JP2003170275A - 電極整形装置及び電極整形方法 - Google Patents

電極整形装置及び電極整形方法

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JP2003170275A
JP2003170275A JP2001373371A JP2001373371A JP2003170275A JP 2003170275 A JP2003170275 A JP 2003170275A JP 2001373371 A JP2001373371 A JP 2001373371A JP 2001373371 A JP2001373371 A JP 2001373371A JP 2003170275 A JP2003170275 A JP 2003170275A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極の外周面を、容易に、正常な電極の
外周面に対応する形状に加工する電極整形装置を提供す
る。 【解決手段】 電極の外周面を整形する電極整形装置3
0に電極整形部材31が設けられている。電極整形部材
31の上面31Aに設けられた整形面31dに電極12
の外周面を、下面31Bに設けられた整形面31eに電
極13の外周面を当接させ、電極12をシリンダー14
を用いて下方向に移動させる。電極12、13と電極整
形部材31間の押圧力により、電極12、13は、整形
面31d、整形面31eに沿った正常な電極の外周面に
整形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極整形装置及び
電極整形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接機、例えば、スポット溶接機
は、複数の被溶接部材を重ねあわせ、両側を先端の尖っ
た1対の電極で挟み、被溶接部材を加圧しながら、1対
の電極間に溶接電流を流し、被溶接部材を溶接してい
る。このような抵抗溶接機は、多量にしかも効果的に溶
接することができるため、例えば、自動車の生産ライン
等で多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被溶接
部材を挟んでいる電極は、例えば、溶接時の発熱による
熱変形や加圧力による圧潰、摩耗等によって、電極の外
周面と被溶接部材との接触面積が増えることがある。例
えば、電極の先端の径が拡大することがある。これによ
り、溶接不良が起こる可能性がある。このため、従来で
は、所定の打点数毎に切削装置や研磨装置を用いて電極
の外周面を切削あるいは研磨していた。しかしながら、
電極を切削あるいは研磨すると、電極の寿命が短くなる
という欠点があった。そこで、本発明は、電極の外周面
を切削や研磨する場合と比較して電極の寿命を長くする
ことができるとともに、電極の外周面を、容易に正常な
電極の外周面に対応する形状に加工することができる電
極整形装置及び電極整形方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、電極の外周面を整形する
電極整形部材を備えた電極整形装置であって、電極整形
部材は、第1の面と、第1の面と対向する第2の面を備
え、第1及び第2の面には、それぞれ、正常な電極の外
周面に対応する形状の第1及び第2の整形面を有する電
極整形装置である。請求項1に記載の電極整形装置によ
れば、電極の切削や研磨等を行う場合と比較して電極の
寿命を長くすることができるとともに、電極の外周面を
容易に正常な電極の外周面に対応する形状に加工するこ
とができる。ここで、「整形」とは、「切削」や「研
磨」等のように(切ったり削ったりして)、加工する部
材の体積を少なくすることなく、加工する部材の外周面
の形状を整えるものとする。また、本明細書では、「整
形」、「切削」、「研磨」等を併せて「加工」と総称す
るものとする。
【0005】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の電極整形装置であって、第1及び第2の整形面
は連通している電極整形装置である。請求項2に記載の
電極整形装置によれば、電極整形部材の清掃やメンテナ
ンスが容易である。
【0006】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2のいずれかに記載の電極整形装置であって、電極
整形部材は、導電性部材で構成されている電極整形装置
である。請求項3に記載の電極整形装置によれば、電極
整形部材を介して電極間に電流を流すことができる。こ
れにより、例えば、電極の外周面が軟化し、電極の整形
が容易となる。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の電極整形装置であって、電極の
外周面を第1、第2の整形面に押圧する押圧手段を有す
る電極整形装置である。請求項4に記載の電極整形装置
によれば、電極の外周面を一層容易に正常な電極の外周
面に対応する形状に加工することができる。例えば、電
極を溶接機から取外した状態でも容易に整形することが
できる。
【0008】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜4のいずれかに記載の電極整形装置であって、電極も
しくは電極整形部材の少なくとも一方を回転させる回転
手段を備える電極整形装置である。請求項5に記載の電
極整形装置によれば、電極の外周面を、一層容易に短時
間で、正常な電極の外周面に対応する形状に加工するこ
とができる。
【0009】また、請求項6に記載の発明は、一対の電
極を有する溶接機と、制御装置と、電極整形装置とを備
えた溶接装置であって、電極整形装置として請求項1〜
5のいずれかに記載の電極整形装置を用い、制御装置
は、溶接機の電極の状態を判別し、電極の状態に応じて
電極整形装置を用いて電極を整形する溶接装置である。
請求項6に記載の溶接装置によれば、電極の切削や研磨
等を行う場合と比較して電極の寿命を長くすることがで
きるとともに、電極の外周面を容易に正常な電極の外周
面に対応する形状に加工することができる。
【0010】また、請求項7に記載の発明は、一対の電
極を有する溶接機と、制御装置と、電極整形装置と、電
極を研磨する電極研磨装置とを備えた溶接装置であっ
て、電極整形装置として請求項1〜5のいずれかに記載
の電極整形装置を用い、制御装置は、溶接機の電極の状
態を判別し、電極の状態に応じて、電極整形装置もしく
は電極研磨装置を用いて電極を整形もしくは研磨する溶
接装置である。請求項7に記載の溶接装置によれば、電
極の状態に応じて自動的に電極整形装置、電極研磨装置
のいずれを用いるかを判別するので、作業者にとって便
利である。
【0011】また、請求項8に記載の発明は、一対の電
極を有する溶接機と、制御装置と、電極整形装置と、電
極を研磨する電極研磨装置と、電極を交換する電極交換
装置とを備えた溶接装置であって、電極整形装置として
請求項1〜5のいずれかに記載の電極整形装置を用い、
制御装置は、溶接機の電極の状態を判別し、電極の状態
に応じて、電極整形装置もしくは電極研磨装置もしくは
電極交換装置を用いて電極を整形もしくは研磨もしくは
交換する溶接装置である。請求項8に記載の溶接装置に
よれば、電極の状態に応じて自動的に電極整形装置、電
極研磨装置、電極交換装置のいずれを用いるかを判別す
るので、作業者にとって便利である。
【0012】また、請求項9に記載の発明は、一対の電
極を整形する電極整形方法であって、一対の電極の外周
面を、電極整形部材に設けられたそれぞれの整形面に押
圧し、電極の外周面を所定の形状に整形する電極整形方
法である。請求項9に記載の電極整形方法によれば、電
極の切削や研磨等を行う場合と比較して電極の寿命を長
くすることができるとともに、電極の外周面を容易に正
常な電極の外周面に対応する形状に加工することができ
る。
【0013】また、請求項10に記載の発明は、請求項
9に記載の電極整形方法であって、一対の電極の外周面
を電極整形部材のそれぞれの整形面に押圧した状態で、
電極と電極整形部材間に電流を流し、電極を整形する電
極整形方法である。請求項10に記載の電極整形方法に
よれば、電極と電極整形部材間に電流を流すことで、電
極の外周面が軟化し、電極を整形し易くすることができ
る。
【0014】また、請求項11に記載の発明は、請求項
9又は10のいずれかに記載の電極整形方法であって、
一対の電極の外周面を電極整形部材それぞれの整形面に
押圧した状態で、電極もしくは電極整形部材のうち少な
くとも一方を回転させ、電極を整形する電極整形方法で
ある。請求項11に記載の電極整形方法によれば、電極
を整形する時間が早い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、第1の実施の形態を図1
〜図8を用いて説明する。第1の実施の形態の溶接装置
1は、例えば、2枚の金属板であるワークWを溶接する
抵抗溶接機10、抵抗溶接機10の溶接電流等を制御す
る制御装置20、抵抗溶接機10の電極12、13を整
形する電極整形部材31を備えた電極整形装置30、電
極整形装置30を制御する電極整形制御装置40とから
構成されている。
【0016】抵抗溶接機10には、例えば、1対の電極
12、13と、電極12をワークWの方向(図1では下
方向)に移動させる押圧手段(例えば、シリンダー1
4)と、制御装置20の電源21から所定の値の電圧
(もしくは電流)が供給される電圧(もしくは電流)入
力端子(図示していない)と、入力された電圧を変圧し
て一対の電極12、13に供給する溶接トランス11と
が設けられている。
【0017】制御装置20には、演算処理手段(CP
U)25が設けられている。また、例えば、抵抗溶接機
10に溶接電流を供給するための電源21、パラメータ
測定手段インターフェース22、電極整形信号出力手段
24、入出力インターフェース26が設けられている。
電源21は、演算処理手段25より指示された所定の値
の電圧(もしくは電流)を抵抗溶接機10の溶接トラン
ス11の1次側に供給する。これにより、電源21から
抵抗溶接機10に溶接電流が供給される。また、パラメ
ータ測定手段インターフェース22は、抵抗溶接機10
の状態を示すパラメータ(例えば、打点数(溶接回
数)、溶接トランス11の1次側電流値、溶接トランス
11の2次側電流値(溶接電流値)、電極間電圧値、電
極の温度、電極の変位量等)を測定する測定手段等(図
示していない)と接続されている。打点数は、演算処理
手段25内で求めることもできる。なお、抵抗溶接機の
状態を示すパラメータとしては、打点数、溶接トランス
11の1次側電流値、溶接トランス11の2次側電流値
(溶接電流値)、電極間電圧値、電極の温度、電極の変
位量等に限定されず、種々のパラメータを用いることが
できる。また、入出力インターフェース26は、例え
ば、溶接装置1をオン/オフするスイッチ27や、キー
ボード等の入力手段や、パソコン等の外部機器と接続さ
れている。
【0018】ここで、電源21から抵抗溶接機10に供
給する溶接電流の大きさや、通電時間等は、パラメータ
測定手段インターフェース22を介して演算処理手段2
5に入力された抵抗溶接機10の状態を示すパラメータ
に基づいて、演算処理手段25で決定される。このよう
にして、抵抗溶接機10の状態を示すパラメータのデー
タに基づいて抵抗溶接機10をフィードバック制御する
制御装置20を、適応制御型抵抗溶接装置とも言う。溶
接電流の大きさや通電時間等はパラメータに関係なく固
定でもよい。このように、演算処理手段25は、入力さ
れた抵抗溶接機10の状態を示すパラメータに基づい
て、電源21から抵抗溶接機10に供給する溶接電流の
大きさや、通電時間等を決定する。そして、例えば、演
算処理手段25から電源21に電源供給信号が出力され
ると、電源21は、抵抗溶接機10の溶接トランス11
の1次側に所定の電圧を所定時間印加する。これによ
り、溶接トランスの2次側に所定の値の溶接電流が所定
の通電時間流れる。また、電極整形信号出力手段24
は、例えば、パラメータ測定手段インターフェース22
を介して演算処理手段25に入力された抵抗溶接機10
の状態を示すパラメータに基づいて、電極の形状を判別
する。そして、演算処理手段25で電極の整形が必要で
あることが判別された場合に、電極整形制御装置40に
電極整形信号を送信する。
【0019】電極整形制御装置40は、電極整形信号出
力手段24から電極整形信号を受信すると、電極整形装
置30を、抵抗溶接機10の電極12、13の位置まで
移動させる。そして、例えば、電極整形部材31を備え
た電極整形装置30を用いて、電極12、13の先端
(溶接端)部の外周面を、正常な電極の外周面に対応す
る形状に整形する。
【0020】次に、図4A〜図4Cに示す、電極整形部
材31の構成について説明する。電極整形部材31は、
例えば、外形が略直方体で剛性の高い、例えば、鉄鋼、
ステンレス等の導電部材で構成されている。図4Aに示
す電極整形部材31の上面(第1の面)31Aには、孔
31aが設けられている。また、図4Cに示す電極整形
部材31の下面(第2の面)31Bには、孔31aと同
じ径の孔31bが設けられている。また、孔31aと孔
31bの中心は、電極整形部材31の厚み方向(図4B
における上下方向)及び幅方向(図4A〜図4Cにおけ
る左右方向)及び奥行き方向(図4A、図4Cにおける
上下方向)において同じ位置にある。図4Bの電極整形
部材31の断面図に示すように、上面に設けられた孔3
1aと下面に設けられた孔31bは連通して、電極挿入
部31Cの空間を形成している。そして、電極挿入部3
1Cの空間は、突起部31fが設けられていることによ
り、厚み方向における中心位置で径が小さくなってい
る。突起部31fのテーパ状の外周面により、整形面3
1d、31eが形成されている。なお、整形面31d、
31eは、電極の先端が摩耗、圧潰等によって拡大して
いない(正常な形状の)電極12、13の、先端部12
b、13bの外周面12d、13dにほぼ一致する形状
に形成されている。
【0021】ここで、図2に示す外周面が正常な形状の
電極12、13と、図3に示す溶接を繰り返すことによ
って先端の径が拡大した電極12、13について説明す
る。電極12、13は、例えば、銅の合金で構成されて
いて、円柱状の支持部12a、13aと、テーパ状の外
周面を有する先端部12b、13bが設けられている。
先端部12b、13bの先端は、例えば、新しい電極で
は径が適正値(ΦD)である。しかしながら、例えば、
図3に示すように、溶接を繰り返すことで、溶接時の発
熱による熱変形や加圧力による圧潰、摩耗等によって、
先端部12b、13bに隆起部12e、13eが形成さ
れると、先端の径が(ΦD+α)に拡大する。この径
(ΦD+α)が設定値以上になると、溶接不良が発生す
る可能性がある。
【0022】そこで、電極の形状が適正ではない(例え
ば、先端径が拡大した)場合には、電極整形部材31を
用いて電極12、13を整形する。電極12、13を整
形する場合には、まず、電極12、13を離間した状態
で、電極12と電極13の間に電極整形装置30を配置
する。電極整形装置30は、電極整形部材31の孔31
a及び孔31bの中心が電極12、13の中心線上に位
置するように配置する。次に、例えば、電極整形部材3
1を下降させて、電極13の外周面を電極整形部材31
の整形面31eに当接させる。そして、シリンダー14
を用いて電極12を図5において下方向に移動させ、電
極整形部材31の上面31Aの孔31aから電極12を
挿入する。そして、電極12の外周面を電極整形部材3
1の整形面31dに当接させる。これにより電極12、
13が電極整形部材31の整形面31d、31eに当接
される。電極整形部材31に電極12、13を当接させ
る手順は、上記実施の形態に限定されるものではなく、
例えば、電極12と電極整形部材31の整形面31dを
当接させた状態で、電極12と電極整形部材31の両方
を下降させて、電極13を整形面31eに当接させても
よい。また、例えば、電極整形装置30に、電極12、
13をそれぞれ押圧する押圧手段が設けられていてもよ
い。これにより、電極12を下降させ、なおかつ電極1
3を上昇させ、これにより電極整形部材31を挟み込む
ようにして、電極12、13を電極整形部材31の整形
面31d、31eに当接させてもよい。
【0023】電極12、13の外形が正常な場合には、
図6に示すように、電極12の外周面12dは電極整形
部材31の整形面31dに、電極13の外周面13dと
電極整形部材31の整形面31eとの接触面積が多い。
しかしながら、図5に示すように、電極12、13に前
述の隆起部12e、13eが形成されている場合には、
隆起部12e、13eが整形面31d、31eに当接す
るため、外周面12d、13dと整形面31d、31e
との接触面積が少ない。
【0024】次に、電極12、13を電極整形部材31
に押圧する。例えば、電極12をシリンダー14(図1
に示す)で押圧する。電極整形部材31は、電極12、
13よりも剛性が高いので、電極12、13の外周面が
正常な電極の外周面に対応する形状(電極整形部材31
の整形面31d、31eに対応する形状)ではない場合
には、電極12、13の方が変形する。例えば、図5に
示すように、電極12、13に隆起部12e、13eが
形成されている場合には、隆起部12eは整形面31d
との間に、隆起部13eは整形面31eとの間に生じる
押圧力により、押しつぶされる。そして、整形面31
d、31eに沿った形状(正常な電極の外周面に対応す
る形状)に整形されていく。
【0025】このように、電極12の先端部12bの外
周面12dと電極13の先端部13bの外周面13d
を、切削及び研磨することなく整形により加工すること
ができる。そして、電極12,13の先端の径は適正値
(ΦD)に近似した値に整形される。すなわち、図6に
示すように、先端部12b、13bの外周面12d、1
3dは、整形面31d、31eとの接触面積が多くな
り、正常な電極の外周面に対応する形状に整形される。
【0026】なお、整形の際に、電極整形部材31を介
して、電極12と電極13間に、溶接電流値よりも小さ
い所定の電流値の整形用電流を流してもよい。例えば、
図5に示すような場合では、電極12、電極12と電極
整形部材31の当接部(この場合、隆起部12e)、電
極整形部材31、電極13と電極整形部材31の当接部
(この場合、隆起部13e)、電極13の経路で整形用
電流が流れる。すると、隆起部12e、13eと、電極
整形部材31との間の接触抵抗、及び隆起部12e、1
3e自体の抵抗によって、隆起部12e、13eが発熱
する。このため、隆起部12e、13eが軟化し、整形
が容易になる。また、電極12、13の先端部12b、
13bの変形の度合いが大きいと判別した場合に、整形
用電流を流すようにしてもよい。変形の度合いは、例え
ば、電極間抵抗値を測定することにより、判別すること
ができる。例えば、電極間抵抗値が所定値以下であれ
ば、変形の度合いが大きいことを判別する。
【0027】次に、溶接装置1の動作について、図7、
図8に示すフローチャートに基づいて説明する。この動
作は、予め、制御装置20に設けられている記憶装置
(図示していない、RAM、ROM等)に記憶されてい
るプログラムに基づいて、演算処理手段25により実行
される。例えば、溶接装置1で溶接を開始するスイッチ
27がオンされると、図1に示す演算処理手段25に
は、入出力インターフェース26を介して溶接を開始す
るスイッチ27がオンしたことを示す情報が入力され
る。演算処理手段25は、スイッチ27がオンしたこと
を示す情報が入力されると、演算処理手段25は、プロ
グラムに基づいて電源21に所定の電源供給信号を出力
する。これにより、電源21から抵抗溶接機10に所定
の値の溶接電流が所定の通電時間供給され、図7のフロ
ーチャートに示す動作を実行する。すなわち、溶接を1
回(1打点)実行する。ここでは、例えば、溶接電流値
や電極間電圧等の測定したパラメータを用いて電極間抵
抗値を演算する。電極12、13の先端部12b、13
bの径が大きくなると(図3)、溶接時にワークWと接
触する面積が大きくなるので、電極間抵抗値が小さくな
る。そこで、電極間抵抗値を演算することにより、先端
部12b、13bの形状が正常できるあるか否かを判別
することができる。
【0028】まず、ステップS10で電極間抵抗値の初
期値(R0)が設定されているか否かを判別する。設定
されていれば(Yes)、ステップS14に進む。設定
されていなければ(No)、ステップS12に進む。
【0029】ステップS12では、電極間抵抗値の初期
値(R0)を測定する。例えば、まず、新しい電極1
2、13を装着した時に、ワークWを挟持していない状
態で、電極12、13を加圧、通電して電極12、13
間の電位差を測定する。また、電極12、13に流れる
電流(溶接電流)を測定する。これらのパラメータは、
パラメータ測定手段インターフェース22を介して演算
処理手段25に入力される。演算処理手段25では、こ
れらのパラメータに基づいて電極間抵抗値の初期値(R
0)を演算する(例えば、[電極間抵抗値の初期値(R
0)]=[電極12、13間の電位差の測定値]/[電
極12、13に流れる電流の測定値])。そして、ステ
ップS13に進む。ステップS13では、打点数カウン
タをクリアする。そして、ステップS14に進む。
【0030】ステップS14では、抵抗溶接を実行す
る。例えば、演算処理手段25は、ステップS12で演
算した電極間抵抗値の初期値(R0)に基づいて、抵抗
溶接機10に供給する溶接電流の大きさ、通電時間等を
決定して、電源21から、抵抗溶接機10に溶接電流を
供給する。例えば、抵抗溶接機10の溶接トランス11
に供給された電圧が変圧され、溶接電流(溶接トランス
の2次側電流であり、電極12、13に流れる電流)が
電極12、13に供給される。同時にシリンダー14で
電極12、13を所定の押圧力で加圧する。これによ
り、電極12、13間に挟持されたワークWが溶接され
る。抵抗溶接機10でワークWが溶接されている間、抵
抗溶接機10の状態を示すパラメータ、例えば、ワーク
Wの打点数、溶接トランス11の1次側電流値、溶接ト
ランス11の2次側電流値(溶接電流値)、電極間電圧
値、電極の温度、電極の変位量等を測定したデータが、
制御装置20に入力される。制御装置20は、種々の測
定したパラメータのデータに基づいて、例えば、演算処
理手段25で電極間抵抗値、電極変位量、電極熱膨張量
を演算する。そして、例えば、抵抗溶接機10に供給す
る溶接電流値や通電時間を制御する。また、同時に、打
点数カウンタをインクリメントする。そして、ステップ
S16に進む。ここで、電極12、13は、溶接が実行
される毎に先端径が拡大し、すなわち、電極間抵抗(R
s)は徐々に小さくなる。
【0031】ステップS16では、前回の電極間抵抗測
定値(Rs)の測定から所定回数の打点が行われている
か否か判別する。例えば、打点数カウンタが所定の数
(閾値)以上であれば、所定回数の打点を行ったことを
判別し(Yes)、ステップS20に進む。所定回数の
打点をしていなければ、リターンする。ここで、新しい
電極に交換された後、もしくは電極が整形された後の初
めての測定は、例えば、100回打点後とする(ステッ
プS16の“所定回数”=100)。そして、2回目以
降は、105回打点後(“所定回数”=105)、11
0回打点後(“所定回数”=110)、115回打点後
(“所定回数”=115)・・というように、短い間隔
で測定されることが望ましい。すなわち、“所定回数”
は、“100”の次には“105”、“110”、“1
15”と変化させる。これにより、電極の形状が正常で
はない場合を一層確実に判別することができる。このよ
うに、電極間抵抗測定値(Rs)を測定するタイミング
は、設定することが可能な構成となっている。例えば、
1つのワークWに5回打点する箇所があれば、上記のよ
うにステップS16の“所定回数”を設定しておけば、
あるワークWの溶接途中で電極間抵抗を測定するタイミ
ングとなることがない。電極間抵抗測定値(Rs)を測
定するタイミングは、新しい電極に交換された後、もし
くは電極が整形された後、常に同じ間隔で測定してもよ
い。また、測定の間隔は、2段階だけでなく多段階に変
化させてもよい。(例えば、初回は100回打点後、1
05回、110回、115回、117回、というように
変化させてもよい。)
【0032】ステップS20では、ワークWを挟持して
いない状態で、電極間抵抗測定値(Rs)を測定する。
電極間抵抗測定値(Rs)の測定方法は、ステップS1
2での電極間抵抗値の初期値(R0)の場合と同様であ
る。そして、ステップS22に進む。
【0033】ステップS22では、ステップS20で測
定した電極間抵抗値(Rs)と初期値(R0)との差の
絶対値が所定値(a)以上であるか否か判別する[|R
s−R0|≧a?]。電極間抵抗値(Rs)と初期値
(R0)との差の絶対値が所定値(a)以内である場合
には、電極間抵抗値は所定範囲内であり、電極の先端径
は、許容範囲内であることを判断して(電極12、13
の先端径が適正値(ΦD)に近似した値であることを判
別して)リターンする。所定値(a)以上である場合に
は、電極間抵抗値は所定範囲を超えていて、電極の先端
径が増大していると判断してステップS24に進む。
(電極の先端径が増大すると、ワークWを挟持していな
い時の電極12と電極13の接触面積が大きくなるの
で、電極間抵抗値(Rs)が小さくなる。) ここで、電極間抵抗値(Rs)は、ステップS20で、
ワークWを挟持していない状態で測定したが、ワークW
を挟持している状態で測定する構成としてもよい。この
構成によれば、溶接中の電極間抵抗値を測定すること
で、電極の先端径が増大しているか否かを判別すること
ができる。この場合は、ワークW自身の抵抗値を加味し
て、電極間抵抗値が正常であるか否かを判別する“所定
範囲”を決定する。これによれば、溶接中にいつでも電
極間抵抗値を測定することができるので(1つのワーク
Wの溶接が完了するタイミングで電極間抵抗値を測定し
なくてもよい。)、ワークWを溶接する際の打点数(例
えば、本実施の形態では、5回)によって電極間抵抗値
を測定するタイミングを変更する必要がなく、例えば、
溶接装置1の初期設定が容易である。
【0034】一方、ステップS24では、電極整形信号
を電極整形装置30に送信して、電極整形装置30を作
動させて、電極12、13の先端部12a、13aを整
形する。電極12、13が正常な形状に整形されたこと
が判別されたら、ステップS26に進む。ステップS2
6では、次回の打点に備えて、打点数カウンタをクリア
し、リターンする。このようにして、演算処理手段25
から起動信号及び電源供給信号が出力される毎に1回の
溶接(1打点)が実行される。
【0035】次に、ステップS24で示す電極12、1
3を整形する動作について、図8に示すフローチャート
を用いて説明する。ステップS30では、電極12、電
極整形部材31、電極13間に、電極の状態の応じて演
算処理手段25で決定された、所定の時間及び所定の値
の整形用電流を流しながら、電極12、13を整形す
る。そして、ステップS32に進む。ステップS32で
は、電極12、13の整形を所定時間(t1)行ったか
否か判別する。所定時間(t1)が経過していたら、ス
テップS34に進む。経過していなければ、ステップS
30に戻り、電極12、13の整形を続行する。ステッ
プS34では、電極間抵抗測定値(Rs)を測定する。
そして、ステップS36に進む。ステップS36では、
ステップS34で測定した電極間抵抗値(Rs)と初期
値(R0)との差の絶対値が所定値(b)以下[|Rs
−R0|≦b]であるか否か判別する。所定値(b)以
下であれば、電極の先端径が正常に整形されたことを判
別してステップS37に進み、電極整形を終了した後、
処理を終了する。所定値(b)以下でなければ、ステッ
プS30に戻る。このようにして、所定時間(t1)経
過毎に電極間抵抗値(Rs)を測定し、電極間抵抗値
(Rs)と初期値(R0)との差の絶対値が(b)以下
になるまで、電極整形を実行する。そして、電極間抵抗
値(Rs)と初期値(R0)との差の絶対値が(b)以
下であることが測定された時点で、電極整形を終了す
る。電極整形を実行し、電極間抵抗値(Rs)と初期値
(R0)との差の絶対値が(b)以下であることが測定
された時点では、図3に示すように、電極12、13の
先端部12b、13bの先端が、適正値(ΦD)に近似
した値となり、電極12、13の外周面が正常な電極の
外周面に対応する形状に整形されている。ここで、ステ
ップS32の所定時間(t1)は、固定値でもよいし、
任意に設定可能としてもよい。また、設定時間を経過し
たら、電極間抵抗値(Rs)を短い間隔で測定できるよ
うに、(t1)を小さい値に変更するようにしてもよ
い。このような構成によれば、電極整形を確実に効率よ
く行うことができる。このように、電極間抵抗値と電極
の先端の径との関係は、予め前記プログラムにおいて対
応化されていて、電極間抵抗値によって、電極の先端の
径が適正値であるか否か(正常な外周面の形状であるか
否か)が判別できる。
【0036】次に、第2の実施の形態を、図9〜図11
を用いて説明する。第2の実施の形態の溶接装置101
には、電極加工装置60が設けられている。電極加工装
置60には、演算処理手段63と、電極整形部材31を
備えた電極整形装置30と、電極研磨装置61と、電極
交換装置62とが設けられている。演算処理手段63
は、制御装置20から電極加工信号を受信すると、電極
整形装置30もしくは電極研磨装置61もしくは電極交
換装置62のいずれかを選択し、選択した装置を抵抗溶
接機10の電極12、13の位置まで移動させる。そし
て、電極12、13を整形、もしくは研磨、もしくは交
換をする。作業が完了したら、電極加工装置60の演算
処理手段63は、制御装置20に作業完了信号を送信す
る。第2の実施の形態のその他の構成は、図1に示す第
1の実施の形態と同様である。
【0037】次に、溶接装置101の動作について、図
10に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、
図10に示す動作は、予め、制御装置20に設けられて
いる記憶装置(図示していない、RAM、ROM等)に
記憶されているプログラムに基づいて、制御装置20に
設けられている演算処理手段25により実行される。例
えば、溶接装置1で溶接を開始するスイッチ27がオン
されると、演算処理手段25は、スイッチ27がオンし
たことを示す情報を受信する。そして、プログラムに基
づいて、電源21に電源供給信号を出力する。これによ
り、電源21から抵抗溶接機10に所定の値の溶接電流
が所定の通電時間供給され、図10のフローチャートに
示す動作を実行する。すなわち、溶接を1回(1打点)
実行する。
【0038】ステップS10からステップS22につい
ては、図7に示す第1の実施の形態の場合と同様であ
る。ステップS22では、ステップS20で測定した電
極間抵抗値(Rs)と初期値(R0)との差の絶対値が
所定値(a)以上であるか否か判別する[|Rs−R0
|≧a?]。電極間抵抗値(Rs)と初期値(R0)と
の差の絶対値が所定値(a)以内である場合には、電極
間抵抗値は所定範囲内であり、電極の先端径は、許容範
囲内であることを判断してリターンする。所定値(a)
以上である場合には、電極間抵抗値は所定範囲を超えて
いて、電極の先端径が増大していると判断してステップ
S124に進む。(電極の先端径が増大すると、電極1
2と電極13の接触面積が大きくなるので、電極間抵抗
値(Rs)が小さくなる。)
【0039】一方、ステップS124では、電極12、
13を加工する。例えば、制御装置20は、電極加工装
置60に電極加工信号を送信する。電極加工装置60
は、電極整形装置30、電極研磨装置61、電極交換装
置62のうち少なくとも1つを用いて、電極12、13
の外周面を正常な電極の外周面に加工して、制御装置2
0に作業完了信号を送信する。制御装置20は、作業完
了信号を受信したら、ステップS26に進む。ステップ
S26では、次回の打点に備えて、打点数カウンタをク
リアし、リターンする。このようにして、制御装置20
の演算処理手段25から起動信号及び電源供給信号が出
力される毎に1回の溶接(1打点)が実行される。
【0040】次に、ステップS124で示す電極12、
13の外周面を正常な電極の外周面に対応する形状にす
る動作について、図11に示すフローチャートを用いて
説明する。図11に示す動作は、予め、電極加工装置6
0に設けられている記憶装置(図示していない、RA
M、ROM等)に記憶されているプログラムに基づい
て、演算処理手段63により実行される。まず、ステッ
プS50で「整形カウンタ」が、所定値(N1)以上で
あるか否かを判別する。「整形カウンタ」は、電極整形
装置30を用いて電極を整形した回数を示す。「整形カ
ウンタ」が(N1)以上でなければ、ステップS52に
進む。「整形カウンタ」が(N1)以上であれば、ステ
ップS60に進む。ステップS52では、電極整形装置
30を用いて、電極12、13を整形する。そして、ス
テップS53に進む。ステップS53では、作業時間が
(T1)以上であるか否かを判別する。作業時間が(T
1)未満であれば、ステップS55に進む。作業時間が
(T1)以上であれば、“整形”では電極を加工するこ
とができないことを判別し、ステップS54に進み、整
形を停止して、ステップS62に進む。ステップS55
では、所定時間t1を経過しているか否か判別する。所
定時間t1を経過していなければ、ステップS52に戻
る。所定時間t1を経過していれば、ステップS56に
進む。ステップS56では、電極整形装置30による整
形を終了するか否か判別する。例えば、第1の実施の形
態(図8に示すステップS34、S36)のように、電
極間抵抗値を測定して判別する。整形を終了しないので
あれば、ステップS52に戻る。整形を終了するのであ
れば、ステップS58に進む。ステップS58では、整
形を停止すると同時に整形カウンタをインクリメントし
て、終了する。
【0041】また、ステップS60では、「研磨カウン
タ」が、所定値(N2)以上であるか否かを判別する。
「研磨カウンタ」は、電極研磨装置61を用いて電極を
研磨した回数を示す。「研磨カウンタ」が(N2)以上
でなければ、ステップS62に進む。「研磨カウンタ」
が(N2)以上であれば、“研磨”では電極を加工する
ことができないことを判別し、ステップS72に進む。
ステップS62では、電極研磨装置61を用いて、電極
12、13を研磨する。そして、ステップS63に進
む。ステップS63では、作業時間が(T2)以上であ
るか否かを判別する。作業時間が(T2)未満であれ
ば、ステップS65に進む。作業時間が(T2)以上で
あれば、“研磨”では電極を加工することができないこ
とを判別し、ステップS64に進み、研磨を停止して、
ステップS72に進む。ステップS65では、所定時間
t2を経過しているか否か判別する。所定時間t2を経
過していなければ、ステップS62に戻る。所定時間t
2を経過していれば、ステップS66に進む。ステップ
S66では、電極研磨装置60による研磨を終了するか
否か判別する。例えば、第1の実施の形態(図8に示す
ステップS34、S36)のように、電極間抵抗値を測
定して判別する。研磨を終了しないのであれば、ステッ
プS62に戻る。研磨を終了するのであれば、ステップ
S68に進む。ステップS68では、研磨を停止すると
同時に研磨カウンタをインクリメントして、終了する。
【0042】また、ステップS72では、電極交換装置
62を用いて、電極12、13を新しい電極に交換す
る。そして、ステップS74に進む。ステップS74で
は、交換した新しい電極を加工する際に備え、整形カウ
ンタと研磨カウンタをクリアして、終了する。第2の実
施の形態では、図11に示す動作は、演算処理手段63
により実行したが、制御装置20の演算処理手段25が
全部もしくは一部を実行するようにしてもよい。第2の
実施の形態の、電極研磨装置、電極交換装置は、少なく
とも一方が設けられている構成でもよい。また、電極を
交換する場合には、溶接装置101の所定の表示器(図
示していない)に電極を交換する必要があることを示す
メッセージが表示され、作業者等がメッセージを見て交
換してもよい。
【0043】本発明は、実施の形態の構成及び動作に限
定されるものではない。第1、第2の実施の形態では、
図2、図3に示すような先端部12b、13bが設けら
れている電極12、13の外周面を加工する場合につい
て説明したが、電極はその他の形状でもよい。電極整形
部材31の整形面の形状を変更することで、種々の形状
の電極を整形することが安価でできる。抵抗溶接動作が
開始されるタイミング、終了されるタイミングは、スイ
ッチのオン/オフで決定されるだけでなく、他の方法で
もよい。例えば、いずれかの条件が満足されれば、抵抗
溶接動作が開始されたり、終了されたりするように構成
してもよい。実施の形態では、所定の打点数のワークW
を打点したことを判別して、電極間抵抗値を測定して、
ワークWを整形する必要があるか否か(ワークWの先端
径が拡大しているか否か)を判別したが、他の方法で判
別してもよい。また、実施の形態では、図7のステップ
S22、図10のステップS36で、電極間抵抗値(R
s)と初期値(R0)の差の絶対値をしきい値(a)と
比較して、電極間抵抗値(Rs)が所定の範囲を超えた
か否か判別しているが、電極間抵抗値(Rs)を所定の
しきい値と比較してもよい。この場合には、初期値(R
0)を測定する必要はなく、また、しきい値をワークW
に合わせて適宜設定できる構成であることが望ましい。
また、第1の実施の形態の電極整形制御装置40は、電
極整形装置30と一体になっていてもよい。また、電極
整形制御装置40は、例えば、産業用ロボットと一体に
なっていて、電極整形指令出力信号を受信したら、所定
の位置に設置されている電極整形装置30を産業用ロボ
ットで、電極12、13付近の電極を整形する位置まで
搬入する。そして、電極用の孔36に電極12、13を
挿入して整形する。または、産業用ロボットで電極1
2、13が取り付けられた溶接ガンを、所定の位置に設
置されている電極整形装置30の電極整形する位置まで
移動してもよい。抵抗溶接機10の押圧手段(例えば、
シリンダー14)は、電極12を下方に押圧するだけで
もよいし、電極13を上方に押圧するだけでもよい。ま
た、両方を押圧するように構成してもよい。実施の形態
では、電極12、13の整形を開始する条件として、打
点数と電極間抵抗を用いたが、打点数だけでもよいし、
電極間抵抗だけでもよい。また、電極12、13の整形
を開始する条件は、その他種々の条件でもよいし、種々
の条件の組み合わせでもよい。実施の形態では、電極1
2、13を突き合わせた状態で、両方の電極を同時に整
形したが、電極12、電極13は、別々に整形してもよ
い。また、電極整形部材31の整形面は1箇所でもよ
い。電極整形部材31の外形は略直方体ではなくてもよ
い。電極整形装置30で、電極12、13が整形され、
電極12、13の形状が正常になったことを検出して、
自動的に電極整形装置30をオフにしてもよい。また、
整形の際に、電極12、13を電極整形部材31に当接
させた状態で押圧力を加えるとともに、電極12、13
もしくは電極整形部材31の少なくとも一方を回転させ
てもよい。このような構成によれば、電極12、13と
電極整形部材31との間の押圧力と、電極12、13も
しくは電極整形部材31の少なくとも一方による回転推
進力により、短時間で電極を整形をすることができる。
また、電極整形部材31は、図4に示すような形状であ
れば、一体成形されていても、分割できるようになって
いてもよい。例えば、電極成形部材31が分割できる構
成であれば、電極12、13への電極整形部材31の着
脱が容易である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
電極整形装置によれば、電極の切削や研磨を行う場合と
比較して電極の寿命を長くすることができるとともに、
電極の外周面を容易に正常な電極の外周面に対応する形
状に加工することができる。また、請求項2に記載の電
極整形装置によれば、電極整形部材の清掃やメンテナン
スが容易である。また、請求項3に記載の電極整形装置
によれば、電極の整形が容易である。また、請求項4に
記載の電極整形装置によれば、電極の整形が一層容易で
ある。また、請求項5に記載の電極整形装置によれば、
短時間で電極の整形をすることができる。また、請求項
6に記載の溶接装置によれば、電極の切削や研磨を行う
場合と比較して電極の寿命を長くすることができるとと
もに、電極の外周面を容易に正常な電極の外周面に対応
する形状に加工することができる。また、請求項7及び
8に記載の溶接装置によれば、作業者にとって便利であ
る。また、請求項9に記載の電極整形方法によれば、電
極の切削や研磨を行う場合と比較して電極の寿命を長く
することができるとともに、電極の外周面を容易に正常
な電極の外周面に対応する形状に加工することができ
る。また、請求項10に記載の電極整形方法によれば、
電極の整形が容易である。また、請求項11に記載の電
極整形方法によれば、短時間で電極の整形をすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極整形部材31を備えた溶接装置の
ブロック図である。
【図2】電極12、13の先端径が適正値の場合の概略
図である。
【図3】電極12、13の先端径が適正値ではない場合
の概略図である。
【図4】電極整形部材31の上面、及び下面、及び断面
を示す図である。
【図5】電極整形部材31を用いて電極12、13を整
形する説明図である。
【図6】電極整形部材31を用いて電極12、13を整
形する説明図である。
【図7】第1の実施の形態の溶接装置1の動作を示すフ
ローチャート図である。
【図8】第1の実施の形態の溶接装置1の動作を示すフ
ローチャート図である。
【図9】第2の実施の形態のブロック図である。
【図10】第2の実施の形態の溶接装置101の動作を
示すフローチャート図である。
【図11】第2の実施の形態の溶接装置101の動作を
示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1、101 溶接装置 10 抵抗溶接機 12、13 電極 12d、13d 外周面 12e、13e 隆起部 20 制御装置 30 電極整形装置 31 電極整形部材 31d、31e 整形面 32 電極整形部材の駆動装置 40 電極整形制御装置 60 電極加工装置 61 電極研磨装置 62 電極交換装置 W ワーク

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極の外周面を整形する電極整形部材を
    備えた電極整形装置であって、 電極整形部材は、第1の面と、第1の面と対向する第2
    の面を備え、 第1及び第2の面には、それぞれ、正常な電極の外周面
    に対応する形状の第1及び第2の整形面を有する電極整
    形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電極整形装置であっ
    て、 第1及び第2の整形面は連通している電極整形装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載の電極
    整形装置であって、 電極整形部材は、導電性部材で構成されている電極整形
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電極整
    形装置であって、 電極の外周面を第1、第2の整形面に押圧する押圧手段
    を有する電極整形装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電極整
    形装置であって、 電極もしくは電極整形部材の少なくとも一方を回転させ
    る回転手段を備える、 電極整形装置。
  6. 【請求項6】 一対の電極を有する溶接機と、制御装置
    と、電極整形装置とを備えた溶接装置であって、 電極整形装置として請求項1〜5のいずれかに記載の電
    極整形装置を用い、 制御装置は、溶接機の電極の状態を判別し、電極の状態
    に応じて電極整形装置を用いて電極を整形する、溶接装
    置。
  7. 【請求項7】 一対の電極を有する溶接機と、制御装置
    と、電極整形装置と、電極を研磨する電極研磨装置とを
    備えた溶接装置であって、 電極整形装置として請求項1〜5のいずれかに記載の電
    極整形装置を用い、 制御装置は、溶接機の電極の状態を判別し、電極の状態
    に応じて、電極整形装置もしくは電極研磨装置を用いて
    電極を整形もしくは研磨する、 溶接装置。
  8. 【請求項8】 一対の電極を有する溶接機と、制御装置
    と、電極整形装置と、電極を研磨する電極研磨装置と、
    電極を交換する電極交換装置とを備えた溶接装置であっ
    て、 電極整形装置として請求項1〜5のいずれかに記載の電
    極整形装置を用い、 制御装置は、溶接機の電極の状態を判別し、電極の状態
    に応じて、電極整形装置もしくは電極研磨装置もしくは
    電極交換装置を用いて電極を整形もしくは研磨もしくは
    交換する、 溶接装置。
  9. 【請求項9】 一対の電極の外周面を整形する電極整形
    方法であって、 一対の電極の外周面を、電極整形部材に設けられた整形
    面に押圧し、正常な電極の外周面に対応する形状に整形
    する電極整形方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電極整形方法であっ
    て、 一対の電極の外周面を電極整形部材に設けられた整形面
    に押圧した状態で、電極と電極整形部材間に電流を流
    し、電極を整形する電極整形方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10のいずれかに記載の
    電極整形方法であって、 一対の電極の外周面を電極整形部材に設けられた整形面
    に押圧した状態で、電極もしくは電極整形部材のうち少
    なくとも一方を回転させ、電極を整形する電極整形方
    法。
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JP2015058446A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 トヨタ車体株式会社 スポット溶接用チップの整形方法
KR102187374B1 (ko) * 2019-07-05 2020-12-04 한국생산기술연구원 알루미늄 저항 점 용접 동저항을 통한 품질판단 방법
JP7363550B2 (ja) 2020-02-10 2023-10-18 マツダ株式会社 抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法及びその装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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