JP4099962B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタやプロッタ等のインクジェット記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置に用いられる記録ヘッドには、複数の圧電振動子を固定板上に列設した振動子ユニットと、この振動子ユニットを収納可能な樹脂製のケースとを有するものがある。上記の振動子ユニットは、振動子接合面とは反対側の固定板背面がケースの内壁面に接着されている。また、ケースの先端面にはノズルプレートや弾性板を有する流路ユニットが接合され、この先端面とは反対側の取付面には、外部からのインクをケース内に導入するためのインク導入口やケースと他の部材との位置決めを行う位置決め鞘管等が形成されている。
【0003】
固定板とケースとを接着するにあたり、固定板とケースとの接着領域から接着剤が溢れてしまうと、この溢れた接着剤が圧電振動子や弾性板に付着して作動不良の原因となり得る。そこで、固定板とケースとを接着する場合には、固定板の背面とケースの内壁面とを極く接近させて配置した後、流動性を有する接着剤を固定板とケースとの隙間に注入し、毛細管力によって接着剤を接着領域に行き渡らせている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、固定板とケースを接着する接着剤は、ケースの取付面側に設けた接着剤注入部を通じて固定板とケースとの間に注入される。例えば、収納空部における振動子列設方向の端部に接着剤注入部を形成し、この接着剤注入部に所定量の接着剤を吐出し、毛細管力によって固定板とケースとの間に注入していた。
しかし、この構成では、接着剤注入部を振動子ユニットよりも振動子列設方向の外側に設ける必要があり、接着剤注入部の分だけケースが大型化してしまうという問題があった。
【0005】
また、ケースの素材である樹脂には吸湿性があり、高湿環境下に長時間に亘って曝されると膨潤してしまう。そして、ケースの内壁面に接合された振動子ユニットは、ケースの膨潤によって傾倒する虞があり、傾倒してしまうとインク滴の吐出特性が不安定になるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、接着剤注入部に起因するケースの大型化を防止し、ケースの膨潤に起因する不具合を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1にきさいのものは、ノズル開口側の先端面と該先端面とは反対側の取付面とを有する樹脂製ケースと、複数の圧電振動子が固定板上に列設され上記ケースに収納される振動子ユニットとを備えたインクジェット式記録ヘッドにおいて、
前記ケースは、上記取付面側に開放した空部を有する基端側部分と、振動子ユニットの振動子側部分を収納可能な収納空部を有する先端側部分とを備え、固定板背面を部分的に上記収納空部の固定板接着面に接着し、
前記空部には、固定板を接着する接着剤を注入するための接着剤注入部を固定板の配置予定位置に臨ませて形成し、
前記接着剤注入部を、固定板における中央から振動子列設方向にずれた位置に設け、
固定板背面に対向するケース内壁面について、接着剤注入部から固定板側縁までの距離が短い側の部分を、固定板側縁までの距離が長い側の部分よりも固定板側から多く後退させてバッファ部を作製し、
接着剤注入部に注入された接着剤の一部をバッファ部に導き、接着剤の毛細管力を異ならせることで前記固定板側縁の距離が短い側の部分の接着剤の移動速度が長い側の部分の移動速度よりも小さくなって接着剤の前記両固定板側縁への到達が揃うようにして固定板接着面側に導入することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドである。
なお、「固定板側縁」とは、固定板の振動子列設方向側の縁を意味する。
【0008】
請求項2に記載のものは、前記接着剤注入部は、固定板の配置予定位置に向けて縮幅した平面形状の注入溝部を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録ヘッドである。
【0009】
請求項3に記載のものは、外部からのインクをケース内に導入するためのインク導入口を空部の底面から突設し、該インク導入口を前記接着剤注入部と並設したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット式記録ヘッドである。
【0010】
請求項4に記載のものは、前記固定板接着面と注入溝部とを、固定板側から一段後退させた段差溝部で連通し、該段差溝部のエッジにより、注入溝部に注入された接着剤を接着面に誘導することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のインクジェット式記録ヘッドである。
【0012】
請求項5に記載のものは、前記樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッドである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、記録ヘッドの全体構成について説明する。
【0014】
図1及び図2に示すように、記録ヘッド1は、共通インク室33から圧力室31を通ってノズル開口29に至る一連のインク流路(図4参照)が形成された流路ユニット2と、該流路ユニット2が先端面に接着され、先端面とは反対側の表面が取付面として機能する樹脂製のケース3と、該ケース3内に収納される一対の振動子ユニット4,4と、ドライバ基板5と、カートリッジ接続部6等を備える。
【0015】
上記の振動子ユニット4は、図3に示すように、圧電振動子群10と、この圧電振動子群10が接合される固定板11と、圧電振動子群10に駆動信号を供給するためのフレキシブルケーブル12とから構成される。
【0016】
圧電振動子群10は、列状に設けられた複数の圧電振動子13…を備える。各圧電振動子13…は、列の両端に位置する一対のダミー振動子13a,13aと、これらのダミー振動子13a,13aの間に配置された複数の駆動振動子13b…とから構成されている。そして、各駆動振動子13b…は、例えば、50μm〜100μm程度の極めて細い幅の櫛歯状に切り分けられ、合計180本設けられる。また、ダミー振動子13aは、駆動振動子13bよりも十分広い幅であり、駆動振動子13bを衝撃等から保護する保護機能と、振動子ユニット4を所定位置に位置付けるためのガイド機能とを有する。
【0017】
そして、各圧電振動子13…は、固定端部を固定板11上に接合することにより、自由端部を固定板11の先端面11aよりも外側に突出させている。即ち、各圧電振動子13…は、所謂片持ち梁の状態で固定板11上に列設されている。
【0018】
フレキシブルケーブル12は、固定板11とは反対側となる固定端部の側面で圧電振動子13と電気的に接続されている。また、各圧電振動子13…を支持する固定板11は、ケース3を構成する樹脂よりも高い剛性、言い換えれば、圧電振動子13からの反力を受け止め得る剛性を備えた板状部材であり、金属板が好適に用いられる。本実施形態では、この固定板11を、厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成している。
【0019】
ケース3は、ケース本体14とフランジ部15とから概略構成された部材であり、本実施形態では、熱硬化性樹脂の一種であるエポキシ樹脂によって作製している。これは、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂は、一般的な樹脂よりも高い機械的強度を有しており、圧電振動子13の振動を十分に受け止められるからである。また、この種の熱硬化性樹脂は、線膨張係数が一般的な樹脂よりも小さく、周囲の温度変化による変形が小さいからである。
そして、図4(a)及び図5に示すように、ケース本体14は、振動子ユニット4の振動子側部分を収納可能な収納空部16を有する先端側部分17と、取付面側に開放した空部18を内側に有する基端側部分19とから構成されたブロック状の部分である。
【0020】
先端側部分17は、先端面20(ユニット接着面)に流路ユニット2が接着され、内部には上記の収納空部16が形成されている。そして、この収納空部16の内壁面(以下、固定板接着面21という。)に振動子ユニット4の固定板11が接着される。また、この先端側部分17は、高さがケース3の略2/3であり、先端面20が略長方形状の外形をしたブロック状である。一方、基端側部分19は、図5及び図6(a)に示すように、先端側部分17との境界部から側方に延出された床板部22、及び、この床板部22の表面から起立した起立部23を有する。そして、上記のフランジ部15は、起立部23の基端から側方に向けて延出されている。従って、この起立部23の表面及びフランジ部15の表面が上記の取付面として機能する。また、これらの床板部22と起立部23は、取付面側に開放した空部18を区画形成している。なお、このケース3については、後で詳しく説明する。
【0021】
次に、流路ユニット2について説明する。図4に示すように、流路ユニット2は、ノズルプレート26、流路形成基板27、及び、弾性板28から構成され、ノズルプレート26を流路形成基板27の一方の表面に、弾性板28をノズルプレート26とは反対側となる流路形成基板27の他方の表面にそれぞれ配置して積層し、接着等により一体化することで構成されている。
【0022】
上記のノズルプレート26は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル開口29…を列状に開設したステンレス鋼製の薄いプレートである。本実施形態では、例えば180個のノズル開口29…を列状に開設し、これらのノズル開口29…によってノズル列30(図1参照)を構成している。そして、本実施形態では、このノズル列30を横並びに2列設けている。
【0023】
流路形成基板27は、各ノズル開口29…に対応させて圧力室31…となる空部を隔壁で区画した状態で複数形成すると共に、インク供給口32…となる溝部及び共通インク室33となる空部を形成した板状の部材である。そして、本実施形態の流路形成基板27は、シリコンウェハーをエッチング処理することで作製されている。
【0024】
上記の圧力室31は、ノズル開口29…の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、共通インク室33は、インクカートリッジ(図示せず)に貯留されたインクを各圧力室31…に供給するための室であり、インク供給口32…を通じて対応する各圧力室31…に連通している。
【0025】
弾性板28は、ステンレス鋼等の金属製の支持板34上に弾性フィルム35をラミネート加工した二重構造の複合板材であり、圧力室31となる空部の一方の開口面を封止し、ダイヤフラム部として機能する。また、共通インク室33となる空部の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部としても機能する。なお、本実施形態における弾性フィルム35は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)製のフィルムを用いている。
【0026】
そして、ダイヤフラム部として機能する部分、すなわち圧力室31に対応した部分の支持板34にエッチング加工を施し、圧電振動子13の自由端部の先端を接合するための島部36…を残すように支持板34を除去する。また、コンプライアンス部として機能する部分、すなわち共通インク室33に対応する部分については、支持板34の部分をエッチング加工で除去して弾性フィルム35だけにしている。
【0027】
上記のドライバ基板5は、記録ヘッド1に供給する各種信号用の電気配線と、信号ケーブルを接続可能なコネクタとが形成された配線基板である。そして、このドライバ基板5は、ケース3における取付面に重畳され、フレキシブルケーブル12の電気配線が半田付け等によって接続される。また、側面に開口したコネクタには、制御装置(図示せず)からの信号ケーブルの先端が挿入される。
【0028】
上記のカートリッジ接続部6は、インクカートリッジ(図示せず)が接続される部分であり、インクカートリッジ内に挿入されるインク供給針37…が複数立設している。本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンタ、及び、イエローからなる4色のインクが用いられるため、図1(b)に示すように、カートリッジ接続部6には、ブラックインク用の第1インク供給針37a、シアンインク用の第2インク供給針37b、マゼンタインク用の第3インク供給針37c、及び、イエローインク用の第4インク供給針37dが立設される。そして、このカートリッジ接続部6は、図2に示すように、パッキン38を挟んでドライバ基板5に積層状態で配設されている。
【0029】
次に、ケース3について詳細に説明する。上記したように、ケース3は、ケース本体14とフランジ部15とから概略構成されている。また、ケース本体14は、収納空部16を有する先端側部分17と、取付面側に開放した空部18を有する基端側部分19とから構成されている。
【0030】
まず、ケース本体14の先端側部分17について説明する。図5に示すように、先端側部分17の先端面20には、溝部40と、逃げ凹部41,42と、ピン保持部43とが形成されている。また、この先端面20には、収納空部16の先端開口16aが開口している。本実施形態では、先端面20における短辺側の略中央に、長辺方向に沿って細幅の溝部40を形成し、この溝部40を挟むようにして、先端開口16a,16aが一対開口している。また、溝部40とは反対側となる先端開口16aの側方に各逃げ凹部41,42を設けている。また、ピン保持部43,43は、先端面20における2つの隅角部、詳しくは、一方の長辺の両端に位置する隅角部に設けられている。
【0031】
上記の溝部40は、先端面20に塗布された接着剤の逃げ空間を形成する。また、上記の逃げ凹部41,42は、先端面20よりも一段(例えば、0.3mm)後退した部分であり、コンプライアンス部の可動空間を形成する。なお、これらの逃げ凹部41,42は、コンプライアンス部の可動空間を確保するので、大気開放されていることが好ましい。本実施形態では、一端が逃げ凹部41,42内に連通し、他端が基端側部分19の空部18に連通する大気開放路を逃げ凹部41,42毎に設けている。
【0032】
上記の収納空部16は、振動子ユニット4の振動子側部分を収納する部分であり、図4(a),図7,図8に示すように、ケース本体14の先端側部分17内に、ケース3の高さ方向を貫通するように形成されている。この収納空部16は、圧電振動子13の自由端部が挿入される振動子挿入部44と、固定板11における各圧電振動子13…との接合部分が挿入される固定板挿入部45とから構成されている。
【0033】
そして、固定板背面に対向する側の固定板挿入部45の壁面は、振動子挿入部44の壁面よりも後退している。また、固定板挿入部45の底面は固定板接着面21側が一段高い階段状であり、振動子ユニット4の収納状態において、固定板11の先端面11aは上段の上面(以下、先端当接面46という)に当接する。
【0034】
固定板挿入部45における振動子列設方向の両端部には、一対の位置決めリブ47,47が形成されている。これらの位置決めリブ47,47は、ケース3の高さ方向に細長い突条(筋状突起)であり、収納空部16内における固定板11の位置を規定する。即ち、この位置決めリブ47では、固定板11側の面が位置決め基準面47aとして機能し、ケース3内に収納された振動子ユニット4の固定板背面に当接する。
【0035】
固定板挿入部45における固定板11側の面は、上記の固定板接着面21とである。この固定板接着面21は、横長の矩形状であり、固定板11の幅に略等しい。また、固定板接着面21の高さは、固定板11と圧電振動子13との接合領域Xに対応して設定され、この接合領域Xが含まれる高さ(図4(a)に符号Yで示す高さ)に設定されている。
【0036】
そして、固定板接着面21と上記の位置決め基準面47aとのクリアランスは極く狭く設定され、例えば0.05mmに設定されている。従って、固定板背面を位置決め基準面47aに当接させると、固定板接着面21と固定板11との間には0.05mmの極く狭い隙間が形成される。
【0037】
ところで、固定板11に関し、空部18に露出している部分は、ケース3に接着されず、機械的に縁が切られている。これは、ケース3と固定板11との膨潤度合いの違いに起因する不具合を解消するためである。
【0038】
即ち、ケース3を構成する熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)は、高湿環境下に長期間に亘って曝されると、空気中の水分を吸収して膨潤する。一方、固定板11を構成する金属板(ステンレス鋼)は、吸湿性がないので高湿環境下に長期間に亘って曝されても膨潤することはない。このため、固定板11の背面全体をケース3側に接着してしまうと、記録ヘッド1を高湿環境下に長期間曝した場合に、ケース3の膨潤に伴って振動子ユニット4に機械的なストレスが加わって不具合が生じる虞がある。例えば、振動子先端面が島部36から離隔する方向に移動し、ダイヤフラム部を引っ張ってしまったり、振動子先端面と島部36とが剥離してしまったりする。
【0039】
そして、本実施形態のように、ケース本体14の基端側部分19に空部18を、先端側部分17には振動子ユニット4用の収納空部16をそれぞれ設け、固定板背面の先端側領域を接着する構成にすると、固定板11の非接着領域である空部18側において、固定板11とケース3との機械的な縁が切られる。このため、ケース3が膨潤しても、このケース3の膨潤によって固定板11が受ける機械的なストレスを少なくすることができる。従って、振動子ユニット4の移動に起因する不具合を防止することができる。
【0040】
さらに、固定板接着面21に接着されている固定板11の先端側領域Yは、上記したように圧電振動子13と固定板11との接合領域Xを含むように設定されている。このため、圧電振動子13の運動に伴う反力を受けるのに最低限必要な領域が確保でき、インク滴の吐出特性を損なわずに圧電振動子13の接続信頼性を高めることもできる。
【0041】
次に、ケース本体14の基端側部分19について説明する。図5及び図6に示すように、この基端側部分19は、先端側部分17との境界部から側方に向けて延設された床板部22と、床板部22の表面から取付面側に起立した起立部23を有している。起立部23は、床板部22の周縁を一周するように設けられ、その内側に取付面側に開放した空部18を区画形成する。言い換えれば、この空部18は、ケース3における取付面を部分的に先端面20側に後退させることで形成されている。
【0042】
そして、起立部23は、ケース3と他の部材、例えば、パッキン38の回転を防止するための回転防止ボス50,50や、ドライバ基板5、パッキン38、及び、カートリッジ接続部6同士の位置を合わせるための位置決め鞘管51,51を形成するための基台としても機能している。また、この起立部23上の所定位置には、シアンインクをケース3内に導入するための第2インク導入口52bと、イエローインクをケース3内に導入するための第4インク導入口52dとが形成されている。
【0043】
上記の空部18は、左右略中央の収納空部16の形成位置から、左右一側の第1空部18Aと左右他側の第2空部18Bとに二分されている。
【0044】
第1空部18A内には、ブラックインクを導入するための第1インク導入口52aと、振動子ユニット4の固定板11を収納空部16の接着面に接着する際に、接着剤を注入するための第1接着剤注入部53とを設けている。
【0045】
第1インク導入口52aは、振動子ユニット4における振動子列設方向の略中央(即ち、固定板11の幅方向略中央)であって固定板11の配置予定位置に近接させて設けている。そして、この第1インク導入口52は、空部18の底面(即ち、床板部22の表面)から取付面側に突設され、その突端は取付面よりも外側に突出している。また、第1インク導入口52aは、空部18の底面から取付面の高さまでの基台部と、この基台部の表面から突出した口部とからなり、基台部の直径が口部の直径よりも大きい2段の筒状部として形成されている。
【0046】
上記の第1接着剤注入部53は、固定板11の配置予定位置に臨ませて形成されている。詳しくは、第1インク導入口52aと起立部23との間に、第1インク導入口52aに隣接させて設けている。この第1接着剤注入部53も空部18の底面から取付面側に突設している。なお、第1接着剤注入部53における突端面は、取付面よりも一段低い高さに形成されている。
【0047】
この第1接着剤注入部53は、接着剤を注入するための注入溝部54と、接着剤の流路となる段差溝部55と、固定板接着面21に導入される前の接着剤を一時的に貯留する接着剤溜部56とを有する。
【0048】
注入溝部54は、固定板11の配置予定位置に向けて縮幅した略ホームベース状の平面形状を有しており、配置予定位置側に向けて溝の深さが増大している。また、接着剤溜部56は、注入溝部54と固定板11の配置予定位置との間に、固定板11側に開放した広幅の凹溝として形成されている。
【0049】
段差溝部55は、接着剤溜部56の表面を部分的に一段後退させることで形成された矩形状断面の筋状凹溝として形成されている。この段差溝部55は、一端が注入溝部54の出口、具体的には、ホームベースの先端部分に連通し、他端が固定板接着面21における取付面側の縁部に連通している。
即ち、図8に示すように、この段差溝部55は、注入溝部54からケースの高さ方向に延設され、固定板接着面21の直前で固定板接着面21側に屈曲している。また、段差溝部55の他端55aは固定板接着面21内に開口している。本実施形態では、この他端55aの両側縁を区画する固定板接着面21の縁部21a,21aを部分的に注入溝部54側に突出させることで、他端55aを固定板接着面21内に開口させている。なお、段差溝部55の他端55aを固定板接着面21の縁部(段差平面58a)から先端面19側に後退させることで、この他端55aを固定板接着面21内に開口させてもよい。
【0050】
そして、振動子ユニット4の固定板11を固定板接着面21に接着する際には、振動子ユニット4の振動子側部分を収納空部16内に挿入し、固定板背面を位置決め基準面47aに当接させて位置を決める。振動子ユニット4の位置が決まったならば、接着剤注入装置のノズルを注入溝部54に臨ませ、このノズルから所定量の接着剤を注入溝部54内に注入する。
【0051】
ここで、本実施形態では、注入溝部54の開口形状を固定板11側に縮幅した略ホームベース状としたので、接着剤注入装置のノズルを注入溝部54に臨ませた際に、このノズルの先端を固定板11から離隔させることができる。これにより、ノズルが固定板11に接触し、振動子ユニット4の位置をずらしてしまう不具合を防止できる。その結果、振動子ユニット4の接着作業における効率化が図れる。
【0052】
また、第1接着剤注入部53は、第1空部18A内に形成されているので、その分だけケース3の外形を小さくすることができる。これにより、記録ヘッド1の小型化に寄与する。
【0053】
ところで、上記の第1インク導入口52aは、固定板11の幅方向略中央に配置されている。このため、第1接着剤注入部53は、固定板11の中央から振動子列設方向にずれた位置に設けられる。そして、第1接着剤注入部53に注入された接着剤は、固定板接着面21と固定板背面との隙間を面方向に均等に広がるので、何も対策を施さなかった場合には、第1接着剤注入部53から固定板側縁(即ち、振動子列設方向側の縁)までの距離が短い側については、固定板側縁までの距離が長い側よりも短時間で接着剤が行き渡ってしまう。この場合、固定板側縁までの距離が長い側に接着剤が行き渡った時点において、固定板側縁までの距離が短い側から接着剤が溢れ出してしまう虞がある。
【0054】
本実施形態では、このような問題点に着目し、固定板背面に対向するケース3の内壁面、詳しくは、固定板接着面21の取付面側に隣接する内壁面に関し、第1接着剤注入部53から固定板側縁までの距離が短い側の部分を、固定板側縁までの距離が長い側の部分よりも固定板背面から多く後退させてバッファ部57を作製している。
図7の例では、第1接着剤注入部53から固定板側縁までの距離L1,L2とを比較すると、距離L1の方が長く距離L2の方が短い。このため、距離L2に対応する側の第2内壁面59を、距離L1に対応する第1内壁面58よりも多く(深く)後退させている。
【0055】
具体的には、第1内壁面58については固定板背面から約0.5mm後退させているのに対し、第2内壁面59については固定板背面から約1mm後退させてバッファ部57としている。そして、固定板11の接着時においては、第1接着剤注入部53に注入された接着剤の一部をこのバッファ部57に導き、バッファ部57で保持させてから固定板接着面21側に導入する。
【0056】
このような構成を採ることにより、固定板接着面21に関し、固定板側縁までの距離が短い側と固定板側縁までの距離が長い側とで、接着剤を均等に行き渡らせることができる。また、接着剤の余剰分をこのバッファ部57に保持することもできる。なお、この点については、後で詳しく説明する。
【0057】
次に、上記の第2空部18側の構成について説明する。この第2空部18内には、マゼンタインクを導入するための第3インク導入口52cと、固定板11を内壁面に接着する際に、接着剤を注入するための第2接着剤注入部60とを設けている。
【0058】
第3インク導入口52cは、上記の第1インク導入口52aと同じ構成である。即ち、この第3インク導入口52cも、第2空部18Bの底面から取付面の高さまでの基台部と、この基台部の表面から突出した口部とからなる2段の筒状部として形成されている。そして、第3インク導入口52cは、振動子ユニット4における振動子列設方向の略中央であって固定板11の配置予定場所に近接させて形成される。また、第3インク導入口52cは、第2空部18Bの底面から取付面側に突設され、その突端は取付面よりも外側に突出している。
【0059】
第2接着剤注入部60は、第3インク導入口52cと、第4インク導入口52dの基台となる起立部23との間に、固定板11の配置予定位置に臨ませて形成されている。この第2接着剤注入部60は、上記の第1接着剤注入部53と同様な構成である。即ち、第2接着剤注入部60も、第2空部18Bの底面から取付面側に突設され、接着剤を注入するための注入溝部と、一端が注入溝部に連通し他端が固定板接着面21に開口した段差溝部と、固定板背面側に開放した接着剤溜部とを有する。また、固定板背面に対向するケース3の内壁面にはバッファ部57を形成している。
【0060】
なお、第2接着剤注入部60の構成、及び、第2空部18B側のバッファ部57の構成については、上記した第1空部18A側と同様であるので、その説明は省略する。
【0061】
次に、記録ヘッド1の製造方法について、振動子ユニット4のケース3への接着工程を中心に説明する。
【0062】
まず、先端面20を上向きにした状態でケース3を治具上に載置し、先端面20に接着層を形成する。接着層を形成したならば、先端面20の上に流路ユニット2を載置する。流路ユニット2を載置したならばケース3を反転し、流路ユニット2を下に向けてケース3と流路ユニット2の接合体を治具上に載置する。接合体を治具上に載置したならば、振動子ユニット4の振動子側部分をケース3の収納空部16内に収納する。
【0063】
ここでは、各圧電振動子13…の先端面に接着剤を付着させた後に、各圧電振動子13…の先端面を先頭にして振動子ユニット4を収納空部16内に挿入する。そして、位置決め基準面47aに固定板11の背面を、先端当接面46に固定板11の先端面11aをそれぞれ当接させて位置を決める。振動子ユニット4の位置が決まったならば、接着剤注入部53,60の注入溝部54に接着剤を注入する。
【0064】
注入溝部54に注入された接着剤は、まず、段差溝部55のエッジを伝わって流下し、固定板接着面21における取付面側に誘導される。そして、エッジを伝わった接着剤に続いて、注入溝部54内の接着剤が段差溝部55を流下する。
この流下した接着剤は、接着剤溜部56の下端部、つまり、固定板接着面21に近い側に溜まる。ここで、本実施形態では、段差溝部55のエッジにより接着剤を積極的に誘導しているので、接着剤を速やか且つ確実に固定板接着面21側に導くことができる。
【0065】
さらに、段差溝部55の他端55aが固定板接着面21内に開口しているので、段差溝部55のエッジを伝わってきた接着剤は、この他端55aから直接的に固定板接着面21内に広がる。このため、注入された接着剤を、固定板接着面21と固定板背面との隙間内に、迅速に且つ確実に注入することができる。
仮に、段差溝部55の他端55aを第1内壁面58の位置で開口させた構成では、この他端55aから流出した接着剤は、第1内壁面58と固定板接着面21との間の段差平面58a(図8参照)を通ってから固定板接着面21に伝わる。このため、段差平面58aの通過時間分だけ余計に時間がかかってしまう。
【0066】
接着剤を注入したならば、ケース3の上下を反転させ、流路ユニット2側の先端面20を上側に、取付面を下側に向ける。これにより、接着剤溜部56に溜まった接着剤は、図9(a)に符号Iのハッチング領域で示すように、その一部が毛細管力によって固定板接着面21側に浸透し、その一部が毛細管力によってケース3の第1内壁面58側に浸透する。さらに、溜まった接着剤の一部は、上記のバッファ部57(つまり、第2内壁面59側)にも流出する。しかし、このバッファ部57は固定板11の背面から約1mm後退しているので、バッファ部57に流入した接着剤には作用する毛細管力は、第1内壁面58側に流入した接着剤に作用する毛細管力よりも弱い。このため、固定板接着面21側や第1内壁面58側よりもゆっくりと広がってゆく。従って、バッファ部57側の固定板接着面21については、第1内壁面58側の固定板接着面21よりも接着剤の広がる速度が遅くなる。
【0067】
これに対し、仮に、バッファ部57を設けなかった場合、例えば、図9(b)に示すように、ケース3の第1内壁面58´側における固定板背面からのクリアランスと、第2内壁面59´側における固定板背面からのクリアランスとを揃えた場合には、符号I´で示すように、注入された接着剤は、第1内壁面58´内と第2内壁面59´内とを略均等に広がる。
【0068】
さらに時間が経過すると、毛細管力によって接着剤は固定板接着面21上を固定板11の側縁に向かって広がってゆく。この場合も、接着剤の広がり方は、バッファ部57の作用によって第1内壁面58側と第2内壁面59側とで差があり、図9(a)に符号II,III,IVで示すように、第1内壁面58側の移動速度の方が第2内壁面59側の移動速度よりも速い。その結果、符号Vで示すように、第1内壁面58側の位置決めリブ47の取付面側端部まで接着剤が到達するタイミングと、第2内壁面59側の位置決めリブ47の取付面側端部まで接着剤が到達するタイミングとを揃えることができる。即ち、第1内壁面58側と第2内壁面59側とで接着剤を均等に行き渡らせることができる。さらに、余剰な接着剤をバッファ部57で保持することもできる。
【0069】
なお、バッファ部57を設けなかった場合には、図9(b)に符号II´〜IV´で示すように、注入された接着剤は、第1内壁面58´内と第2内壁面59´内とを略均等に広がる。その結果、符号V´で示すように、第1内壁面58´側の位置決めリブ47の取付面側端部まで接着剤が到達するタイミングにおいて、第2内壁面59´側の位置決めリブ47周辺には過剰な接着剤が充填されてしまっている。
このように、位置決めリブ47周辺が過剰な接着剤で充填されてしまうと、この部分の接着剤が固定板11の側縁及び収納空部16のエッジ等を伝わって圧電振動子13に付着してしまう等、好ましくない。
【0070】
そして、固定板接着面21が接着剤で満たされたならば、接着剤を硬化させて各部を接着する。この場合、ケース3のフランジ部15側を治具側に押しつけることで、ケース3を流路ユニット2側に押圧する。また、この押圧状態で加熱することにより接着剤を硬化させる。
【0071】
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変更が可能である。
【0072】
例えば、ケース本体14に関し、上記実施形態では、基端側部分19は先端側部分17よりも側方に張り出していたが、この形状に限らない。例えば、ケース本体14を直方体ブロック状とし、取付面を部分的にケースの先端面側に後退させて空部を形成してもよい。この場合、空部の底面を区画する部分が本発明における床板部として機能し、空部の側面を区画する部分が本発明における起立部として機能する。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の効果を奏する。
【0074】
即ち、ケースの基端側部分には取付面側に開放した空部を設け、該空部には着剤注入部を固定板の配置予定位置に臨ませて形成したので、接着剤注入部を取付面の中央側に設けることができ、ケースの小型化が図れ、記録ヘッドの小型化に寄与する。また、固定板背面に対向するケースの内壁面にバッファ部を作製し、接着剤注入部に注入された接着剤の一部をバッファ部に導き、接着剤の毛細管力を異ならせることで前記固定板側縁の距離が短い側の部分の接着剤の移動速度が長い側の部分の移動速度よりも小さくなって接着剤の前記両固定板側縁への到達が揃うようにして固定板接着面側に導入するので、接着剤注入部からの距離が短い側と長い側とがあっても、いずれの固定板側縁周辺においても過剰な充填を防止して接着剤を均等に行き渡らせることができる。
【0075】
また、ケースの先端側部分には、振動子ユニットの振動子側部分を収納可能な収納空部を設け、振動子接合面とは反対側の固定板背面を部分的に収納空部の固定板接着面に接着したので、固定板における空部側の部分は非接着領域となり、ケースとの機械的な縁が切れる。このため、吸湿によってケースが膨潤しても非接着領域では固定板がケースによる膨潤の影響を受け難くなり、ケースの膨潤に起因する不具合を防止することができる。
【0076】
また、接着剤注入部が、固定板の配置予定位置に向けて縮幅した平面形状の注入溝部を有する場合には、接着剤を注入するためのノズルを臨ませた際に、このノズルの先端を固定板から離隔させることができる。このため、ノズルが固定板に接触する不具合を防止でき、接着作業の効率化が図れる。
【0077】
また、外部からのインクをケース内に導入するインク導入口を空部の底面から突設し、該インク導入口を接着剤注入部と並設した場合には、基端側部分に設けた空部を有効に活用することができる。
【0078】
また、固定板接着面と注入溝部とを固定板側から一段後退させた段差溝部で連通し、該段差溝部のエッジにより、注入溝部に注入された接着剤を接着面に誘導した場合には、接着剤を速やか且つ確実に固定板接着面側に導くことができる。
【0080】
また、ケースを熱硬化性樹脂で構成した場合には、振動子ユニットの運動エネルギーを十分に受け止めることができるし、周囲温度の変化に対する変形が少ない。このため、記録ヘッドの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録ヘッドの外観を示す斜視図であり、(a)は流路ユニット側から見た状態を、(b)はカートリッジ接続部側から見た状態をそれぞれ示す。
【図2】記録ヘッドの分解斜視図である。
【図3】振動子ユニットの説明図である。
【図4】(a)は振動子ユニットの接着状態を説明する部分拡大断面図、(b)は流路ユニットを説明する部分拡大断面図である。
【図5】ケースを先端面側から見た斜視図である。
【図6】(a)はケースをフランジ部側から見た斜視図、(b)は第1接着剤注入部付近の拡大図である。
【図7】図6(a)におけるA−A断面図である。
【図8】図6(a)におけるA−A線で切断した斜視図である。
【図9】接着剤が浸透する様子を説明する図であり、(a)はバッファ部を有する構成での様子を、(b)はバッファ部を有さない比較例での様子をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 インクジェット式記録ヘッド
2 流路ユニット
3 ケース
4 振動子ユニット
5 ドライバ基板
6 カートリッジ接続部
10 圧電振動子群
11 固定板
12 フレキシブルケーブル
13 圧電振動子
14 ケース本体
15 フランジ部
16 収納空部
17 先端側部分
18 空部
19 基端側部分
20 ケースの先端面
21 固定板接着面
22 床板部
23 起立部
26 ノズルプレート
27 流路形成基板
28 弾性板
29 ノズル開口
30 ノズル列
31 圧力室
32 インク供給口
33 共通インク室
34 支持板
35 弾性フィルム
36 島部
37 インク供給針
38 パッキン
40 溝部
41,42 逃げ凹部
43 ピン保持部
44 振動子挿入部
45 固定板挿入部
46 先端当接面
47 位置決めリブ
50 回転防止ボス
51 位置決め鞘管
52a〜52d インク導入口
53 第1接着剤注入部
54 注入溝部
55 段差溝部
56 接着剤溜部
57 バッファ部
58 第1内壁面
59 第2内壁面
60 第2接着剤注入部
Claims (5)
- ノズル開口側の先端面と該先端面とは反対側の取付面とを有する樹脂製ケースと、複数の圧電振動子が固定板上に列設され上記ケースに収納される振動子ユニットとを備えたインクジェット式記録ヘッドにおいて、
前記ケースは、上記取付面側に開放した空部を有する基端側部分と、振動子ユニットの振動子側部分を収納可能な収納空部を有する先端側部分とを備え、固定板背面を部分的に上記収納空部の固定板接着面に接着し、
前記空部には、固定板を接着する接着剤を注入するための接着剤注入部を固定板の配置予定位置に臨ませて形成し、
前記接着剤注入部を、固定板における中央から振動子列設方向にずれた位置に設け、
固定板背面に対向するケース内壁面について、接着剤注入部から固定板側縁までの距離が短い側の部分を、固定板側縁までの距離が長い側の部分よりも固定板側から多く後退させてバッファ部を作製し、
接着剤注入部に注入された接着剤の一部をバッファ部に導き、接着剤の毛細管力を異ならせることで前記固定板側縁の距離が短い側の部分の接着剤の移動速度が長い側の部分の移動速度よりも小さくなって接着剤の前記両固定板側縁への到達が揃うようにして固定板接着面側に導入することを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 前記接着剤注入部は、固定板の配置予定位置に向けて縮幅した平面形状の注入溝部を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録ヘッド。
- 外部からのインクをケース内に導入するためのインク導入口を空部の底面から突設し、該インク導入口を前記接着剤注入部と並設したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット式記録ヘッド。
- 前記固定板接着面と注入溝部とを、固定板側から一段後退させた段差溝部で連通し、該段差溝部のエッジにより、注入溝部に注入された接着剤を接着面に誘導することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のインクジェット式記録ヘッド。
- 前記樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッド。
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