴射ヘッド,生体有機物を吐
出可能な生体有機物噴射ヘッド,極く少量の試料を精度
良く吐出可能なマイクロピペット(試料噴射ヘッド)な
どに応用されている。
【0003】このような液体噴射ヘッドには種々の形式
のものがあるが、その中に、複数の圧電振動子を列設し
てなる振動子ユニットを備え、圧電振動子の変形によっ
て圧力室の容積を変化させて液滴を吐出するものがあ
る。この液体噴射ヘッドは、例えば、上記の振動子ユニ
ットと、この振動子ユニットを収納するための収納空部
を有するケースと、このケースの先端面に接合される流
路ユニットとから概略構成される。この流路ユニット
は、圧力室やリザーバ等となる空部を有する流路形成基
板と、複数のノズル開口を穿設した金属製のノズルプレ
ートと、金属製支持板と弾性フィルムとの積層板によっ
て構成され、弾性部を設けた弾性板とを有する。そし
て、各圧電振動子の先端面を弾性部内の各島部に接着
し、圧電振動子の変形によって島部を変位させることで
ノズル開口から液滴を吐出させる。この構成において、
余剰の接着剤は支持板の縁で保持される。例えば、圧電
振動子の先端面と島部の間から溢れた接着剤は、圧電振
動子の先端面と島部の側面との間の隅角部にて接着剤の
表面張力によって保持される(例えば、特許文献1参
照)。
【0004】ところで、上記の振動子ユニットには、振
動子群の自由端部を固定板の縁よりも突出させた片持ち
梁の状態で接合した形状のものがある。この振動子ユニ
ットは、固定板を収納空部の壁面に接着することでケー
ス内に収納固定される。そして、固定板の接着は、例え
ば、固定板の背面を収納空部の壁面に極く近接させた状
態で、固定板の背面と収納空部の壁面との隙間に流動性
の接着剤を流し込み、毛細管力によって接着剤を接着領
域内に行き渡らせることで行われる(例えば、特許文献
2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−278263号公報(第2
−3頁,第1図)
【特許文献2】特開2002−178525号公報(第
4−8頁,第9−13図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の接着方法におい
て、接着剤の量が過剰になると、余剰の接着剤が収納空
部の先端開口から弾性板側に流出してしまう。この場
合、流出した接着剤を支持板の縁で保持することが考え
られるが、その保持し得る量は極く少量であるため簡単
に溢れてしまう。そして、溢れた接着剤によって弾性フ
ィルムが硬化し、その弾性が損なわれてしまう等の不具
合が生じる。そこで、接着剤を保持し得る接着剤保持凹
部を弾性板に設けることが考えられる。例えば、図8に
示すように、接着剤が流出し易い収納空部の開口隅角部
1に臨ませて接着剤保持凹部2を設け、この接着剤保持
凹部2に接着剤を保持させることが考えられる。この接
着剤保持凹部2は、弾性フィルム3を残すように支持板
4を除去することで、弾性部5に隣接した位置に設けら
れる。この構成では、接着剤保持凹部2と弾性部5との
間には金属製支持板4の一部が残されて区画細幅部4a
が設けられる。そして、この区画細幅部4aの表面に一
部の圧電振動子6、即ち、液滴の吐出に関与しないダミ
ー振動子6aが接着される。
【0007】上記の圧電振動子6は、共通電極と駆動電
極とを圧電体を挟んで交互に積層することで作製され、
共通電極と駆動電極との電位差に応じて変形する。例え
ば、共通電極を接地電位付近の最低電位とし、駆動電極
に駆動信号を供給することで電位差を付与する。そし
て、駆動電極に供給される駆動信号は、定常状態におい
て中間電位であり、この中間電位を基準にして電位を上
昇させたり下降させたりしている。
【0008】ところで、圧電振動子6を長期間に亘って
使用すると、圧電体の絶縁抵抗が低下してしまう場合が
ある。この絶縁不良が生じると、液滴の吐出に関与する
圧電振動子6(駆動振動子6b)の駆動電極は中間電位
が維持できず、共通電極の電位である最低電位まで下が
ってしまう。この場合、液滴を吐出させるべく高い電位
の駆動信号を供給すると、駆動振動子6bの伸縮量及び
伸縮速度が過度に大きくなって液滴が不測に吐出され、
異常吐出が生じる虞がある。この異常吐出を防止するた
めに、共通電極に対して最低電位よりも高く中間電位よ
りも低い一定バイアスの電位を付与することが考えられ
ている。共通電極にバイアス電位を付与することで、万
一、絶縁不良が生じてしまっても、駆動電極の電位はバ
イアス電位まで下がるだけで済み、液滴が不測に吐出さ
れてしまう不具合を防止できる。
【0009】しかしながら、共通電極に対してバイアス
電位を付与した場合、圧電振動子6の先端面を伝わって
バイアス電位がノズルプレートにリークしてしまう虞が
ある。即ち、上記のダミー振動子6aが接着されている
区画細幅部4aは支持板4の一部であるため、区画細幅
部4aを通じて支持板4の全体がバイアス電位に帯電し
てしまう。そして、支持板4には液体が流れる導入口が
形成されているので、その液体が導電性である場合には
液体がバイアス電位に帯電し、結果的にノズルプレート
もバイアス電位になってしまう。また、液滴の帯電を防
止するため、ノズルプレートは接地電位(フレームグラ
ンド)に調整されている。従って、ノズルプレートが帯
電してしまうと短絡が生じてしまう虞もある。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、バイアス電位のリークを防
止でき、且つ、余剰な接着剤による不具合を防止可能な
構造の液体噴射ヘッドを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の液体噴射ヘッドは、導電性の支持板と電気絶
縁性の弾性フィルムとを積層し、前記支持板を部分的に
除去して弾性部を形成した弾性板と、電極と圧電体を有
する圧電振動子を複数列設してなる振動子群及び該振動
子群を支持する固定板を有する振動子ユニットと、前記
圧電振動子の作動に伴う前記弾性部の変形によって容積
を変化させる圧力室と、前記振動子ユニットを収納可能
であって振動子群が臨む先端が矩形状に開口した収納空
部が設けられ、前記弾性板上に接合されるヘッドケース
とを備え、前記振動子ユニットを収納空部内に接着した
液体噴射ヘッドにおいて、前記圧電振動子を、列の両端
に設けたダミー振動子と、ダミー振動子の間に配置され
た複数の駆動振動子とから構成し、前記弾性部内には、
駆動振動子の先端面部が当接する可動島部と、ダミー振
動子の先端面部が当接する固定島部とを、それぞれが電
気的に絶縁された状態で設け、接着剤を保持可能な接着
剤保持凹部を前記固定島部によって前記弾性部内に区画
形成し、前記収納空部の開口隅角部を前記接着剤保持凹
部に臨ませたことを特徴とする。この構成における支持
板としては、加工性・防錆性等の面からステンレス鋼板
が好適に用いられる。この構成では、弾性部内の固定島
部が電気絶縁性の弾性フィルム上に設けられているの
で、ダミー振動子にバイアス電位を供給しても、このバ
イアス電位が支持板を介してリークしてしまう不具合を
防止できる。これにより、液体の帯電を防止でき、ひい
てはフレームグランドとの短絡も防止できる。また、固
定島部によって接着剤保持凹部を区画しているので、余
剰な接着剤が先端開口の隅角部から流出しても、この接
着剤を接着剤保持凹部で保持できる。その結果、余剰な
接着剤の可動島部側への流出を防止でき、弾性板の作動
不良を防止できる。
【0012】また、前記弾性部を区画する支持板の縁部
に固定島部の端部を近接させ、固定島部と支持板との間
に狭幅のゲート部を形成してもよい。なお、「狭幅」と
は、接着剤の表面張力によって接着剤が移動せずに保持
される程度の幅を意味する。そして、この構成では、簡
単な構造で接着剤保持凹部内に接着剤を保持できる。
【0013】また、前記固定島部を、主島部と該主島部
から分岐した枝島部とによって構成し、主島部によって
前記収納空部の開口隅角部が臨む主接着剤保持凹部を区
画形成すると共に、前記枝島部によって補助接着剤保持
凹部を区画形成し、ゲート部を介して前記主接着剤保持
凹部と前記補助接着剤保持凹部とを連通すると共に、前
記支持板の縁部に枝島部の端部を近接させて、枝島部と
支持板との間に狭幅の補助ゲート部を形成するようにし
てもよい。この構成では、流出した接着剤の量が主接着
剤保持凹部での保持可能量以下であった場合には、この
接着剤を主接着剤保持凹部内で保持できる。さらに、主
接着剤保持凹部での保持可能量よりも多い接着剤が流出
しても、補助接着剤保持凹部で保持できるので確実性が
高い。
【0014】また、前記ヘッドケースを電気絶縁性の素
材で作製してもよい。この構成では、固定板に放熱性の
高い金属を使用しても、振動子群の電位が支持板にリー
クしてしまう不具合を防止できる。このため、放熱性と
電気絶縁性とを両立させることができる。
【0015】また、前記固定板を電気絶縁性の素材で作
製し、前記ヘッドケースを導電性の素材で作製してもよ
い。この構成では、ヘッドケースを構成する素材の自由
度が増す。また、ヘッドケース自体を接地電位供給用の
導体としても使用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の説明は、液体噴射ヘ
ッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、
記録ヘッドという。)を例に挙げて行う。このインクジ
ェット式記録ヘッドは、プリンタ,プロッタ,ファクシ
ミリ装置等の画像記録装置に用いられるものであり、液
体状のインク(本発明の液体の一種)をインク滴の状態
でノズル開口から吐出させる。
【0017】図1に示すように、記録ヘッド11は、一
対の振動子ユニット13と、各振動子ユニット13を収
納可能な収納空部14を形成した樹脂製のケース15
と、ケース15の先端面に接合される流路ユニット16
等を備えている。
【0018】上記の振動子ユニット13は、図2に示す
ように、振動子群12と、この振動子群12が接合され
る固定板17と、振動子群12にバイアス電位や駆動信
号を供給するためのフレキシブルケーブル18とから構
成される。振動子群12は、列の両端に位置する一対の
ダミー振動子20と、これらのダミー振動子20の間に
列設された複数の駆動振動子21とから構成されてい
る。駆動振動子21は、駆動信号の供給によって伸縮す
る圧電振動子であり、例えば、50μm〜100μm程
度の極めて細い幅の櫛歯状に切り分けられ、合計96本
設けられる。また、ダミー振動子20は、伸縮を行わな
い圧電振動子であり、駆動振動子21よりも十分広い幅
とされ、駆動振動子21を衝撃等から保護する保護機能
と、振動子ユニット13を所定位置に位置付けるための
ガイド機能とを有する。
【0019】上記の駆動振動子21は、駆動電極22と
共通電極23とを圧電体24を挟んで交互に積層して構
成された積層型の圧電振動子であって、積層方向に直交
する縦方向に伸縮可能な縦振動モードの圧電振動子であ
る。そして、各駆動振動子21の外側表面には、駆動外
部電極25と共通外部電極26とを形成してあり、これ
らの外部電極25,26を通じて駆動信号を供給する。
即ち、駆動外部電極25を通じて駆動電極22に駆動信
号を供給し、共通外部電極26を通じて共通電極23に
バイアス電位を供給している。
【0020】このため、駆動電極22に駆動信号を供給
すると、圧電体24には、駆動信号の電位とバイアス電
位の差に応じた電圧が印加される。そして、この印加さ
れた電圧の大きさに応じて圧電体24は変形し、駆動振
動子21は積層方向とは直交する長手方向に伸縮する。
【0021】上記のダミー振動子20は、構造的には駆
動振動子21と同様であるが、上記の駆動電極22及び
駆動外部電極25に対応する電極27には電位の供給源
を接続していない点が相違する。即ち、ダミー振動子2
0において、電極27はフローティング電極(以下、フ
ローティング電極27という。)として機能し、フレキ
シブルケーブル18の導体は接続されない。一方、共通
外部電極26は、各駆動振動子21とダミー振動子20
とについて一連に形成されているので、バイアス電位を
供給するための導体が接続されている。そして、フロー
ティング電極27は、後述する固定島部49及び補助固
定島部51(図3参照)に接着層を介して接合される
が、これらの固定島部49及び補助固定島部51は、他
の部材と電気的に絶縁されている。このため、ダミー振
動子20を構成する各圧電体24に加えられる電位差は
一定となり、ダミー振動子20は伸縮しない。
【0022】上記の固定板17は、圧電振動子8からの
反力を受け止め得る剛性を備え、且つ、放熱性に優れた
板状部材で構成することが好ましい。例えば、金属製の
板材によって構成される。本実施形態では、厚さが1m
m程度のステンレス鋼板によって構成している。そし
て、各振動子20,21は、図1に示すように、基端側
部分を固定板17上に接合することにより、自由端部を
固定板17の先端面17aよりも外側に突出させてい
る。即ち、各振動子20,21は、いわゆる片持ち梁の
状態で固定板17上に接合されている。そして、各振動
子20,21に駆動信号を供給するフレキシブルケーブ
ル18は、振動子群12における基端側部分であって固
定板17とは反対側の表面で、各振動子20,21と電
気的に接続されている。
【0023】上記のケース15は、本発明のヘッドケー
スの一種であり、直方体ブロック状の外形をしている。
本実施形態では、熱硬化性樹脂の一種であるエポキシ樹
脂によって作製している。これは、流路ユニット16
(弾性板38)の帯電を防止するためである。即ち、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂は電気絶縁性を有している
ので、ケース15を熱硬化性樹脂で作製すると、固定板
17と弾性板38との間を電気的に絶縁でき、流路ユニ
ット16の帯電を防止できる。また、この種の熱硬化性
樹脂は、一般的な樹脂よりも高い機械的強度を有してい
るので、駆動振動子21からの振動を十分に受け止める
こともできる。さらに、この種の熱硬化性樹脂は、線膨
張係数が一般的な樹脂よりも小さいので、周囲の温度変
化による変形を小さく抑えることもできる。
【0024】ケース15の先端面には上記の流路ユニッ
ト16が接合され、この先端面とは反対側の面がキャリ
ッジ側に取り付けられる取付面として機能する。そし
て、上記の収納空部14は、取付面から先端面に亘って
ケース15の高さ方向を貫通して形成される。この収納
空部14は、平面視横長の空部であり、上記の振動子ユ
ニット13が丁度嵌合可能な大きさである。この収納空
部14内の先端側部分には、図4に示すように、段差突
部30が形成されており、この段差突部30における取
付面側の表面に固定板17の先端面が接着される。な
お、この表面からケース先端面までの距離、即ち、段差
突部30の高さXは、各振動子20,21の自由端部の
長さよりも極く僅かに短い。このため、各振動子20,
21の先端面を島部(後述する可動島部47等,図6参
照。)に当接させると、固定板17の先端面と段差突部
30の表面との間には極く狭いギャップができる。そし
て、振動子ユニット13を接着する際には、毛細管力に
よってこのギャップ内に接着剤を導入する。
【0025】図1に示すように、この収納空部14の長
手方向の両側面には、固定板17の両側縁部を案内する
ためのガイド溝部31を設けてある。このガイド溝部3
1は、収納空部14の短尺面を部分的に一段後退させる
ことで作製され、固定板17が丁度嵌まる形状及び大き
さの凹溝として形成されている。また、図5に示すよう
に、収納空部14における固定板接着領域に臨ませて、
接着剤を注入するための接着剤注入部32を形成してい
る。この接着剤注入部32は、収納空部14における固
定板接着面を部分的に一段後退させることで形成され、
ケース15の取付面側に開口している。さらに、このケ
ース15には、インクカートリッジ(図示せず)からの
インクを流路ユニット16に導入するためのインク供給
管33も形成されている。このインク供給管33は、収
納空部14の近傍にケース15の高さ方向を貫通させて
形成してある。
【0026】上記の流路ユニット16は、流路形成基板
36を間に挟んでノズルプレート37を流路形成基板3
6の一方の表面に、弾性板38をノズルプレート37と
は反対側となる他方の表面にそれぞれ配置して積層した
構成であり、接着等により一体化することで作製され
る。ノズルプレート37は、ドット形成密度に対応した
ピッチで複数のノズル開口39を列状に開設したステン
レス鋼製の薄いプレートである。本実施形態では、例え
ば、180dpiのピッチで96個のノズル開口39を
開設し、これらのノズル開口39によってノズル列を構
成する。そして、このノズルプレート37は、インク滴
の帯電を防止する等のため、フレームグランドに接続さ
れて接地電位に調整されている。流路形成基板36は、
圧力室40及びインク供給口41(何れも図4参照)と
なる空部が各ノズル開口39に対応した複数形成され、
また、リザーバ42となる空部が各ノズル列に対応して
形成された板状部材である。そして、本実施形態の流路
形成基板36は、シリコンウェハーをエッチング処理す
ることで作製されている。
【0027】圧力室40は、各ノズル開口39の列設方
向(つまり、ノズル列方向)に対して直交する方向に細
長い室であり、堰部で区画された偏平な凹室で構成され
ている。そして、この堰部によって流路幅の狭い狭窄部
の形で、上記のインク供給口41が形成されている。リ
ザーバ42は、インクカートリッジ(図示せず)に貯留
されたインクを各圧力室40に供給するためのインク貯
留室であり、インク供給口41を通じて対応する圧力室
40の他端と連通している。また、リザーバ42には、
上記のインク供給管33が連通している。そして、イン
クカートリッジからのインクは、このインク供給管33
を通ってリザーバ42内に導入される。
【0028】弾性板38は、導電性の支持板43上に電
気絶縁性の弾性フィルム44をラミネート加工した二重
構造の複合板材である。本実施形態では、支持板43と
して金属板、詳しくは、ステンレス鋼板を用いている。
これは、防錆性を有すると共に加工が容易であり、安価
であるからである。また、弾性フィルム44として樹脂
フィルム、詳しくはPPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)製のフィルムを用いている。そして、図3に示すよ
うに、この弾性板38には、エッチング等により、弾性
フィルム44を残すように支持板43を部分的に除去す
ることで、コンプライアンス部45と弾性部46とを形
成している。ここで、コンプライアンス部45はリザー
バ42となる空部の一方の開口面を封止する部分であ
り、弾性部46は、圧力室40となる空部の一方の開口
面を封止する部分である。この他に、弾性板38には、
インク供給管33とリザーバ42との間を連通するイン
ク導入開口34を板厚方向を貫通させて設けている。
【0029】上記の弾性部46は、複数の可動島部47
が形成されたダイヤフラム領域48と、このダイヤフラ
ム領域48に隣接して設けられ、固定島部49が形成さ
れた端部領域50とから構成される。また、ダイヤフラ
ム領域48の端には、補助固定島部51が形成されてい
る。ダイヤフラム領域48は、振動子列設方向に細長い
領域である。このダイヤフラム領域48の幅は、図3中
に点線で示す収納空部14の先端開口52の幅よりも多
少狭く、その長さは先端開口52の長さよりも少し短
い。このダイヤフラム領域48に設けられた可動島部4
7は、支持板43を環状に除去することで、ノズル列方
向とは直交する方向(圧力室方向)に細長いブロック状
部として形成されている。そして、各可動島部47を支
持する弾性フィルム44(即ち、PPS)は電気絶縁性
を有するので、可動島部同士は互いに電気的に絶縁され
ている。
【0030】各可動島部47は、圧力室40(ノズル開
口39)の形成ピッチに対応したピッチで、各ノズル開
口39と同数、例えば96個形成される。また、各可動
島部47の長さは駆動振動子21の奥行き、即ち、振動
子列設方向とは直交する方向の長さよりも多少長い。補
助固定島部51は、上記の可動島部47と同じ構成であ
る。即ち、この補助固定島部51は、可動島部47と同
じ形状のブロック状部であり、隣りの可動島部47との
間隔は各可動島部47の形成ピッチに揃えられている。
【0031】端部領域50は、ダイヤフラム領域48の
長手方向両端から外側に、このダイヤフラム領域48と
一連に形成された略長方形状の領域であり、その大きさ
は収納空部14の先端開口52の大きさに応じて規定さ
れている。即ち、端部領域50の短尺方向の長さは、先
端開口52の短尺開口縁52aがその端部領域50内に
位置するように設定される。本実施形態では、先端開口
52の短尺開口縁52aと端部領域50の側縁との間
に、極く狭いギャップGが形成される程度に設定されて
いる。また、端部領域50の長尺方向の長さは、先端開
口52の幅よりも十分長く設定され、本実施形態では先
端開口52の幅の略2倍である。
【0032】この端部領域50内に設けられた固定島部
49は、主島部53とこの主島部53から分岐した枝島
部54とを備える。この固定島部49も支持板43を環
状に除去することで形成されている。このため、この固
定島部49は、可動島部47や補助固定島部51と電気
的に絶縁されている。上記の主島部53は、可動島部4
7と平行に形成された直線状の基部55と、この基部5
5の両端から基部55と直交する方向に延設された一対
の先端部56とからなり、振動子列設方向の外側に開放
した略コ字状の部分である。
【0033】図7に示すように、この先端部56の端面
は、端部領域50を区画する支持板43の縁部に近接さ
せてあり、先端部56と支持板43との間に狭幅のゲー
ト部57を形成している。なお、狭幅とは、後述する接
着剤を、この接着剤の表面張力によってゲート部57内
に保持し得る程度の幅を意味する。また、この先端部5
6に関し、一方の先端部56から他方の先端部56まで
の距離(内法)は、先端開口52の幅よりも僅かに広く
設定されている。上記の枝島部54は、先端部56の根
元から主島部53(基部55)とは反対側に形成されて
いる。そして、枝島部54の先端面も、端部領域50を
区画する支持板43の縁部に近接させてあり、枝島部5
4と支持板43との間に狭幅の補助ゲート部58を形成
している。さらに、枝島部54と支持板43との間に
は、この補助ゲート部58に連続して狭幅路59が形成
されている。
【0034】そして、上記の固定島部49及び弾性フィ
ルム44により、端部領域50内には接着剤を保持可能
な接着剤保持凹部が区画形成される。即ち、上記の主島
部53によって先端開口52の隅角部52bが臨む主接
着剤保持凹部61が区画形成され、枝島部54によって
補助接着剤保持凹部62が区画形成される。主接着剤保
持凹部61は、略矩形状の凹部であり、上記のゲート部
57を介して補助接着剤保持凹部62に連通している。
また、補助接着剤保持凹部62は、主接着剤保持凹部6
1の隣に形成された矩形状の凹部である。そして、この
補助接着剤保持凹部62は、補助ゲート部58及び狭幅
路59を介してダイヤフラム領域48に連通している。
【0035】これらの主接着剤保持凹部61及び補助接
着剤保持凹部62は、収納空部14から流出してきた余
剰な接着剤を保持し、ダイヤフラム領域48への流出を
防止する。なお、これらの接着剤保持凹部61の作用に
ついては、後で説明する。
【0036】そして、上記の振動子ユニット13は、自
由端部を流路ユニット16側に向けた状態でケース15
の取付面側から収納空部14内に挿入され、この収納空
部14内に接着固定される。このとき、図4〜図6に示
すように、各駆動振動子21の先端面は、対応する可動
島部47の表面(弾性フィルム44とは反対側の表面)
に接着される。このため、駆動振動子21が伸縮する
と、可動島部47の周りの弾性フィルム44が伸縮し、
対応する圧力室40が収縮或いは膨張する。
【0037】また、ダミー振動子20の先端面は、固定
島部49及び補助固定島部51の表面に接着される。こ
こで、これらの固定島部49及び補助固定島部51は、
電気絶縁性を有する弾性フィルム44の表面に形成され
ており、支持板43や可動島部47とは接触していな
い。つまり、他の部材と電気的に絶縁されている。この
ため、これらの固定島部49及び補助固定島部51を通
じて、ダミー振動子20のバイアス電位が支持板43に
リークすることはない。加えて、図6に示すように、ダ
ミー振動子20は支持板43に接触していないので、ダ
ミー振動子20から支持板43にバイアス電位が直接的
にリークすることもない。さらに、ダミー振動子20が
接触しているケース15は、エポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂であり、電気絶縁性を有している。このため、ケー
ス15を通じてバイアス電位が支持板43にリークして
しまうこともない。
【0038】このように、ダミー振動子20のバイアス
電位が支持板43にリークすることを構造的に防止した
ので、支持板43がバイアス電位に帯電することを防止
できる。これにより、上記のインク導入開口34を通じ
てインクがバイアス電位に帯電することなく、帯電によ
るインク滴の飛行曲がりや、フレームグランドとの間で
発生する短絡等の不具合を確実に防止できる。
【0039】次に、接着剤保持凹部61,62の作用に
ついて説明する。この接着剤保持凹部61,62は、振
動子ユニット13を収納空部14内に接着する際におい
て、余剰の接着剤を保持する。このため、接着剤保持凹
部61,62の作用を、振動子ユニット13の接着手順
に沿って説明することにする。
【0040】振動子ユニット13を接着固定するに先立
って、まず、ケース15の先端面に上記の流路ユニット
16を接合する。例えば、ケース15の先端面に接着層
を形成し、別途作製した流路ユニット16をこの接着層
上に載置して位置決め固定する。流路ユニット16とケ
ース15とが固定されたならば、振動子ユニット13を
収納空部14内に挿入する。このとき、ケース15は、
流路ユニット16を下に向けた状態とする。そして、各
振動子20,21の自由端部を流路ユニット側に向け、
又、固定板17の側縁部を上記のガイド溝部31に嵌合
した状態で振動子ユニット13を挿入する。各振動子2
0,21の先端面が、対応する可動島部47、固定島部
49、補助固定島部51に当接したならば、振動子ユニ
ット13の挿入を止める。
【0041】振動子ユニット13を収納空部14内に挿
入したならば、固定板17の背面、即ち、振動子群12
の接合面とは反対側の面と、この面に対向する収納空部
14の壁面との間に液状の接着剤を注入する。この場
合、上記した接着剤注入部32に接着剤注入装置の注入
ノズルを臨ませ、この注入ノズルから所定量の接着剤を
吐出させる。この接着剤は、低粘度の熱硬化性接着剤で
あり、エポキシ系接着剤が好適に用いられる。接着剤を
注入したならば、ケース15の上下を反転して流路ユニ
ット16側を上に向け、取付面側を下に向ける。これに
より、注入された接着剤は、毛細管力によって固定板1
7とケース15とのギャップ内、及び、固定板17の先
端面と段差突部30の表面とのギャップ内に行き渡る。
【0042】ここで、注入された接着剤の量が適量より
も多過ぎた場合には、余剰の接着剤が溢れ出してしまう
場合がある。そして、溢れ出した接着剤は、収納空部1
4のエッジを伝わって先端開口52に到達する。ここ
で、接着剤が比較的低粘度の液状であり、エッジを伝わ
って移動することから、溢れ出してしまうと接着剤は直
ぐに先端開口52まで到達してしまう。このため、接着
剤は、先端開口52から主接着剤保持凹部61に流れ出
してしまう。
【0043】この場合、図7(a)に示すように、接着
剤Xは、まず、主接着剤保持凹部61内における先端開
口52の隅角部52bとの対向位置に流出する。その
後、接着剤Xの流れ出しが継続すると、図7(b)に示
すように、接着剤Xの一部がゲート部57内に流入して
このゲート部57内を満たす。ゲート部57内を満たし
た接着剤Xは、その表面張力によって補助接着剤保持凹
部62との境界で保持される。
【0044】そして、先端開口52側からさらなる接着
剤Xが流出すると、この接着剤Xは、主接着剤保持凹部
61内を次第に満たしてゆく。従って、ゲート部57内
の接着剤Xは、主接着剤保持凹部61内が接着剤Xで満
たされるまで、ゲート部57内に留まる。言い換えれ
ば、先端開口52から流出した接着剤Xの量が主接着剤
保持凹部61の保持可能容量以下であった場合には、こ
の接着剤Xは主接着剤保持凹部61内に留まる。
【0045】その後、先端開口52側から接着剤Xが続
いて流出し、流出量が主接着剤保持凹部61の保持可能
容量よりも多くなると、主接着剤保持凹部61内から接
着剤Xが溢れ、ゲート部57から補助接着剤保持凹部6
2内に流入する。そして、補助接着剤保持凹部62内に
流入した接着剤Xは、この補助接着剤保持凹部62内を
次第に満たしてゆく。この接着剤Xが補助ゲート部58
に達すると、図7(c)に示すように、接着剤Xはこの
補助ゲート部58内を満たし、表面張力によって狭幅路
59との境界に留まる。
【0046】さらに、接着剤Xが補助接着剤保持凹部6
2内を満たした状態で、先端開口52側からさらなる接
着剤Xが流出した場合には、接着剤Xは、補助ゲート部
58から狭幅路59内に流入する。狭幅路59内に流入
した接着剤Xは、この狭幅路59内を進行し、図7
(d)に示すように、表面張力によって狭幅路59の出
口で保持される。なお、上記の主接着剤保持凹部61、
補助接着剤保持凹部62、及び、狭幅路59の合計の容
積は、余剰の接着剤Xを保持するために十分な容積に設
定されている。このため、余剰の接着剤Xの量が通常よ
りも多くてもこの狭幅路59内に留まる。このため、接
着剤Xのダイヤフラム領域48内への流出を防止でき、
弾性フィルム44の弾性を維持できる。
【0047】以上説明したように、本実施形態では、ダ
ミー振動子20が接着される固定島部49及び補助固定
島部51が島状に形成され、支持板43と電気的に絶縁
されている。これにより、共通電極23をバイアス電位
に設定しても、このバイアス電位が支持板43を介して
リークされることを防止できる。したがって、インクの
帯電を防止でき、ひいてはフレームグランドとの短絡も
防止できる。
【0048】さらに、固定島部49と支持板43との間
にゲート部57及び補助ゲート部58を形成すると共
に、主接着剤保持凹部61及び補助接着剤保持凹部62
を形成している。このため、余剰な接着剤Xが先端開口
52の隅角部52bから流出してきても、この接着剤X
をこれらの接着剤保持凹部61,62で保持できる。そ
の結果、余剰な接着剤Xのダイヤフラム領域48への流
出を防止でき、ダイヤフラム領域48の作動不良を防止
することができる。
【0049】ところで、本発明は、上記の実施形態に限
定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づ
き、種々の変形が可能である。
【0050】例えば、上記の実施形態では、固定島部4
9を略コ字状の主島部53と枝島部54とから構成した
が、固定島部49を直線状の島部によって構成してもよ
い。
【0051】また、第2枝島部をさらに設けて第3接着
剤保持凹部を区画形成し、この第3接着剤保持凹部と補
助接着剤保持凹部62とを補助ゲート部58を介して連
通してもよい。
【0052】また、固定板17をセラミックス等の電気
絶縁性を有する素材で構成すると、ケース15を金属等
の導電性を有する素材で作成することもできる。即ち、
電気絶縁性の固定板17が介在することにより、振動子
群12とケース15との間を電気的に絶縁することがで
きる。これにより、ケース15に用いる素材の自由度が
増し、従来使用が困難であった高剛性の素材が使用でき
る。さらに、ケース15を導電性の素材で作製すると、
このケース15を接地電位供給用の導体としても用いる
ことができ、設計上の自由度が増す。なお、この場合に
おいて、ダミー振動子20における電極(駆動電極21
や共通電極23等)を、振動子列設方向の外側面から少
し後退させたり、ダミー振動子20自体をケース15と
離隔して配置する等して、ダミー振動子20の電極とケ
ース15とを電気的に絶縁することが肝要である。
【0053】なお、以上は、液体噴射ヘッドの一種であ
る記録ヘッド11を例に挙げて説明したが、本発明は他
の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、
液晶ディスプレイやELディスプレイ、FED(面発光
ディスプレイ)等の製造に用いられる色材噴射ヘッドや
電極材噴射ヘッドにも適用することができる。また、バ
イオチップの製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドに
も適用できるし、マイクロピペット(試料噴射ヘッド)
にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される記録ヘッドの分解斜視図
である。
【図2】 振動子ユニットの分解斜視図である。
【図3】 弾性板の平面図である。
【図4】 記録ヘッドの断面図である。
【図5】 ケースの一部を切り欠いた記録ヘッドの平面
図である。
【図6】 ケースの一部を切り欠いた記録ヘッドの要部
拡大図である。
【図7】 (a)〜(d)は、接着剤保持凹部内に接着
剤が流入する様子を説明する模式図である。
【図8】 従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
11…インクジェット式記録ヘッド,12…振動子群,
13…振動子ユニット,14…収納空部,15…ケー
ス,16…流路ユニット,17…固定板,18…フレキ
シブルケーブル,20…ダミー振動子,21…駆動振動
子,22…駆動電極,23…共通電極,24…圧電体,
25…駆動外部電極,26…共通外部電極,27…フロ
ーティング電極,30…段差突部,31…ガイド溝部,
32…接着剤注入部,33…インク供給管,34…イン
ク導入開口,36…流路形成基板,37…ノズルプレー
ト,38…弾性板,39…ノズル開口,40…圧力室,
41…インク供給口,42…リザーバ,43…支持板,
44…弾性フィルム,45…コンプライアンス部,46
…弾性部,47…可動島部,48…ダイヤフラム部,4
9…固定島部,50…端部領域,51…補助固定島部,
52…収納空部の先端開口,53…主島部,54…枝島
部,55…主島部の基部,56…主島部の先端部,57
…ゲート部,58…補助ゲート部,59…狭幅路,61
…主接着剤保持凹部,62…補助接着剤保持凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の支持板と電気絶縁性の弾性フィ
    ルムとを積層し、前記支持板を部分的に除去して弾性部
    を形成した弾性板と、電極と圧電体を有する圧電振動子
    を複数列設してなる振動子群及び該振動子群を支持する
    固定板を有する振動子ユニットと、前記圧電振動子の作
    動に伴う前記弾性部の変形によって容積を変化させる圧
    力室と、前記振動子ユニットを収納可能であって振動子
    群が臨む先端が矩形状に開口した収納空部が設けられ、
    前記弾性板上に接合されるヘッドケースとを備え、前記
    振動子ユニットを収納空部内に接着した液体噴射ヘッド
    において、 前記圧電振動子を、列の両端に設けたダミー振動子と、
    ダミー振動子の間に配置された複数の駆動振動子とから
    構成し、 前記弾性部内には、駆動振動子の先端面部が当接する可
    動島部と、ダミー振動子の先端面部が当接する固定島部
    とを、それぞれが電気的に絶縁された状態で設け、 接着剤を保持可能な接着剤保持凹部を前記固定島部によ
    って前記弾性部内に区画形成し、前記収納空部の開口隅
    角部を前記接着剤保持凹部に臨ませたことを特徴とする
    液体噴射ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記弾性部を区画する支持板の縁部に固
    定島部の端部を近接させ、固定島部と支持板との間に狭
    幅のゲート部を形成したことを特徴とする請求項1に記
    載の液体噴射ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記固定島部は主島部と該主島部から分
    岐した枝島部とを備え、前記主島部によって前記収納空
    部の開口隅角部が臨む主接着剤保持凹部を区画形成する
    と共に、前記枝島部によって補助接着剤保持凹部を区画
    形成し、 上記ゲート部を介して前記主接着剤保持凹部と前記補助
    接着剤保持凹部とを連通すると共に、前記支持板の縁部
    に枝島部の端部を近接させて、該枝島部と前記支持板と
    の間に狭幅の補助ゲート部を形成したことを特徴とする
    請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記支持板をステンレス鋼板で作製した
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載
    の液体噴射ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記ヘッドケースを電気絶縁性の素材で
    作製したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れ
    かに記載の液体噴射ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記固定板を電気絶縁性の素材で作製
    し、前記ヘッドケースを導電性の素材で作製したことを
    特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の液体
    噴射ヘッド。
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