JP3656647B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

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本発明は、プリンタやプロッタ等の記録装置に好適に用いられるインクジェット式記録ヘッドに関し、特に、振動子ユニットを収容可能な樹脂製ケース及びケース先端に接合される流路ユニットを備えたものに関する。
従来のインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドと称する。)には、圧電振動子群を固定板に接合した振動子ユニットと、この振動子ユニットを収納可能な収容空部を形成した樹脂製のケースと、このケース先端部に接合される流路ユニットとを備えた構成を採るものがある。
上記の流路ユニットは、例えば、複数のノズル開口を列状に開設したノズルプレートと、共通インク室から圧力室を経てノズル開口に連通するインク流路を形成した流路形成基板と、圧力室や共通インク室の一方の開口を封止する弾性板とを備え、これらの各部材を積層状態で一体化することにより作製されている。そして、流路形成基板は、シリコンウェハーをエッチング処理することに作製されており、この流路形成基板の一方の表面にステンレス鋼(SUS)製のノズルプレートが接合され、他方の表面に弾性板が接合される。この弾性板は、例えば、ステンレス鋼製の支持板に樹脂製フィルムをラミネートし、ステンレス層を部分的に除去した複合板材により構成される。
また、各圧電振動子の自由端部は、収容空部の先端側開口を通じてケースの外部に露出しており、先端面が弾性板の島部に接合されている。そして、この自由端部の伸縮によって弾性板を変形させることで圧力室の容積を可変する(例えば、特許文献1参照)。また、この振動子ユニットの固定板は、ステンレス鋼によって作製されており、樹脂製ケースの内壁面に接着によって接合されている。
特開2000−94684号公報
このような構成を採る記録ヘッドは、非常に高い湿度環境下に長時間に亘って曝されるとケースが膨潤してしまう。例えば、図15に示すように、ケース1を構成する樹脂の吸湿に伴ってケース1が全体的に膨潤してしまう。また、図16に示すように、ケース1の先端面には流路ユニット2を接合してあるが、この流路ユニット2は、流路形成基板がシリコン製であり、ノズルプレートがステンレス鋼製であることから、吸湿に伴う膨潤は生じない。このため、上記のケース1は、先端側については流路ユニット2により拘束されて変形量が少なくなり、流路ユニット2から遠ざかるにつれて変形量が多くなる。従って、ケース1の基端側(つまり、流路ユニット2とは反対側となる取付面側)については大きく変形する。
さらに、振動子ユニットの固定板6もステンレス鋼等の金属で作製されているため、吸湿に伴う膨潤は生じない。このため、互いに接着された固定板6とケース1は、吸湿に伴ってバイメタル現象と同じような動きをし、ケース1の外側に向けて凸状に湾曲してしまう。
その結果、圧電振動子3と島部4との接着界面や樹脂フィルム部5と島部4との接着界面に対して機械的なストレスがかかってしまう。即ち、固定板6がケース1と共にケース1の外側に倒れ、これに伴い圧電振動子3も倒れてしまうため、接着界面には機械的なストレスがかかってしまう。そして、この機械的なストレスが過度になると接着界面が剥離し、記録ヘッドの故障を招く虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、圧電振動子の接続信頼性を向上させることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、複数の圧電振動子及びこれらの圧電振動子を支持する固定板を有し、振動子の自由端部を固定板の先端縁よりも外側に突出させた状態で振動子の固定端部を固定板上に接合した振動子ユニットと、該振動子ユニットを収容可能であって先端面から基端側に向けて一連に形成された収容空部を有する樹脂製のケースと、ケースの先端面に接合され、振動子の自由端部先端が接合される振動子接合部を有する流路ユニットとを備えたインクジェット式記録ヘッドにおいて、
ケースの収容空部に固定板接合壁部を設け、該固定板接合壁部のうちケースの基端側の領域を凹状に窪ませて逃げ凹部を形成し、該逃げ凹部を設けた領域を固定板から離隔して非接着領域とし、
固定板接合壁部における固定板との接着領域の一つである先端側領域を、振動子ユニットにおける圧電振動子の固定端部と固定板との接合領域に対応する領域に設け、
振動子の自由端部の先端を収容空部の先端側開口に臨ませた状態で、固定板をケースの固定板接合壁部の前記先端側領域に接合すると共に自由端部の先端を振動子接合部に接合して、前記振動子ユニットを収容空部内に取り付け、
固定板接合壁部の固定板接合面とは反対側の面に、補強板を、流路ユニット側の縁部がケース先端面よりも基端側に位置し、且つ固定板の先端縁よりも基端側に位置する状態で固定したことを特徴とする。
上記構成によれば、流路ユニットから離隔した基端側領域では、固定板と固定板接合壁部との機械的な縁を切ることができる。このため、基端側領域においては、ケースが側方に膨張しても、固定板が側方に倒れ込むのを防止できる。従って、圧電振動子と振動子接合部の接着界面への機械的ストレスを防止することができ、この接着界面が剥離してしまう不具合を防止できる。その結果、圧電振動子の接続信頼性を高めることができる。
また、固定板接合壁部における固定板との接着領域の一つである先端側領域を、振動子ユニットにおける圧電振動子の固定端部と固定板との接合領域に対応する領域に設けたので、圧電振動子の運動に伴う反力を受けるのに最低限必要な領域が確保できる。このため、インク滴の吐出特性を損なわずに、圧電振動子の接続信頼性を向上させることができる。
さらに、吸湿によってケースが膨潤しても固定板と補強板とによってケースの固定板接合壁部が両側から押さえ込まれ、固定板接合壁部の側方への膨潤が規制される。これにより、ケースの基端部分は側方に拡がらず、振動子ユニットが側方に倒れ込んでしまう不具合防止できる。このため、振動子ユニットの倒れ込みに起因する圧電振動子と振動子接合部の接着界面への機械的ストレスを防止することができ、この接着界面が剥離してしまう不具合を防止できる。その結果、圧電振動子の接続信頼性を高めることができる。
また、ケースの先端部分は、補強板や固定板による拘束を受けずにケースの膨潤による側方への膨出が許容される。
そして、このケースの先端部分を側方に膨出させることで、ケース高さ方向についての流路ユニットと振動子ユニットの位置関係を、ケースの膨潤後においても膨潤前の状態に維持できる。このため、ケースの膨潤により、流路ユニットと振動子ユニットとがケースの高さ方向に離隔してしまう不具合を防止することができ、圧電振動子の接続信頼性を向上させることができる。
さらに、上記構成において、前記補強板を固定板よりもヤング率の高い材料によって構成することが望ましい。この構成によれば、補強板を薄手に作製でき、記録ヘッドの小型化が図れる。
また、上記構成において、前記補強板を固定板と同じ材質の板材によって構成することもできる。さらに、この構成において、前記補強板の厚さを固定板の厚さに揃えることが好ましい。
そして、補強板を固定板と同じ材質の板材によって構成した場合には、補強板と固定板の材料特性が揃うので、設計の容易化が図れる。
また、上記構成において、前記補強板を金属によって作製することもできる。さらに、この構成において、前記金属がステンレス鋼であることが好ましい。
そして、補強板を金属によって作製した場合には、必要な剛性が得られて加工も容易である。また、この補強板を介して記録ヘッドの熱を効率よく放出することもできる。さらに、透湿性も有さないので、吸湿したケースの側方への膨潤を防止するとともにケースを吸湿し難くすることができる。
そして、上記構成において、前記ケースを熱硬化性樹脂によって作成することが望ましい。
以下、本発明の実施の最良形態を図面に基づいて説明する。まず、記録ヘッドの全体構成について説明する。
図1及び図2に示すように、記録ヘッド11は、圧電振動子群12、固定板13、及び、フレキシブルケーブル14等をユニット化した振動子ユニット15と、この振動子ユニット15を収納可能なケース16と、ケース16の先端面に接合される流路ユニット17とを備える。
まず、振動子ユニット15について説明する。図3に示すように、圧電振動子群12を構成する圧電振動子20は、縦方向に細長い櫛歯状に形成されており、例えば50μm〜100μm程度の極めて細い幅に切り分けられている。そして、縦方向に伸縮可能な縦振動型の圧電振動子として構成されている。各圧電振動子20…は、固定端部21を固定板13上に接合することにより、自由端部22を固定板13の先端縁よりも外側に突出させている。即ち、圧電振動子20は、所謂片持ち梁の状態で固定板13上に支持されている。また、固定端部21は固定板13の長さよりも短い長さに設けられ、固定板13の前側部分(先端側部分)に接合されている。言い換えると、固定板13の後側部分は固定端部21の後端よりも後方まで設けられている。
なお、各圧電振動子20…における自由端部22の先端は、図6に示すように、それぞれ流路ユニット17の島部24(本発明の振動子接合部の一種)に接合されている。
フレキシブルケーブル14は、固定板13とは反対側となる固定端部21の側面で圧電振動子20と電気的に接続されている。また、各圧電振動子20…を支持する固定板13は、圧電振動子20からの反力を受け止め得る剛性を備えた板状部材、好ましくは金属製の板材によって構成される。本実施形態では、厚さが1mm程度のステンレス鋼板によって作製され、固定板13と後述する固定板接合壁部46との接着領域よりも大きい形状に設けられている。
そして、図8に示すように、固定板13の長さは、振動子ユニット15を取り付けた際に、後端面が収容空部23の基端側開口23A(後述する。)の近傍に位置する程度の長さに設定されている。これにより、この固定板13を振動子ユニット15の取り付け時における治具用の保持部に使用することができるし、放熱効果を高めることもできる。
次に、流路ユニット17について説明する。図4及び図5に示すように、流路ユニット17は、ノズルプレート25、流路形成基板26、及び弾性板27から構成され、ノズルプレート25を流路形成基板26の一方の表面に、弾性板27をノズルプレート25とは反対側となる流路形成基板26の他方の表面にそれぞれ配置して積層し、接着等により一体化することで構成されている。
ノズルプレート25は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル開口28…を列状に開設したステンレス鋼製の薄いプレートである。本実施形態では、例えば、180個のノズル開口28…を列状に開設し、これらのノズル開口28…によってノズル列を構成している。そして、このノズル列を横並びに2列設けている。
流路形成基板26は、共通インク室31(図8参照)、インク供給口32、及び圧力室33からなるインク流路が形成された板状部材である。具体的には、この流路形成基板26は、各ノズル開口28…に対応させて圧力室33となる空部を隔壁で区画した状態で複数形成すると共に、インク供給口32および共通インク室31となる空部を形成した板状の部材である。そして、本実施形態の流路形成基板26は、シリコンウェハーをエッチング処理することで作製されている。
上記の圧力室33は、ノズル開口28…の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成され、インク供給口32は、圧力室33と共通インク室31との間を連通する流路幅の狭い狭窄部として形成されている。また、共通インク室31は、インクカートリッジ(図示せず)に貯留されたインクを各圧力室33…に供給するための室であり、インク供給口32を通じて対応する各圧力室33に連通している。
弾性板27は、ステンレス鋼等の金属製の支持板34上にPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂フィルム35をラミネート加工した二重構造の複合板材であり、圧力室33の一方の開口面を封止するダイヤフラム部として機能すると共に、共通インク室31の一方の開口面を封止するコンプライアンス部としても機能する。そして、図6に示すように、ダイヤフラム部として機能する部分、すなわち圧力室33に対応した部分の支持板34にエッチング加工を施し、当該部分を環状に除去して圧電振動子20の自由端部22の先端を接合するための島部24を形成する。この島部24は、圧力室33の平面形状と同様に、ノズル開口28の列設方向と直交する方向に細長いブロック状であり、この島部24の周りの樹脂フィルム35が弾性体膜として機能する。また、コンプライアンス部として機能する部分、すなわち共通インク室31に対応する部分については、支持板34の部分をエッチング加工で除去して樹脂フィルム35だけにする。
なお、ダイヤフラム部に関し、本実施形態では、島部24を設けてこの島部24に圧電振動子20の自由端部22を接着するようにしたが、樹脂フィルム35の表面に自由端部22を直接接着するようにしてもよい。この場合には、樹脂フィルム35における自由端部22との接着部が本発明の振動子接合部となる。また、圧電振動子20と島部24との接合には、簡便であることから接着が好適に用いられるがこれに限定されるものではなく、ロウ付け(例えば半田付け)であってもよい。
次に、ケース16について説明する。図7〜図9に示すように、ケース16は、ブロック状のケース本体40と、このケース本体40の基端部から側方に延出されたフランジ部41とから概略構成された樹脂製の部材である。ケース16を構成する樹脂としては、成型性が良く高い寸法精度が得られ、必要な剛性も得られるという観点から熱硬化性樹脂が好適に用いられる。本実施形態では、エポキシ樹脂によって作製している。
図7に示すように、ケース本体40は、フランジ部41側、つまり、取付面側から見て略長方形状に形成してある。このケース本体40には、振動子ユニット15を収容可能な収容空部23を設ける。この収容空部23は、流路ユニット17側となるケース本体40の先端面(即ち、ケース16の先端面)から、この先端面とは反対側の取付面に亘って一連に形成してある。つまり、収容空部23は、先端側開口23Bから基端側開口23Aに亘ってケース16の高さ方向を貫通する貫通開口部として形成されている。そして、この収容空部23は、振動子ユニット15毎に設けられる。例えば、本実施形態の記録ヘッド11は、2列のノズル列を有し、各ノズル列に1つの振動子ユニット15が設けられているので、収容空部23を2つ横並びに設けている。即ち、ケース本体40の短辺方向の中心線CLを挟んで左右対称の位置に収容空部23を1つずつ形成している。
この収容空部23は、圧電振動子群12が挿入される第1収容空部42と、固定板13が挿入される第2収容空部43と、該第2収容空部43に挿入された固定板13の背面部に非接着領域を形成するための逃げ凹部44とからなる一連の空部である。
第1収容空部42は、ケース16における取付面の長辺方向に長く短辺方向に短い扁平な矩形状の開口を有し、ケース16の先端面から取付面に亘ってケース16の高さ方向に沿って一連に形成してある。そして、第1収容空部42の開口長さ(長辺方向の長さ)は、圧電振動子群12における振動子列設方向の長さよりも少し長く設定されており、開口幅(短辺方向の長さ)は、圧電振動子20の厚さの2倍程度に設定されている。
第2収容空部43は、上記取付面の長辺方向に長く、短辺方向に短い矩形状の開口形状を有し、ケース16の先端面よりも少し奥側(取付面側)の位置から取付面まで一連に形成されている。即ち、この第2収容空部43の底面43aは、ケース16の先端面から圧電振動子20の自由長(自由端部22の長さ)よりも少し短い長さだけ取付面側の位置に設けられている。そして、第2収容空部43の開口長さは、固定板13の幅と大体同じ長さに設定され、第1収容空部42の開口長さよりも少し長い。また、第2収容空部43の開口幅は、固定板13の厚さと略等しい幅、詳しくは、固定板13の厚さよりも僅かに狭く設定されている。
この第2収容空部43は、第1収容空部42の外側、つまり、上記の中心線CLから離隔する側に、第1収容空部42と連通した状態で設けられている。そして、第1収容空部42とは反対側の第2収容空部43の壁面は、後述するように振動子ユニット15の固定板13が接着される接着面(固定板接合面の一種)となる。従って、ケース本体40において、この壁面よりも外側に位置する部分、つまり、図7に二点鎖線のハッチングで示す部分が、固定板接合壁部46として機能する。
また、第2収容空部43と第1収容空部42とに関し、開口部の長手方向の中心同士が揃えられているので、第2収容空部43の開口長手方向の両端部はそれぞれ、第1収容空部42の両端よりも突出している。換言すると、第2収容空部43の左右両端部は、ケース16の中空部内面に溝として成型される。
逃げ凹部44は、上記取付面の長辺方向に長く、短辺方向に短い矩形状の開口形状を有し、第2収容空部43の底面43aよりも少し後側の位置から取付面まで一連に形成されている。即ち、この逃げ凹部44の底面44aは、第2収容空部43の底面43aよりも少し取付面側であって、ケース16の高さ方向の長さの半分から先端側の範囲内に位置する。そして、逃げ凹部44の開口長さは、第2収容空部43の開口長さよりも少し短く設定されており、本実施形態では第1収容空部42の開口長さとほぼ同じである。また、逃げ凹部44の開口幅は、固定板13の接着面との間に十分な隙間を形成し得る幅に設定され、本実施形態では第2収容空部43の開口幅とほぼ同じである。
この逃げ凹部44は、第2収容空部43の外側(中心線CLから離隔する側)に、第2収容空部43と連通した状態で設けられている。言い換えると、固定板接合壁部46の表面の大部分を厚さ方向に凹状に窪ませる或いは後退させることによって作製されている。このため、ケース内壁の逃げ凹部44が設けられた領域は、固定板13と離隔して非接着面となる。従って、ケース内壁(固定板接合壁部46)における固定板13との接着面(第1接着面)は、非接着領域を除いた領域となる。即ち、図7及び図9に符号S1で示す側縁領域と、符号S2で示す先端側領域(流路ユニット17側の領域)とが固定板13との接着面となる。
ここで、側縁領域S1は極く狭い幅の領域として設定され、本実施形態では0.5mm程度の幅に設定されている。また、先端側領域S2は、図8に示すように、第2収容空部43の底面43aと逃げ凹部44の底面44aとの段差により形成される段差壁面であり、本実施形態では2〜3mm程度の高さに設定されている。そして、この先端側領域S2は、振動子ユニット15における圧電振動子20の固定端部21と固定板13との接合領域に対応する領域、詳しくは、高さ方向について、固定端部21と固定板13との接合領域が含まれる領域に設けられる。即ち、この先端側領域S2は、圧電振動子20の運動に伴う反力を受けるのに最低限必要な位置及び面積に設定されている。
また、本実施形態では、これらの接着領域S1,S2に加えて、第2収容空部43の底面43aも固定板13の接着領域(先端面領域S3)として機能する。つまり、固定板13の先端面をケース本体40の内壁に接合している。なお、底面43aと固定板13の先端面との隙間は、例えば、0.04mmに設定されており、注入された接着剤を流動させるための毛細管力が得られる大きさに設定している。
このような構造の収容空部23に振動子ユニット15を取り付けるには、まず、圧電振動子20の自由端部22の先端面に接着剤を薄く塗布する。接着剤を塗布したならば、固定板13を治具によって保持し、この自由端部22を先頭にした姿勢で振動子ユニット15を収容空部23の基端側開口23Aから挿入する。そして、自由端部22の先端を収容空部23の先端側開口23Bに臨ませ、対応する島部24の表面に当接させた状態で位置決めする。この状態で、固定板13とケース内壁との間の接着領域S1,S2,S3を接着剤で満たす。例えば、ケース16の取付面側から側縁領域S1に対して流動性を有する接着剤を注入し、毛細管現象を利用することにより、注入した接着剤を側縁領域S1、先端側領域S2、及び、先端面領域S3内に満たす。各接着領域を接着剤で満たしたならば、自由端部22の先端の接着剤、及び、接着領域の接着剤を硬化させる。例えば、所定温度まで加熱した状態で適当な時間放置する。これにより、固定板13とケース内壁(固定板接合壁部46)とが接着されると共に、自由端部22の先端が島部24に接着される。
そして、本実施形態のように、先端面領域S3も固定板13用の接着領域として使用すると、圧電振動子20の伸縮変形に伴う反力が流路ユニット17からケース本体40に伝わっても、この反力を固定板13によって受け止めることができる。このため、圧電振動子20の伸縮変形に伴う記録ヘッド11の振動を、固定板13の先端面をケース本体40から離隔させて配置した場合よりも、小さく抑えることができる。
また、ケース本体40の外側表面であって固定板接着面に対応する位置、即ち、上記した固定板接合壁部46における固定板接着面とは反対側の面には、補強板45を固定してある。図8に示すように、本実施形態における補強板45は、固定板13と圧電振動子20の固定端部21との接合領域に対応する領域からケース16の取付面側に亘って配置されている。また、補強板45は、流路ユニット17側の縁部が、ケース16の先端面よりも取付面側に位置するように配置される。具体的には、補強板45における流路ユニット17側の縁部を、固定板13の先端縁よりも取付面側に配置している。また、補強板45の幅は、図7に示すように、固定板接合壁部46を覆うことができる程度に十分に広い。
この補強板45は、吸湿に伴うケース16の膨潤を規制する膨潤規制部材であり、吸湿したケース16が側方(外側)に膨潤するのを防止する。このため、補強板45には、ケース16を構成する樹脂よりも吸湿による膨潤が生じ難い板材が用いられる。また、この補強板45は、固定板13とケース内壁との接着領域に対応する領域に配置されている。そして、補強板45の剛性に関し、ケース16の膨潤を規制するという観点からすれば、固定板13と同じか固定板13よりも高いことが望ましい。
従って、補強板45としては、吸湿に伴う膨潤が生じず、剛性が高く加工が容易である金属製の板材が好適に用いられる。本実施形態では、固定板13と同じ材質の板材であるステンレス鋼板を用いており、補強板45の厚さを固定板13の厚さと同じ厚さに揃えている。このように、補強板45と固定板13に同じ材質の板材を使用すると、補強板45と固定板13の材料特性が揃うので、設計の容易化が図れる。また、補強板45を金属で作製すると、記録ヘッド11の熱を外部に効率よく放出することができる。
なお、補強板45を、固定板13よりも剛性の高い(つまり、ヤング率の高い)材料によって構成すると、補強板45を薄く構成することができるので、記録ヘッド11の小型化が図れるという点で有利である。
また、この補強板45は、ケース本体40に対して接着によって固定されているが、補強板45の固定は、ケース本体40に固定できれば任意の固定方法を採ることができる。例えば、カシメによって固定しても良いし、ケース本体40に設けた保持溝に保持させてもよい。或いは、補強板45をケース本体40内、つまり固定板接合壁部46内にインサート成型してもよい。そして、接着によって固定した場合には、固定板13の接着剤を固化させる工程で補強板45の接着剤を固化させることができるので、工程の簡略化が図れる。
次に、上記した構成を有する記録ヘッド11の作用、具体的には、非常に高い湿度環境下に長時間に亘って曝された際の作用について説明する。
この状態においては、ケース16が吸湿するが、固定板接合壁部46に逃げ凹部44を設けて、固定板13と固定板接合壁部46との接着を、主に固定板接合壁部46における先端側領域(流路ユニット17側の領域)S2内、つまり、ケース16の高さ方向における下半の領域内で行うようにしたので、流路ユニット17から離隔した上半の領域内(基端側領域内)では、固定板13の両側縁領域S1以外の領域について、固定板13と固定板接合壁部46との機械的な縁が切られている。このため、基端側領域においてケース16が側方に膨張しても、固定板13が側方に倒れ込むのを防止できる。従って、圧電振動子20と島部24との接着界面が剥離してしまう不具合を防止できる。その結果、圧電振動子20の接続信頼性を向上させることができる。
また、先端側領域S2が振動子ユニット15における圧電振動子20の固定端部21と固定板13との接合領域に対応する領域に設けられているので、圧電振動子20の運動に伴う反力を受けるのに最低限必要な領域が確保できる。このため、インク滴の吐出特性を損なわずに、圧電振動子20の接続信頼性を向上させることができる。
さらに、補強板45を設けているので、図8に点線で示すように、振動子ユニット15の固定板13と補強板45とによってケース16の固定板接合壁部46を両側から押さえ込むことができ、固定板13と補強板45とで挟まれている部分の側方への膨潤を規制できる。
これにより、ケース16の基端側部分は側方に拡がらず、振動子ユニット15の固定板13が側方に倒れ込んでしまうことを確実に防止できる。従って、振動子ユニット15の倒れ込みに起因する圧電振動子20と島部24の接着界面への機械的ストレスや、樹脂フィルム35部と島部24との接着界面への機械的なストレスを防止することができ、これらの接着界面が剥離してしまう不具合を防止できる。その結果、圧電振動子20の接続信頼性を向上させることができる。
また、固定板13及び補強板45は何れも、湿気を透さない金属製(ステンレス鋼製)であるので、固定板接合壁部46を吸湿し難くすることもできる。
また、ケース16の先端部分に関し、補強板45の流路ユニット17側の縁部がケース16の先端面から少し取付面側に離れた場所に配置されているので、この部分は補強板45や固定板13による拘束を受けない。このため、ケース16の先端部分については、図中点線で示すように、膨潤による側方への膨出が許容される。しかし、この膨出部分は、固定板13とケース内壁(固定板接合壁部46)との接着領域の先端側寄りであるので、膨潤しても振動子ユニット15の傾きに与える影響は少ない。
そして、当該部分を側方に膨出させることで、ケース16の高さ方向についての流路ユニット17と振動子ユニット15の位置関係を、ケース16の膨潤後においても膨潤前の状態に維持できる。このため、ケース16の膨潤により、流路ユニット17と振動子ユニット15とがケース16の高さ方向に離隔してしまう不具合を確実に防止することもできる。この点でも、圧電振動子20の接続信頼性を向上させることができる。
このように、補強板45における流路ユニット17側の縁部を、固定板13の流路ユニット17側の縁部よりも多少流路ユニット17から遠い側に位置させることで、上記の効果を一層高められることが確認されている。
なお、この補強板45を、図8に符号Lに示す位置まで延設し、補強板45の縁部と固定板13の縁部の高さ方向の位置を揃え、補強板45によって固定板接合壁部46との接着領域に対応する領域を覆うようにしてもよい。
また、補強板45を一周させてケース本体40の側面を囲繞してもよい。この構成では、ケース16の側方への膨潤をより確実に防止できる。
また、図10に示すように、補強板45を設けずに逃げ凹部44のみを設ける構成を採ってもよい。このように、逃げ凹部44を設けて固定板13と固定板接合壁部46とを固定板接合壁部46における流路ユニット17側の領域内で接合すると、上記したように、流路ユニット17から離隔した基端側領域においては固定板13と固定板接合壁部46の対向面の機械的な縁を切ることができる。このため、点線で示すように、ケース16が側方に膨張しても固定板13が側方に倒れ込むのを防止でき、振動子ユニット15の倒れ込みに起因する圧電振動子20と島部24との接着界面への機械的ストレスを防止できる。
ところで、上記した第1実施形態では、固定板接合壁部46に逃げ凹部44を設けることにより、固定板13の下半部分と固定板接合壁部46の下半部分とを接合するようにしたものを例示したが、本発明は、この構成に限定されるものではない。例えば、固定板接合壁部における固定板との接合基端から側方に向けて床板部材を延設すると共に、この床板部材の外側縁部からケースの基端側に向けて起立壁部を形成することにより非接着領域を形成し、固定板と固定板接合壁部とを下半部分で接合するようにしてもよい。以下、このように構成した第2実施形態について説明する。
図11及び図12に示すように、この第2実施形態の記録ヘッド50は、振動子ユニット15と、この振動子ユニット15を収納可能なケース51と、ケース51の先端面に接合される流路ユニット17とを備える。本実施形態の記録ヘッド50において、上記した第1実施形態との相違は、主にケース51の形状にある。以下、この相違点を中心に説明する。
なお、この第2実施形態において、上記した第1実施形態と同一の部材には、同一符号を付してその説明を省略する。
図13に示すように、ケース51は、ケース本体52とフランジ部53とから概略構成された樹脂製の部材であり、本実施形態では、熱硬化性樹脂の一種であるエポキシ樹脂によって作製している。ケース本体52は、収容空部54を開設した先端側部分55と、取付面で開放した箱状の基端側部分56とから構成されている。また、フランジ部53は、基端側部分56の取付面側の端部(後述する起立壁部65の基端部)から側方に向けて延出されている。そして、このフランジ部53の下面(即ち、流路ユニット17側の面)には、キャリッジ部材57と当接する位置決め突起58を形成している。この位置決め突起58は、本発明の位置決め部として機能するものであり、例えば、扁平な円形突起によって構成される。このように、フランジ部53に位置決め突起58を設け、この位置決め突起58をキャリッジ部材57に当接させるようにすると、一側のフランジ部53から反対側のフランジ部53までの距離を長く設定することができ、記録ヘッド50をキャリッジ部材57に取り付ける際に、水平方向の位置精度を高めることができる。
ケース本体52の先端側部分55は、高さが圧電振動子20の長さよりも少し高く、流路ユニット17が接合される先端面が該流路ユニット17よりも一回り大きい長方形をした直方体ブロック状である。また、収容空部54は、この先端側部分55内をケース51の高さ方向に貫通するように一連に形成した貫通開口部である。そして、本実施形態の記録ヘッド50も2列のノズル列を有し、各ノズル列に1つの振動子ユニット15が設けられるので、収容空部54は2つ横並びに設けてある。
この収容空部54は、圧電振動子群12が挿入される第1収容空部59と、固定板13が挿入される第2収容空部60とからなる一連の空部である。第1収容空部59は、先端側部分55の長辺方向に長く短辺方向に短い扁平な矩形状の開口を有し、先端側部分55の先端面から基端側部分56の底面に亘ってケース51の高さ方向に沿って一連に形成してある。第2収容空部60もまた先端側部分55の長辺方向に長く、短辺方向に短い矩形状の開口形状を有し、先端側部分55の先端面よりも少し基端側の位置から基端側部分56の底面まで一連に形成されている。
そして、第1収容空部59とは反対側の第2収容空部60の壁面もまた、振動子ユニット15の固定板13が接着される接着面S4(固定板接合面の一種)となる。従って、ケース本体52において、この接着面S4よりも外側に位置する部分が固定板接合壁部61として機能する。
このような構造の収容空部54に振動子ユニット15を取り付けるには、まず、圧電振動子20の自由端部22の先端面に接着剤を薄く塗布し、この自由端部22を先頭にした状態で振動子ユニット15を収容空部54内に挿入する。そして、自由端部22の先端を対応する島部24の表面に当接させた状態で位置決めし、固定板13とケース内壁との間の接着面S3,S4を接着剤で満たす。これにより、固定板13の先端部分とケース内壁とが接着されると共に、自由端部22の先端が島部24に接着される。
ケース本体52の基端側部分56は、固定板接合壁部61における固定板13との接合基端から側方に向けて延設された床板部材64と、この床板部材64の外側縁部からケース51の取付面側に向けて起立させた起立壁部65とから構成されている。つまり、床板部材64と起立壁部65とによって空部66を形成している。この空部66は、床板部材64の大きさに応じてその開口面積が規定され、床板部材64の大きさと起立壁部65の高さとによって容積が規定される。そして、この空部66内は、記録ヘッド50の構成部材を収納する等、種々の用途に使用可能である。
本実施形態では、この空部66を、振動子ユニット15の上半部分を収納するための空間として使用すると共に、圧電振動子20からの熱を放出する放熱用の空間としても使用している。このため、起立壁部65の高さは、収納状態の固定板13よりも少し高くなるように定められる。また、図12や図13に示すように、この空部66の開口面積を、ケース51の取付面側に配置される回路基板67の面積(つまり、重合部分の面積)よりも大きく設定し、回路基板67によって覆われずに外部と連通する隙間66aをこの空部66の開口に形成している。この構成により、圧電振動子20からの熱は、固定板13を伝わって基端側部分56の空部66内に放出され、さらに回路基板67との隙間66aを通じてケース51の外部に放出される。
そして、このような構成の第2実施形態でもケース51の膨潤に伴う振動子ユニット15の倒れ込みを防止することができ、圧電振動子20の接続信頼性を向上させることができる。
即ち、非常に高い湿度環境下に長時間に亘って曝されると、ケース51が吸湿して膨潤するが、固定板13と固定板接合壁部61とを、固定板13における下半部分、つまり、ケース51における流路ユニット17側の範囲内で接合しているので、基端側部分56内に収納されている固定板13の上半部分については、固定板接合壁部61との機械的な縁が切られている。このため、ケース51が膨張しても、この膨張による振動子ユニット15の倒れ込みを防止できる。
また、固定板接合壁部61における固定板13との接合基端から側方に向けて床板部材64を延設しているので、この床板部材64がこの接合基端、つまり、先端側部分55における取付面側の端部の膨張を規制するように作用し、吸湿によって振動子ユニット15が倒れ込んでしまう不具合を確実に防止できる。
なお、この床板部材64も樹脂製であるので吸湿によって膨張するが、床板部材64の膨張は、上記の接合基端を内側に向けて押す方向、つまり、先端側部分55の膨張を規制する方向に作用する。従って、この点でも、ケース50の膨張に起因する振動子ユニット15の倒れ込みを防止できる。
さらに、本実施形態は、床板部材64と起立壁部65とによって空部66を形成する構成であるので、この空部66内に記録ヘッド50の構成部材を配置することができる。このため、記録ヘッド50の設計上の自由度が増す。
また、図14に示すように、この空部66内に、詳しくは、床板部材64と起立壁部65との境界部分に、インクを保持可能なインク保持溝68を設けても良い。
この種のインクジェット式記録ヘッド50を備えた記録装置は、インク滴を極く少量のインク滴として飛翔させるため、インク滴がミスト化し易いという問題がある。このインクミストは装置内に浮遊しているので、キャリッジやハウジング等に付着してしまうと大粒のインク滴となり得る。そして、大粒のインク滴になってしまうと、このインク滴は毛細管力等によって記録ヘッド50とキャリッジとの隙間に浸入し、記録ヘッド50を汚損する虞がある。
そこで、この変形例のように、床板部材64と起立壁部65との境界部分にインク保持溝68を設けると、外部から浸入して起立壁部65を流下したインクをこのインク保持溝68で保持できる。このため、インクが振動子ユニット15まで達してしまう不具合を防止することができる。
なお、このインク保持溝68に関し、図14では、床板部材64の内側縁部を厚さ方向に削って凹溝69を設けると共にリブ70を突設して比較的深い溝を形成しているが、凹溝69を設けるだけでもよいし、リブ70を突設するだけでもよい。
ところで、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づき、種々の変形が可能である。
例えば、上記の第1実施形態では、固定板接合壁部46を凹状に窪ませることによって固定板13を部分的に接着する構成であったが、接着領域に対応する部分の固定板13の厚さを他の部分よりも厚く設けることによって、固定板13を部分的に接着するようにすることもできる。そして、固定板接合壁部46を凹状に窪ませることにより、固定板13との非接着領域を形成した場合には、成型によって逃げ凹部44を容易に作製できる。
また、振動子ユニット15を3つ以上有する記録ヘッド11にあっては、収容空部23,23同士の間に形成される区画壁部が本発明の固定板接合壁部としても機能する。そして、補強板45を設ける構成においては、区画壁部内に補強板45をインサート成型することにより、上記の第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
第1実施形態の記録ヘッドをノズルプレート側から見た斜視図である。 第1実施形態の記録ヘッドをフランジ部から見た斜視図である。 振動子ユニットの斜視図である。 記録ヘッドの分解斜視図である。 流路ユニットの一部を拡大して示した断面図である。 圧電振動子と島部の接続部を拡大して示した斜視図である。 記録ヘッドの平面図である。 記録ヘッドの断面図である。 記録ヘッドの断面図である。 記録ヘッドの他の例を説明する断面図である。 第2実施形態の記録ヘッドの分解斜視図である。 第2実施形態の記録ヘッドをフランジ部側から見た斜視図である。 第2実施形態の記録ヘッドを説明する断面図である。 第2実施形態の記録ヘッドの変形例を説明する断面図である。 従来の記録ヘッド及びその膨張状態を説明する平面図である。 従来の記録ヘッド及びその膨張状態を説明する断面図である。
符号の説明
11 インクジェット式記録ヘッド,12 圧電振動子群,13 固定板,14 フレキシブルケーブル,15 振動子ユニット,16 ケース,17 流路ユニット,20 圧電振動子,21 固定端部,22 自由端部,23 収容空部,24 島部,25 ノズルプレート,26 流路形成基板,27 弾性板,28 ノズル開口,31 共通インク湿,32 インク供給口,33 圧力室,34 支持板,35 樹脂フィルム,40 ケース本体,41 フランジ部,42 第1収容空部,43 第2収容空部,44 逃げ凹部,45 補強板,46 固定板接合壁部,50 インクジェット式記録ヘッド,51 ケース,52 ケース本体,53 フランジ部,54 収容空部,55 先端側部分,56 基端側部分,57 キャリッジ部材,58 位置決め突起,59 第1収容空部,60 第2収容空部,61 固定板接合壁部,64 床板部材,65 起立壁部,66 空部,67 回路基板,68 インク保持溝,69 凹溝,70 リブ

Claims (7)

  1. 複数の圧電振動子及びこれらの圧電振動子を支持する固定板を有し、振動子の自由端部を固定板の先端縁よりも外側に突出させた状態で振動子の固定端部を固定板上に接合した振動子ユニットと、該振動子ユニットを収容可能であって先端面から基端側に向けて一連に形成された収容空部を有する樹脂製のケースと、ケースの先端面に接合され、振動子の自由端部先端が接合される振動子接合部を有する流路ユニットとを備えたインクジェット式記録ヘッドにおいて、
    ケースの収容空部に固定板接合壁部を設け、該固定板接合壁部のうちケースの基端側の領域を凹状に窪ませて逃げ凹部を形成し、該逃げ凹部を設けた領域を固定板から離隔して非接着領域とし、
    固定板接合壁部における固定板との接着領域の一つである先端側領域を、振動子ユニットにおける圧電振動子の固定端部と固定板との接合領域に対応する領域に設け、
    振動子の自由端部の先端を収容空部の先端側開口に臨ませた状態で、固定板をケースの固定板接合壁部の前記先端側領域に接合すると共に自由端部の先端を振動子接合部に接合して、前記振動子ユニットを収容空部内に取り付け、
    固定板接合壁部の固定板接合面とは反対側の面に、補強板を、流路ユニット側の縁部がケース先端面よりも基端側に位置し、且つ固定板の先端縁よりも基端側に位置する状態で固定したことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  2. 前記補強板を固定板よりもヤング率の高い材料によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  3. 前記補強板を固定板と同じ材質の板材によって構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  4. 前記補強板を金属によって作製したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッド。
  5. 前記金属がステンレス鋼であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  6. 前記補強板の厚さを固定板の厚さに揃えたことを特徴とする請求項3から請求項5の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッド。
  7. 前記ケースを熱硬化性樹脂によって作成したことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッド。
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