JP7363550B2 - 抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法及びその装置 - Google Patents

抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法及びその装置に関する。
電気抵抗溶接では、複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電する。当該複数の金属板には、電気抵抗によるジュール熱が発生し、電極との接触部分が局所的に溶融する。
電極の先端は、溶接を繰り返すことにより、摩耗して径が大きくなる。電極の先端が摩耗した状態で溶接を行うと、電気抵抗が小さいため、十分なジュール熱を得ることができず、溶接強度の不足を招くおそれがある。
そこで、電極の先端に対して、一定の周期で、ドレッシング(研磨、以下「ドレス」という)が行われる。ドレスを正常に行うことによって、電極の先端径が小さくなり、十分なジュール熱が得られ、溶接強度を確保することができる。
一方、ドレスが不十分であると、電極の先端が細くならずに、ジュール熱が不足して、溶接強度の不足を招くおそれがある。
したがって、強度品質を確保するためには、ドレス良否、すなわちドレスが正常か異常かを、精度よく判定する必要がある。
ドレス良否の判定方法や装置について、種々の発明が開示されている。例えば、特許文献1に係る抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置は、一対の電極の先端に当接する通電媒体と、一対の電極を介した通電媒体への通電時における当該通電媒体の抵抗値を測定する測定部と、測定部で測定した通電媒体の抵抗値に基づいて一対の電極のドレス良否を判定する判定部と、を備える。
特開2018-167302号公報
ところで、一対の電極間の抵抗値は、時間の経過とともに変化する。したがって、上記特許文献1のように、ある時刻における通電媒体の抵抗値のみに基づいて、ドレス良否判定を行ったのでは、誤判定を起こすおそれがある。例えば、通電開始直後では、金属板間隙が抵抗値に大きな影響を与える。このため、通電開始直後のある時刻における抵抗値のみに基づいて、ドレス良否判定を行った場合、本当はドレス正常であるにもかかわらず、ドレス異常と判定されたり、その逆の判定がなされたりすることがあり得る。
そこで、通電時間と抵抗値との関係を表した抵抗値波形全体に基づいて、ドレス良否判定を行う方法が考えられる。
この方法によりドレス良否判定を精度よく行うには、判定基準となる閾値を適切に設定する必要がある。しかし、抵抗値波形の態様は、打点毎に異なったり、電極の経年変化によって変化したりする。このような事情により、抵抗値波形に基づいたドレス良否判定において、閾値を適切に設定することが困難であった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的とするところは、抵抗値波形に基づいたドレス良否判定を精度よく行うことにある。
本発明に係る抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法は、複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電することにより上記複数の金属板を溶接する抵抗溶接を複数の打点で行うにあたって、上記電極に対して行われたドレスの良否を判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法であって、上記複数の打点のうちドレス良否の判定対象の打点において、上記電極に対してドレスが行われた直後における既知の抵抗値波形であるドレス直後既知抵抗値波形と、上記電極に対してドレスが行われる直前における既知の抵抗値波形であるドレス直前既知抵抗値波形と、をそれぞれ複数蓄積する蓄積工程と、上記判定対象打点において、上記複数のドレス直後既知抵抗値波形及び上記複数のドレス直前既知抵抗値波形に基づいて、統計的手法により、ドレス良否判定の閾値を設定するためのモデルを作成するモデル作成工程と、上記判定対象打点において、上記電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形である、ドレス直後未知抵抗値波形を取得する波形取得工程と、上記判定対象打点において、上記ドレス直後未知抵抗値波形と上記閾値とを比較することにより、上記電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する判定工程と、を備える。
通常、ドレスが正常である確率の方が、ドレスが異常である確率よりも高い。すなわち、複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちのほとんどは、ドレス正常時における抵抗値波形である。一方、ドレス直前既知抵抗値波形は、ドレスが行われる直前の電極が随分摩耗した状態における抵抗値波形であり、ドレス異常時における抵抗値波形に近似する。これらドレス正常時における抵抗値波形(ドレス直後既知抵抗値波形)及びドレス異常時における抵抗値波形(ドレス直前既知抵抗値波形)を利用することで、ドレス良否判定の適切な閾値を、統計的手法により設定することができる。したがって、抵抗値波形に基づいたドレス良否判定を精度よく行うことができる。
さらに、上記モデル作成工程は、上記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの一部である複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形に基づいて最尤推定により多次元正規分布の確率密度関数を導出する工程と、上記確率密度関数に上記複数のドレス直前既知抵抗値波形を当てはめて得られる第1の確率分布において、上記確率密度関数に係るマハラノビス距離で定義される異常度の大きい方から所定の割合分を異常検出効率とし、上記異常検出効率分をカバーする上記閾値を設定する工程と、上記確率密度関数に上記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの他部である複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形を当てはめて得られる第2の確率分布において、上記第2の確率分布における異常度が上記閾値以上である部分の割合を誤検知率として設定する工程と、を有し、上記判定工程は、上記ドレス直後未知抵抗値波形における異常度と上記閾値とを比較して、上記異常度が上記閾値以下のとき、ドレス正常と判定し、且つ、上記異常度が上記閾値以上のとき、ドレス異常と判定する。
かかる構成によれば、誤検知率に基づいて、判定工程におけるドレス良否の判定結果の信頼性を知ることができる。誤検知率を考慮することで、判定工程で得られた判定結果が正しいか否かを、検討することができる。
一実施形態では、連続する複数の上記判定対象打点からなる打点集合が構成されており、上記打点集合における各打点において、上記判定工程における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する再判定工程と、をさらに備え、上記再判定工程は、上記ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、上記正常仮定における上記判定結果及び上記誤検知率に基づく負の対数尤度を導出し、且つ、上記ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、上記異常仮定における上記判定結果及び上記異常検出効率に基づく負の対数尤度を導出する工程と、上記打点集合における各打点の上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和、及び上記打点集合における各打点の上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和を導出する工程と、上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和が上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和以下のとき、ドレス正常と再判定し、且つ、上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和が上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和以上のとき、ドレス異常と再判定する工程と、を有する。
抵抗値波形の態様は打点毎に異なるため、誤検知率すなわち判定工程における判定結果の信頼性も、打点毎に異なる。かかる構成によれば、連続する判定対象打点からなる打点集合を構成する。そして、打点集合における各打点の負の対数尤度を、それぞれ導出する。これにより、各打点における判定結果の信頼性に基づいた重みづけがなされる。各打点における負の対数尤度の総和をドレス良否判定に利用することで、信頼性の高い(誤検知率の低い)打点の判定結果を重視して、打点集合全体としてドレス良否の再判定を行う。したがって、より信頼性の高いドレス良否の判定を行うことができる。
一実施形態では、上記再判定工程でドレス正常と再判定された上記ドレス直後未知抵抗値波形を、上記ドレス直後既知抵抗値波形としてさらに蓄積する。
かかる構成によれば、抵抗溶接を行いながら、ドレス直後既知抵抗値波形の新たなデータを蓄積することができるので、効率がよい。
一実施形態では、生産ラインにおける溶接工程に組み込まれており、上記抵抗溶接を行うのに並行して、上記判定を行う。
かかる構成によれば、生産タクトを延長させずに、ドレス良否の判定を行うことができる。
抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置は、複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電することにより上記複数の金属板を溶接する抵抗溶接を複数の打点で行うにあたって、上記電極に対して行われたドレスの良否を判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置であって、上記複数の打点のうちドレス良否の判定対象の打点において、上記電極に対してドレスが行われた直後における既知の抵抗値波形であるドレス直後既知抵抗値波形と、上記電極に対してドレスが行われる直前における既知の抵抗値波形であるドレス直前既知抵抗値波形と、をそれぞれ複数蓄積する蓄積手段と、上記判定対象打点において、上記複数のドレス直後既知抵抗値波形及び上記複数のドレス直前既知抵抗値波形に基づいて、統計的手法により、ドレス良否判定の閾値を設定するためのモデルを作成するモデル作成手段と、上記判定対象打点において、上記電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形である、ドレス直後未知抵抗値波形を取得する波形取得手段と、上記判定対象打点において、上記ドレス直後未知抵抗値波形と上記閾値とを比較することにより、上記電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する判定手段と、を備える。
さらに、上記モデル作成手段は、上記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの一部である複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形に基づいて最尤推定により多次元正規分布の確率密度関数を導出する関数導出手段と、上記確率密度関数に上記複数のドレス直前既知抵抗値波形を当てはめて得られる第1の確率分布において、上記確率密度関数に係るマハラノビス距離で定義される異常度の大きい方から所定の割合分を異常検出効率とし、上記異常検出効率分をカバーする上記閾値を設定する閾値設定手段と、上記確率密度関数に上記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの他部である複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形を当てはめて得られる第2の確率分布において、上記第2の確率分布における異常度が上記閾値以上である部分の割合を誤検知率として設定する誤検知率設定手段と、を有し、上記判定手段は、上記ドレス直後未知抵抗値波形における異常度と上記閾値とを比較して、上記異常度が上記閾値以下のとき、ドレス正常と判定し、且つ、上記異常度が上記閾値以上のとき、ドレス異常と判定する。
一実施形態では、連続する複数の上記判定対象打点からなる打点集合が構成されており、上記打点集合における各打点において、上記判定手段における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する再判定手段と、をさらに備え、上記再判定手段は、上記ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、上記正常仮定における上記判定結果及び上記誤検知率に基づく負の対数尤度を導出し、且つ、上記ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、上記異常仮定における上記判定結果及び上記異常検出効率に基づく負の対数尤度を導出する対数尤度導出手段と、上記打点集合における各打点の上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和、及び上記打点集合における各打点の上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和を導出する対数尤度和導出手段と、上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和が上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和以下のとき、ドレス正常と再判定し、且つ、上記正常仮定における上記負の対数尤度の総和が上記異常仮定における上記負の対数尤度の総和以上のとき、ドレス異常と再判定する対数尤度和比較手段と、を有する。
一実施形態では、上記再判定手段でドレス正常と再判定された上記ドレス直後未知抵抗値波形を、上記ドレス直後既知抵抗値波形として上記蓄積手段にさらに蓄積する。
一実施形態では、生産ラインに導入された抵抗溶接装置に設けられており、上記抵抗溶接装置が上記抵抗溶接を行うのに並行して、上記判定を行う。
本発明によれば、抵抗値波形に基づいたドレス良否判定を、精度よく行うことができる。
図1Aは、スポット溶接装置を示す構成図である。 図1Bは、ドレス良否判定装置を示す構成図である。 図2は、打点Xに係る抵抗値波形を示すグラフである。 図3は、打点Yに係る抵抗値波形を示すグラフである。 図4は、打点Xに係る第1の確率分布において、閾値を設定する態様示すグラフである。 図5は、打点Xに係る第2の確率分布において、誤検知率を設定する態様を示すグラフである。 図6は、打点Yに係る図4,5相当図である。 図7Aは、ドレス良否判定のフローを示すフローチャートである(前半工程)。 図7Bは、ドレス良否判定のフローを示すフローチャートである(後半工程)。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<スポット溶接装置の構成>
本発明の実施形態に係る抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置は、抵抗溶接装置としてのスポット溶接装置に設けられている。スポット溶接装置は、複数の金属板を抵抗溶接する。具体的には、スポット溶接装置は、複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電することにより上記複数の金属板を溶接する。
本実施形態において、スポット溶接装置は、自動車生産ラインにおける溶接工程に複数台導入されている。溶接工程において、スポット溶接装置は、前工程のプレス工程で成形された複数のプレス部品の抵抗溶接を、複数の打点で行う。プレス部品の数は、例えば数百~数千点である。打点の数は、例えば数千~数万点である。
図1Aは、スポット溶接装置10の全体構成を示す。上述したように、ドレス良否判定装置30は、スポット溶接装置10に設けられている。スポット溶接装置10は、溶接ガン11と、溶接ガン11を保持するアーム型ロボット12と、ロボット制御装置13と、溶接制御装置(溶接タイマー)14と、電圧計15と、ドレス良否判定装置30と、を備えている。
溶接ガン11は、C型溶接ガンであり、アーム16と、アーム16に設けられた一対の相対する電極(固定電極17と可動電極18)と、可動電極18を駆動するサーボモータ19と、を備えている。サーボモータ19は、ロボット制御装置13によって制御される。
ロボット12は、6つの関節軸J1~J6を有する多関節ロボットである。ロボット12は、ベース21上に、旋回部22と、下部アーム23と、上部アーム24と、第1~第3の先端部25~27と、を備え、これらは相互に回動可能に構成されている。ロボット12は、各関節軸J1~J6回りに各部材を駆動するサーボモータ(図示せず)を備えている。これらのサーボモータは、ロボット制御装置13によって制御される。
電圧計15は、所定時間間隔毎に、電極17,18間の電圧の大きさを測定する。溶接制御装置14は、溶接電流を流す時間と電流の大きさを制御するとともに、流した溶接電流の時間と大きさを監視する。また、溶接制御装置14は、溶接電流の電流値及び電圧計15で測定した電極17,18間の電圧値に基づいて、所定時間間隔毎の電極17,18間の抵抗値を算出する。溶接制御装置14は、電極17,18間の抵抗値と通電時間との関係を表した波形(以下、「抵抗値波形」という)を作成する。
溶接制御装置14は、ロボット制御装置13から受信する溶接条件や溶接指令に基づき、ワークWが電極17,18によって規定加圧力で挟持された状態で、制御された溶接電流を、電極17,18からワークWに通電する。通電終了後、溶接制御装置14から溶接完了信号がロボット制御装置13に送られる。溶接制御装置14には、ドレス良否判定装置30が接続されている。
ドレス良否判定装置30は、判定対象打点において、電極に対して行われたドレスの良否を判定する。判定対象打点は、スポット溶接装置10が抵抗溶接を行う複数の打点のうち、電極に対してドレスが行われた直後に抵抗溶接を行う打点である。具体的には、判定対象打点は、電極に対してドレスが行われた直後1打点目~十数打点目程度までの打点であり、電極の先端が摩耗していない状態で抵抗溶接を行う打点である。本実施形態では、判定対象打点を複数有する。以下、複数の判定対象打点のうち、打点X及び打点Yを例示する。
<打点毎の抵抗値波形の態様>
図2は、打点Xに係る抵抗値波形を示す。横軸は通電時間、縦軸は抵抗値を示す。なお、図2に示すように、この抵抗値波形は、所定時間間隔毎に測定したM個(例えば12個)の測定点に基づいてグラフ作成されている(以下同じ)。
図2に実線で示すのは、打点Xにおいて、電極に対してドレスが行われた直後における抵抗値波形Axである。通常、ドレスが正常である確率の方が、ドレスが異常である確率よりも高い。このため、図2には、ドレス正常時におけるドレス直後の抵抗値波形を図示している。図2に示すように、抵抗値波形Axにおいて、抵抗値は、通電開始後、途中で上昇したり低下したりしながら、最終的に時間の経過とともに、滑らかに低下する。抵抗値波形Axは、2つの極小ピークを有する。
図2に破線で示すのは、打点Xにおいて、電極に対してドレスが行われる直前の抵抗値波形Bxである。抵抗値波形Bxは、ドレスが行われる直前の電極が随分摩耗した状態における抵抗値波形であり、ドレス異常時における抵抗値波形に近似する。図2に示すように、抵抗値波形Bxにおいて、抵抗値は、通電開始後、途中で上昇したり低下したりしながら、最終的に時間の経過とともに、滑らかに低下する。抵抗値波形Bxは、2つの極小ピークを有する。
ここで、図2に示すように、抵抗値波形Axと抵抗値波形Bxとを比べると、通電開始直後において、抵抗値波形Bxの抵抗値の方が抵抗値波形Axの抵抗値よりも小さいことが分かる。特に、1つ目の極小ピークにおいて、両者の抵抗値の差異は明確である。このように、打点Xにおいて、ドレス直後の抵抗値波形Axとドレス直前の抵抗値波形Bxとは、分離がよい。すなわち、打点Xにおいて、ドレス正常時における抵抗値波形とドレス異常時における抵抗値波形とは、分離がよい。
図3は、打点Yに係る抵抗値波形を示す。なお、打点Yは、打点Xとは異なる打点である。図3に実線で示すのは、打点Yにおけるドレス直後の抵抗値波形Ayである。打点Xと同様、図3には、ドレス正常時におけるドレス直後の抵抗値波形を図示している。図3に示すように、抵抗値波形Ayにおいて、抵抗値は、通電開始後、時間の経過とともに、滑らかに低下する。
図3に破線で示すのは、打点Yにおけるドレス直前の抵抗値波形Byである。打点Xと同様、抵抗値波形Bxは、ドレス異常時における抵抗値波形に近似する。
ここで、図3に示すように、抵抗値波形Ayと抵抗値波形Byとを比べると、両者はほとんど重なっており、差異がほとんどない。このように、打点Yにおいて、ドレス直後の抵抗値波形Ayとドレス直前の抵抗値波形Byとは、分離が悪い。すなわち、打点Yにおいて、ドレス正常時における抵抗値波形とドレス異常時における抵抗値波形とは、分離が悪い。
以上の通り、抵抗値波形の態様は打点毎に異なるため、ドレス正常時における抵抗値波形とドレス異常時における抵抗値波形との分離の良し悪しも、打点毎に異なる。すなわち、打点Xにおいて、抵抗値波形に基づいて、ドレス良否判定を行うことは比較的簡単である。一方、打点Yにおいて、抵抗値波形に基づいて、ドレス良否判定を行うことは比較的難しい。
<抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置の構成>
図1Bは、ドレス良否判定装置30の構成を示す。図1Bに示すように、ドレス良否判定装置30は、データ蓄積手段31と、モデル作成手段32と、波形取得手段33と、判定手段34と、再判定手段35と、を備えてなり、マイクロコンピュータを含む電子回路で構成されている。
(既知の抵抗値波形のデータを蓄積)
データ蓄積手段31は、各判定対象打点(例えば打点X,Y)において、電極に対してドレスが行われた直後における既知の抵抗値波形であるドレス直後既知抵抗値波形Aを複数蓄積する。また、データ蓄積手段31は、各判定対象打点において、電極に対してドレスが行われる直前における既知の抵抗値波形であるドレス直前既知抵抗値波形Bを複数蓄積する。ドレス直後既知抵抗値波形A及びドレス直前既知抵抗値波形Bは、統計的に十分な個数(例えば、打点毎に、各抵抗値波形100個ずつ)のデータが必要である。
(判定モデルの作成)
モデル作成手段32は、各判定対象打点において、複数のドレス直後既知抵抗値波形A及び複数のドレス直前既知抵抗値波形Bに基づいて、統計的手法により、ドレス良否判定の閾値及び後述する誤検知率を設定するためのモデルを作成する。本実施形態では、統計的手法として、ホテリングのT2法を用いている。なお、ホテリングのT2法に限らず、統計的手法として公知の種々の方法を用いてもよい。
モデル作成手段32は、データ分離手段36と、関数導出手段37と、閾値設定手段38と、誤検知率設定手段39と、を有する。
データ分離手段36は、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのデータを、2グループに分離する。具体的には、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのうちの一部を、複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形A1とする。一方、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのうちの他部を、複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形A2とする。両者の割合は、例えば、学習用ドレス直後既知抵抗値波形A1:検証用ドレス直後既知抵抗値波形A2=4:1とする。
関数導出手段37は、複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形A1に基づいて、最尤推定により多次元正規分布のパラメータを決定して、確率密度関数Pを導出する。具体的には、確率密度関数Pは、以下の式(1)に示すように、M次元正規分布の確率密度関数である。ここで、次元数Mは、各抵抗値波形における所定時間間隔毎の測定点数M(例えば12個)に基づく(図2,3参照)。
Figure 0007363550000001
式(1)において、xは確率変数であり、太字はベクトルであることを示す。μは平均、Σは共分散であり、以下の式(2),(3)に示す。αはマハラノビス距離であり、以下の式(4)に示す。
Figure 0007363550000002
Figure 0007363550000003
Figure 0007363550000004
式(2),(3)において、Nは、打点毎の学習用既知抵抗値波形A1のデータ数である。i,jは、各抵抗値波形における所定時間間隔毎の測定点であり、1~M(例えばM=12)の数値が代入される。式(4)を式(1)に代入すると、以下の式(5)が得られる。
Figure 0007363550000005
式(5)で表される確率密度関数Pに複数のドレス直前既知抵抗値波形Bを当てはめると、第1の確率分布Qが得られる。ここで、確率密度関数Pに係るマハラノビス距離α(式(4))を、異常度として定義する(以下、「異常度α」という場合がある)。図4は、打点Xに係る第1の確率分布Qx(破線)において、ドレス良否の閾値Hを設定する態様を例示する。横軸は異常度(マハラノビス距離)α、縦軸は確率密度を示す。
閾値設定手段38は、ドレス良否の閾値Hを設定する。具体的には、閾値設定手段38は、図4に示すように、第1の確率分布Qにおいて、異常度αの大きい方から所定の割合分(図4におけるハッチング部分)を異常検出効率gとし、異常検出効率g分をカバーする閾値Hを設定する。なお、本実施形態において、異常検出効率gは、0.99(99%)である。
確率密度関数Pに複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形A2を当てはめると、第2の確率分布Rが得られる。図5は、打点Xに係る第2の確率分布Rx(実線)において、後述する誤検知率fを設定する態様を例示する。横軸は異常度(マハラノビス距離)α、縦軸は確率密度を示す。
誤検知率設定手段39は、誤検知率fを設定する。誤検知率fは、本当はドレス正常であるにもかかわらず、ドレス異常と誤判定される確率である。具体的には、誤検知率設定手段39は、図5に示すように、第2の確率分布Rにおいて、第2の確率分布Rにおける異常度αが閾値H以上である部分の割合(図5におけるハッチング部分)を、誤検知率fとして設定する。
(未知の抵抗値波形を取得)
波形取得手段33は、各判定対象打点において、電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形であるドレス直後未知抵抗値波形Cのデータを取得する。
(ドレス良否判定)
判定手段34は、各判定対象打点において、ドレス直後未知抵抗値波形Cと、ドレス良否判定の閾値とを比較することにより、電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する。
具体的には、判定手段34は、図5に示すように、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αと閾値Hとを比較する。そして、判定手段34は、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αが閾値H以下のとき、ドレス正常と判定する。一方、判定手段34は、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αが閾値H以上のとき、ドレス異常と判定する。
(ドレス良否再判定)
図6は、打点Yに係る第1の確率分布Qy(破線)及び第2の確率分布Ry(実線)を例示する。上述したように、打点Yにおいて、ドレス直後の抵抗値波形Ayとドレス直前の抵抗値波形Byとは、分離が悪い(図3参照)。すなわち、打点Yにおいて、ドレス正常時における抵抗値波形とドレス異常時における抗値波形との、分離も悪い。したがって、打点Yにおける誤検知率fyは、打点Xにおける誤検知率fxよりも高い(図5,6参照)。打点Yのような誤検知率fの高い打点では、判定手段34によるドレス良否の判定結果の信頼性が低い。
そこで、再判定手段35は、打点毎の判定手段34によるドレス良否判定の信頼性を考慮して、ドレス良否の再判定を行う。先ず、連続する複数の判定対象打点からなる打点集合を構成する。そして、再判定手段35は、打点集合における各打点において、判定手段34における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する。
再判定手段35は、対数尤度導出手段41と、対数尤度和導出手段42と、対数尤度和比較手段43と、を有する。
対数尤度導出手段41は、ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、正常仮定における判定結果y及び誤検知率fに基づく負の対数尤度dを導出する。一方、ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、異常仮定における判定結果y及び異常検出効率gに基づく負の対数尤度を導出する。正常仮定における負の対数尤度dを、以下の式(6)に示す。異常仮定における負の対数尤度eを、以下の式(7)に示す。
Figure 0007363550000006
Figure 0007363550000007
式(6),(7)において、yは、判定手段34による判定結果である。判定手段34によって、ドレス正常判定された場合、y=0を代入する。判定手段34によって、ドレス異常判定された場合、y=1を代入する。iは、打点集合における各打点を示す。なお、本実施形態では、式(7)において、異常検出効率g=0.99を代入する。
対数尤度和導出手段42は、打点集合における各打点の正常仮定における負の対数尤度dの総和Dを導出する。また、対数尤度和導出手段42は、打点集合における各打点の異常仮定における負の対数尤度eの総和Eを導出する。正常仮定における負の対数尤度dの総和D及び異常仮定における負の対数尤度eの総和Eを、それぞれ、式(8),(9)に示す。
Figure 0007363550000008
Figure 0007363550000009
式(8),(9)において、iは、打点集合における各打点を示す。
対数尤度和比較手段43は、正常仮定における負の対数尤度dの総和Dが異常仮定における負の対数尤度eの総和E以下のとき、ドレス正常と再判定する。一方、対数尤度和比較手段43は、正常仮定における負の対数尤度dの総和Dが異常仮定における負の対数尤度eの総和E以上のとき、ドレス異常と再判定する。
一例を示す。簡単のため、再判定手段35で考慮する打点集合における打点数を3打点とする。1打点目は、誤検知率f1=0.01(1%)、判定手段34による判定結果を「正常判定」とする。2打点目は、誤検知率f2=0.08(8%)、判定手段34による判定結果を「異常判定」とする。3打点目は、誤検知率f3=0.15(15%)、判定手段34による判定結果を「異常判定」とする。この場合、1~3打点目各々の正常仮定における負の対数尤度dの総和Dは、D=0.010+2.526+1.897=4.43である。一方、1~3打点目各々の異常仮定における負の対数尤度eの総和Eは、E=4.605+0.010+0.010=4.63である。3打点中、2打点目及び3打点目の計2打点において、判定手段34により異常判定が行われているが、D<Eなので、再判定手段35による最終的な判定(再判定)は、正常(再)判定となる。
再判定手段35でドレス正常と再判定されたドレス直後未知抵抗値波形Cを、ドレス直後既知抵抗値波形Aとしてデータ蓄積手段31にさらに蓄積する。
判定手段34及び再判定手段35は、生産ラインにおいて、スポット溶接装置10が抵抗溶接を行うのに並行して、ドレス良否の判定及び再判定を行う。
<電気抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法>
電気抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法のフローについて説明する。図7A,7Bは、ドレス良否判定のフローを示すフローチャートである。本実施形態に係る電気抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法は、データ蓄積工程S1と、モデル作成工程S2と、波形取得工程S3と、判定工程S4と、再判定工程S5を、を備える。
図7に示すように、先ず、データ蓄積工程S1において、判定対象打点毎に、ドレス直後既知抵抗値波形Aのデータと、ドレス直前既知抵抗値波形Bのデータと、をそれぞれ複数(統計的に十分な個数)蓄積する。
次に、モデル作成工程S2において、判定対象打点毎に、複数のドレス直後既知抵抗値波形A及び複数のドレス直前既知抵抗値波形Bに基づいて、統計的手法(ホテリングのT2法)により、ドレス良否判定の閾値を設定するためのモデルを作成する。
モデル作成工程S2は、小工程として、データ分離工程t1と、関数導出工程t2と、閾値設定工程t3と、誤検知率設定工程t4と、を有する。
データ分離工程t1において、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのうちの一部を、複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形A1とする。一方、データ分離工程t1において、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのうちの他部を、複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形A2とする。
次に、関数導出工程t2において、複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形A1に基づいて、最尤推定により多次元(M次元)正規分布のパラメータを決定して、確率密度関数Pを導出する。
次に、閾値設定工程t3において、確率密度関数Pに複数のドレス直前既知抵抗値波形Bを当てはめて第1の確率分布Qを得る。第1の確率分布Qにおいて、確率密度関数Pに係るマハラノビス距離で定義される異常度αの大きい方から所定の割合分(99%)を異常検出効率gとする。そして、異常検出効率g分をカバーする閾値Hを設定する。
次に、誤検知率設定工程t4において、確率密度関数Pに複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形A2を当てはめて第2の確率分布Rを得る。そして、第2の確率分布Rにおける異常度αが閾値H以上である部分の割合を誤検知率fとして設定する。
次に、波形取得工程S3において、判定対象打点毎に、電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形であるドレス直後未知抵抗値波形Cを取得する。
次に、判定工程S4において、判定対象打点毎に、ドレス直後未知抵抗値波形Cと、ドレス良否の閾値とを比較することにより、電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する。
具体的には、判定工程S4において、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αと閾値Hとを比較する。判定工程S4において、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αが閾値H以下のとき、ドレス正常と判定する。一方、判定工程S4において、ドレス直後未知抵抗値波形Cにおける異常度αが閾値H以上のとき、ドレス異常と判定する。
次に、再判定工程S5において、打点集合における打点毎に、判定工程S4における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する。再判定工程S5は、小工程として、対数尤度導出工程u1と、対数尤度和導出工程u2と、対数尤度和比較工程u3と、を有する。
対数尤度導出工程u1において、ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、正常仮定における判定結果y及び誤検知率fに基づく負の対数尤度dを導出する。一方、対数尤度導出工程u1において、ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、異常仮定における判定結果y及び異常検出効率gに基づく負の対数尤度eを導出する。
次に、対数尤度和導出工程u2において、打点集合における各打点の正常仮定における負の対数尤度dの総和Dを導出する。また、対数尤度和導出工程u2において、打点集合における各打点の異常仮定における負の対数尤度eの総和Eを導出する。
次に、対数尤度和比較工程u3において、正常仮定における負の対数尤度dの総和Dが異常仮定における負の対数尤度eの総和E以下のとき、ドレス正常と再判定する。一方、対数尤度和比較工程u3において、正常仮定における負の対数尤度dの総和Dが異常仮定における負の対数尤度eの総和E以上のとき、ドレス異常と再判定する。
再判定工程S5でドレス正常と再判定されたドレス直後未知抵抗値波形Cのデータを、ドレス直後既知抵抗値波形Aのデータとして、さらに蓄積する。
本実施形態に係るドレス良否判定方法は、生産ラインにおける溶接工程に組み込まれており、抵抗溶接を行うのに並行して、判定及び再判定を行う。
<本実施形態の作用効果>
通常、ドレスが正常である確率の方が、ドレスが異常である確率よりも高い。すなわち、複数のドレス直後既知抵抗値波形Aのうちのほとんどは、ドレス正常時における抵抗値波形である。一方、ドレス直前既知抵抗値波形Bは、ドレスが行われる直前の電極が随分摩耗した状態における抵抗値波形であり、ドレス異常時における抵抗値波形に近似する。これらドレス正常時における抵抗値波形(ドレス直後既知抵抗値波形A)及びドレス異常時における抵抗値波形(ドレス直前既知抵抗値波形B)を利用することで、ドレス良否判定の適切な閾値を、統計的手法により設定することができる。したがって、抵抗値波形に基づいたドレス良否判定を精度よく行うことができる。
誤検知率fに基づいて、判定工程S4(判定手段34)におけるドレス良否の判定結果の信頼性を知ることができる。誤検知率fを考慮することで、判定工程S4(判定手段34)で得られた判定結果が正しいか否かを、検討することができる。
抵抗値波形の態様は打点毎に異なるため、誤検知率fすなわち判定工程S4(判定手段34)における判定結果の信頼性も、打点毎に異なる。かかる構成によれば、連続する判定対象打点からなる打点集合を構成する。そして、打点集合における各打点の負の対数尤度d,eを、それぞれ導出する。これにより、各打点における判定結果の信頼性に基づいた重みづけがなされる。各打点における負の対数尤度d,eの総和D,Eをドレス良否判定に利用することで、信頼性の高い(誤検知率fの低い)打点(例えば打点X)の判定結果を重視して、打点集合全体としてドレス良否の再判定を行う。したがって、より信頼性の高いドレス良否の判定を行うことができる。
抵抗溶接を行いながら、ドレス直後既知抵抗値波形Aの新たなデータを蓄積することができるので、効率がよい。
生産タクトを延長させずに、ドレス良否の判定を行うことができる。
本発明は、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法及びその装置に適用できるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
X 判定対象の打点
Y 判定対象の打点
M 測定点数
A ドレス直後既知抵抗値波形
A1 学習用ドレス直後既知抵抗値波形
A2 検証用ドレス直後既知抵抗値波形
B ドレス直前既知抵抗値波形
C ドレス直後未知抵抗値波形
P 確率密度関数
Q 第1の確率分布
R 第2の確率分布
α 異常度(マハラノビス距離)
f 誤検知率
g 異常検出効率
H 閾値
S1 データ蓄積工程
S2 モデル作成工程
S3 波形取得工程
S4 判定工程
S5 再判定工程
t2 関数導出工程
t3 閾値設定工程
t4 誤検知率設定工程
u1 対数尤度導出工程
u2 対数尤度和導出工程
u3 対数尤度和比較工程
W ワーク
10 スポット溶接装置
17 固定電極(一対の電極)
18 可動電極(一対の電極)
30 ドレス良否判定装置
31 データ蓄積手段
32 モデル作成手段
33 波形取得手段
34 判定手段
35 再判定手段
37 関数導出手段
38 閾値設定手段
39 誤検知率設定手段
41 対数尤度導出手段
42 対数尤度和導出手段
43 対数尤度和比較手段

Claims (8)

  1. 複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電することにより該複数の金属板を溶接する抵抗溶接を複数の打点で行うにあたって、該電極に対して行われたドレスの良否を判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法であって、
    前記複数の打点のうちドレス良否の判定対象の打点において、前記電極に対してドレスが行われた直後における既知の抵抗値波形であるドレス直後既知抵抗値波形と、前記電極に対してドレスが行われる直前における既知の抵抗値波形であるドレス直前既知抵抗値波形と、をそれぞれ複数蓄積する蓄積工程と、
    前記判定対象打点において、前記複数のドレス直後既知抵抗値波形及び前記複数のドレス直前既知抵抗値波形に基づいて、統計的手法により、ドレス良否判定の閾値を設定するためのモデルを作成するモデル作成工程と、
    前記判定対象打点において、前記電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形である、ドレス直後未知抵抗値波形を取得する波形取得工程と、
    前記判定対象打点において、前記ドレス直後未知抵抗値波形と前記閾値とを比較することにより、前記電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する判定工程と、を備え、
    前記モデル作成工程は、
    前記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの一部である複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形に基づいて最尤推定により多次元正規分布の確率密度関数を導出する工程と、
    前記確率密度関数に前記複数のドレス直前既知抵抗値波形を当てはめて得られる第1の確率分布において、該確率密度関数に係るマハラノビス距離で定義される異常度の大きい方から所定の割合分を異常検出効率とし、該異常検出効率分をカバーする前記閾値を設定する工程と、
    前記確率密度関数に前記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの他部である複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形を当てはめて得られる第2の確率分布において、該第2の確率分布における異常度が前記閾値以上である部分の割合を誤検知率として設定する工程と、を有し、
    前記判定工程は、前記ドレス直後未知抵抗値波形における異常度と前記閾値とを比較して、該異常度が該閾値以下のとき、ドレス正常と判定し、且つ、該異常度が該閾値以上のとき、ドレス異常と判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法。
  2. 請求項において、
    連続する複数の前記判定対象打点からなる打点集合が構成されており、
    前記打点集合における各打点において、前記判定工程における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する再判定工程と、をさらに備え、
    前記再判定工程は、
    前記ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、該正常仮定における前記判定結果及び前記誤検知率に基づく負の対数尤度を導出し、且つ、前記ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、該異常仮定における前記判定結果及び前記異常検出効率に基づく負の対数尤度を導出する工程と、
    前記打点集合における各打点の前記正常仮定における前記負の対数尤度の総和、及び前記打点集合における各打点の前記異常仮定における前記負の対数尤度の総和を導出する工程と、
    前記正常仮定における前記負の対数尤度の総和が前記異常仮定における前記負の対数尤度の総和以下のとき、ドレス正常と再判定し、且つ、該正常仮定における該負の対数尤度の総和が該異常仮定における該負の対数尤度の総和以上のとき、ドレス異常と再判定する工程と、を有する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法。
  3. 請求項において、
    前記再判定工程でドレス正常と再判定された前記ドレス直後未知抵抗値波形を、前記ドレス直後既知抵抗値波形としてさらに蓄積する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法。
  4. 請求項1からのいずれか1つにおいて、
    生産ラインにおける溶接工程に組み込まれており、前記抵抗溶接を行うのに並行して、前記判定を行う、抵抗溶接用電極のドレス良否判定方法。
  5. 複数の金属板を重ね合わせたワークを一対の電極によって加圧しつつ通電することにより該複数の金属板を溶接する抵抗溶接を複数の打点で行うにあたって、該電極に対して行われたドレスの良否を判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置であって、
    前記複数の打点のうちドレス良否の判定対象の打点において、前記電極に対してドレスが行われた直後における既知の抵抗値波形であるドレス直後既知抵抗値波形と、前記電極に対してドレスが行われる直前における既知の抵抗値波形であるドレス直前既知抵抗値波形と、をそれぞれ複数蓄積する蓄積手段と、
    前記判定対象打点において、前記複数のドレス直後既知抵抗値波形及び前記複数のドレス直前既知抵抗値波形に基づいて、統計的手法により、ドレス良否判定の閾値を設定するためのモデルを作成するモデル作成手段と、
    前記判定対象打点において、前記電極に対してドレスが行われた直後における未知の抵抗値波形である、ドレス直後未知抵抗値波形を取得する波形取得手段と、
    前記判定対象打点において、前記ドレス直後未知抵抗値波形と前記閾値とを比較することにより、前記電極に対して行われたドレスが正常か異常かを判定する判定手段と、を備え、
    前記モデル作成手段は、
    前記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの一部である複数の学習用ドレス直後既知抵抗値波形に基づいて最尤推定により多次元正規分布の確率密度関数を導出する関数導出手段と、
    前記確率密度関数に前記複数のドレス直前既知抵抗値波形を当てはめて得られる第1の確率分布において、該確率密度関数に係るマハラノビス距離で定義される異常度の大きい方から所定の割合分を異常検出効率とし、該異常検出効率分をカバーする前記閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記確率密度関数に前記複数のドレス直後既知抵抗値波形のうちの他部である複数の検証用ドレス直後既知抵抗値波形を当てはめて得られる第2の確率分布において、該第2の確率分布における異常度が前記閾値以上である部分の割合を誤検知率として設定する誤検知率設定手段と、を有し、
    前記判定手段は、前記ドレス直後未知抵抗値波形における異常度と前記閾値とを比較して、該異常度が該閾値以下のとき、ドレス正常と判定し、且つ、該異常度が該閾値以上のとき、ドレス異常と判定する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置。
  6. 請求項において、
    連続する複数の前記判定対象打点からなる打点集合が構成されており、
    前記打点集合における各打点において、前記判定手段における判定結果の尤度を考慮して、ドレス良否を再判定する再判定手段と、をさらに備え、
    前記再判定手段は、
    前記ドレス正常と仮定した場合を正常仮定として、該正常仮定における前記判定結果及び前記誤検知率に基づく負の対数尤度を導出し、且つ、前記ドレス異常と仮定した場合を異常仮定として、該異常仮定における前記判定結果及び前記異常検出効率に基づく負の対数尤度を導出する対数尤度導出手段と、
    前記打点集合における各打点の前記正常仮定における前記負の対数尤度の総和、及び前記打点集合における各打点の前記異常仮定における前記負の対数尤度の総和を導出する対数尤度和導出手段と、
    前記正常仮定における前記負の対数尤度の総和が前記異常仮定における前記負の対数尤度の総和以下のとき、ドレス正常と再判定し、且つ、該正常仮定における該負の対数尤度の総和が該異常仮定における該負の対数尤度の総和以上のとき、ドレス異常と再判定する対数尤度和比較手段と、を有する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置。
  7. 請求項において、
    前記再判定手段でドレス正常と再判定された前記ドレス直後未知抵抗値波形を、前記ドレス直後既知抵抗値波形として前記蓄積手段にさらに蓄積する、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置。
  8. 請求項からのいずれか1つにおいて、
    生産ラインに導入された抵抗溶接装置に設けられており、該抵抗溶接装置が前記抵抗溶接を行うのに並行して、前記判定を行う、抵抗溶接用電極のドレス良否判定装置。
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